2003年1月15日 水曜日 |
『キディ・グレイド』13.「Conflict/Destiny」
エクレール&リュミエールの逃亡劇は続く。
やっぱり、命令違反=イキナリ死刑、になる背景はよく分からないんだけど、今回は過去に二人に対して因縁を持つペアが追撃してくる、という事で、ドラマの緊迫感を増そうとしていた。
うーーん、「こういう風にしたい」という結果にたどり着く事が最優先で、課程が軽視されているというか…
数十年も昔にたまたまエクレールが命を助けられた医者。
彼との約束を信じて医療施設を尋ねる訳だが、以前に彼との間にあった関係は、「傷ついた時に助けられた」という事。
一方的に助けられて、「また助けて上げるよ」という約束を信じて行ってみると、彼が約束を守っていてくれたので今度も助かりました。
助けられ過ぎ(笑)。
エクレール達の必死な防戦で、医者である自分を、もしくは多くの動けない患者が残る病院を救ってもらった事により、いつか恩を返したい、という気持ちを医者が持ち続けていてくれたので、今度はリュミエールがそれに助けられた、ってのが「筋」。
因縁を持ちエクレール達を付け狙う二人が、かなり唐突に追跡を諦め、ついでにGOTTからさえも抜ける事を決めるのも、ちょっと…
前回出た処刑部隊の、ご都合気味な撤退と似てしまってる。
この辺も、戦乱状態にあった昔、病院を破壊しようとした(中に政府要人が隠れていると思って)のがその二人組だった事にして、守り戦うエクレールが「中は普通の病人だけだってのにどうして私を信じないの?そんなんじゃ あなた達、ロクな死に方しないからね!」とでも言われた事を引いてナニガシか感情の動きが生じるとか、もう少し巧く絡める手があったかと。
これからは、毎回 追っ手のESメンバーと戦い、「全力で殴り合った後、生まれる友情」みたいなモノで、「勘違いするな(カカロット)!お前を倒すのはこのオレだ!」みたいな事を相手から言われながら、なし崩しに味方に加えていく展開になるのかな?
『WOLF'S RAIN』02.「哭かないトオボエ」
困ったなあ…
何というか、まだ全然分からない。
お話が分からないと言うんじゃなくて(イヤそれも結構分からないが)、腑に落ちないと言うか、とにかく物語に入れない。
岡村 天斎のコンテの切れ味も、高品質な作画も素晴らしいと思うんだけど…
「ルールを知らないし そもそも興味が無いスポーツの、素晴らしいファインプレーが続出しているらしい試合」を見ているような気分。
もうちょっと進まないと、何とも。
『ぷちぷり*ユーシィ』15.「新生ぷちぷり!新たなる課題」
保育園で、クソガキを相手に奮闘するユーシィ。
こういうガキが出てくるお話だと、昔はかなりイライラしていたモノだが、最近はめっきり「こんな子供もアリだよねえ」と思うようになってしまった。
そりゃあトシだからですかジジイになったからですかそうですか。
すぐに抱きついてくるクセのあるユーシィの幼なじみから感じ取れる、暖かさと包容力。
先生が大好きな余りユーシィにライバル心(^ ^)を燃やすガキの、反発しケンカをし、次第に「友達」として彼女に心を許し始めた時、耳にした「もう会えない」という言葉に、寂しさと哀しさが綯(な)い交ぜになり
それが外的には子供らしい理不尽な「怒り」となって噴き出してしまうという、心の動きを追った演出の細やかさ。
とても丁寧に作られていて、なんか見ていてシアワセな気分になり、ラストでは ほろほろと泣いてしまう騒ぎ。
イイねえ、実にイイ。
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2003年1月13日 月曜日 |
『おジャ魔女どれみ ドッカ〜ン!』49.「ずっとずっと、フレンズ」
細田 守が演出を手掛ける『どれみ』、その第二回。
物語内容からしてかなり「特別」だった前担当回に比べると、完全にシリーズの流れの中に組み込まれた話であり、初見では、するすると胸に流れ込んでくる巧い演出だとは思いながらも、そんなに「特別」な感じはしなかったのだが…
見直してみてよく分かる。
はづきの逡巡と苦悩と葛藤と、そして決心、それを表すために全ての画面が演出されている事。
特に雪。
軽く降る雪、重いボタ雪、物が見えなくなる程 降る雪、吹き始めた風に揺られる雪、などなど心情を表して、最後にその雪が降り止んで、はづきの決心に至る。
音楽家を目指す はづきが作曲した「Friends」という曲。
最初の練習では各員バラバラで、何とか腕が向上しても はづき そして どれみが皆の演奏から離れてしまうが、最後には心を一つに揃えた綺麗な演奏になる。
階段を、うつむいて先に上っていく はづき。後からそれを追いかける どれみ。
どうしても決心が口に出せない はづきは、後半で、暗くなったその階段に座り込んでしまう。ここでも、どれみより先に自分だけの進路を決めなければならない
はづきは上(先)に一人残る。
他の誰かと楽しげに話しているクラスの中で、一人だけ無言で座る はづき。
はづきの決心とは関係ないけど、下駄箱に無理矢理 長靴(ブーツ?)を突っ込んだものの、立ち去った後
それは跳ねて飛び落ちてしまうのだが、まるで気が付かない玉木…これなんかキャラクターを端的に表しきっているというか(^
^)。
空から見下ろしたカメラの直下に生まれ出てくる雪、メガネに落ちた涙の処理など、驚かされるような演出も散見。
バイオリニストになりたい はづきにとって「命」であろう手。
友達・どれみと自分を繋ぐものでもある手が、「友情のために自分の夢は諦めよう」とした決心のために心の深い場所で彼女を忌避する思いさえ生まれ、「逢いたくない」と感じてから、酷く冷えてしまう。
その彼女の手を包んで、暖めてくれる どれみの手。
大好きな友達のままでいるために、友達から離れていく事を決心する はづき(夜、曲に託した思いで二人の心が繋がっていき、どれみが「はづきちゃんらしいな」と呟くシーンは圧巻)。
交差する路地で二人が出会うのは、前演出回での五叉路からの引きかな?
