02/07/31(水) わああ、もう7月も終わりか。 えええ?コミケまであと10日ぐらい? わあ、わああああぁぁぁ! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『天地無用!GXP』18.「幸福を掴む人々」 幸運艦隊 対 不幸のカタマリ西南。 非常に面白いアイディアで楽しかったが、どうせなら艦隊と西南が対面した所で、幸運と不幸のエネルギーが拮抗して火花を散らし、あわや西南の体がラッキーの磁場に浸食(^ ^)されようとした所で、艦隊旗艦に次々と入る通信。 「招き猫、破損!」 「厄除け札、焼失!」 「パワーストーン群、ただの石コロに変わりました!」 「七福神艦、サヨウナラを打電し続けています!」 という感じで、一気に不幸パワーで押し返す悪ノリがあると楽しかったかなあ。 今回集めた最強の開運グッズと来週対決する事になるのだろうから、その時に こういう事があるかも知れないか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ BS夏休み特別枠で放送されていた『ガリバーの宇宙旅行』を見る。 1965年、東映動画作品。 主役少年の声を、坂本九があてている。 『太陽の王子ホルスの大冒険』『長靴をはいた猫』『空飛ぶゆうれい船』『どうぶつ宝島』と名作が並ぶ東映動画の映画でありながら、今ではほとんど語られる事がない作品の一本。 有名なのは、ラストシーンの意味合いを当時動画だった宮崎駿が「変えろ!」と言いだした、という伝説ぐらいで、内容についてはどんなモノだかよく知らなかった。 で、見ると… ああ、なるほど、お話なんかほとんど無いのね。 ウダウダーとした、子供が見ている夢のような整合性のない話で、どうこう語るほどは内容がない。 昔の映画だから仕方ないけど、演出のテンポがトロいのと、やたらミュージカル(?)シーンが挟まれるのも ちょっと。 でも、絵はとにかく綺麗。 単純なデザインの宇宙船など、まるっきり3DCGで作ったようにフォルムをわずかにも崩さないまま動くし、キャラクターの挙動も確かで、当時の東映動画の高い水準を伺わせる。 ロボット惑星の不気味な雰囲気もいい。 暴れ回る巨大ロボットの恐ろしさも、良く出ている(これが『空飛ぶゆうれい船』に繋がっていくのかな)。 件の、宮崎駿が変更を求めたというシーン。 ネタがバレちゃうけど、古い作品だからいいか。 ロボットの女の子。 その殻が破れると、中には生身の少女(元祖・宮崎ヒロイン?で、なかなか可愛い)が入っていた…というもの。 うーん、本当に、かなり急にこの設定を突っ込んだんじゃないかなあ。 伏線もなく余りにも唐突な展開で、心構えが出来ていたにもかかわらず目が点になってしまった。 確かに、こうした方が意外であり希望も感じられるラストにはなりそうだが… 結局この映画は「夢オチ」で終わるため、全体として見ると やっぱりあんまり意味がないんだよね(^ ^)。 どこかで見る機会があったなら見ても損ではないが、積極的に「見よう」と思う程ではない作品。 02/07/30(火) 『G-onらいだーす』05.「ヤヨイ一直線」 作画が悲惨なため、そこに頼ってのキャラクターの魅力などは感じようが無く、そうなると脚本も演出も見るに値しないように思えてしまい… もう、どうでもいいかなあ、とか。 いや、このぐらい悪い作画のアニメなら沢山あり、『シスタープリンセス』には、これなど比較にならないほどヒドイ絵の回もあった。 しかし…「萌え」中心で「居心地の良い」作品を目指しているのであれば、絵が悪いのは致命的。 公式HPなど見ると、悲惨な作業状況にあるらしい。 個人的によく分かるんだけど…しかし内情がどうあろうが、それはお客さんには関係ない事なんだよね。 テレビで見て感心できなかった作品に対し、ソフト化の際に作画等の手直しをすると言われても、購入意欲が湧くものだろうか? 「凄く良かったから」買うのであって、「放送時に出来が良くなかったから、良くなっている事を願って」買う、という行動はあり得ない気が… まあ、オレは元々、余程の作品でなければDVDとかを買わないので、基準にはならないけど。 スタッフにとっては、不本意な作品になって行ってるんだと思う。 でも、冷たく言うと、出来たモノが全て。 この低調な作画があと2回も続いたら、DVDを購入してくれるようなコアなオタク層からは見放されてしまいそう。 難しいのは承知で…「作画に頼らない、キャラやお話の面白さ」だけで引き付けられる作品にしていかなければならなくなったようだ。 頑張れ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『ラーゼフォン』21.「ゼフォンの刻印」 ありゃー、鳥飼。 綾人に対して特にコレといった行動を起こさないウチに退場か。 一応、元司令官と接触し、綾人に何やら恨みがましい事を述べ、恵を押し倒した挙げ句 彼女にグーでパンチを喰らわすという置きみやげは残したモノの(笑)。 せっかく綾人の側にいたのだから、それを巧く利用しない手はないんじゃないの? 言葉巧みに持ちかければ、東京ジュピターにラーゼフォンごと連れ帰る事さえ可能だったと思うが。 いやまあ、綾人は想像を絶するバカなため、側にいたら いずれ殺されてしまうかも、という恐怖はあったかも知れんな(^ ^)。 今回は特に大きな事件は起きず、ラーゼフォンも活躍しない地味な話だったが、それ故か、破綻もなく普通に見ていられた(急にブチ切れる小夜子とか、??な場面もあったが)。 綾人を「兄」と呼ぶ樹、イロイロと語る久遠など、謎解きをしたい人へのヒントが沢山出ていたようだし。 キムは…妊娠したのかね? 主人公、朝比奈を結果的に殺してしまったのは自分だ、という自覚は一応あったんだなあ。 