ときどき日記 02/04(前)


02/04/15(月)

 TV番組『これマジ』の、「アポロ月着陸はでっち上げ」について、科学に弱いオレのような人間にも分かり易く その主張の間違いを教えてくれるページを見つけたので、リンクを。

 月の雑学「第3話 人類は月に行っていない!?」

 筑波大学芸術学系、東京工科大学、文部科学省宇宙科学研究所、航空宇宙技術研究所、文部科学省国立天文台、宇宙開発事業団、が主催するページ。
トップはこちら
 アポロの写真に星が写っていない理由など、言われてみれば ああなるほどと思うものばかりで、科学的に大変 面白い読み物になっている。
 番組、企画をまだ続けるなら、この文章に対して「科学的に」間違いを証明して欲しいもんだ。

 さすがにここでは、「アポロ計画の秘密を守るため、宇宙飛行士を殺害した」という疑問(?)への回答は、どうやっても科学的にならない(笑)ので書かれていない。
でもねえ、国民的英雄の宇宙飛行士を殺す機関が、そうまでして守っている「秘密」に「気が付いてしまった」番組ディレクターを殺すのに、ためらう理由があるか?
司会の爆笑問題だって、殺されてるはずでしょ。
 事実なら、だけどね(^ ^)。

 「まとめ」の一文。

>私たちの常識、あるいは知識と違う現象に出くわしたとき、それを否定して、ウソだ、というのは簡単です。しかし、それではそこで全てが止まってしまいます。
>なぜ違うのか、それを考えていくことから、科学が進んできたのです。

には、何だか忘れていた大事なモノを思い出させてもらったような気分。
 皆様もお時間のある時に読んでみては?



02/04/14(日)

『ぴたテン』02.「おいしいアップルパイの作り方」

 作画が悪いと、何もかもが色褪せて見えてしまうアニメ。
アップルパイの作り方を忘れては、本屋に駆け込み「優しい作り方」の本を立ち読みし、家に駆け戻って作ってはまた忘れて本屋に…というのを何度も繰り返してみせる所、作画によっては楽しく見られたのかも知れないが…
途中で、少々飽きてしまった。

 うーん、「グイグイ引き込む先が気になるストーリー」というよりも、「可愛いキャラクターによる小さな物語」を描いている作品なので、第2話段階で作画を崩してしまうと、視聴者の継続して見続けようという意欲を挫いてしまう恐れが。
 いや勿論、崩したくて崩したのではなく、アニメ新番組大量放送中の現状では やむを得ない事情があるのだろうが。


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『HAPPY☆LESSON』02.「ルンルン☆お勉強しましょ!」

 『シスタープリンセス』の原作が掲載されている「電撃G’sマガジン」誌の連載からアニメ化された作品…らしい。原作は読んでないけども。

 テレビ埼玉放送、というためもあり、第1話をすっかり忘れていて、今回からの視聴。
話が分からないのでは?と思ったが、第1話だってイキナリ始まっているらしいし、回想シーンで事情説明が成されたので、問題なく見られた。
 多分これが、今期最後の女性押し掛け同居パターン

 「主人公宅に数人の先生が同居、しかも彼女達は『シスプリ』のに対し、ママらしい」という企画趣旨だけは以前に耳にしていて、なるほどそうかあママ12人(そんなには居ない)と同居、ってえ企画もアリだよなあ、と感心するやら呆れるやらした覚えが(^ ^)。
こーゆー、無理でも形にする企画力を見習いたい所。
 同居に至る理由付けは何だろう?と色々想像していた。
かなりな動機付けがないと、先生がママになってやって来る、というムチャな行動に結びつかない気がして。

 「主人公の両親は某国の大使館職員。数年前、急な政変に巻き込まれ、在留邦人に危険が及んだ際、自分達の命と引き替えに5人の日本人女性と幼い息子を脱出飛行機に乗せ、救った。彼女達は帰国して教師になり、希望して主人公の学校に赴任。自分達の代わりに命を落とした彼の両親のため、ママになって成長を見守ろうと決心した」
…というのはどうか?と思っていたが、本編では、
「親が居ないもんでケンカばっかりの主人公を心配して、お節介な先生達が押し掛けママとなってやって来た」
とゆー、ビックリする程 脳天気な設定(^ ^)。
 でも、そりゃこの方が悲壮感が無く、ライトで見易くはアルよね。

 先生達は、もうキャラ表を見ただけで、「はいはい、この子は知性派でこっちは体力バカ、先生なのに子供に見られちゃってふえ〜んタイプと不思議少女・綾波に加えて純和風日本刀振り回しキャラね」と、分かり易い。
 第2話ではメインに据えられた、メガネでメイド姿(一時、お色気女教師姿にも)の一文字むつき を取りあえずヒロインと考えて良いのだろうか?

 ドラマは単純明快、キャラの描き分けは見た目の印象を更に彫り込む形で分かり易く、ポンポン進んでいくお話と良好な作画により、楽しく見られた。
悪いヤツが徹底してヒドイ目に遭い、カタルシスもあるし。
 取りあえず(忘れそうだけど)見続けたい。



02/04/13(土)

 もう朝方のは3本まとめて。

『満月をさがして』02.「英知くんとの約束」

 色々な事が明らかになったような気がするが、まあ何となく さほどの興味もなく。
主人公の声をあてているmycoというお姉ちゃんの演技、そんなに急に上手くなったハズはないと思うのだが、第2話目にして既に聞き慣れてしまったのか、もうそれ程ヒドイ違和感は感じなかった。
 慣れって恐ろしい。

『東京ミュウミュウ』02.「新しい仲間・正義の味方は超お嬢様にゃん」

 セーラームーンでも もうちょっと長く うさぎが単独で戦っていたような気がするが、こちらは第2話にして早くも二人目の仲間が登場。
 バレエの様なアクションに乗せての変身シーン、リズミカルでなかなか。
 お話については…まあ無難な出来。

『わがまま☆フェアリー ミルモでポン!』02.「リルムより愛をこめて !?」

 押し掛けてきたリルム。
凶悪な表情(力が入りすぎるため、という事だが)での魔法使用シーンには、えらく笑ってしまった。
 リルムは結構 迷惑な妖精少女なのだが、主人公である人間・楓も負けず劣らず迷惑気味な女の子のため、2人、変に気があってしまう所など、なかなか面白い感じ。
 ああ、しかし使うだけでアイディアがすらすらと出てくるペン、オレなら全く抵抗なく喜んで受けとるけどなあ(笑)。
というか、誰かが持っていたなら奪い取ってでも


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『アベノ橋魔法☆商店街』01.「不思議!アベノ橋☆商店街」02.「冒険!アベノ橋☆剣と魔法商店街」

 ガイナックス期待の新作。

 第1話の後半に至るまで、寂れつつある商店街に暮らす少年少女を非常に実感的に描き、大阪弁の印象もあったので、かなり垢抜けた『じゃりん子チエ』路線でも目指すのかと思いきや、最後でいきなり すっ飛んだ展開に持っていき、どーなるんだこの話?と思いつつ第2話を鑑賞。
 予想では、コミカルな『エスカフローネ』ぐらいな感じで、異世界のハードだったりライトだったりする状況をナニワのド根性で乗り越えつつ、家族の待つ現実世界に還るまで、を描くシリーズになっていくのかな?と思ったのだが、これまた大ハズレ。

 まさかいきなりRPGのパロディーになるとは!
しかも今時『ドラクエ』のパロ、古ッ(笑)。
 言い方が非常に難しいんだけど、人によってはこの第2話の内容は「下らない」の一言で済まされてしまう可能性も。
いやー、オレはこーゆー下らないのも好きだが(^ ^)。
 軽快で無責任なノリに そこココ笑わされながら、『.hack//SIGN』も導入部はこれぐらい(いや、これよりはもうちょっとシリアス寄りで)分かり易く、楽しそうにゲーム世界を描いても良かったんじゃないかなあ、などと思う。