「学校が変わっても、はづきちゃんの事、『手に取る』みたいに分かるよ」と言うどれみのセリフ。
ああ、ああ、巧いなあ。
これが「演出する」という事。
「萌え萌えアニメ日記」さん(2003/01/12)で紹介されていた、「意図で埋め尽くされた演出」という言葉の、これが実践。
画面に「意図」を入れていく事自体は そんなに難しくない。
大学時代、映研の人間が撮ったサッパリ分からない映像作品にも、監督本人に聞いてみると実にたくさんの「意図」が隠されていた…
イキナリ大写しになるトマトが「死」の象徴だったり、線路で突然踊り出す女性が「不安定な人生という旅路」を表していたりといった、お前以外に誰がそんなの読み取れるんだよ?としか思えない「意図」だったが…
バランスを取って、自己満足にならないように、その「意図」を観客に伝えるべく最大限の努力をしていくのは難しい。
「分かる人にだけ分かってもらえれば良い」なんて言うのはプロ失格(でもオレ時々これ言うなあ・汗)。
細田 守は、宮崎 駿や押井 守、幾原 邦彦らのような「天才型」ではなく、物語のテーマに沿って理論立った演出を積み重ねていく事によりクオリティーの高い作品を生み出す「秀才型」なんじゃないかと、勝手に思う。
天才の物真似をすると大抵 自分を壊す事にしかならないので、学ぶんだったら細田演出から学ぶべきだろう。
「意図で埋め尽くされた演出」を毎回 高いレベルで実現し続けられる、という事が既に、オレのような凡人からすると「天才」だとも言えるが。
『らいむいろ戦奇譚』02.「天乃原発進」
うーん、別に悪くない第2話だけど…
やっぱり某アニメに余りにも似ている事が邪魔して、苦笑混じりにしか画面を眺められない。
それは、あと数話経過して、キャラクターも面白くなってくれば乗り越えられる事かと思うが。
いきなり死者を出す展開は…こんなスチャラカな設定の上に乗せるには、どーだろ?
後で「実は生きていました」といって出てきそうな退場の仕方ではあったけども。
謎の少女と主人公が、怪しげな行動を見せるシーンがあった。
ラストチャイルドさんが掲示板で教えて下さった情報によると、やっぱり えっち本番をしていたらしい(^_^;)。
あー、やりそでやらない、じゃなくて、そういうのもアリアリな作品世界で行くんだ。
さすがエロゲーを原作とするアニメ、。
でも、見てて、より血圧が上がったのは、本番など何も無い『りぜるまいん』の方だったなあ(笑)。
『THE ビッグオー』15.「Negotiation with the Dead」
うわ、オープニングがもう余りの類似に笑ってしまう程『謎の円盤UFO』!