久遠を置き去りに逃げ出し、守れなかった事を悔やむ気持ちもあった模様。 …何となく、「ここで心情を明らかにする事が狙いのシリーズ構成だった」訳ではなく、今回のシナリオライターが個人的に、ここまでの脚本を通して読んで、忘れられている部分に懸命にフォローを入れようとしているようにも見えてしまったが。 他の人間が楽しげにホウキでチャンバラなどしている時に、1人真面目に黙々と掃除をする学級委員長を思わせる お仕事ぶり。 とは言っても、今回のシナリオ・大野木寛だって これまでに「チャンバラ」気味な お話を書いたりしている訳で、学級委員長は言い過ぎか(^ ^)。 元司令官は自室に青い「鳥(失ってしまった娘の代わりかなあ?)」を飼っており、そこに鳥の天敵である「ネコ」を連れてやって来たのが「鳥飼」で「守」。 会話の中で「鳥」に例えられる主人公は、「鳥頭」だし(笑)。 美嶋玲香の背中には、何度も演出的に「羽」を生やされ、ラーゼフォンの頭部にも「羽」がある。 イロイロ考えている作品なのは確かなんだけどなあ。 それがイコールで面白さに繋がっていないのが残念。 02/07/29(月) テレビで放送されていた『ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT』を見る。 監督・脚本は、『ウルトラQ』の「地底超特急西へ」「2020年の挑戦」、『ウルトラマン』の「侵略者を撃て」「怪彗星ツイフォン」などなど、『ウルトラ』シリーズを数多く手掛けてこられた飯島 敏宏(千束北男)。 あー、なるほど。 『コスモス』が目指していたモノって、こういう内容だったんだ。 地球の侵略(生存権の確保)を狙うバルタン星人に対し、「戦う」以外の方法で対処しようとするボランティア防衛組織。 あくまでも「戦って」もらうためにコスモスを呼びたいのではない、と言うムサシ少年。 そして、本当は「戦い」を望まないバルタン星人ジュニア。 が、お互いへの不信から、大人バルタン星人と軍は戦ってしまう… 「地球人とは全く分かり合える相手ではない存在」として、バルタン星人のオリジナルを演出した監督が、こうして「もしかしたら仲良くなれたかも知れない」相手として同宇宙人を描いているのが興味深い。 惜しいのは。 子供達のため、未知の恐ろしい存在である地球人と戦った大人バルタンの姿が、それだけで終わってしまった事。 主人公・ムサシ少年のオヤジを、それと重なる姿にする事で、より分かり易くなったのではないか。 実の親ではない(という設定、必要だった?)引け目からか、必要以上にムサシに関わり、やたら多くの学習塾に通わせ、「宇宙飛行士になりたい」などという大人の目からは絵空事に過ぎない進路目標を徹底的に否定、自分が社長(でも重役でも)を勤める会社に息子を入れ、ゆくゆくは後を継がせて、安定した何の心配も要らない人生を送らせる事のみが「幸せ」なのだと信じ込み、子供の意見など聞こうともしない父親像にすれば。 それが子供の未来を開く事に繋がると信じて戦ってしまった大人バルタンの姿、そしてそれを押し潰そうとするばかりの軍の姿勢を前に、父親は自分を省(かえり)み、次第に変わっていく…という風にすると、子供にもオヤジにも、もっと実感的に映画のテーマが分かったんじゃないかなあ。 まあ、赤井英和が演じる、やたら子供に理解があるオヤジ像も、それはそれで面白くは見たんだけど(^ ^)。 ムサシにかけた、「俺にはな、お前がウルトラマンになったように見えたぞ」というセリフなんか、なかなか良かったし。 ラストに控える戦闘シーンの、CGを多用したスピード感は大したモノ。 いや、CG自体は安っぽいんだけど、それを縦横に使う事で「これまでにない、新しいウルトラマンの戦い」を見せようとする熱意はバシバシと伝わって来たので。 ボランティア集団なのに もの凄い装備を持っている防衛隊、大人バルタンを倒す事で「何」を守ったのかコスモスなど、子供向けだと割り切っても疑問を感じる部分は多いが、意外にも頑張った、見られる『ウルトラマン』映画だった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』26.「キャンプとカレーでアッチッチ !?」 キャンプに参加できなかった おんぷに、みんなで作ったカレーを届けるハナ。 ご飯もコゲており、「キャンプ」というお祭り空間から離れてはとても「美味しい!」と表現できるモノではなかったようだが、参加できなかった彼女の事を思って届けてくれた仲間の気持ちと、楽しげにキャンプの様子を語るハナの言葉を一緒にスプーンに乗せて口元に運ぶ おんぷは、「でも、おいしい」と呟く。 くっ、泣けるぅ。 どれみと2人きりになり、実に不器用に好意を伝える、同じオトコにとっては「ああ、莫迦だなあ、でも分かるなあ」と思える姿を見せた小竹もイイ。 全体に、何という話でもなかったが、キャラクター全てに愛情を込めた眼差しが届いている、気持ちの良い一本だった。 どれみは、シリーズ終幕に来て、初めて「恋」を知るのかな? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ WOWOWで『バンド・オブ・ブラザース』1、2話を見る。 スピルバーグとトム・ハンクスが製作総指揮の、TVスペシャル。 第二次世界大戦中、パラシュート部隊であるE中隊が戦い続ける様子を追ったもの。 まあ、面白い。 とにかくお金がかかっているようで(約150億円)、TVらしい安っぽさがないし。 対空砲撃を受けて輸送機がバタバタ撃墜されていく所なんか、劇場にかけても構わないほどの迫力。 