 しかしRPGパロディーだけで この先ずーーっと行くのはさすがにキツいのでは?と考えていた所、魔王を倒した後は再び他のパラレルワールド(?)に移って行ってしまった。
次回はSFロボット物になりそう。
 毎回、思いつきでやりたい放題やるのか?
それはそれで苦しくないか?
 先が読めないなあ。


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 テレビの『これマジ』スペシャルで、性懲りもなくアポロ月着陸は無かったネタ。
世の中には「ステルス機は宇宙人のテクノロジーで出来ている」とか真顔で言う人間もいるし、色々だなあ。

 いや、オレはオオカミ中年(初老年?)・矢追センセイのUFOスペシャルとか基本的には好きだし、NASAが仕組んだ大芝居、の映画『カプリコン1』も傑作だと思ってるが。
 ふざけた様子でもなく、人によってはそのまま受け取ってしまいそうな論調で、人生のほとんど全てを「宇宙に行く」夢に捧げた宇宙飛行士やNASAの人々、ウソツキ呼ばわりするのはどうか?
 しかも、彼らの主張では、アメリカが国家の威信をかけて行った巨大プロジェクトの最中に、ピアノ線技師が操作を失敗して不自然に飛行士を持ち上げてしまったり、スタジオに風が吹き込んできて旗を揺らしたり、月面セットにスタッフが置き忘れたのであろうコーラの瓶を中継の最中にうっかり映してしまうといった、馬鹿なミスを晒した事になっている。
 トホホホホ。
NASAって どうしようもない間抜けばっかり、と思われてるのね。

 しかし、コーラの瓶が映った映像を国家(オーストラリアだっけ?)規模で抹消する力があるなら、マズイ映像を全てまた撮り直して、ミスったフィルムは処分してしまえば済む事じゃないの?
外国よりは国内の方がNASAの陰謀力も及びやすいだろうし(笑)。



02/04/12(金)

 レンタルで映画『キャッツ&ドッグス』を見る。

 人間の知らない所で、犬族と猫族との 地球の覇権を賭けた壮絶な戦いが繰り広げられていた、という内容のコメディー。
 監督のローレンス・グーターマンは、『アンツ』に参加してたらしいけども まあ新人と言っていいだろう。
 人間のオヤジ役でジェフ・ゴールドブラムが出ている。
声の出演にはトビー・マグワイアとかアレック・ボールドウィンとかが居たようだけど、何しろ日本語吹き替え版…DVDなので、いっこく堂バージョンでは「ない」方で見た…ので関係なし(笑)。

 罪の無い、他愛も無い内容なので、ぼーっと鑑賞。
犬小屋の中に007並みのハイテク・メカがギッシリ詰まっていても、猫が よく分からねえ方法で世界征服を企んでいても、何となくあんまり驚く事無く心穏やかに見てしまう。
ってのは良いのか悪いのか。
 まあ、正しくファミリームービー、という事かな。

 CGで作られた犬猫が一杯出てくるが、可愛いねえ、と思うのはやっぱり生身の動物。
まだまだ今の時点では、作り物は作り物。
 いや意外とすっかり騙されていて、生身だと思って見ていた犬猫がCGだったりアニマトロニクスだったりするのかも知れないのだが(^_^;)。

 お話に突っ込むとすれば…
中心になるべき少年とビーグル犬の友情が弱かったり、可哀想な過去を持つ先輩エージェント犬に救いが示されなかったり、猫との決着がかなり食い足りなかったりと、全体に作りの甘さが目立つ。
 犬は賢く正しくて猫はお馬鹿さんでワルモノ、って図式も、猫好きが見た場合どうか。
犬が邪悪で猫が人類の味方、というのは確かに馴染まない考え方ではあるが。
 …ってのはどうでも良い事かな。
肩の力を抜いて見られる、というか、力を抜いて「見なければならない」映画。
 犬好きにはお勧め。
猫好きは…どうかな?


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 ゲームキューブの『バイオハザード』を、ぼちぼちとやっている。
 言わずと知れた、プレイステーションの名作ホラー・アクション・ゲームを、画面クオリティーを限界まで上げた形でリメイクした物。
 大好きで、2回ぐらいはプレステ版をクリアーしているため、購入にはかなり迷いがあった。
既に見たホラー映画を、もう一度見る愚かさ、を思って。
 でも、何しろ画面が凄いもんで、つい買ってしまった。

 で…
怖い!怖いよ!
 性懲りもなく「わあ」とか「ひゃあ」とか声に出してしまってるよ(笑)。

 気分としては、久しぶりに田舎に帰ってみた所、昔 何度も歩いた商店街に見知らぬコンビニが出来ており、行きつけの本屋は店主が替わり コーナー替えが行われていて漫画の単行本がドコに置かれているのか分からず うろうろ歩き回ってしまった、という感じ。
 基本的にはプレステ版と同じマップが採用されているのだが、それ故に余計 変更点がよく分かる。
 大ホール正面の階段を昇った踊り場 突き当たりに、不気味な墓の絵が描かれたドアがあるんだよ。
誰だこんな所にドア付けたのは?
こんなもんオレが若い頃は無かったぞ(^ ^)。
 その他にも様々に変わっている所があり、記憶ではココに居たはずのゾンビが居なくなっており、安心して歩いていた廊下に突然現れる。
キューブで初めてプレイする人には分からない、「嘘ぉ!何でこんな所に居るんだよぉ お前?」という叫び。
 見も知らないマップの出現。
 記憶をなぞられる、あるいは裏切られる楽しさ。
 ああ、オレはココに帰ってきた。
『ドラクエ2』で、アレフガルドの大地に足を踏み入れた瞬間にも等しい感動。
懐かしいゾンビ達も大歓迎で肩口にガフガフと喰い付いてくれている。ってこの野郎この野郎!地獄へ戻りやがれ!

 確か、ファミ通とかの制作者インタビューでは「難易度を下げました」という事だったと思うのだが、ぬるいゲーマーとして、体感的には随分難しくなっている印象。
 ゾンビが倒れるまでに必要な、撃ち込む弾数が増えているような。
連発が難しいもんで、慣れないウチは結構喰い付かれてしまうし。
 しかも弾数の制限が厳しく、素早いゾンビ犬に慌てて無駄弾を撃ちまくってしまい、残弾数4、狭い廊下でゾンビに出くわしたら もう死ぬしかない、という泣きたいような気持ちで移動する事、結構多かった。
いや、そうなった時には ちゃんと弾丸の補充が出来るように、かなり計算されたアイテム配置が成されているのだが。
 オレが進められるぐらいだから、普通の反射神経を持つ人なら全然 大丈夫な難易度のはずだし。
 それに…ネット上に流れている裏技情報で、グレネードランチャーの弾数をどっと増やしたので、今はさほど苦労なく進められるようになった(ずるい)。

 更に、ぼちぼちと進めていこうかな。



02/04/11(木)

『.hack//SIGN』02.「Guardian」

 主人公、前回はもっと積極的に他人との接触を断とうとしていたような気がするが、今回は、寄ってくるモノに対しては無愛想気味ながらも一応の応対は見せる。
んー、マトモに近づいたんだから良いと言えば良いんだろうけど…
 世界のアチコチを散発的に描いているだけなんで、全体像が見えてこない。
正直、世界観に魅力を感じても居ないから構わないが。

 このゲーム世界は、ヘッドマウントディスプレイを通じて(神経接続もあり?)ゲーム世界にリアルな「自分」を持つ事が出来て居るんだろう。
だったら、見慣れた狭苦しい退屈な自分の部屋から、ネットに接続しゲーム世界へと入った途端に、陽光が降り注ぎ広大な草原に気持ちの良い風が吹きすぎていく異世界に立つ自分を発見する、そんな驚き・興奮・快感をまず提示すべき。
 ちっとも楽しそうじゃないゲーム世界、何もかも嫌げで見ていて関心を持てない主人公、こんな物を最初から見せて どーしようというのだろうか?


