02/09/30(月) 『ぷちぷりユーシィ』01.「誕生! プラチナプリンセス候補」 ゲーム『プリンセスメーカー』を元とするアニメ。 勇者であったオヤジや、執事のような事をしている男の子などの設定が、ゲームをやってない人にはパッと見 分からないかも…という気はしたが、まあその辺はおいおい説明していっても構わないか。 元気でお転婆…とはいっても10歳の外見に対して実年齢は17歳のユーシィ。 呪い?によって成長を止められた体にコンプレックスを持っており、そこから解放してくれる可能性があるエターナルティアラ(と、王子様)を求めて、これからは頑張っていく事になるのか。 主人公が大変に可愛らしく描けていて、主役となるに十分な魅力を感じられた。 ヒネくれた所のない、素直なファンタジー世界。 巨大な鳥に姿を変えるマジック・アイテムの布、知的な老巨大ドラゴン、魔法で街灯に火を灯していく人の姿など、世界を表現するガジェットの配置も分かり易く、楽しい。 惜しいのは… 「城の中から女王を捜し出せ」というのが女王が出した条件だった訳なのに、ユーシィが感じ取ったのはティアラの輝き。 その光に導かれて強引に潜入した塔に、女王が自ら姿を見せる…というのが、ちょっと繋がってないように感じられた。 最初から「ティアラを探せ」を課題にすれば良かったような。 その塔も、途中に守る衛士は居たものの、絶対に潜入できない訳ではなかろうし、町娘達がそこだけは探さなかった理由も特には無いと思う。 女王を探すなら、彼女が汚い下働きの老婆に変装しており、町娘達は先入観から近づこうともしなかったが、優しく、気取った所のないユーシィはその手助けを自らかって出て、そのうち正体に気付く…とか。 まあ、パターンだけど(⌒ ⌒)、プリンセスたるもの真実を見抜く目を持つべし、それがプラチナプリンセスになる第一条件、とかで良かった気が。 今回の描き方だと、ティアラの輝きを感じ取れる、元々選ばれた素養のある娘以外は候補者にもなれない、という事になってしまう。 元々「人間」かどうかも分からない子なのだから、秘めた能力を見せても悪くはないんだけど。 最初は、見ている女の子が「私もお婆さんに親切にできるから、プリンセス候補になれるかもー」と思えるような、身近に感じられる描き方の方が良かったのでは、と。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『あずまんが大王』26. 「初めての卒業」「万感」「悲しみ」「母校」「みんな」 講堂に集められた全校生徒が、大阪の「へーちょ」の声に思わず振り向いてしまう様を表現するため、ずらりと並んだ数百人分の頭を本当に動かして見せたのにはビックリ。 デジタルのコピー・アンド・ペースト? 3D処理か?(見直したら、コピペみたいだな) まあとにかく、ちよちゃんの表彰に全校生徒が立ち上がって拍手するシーンと並んで、異様な迫力が出ていた。 で。 中身は。 泣 泣 泣 もう、30分間泣かされっぱなしですよ真面目な話(あ、笑った所も沢山あったのは当然)。 思えば、こんなに真正面から「卒業式」を描いたアニメって、他に思い浮かばない。 ゲーム『ときメモ』に代表されるように、「卒業式の日に告白を…」といった契機となるイベントとしてならともかく。 ここで、「恋」「恋愛感情」というものを徹底してスポイルしてきた、漫画家なら、こういう場面の時 誰でもやるであろう(オレはオリジナリティーがないから絶対にやる)「制服の第二ボタン」エピソードすら入らない徹底ぶり見せた、この作品の特色が活きる。 パーソナルな「恋」というイベントを排除する事により、それ以外の全てをこの作品は手に入れたのだ。 卒業式で、そんなにステキなイベントが発生した人って、僅かでしょ本当の話(笑)? 攻略フラグが立ち切らなかったでしょ? 多くは、こんな感じで式を終えたはず。 もっと「泣かせる」事も十分に可能だったと思うが、ゆかり・みなも両先生が見せるドライな様子とか、意外に冷静な視点で描いている。 先生って、毎年毎年 卒業生を送り出している訳で、そうそう泣いてはいられないよな。 リアル。 例年 一緒に行っていた旅行に、この先も行こうという 智の誘いにさえ「気が向いたらね」と応える ゆかり先生は、凄く格好良くて、惚れる。 「卒業しても、みんな一緒だ」…と思うけれども、そうはならない、なれないケースの方が多い。 高校時代と その後とは、実は全く違うのだ、という事が分かる人間には、とても切ない言葉。 だからこそ、胸に染みる。 見た人 全ての心に、馬鹿でバカで莫迦だった学生時代の自分達の姿が甦ってきて、つい「オレの卒業式では…」と語りたい気分になってしまったのでは? 今はもう良い思い出ばかりになってしまった高校時代そのもののような、この先も何度か見直してしまうであろう、とても良い最終回だった。 スタッフの皆様、お疲れさまでした。 来週はもう『あずまんが大王』は無いのだ、と思うと、とても寂しい。 ところで、よみの「シュークリーム分が足りない」話が無かったのは残念だったな。 アレを原作で読んで以来、ウチではプチ「シュークリーム分」ブームだったのに(⌒ ⌒)。 