ただ… ノルマンディーへ降下して後、部隊の仲間達と散り散りになってしまったり、目標地点に移動しようにも現在地すら分からなかったりといったグダグダさ加減にはリアリティーを感じたけど… これも事実、こうだったのかも知れないが、割に目立つ所をポテポテ歩いているのに米兵はほとんど攻撃を受けず、しかしドイツ兵達は見つかり次第 皆殺しにされたりしていて、描写が余りにも一方的に感じられ、緊張感がなかったのは残念。 据え付けられた砲塔を破壊する任務の際、『プライベートライアン』調に、荒れた粒子の手振れするカメラで映像を撮り、臨場感を感じさせたのは結構。 でも、全体にそうだけど、キャラクターの見分けが付かず、誰が活躍して誰が死んだのか分からない。 塹壕に籠もって戦うドイツ兵を、歩いてきた米兵達がポコポコ倒すのも、何だかちょっと… いや、文句言いながらも見入ってしまったのだし(^ ^)、テレビで見る分には問題ないか。 シリーズの最後まで見よう。 02/07/27(土) ありがとうございます。 2000000アクセス、突破です。 恒例ですので一言。 この20分の1、いや30分の1でもイイから単行本が売れてくれればなあ… …というのはともかく。 こんなにも沢山のご来訪を頂けました事は身に余る光栄でありまして、本気で喜んでおります。 皆様の暖かいご声援、もしくはいい歳したアニオタのアホを観察する冷たい視線が、このHPを支えてくださっているのです。 「そんなオモロないHP、辞めてまえ!」 といったお叱りの言葉もなく。 お陰様ですっかり増長して この有様ですよ実際(笑)。 今後とも、頑張ったり頑張らなかったりで、ボチボチ更新して行きたいと思います。 また、お時間の空きました折にでも是非 ご高覧を頂けますよう。 お互いに無理が無いようにしつつ、末永いお付き合いをお願い致します。 …と、言ってる間にも悲惨なスケジュールに追われる日々。 トホホホホ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『千と千尋の神隠し』DVDを店頭モニターで流していたから見たけども、赤い、赤いねえ。 実際の画面がこんなにも赤いとは思わなかった。 ずっと夕暮れ? でも、返品受付とか回収とかいう対応はナシなのね。 どころか、「コレでいいんだ、狙い通りの色。だから色合いを修正したバージョンなど出す気はさらさら無い」などと強弁を始める騒ぎ。 そりゃまあ、300万本だっけ?のDVDについて回収騒ぎが起きたら、その損害・責任は…1人2人の首を飛ばす程度では済むまいが。 しかしねえ、お客様に対して、明確に不完全なモノを販売しておいて、責任を取らないってのはどうか。 それも、「ジブリ」という何をしてでも護りきるべきブランドでの商売なのに。 今後の信用に関わると思うが。 あ、でも今 同人誌がデッドで、下手するとかなり不本意なページが出来かねない状況にあるから、他人様の商売を云々するのはやめとこう(汗)。 02/07/26(金) 気が付けば、もうじきにカウンターが200万に達しようとしている。 わあ! しかし…現在、それを記念して何をする時間もなく…相変わらずになるかと。 トホホホホ、すんません。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『円盤皇女ワるきゅーレ』04.「君の羽根がめざすもの」 書き忘れていたけど、前回の、侍女長・真田さん登場・大暴走の話はなかなか面白かった。 ネコ耳メイド達は皆、実は一般地球人だったのかあ。 それを無断で形状変化させ、心まで操る人権無視ぶりで、下僕にしてしまった。 いいのか、こんなコトして? 地球側は断固抗議するべきじゃないのか? とんだ奴隷根性か(笑)? いやあ、ブラック。 で、今回。 なかなかシナリオの作りが上手く、和人とワルキューレがバドミントン遊びをしている事を、ハイドラと秋菜が急襲をかけて来た時にネット弾をラケットで跳ね返す行動として一度活かして見せ、後に皇子により和人から「女の子の一番大事なモノ」が抜き取られた際には、それを様々なモノで跳ね飛ばし合う異種混合バドミントン大会状態へと発展させていく辺り、ほーっと感心。 皇子からのプレゼントであるナイフが、「ボクのためにリンゴを剥いてくれ(世話を焼いてくれ、という事か)」であると理解し、キッパリと、割に冷たく拒絶する子供ワルキューレがおかしい。 星の民のため、自分を捨てようとしていた大人ワルキューレとは、全く別人のよう。 ネットにかかって身動きできないハイドラのお菓子を取り上げ、秋菜の顔にまでもラクガキしてしまう根性悪さを見せるし。 姿が子供になったのを良い事に、今までやりたくても出来なかった事を全部やり始めたのではないか、という気も(^ ^)。 間の抜けた音がするラッパを吹き鳴らすロボット、ヒロイン級から 解説ツッコミ役に格下げされた(?)秋菜など、脇の扱いが巧い。 今回、悪い事をした皇子とハイドラにきっちり「罰」を与えるのも気持ち良い。 さすが、脚本・榎戸 洋司という所か。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『ルパン三世EPISODE:0(ゼロ)ファーストコンタクト』 監督は『それいけ!アンパンマン 虹のピラミッド 』『マクロスプラス・MOVIE EDITION』などで助監督を務め、『エヴァンゲリオン』17話「四人目の適格者」を演出した大原 実。 脚本を書いたのが、傑作『フィギュア17』や、『アンパンマン』劇場版を多く手掛けた米村 正二。 ううーん…難しいなあ。 巧い部分もあるので「ダメ!」と切り捨てるのもナニだが、問題点も多くて「面白い!」と手放しでは言い難い。 とにかく、イロイロと詰め込み過ぎて散漫な印象になってしまったのが痛い。 描きたい事をもっと絞り込むべき。 「ルパンと次元との出会い」「ルパンと銭形の因縁の始まり」「ルパンと五右衛門の関係」「ルパンが不二子に抱く気持ちの変遷」。 