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『藍より青し』01.「縁」

 許嫁かあ…
そういえば「許嫁」なんていう古式ゆかしい、日本の美しい文化に基づいた関係もあったんだったなあ。φ(・_・)メモメモ。

 今期は押し掛け女房パターンが多い。
『りぜるまいん』『ちょびっツ』『ぴたテン』、アニメじゃないけど『鋼鉄天使くるみpure』もそうだし。
 可愛い女の子が、ある日突然 身近にやって来て、無制限の愛情を示してくれる、ってのは確かに男子の、もっと言えば ちーと大人し目な文科系男子の
 「羨ましいなあコイツ」という視聴者が最初に抱く反感に、負けないだけの「価値」がある主人公の男の子さえ用意出来るなら、これは割と楽にそこそこの人気を得る事が出来る 良く出来たフォーマット。
 もちろん、「そこそこ」以上にのし上がろうとするなら、絵柄であったりキャラクターであったりドラマであったり、に対し、フォーマットばかりに頼らない個性が必要な訳だが。

 思うに、押し掛け旦那パターンってあんまり見ないよね。
その場合 単に「変質者」「ストーカー」と呼ばれてしまうのかも(笑)。

 で、この作品。
原作は未読なんで、アニメ版との比較は出来ないが。
 いや、気持ちが良い。
穏やかで世間知らずで楚々とした色気のある少女・葵は可愛いし、過去に色々と秘密を抱え込んでいそうな主人公・薫も、葵の鼻緒を直し、怖い外見の若い衆2人から彼女を必死で守って見せる事で、視聴者の感情移入に値するキャラクターである事をきっちりアピール。
 非常にオーソドックスではあるけれど、それ故に力強いお話のパターンをきちんと踏んでおり、今後続々と出てきそうな女の子達のキャラクターと、それと対比して深化していくのであろう葵の魅力によっては、楽しく見られる作品になりそう。



02/04/10(水)

『天地無用!GXP』02.「警察と海賊」

 無意味に服が脱げちゃうワープ、ってのは、『ヤマト』の一番最初のワープで森雪の服が消えるシーンの事を指してるのか(^ ^)。

 うーん、お話としては まずまず。
ランダムワープを解析して追い掛けてくる海賊艦とか、それを出し抜くために西南にワープポイントを決めさせる機転、最悪の場所ばかりに出現してしまう「不幸の遺伝子」発動場面など、アイディアがかかっている。
ケガの功名で、それがかえって船を助ける事になる展開も なかなか。
 でも…イマイチ面白く思えないのは、演出のテンポがもたつき気味だからかな。
 宇宙船の廊下壁面に洗濯機が据え付けられており、西南が巻き込まれてグルグル回される辺りも、監督・ワタナベシンイチなら もっと笑えるシーンに仕立て上げていたのでは?

 樹雷の鬼姫、登場。
次回は確か監督がコンテを切っていたと思うので、そこに期待。


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『ちょびっツ』02.「ちぃ 出かける」

 大きなお屋敷に住む天才少年。
迎えに出たパソコン・レディー達にかなりマニアックな格好をさせている所を見ると、幼く可愛い外見に似ず、偏執的な嗜好を持っている様子(^ ^)。
…というか、視聴者サービスなんだろうけども。

 「ちぃ」しか喋れず、主人公・秀樹の動作をマネするだけの ちぃ。
花嫁衣装の純白には、「これからは、私をあなたのお好きな色に染めてください」という意味があるとか無いとか(笑)だそうだけど、無垢な少女を自分の好みに育てていく、というのは『源氏物語』の昔から野郎共の夢なのかもねえ。
 ああ、そういえば『源氏物語』も『ちょびっツ』と同じく女性作者の手によるモノだから、単純な男達の夢は、とうの昔に女性陣からは見透かされていた、という事か。

 天才男の子が語る、「人の形をした、人でない物が、感情を持って自由に行動するっていうのは、昔からの夢だから」というセリフは、なるほどなあと思える内容。
「女の子の形をした、女の子でない物が、感情を持って自分の側にずっと居てくれるというのは、昔からの野郎共の夢」と言い直すとより即物的だが(笑)。

 男は、女性型ロボットにどこまで欲情出来るのだろうか。
 『To Heart』のマルチ、キューティーハニーなど、女性そっくりな外見に柔らかい肌を持ち、言われても人間と見分けが付かない場合は全く問題ないだろう。
 『マジンガーZ』のアフロダイAや、エリアルなんかは どうか?巨大さを除いて(^ ^)。
ちょっと人を選ぶけど、まあまあ、女性らしい外観である事で好感を抱ける人もいるだろう。
 『テクノポリス21C』のスキャニーまで行くと?
もう顔がないぞ(笑)。
でもなあ、今は冷静に見られるけど、このデザインの発表当時は結構衝撃的で、不思議な色気を感じたりしたもんだ。アニメ本編のショボさが悔やまれる。
 いや、ロボットから離れるけど、男は車やバイクの美しいフォルムに惹き付けられて異様な愛情を持ってしまう事さえある。
女性でそういうメカ・フェチ気味な人ってあんまり居ないような気がするなあ。
『パトレイバー』の泉野明ぐらいか(^ ^)。
 してみると男は、割に何にでも欲情出来る、即物的なんだか高度に精神的なんだかな思考形態を持っている、という事になるのかな。
そりゃまあ女性に見透かされやすい訳だ。


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『ラーゼフォン』総集編

 これまで月曜夕方4時25分という、誰が見るねん?な時間帯に放送されていたが、深夜に移ったのを切っ掛けに今まで見ていなかった視聴者にも分かり易く総集編を作り、これからでも間に合うから見てね、って内容になっているモノと思って見てみれば…
分からねえよ。

 タダでさえ電波っぽかった第1話が、ブチブチ切られる事で更に分かり辛くなっており、一見さんお断り度大幅にアップ。
 まあ、詰め込まれた内容を僅かな時間の総集編で分からせよう、というのはそもそも無理なんだけど。
 見続けていた人間が、これまでのあらすじを確認する、って役にしか立たなかったような。
 もっと大量にナレーションを入れて、無理矢理分からせるって手もあったと思うが…
そーゆーのは嫌だったのかね。

 忘れていたシーンを かなり見せてもらえた(敵の巨大メカ?からも青い血が出てたんだなあ)ので、それはそれなりに有意義だったのかも。



02/04/09(火)

『あずまんが大王』01.「こども高校生」他

 オタク層に圧倒的に支持されている(連載は終了したが、まだまだ商品展開は続きそう)、あずまきよひこ先生による4コマ漫画『あずまんが大王』。
 これ、確かに面白くて、単行本を全部買って何度となく読み返したりしているのだが、じゃあドコが大ヒットする程までに面白いのか?と聞かれると非常に困ってしまう。
 魅力が説明し辛いよね、これ。
腹を抱えて大笑いするようなギャグがギッシリ入ってる、という訳ではないし。
 何と言うか、「間」の笑いと、キャラクターの魅力と、意外にも正統派な お話の面白さに、何と言っても絵の巧さ、それらが渾然一体となった所が「時代」と合った、という感じだろうか。ってこんなんで納得してもらえるのだろうか?
 分からないや。
分かった所で、画力と感性が大きく劣っているオレには、パチモン描いて当てる事も出来ないのだが(笑)。