またか、このスタッフは(笑)。
ついつい、
「謎の記憶消失から40年、既にパラダイムシティーはネゴシエイター・ロジャーを擁していた。ビッグオーは元銀行の地下深くから秘密裏に移動し、沈着冷静なフリをしようとしているが隠しきれず横着短気なロジャー・スミスのもと、
日夜都市を襲う脅威に敢然と挑戦していた。
ドロシー、それはロジャー宅でメイドをしているアンドロイド。 世界でもっとも進んだ低血圧な機械である。
その頭部にはカチューシャ型ヘッドライトが装備され、ロジャーに虐待されたり虐待し返したりの夫婦漫才を繰り返しながら敵を撃破する」
というような若い者には元ネタが分からないナレーションを入れたくなってしまう。
内容は、これまでと変わらず、なかなか面白かった。
「謎の本質に迫る」ように見せながら、実は「本質」など元々用意しておらず、「迫っていく緊迫感」を楽しませる事そのものが「本質」、だったらイイなあ。
どうも、謎の全貌が見えてきたらショボンとするようなモノだった、となりそうな気がして。
『ストラトス・フォー』02.「FOX ONE」
全何話なんだろう?このアニメ。
鬱屈を抱えていた主人公が それを振り切るのはまだ早い、って気がするけど…
まあ確かに、やる気を見せない所ばかり延々続けられると、視聴者のテンションまで落としてしまう危険性はあるか。
今回、最初の授業風景で、作品の背景が説明された。
そうそう、まあベタな説明の仕方ではあるんだけど、これでイイ。
客に理解して欲しい特殊な設定は、折に触れ、順次出していく事。
キャラの描写を少しずつ深め、舞台となる学校と働いている中華屋の風景を重ね、危機を演出して主人公達の活躍を描く。
基本に忠実で非常にオーソドックスなやり方を守っている。
安心して見ていられる、こういう作品は貴重。
面白い。
深作欣二 監督が亡くなった。
代表作に必ず上げられる『仁義なき戦い』は、シリーズのどれだったかは定かでないが公開当時に田舎の映画館で何かと併映だったのを見て…殺伐とした雰囲気がどうにも肌に合わなかった事を覚えている。
でも、『復活の日』のシビアさ、『魔界転生』のケレン味あふれる演出は大変に素晴らしく、今に至るも好きな映画。
作品リストを見ると、そう言えば『宇宙からのメッセージ』やら『里見八犬伝』、初期には『ガンマ3号 宇宙大作戦』(^ ^)までも撮っている、芸域の広い監督さんだったんだなあ、という事を思い出す。
ご冥福を。
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2003年1月11日 土曜日 |
『機動戦士ガンダムSEED』15.「それぞれの孤独」
緊迫した「引き」だったのに、一回総集編を挟んでテンションを下げてしまったのも巧くないが…
今回の、イキナリ地上に着地しているアークエンジェル、そして、「単独での大気圏突入だけでもプレッシャーだろうに、なおも戦闘は継続中、しかも民間人を乗せたシャトルが撃墜されたショックもある」という大変に興味を引きつける危機的状況にまでせっかく追いつめた主人公を、母艦のベッドで眠っている様子(無事助かった、という事)から先に見せてしまうとは…
『エヴァンゲリオン』第2話でも、戦いが終わった状況を先に見せ、後に戦いを回想する形を取っていたが、それは戦いの内容が非常にショッキングなものであったから それでも良かった訳で、キラが体験した事が「何とか甲板に着艦できたので問題なく大気圏突入できました」という面白味に欠けるものでは、(゚Д゚)ハァ? としか思えず。
誰か2人がケンカをするシーンがあったとして、殴り合いを始める寸前から、中を飛ばしてベッドに横たわる主人公、というのを先に見せる手はある。
ただ、その場合、混乱している主人公が記憶を辿っていくと、「ケンカ相手を刺し、血の海に沈めてしまっていた」ぐらいには衝撃的な事実が必要で、「2、3発殴り合った後、クラスメートに引き離され、その際に机の角で頭を打って気絶したので保健室のベッドに寝かせられていた」というようなつまらない経過しか用意していないなら、こんなトリッキーな手法を使うとかえって格好悪くなってしまう。
どーしてこんな事しちゃったかなあ?
関係ないけど、結局ストライクには単体で大気圏突入する機能は無かった訳ね(少なくも、パイロットは無事で済まない様子)。
でも、敵対したガンダムにはその機能があったの??
途中に挟まれる総集編的回想シーン。
アスランvsキラ因縁の戦い、という形であり、ガンダムパイロットの逆上のために幼女含む民間人達が殺されてしまった(キラにとっての)大きな事件とは、余り関係ない。
しかもアスランから見た形を取っているのだが、ここで彼がこんな事を思い出すシーンを長々入れる必要もない…「キラの事ばかり考えているアスラン」に萌える やおい お姉さん対策以外には(笑)。
何ら新たな気持ちが付け加わっている訳でもないし。
キラの視点から、ザフト軍の攻撃のためにこれまで自分たちが受けてきた被害の様子、命を落とした人々、そして仲良くなった幼女との交流シーンでも並べておいた方がずっと効果的だろう。
自分の無力さに涙を流すキラ。
これが今回のキモになるべきシーンだったと思うが…
非道の行いをした敵に対して、以前 発動したハイパー・コーディネーターモードは現れず。
せめて一矢報いるシーンぐらい入れるものじゃないか?