「不二子を追ってきた銭形」「銭形と老刑事との関係」「銭形と無理解な警察署長」。 「五右ェ門と戦う次元」「雇われている組織との間に軋轢を抱える次元」。 「初めて斬鉄剣を振るう五右ェ門」。 「相棒が何者かに殺された不二子」。 更には「組織のボスが持つ合金製の筒」と「巨大ビルのオーナーが持つその鍵(斬鉄剣)」の両方を次々に盗み出すルパン、そして「組織との決着」。 こんな内容、2時間弱に入りきる訳がない! 時間は全然足りないはずなのに、アレンジされた「ラブ・スコール」を流して、大きな事件が起きてない時のキャラの日常、なんか描いてみたり…分からんなあ。 結果、あちこちに軋みが生じてしまい、ルパンのライバルのようだったお兄ちゃんは どうやって金属筒を盗み出したのかとか、やっきになって鍵を使う以外の方法で筒を開封しようとするルパン(無駄だと分かっているだろうに)、メリハリ無く なんとなくルパンを裏切る不二子など、はっきり分かる「面白くないシーン」が生まれてしまい、全体の印象を悪くしてしまった。 ダメな所、もうちょっと。 今回はルパンにとり、次元も五右ェ門も不二子も、もちろん銭形だって味方ではないため、「敵」キャラを彼らより強烈に設定する訳にはいかなかった(無理に「二重人格のボス」やら「盲目のマッドな殺し屋」なんてのを出すと、お話に更に収拾がつかなくなる)…というのは分かるんだけど。 そのため組織のボスやマトリックス風お兄ちゃんが凄く影の薄いプレーンな存在になってしまい、攻撃方法も馬鹿の一つ覚えのようにマシンガンを乱射する以外に持たず。 余程の理由付けが無ければルパン達に銃弾が当たる訳ないのは誰でも分かる事なので(笑)何度も繰り返される襲撃シーンが全く面白味のないモノになってしまっている。 いつもながら銭形が無能に描かれていて不快。 これなら出さない方が良かった。 物語と関係ないチンピラとのドツキ合いで強い所見せてくれても…嬉しくないなあ。 しかも最初のチンピラ達は、実は潜入捜査の警官だった訳だし。 結果的に捜査の邪魔をしておいて責任を認めようとしない銭形を見せ、視聴者を苛立たせたいのか? 捕まえたのは確かに本物のワルだったが、市警は彼らから情報提供を受ける事で、その「騒ぐ程でもない」罪状については お目こぼしをする裏取引を行っていた。 銭形は、「警官が悪党と組む事など絶対にあってはならん!」と言い放つ、とするとか。 今回、銭形の相方であった老刑事。 パターンだと、「無気力に見えるが実は恐ろしく有能」「市警の陰の実力者として君臨していた」なんていう意外性を加えるモノだが、本当にタダのジイサンだったのは どんなもんか。 ただでさえキャラが多いのだから、コイツは整理してしまった方が良かった。 面白かった所も上げておこう。 対・次元の初戦で、刃を仕込んだ靴を飛ばすルパン(『死の翼アルバトロス』『燃えよ斬鉄剣』で見せた靴投げの応用か)、冷静に撃ち落とす次元、が 靴に発煙装置が仕込んであり部屋が煙りだらけに…という戦いの構成アイディア。 コレがスペシャルではなかなか見られなくて(;_;)。 ルパンと次元の関係について結構よく描けており、ワルサーに仕掛けた馬鹿馬鹿しい装置に引っかかるボスの姿を見て、堪えきれずルパンと一緒に大笑いしてしまう事で 次元の心が「楽」になる所なんて、実に巧い(大笑いは、劇場一作目『ルパン対クローン』で超大型トレーラーに決着を着けた後の2人を思い起こさせるなあ)。 幸運のペンダントを、最後まで忘れずにいたのも良かった。 出来れば、半分吹き飛ばされた状態のペンダントが再度ギリギリ弾丸を受け止めて不二子の命を救い、それを見た不二子が「利益」を捨てて「一度組んだ相手への誠意」を選ぶ切っ掛けになる、とかすると更に好みだったかな。 手下のリーダーから平手打ちを受けた怒りを覚えており、ボスとの対話で自分の立場を確立した後は、思い切り彼の頬を打ち返して見せる不二子。 なかなか格好良い(^ ^)。 善し悪しな所。 バイクでビルから落下する途中、一緒に落下していく鉄骨を辿って無事着地するという、『バビル二世』か『ルパン対クローン』で見せたガードレール渡りを彷彿とさせる面白いアクションのアイディア。 これが…演出の「重み」の無さで、ただ「いい加減なアニメ」としか思えないシーンに成り下がっていたのは残念。 斬鉄剣を盗み出すアイディアは、これまでに余りにも多用されている方法でオリジナリティーに欠けている。 まあでも、盗みのネタは考えるのが大変だからなあ(^_^;)。 五右ェ門との出会いはファーストTVシリーズで既に描いており、ここで無理に詰め込む必要は… しかしファーストを見ていない視聴者も多かろうし、「五右ェ門は斬鉄剣を手に入れただけでルパン達とは対面せずに消える」とすると、一本のスペシャルとしては据わりが悪くなりそう、という部分もあるのは確か。 高速道路でのアクションは、ファースト『十三代五ェ門登場』そのまんま。 これも旧作ファンは喜ぶか怒るか微妙だが…オチを見れば納得出来なくもない。 そのオチ。 「嘘」かあ……… それで全ての矛盾を誤魔化せる、巧いやり方ではある。 そのまま終わらせず、続けて途中に伏線を引いておいた連邦準備銀行の襲撃をたたみ掛けていく やり方は巧妙。 何となく全体が面白かったように、錯覚させられてしまう(^ ^)。 ルパンに余裕があり、「楽しいからドロボウをやっている」様子が散見出来たのは収穫。 五右ェ門の斬鉄剣を巨大磁石でくっつけ、更に磁石の中からニセの斬鉄剣が大量に出てくるシーンなんか、いかにもルパンっぽくて、ちょっと嬉しくなってしまったし。 組織と銭形を相手に、2度繰り返す、部屋から全てのモノを投げ落とす仕掛けも楽しげ。 やっぱり一番問題なのは、2時間弱、という時間を一気に見せる構成が弱かった所。 