 コピーを使い同じコマを連続して、最後のコマだけちょっと描き変えて落とすなど、独特の「間」を持ったギャグが多用されているため、これをアニメにするのは至難の技かと思われたが…
 いや、結構面白い。
オチが分かってるギャグばかりだったけど、「ははは」ぐらいは笑ったモノもある。
 今回のコンテを手掛けた監督、錦織・『天使になるもんっ!』・博(最新監督シリーズは『エンジェリックレイヤー』だけど…)の才能か。

 キャラの声に違和感を感じる部分もないではないが、上手い声優さんばかりなので見続けていれば気にならなくなるだろう。
 ちよちゃんの舌っ足らずな声質は、可愛くてなかなか結構(^ ^)。

 ただ…
 とにかくギャグ物はコンテの完成度に左右される部分が大きく、次回以降、監督以外の人間が切るコンテの出来によっては見ていられなくなるかも。
 作画レベルのキープも絶対条件であり、これが崩れて来ると商品価値は、無い。
 バカみたいに大量のアニメが制作されている現状、才能あるスタッフの確保は難しいと思うが…どこまで頑張れるのか、見守りたい。


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『十二国記』01.「月の影 影の海 一章」

 よくある「女子高生が、ある日突然に異世界に飛ばされてしまい、恋と大冒険を繰り広げる」、『レイアース』『不思議遊戯』『エスカフローネ』パターンのアニメかと思いきや、まあ基本的にはその通りなんだけど(^ ^)、かなり味付けを工夫してある。

 はっきりモノが言えない主人公・陽子の優柔不断さ、クラス内に蔓延するイジメの構図、その中で 直接イジメに荷担する訳ではないが その解消に尽力する訳でもない陽子の「不作為の悪意」とでもいうようなものが浮き彫りになっていき、閉塞感に満たされた学園生活をリアルに感じさせてくれた。

 パターンでは、主人公は なるべく現実に迷惑を掛けないよう、下手するといつの間にか家出した、ぐらいに思われるように異世界に入っていくモノだが、この作品では 異変にかなりハデに周囲を巻き込む。
 異世界からの案内人・ケイキが出現し、騒ぎになった教室を鳥型モンスターの衝撃波が襲う。
 血だらけになり倒れる教師とクラスメート。
 普通なら「うわぁ」なシーンだが、それまでに そこがいかに「嫌」なクラスかを描いているので、かえって破壊のカタルシスがあるというか、爽快感さえ感じてしまう。
 異世界からの干渉、という異常事態を前にして、これまでイジメにより学園生活はマトモに送れなかった(のだろう)優香が、生き生きと楽しそうになっていくのにも変な説得力が。

 あくまで戦いを忌避する陽子。
差し出す剣を、「あなたが自分で戦えばいい」と言って受け取らない陽子に、「私にはそんな趣味はない」と答えるケイキ。
主義の問題じゃない、趣味の問題だ、という訳か(笑)。
 パターンでは選ばれし勇者は、いい加減な所で現実と妥協して「そんなに言うならやってやる!」と開き直ったりするのだが、この主人公はどこまでも戦いを拒否。
仕方なくケイキが、水のようなモンスター(召喚獣?)を主人公に寄生させ、行動を支配して戦わせていた。
「心」は伴わなくても、「体」さえあれば剣を使えるのだろうか?

 パターンから外れた所が面白く、基本路線は明白でも そこに辿り着く経路としてはかなり異質な物を見せてくれそうで、期待出来るかも。
 脚色の會川昇は、途中から物語をグダグダ気味にする事が多いので、その辺スリリングではあるが。



02/04/08(月)

『おジャ魔女どれみ ドッカ〜ン!』10.「修学旅行 !! 班長はツラいよ」

 何でもやりたがるが、すぐ飽きるし面倒な事には耐えきれずブチ切れてしまうハナの性格が、いかにも「幼児」していて結構。
実際には、ココまでも我慢強い幼児は居ないと思うけど。

 登校拒否少女・かよこと、修学旅行で同じ班になる林野。
何だか大変にイイ奴になっていて、彼女を気遣ってみせる。
これで だいぶ株を上げたかね(^ ^)。

 前日に熱を出してしまい、修学旅行に行けなくなってしまう玉木が哀れ。
トラブルメーカーとしての存在理由は、アクティブに動かし続けなければならないハナが画面に常駐して居るので無くなったんだろうけど、別に行かしてやっても良かったんじゃなかろうか。
 修学旅行は学生生活最大に近いイベントで、コレに行けなかった、となると、まあイイやで済まず後々までずーっと心の中の傷として残ったりするので、「オチとして細かい笑いのネタにして、コレでオッケー」な扱いではなく、愛情をかけて上げて欲しかった所。
 いや、オレがヒネたキャラクター贔屓なもんで言ってるんだけど(笑)。
 熱が下がり、個人で新幹線にでも乗って追い掛けてくる、というフォローもアリか。
何かしらで危機一髪の局面に陥った際、格好良く現れる、とか。


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『電光超特急ヒカリアン』01.「ヒカリアンチェンジ」

 以前放送されていた、オレは未見なシリーズの続き、として始まったようだ。
 久しぶりに声を聞いた気がする千葉繁の快演(怪演?)が見られたのは嬉しかった。
 …が、これまた正しくお子様向けのお話で、イイ歳の人間としては素直に、パス。


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『デジモンフロンティア』01.「伝説の闘士!炎のアグニモン」

 変わったシリーズだよねえ、『デジモン』って。
共通しているのは「デジモン」というタイトルと、デジタル世界に存在するモンスターの設定のみ。
後は、登場キャラクターは全てで、世界観さえも毎回ガラッと変え続け、既にシリーズ4作目(1、2作は普通に続編の関係だが)。
 アニメでこーゆーのは珍しい気が。
特撮なら、現在の『ライダー』サーガがそうだし、『戦隊シリーズ』も毎回そうと言えばそうだけども。
『ガンダム』ぐらい?
ああ、『天地無用』も一応は、そうか。
 関係ないが、アニメ『デジモン』の開始前から放送していたというのに現在も放送継続中、しかも主人公などに ほとんど変更ナシの『ポケモン』も、スゴイ番組だな。

 内容。
 異世界突入を描くのに、きちんとセオリー通り日常から始める手堅さは、非常に結構。
家庭内風景、電車の中の様子など、そこそこリアリティーがある。
 でも、仕方ないけどデジモン列車に乗り込む辺りからは急ぎ過ぎな印象も。
異様な列車を前に、イジメられっ子だけを中に放り込むイジメッ子達とか、これだけ異常な状況下でそんな事するかなあ?という疑問が。

 デジモンが居て、その側に戦いを応援する人間の子供が居る、という二重の構造は止め、少年がデジモンに変わる(合体する?)ストレートな図式を最初から打ち出したのは、分かり易くて良いのでは。
 まあ、これから。


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『ぴたテン』01.「天使とのつきあい方」

 罪の無い可愛らしい内容であり、軽快なコンテと良好な作画が見られた事でオールオッケーにして良いだろう第1話。
 ほぼ、原作マンガに忠実な出来だ。

 主人公・湖太郎のクラスメート・小星は、普段から付けている(生えている?)ネコ耳もあり、人気が出そう。
邪悪な皆様の同人誌的に いじり甲斐がありそうと言うべきか(^ ^)。


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「アニメコンプレックスNIGHT」・『りぜるまいん』01.「突然!幼な妻 !?」