02/09/29(日) 『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』35.「四級試験はのろろろろ〜?」 絶好調なウサギとカメの様子を先に見せた事から、ハナとの苛烈なデッドヒートを描くお話になるモノと思えば… 競技の決着は一瞬でついてしまう。 意外な展開!で、思い切り意表を突かれた。 それはイイんだけども、その後が… 敗戦の原因は、生き物に取り憑く黒いモノのせい。 それをハナとパオによる「悪魔払い」で退治し、無事 元通りに。 当然、娯楽に飢えている(どう見ても賭けているとしか)魔女達が要求していたように、競技をやり直すのが普通だろうが、ウサギとカメを救った功績によりハナの二階級特進が成されただけで、お話は終わってしまう。 何処かに出てくるモノと思っていた「障害」も、それを努力だか根性だか愛だかで乗り越えるハナの姿もなく、「ナニもかも、心配する必要など全くなく、期待したよりも全然 上手く行った」というだけのお話を、どう受け取ればいいのか…??? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『ぴたテン』26.「想いのつなぎ方」 以前に、「抑揚に欠けるシリーズ」と書いたけども、最終2話の展開は それが活きるものになっていた。 日常。 延々と積み重ねてきた、天使と悪魔が出ているというのに余りにも平穏だった「日常」が、突然、理不尽に断ち切られる事により生まれる不安定感。 それを解消して元通りに戻そうとする度、また「日常」からドコかが欠けていき、なかなか巧く行かない もどかしさ。 なるほどねえ。 積み重ねて、ここに持って来たかった訳ね。 ダメ弟子・紫亜に引きずられるように、悪魔、という範疇を出た行動を取ってしまうニャー(メスだったのか)が泣かせる。 それと比べると、「悪魔など居なくなった方が良い」と考えるだけの早紗の方が、余程 悪魔に思えてしまった。 母親に寄せる湖太郎の想いは… ちょっとシリーズ中でのフォローが足りず、唐突に思える。 ここはもっと大事に描いて欲しかった所。 でも。 自分が消失してしまう事にも構わぬ行動を見せる美紗のセリフ。 「悪魔は幸せにしちゃいけないっスか?」 何かもう、この言葉だけでシリーズの不都合を全部 帳消しにしてもイイぐらい良いセリフでジーーン(;´д⊂)。 復活した紫亜の足下に無心に体をすり寄せてくるニャーの姿を見て。 途中まで作りかけていた悪魔製の記憶復活薬を使って、紫亜を救ってくれた美紗を この世界へ戻し、代わって「悪魔」であった自分は消え去り、単なる「ネコ」になってしまったのでは…と思い、泣きそうになったが……それは考えすぎで、早紗によるサービス復活(笑)だったのかあ。 いっそ、ネコにしてしまい、早紗がニャーを抱え上げて「あんた…私は気に入らないけど、やった事を見ると天使向きかもね。どうする?天使になるなら元に戻してあげられるけど?」と話しかける終わり方でも。 まあ、最後の最後に全くの「日常」へと世界を戻す手段が、「それでイイのか?」と思うようなモノであったのが、このアニメらしいと言えば言えるか(^ ^)。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『サイボーグ009』49.「地下帝国「ヨミ」編(6) 地上より永遠に」 第1話と並ぶほど、根性の入った演出・作画を見せてくれ、大満足。 ビーナを失った怒りから、加速装置を使っているボグートに対し、「風を切る音」で位置を読んで攻撃を掛け、仕留める004。 実に格好良い! 相手は高速で移動している訳で、現在位置が分かっても、撃った弾丸が着く頃にはそこには居ないはず。 先を読んだ、という事? まあ「目で見ずに、心で感じるんだ」とかいう良くあるセリフと同じく、悟りから ほど遠い所にいる人間にはサッパリ分からない感覚なんだ、って事にしておこう。 ここにゴチャゴチャ言うのは無粋だし。 ボグートとの決着、地下帝国の崩壊、魔神像でのスカールとの死闘、ブラックゴースト本体との対面、爆散する魔神像、と、30分間に目一杯 見せ場を詰め込み、最高のクライマックスを見せてくれた。 原作を読んだ人間なら生涯忘れる事が出来ないであろう、衝撃的であり、美しく、哀しいラストシーン。 「ジョー、君は…どこに落ちたい?」 平和のために全てを賭けて戦った009達の体が流れ星へと姿を変え、それを見た姉弟が願いをかける。 人間が居る限り戦いは無くならない、というブラックゴーストの言葉通りであるかのように、オモチャのライフル銃(武器)を願う弟。 だが姉は、009の想いに応えるように、 「世界に戦争が無くなりますように。世界中の人が仲良く平和で暮らせますように」 と祈る。 どこかにわずかでも良くない所があったなら、「サイテーだ!これならアニメにしない方が良かった」とオレは騒いだと思うが… スタッフは、素晴らしくイメージ通りで、心に染みる映像にして見せてくれた。 別にオレのために作ってくれた訳じゃないけど、それでも、ありがとう、と言いたいな。 良い終わり方だった。 …でも、あとチョイと続くの? 天使編への橋渡し? 