前述のようにルパンと次元の関係は描けているが… 五右ェ門の存在をこのスペシャルとしては余り重要視していないので、彼との決着には(シーンそのものは面白くても)さほど関心を持てない。 当然、もっと影が薄い組織との、ラストバトルへの興味など感じようもなく。 描こうとする要素を詰め込みすぎてしまい、相当に強烈に描いたモノ以外は印象弱くなってしまったのが敗因。 ために、物語後半の展開への求心力がかなり弱くなってしまっており、一時間チョイ終わり、次元と組む切っ掛けが出来た所で「もうスペシャル終わってイイのでは?」とさえ感じてしまう。 全体を3つに分けて、「次元編」「五右衛門編」「銭形編」ぐらいにはっきり区切った方が、メリハリ付いたかも。 でも、うん、悪くはなかった。 特に、最低のOVA『生きていた魔術師』を見た後だと、余計にそう思う。 ここいらを基本ラインとして、次回作はより良いモノにしてくれる事を望みたい。 02/07/24(水) 『天地無用!GXP』17.「西南と天地」 このアニメが内包する一番美味しい要素、オリジナル『天地無用』ファミリー総登場なエピソード。 これで面白くなかった場合には大問題だが、そんな事もなく、オリジナルシリーズのファンにとっては楽しい内容に出来ていた。 さすがに原作の梶島 正樹自身が脚本とコンテを手掛けただけの事はある。 OVAのシリーズとか、全ては追い切れていないので…若干「誰?」と思ってしまうキャラが。 でも、生体強化した西南が漕ぐ自転車よりも、自分の足だけで更に高速に山中を移動する天地の姿や、セキュリティーを心配する意見に、天地家に滞在する者達の戦力のみで銀河を相手に戦争が出来る、と言い表される事などで、オリジナルシリーズのファンに不思議な優越感(^ ^)を感じさせるサービス精神が嬉しい。 作り、上手いなあ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『WITCH HUNTER ROBIN』04.「Stubborn aesthetics」 引き続き、地味な話。 酷く悪い所はないんだけど、キャラも事件もアクションも、視聴者をググッと引き付ける程の魅力には欠けており…1、2回見逃したらそのまま視聴を中止してしまう危険性が。 主人公(だろう)ロビンが感情移入対象にならないのが、何と言っても厳しい。 ボチボチ「こういう方向で面白くなっていきますので最後まで見続けてください」というスタッフの意思表示(当然、作品内での)が欲しい所。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『G-onらいだーす』04.「特訓ド真中!」 先週から引き続いて、作画に多少の乱れが見られる。 何しろこのアニメには大きなテーマも物語もなく、「居心地の良い世界を見せる」事が主題になっているので、「ちょっと作画が悪いなあ」「演出がイマイチ」程度のマイナス点だけで十分、命取りになってしまう。 毎週、大量にアニメが放送されている現状で、優秀な作画スタッフを確保するのは至難の技だと思うが…頑張って欲しい。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ NHKで放送されていたロシア製アニメ『老人と海』を見る。 原作は、言わずと知れたアーネスト・ヘミングウェイの世界的名作。 それを、ロシアのアレクサンドル・ペトロフという人が、セルではなくガラスにオイルペインティングするという独特な手法で映像化したモノ。 原作、中学生だか高校生だかの頃に、課題として強制的に読まされたのを覚えている。 カジキと戦う部分は確かに迫力があったように思うが、それ以外はほとんど記憶にない。 さほど心を動かされることなく読み終え、正直にそう感想文にしたためた所、先生様から感受性の未熟さについて有り難い御意見を頂いたような気がするけど、その記憶も遠い彼方。 で、今回、このアニメ(と言っていいのかどうか)を見たが… ゴメン、正直、お話については昔と同じく さほど大きな感慨を持てない。 でも、とにかく映像が美しく、それだけで内容に引き込まれていった。 人間の動きの確かさに、てっきりロートスコーピング(実写フィルムの人間などを、そのままトレスする手法)だと思ったのだが、制作風景を見ていると違うみたいだなあ。 えええええ、それでこんなリアルな動きが描けるの? 一枚描くにも大変な労力だろうに、それでこの長さの動く作品にしてしまう情熱はもう、凄いとしか言い様がない。 前述のリアルな人間の挙動はもちろん、うねる海面の美しさ、大きさ力強さを感じさせるカジキの迫力、照り付ける太陽の光、夜の海の暗さ、サメの不気味さなどなど、正しく「芸術的」な充実した画面に、一瞬も目を離す事が出来ず ただ見とれるばかり。 いつも見ているセル(今はデジタルか)アニメとは有り様が違う、とにかく「凄いモノを見せて頂いた」という気分にさせられる作品だった。 02/07/23(火) 『仮面ライダー龍騎』25. 浅倉… 「イイ奴」にジョブチェンジかと思わせておいて…というのも予想してはいたが、それでもこの番組は一応子供向けであり、日曜の朝方放送であり、『どれみ』の前に流れているという事から、まさかまさか、そこまで人間不信にさせてしまうような展開はあり得まい…と思った自分が馬鹿だった(笑)。 やるなあ、本気だなあ。 たった1人の弟は、哀れ蛇のエサに。 ううーむ、ハカイダーより問題行動だ。 さすがにここまで残酷な行動は、『ウルトラマン』では許されまい。 キャラクターイメージを考え、円谷上層部が許可しないだろうから。 『仮面ライダー』は、ダークなヒーローなんだよね。 光のヒーローではない。 だからこそ、出来た事かな。 