 『花右京メイド隊』などと同じく、15分枠の形式で始まった新番組。

 スゲエ、「萌え」しか無いよコレ!
…な第1話。
 政府関係らしき人々と共に現れ、割にいい加減な両親承認の元に、押し掛け女房として主人公の部屋に居座る りぜる。
ドコまで『うる星やつら』なんだ(笑)?
 違うのは、主人公に対する呼び名が「ダーリン」ではなく「旦那様ぁ〜」という純日本風になっているのと、「涙が爆発する」星里もちる先生の名作『危険がウォーキング』まんま(汗と、涙の違いはあるが)の設定ぐらい。
 あと、時代に合わせてなんだかどうだか、とらじまビキニでナイスバデーな少女ではなく、つるぺた気味の幼女が押し掛けてくる所も違うか。

 とにかく、この第1話は「りぜる を可愛い!と思って下さい!」という狙いだけで成り立っている。
 りぜる ってナニモノ?とか、どういう理由があって いきなり主人公にベタ惚れなのか?とかいった基本設定は置いてきっ放し。
「可愛い幼女と 国家承認の元に否応なく同居する事になり、三つ指ついて初夜のご挨拶をされ、さあどうぞ私を自由にしてね、なんて事になっちゃった日にゃもう、たまらないよなあオイ?だけでゴリゴリ押してくる(^ ^)。

 でもま、15分しかないんだよね。
もし『フィギュア17』と同じペースで物語を進めていたなら、第1話で主人公は りぜると出逢わないままに終わってしまったかも。
 だから、「きちんと順を追って無理なく設定を理解してもらう」よりか、「何だか分からないけども りぜる可愛いし願望充足度合いが高そうなアニメで見てて気持ち良いから来週もチェック」と思ってもらう賭に出た、って事だろう。
それはそれで、英断。

 後は、ドコまで「萌え」で押し、ドコからお話しを入れていくのかのセンスが問われる所。
いや、このまま「萌え」だけで最後まで行っちゃうのもアリかな。
かえって苦しそうだが(^ ^)。


 番組後半では、『鋼鉄天使くるみpure』が開幕。
 実写かよ!
…というのは置くとしても、
くるみ役のお姉ちゃんがあんまり可愛くねえよ!
なのは致命的。
 安っぽい演出・セットと、好きになれない主演の男の子(実写『エスパー魔美』の高畑)、どーにもならないお話などを視聴者に勘弁してもらうには、女の子が絶対的に可愛くなければならない、というのに…
 もう、イイや、これ。


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『サイボーグ009』25.「ミュートス、終章」

 うーん、うううーん。
ダメ。

 ヘラが島の地下装置に超能力でエネルギーを供給していた、という事だが、自分が、しかも機械に超能力を注ぎ込んでいると彼女自身は知っていたのか?知っていたとすると、「神」である自分に対する認識はどうなっていたのか?彼女だけは自分を神だとは思っていなかった?
 他のサイボーグ達、彼らはヘラからのエネルギー供給の事実を知っていたか否か?
 ガイア博士、強力なサイボーグを作ったのはイイが、何らの自衛策も講じていないのでは反乱にあった際 一発でやられてしまうに決まっており、余りにも迂闊。

 姉を撃った博士を、会話も交わさず殺してしまうアポロン、急ぎすぎ。
ここできちんと「自分は神ではなく、記憶を奪われた元人間。今は ただの戦闘サイボーグ」という認識に達するべき。
それがあって初めて、「戦い忘れた人のため」に戦い続ける009達とは違い、「神」である事だけを拠り所に戦って来たアポロン達の深い失望・絶望を理解させられ、炎に飲まれて消えていくガイア・サイボーグ達の最期に説得力が生じる。
 でも、無かったもんで…
アポロンはまだしも 姉の死によるショックで死を選んだ、と無理に納得出来ても、ミノタウロスとかポセイドンなどアルテミスを非難していた者達まで消えていくのは…
理解不可能。

 石森作品、特にこの『009』は、「パワーで敵に勝ってめでたし目出度し」とはいかない構成をしているが、それにしても誰とも決着を着けない(倒れたのはアキレスだけ、しかも原因はパンに噛み付かれた事)この終わり方では…酷く消化不良な感じ。
 「あとは、勇気だけだ!」という009の覚悟は、結局 絵に出来てないし。

 今回も「僕達が、戦う最後の人間になろう」というセリフなんかは、大変に良かったのだけども。
 あと1話使って、もうちょっと納得のいく結末に出来なかったものか。



02/04/07(日)

 新番組、始まりすぎ(^_^;)。
WOWOW枠が大幅に減ったので、今期はアニメ本数が少なくなるのかなあ、などとのんきに思っていたのが大間違い。
 1日家に居、ネームが終了して作画に入ってからはテレビを つけっぱなしにしているオレでさえ、全部見るのは大変。
 普通の生活を送っている方々は、イヤでも取捨選択を迫られてしまうだろう。
 …って、何も全部見る必要はない訳だけど(笑)。


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『満月をさがして』01.「それでも歌いたい」

 うーむむむ、声にはさほどこだわらないオレだけども、さすがに主人公の声をあてている声優さんがシロウトレベルなのは分かる。
演技うんぬん以前に、ふわふわの可愛いキャラクターデザイン少女の声に、ちょっと低音気味な声質をした人間を持ってくるセンスが…
歌自体も さほどお上手とは言えず。
 声優志望の人間など大量に余っている昨今、もうちょっと演技も歌も上手い女性をキャスティングする事は十分可能だったと思うのだが……
 でもまあ、『だぁ!だぁ!だぁ!』の未夢とかも、番組開始当初はどうなる事かと思われる程に棒読みな演技だったが 段々上手くなったし、それもまた「味」と感じられるようになったから、全ては慣れかなあ。

 作品内容は、新時代の『クリィミーマミ』といった所。
変身してアイドルになる部分や、オスとメスのペット(^ ^)が側にいる所まで同じ。
 主人公が一年後には死ぬ、という、設定に運命のタイムリミットを儲けた発想はなかなか。

 次回も必ず見なければ!と思わせるには、物語もキャラクターの魅力も弱い。
オープニングでの、歌のリズムに乗って踊りまくる主人公、ぐらいな「ノリ」が内容にもあれば良かったかなあ。
 が、取り立てて悪い部分もなく、及第点な出来。


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『わがまま☆フェアリー ミルモでポン!』01.「妖精ミルモがやって来た!」

 少女漫画調な可愛い妖精が出るので、『シュガー』みたいな路線に走るのかと思いきや、初っぱなから妖精の顔を崩す崩す。
白目を剥いた恐ろしい形相で走り回る妖精には、何だか笑ってしまった(^ ^)。
 妖精は性格的には硬派で、主人公少女が憧れの男の子との仲の進展を願うのに対し、「努力もせずに魔法にばかり頼るな、だから人間は嫌いなんだ」といった、第1話からそんな事言ってイイのかよと思える突き離し方をしてしまう。
「天は自ら助くる者を助く」か。

 アニメのキャラクターデザインは、『だぁ!だぁ!だぁ!』と同一人物の手によっており、酷似。
内容の雰囲気もかなり近い印象。
 結構、面白い。


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『フォルツァ!ひでまる』01.

 動物を擬人化したキャラクター達によるサッカーアニメ。
 …正しく子供向けな内容で、イイ歳した人間が どうこう言う作品じゃない。


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『ローリー・ポーリー・オーリー』01.「“Okey Dokey!(オーキィ・ドーキィ)”オーリー登場」

 30分3本立てで構成された3Dコメディーアニメ。
 単純化されたキャラクターデザインではあるが、挙動は時々 変にリアルでハッとさせられた。
 画面の出来もコミカルなお話も、悪くはないんだろうけども…これまたイイ歳した人間が見ていて良い内容ではなく、まあこの辺で。


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 上記の作品群に『ミュウミュウ』を加えて、全5本、7時30分から2時間半に渡るアニメ枠が、テレビ東京で土曜の朝に放送。
 週休2日制のガキ共をテレビの前に引きつける作戦か。
 前3本が女の子向け、次は完全男の子向け、最後は…ファミリー向け…かなあ(^_^;)?という、バラバラなラインナップ。
全部見るのは業の深いオタクだけだろう(笑)。


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『カスミン』26.「霞家、春を呼ぶ」

 とりあえず第一部終了なお話。
次回からは、NHKお馴染みの再放送サイクルに入る。

 まるきり無責任な態度を第1話で見せていた両親がカスミを迎えに来る、というのも唐突なら、彼らが カスミは霞家に居た方が良い、と判断を下すのも唐突。
むー。
 でも、別れの予感に それぞれな反応を見せるカスミ他霞家の面々がなかなか良く、特に 勝手な言い分のようでカスミの事を思う仙左右衛門と、反発を口にしながら駆け寄ってその体にすがり付くカスミ、という絵には ちょいとホロリ。


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『天使な小生意気』01.