「それはそれとして」自分の命が大事だから必死に母艦への着艦を目指す、というヘタレたキャラ描写にしてしまっては、その後いくらメソメソ泣かれても苛つくばかりで魅力は感じられないなあ。
ただ…
フレイの心情は なかなか面白く描けていると思う。
ザフトを、コーディネーターを憎み、キラをも憎んで死ぬまで戦わせるべく操ろうとしている…のか、自分がフリではなく本心からキラに惹かれ始めているのか、未分化な部分もあるよう見え、微妙で複雑なキャラになっているかと。
大して興味を引くような葛藤を抱えていない薄いレギュラー陣の中で、彼女一人が異彩を放っている。
「立った」彼女のキャラに引っ張ってもらえば、元・彼氏のお兄ちゃんも、この後、フレイに対して抱く感情・取る行動によっては面白い存在になってくると思うな。
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2003年1月10日 金曜日 |
『ななか6/17』01.「きりさとななか、6さい」
「少年ジャンプ」で『密・リターンズ!』『きりん』などを連載していた八神健
先生が、「少年チャンピオン」に移って発表したマンガが原作。
「ジャンプ」当時の作品群も面白くて好きだったが、移籍後のこの『ななか』の方が、何というか肩の力が抜けた、いや、作者の持つ本来の資質が遺憾なく発揮されたと言うべきか、更に良くなっているような気がする。
アニメは、『デ・ジ・キャラット』『だぁ!だぁ!だぁ!』の桜井弘明が監督。
シリアスな面も含みながら、基本的にはコメディーな内容と、桜井監督のカラーは非常に相性が良いのではないだろうか。
第1話は楽しく見られた。
今後も期待できる、面白い作品になるだろう。
『魔法遣いに大切なこと』01.「夕焼けと鉄骨・前編」
ロケハンに寄るのだろう街の風景が大変に良い雰囲気を醸し出していた。
作画もなかなか良いし、嫌味の無い主人公の女の子にも好感が持てる。
…ただ、この第1話時点ではまだ、「割に良くある話」という感想に留まってしまう。
目新しさや、驚くようなハッタリで見せていくのではなく、じんわりとした人間関係の機微をメインにしていくお話だろうから、もう少し進まないと何とも。
見切れない程 新作が始まった今期、それらの中に埋もれないためには、もう少し何らか視聴者の興味をかき立てるような「引き」が強くても良いんじゃないか、とは思うけど…
『どれみ』は勿論、『魔法使いTai!』や歴代魔女っ子アニメよりも「リアル」で、『魔女の宅急便』よりも「今」な世界背景の中で、非科学的な「魔法」が存在する違和感を描こうとするのは面白いと思う。
でも、それだけでは弱いような…
アニメになるぐらいだから、そういう仕掛けも今後は出てくるのかな。
『L/R』01.「人魚の足/Be traced」
映画を意識したような演出は格好良いし、作画のレベルも大変に高い。
作品としては、英国王室のエージェントが007だかルパン三世だかのような活躍を見せるアクションもの、になっていくのかな。
ただ。
第1話ではやらなければならない事が多くあり、作るのが難しいとはいえ…お話が物足りな過ぎ。
本当に、「無駄にお金をかけ過ぎた」計画だよなあ。
飛行船は、飛んでいるように見せかけながら実際は滑走路から離れておらず、機体を揺すり窓外にはプロジェクターに映写した雲海の風景を映し込む事で、犯人達に飛んでいるような錯覚を与え、もっと極端な「ウソ」の危機的状況に追いつめて(戦闘機に攻撃されるなど)犯行を自供させるとか。
もっと、飛行船という大仕掛けを出してきた意味があって欲しかった所。
…もっともそれは、『新・ルパン三世』でもやってたし、多分元々は『スパイ大作戦』を元ネタにしているアイディアなんだけど。
主人公二人のキャラが立ったのなら、第1話としてはそれだけで良いが、紹介編としても魅力を活かせておらず、余り良い出来ではない。
うーん。
評価は、今後、どういう内容を見せてくれるかにかかっている。
監督が『Arc The Lad』『WILD ARMS TV』の川崎逸朗氏で…
実はオレは、この2作品とも途中で見るのをやめてしまっている。
いや、全然面白くない、という訳ではない出来なんだけど、次第に見続ける動機が薄れてくる程度の内容ではあったかと。
さて、この新作はどうなんだろう。
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2003年1月9日 木曜日 |
『キディ・グレイド』11.「Set/Free」12.「Frozen/Life」
むーううう…という声が出てしまう程に、重苦しい展開。
『ダーティーペア』を期待して見ていた向きには、かなりショックだったのでは。
これまでのシリーズ中でも、度々「ここは明るく楽しい宇宙ではない」事は語られてきていた。
自らを環境に合わせて改造しないと生きられない厳しい宇宙、自然のままには子供を産む事も出来ない人々、そこに君臨するノーブルズという地球人原種そのままな支配者階級の存在、GOTT含む主人公側の組織が内在する矛盾や葛藤…
最初、そういうモノはスーパーヒロインが活躍する物語への「スパイス」的に入れてあるのかと思っていたが、どうやらこっちがメインだったらしい。
11話の内容は、視聴者に相当なストレスを強いるもの。
ここまで行くと、逆に「マイナスのカタルシス」さえ生じてくる程。
しかし…公式ホームページに
「通称GOTTは、銀河宇宙に広がる人類の惑星国家群相互の関税と貿易を監視し、それら相互の不公正や諸問題を取り締まる、
宇宙惑星連合の実行機関である」
とあるように、彼女らが属する組織は別段、正義の味方ではない。
当然、今回のような事態もこれまでの任務の中で生じてきてそうなものだが…主人公達だけはキツイ状況に直面しないように、局長なりが配慮してきたのだろうか。
なんか記憶が消された経緯が何度かあるようなので、もしかすると、こういう厳しい任務の度に反抗しては記憶消去を繰り返しているのかも。
それにしても、「任務不服従」は「減給・降格等の処分」や「クビ」じゃなくて、いきなり「死刑」みたいな扱いになるのね。
GOTTは政府機関だろうと思っていたけど…軍隊に近いもの?