蛇足にならなきゃいいけど。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ レンタルで『勇者王ガオガイガーFINAL』05.「復活の白き箱船」06.「我が名はG(ジェネシック)」を見る。 …燃える「シーン」はあるけど、燃える「お話」は無く、低調なストーリーを無理矢理に上げたテンションで熱く見せようとしているように思える。 そもそもテレビシリーズを余り評価していない人間が、OVAまで追い掛けているのが間違い。 1、2話は非常に面白かったから期待してしまったけれども、3、4話目からは展開に疑問を感じるばかりで…やはり「合わない」としか言い様がない。 ここまでにしておこう。 02/09/28(土) 『ウルトラマンコスモス』最終話.「真の勇者」 うーーん、まあ、小さな子供が見ている訳で、理想論を説くのが悪い事だとは言えないが… このラストに向けて、全体をきっちり構成してあるシリーズだったかどうかには、疑問が残る。 地球人にさんざ被害者を出してきたカオスヘッダーを、「悪いヤツじゃない」と信じるのは勝手だけど、個人の信条に基づいてコスモスの戦いすら妨害すると… 倒すのが遅れたために、更に被害者が出る可能性がある事は考えないのか?という気に。 悪気が有ろうが無かろうが、加害者は加害者。 まず守られなければならないのは、被害者となる市民達でこそあるべき。 …と、ヒネた人間としては思ってしまった訳で。 でも、「敵でさえ救いたい」という気持ちを、見ている子供達が受け取ってくれるなら、偽善であっても意味がない事ではないと言えるか(回りくどい表現)。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『東京ミュウミュウ』26.「時よ止まれ!胸にあふれる愛しい気持ち」 とにかく美麗で良く動く作画に感心。 東京タワーの上の方から地表まで、グワーッと降りていくカメラワークを動画で再現するのにはビックリ。 お話も、ピンチの連続と、それに挫けずに戦う気力を奮い起こしていく主人公達の心情がよく描かれており、面白かった。 新登場の、オモチャ丸出しなスティックには笑ってしまったが(^ ^)。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『オーバーマン キングゲイナー』04.「勝利の味はキスの味」 ゲインとゲイナーのボクシングでの決闘を取っ掛かりに、アナ姫のお世話係と整備のお姉ちゃん(二人とも名前を覚えてない)のぶつかり合い、ゲイナーとヤッサバのオーバーマン対決など、一対一の対決を多層的に描いたお話だった。 あ、オーバーマン対決は、最後にゲインに援護してもらったから ちょっとズルかったか(笑)。 ゲインと戦い、何のいい所もなくストレートに殴り負けてしまうゲイナー。 ゲームチャンピオンの経験を生かして戦いの先を読むとか、逆に実戦をゲームのアルゴリズムを読む事と混同していた所から脱却するとかで、せめてゲインの体に一撃なりと当てさせる事も出来たろうが…そりゃまあゲームオタクにイキナリ格闘が出来る訳ないので、この方がリアルではある。 ファースト『ガンダム』で、「身体を使う技は、ニュータイプといえども訓練をしなければな」とシャアに言わせながらも、生身の戦いはほとんどした事がないはずのアムロと結構互角な勝負を見せてしまい、最終的に痛み分けさせてしまった事への監督の反省から(^ ^)? 時間を止めるオーバーマンの能力。 考えてみるとイロイロ変な所があるんだけど… それを使った襲撃のお陰で、本来 死ぬべき人間が助かる、という皮肉気味な設定の活かし方には感心。 しかし、「時を止める」のは『ジョジョ』スタンドでもボスキャラのみが持つ能力。 他のオーバーマンにはどんな力を付加するつもりなのだろうか? ここまでのこのアニメの雰囲気は、各キャラクターがバイタリティーに溢れていた『ザブングル』、もしくは成長したトッポがメインメカに搭乗する『ダイターン3』という感じだろうか。 余り富野っぽくないが、でも富野 監督以外には作り得ない世界。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『プリンセスチュチュ〜卵の章〜』07.「からす姫」 ずっと見ているけども、何と言うか感想が書き辛い作品(^_^;)。 いや、素直に見ていれば、ギャグありシリアスあり、個性豊かなキャラクター(ネコ先生は何てイイんだろう!)の愉快なリアクションがあり、心地の良いバレエ・バトルシーンもありで、誰でも楽しめるアニメなんだけど。 深読みを誘う内容なため、色々考えていると、何も書けなくなってしまう。 このまま、ちょっと不条理なアニメとして完結するのか、それとも、もっと別のモノが出てくるのか。 迂闊な事書くと、恥をかきそうでコワイ。 02/09/26(木) 『陸上防衛隊まおちゃん』13.「お母様が来たであります」 あちこち笑った話だった。 …が、この面白さは、制作者の「油断」から来る物ではないだろうか。 みそらの祖父が持つ『宇宙戦艦ヤマト』沖田人形に仮託して語る「男にはやらねばならん時がある」に対して、母の森雪人形での「みそらは女の子です!」