 着眼点とキャラクター・物語運びの巧さで、大変に面白がらせてくれている「サンデー」連載の漫画を原作にしたアニメ。
 元々の元は、『ストップ !! ひばりくん!』かなあ。
ケンカがやたら強い、元男の子な女の子像は、永井 豪先生『おいら女蛮』という可能性も(^ ^)。

 第1話の出来。
原作に忠実で、悪くはないけど、林原めぐみの声以外には取り立てて良い所も無く。
コレだけ大量の新アニメが始まっていては無理無いけど、作画がいまいちピシッとしないのは残念。
最初は、とにかく主人公の美しさで引っ張っていかなければならないのに。

 うーん、同枠前作の『ARMS』も見なかったからなあ。
これも、原作を読んでいる限りアニメ版を見なければならない理由は無いかも。



02/04/06(土)

『東京ミュウミュウ』01.「ネコになる、正義の味方は恋する少女にゃん」

 どんなもんか、と思って見たが、かなり無理のある設定を軽快な演出による力業で乗り切る なかなかに出来の良いお話だった。
 でもまあ…露骨にその人気の再現を狙っているのであろう『セーラームーン』というよりは、パチモンであった『ウエディングピーチ』を思い出させる雰囲気(^ ^)。
いやオレ、『ピーチ』結構好きだったんだけど。

 「ご奉仕するにゃん」というズレた決めゼリフが何とも。
しかし考えてみるとこれ、「絶対許さないにゃん」とか「やっつけてやるにゃん」なんてえ普通なセリフでは、全然印象に残らないんだよね。
 始祖の「月に代わってお仕置きよ」だってかなり意味不明気味で、ズレたキメだ。
逆に、二代目の「愛戦士ウェディングピーチは、とってもご機嫌ナナメだわ!」は、意味が通じすぎて かえってインパクトが弱かった。
 かといって「お前を絶滅危惧種にしてやるにゃん」になると言い過ぎだろうし(笑)。
 ちょっと、でも変すぎない、というのが この手の作品におけるキメの条件かな。

 いや、思えば『桃太郎侍』の数え歌も、『水戸黄門』の さんざザコ侍をドツキ回した後での「控えい控えい!」も、変だ。
変な決めゼリフは日本の伝統芸か?
 そういや、アメリカのヒーローには決めゼリフなんて無いような。
「クリプトンに代わってお仕置きよ」も「バットマン数え歌」も聞いた事無いし(笑)。



02/04/05(金)

 社民党。
土井のオバサン、秘書関係の事で辻本を切り捨てておきながら、自分の秘書がそれに関与していたのではないか、という指摘には「私は知らない、関係ない」で押し通そうとしていて、壮絶にみっともない。
オバサンが議員の立場にしがみつけばしがみつく程、社民党の支持率が落ちて行ってる事に気が付いてないのか、気が付いているけど 党の存続よりも我が身が可愛いのか。

 アレだよね。
遅かれ早かれ、自分の所まで追求がくるのは分かっていたはずで、それにしては対応策を考えてなさ過ぎ。
 ちょっとシナリオを考えてみた。
時は、辻本の辞職会見まで遡る。

会見場。
記者「誰から秘書給与の処理方法を教わったんですか?」
辻本「それは…伏せさせて頂きたいと思います」
記者「そんなの辻本さんらしくないですよ」
辻本「何と言われても…それに、責任は教えて下さった方にではなく、迂闊な行いをしてしまった私にある訳ですし…」

会見場のドアを開けて入ってくる女性。土井たか子である。
土井「辻本さん、何故言わないの?全てを話しなさいと言っておいたはずでしょう?」
辻本「土井さん、私は…」
土井「ありがとう、でも、いいのよ。皆さん、辻本さんに教えたのは私です!彼女は、ただ私を信じてくれただけだったんです。全ての責任は私にあります!
辻本「止めて下さい、土井さん!」
土井「私は、全ての責任を取って委員長を辞任、議員も辞職致します。その代わり…と言っては申し訳ありませんが、辻本さんが国会に残る事だけは、お許し頂けないでしょうか?
辻本(泣きながら)「止めて下さい、もう止めて!私は辞めてもエエんです。あなたが居なくなったら社民党はどうなってしまうんですか?」
土井「バカっ !!
バシッ!
辻本の頬を張る土井。
頬を押さえ、呆然とする辻本。
土井「私は古い、政治という土壌に根付いた老木なのよ。でもあなたはその私を乗り越え、これから伸びていこうとしている若い芽。私が居なくなっても あなた達さえ残れば大丈夫。新しい社民党を、国民からもう一度信じてもらえる国会を、若いあなた達が作っていって頂戴」

辻本が置いた議員バッチを手に取り、彼女の胸元に付け直す土井。
代わりに土井が自分の胸から外したバッチを机に置く。
土井「国民の皆さん、この度は私の愚かな行いが世間をお騒がせする結果となり、本当に申し訳ありませんでした。私は国会を去りますが、これからも辻本議員を、社民党をよろしくお願い致します」
深々と頭を下げ、会見場を出る土井。
辻本「土井さん!土井さぁぁぁん!」

 完

 そんな感じ(笑)。
だいぶアチコチからセリフをパクってるけども。
 いやー日本人は「勧進帳」とか好きだからねえ、冷静に理性で判断させず、お涙頂戴で難局を乗り切る手しかないだろう、この際。
 上手く行けば本当に辻本辞職をウヤムヤに出来るし、いずれ辞職になっても社民党の支持率降下は最低限に止められる…かも(^_^;)。
土井だって、また次回選挙では当選出来る可能性が。

 やっぱりねえ、国会議員は広告代理店を雇うべきだと思うな。
戦略が弱い。
 ムネオ議員だって、憎まれものキャラクターなんだから会見で少しばかり家族の話して泣いたぐらいじゃダメで、幼い孫でも連れだして会見途中のムネオに駆け寄らせ、「お爺ちゃんをいじめるな!お爺ちゃんはエライ人なんだぞ!みんなのために夜もねないでいっしょうけんめい働いてるんだ!やさしいお爺ちゃんなんだ!バカー!みんなキライだー!えーんえーん」と泣かせる。
さすがに記者も厳しく突っ込み辛くなると思うが(笑)。


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『ガイスターズ』最終話.