余りに納得できない任務に就かされた際には、ギリギリででも退職を申し出て、それから自由に行動する、という選択もあったかと。
宇宙船等装備のみならず、彼女達の「体」そのものも「支給品」であり自由な行動など最初から認められておらず 生まれつきの体が既に存在していない、もしくは技術的支援を失うと現在の生まれついての体(本当は酷く弱い)が維持できない、とすると、クビ=死、という事になるか。
12話。
追われる立場に変わった彼女達の悲惨な道行きを描く…ものと思ったが、意外にも、甘い、甘すぎる展開。
非情なハンターたるべき男達が、何だかウヤムヤの内に「まあいいや、逃げられた事にしておこう」という意見に変わってしまうとは。
これじゃ、物語の最終的な救済も、制作者側が都合の良いように世界を曲げる事で成されるんじゃないか、と思われ、緊張感が一気に無くなってしまう。
まあとにかく、1話完結から連続話に、しかもパターンを外れてきたので先が読めなくなったのは確か。
この先を興味深く見守りたい。
『出撃!マシンロボレスキュー』01.「レスキュー合体、始め !!」
おおー!と驚くほど、3Dキャラクターの動きが良い。
ビルの上での戦闘の組み立て方(やたら『マトリックス』的見せ方を多用するのは、まあご愛敬)、背景の作り込み、画面全体の色合いのセンスなど、テレビアニメとは思えない出来。
『ゾイド』などと違ってアニメ調にレンダリングされていないため、セル画風の人間キャラとの相性はイマイチだけど、まあこれだけ出来が良ければ
それはそれで文句ない。
主人公が少年、というのは良いが、劇中でのその理由付けは…
子供の方がマシンロボと相性が良いから、というかなり無理気味なもので、それはそれでどうにか納得するとしても、訓練もまだ全く出来ていない段階なのに生身で火災現場に突入する事まで子供にやらせるのはメチャメチャ。
「子供がレスキューをするシーンを見せたい」気持ちだけが先行しすぎている印象。
宇宙人から与えられたマシンロボと、彼らが選定してきた子供達でチームを組ませて、その使用が「正しいもの」か「誤ったもの」になるか、により人類全体の惑星連盟への加入を審査される、とか。
無理な設定を納得させられる方法もありそうなものだが。
「レスキュー」の物語に、強引に「ロボ同士の戦闘」を絡めたために、話全体の印象が弱くなってしまっているのも残念。
『サンダーバード』のように、レスキューだけをメインに描く事はスポンサーが納得しないんだろうが。
レスキューものとバトルものは、当然あまり相性が良くない。
どこまで両者を融和させられるのだろう。
ただ、設定の無理さ加減は、内容さえ面白くなれば数話で馴染んでしまう。
とりあえず見続けよう。
『.hack//黄昏の腕輪伝説』01.「伝説の勇者」
前シリーズの世界観を継承し、もう少しライトにしたシリーズ…なのかな?
前シリーズは、途中からすっかり見なくなってしまったもので、世界が繋がっているのかどうかよく分からない。
内容は分かり易く、しかも主人公が感情移入しやすい性格をしている事もあって、見ていてストレスを感じる事がない。
これなら、見続けられそうだなあ。
ところで、このゲーム世界はバーチャル・リアリティー調に「感覚」を感じられる訳ね。
胸が ぽよんぽよんのお姉さんにぶつかった感触を、主人公が味わっていたようだし。
で、現実の姿とは違う「妹」と、世界内で出会う。
その可愛さと、若干露出過多気味の格好にドキドキする主人公。
ああ、ああなるほど。
こーゆー変則的な「妹萌え」もあったか!
これでホラ、触感がある訳なんだから、バーチャルに、後々の肉体的問題もなく安心して近親ネタに突入させられるやね(笑)(汚)。
あー、しかしこのバーチャルなキャラクター達に「そういう機能」は付けられているのかどうか。
標準で付いていては、ゲーム世界での力ずく暴行事件が起きかねないから、付いてない、と考えるのがまっとうかな。
それならまあ、違法プラグインかなんかを組み込んで無理矢理可能にしたとか何とか、解決法はイロイロと。
うん、これで一本描けるぞ(^ ^)。って、既に誰か描いていそうだけど。
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2003年1月7日 火曜日 |
『WOLF'S RAIN』01.「咆哮の街角」
第1話時点ではまだ、よく分からない世界で、よく分からない行動動機を持ったキャラクター達が繰り広げている物語、という理解に留まる。
きっちり作り込んでいるアニメ…のような気がするので、それらは見ている内に次第に明らかになっていくのだろう。
取りあえず、理解する手がかりは、平井 和正『ウルフガイ』シリーズで良いのかな?