スゴイや、この作品。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』25.「笑顔をくれる?なぞのグラス」 お話そのものは 何と言う事もなかったが、見ている親にとっては、「手が掛かって困る、とばかり思っていた子供から、初めて何かをプレゼントしてもらう驚きと嬉しさ」を思い出させてくれ、ジーンとくる内容ではなかっただろうか。 「肩たたき券」は…確かに勿体なくて使えない、という気分になるかも。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『あずまんが大王』16.「くみあわせ」ほか んー…絵コンテが『デ・ジ・キャラット』の桜井 弘明だった割には普通な、無難な出来の話だった。 もうちょっとこう、ペンギンちよちゃんの「可愛さ」がもたらす破壊力とか、暴走気味に描いてもらえると嬉しかったんだけど。 でもまあ、大阪と ちよちゃん2人で出掛け、たこ焼きを食べさせてあげる大阪、おいしさ嬉しさに足をばたばたさせてしまう ちよちゃんなど、ギャグではないモノの ほのぼのとしたおかしさのあるシーンは上手かったので、いいや。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ パーフェクTVで放送されていたOVA『青の6号』1〜4を見る。 以前、レンタルで2巻までは見て、挫折していたもの。 一気に見たが… しかしアニメ史上に残る程 活躍しない主人公だなあ。 最初に水棲人の女の子を助けた後、大見得を切って青の6号がドックを出るまでの15分間、自分が時間を稼ぐ、と言って出撃したはいいが瞬殺され、脱出して海面を漂い、水棲人少女が取ってきてくれた魚など食べ すっかり養われてしまい、6号と合流、大ボス・ゾーンダイクと対面するも、長〜いお説教をぼんやりと聞くばかりで特に何もしない。 僅かに活躍したと言えるのは… ゾーンダイクの大陸に赴く際、ほんの少しだけ潜水艦繰艦の腕を見せた所と、父親(ゾーンダイク)の死にショックを受けた水棲人ボスのため、ただ殴られるばかりの人間サンドバッグと化して、その怒りを和らげた(?)所ぐらい。 本当の話、コイツは居なくても物語進行に影響なかったと思うなあ。 地表のほとんどを水で覆ってしまったゾーンダイクの目的。 よく分からなかったが…自分の家族が殺されてしまった事を切っ掛けに、「こんな世界 認めねえ!」という考えになってしまった、という事? で、水棲人類を作り出し戦乱状態に世界を陥れたが、「まあまあ、よく話し合ってみんなで仲良く暮らしてね」などと勝手な事を言い残して死亡。 分からねえ(^ ^)。 その胸には ぽっかりと真っ黒な穴が開いていて、ポールシフト発生装置(?)の中枢部に「心臓」が据え付けられている。 意味不明…多分、聞いてみれば長い設定があるのだと思うが、別に聞きたくないや。 水棲人達のみが暮らす「楽園」である極点の大陸で、ゾーンダイクが主人公に木の実を取って手渡すのは、聖書になぞらえ、これから先の世界を生きるための「知恵の実」を渡すのと引き替えに、「楽園」からの退去を求める意図であったのだろうか。 ってこんな事考えてもなあ(^_^;)。 作画は非常に良好で、水棲人少女などハッとさせられる程 可愛く描けている。 3Dの戦闘シーンも、手描きのキャラと遊離してはいたものの、細かく作り込んでいて迫力があるし。 スピーカーに繋ぐと、音響も非常に良い。 でも、それだけ。 膨大に作ったのであろう設定や、かなり煮詰めたのであろうゾーンダイクの思想性などに拘泥せず、海を舞台にした胸躍る潜水艦アクションをひたすらに堪能させて欲しかった。 何かイロイロ、もったいない。 02/07/21(日) 何だか『千と千尋の神隠し』のDVDに色異常が出ているそうで。 全体に赤味がかっているらしい。 会社側の見解では、DVDのため意識的に色合いを赤く調整したもの、要は「仕様」って事で問題なし、にするつもりのようだ。 某ゲーム機のディスク傷付き問題を思い出すなあ(笑)。 そりゃまあ、コレだけの枚数、交換とか回収とか言い始めたら凄まじい額の損害が発生してしまうが。 まだ購入していなかったのだけど…色合いを補正したバージョンが出るまで待った方が良さそう。 あの意味不明なおにぎりフィギュアも要らないし。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ あらら、結局 新作『ヤマト』の企画はこうなってしまった訳ね。 TVで車検のコマーシャルにも出ているそうだが、未見。 『大銀河シリーズ 大ヤマト編 7vs7』… まあ、松本 零士先生は「大」をつけるのが好きだから。 傑作『ワダチ』で、主人公が名付けた「大地球」とか。 しかしそうなると、先生が雑誌で連載しておられた漫画版・新作ヤマトは、あれっきりという事になるのかな? 『新ヤマト』、いや『大銀河』か(^_^;)。 制作費を潤沢に用意し、優秀なスタッフを集め、情熱を傾けて作るなら面白いモノが出来る可能性は勿論あるが… 正直、今、『ヤマト』を面白く作れるような才能あるスタッフは ホンの僅かしか居ないし、彼らは今更、制約の多い『ヤマト』を作る事には余り興味を感じないと思う。 うーん。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『ウルトラマンコスモス』「カオスの敵」 5週間ぶりの通常放送再開。 今更ながら、主演お兄ちゃんは大根だなあ、というのは置いといて(笑)。 カオスヘッダーを食べてしまう怪獣が出現。 怪獣を研究すれば強力な対抗手段になると判断したチームEYESは、防衛軍に捕獲を提案するのだが… って筋はまあ、良いとして。 