という反撃。 オタク層なら つい喜んでしまう やり取りで、「男には…」は沖田じゃなくてハーロックのセリフじゃないかとか、お母ちゃんのセリフももうちょっと引っかけて「何て事をしてしまったの?私にはもう可愛い みそらの姿が見えない!」だの「だって…みそらが、普通の女の子としての みそらが死んじゃう!」だの言わせて欲しかったとかいう突っ込みも誘って来る(こんなん考えるのオレだけか?)。 この辺、入れておけば そういう辺りに受けるのは分かっている事だが、これまでこの作品では構えて やらなかった事。 パラシュート降下で学校へ登校…って『うる星』面堂終太郎げにご無体な みそらの行動とか。 ハングライダーとかいう範囲を超えて(^ ^)自在に空を飛び回る お母ちゃん。 航空防衛隊一家だから飛べる、って悪ノリ。 「日本のオタク文化が国家レベルに達した」…という、設定に対するセルフ突っ込み。 力を「抜く」と、ついこうした方向で「面白く」してしまうのだと思う。 普通なら、回を重ねてスタッフが乗ってきた、と言う所だけど、そう「しない」、「ゆるゆる」な作品を目指すという目標からすると、意識の緩みからか若干コースを逸れて来た、とも言える。 面白かったのに文句言うってのも変な話(笑)。 個人的には、こっち方向に進んでくれた方が好みなんだけど。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『藍より青し』23.「決意」24.「葵」 昨日、『ちょびっツ』の感想で書いた、「盛り上がりが足りなきゃ足りないで客は文句を言う」の例。 若干、物足りなく感じるクライマックスだった。 葵と引き離された薫。 何事か決意した様子の雅に連れられ訪れた家で…何気なく、再会。 うううーーーん。 ここで、「もう薫と葵は会えないのでは」「最後にふさわしい強力な障害が二人を引き裂こうとするのでは」という不安であり物語への期待感が、一度ゼロに戻されてしまう。 少しの間二人を会わせなかった事で生じさせた視聴者のフラストレーションが、ほとんど解消されてしまうのだ。 「逢わせてあげたい」「幸せになるところが見たい」という要求が満たされた所で、ようやく出てくる障害。 葵父の存在。 こうなっては力業で危機感を煽るしかあるまいが、実際には「娘をヨメにやりたくないオヤジ」としてスネているだけなのが明白で、盛り上がりにはならなかった。 そうだなあ。 二人の仲を取り持つ行動を、雅 独りが担うのは寂しい。 OVA展開とか考えているのかも知れないが、取りあえずアニメはこれで終わりなのだから、薫と葵の関係について皆が知ってしまっても良いと思う。 その上で、ドコに居るのか分からない葵の行方を皆が、合法・非合法なやり方を用いて全力で捜索。 警戒厳重な屋敷へ、ただ葵と再会するために入ろうとする薫を、各々が持つ特殊能力(…そういうキャラじゃないが)で援護。 「ここは私達に任せて、薫は先に行きなさい!葵ちゃんが、待ってるから!」パターン。 そうして、ようやくの再会へと辿り着いた方が、盛り上がるには盛り上がる。 …と、書いてからナニだけど、この作品はそういう方向で盛り上げる事を目指してないのは確かなんだよね。 気恥ずかしくなるほど らぶらぶな二人の、過去の因縁の確認から初夜へ。 そして、何ら大袈裟なアクションなど伴わない、結ばれた縁が与えてくれる勇気を振り絞っての「必ず幸せにしてみせます、お嬢さんをぼくに下さい」(こうは言ってないけど、実質コレ)。 その「覚悟」を知り、言外に二人を認める父親。 ここまでのシリーズの流れからすると、このままで全然オッケー。 心に染みる所もあったのだし。 幼少時の、薫と「家」との厳しい関係を見せられているため、それに匹敵する障害がここでもあるだろうと、無条件で期待してしまったのが間違い。 全体に。 厳しい制作状況にあるアニメ界で、かなり高いレベルの作画を最後までキープ出来たのは立派。 魅力的なキャラクター達を通し、不快感の無い、居心地の良い世界を見せてくれた。 なのに つい「もっと」を望むのは、スタッフはまだ余力を残しているようにさえ見えたから(手を抜いている、という事ではなく、巧く全力を引き出せればこんなモノではないだろう、と)。 02/09//25(水) 『ちょびっツ』26.「ちぃ だけの人」 原作にある ちぃの設定を、かなりなスピードで消化。 とりあえず、何を言っているか分からない、という事はなかったが… 設定をどうにか説明する事で一杯いっぱいになり、キャラクターの心情とか余韻とか設定そのものの説得力とか、そういうモノが足りない最終回になってしまった。 ここまでの、つらつらとした日常の様子が面白かったのだから、どう考えても無理な時間内で複雑な背景を全て説明せずとも、もう少し小さな事件を消化して、お話はまだ続く、というぐらいな終わり方でも良かったと思う。 でもま、盛り上がりが足りなきゃ足りないで客は(オレも)文句言うものだから、難しいんだけど(^ ^)。 