…と言っても若い世代は知らないかも。
『幻魔大戦』『8マン』の原作者であり、『死霊狩り』『超革命的中学生集団』など傑作小説を数多く書かれ、ある世代のSF読みにとっては基礎教養だった(と、勝手に思っている)作家。
『ウルフガイ』も後半若干そうだが、特にそれより後に書かれた小説『幻魔大戦』の途中から超常的精神世界
方向に作品内容が流れ、そこで旧読者の多くが離れる事になってしまった。
それからの作品は自分で読んでいないため何とも言えないが、「狼男」として生きる男達の戦いと孤高の魂を描いた『ウルフガイ』については、今読んでも傑作なのではないかと思うので(これをベースの一つにして最近のライトノベル等が書かれているので、「どこかで読んだ」印象になる恐れはある)、機会があれば手に取ってみて良いのでは?
話を戻して。
監督は、『メダロット(無印)』『人造人間キカイダー』で高い能力を示した岡村
天斎。
原案・脚本が信本敬子、キャラクターデザイン・川元利浩、音楽・菅野よう子という辺りは『カウボーイビバップ』の取り合わせそのまま(岡村 天斎も『ビバップ』のコンテを7本手掛けている)。
正直な所、第1話は「鬱」な話を並べただけで、監督自身による演出の切れ味鋭さと、非常に高いレベルの作画
以外には引きつけられるモノは無かったが…
スタッフの豪華な顔ぶれを信じて、見続けよう。
『マウス』01.「その名は”鼠”」
あかほりさとるアニメ、今期2本目。
原作の単行本一巻目を発売当時に読んで、大変に感心した覚えがある。
巧いね、巧い。あかほり氏の企画力は凄いもんだ。
男一人に女三人の泥棒、って事で、内海俊夫を仲間に入れてハーレム状態にした『キャッツアイ』という感じの企画なんじゃないかと思う。
そこに、『セイバーマリオネット』等の「やりそうでやらない」寸止め状態から一歩も二歩も進めた、「やりまくり」「主人公をご主人様と呼び、自ら奴隷状態を望む女性達」の関係を加味。
原作掲載が青年誌であるが故の利点。
ああ、巧い、巧いよ。
コレは思いつかなかった。
…それはともかく。
アニメ、盗みのアイディアも描かなければならない訳で、15分という枠では足りない気がするなあ。
過剰気味なお色気サービスも売りなため、30分ギッチリ見せては、「萌え」全盛の世の中、辟易される恐れが確かにあるけど。
『ぱにょぱにょデ・ジ・キャラット』01.「さいしょのおはなしにょ!」「ふしぎなケーキ屋さんにょ!」
通常よりも更に頭身を縮め、可愛い可愛いキャラにして、内容からも毒を抜いた『デ・ジ・キャラット』。
一度 衛星で放送されていたモノだが、そういえば5分ぐらいしかなかったんだっけ…30分を前半後半15分ずつに分けた放送形態の中、その後半だけで2本放送できてしまう短さ。
なんかどんどん番組枠が細分化されていくような(笑)。
内容。
ミュージカル調のノリになる所は楽しいけど、元々デジコは「可愛い外見」に似合わない「毒々しい性格」のアンバランスさが面白かったキャラなのに、そこから「毒」を抜いて中まで見たまんま「可愛い性格」にしてしまっては…
どうなんだろうなあ?
チビキャラのウルトラマンやらSDガンダムみたいに、元々のファン層に加えて「可愛さ」で低年齢層までも引きつけようという考えなのかも知れないが、果たしてそれは上手く行ったのかどうか。
とにかく、オレは興味持てないから、コレはこの辺で。
『名探偵コナンスペシャル・揺れる警視庁 1200万人の人質』
2時間スペシャル。
爆弾魔の仕掛けた罠に挑む、といった内容。
『コナン』は、映画版にすらあんまり感心する事がなかったモノで どんなもんかと思って見たが、意外や意外、面白く見られた。
映画では、「映画」としての満足感を客に与えるために爆発とかアクションとかが必要以上に入っており、それが物語の足を引っ張っている印象があった。
でも、これはテレビスペシャルである、といういい具合の力の抜け方があったのかどうか、所々見せ場を入れ緊張感を保ちながらも、最後まで物語を壊さないバランスで済んでいる。
爆弾魔が用いた暗号を解いていく所なんかは、ほとんど「電波」というか、「分かる訳がない」理不尽なエリアに入っている難しさだったけども、『コナン』にフェアな謎解きは正直あんまり期待していないから、いいや(^ ^)。
観覧車で爆死した男性刑事は、これまでも劇中に出てきていた人だったのだろうか。
そうでないとすると…物語として、彼の前にビルで爆死した刑事のエピソードが余計。
レギュラー放送を長い間見ていないモノで分からないなあ。
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2003年1月6日 月曜日 |