 物語の中核を成していた都市支配者姉妹・イナムナとエレシアの対立。
妹エレシアは、死んだガイスターズ隊隊長をサイボーグ化して生き返らせ、更には現隊員のアルキオンをも自分の配下に加え、姉の私兵部隊(なんだろうなあ)ガイスターズに対抗。
彼女は、都市と睨み合うシオルの数部族をも抱き込み、戦況を混乱させる。
 様々な企みに破れた後、エレシアはクリーチャーの母体と融合し、怪物の卵をポロポロ産む情けない姿になってまで都市を破壊しようとするが、それにも失敗。
 ついには自らの体を暴走させドロドロの液体状になり、地表全てを覆って「人類補完計画」的に人間を残らず飲み込み一つにしようとする。

 …ずっと疑問だった。
エレシアというキャラクターは、何をしたいのか?
 姉に代わって都市支配の全権を手に入れたいのかと思っていたのだが、途中からは何もかも破壊しようとするばかりで、それでは説明が付かなくなってしまったので。
 その謎が、最終話で明かされたのだが、それは…
幼い頃から親や周囲に可愛がられ期待を掛けられていた姉が、憎く、羨ましかったから、何だか復讐したかった、という事らしい。
 姉妹ゲンカ?
シリーズの根幹を成していたのは、単なるケンカだった?
ビックリ。

 そのケンカがまた、「そんなつもりはなかったのよ、ゴメンねー」といった姉の僅かな言葉でいきなりの仲直りになって終わってしまうのにもビックリ。
この程度でイイなら、その辺で5分程 仲良く立ち話でもすれば全て済んだ事じゃないの?と思わせられてしまう。
 最終回1話で妹の行動動機を説明し、そのまま誤解を解消してしまう性急な、計画性の無い構成が拙いんじゃないかなあ。
動機なんか隠しておく意味がない訳で。最初から小出しにしていけばいいのに。
何もかもが安っぽくなってしまう。

 全体に。
シャイ、ピーラといった、2つの種族をつなぐキーとなるキャラクターを上手く扱えなかったのは痛かった。
特にシャイは、もっと人気を取れる深いキャラに出来たはずなのに、理由も分からず主人公を好きになっているなど理解出来ない行動が多く、見ている人間を置き去りに、制作者側の思惑だけが突っ走ってしまっている印象だった。
 物語は、まあ大きく破綻はしていないのかも知れないが、先行きが気になる程 面白く見られる訳でもなく。
 残念ながら…
放送中、リアルタイムでも話題にならなかったけれども、1年も経ってしまうと ほとんど誰も覚えていないであろう作品になってしまった。



02/04/03(水)

『東京アンダーグラウンド』01.「地上 運命の出会い」

 仕事でバタバタしながら見ていたもので、内容がよく理解出来なかった。
ええと、地底人のお姉ちゃん2人が地上に出てきて男の子と出会った、という事で良いのかな?

 ファーストシーンで、『ラブひな』成瀬川な雰囲気をしたお姉ちゃんの行動に驚いた美形悪役(なんだと思う)が、「何ィ!重力弾を、下へ、地下へ向けてならばともかく、上へ、地上に向けて放つとは!この女の力は一体 !?」とか何とか、もの凄く親切にセリフで解説してくれるのに笑った。
 それから、この世界の学校には、「番長」という絶滅危惧種・レッドデータアニマルが現存しているらしい。
「東京の地下に広大なアンダーグラウンド世界が広がっている」などという設定よりも、「番長」という一言の方が余程強くパラレルワールドを感じさせてくれるなあ(^ ^)。


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『.hack//SIGN 』01.

 『BSマンガ夜話』手塚 治虫スペシャルを見ていたもんで、最初5分程 見逃してしまった。
 だもんで当初、かなり戸惑ってしまったが…
これはバーチャル・リアリティーなネットワーク・ゲームにログインした人々のお話になっていくのかな?

 主人公…なんだろう子が実にウジウジしっ放し。
ブツブツ文句言ったり異変に対しても冷笑で応じたりと、「初めて見る作品世界の案内役」としては ふさわしくない印象。
 1話目で描かれたゲーム世界は、まあアリガチであり、目新しい物は特に無い。
これで来週に期待を繋がせるには、何かしら他に引きつける要素がないと…
うざってえ主人公を提示しただけでは、期待感など持ちようが無い。
 初心者ゲーマーな主人公が、視聴者と同じ視点で、初めて見るゲーム世界に驚き慌てながらも次第に馴染んでいく、とでもしてくれれば、余りにも王道ではあるけど見易いのになあ。
主人公の性格は現行のままでも、『ベルセルク』並みに、背中の剣を抜き放てば無敵の戦士の本領を発揮するとして、強烈な「強さ」で引きつけるとか。
 やたら「萌え〜」な女の子を投入する、でもいいや。
あ、これは一応やってるか(^ ^)。

 むー、他にもゲーム・OVAと展開していく、かなり大きなメディアミックス企画の中で露払いの役割を担い、話題を呼ばなければならないアニメとしては、どうなの?って気分にさせる第1話。
 監督が、全然面白く感じなかった『ノワール』の真下耕一なせいか?
でも、脚本は『ガメラ』の伊藤和典なんだけど…

 とりあえず、先行きに期待。
大化けしてくれればいいなあ。


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『フィギュア17』13.「さよならは言えますか (後編)」

 地球を離れる期限が迫り、つばさと別れなければならないヒカル。
その辛い心情を、劇中劇である学芸会用の出し物、双子のお姫様の物語に乗せて、良く出来たシナリオの見本みたいに綺麗に描いてみせてくれた。

 今回に限った事じゃないけど、「演技」の付け方が素晴らしい作品。
それは、学芸会の練習をする子供達の「演技」と、声優さんの抜群の力量による「ヘタッピなセリフ棒読み声」(^ ^)を見れば分かり易いだろう。
 一生懸命なんだけど当たり前ながらシロウト丸出しに、苦労して描かれた子供達の動きがリアル。
このリアルさが、何気ない日常のドラマを支えるんだよねえ。

 他にも、劇中の出来事のように、魔法にかけられたなら自分の事を忘れてしまうのか?と尋ねるヒカルに、しばらく考え込み、「分からない、魔法だから…」と心細い答えを返し、そこから強く決意する表情を見せて「でも、きっと忘れない!」と口にする つばさ。
その弱さと、ヒカルと出会う事で彼女に芽生えた強さを、僅かな時間で確認させてくれる「演技」の巧さ。

 そして、予定外のマギュアの出現のため、帰還が先延ばしになった事を告げるD・Dに、うつむいて、再び つばさを戦いに駆り出さなければならない辛さを噛み締めるヒカルは しかし、それを乗り越える程に しばらくはまだ つばさと一緒にいられる嬉しさがこみ上げてくる「演技」を見せてくれる。
 これ、話を聞いてすぐに喜んでは「つばさの事を考えていない勝手なヤツ」になるし、ずっと沈んだ表情をしていては「一緒に居られるという事だけは良かったんじゃないのか?」という疑問になってしまう。
 そこでこの「間」「タメ」が必要になる訳だ。
静かな時間が、深い感情の変移を感じさせる。
これこそ「演技」であり、演出のプロのお仕事だろう。

 本当、レベルが高いなあ、このアニメ。



02/04/02(火)

『天地無用!GXP』01.「雨のち霧、時々不幸」

 『天地無用!』って本当に息が長いシリーズだねー、と感心してしまう新シリーズの開幕。
 …といってもスピンオフというか番外編というか、これまでの主人公達は脇に回し、新たに男の子を設定、世界観の中に存在したギャラクシー・ポリスという組織を使い、ほぼ全くの新作と言っていい内容になっている。
 期待出来そうなのは、監督が『はれときどきぶた』『へっぽこ実験アニメ エクセル・サーガ』などなどで ぶっ飛んだセンスを見せてくれたワタナベシンイチだという事。

 第1話は、新主人公・山田西南が持つ「不幸の遺伝子(『ギャラクシーエンジェル』ミルフィーユの「幸運の遺伝子」と真逆のベクトル)」をノリの良いテンポで絵にして見せ、うやむやにギャラクシー・ポリスに入隊する事になってしまうまでを描いた。
 崩壊していく自転車と、ハンドルとカゴしかない状態から元の自転車に復帰させてくれる器用な友達、あこがれのお姉さん、周囲まで不幸に巻き込んでいく息子の存在を正直うざってえと思っていたらしい非情な家族像(ワタナベシンイチらしいなあ)など、詰め込まれたギミックはなかなか。
 今後は、主人公の「不幸」を どの辺まで物語の中に活かしていく事が出来るか、が見物かなあ。
あと、シリーズ構成の黒田 洋介が悲惨方向に暴走しない事も祈る。