描かれてきた、「人と、人でないものの恋」を、消したはずのデータが愛の奇跡によって復活する、というような、割とパターンで流してしまいそうな障害を乗り越える事で結実させる運びとなってしまい、「キレイに収まった」とも言えるが、「予想の範囲に収まった」とも言える。 このテーマはとても匙加減が微妙で、相手が最終的に「物」のままで終わっては話にならないし、かといって「人間」に近づきすぎても基本設定の意味が失われる。 少し、「人間」に寄りすぎたかなあ、という印象。 これまで見てきた内容には もっと深い物があったと思うので、通常なら十分と思えるこのエンディングでも、残念な気持ちが残ってしまった。 優しい終わらせ方であったとは思うのだが。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 本日、富士美出版より ぼくの単行本「べびー・ふぇいすっ!」が発売になります。 くどいようですが実際くどいんですけども。 ひとつよろしくお願い致しますです。えへへへへ(揉み手)。 ご近所の書店で取り扱っていない、又は店頭で購入するには抵抗が…という場合には是非是非、インターネット通販をご利用下さい。 Amazon.com 様のこちらか、まんが王倶楽部
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様のこちらのみ「著者名」の所に「飛龍
乱」と打ち込んで検索して頂けますと、申し込みが出来ます。 02/09/23(月) 一般的ロードショーも終わった今頃になって、ようやく映画『仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』を見る。 うーん、何と言うか、単純に「面白い」「つまらない」とは表現出来ない内容だなあ。 ドキドキしたり、ワクワクした所もあり、逆に、??と思ったり、納得できない所もあった。 ええと、内容に触れるので、何も知りたくない方は以下を読まないよう、お勧めします。 いいかな? キャラの片付け方。 脱獄ライダー・浅倉の最期は、うーん、食い足りないけど、まあ こんなモノだろう。 制作者、恐らくは何度も彼を「イイ奴」にしたい誘惑に駆られたと思うが、安易にヒューマンな方向には流されず、キャラ本来の姿で命を全うさせた精神力は さすが。 弁護士ライダー・北岡。 ありゃりゃ、とは思ったが…納得できないでもない。 現在放送中のエピソードから劇場版・最終話までの間で、彼の変化を描き切れるなら、アリかな。 でも、これじゃあ病死が先か契約モンスターに喰われるのが先か、って事になりそう。 いや、ミラーモンスターを適当に倒して、エサだけは与えておけばいいのか。 新キャラ・加藤夏希 扮するファム。 靴ひもを結ぶ事で文字通り「結ばれる」関係とか、短時間にキャラクターを印象づける作りはやっぱり巧いんだけど、片付き方は…んー、いつの間にここまでやられてたの?という感じで、ちょっと肩透かし。 加藤夏希は可愛かったし、真司と親しくなるのも理解は出来るが…ここで大きく新キャラ側に彼の感情が傾くと、過去の因縁話が弱くなってしまうような。 全然モテないでいた方が、もっと「彼の心に、密かに掛かり続けていた罪の意識」を感じられたと思う。 明らかになる真実の衝撃度を増すためには、女性との接触は一度(1人)きりの方が。 新キャラ・黒ライダー。 誕生理由から、ライダーバトルへの参戦方法と動機、望んだ形へと変わったというのにナイトと同程度の戦力しか有しない不思議さを含め、イロイロ腑に落ちない存在。 決着も… 自分のためにしか戦っていない彼を、他のライダー達の命まで背負って戦う真司が打ち破るため、怒りか悲しみか哀れみか、何らかの感情を乗せた一撃で終わらせて欲しかった。 不満。 神崎士郎。 片付いた…の(^_^;)? その後も まだライダーバトルが続いているという事は、生存中? それとも、ライダーやミラーワールド・モンスターの存在は、彼と関係ない? ゲームマスターが居なくなっても、ルールがデタラメになって良いという前提の元であれば、ゲームは継続できるように? 時を戻す、反則ワザとも言える能力を有している訳で、どんな事態でも遡って解決できそうなモノだけど。 何もあんなにモノ凄い、アラレちゃんの「んちゃ砲」みたいな絶叫を上げなくてもなあ(笑)。 この後は、本当にネタに触れるので気を付けて。 ラストバトル。 …決着が付いてないんだけど。 進化を続ける、異様なほどの数で現実界に押し寄せるモンスターと戦うため、絶叫を上げて突っ込んでいくという、この前のスペシャルの「少年ジャンプ10週打ち切り漫画 最終ページ」的終わり方よりはマシだったけど、「本当の戦いはこれからだ!・石川賢 漫画」みたいな最後ではあった。 想像の余地を残した、と言うには余りにも消化不良で、「何じゃこりゃあ!」と怒る人が出るのは仕方あるまい。 個人的には、最初から一本の映画としては見ていない(^ ^)事もあって、「こういうのもアリかな」とは思う。 謎、について。 ある程度は解明されたけど、まだまだ多くの不明点が残っている。 ライダーって何? どうしてモンスターは誕生したの? モンスターと契約できるカードって何? ミラーワールドには基本的に誰も居ないはずなのに、ある人にだけは「向こう側の自分」が存在するのは何故? 