『ストラトス・フォー』01.「INITIAL POINT」
多数の彗星や小惑星が落下してくるようになってしまった地球。
人類は、それら脅威に対して、大気圏突入前に破壊する宇宙チームと、それでも落下してきたものを迎撃する地上チームとを編成していた。
ほとんどは優秀な宇宙チームだけで始末がつき、地上チームは日陰の存在と化している。
主人公は、その地上チームの、まだ訓練を受けている生徒。
キャラクターデザインを『AIKa』『ナジカ電撃作戦』の山内 則康氏が手掛けている。
ために、画面の雰囲気はそれら作品のままであり、女の子が主人公で、目に嬉しいサービスシーンが山盛りな所なども同じ。
しかし、監督は西島 克彦氏ではなく、『ヴァンドレッド』のもりたけし氏。
細かい所まで作り込まれていると思える世界設定になっており、特に、個人のパイロット能力やカンに頼らない、精密な作戦行動と誘導による隕石破砕のリアリティーには感心。
主人公達に見せ場が設けられなかったのが残念ではあるけど…1話目から作戦行動が失敗して地上チームに頼る結果になってしまっては、優秀なはずの宇宙チームを「無能」と取られかねず基本設定が揺らいでしまう事と、可愛い女の子達の個性及び「サービス」(^
^)で十分に第2話まで視聴者の興味をつなぐ事が出来る、という読みから、だろうな。
見た目と違って女の子の「ぱんつ」など関係のない きちんとしたドラマを見せてくれそう。
それは、『ナジカ』もそうだったのだが。
今後に期待。
『おジャ魔女どれみ ドッカ〜ン!』48.「あいこのいちばん幸せな日」
あいこ不幸編、完結。
ここまで積み重ねられてきた不幸話、余りにも長く引きすぎたために無理が出て、「ドラマ」として見るよりも「シリーズの最後まで何があろうと不幸を引いていきたい、という制作者の意向」ばかりが感じられてしまい、入り込めなくなっていたのだけれど…
それでも、積み重ねは積み重ね。
苦難の果てに訪れた彼女の心の解放には、やっぱりジーンとしてしまう。
解放…だけども、ここから非常に大変な「介護」という戦いが始まるんだと思う。
そこは、きっと あいこらしい逞しさで乗り越えていくんだろうな。
て言うか、幸せになってくれ。
しかし、突然 変身して どれみと あいこが踊る辺りは、相当に意味不明だったなあ。
いや、意味が全然無いとは言えないんだけど…流れが寸断され、感動に思いっきり水を差された気分。
ちょっと演出に乱れが出てきたような…
『カスミン』39.「仙太郎、つくる」
謎の啓示を受けて、意味不明のモノを一心不乱に作り上げる。
何というか、危うく新興宗教の萌芽が、とまでは言わず(笑)、映画『未知との遭遇』で理由も分からないままにデビルズ・タワーの模型を作り上げた主人公・リチャード・ドレイファスの行動を彷彿とさせ、懐かしい気持ちに。
あるいは例えるなら、周囲の人々から奇異な目で見られながらも箱船を作り上げたノア、かな。
で、電波気味な行動の物語的救済は、『未知との』と同じく宇宙人によってもたらされる。
メリー・ゴーランドを欲した理由はよく分からないけど、『陸上防衛隊まおちゃん』の宇宙人と同じく、形が気に入ってコレクションしたかった、とかそんな事なんだろうか。
まー宇宙人のする事に合理性を求めても仕方ないやね。
『ギャラクシーエンジェル』27.「ピュルリクマジカルステーキ」28.「気になるバウムクーヘン」
前半。
魔法少女モノのパロディー。
劇中歌を堀江 美都子に歌わせ、その勢いでなのか何なのかオープニングまで堀江版に変えてしまう豪華な悪ノリは楽しかった。
歌に乗せての各種魔女っ子ものオープニングの繋ぎ合わせは なかなかだったけど、全体のノリと考えオチ的なラストはイマイチかな。
後半。
変な種を食べてしまった事で、自身 樹木と化してしまうミントの悲劇。
この程度の不幸からエスカレートする事件では大して面白くなりそうにもないなあ、という予測を大きく裏切る、人間の生き死に寿命を超えていく生命体に変わったが故に目にする年月の動き、人の移り変わり、そして宇宙の年代記。おおお『火の鳥』か?
SF的な発想の飛ばし方と、幼年期の終わりだか『ナウシカ』的 次世代への救いだかを暗示して終わった、というよりか、このアニメらしい「投げっぱなし」エンディングまで、う〜んと感心させられる出来で大変結構だった。
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2003年1月4日 土曜日 |
『機動戦士ガンダムSEED』14.「果てし無き時の中で」
オープニングが新しくなった。
13話で変わるという事は、このアニメは全26話?それとも1クール毎に変えていって、1年間放送なら4パターン作ろうというのかな?