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『ちょびっツ』01.「ちぃ 目覚める」

 可愛い女の子が成り行きで自分と同居する事になる、というお話は、誰しも一度は考えるパターン。
その相手が「人間ではない」というのも、ありがち。
では、それが「パソコン」だ、というのはどうかというと…実はコレすら さほど珍しい設定ではない。
オレでさえ一度 描いた事があるぐらい(笑)。

 ただ、まあこーゆーネタを考えるのは大抵 男性で、そうすると どうしても内容が生々しくなり過ぎてしまったり願望充足度合いが暴走して見ていられなくなったりするケースが出てくる。
逆に、上手く読者の感性とフィットすると大ヒットにも繋がったりする訳だが。
 願望充足、な基本設定でありながら、そこに作り手が女性であるが故の冷静さ、一歩引いた感性で描いている事による「痛」くなさが加えられているのが、この『ちょびっツ』ヒットの要因だろうか。

 というか、CLAMP、毎度ながら上手いよねえ。
持ち得る限りの手練手管を駆使し、野郎共のハートをワシヅカミにするコンテンツを作り続ける知略・謀略(^ ^)のセンスには、ただただ感心し羨むばかり。

 で、アニメ第1話。
 まあ、まだお話がようやく始まったばかりなので どうこう言える段階ではないが、堅実な作りだしテンポも悪くない。
テレビ東京なら絶対にダメ出しをされるだろうお色気要素(いい加減にしてくれないかねえテレ東は。NHKすら含む全放送局中で一番、ヒステリックな程に規制が厳しい…)も入って、商品としては実に結構な出来。
 可愛い、無垢な、何も知らず、言葉もロクに喋れず、しかも「人権」すら持っていないため どうしようが貴方の自由、といった童貞妄想全開な美少女を拾い、さあこれからどうなる、という期待感を残して終わった。
 上手い、上手いよねえCLAMP(こればっかり)。


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 レンタルで、OVA『ルパン三世/生きていた魔術師』を見る。

 ヒドイ、酷すぎる!
 TVスペシャルも かなり良くない出来のモノが多い…出来の良いモノなど2、3本…というテイタラクなのだが、それすら大きく下回る内容。
 作画は凡庸、安っぽい3Dや実写と合成したシーンのセンスも悪く、ルパンも次元も何を考えているのかサッパリ分からないし、白乾児は旧作ファンなら泣いてしまう程 馬鹿でボケに描かれ、意味不明な演出が多用されており、間延びしてダレ切った 物語なため途中で見ているのを苦痛に感じてしまう。
 疑問の残るシーンが一杯あるのだが、制作者の真意がドコにあるのか考察する事さえ馬鹿馬鹿しい。
そんなに真面目に作られていないのだから、考えるだけ無駄。

 「こんなのルパンじゃない!」というファン的見地からの哀しみ混じりな意見ではなく、「こんな価値のないアニメ、作るなよ!」という怒りのみの気持ち。
とにかく、1シーン、1カットたりとも面白い場面が無いのだから驚く。
 「ルパン三世」だったら どんな内容でもそこそこ売れるだろう、しかもファンの多い旧ルパンのキャラクター・白乾児まで出しているのだし、という甘えた制作姿勢がビシビシ伝わってくる。

 久々に見た、視聴時間を「無駄」と感じさせてくれるアニメ。
間違ってもDVDなど購入してはいけない!
 レンタル代金を払う価値すらない出来なのだから。



2002/04/01(月)

『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』09.「はづきのキラキラ星」

 はづきが持つ、矢田への自分の気持ちが、「幼なじみ」「仲の良い友達」から「好きな人」へと変わっていく一瞬を捉えたデリケートなお話で、胸に染みる。

 病弱少女・しおりに親切な矢田を見て、寂しさと もしかするとヤキモチまでも感じる はづき。
ああ、よく分かるよく分かる。
幼い感情のようだけど、人間、オトナになってもこの辺はあんまり成長していなかったり(^ ^)。
 ここから、男の子1人を争う女2人のドロドロな戦いを数回に渡って描く事も出来ようけど、それは『おジャ魔女どれみ』の範疇を越えてしまうかな。
 自分の気持ちはともかくとして 病室にノートを届け続ける はづき、矢田に必要以上には好意を抱かない しおり、矢田の気持ちを理解し自らを反省する はづき、など、出てくるのが余りにもイイ子達すぎて物足りないように感じるのは、ひねくれたオッサンの感性なんだろう(笑)。

 今回の主人公を はづきではなく、おんぷとか ももこ辺りにすると、かなり違った内容になったのではないか。
 そんな事まで感じさせ、ラストは「はづきの曲」である「キラキラ星」で締める、気持ちの良いお話。


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 レンタルで、ようやく劇場版『カウボーイビバップ/天国の扉』を見る。

 むー、良くも悪くも2時間弱に延びたテレビシリーズの一本、という印象。
 演出はどのカットを取っても格好良いし、作画レベルも驚く程に高い。
「SF」を感じさせる背景と小物(一瞬で出来上がるカップヌードルがイイねえ)の扱いも上手いし、「アニメでココまで出来るモノなのか」と思わせられる 超人的には「描いてない」香港格闘映画風アクションも素晴らしい。
監督もシナリオもテレビそのままなので、キャラクターの理解にも一切問題はない。
 …ただ、テレビシリーズそのものも既存のTVアニメの枠を大きく越える、OVAか下手すると劇場映画クオリティーで毎回作られていたモノで、感嘆する程の差はなかったのだが……ってのは、旨いもの食べさせられすぎて舌が肥えてしまったガキみたいで、贅沢な言い草だなあ(笑)。

 では、この映画、絶賛なのかというと…実はコレが そうとばかりは言えなかったりする。
それは個人的に、映画だけの話じゃなくてテレビシリーズに対する評価も、そう。
 何が不満かというと、やっぱり「シナリオ」、これに尽きる。
 例えば、歩き回っているウチに都合良く情報を教えてくれる人間と出会うスパイク(巨額の賞金目当てに大量のカウボーイが街に出ているはずなのに、何故彼にだけ?)、渡された意味ありげな壺を自ら調べる事もせず船に持ち帰る間抜けさ、殺人を重ねてまで何がしたかったのか イマイチ納得がいかない犯人、色々と違法な行為をした上 軍にも追われているように思うが最終的には不問に処されたのかスパイク一派、などなど、疑問に思う点が多い。
 このアニメから「格好良さ」を取り去ると、結構穴の開いたストーリーが見えてくるのでは?という気さえする。

 でもま、ハードボイルドって こうだよね、ってのも真実。
犯人にハッキリした目的があり、軍の上官を狙っての犯罪で、最終的に上官と対面した犯人がゴタゴタと内面の犯行動機を語りはじめたなら、すごく分かり易く親切にはなるが、逆に子供っぽく格好悪くなってもしまっただろう。
 だから、これで「格好良い」アニメとしては正解、と言っていい。

 ハードボイルドからはみ出す要素、エドのクネクネ演技とテリアモンな脱力声、出演シーン全部笑えるアインの愛らしさなどがまた とても良い感じ。
 やたらにスパイクの歩くシーンが多いのは、北野武映画の影響だろうか(^ ^)?

 とりあえず、見ておいて損な出来ではないと思う。
チンピラみたいな最期を迎えたテレビシリーズ最終回よりは、余程 満足感が残る仕上がり。



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