神崎士郎は何のためにライダーバトルの決着が付くまで真の目的の遂行を待ったの? また、具体的にはどうやって目的を遂げるつもりだったの? いや、一応は劇中で説明を付けてあるものもあるんだけど… 何と言うか、例えば作品中に、地球からアンドロメダ星雲辺りまで一瞬で到達するペットボトル・ロケットがあったとして、そんな訳ないだろ!どういう原理やねん!という視聴者の疑問に対する、さんざん引いてきた末の答えが、「そういう力を持つ『ロケット水』を中に詰めてあったから」ってえモノだったら、「それでオッケーな世界なんだな」とは思えても、「納得」は出来ないように。 まあでも、この作品の場合には「謎」だけで興味を引いてきた訳ではないので、巧く謎解きが出来ていなくても さほど不満には感じないのだが。 それに、もっと時間を掛けて説明が出来るTVシリーズでは、これより納得させてくれるかも、と思っているし。 全体的に。 独立した一本の映画としてはダメダメだけど、「テレビの最終話を先行映画化した」とCMでもさんざん謳(うた)ってきた訳で、「映画」を期待して見た方はお気の毒でした、と言っても構わないだろう。 個人的な話。 『エヴァンゲリオン』放送中に、ガイナックスが事業の一環として、持ち込まれたデジタルデータのプリントアウトサービスを行っていた(現在はサービス終了)。 高精度のカラープリンターが腰を抜かすほど高価だった時代の話。 それを利用させてもらっていた時、事務所に上がらせてもらって、プリントの色合いを確認していた折り、ふと横を見ると。 事務所に ずらりと並んでいたパソコンのモニターの一つに… 『エヴァ』で使う事になっていたのであろう、作成途中のお馴染み極太明朝の文字データが映っており、そこに「ASUKA」「REI」と並んで「KAWORU」という表記があった。 まだカヲル君に付いてはアニメ誌にも情報が出ていない時点での事で、「おお!こんな名前の新キャラが出るんだ!スゲエ、ズルして先の展開をちょっと知っちゃったよドキドキ」と、無闇に興奮したモノ(笑)。 それと同じように、「本来は知り得ない、先の展開をちょっとだけ覗き見する」楽しさは、この『龍騎』映画に、確かにあったと思う。 この映画版とテレビシリーズはキレイにつながるのかどうか、もしかしたら映画は映画で別物にして全然違う展開へと持っていく気ではないか、ここで不明だった所はテレビで解明されるのだろうか、などなど、今までとは異なる視点をもう一つ持ち、テレビシリーズを楽しめるようになったのも、ファンとしては収穫。 怒る人が出るのも理解出来るけど… オレは、好きだ。この映画。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ オマケ(笑)、『ハリケンジャー』。 お姫様の演技がたどたどしいのはご愛敬としても、時折イマイチな御面相に見えてしまったのは残念。 子供のお守りで来ている お父さんはそーゆー所だけを楽しみにしてるんだから、気を遣って欲しかったなあ(^ ^)。 中心にあるはずのお姫様が背負う悲劇性が弱く、本当にタダの「ワガママ娘」と感じられたため、彼女のために戦うレッド・鷹介の頑張りに、見ている側の気持ちが入れられなくなっている。 でもまあ、後半はアクションアクションで押してきており、ラストに控える、敵も味方も隔てのない主題歌大合唱の楽しさもあって、子供は喜んで見たのでは。 02/09/21(土) 『オーバーマン キングゲイナー』03.「炸裂! オーバースキル」 巨大なコンボイを組んでのエクソダス。 規模がよく分からなかったが…何と、ゲイナーが通っていた学校ユニットがまるごとその中に入っていた。 なるほど、これで旅の最中でも学園ドラマを展開する事が出来る。 そんな余裕のある旅になるなら、だけど。 キングゲイナーの最優先搭乗権をいつの間にか得ているゲイナー。 富野作品では、一番最初にロボットに乗り込んだ人間が、何となくその所有権を持つ事が多いような。 色々な事が次第に説明されて、世界が分かってきたけども… 内容への締め付けが比較的緩やかであろうWOWOWでの放送、折角だから放送第1話以前に準備話としてもう1話あると、ぐっと分かり易くなったような。 祭りの準備に沸き立つ街の中で、こっそりとエクソダスの準備を進める住人達の姿。 辺境での暮らしの厳しさ、暴利を貪る鉄道の傍若無人さなども見せられると。 ゲイナーの居住環境、学校での存在位置など、日常生活も欲しい。 故障か何かで暴走を始めた鉄道警備隊の新型オーバーマンに対し、警備隊は「貴重なモノだから」という手前勝手な理由で傷を付けずに回収しようとしてばかりで、被害を広げてしまう。 その進路が自分の居城に向いているため、やむを得ず秘匿してあったキングゲイナーで迎撃しようとするメダイユ公だが、パイロットの到着が間に合わない。 通りがかったゲイナーが偶発的に乗り込み、必死の攻撃で鉄道側オーバーマンを破壊する。 キングゲイナーの存在を知り、エクソダスの戦力として入手を企むゲイン。 自分達のオーバーマンを破壊された事を根に持ち、ゲイナーの行動を、エクソダスを企む一派の仲間であるため故意に行った事であるとし、マークするシベリア鉄道。 …とか。 そうすると第1話に、もっと分かり易く繋がらないかなあ、そうでもないかなあ。 投げナイフをかわすのにアナのぬいぐるみを使い、「ヒドイ!私のマンモー(ぬいぐるみの名前)に!」と自分を責めるアナに、「ゴメンよ、アナ…マンモー」と、思わずぬいぐるみにまで謝ってしまうゲインがおかしい(^ ^)。 「死ぬぐらいなら、オレの子供を産んでくれないか」とアデットに迫るゲイン。 「女にも選ぶ権利があります」と、暴言をたしなめるアナ。 登校拒否気味のゲイナーを心配し、世話を焼くアナもまた、おかしい(アナ姫 関係ばっかりだな)。 キャラクターのリアクションが非常に面白く、設定段階でかなり性格などを練り込んでいる事を伺わせる。 時間を止める能力を持った鉄道側オーバーマンにはビックリ。 現在のテクノロジーと地続きではなく、その名の通り、オーバー・テクノロジーが使われているメカなのね。 オモシロイは面白い設定だが…これから出てくるオーバーマンにも、全てこんな機能を搭載してあるのだろうか? 扱いきれるかなあ…? 『ジョジョ』のスタンド戦のように、超絶の能力を持つモノ同士の、ネタを使った戦いぶりを見せてくれると嬉しい。 料理作るのがうまかったり命懸けでジャンケンしたりする力を持ったオーバーマンとか(^ ^)。 今回の逆転方法である、雪でキングゲイナーの姿を形作り、それを投げ上げて相手のセンサーを騙し、自分は積もった雪の中に潜む、というアイディアには感心。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『円盤皇女ワるきゅーレ』12.「ワるきゅーレ夢幻騎行」 最終話。 ヴァルハラ星に乗り込んでの活劇は、『うる星やつら・オンリーユー』似。 「ここは俺に任せて、お前は先に行け!」パターンは、やはり燃えるモノが(^ ^)。 これまでのコミカルな お話が悪い訳ではないけど、最後をこういう形で盛り上げるのなら、もっと和人とワルキューレの「愛」を彫り込んで欲しかった。 和人にとって、子供ワルは「可愛い妹」で、大人ワルキューレは「憧れのお姉さん」という程度の存在だったのでは? 結婚しても良いほどに深い愛情が育まれていたとは…あんまり思えなかったんだけど。 ウエディングドレス姿で頬を染めるワルキューレは確かに可憐で、結婚という方向に揺れる和人の気持ちに違和感は感じないが(^ ^)、積み重ねがあったなら、もっと感動的なシーンにも出来たと思う。 ワルキューレの元へ行こうとする和人に対し、秋菜やライネはもっと複雑な感情を表しても良いはずで、そこいらも もう一つ、物足りない。 結婚相手が何の後ろ盾も持たない和人で良いのなら、そもそも何故ワルキューレに意に染まぬ結婚を強要しようとしたのだろうか? 理解があるんだか無いんだか、オバサン…と言うと眉をヒクヒクさせて怒られるみたいだから、お姉さん(笑)。 全体に。 不満もあるが、パターンとして、見る側を気持ち良くするお話の基本は踏み外さず、所々 こだわったり脱線したり悪ノリしたりしたシリーズで、なかなか楽しませてくれた。 失礼な言い方だけど、意外な拾いモノ、と思える頑張った作品。 結婚をご破算にして幼女に戻ってしまったワルキューレ、チラリと顔を見せただけの他の皇女達、彼女達の宇宙船まで地球に墜落している所も含め、パート2へと続く引きかな? 02/09/20(金) レンタルで劇場版『WXIII 機動警察パトレイバー』を見る。 事前に予想した「怪獣映画」というよりは、日本映画としての由緒正しい「刑事映画」とでも言うべき内容。 若い刑事・泰はインターネットを利用して必要な情報を集め、年かさの刑事・久住は「アナログレコードしか聴かない」姿勢からも分かるように あくまでアナログな捜査にこだわる。 捜査会議や署内・上司との関係のリアリティー、テレビニュースの隅に映った人間の口の動きから何を喋っているのか読み取るアイディア、カマを掛け相手の表情の変化を伺う久住刑事のしたたかさ等を見せ、次第次第に本質に肉迫していく面白さは、まさしく「刑事物」。 車に乗せた女科学者の挙動から、タバコを吸いたいのではないかと推測する泰、彼女が残したライターに書いてあったイニシャルを見て 二人の関係を疑う久住と、「タバコ」で繋げて刑事としての観察眼の鋭さを見せる やり方がイイ。 盗聴を警戒してか、遊園地の観覧車で情報を交換する久住と後藤隊長、というシーンの作りも巧い。 とにかくリアルな描写が徹底されており、キャラの表情や動作含む演技、電話ボックスに貼られた風俗店のチラシに至る背景まで、大変に実写的。 日常的風景では極力「嘘」を排したのであろう描写がなされている。 だから、人によっては眠気を覚えるだろう程に「地味」にもなっているが。 そういう所を押さえて初めて、「怪獣」が活きてくるので。 で、怪獣関係はどうだったかというと… コレがちょっと、物足りない。 中盤で見せてくれる巨大建造物内での怪獣と刑事二人の追い掛けっこが一番 緊張感がある。 アイディア(移動中のエレベーターに乗り、何も出来ず ただ追われる久住を見守るしかない状態の泰や、ロックされているドアを使ったハラハラ)もかかっているし。 