「捕獲のためなら、多少の被害はやむを得ない」と言い出すのが正義・チームEYES側だというのはどうか。 カオスヘッダーの放置は更に大きな被害を生みだしてしまう、だから対抗出来る怪獣を捕獲するため、今、僅かばかり街が壊れ死人が出る事は容認すべきだ、というのは、戦う事しか頭にない防衛軍の発想にすべきじゃないの? 捕獲作戦が失敗した場合には攻撃する、という防衛軍の提案を呑んでおいて、見事 失敗し予備案も持ち合わせず 危ない所で火薬庫に怪獣が攻撃を仕掛ける寸前まで行かせてしまった自らの無能さを省みることなく、やむを得ず攻撃した防衛軍をすっかりワルモノ扱い。 逆ギレした隊長が防衛軍の幹部を殴りつける辺りで、もうウンザリ。 コスモスもまた、カオスヘッダーに乗っ取られた怪獣に対して抵抗も感じず攻撃しまくり、最終的に殺してしまうし(防衛軍の攻撃を受けた時点で既に死んでいた可能性もあるが)。 どいつもコイツもみんな馬鹿に見えてしまう。 何だかこう、チームEYESの行動の矛盾を通じて、自分達の視点だけで「害獣」「益獣」などと種類分けしている人類の身勝手さを思い知らされるようで、そういう意味では深いテーマ性を感じる…かな(笑)。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ WOWOWでスティーブン・キング原作の『ローズレッド』というTVスペシャルを放送していたので、見る。 1時間半の番組、全3回、合計4時間半にもなる大作スペシャル。 大金持ちが残した、ローズレッドという、今は廃墟となっている巨大な邸宅。 そこに、心理学者を中心とした6人の霊能力者が調査に訪れる。 ええとねえ、長すぎ。 この内容なら、2時間ちょっとあれば十分だと思う。 長時間のドラマなもんで、張り切って沢山の登場人物を用意したのだろうが、1人もその内面を描くことなく、出しただけ。 霊能力者数人は、力の見せ場もなくイキナリ死ぬし。 入って来た人数が多かったため、そこそこ生き残って終わる中途半端さも気に入らない。 メインの心理学者ねーちゃん。 自分の地位と意地を賭けて霊の存在を実証すべく屋敷に来たのだが、自分がスカウトしてきた霊能力者がバタバタ死んでも無関心、「このままではみんな屋敷に殺される」と言い出すメンバーに、「そんなバカな事ある訳がない」と霊を信じているのかいないのか分からない言い返し方をし、最後に崩壊を始めた屋敷から皆が脱出していこうとする時も「ハッ!負け犬は逃げ出せばいいわ、私は行かないわよ!」などと大見得を切っておいて、霊に取り囲まれると途端に泣き叫んでメンバーに助けを求める。 こんな女、どうなっても構わねーや(笑)。 女性心理学者に異常な対抗心を燃やす嫌味な心理学者、1人の霊能力者の化け物じみた母親など、ヒドイ目に遭わせて良し、霊を圧倒するバイタリティーを発揮させて良しの面白げなキャラクターも居るというのに このテイタラク。 何よりも、予算の無さと絵作りの拙さで、舞台が「一度迷ったら最後、という広大な屋敷」である事や、「いつ、どこで、誰が、どのように殺されるか分からない恐怖」というものが全く感じられない。 そりゃもう、つまらない時の映画『13日の金曜日』でも見ていた方が余程マシなぐらい。 キング原作の映像化は、本当にほとんど当たりが無いねえ。 時間の無駄をした。 02/07/19(金) 田中康夫 長野県前知事 関係で、扇千景のオバハンが「ダムの建設を止めたために、人や物に被害が出たらどう責任を取るつもりなのか?」というような発言をしていたが… じゃあ、膨大な予算を使って建てた建造物が、出来てみたら採算割れしちゃった、ならまだしも、環境に悪影響を与え続けている事が明らかになるケースさえ ポコポコあるけども、その事に誰か責任を取った事はあったのか? 「作る」場合には責任が問われないけど、「作らない」事については責められる。 おかしいというか馬鹿というか。 その建造費はオレも払ってる税金じゃっちゅーんじゃ! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ テレビで放送していた映画『黒い家』を見る。 原作は、この作品で第4回日本ホラー小説大賞の大賞を受賞した貴志 祐介。 監督は、『家族ゲーム』『39・刑法第三十九条 』『模倣犯 』の森田 芳光。 原作小説は、強烈な「嫌」さと、保険業界への知識の広さ深さに、グイグイと引き込まれて読んだ。 その映画版…困った2人組の配役として西村雅彦・大竹しのぶが起用された、という事を聞いた時点で、小説から受けたキャラクターイメージとの余りの隔たりに、 すっかり見る気力を失ってしまったもんだ。 ポエ〜っとした大竹しのぶに 、こんな不気味なオバハン役は出来ないだろうと。 俺が悪かった! うわー、大竹しのぶ、怖えぇ〜っ! 光の無い目、内面を読み取らせない表情、巧いなあ。女優だなあ。 自分を持たないような西村雅彦のグラグラした演技もイイ。 主演お兄ちゃんの、ちょっとオーバー過ぎな演技は…「頼りなさ」を感じさせてホラー感を増している部分もあるが、馬鹿馬鹿しくて笑ってしまう所もあり善し悪し。 森田芳光は「絵」の撮り方が上手いねえ。 2人組が棲む黒い家を、殊更に嘘っぽく作り物っぽく風景から切り取って見せるのなんか、実に上手い。 画面に緊張感を持たせるのが得意な監督なので、こういうジワジワ来る、日常から僅かにはみ出した恐怖、みたいな題材に向いているのかも。 ラストは、「日常から僅かにはみ出す」どころか、『13日の金曜日』みたいになってしまい、見ている気分は「怖い」のと「やり過ぎの画面が生み出す笑い」の間を行ったり来たりだったが… でもまあ、大竹しのぶの顔だけで「怖い」方向に大きく傾くな(笑)。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『陸上防衛隊まおちゃん』03.「空の防衛隊みそらちゃん」 何も考えずポーッと見ていられるアニメ。 ようやくこの「見方」が分かってきたような気がするが、1話見るたびに知能指数が1ずつ引き下げられているような気もする。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『WITCH HUNTER ROBIN』03.「Dancing in darkness」 3話まで来てもまだ、つまらない訳ではないけど面白いとも言い難い、という段階で留まっているのは少々問題かと。 とにかく、主人公…であろうロビンのキャラクターが薄い。 何を考えているのか よく分からないし。 こういう性格付けのキャラには、饒舌で陽気な男でも相棒として付け、互いの行動や言動が生み出す「差」によって彫り込んでいく方法がよく取られるんだけど、全然他のキャラと絡もうとしないからなあ。 恐らくは結構な量の設定が裏側にあるのだろうとは思うが…見ている限り主題になっている「ウィッチ」がどういう存在なのかまだはっきりせず、設定が分からなくても面白く感じられる程には各話が作り込まれていないし、チームのキャラ達は今のところ出ているだけで興味を引かない。 うーん、やっぱり、自身ウィッチでありながらウィッチ・ハンターとなったロビンの行動動機とか、抱える自己矛盾を最優先で彫り込んでいくべきかと。 それで彼女と関わる「世界」が描けるし、そういう彼女と共に行動する、あるいは反発する事で他のメンバーも立たせられる。 スタッフが意図する、見せたいモノは何か。 「ロビンという少女の魅力」か「毎回趣向を凝らして現れるウィッチ達」か「個性的なチームメンバーによる群衆劇」か「ハンティングのアイディアと捕獲に至る緊張感」か。 どれでもいいから一つに ぎゅうっと絞り込んで、そこに全力を傾け、一点突破を謀るべき。 今のところは、「ハードボイルドげな雰囲気」だけしか見せてもらってない気がする。 02/07/18(木) 『仮面ライダー龍騎』24. 時間が無くて書けなかったので、今更ながら日曜日の『龍騎』について。 ナイトサバイブの猛攻に、傷を負った王蛇・浅倉。 彼の根城に潜入する令子。 この2人が顔を合わせた時…異常性格の浅倉はどんな反応を示すのか。 簡単に予想したところでは、 1.負傷した体をひきずって、自分の弱い部分を見てしまった令子を殺そうとする。 2.生き残るための ずる賢さを発揮し、哀れっぽく令子に縋り付き、傷が癒えるまでの庇護を求める。もちろん、回復した後は恩義になど報いない。 これぐらい。 でも…驚いた!浅倉は、令子に鉄パイプを差し出し、 「俺をそれで殴れ!」 と言う。 殴るか、殴られるか、の関係だけで生きてきた彼は、それ以外に人と相対する術を知らなかったのだ。 くわ〜〜、凄い! これは思い付かなかった。 というか、何十時間考えてもオレの頭からは出てこない行動。 「殴れ」だよ、「殴れ」! ヒネたオタクとしては、もう大抵のアイディアやキャラのリアクションには驚かず、「こんなのオレでも考えつくよ」と自分のアタマの程度は忘れて(^_^;)言ってしまう事が多いのだが、この「殴れ!」には、久しぶりに結構なショックを受けてしまった。 やっぱり巧いなあ今回の脚本・井上 敏樹。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『G-onらいだーす』03.「おこれ!セーラだ」 うーん、とにかくこの手のふわふわしたアニメで、3話目にして作画が崩れてしまうというのは結構 致命的。 サブタイトルから、セーラをメインに据えた話になるのかと思えば そうでもなく、誰も描けていない中途半端なお話になっていたような… ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ パーフェクTVで『メーテルレジェンド』1、2が連続放送されていたので、見る。 松本 零士先生 描く、永遠のヒロインであるメーテルとエメラルダスの少女時代を描くもの。 …とにかく、作画が悪い。 演出も全体に凡庸で退屈。 それでも、最初の20分ぐらいは真面目に見ていたと思うのだが… 自分の星が寒くなってきたから、という事で自ら機械の体になる事を志望した女王・プロメシューム。 体の機械化を促進する種子状の物体を脳に埋め込んだ所、体調も良くて結構ケッコウ、って訳で、お節介にも星の領民を1人残らず機械の体にしてあげようとする。 泣いて機械化を拒否する人々の意見にも耳を貸さず、冷酷無情に機械化を進めていくプロメシューム。 娘2人も機械の体にしようとしたが、抵抗され、自分の服を破られてみると、両腕に松本先生お馴染みのメーター穴が開いている事を発見してしまったから大変。 何じゃこりゃあー!こんな風になるなんて聞いてないぞよー!とショックを受ける女王の姿に、ショックを受けるオレ。 オマエは「機械の体になる」という事を何だと考えていたのだ? 機械の体を開発した科学者ハードギアは、機械伯爵のような典型的機械人の姿をしていたというのに。 また、自分の体の結果も確かめずに領民の改造を決めてしまう無責任さは、どーなの? そんな馬鹿がメーテル達のお母ちゃんでイイの? プロメシュームを「単なる馬鹿」とは見せない持って行きようなど、いくらでもあるはず。 何だか作品の余りと言えばあんまりな作りのいい加減さに すっかり見続ける気力を失ってしまい、その辺までで中断。 先にも書いたけど、メーテルとエメラルダスは永遠のヒロインであり「憧れ」の存在であったりする訳だから、作るのなら優秀なスタッフを集め、予算をかけてもっと一生懸命に作って欲しい。 そう出来ないなら、頼むからもうこんなモノ作らないでくれ。 |