ラストでの怪獣対レイバー戦は… 何と言うかやっぱり「地味」で、余りにも予想通りにしか戦いを見せてくれないため、面白味に欠ける。 戦いを見守る女性科学者・岬 冴子の心情の方を より見せたいのかも知れないが…これがまた、「娘」と「作り上げた生物」を どう考えているのかよく分からないため、イマイチ乗れない。 彼女が怪獣に抱いている気持ちがもっと伝われば、「怪獣 死すべし」「怪獣 かわいそう」どちらかの気持ちを乗せてバトルシーンを見られただろうけれども、実際には… 始末屋と化している第二小隊にも、もちろん怪獣にも思い入れられず、さしてアイディアもかかっていていない戦いぶりしか見られない、では… うーん。 全体に。 『パトレイバー』である意味は希薄。 ラストの戦いにしても、レイバー無しで、『ガメラ』の福岡ドーム戦的に人間の力だけでも見せられたと思うし。 大迫力なりカタルシスなりのある「怪獣映画」を期待しても、裏切られるだろう。 とにかく、地味な「刑事映画」。 細かな所にこだわった人間・捜査の描写に面白さを求めるべき。 見る人を選ぶ映画だと思う。 個人的には…見て損したとは思わないが、買ってまでソフトを所有したいとも思わなかった。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『仮面ライダー龍騎SPECIAL 13RIDERS』 シリーズ番外編的な内容だろうと予想していたけれども、意外や意外、コレ一本でアナザー龍騎ワールドを全て見せようという、良く言えば野心的な、悪く言うと無謀なスペシャルになっていた。 1時間という短さの割には…まあ、TVシリーズの存在で主要キャラには既に説明不要という強みがあるにせよ…なかなか手際よくまとめてあり、新登場のカメレオン・ライダーの紹介(間抜け気味なファイナルベントには笑ってしまった)も巧いもんだし、楽しく見られた。 …ダイジェスト版としては、だが。 後半に至ると「無謀」な挑戦の弊害が出てくる。 さすがに扱いきれず新登場ライダーのほとんどは「出ただけ」だし、キャラを片付けていく展開も強引、1対多数のラストバトルを勝ち抜くアイディアも無く、売りであったはずのテレゴングによる結末の変化は… 「戦いを続ける」に決まったので、鏡を壊さずライダーの群れに雄叫びを上げながら突っ込んでいく所で終わる まさしく「10週で打ち切られたジャンプ漫画」パターンを見せた訳だが、「戦いを止めさせる」だったら あのまま鏡をブチ破ってたのかなあ、という程度の差しか無かったような。 結局 完結せずに終わってしまった事で、「見た」気分が薄くなってしまい、視聴者を何のために1時間付き合ったのか分からなくさせている。 特殊な鏡を通り抜ける事で生まれてしまった、主人公とは真反対の性格を持った龍騎との戦いを描くとか、この前 放送していた大馬鹿お笑い編をここでこそ流すとか、やっぱり番外編的なストーリーの方が据わりが良かったと思うな。 02/09//18(水) よれよれです。 放送時間変更によるタイマー設定ミスで、『天地無用!GXP』をすっかり見逃してしまう。 しまったぁぁぁぁぁ! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 『あずまんが大王』24.「マヤーと一緒」ほか ヤマピカリャー再登場の話。 榊の危機一髪を救いに現れる意外性に溢れたシーンで、原作を雑誌掲載時に立ち読みしていて、ここで思わず「おお」とか呟いてしまった記憶がある(笑)。 なので当然、こう、思い入れというか何と言うか、があり、アニメでのタイミングとかハッタリの足り無さに、個人的には ちょっと不満を感じた部分も。 いやま、決して悪かった訳ではないのだが。 全体的には、桜井 弘明コンテらしいフニャフニャした手の動きが多用され、独特の雰囲気を作り出していたのだし。 原作で、再会したヤママヤーを抱き締め、榊が床をゴロゴロ転がるシーン。 読み方が浅いもんで「ほのぼのコミカルシーン」としか認識出来ていなかった。 が、アニメのオリジナルとして付け加えられた、自宅に泊まっていく事になった榊に ちよちゃんが語りかけた言葉、「可愛かったですよ」で、ようやくその意味が分かる。 榊は、自身を「可愛くない」と思い込んでおり、それをずっとコンプレックスにしてきた訳だ。 彼女の「格好いいより、可愛いの方が、その……強い」という価値観に従い、背が高い自分が「強」くなれない事の代償行為として、「強い」ものである「可愛いもの」にせめて近づきたいと思い続け、しかしこれまでには希求する気持ちが満たされた事はなかった。 ヤママヤーと再会した事で、初めて「可愛いもの」から全幅の信頼と愛情を受け、自らも愛情をもって返す関係を築く事が出来た。 「可愛いもの」を受け入れ、受け入れられて、ようやく解放された彼女は、自身、他者から「可愛い」と表現される存在へと変わる。 彼女は、「格好いい」これまでの自分を越え、「強」くなったのだ。 原作をきちんと理解して作ってある、制作者が作品にかけた「愛情」が伝わって来た素晴らしいシーンで、ちょっと、ホロリ。 |