内容は、シャアもどきの視点で語られる総集編…かと思ったが、これまで画面では明かされなかったシリーズの基本設定が語られる、かなり重要な話だった。
ガンダム各機の端的な機能説明があったり、シャアもどきの動きが短縮された事でかえって分かり易くなったりと、これまでぼんやりしていた部分をハッキリさせられて良かったのではないかと思う(本来の「総集編」として評すると、ここまでを見ていない人間にはまず分からない形になっており、不合格だが)。
…戦争に至るまでの経緯とか、コーディネーターに対する偏見が生まれた理由などは、「知ってても知らなくても良い事柄」ではないので、もっと早い時期に劇中で語っておくべきだったのではないか、とも思うけど。
次は、マリュー・ラミアス大尉の視点からのレポートとして、地球側の事情を描けば、基本設定をかなりな部分まで視聴者に徹底させる事が出来そうだなあ。
「今から説明をしますよ」という形式を出来るだけ取らずに、こういう設定部分を伝えて行ける事、が、特殊な設定の多い作品を作ろうとする場合に制作者に求められる才能だったりする訳だけど。
この際、中途半端な理解しかしてもらえないまま強引に物語を進めていくよりは、視聴者に「解説しよう!」シーンに付き合ってもらう労をお願いする方が良い。
シャアもどき…クルーゼのセリフの、
「平和の象徴といわれるハトは、必殺の一撃を与える鋭いクチバシや爪を持たぬため、互いに戦えばその様相は、長く、凄惨なものになるという。我らもまた、似てはいまいか」
なんてのは、なかなかに名ゼリフ調(^ ^)。
もっと本編で多用すれば、少なくても「賢そう」には見えるだろう。
恐らくはクルーゼとフラガは血縁関係か。
何か感じ合ってるし、髪の色も一緒だから。って今更?
双子だったけど、クルーゼだけが遺伝子処理を施されている、とか。
でも、誕生後に発揮した能力が自然に生まれたフラガと同等、あるいは多少劣るぐらいであり、「コーディネーターとしての失敗作」と呼ばれた事が、ナチュラルを憎む契機になっているとか、どうだろ。
あ、その場合 憎しみの対象となるのはナチュラルではなくて、同族であるコーディネーターの方か?
いや、ナチュラルの中で誕生したとするなら……まあ、いいや、どうでも(笑)。
『らいむいろ戦奇譚』01.「戦艦の中の女学校」
むむむむむむむむぅ〜…
誰がどう見ても、某『サクラ大戦』そのもの。
時代が大正から遡って明治になり、「敵」が日露戦争当時の露西亜になってはいるが。
メンバーが6人から5人に減って。
しかし独身男の隊長(教師?)が居て、その上にジジイの上官が居るのは同じ。
彼女らの秘密の基地が、歌劇団から、露西亜の内情を学ぶ女学校に。
乗り込む人型兵器は、メカニックなものから「気」だか「念」だかによって実体化する非科学的(笑)なモノに変わっている。
『サクラ大戦』ではシナリオを手掛けた あかほりさとる氏が、この作品では企画・シリーズ構成・シナリオと内容のほとんどを一人で担当。
ちなみに、『サクラ』の原作者は広井 王子氏だが…この「不思議とよく似ている」企画については、どう考えているのだろうか?
内容。
主人公が基地に到着する前に隊の全員と顔を合わせていく形で、手際よくキャラクターを紹介した第1話だった。
見せ場としての戦闘シーンまでも盛り込んであり、あかほり氏はこの辺、巧いなあ、とは思う。
が…どうかなあ?
「やたらパンツを見せる『サクラ大戦』」という事で存在意義を主張出来るのだろうか?
それとも似すぎているが故の反発で拒否反応が出てしまうか。
元々のゲームには存在する「えっち」という強味が、テレビアニメでは発揮できない事もあり、どこに勝算を見いだしているのか興味深い所。
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2003年1月3日 金曜日 |
『THEビッグオー 2nd Season』01.「Roger The Wanderer」
もの凄く気になるヒキで終わった第一シーズンの続き。
とにかく高い作画クオリティーを保っていた第一シーズンに負けず劣らず、頑張った作画。
…だけども…
「謎の巨大なロボットが3体も海の向こうからやって来、3対1のほぼ絶望的な状況で戦いを強いられるビッグオー・ロジャー」
という前シーズンのラストシーンに対する期待感には、必ずしも応えてくれる内容ではなかった。
自身の謎メモリーの中をさまよい歩くロジャー、というのが今回のメインになっており、しかもそれはまだ全てを明らかにする訳にはいかない「謎」なため意味ありげながら見ている方にはどうにもよく分からず、彼がそこを吹っ切ると同時に、現実のビッグオーがアッサリ勝利を収めてしまうので、満たされない。
でもまあ、ココまで継続して見てきた人間にとっては、ドロシーの人間形態とか、銀行家のベックとか、ノーマンとロジャーの出会いとかが見られただけでも…それが現実かどうかは不明ながら…興味深く面白くはあったんだけど。
不機嫌で可愛いRドロシー、そして「短気なネゴシエイター(安永航一郎先生
同人誌より)」ロジャーの若干ピントはずれな活躍がまた見られるのは、単純に嬉しい。
「失われたメモリー」辺りの「謎」に納得の出来る説明を加える事は、失礼ながら不可能だと思っているので、この第二シーズンのお仕舞いも前シーズン同様、投げっぱなしで構わない。
そこにこだわるよりも、キャラクター及び各話バラエティーの面白さをこそ、大事にして欲しいな。
寝て、寝て、寝まくった事により、ようやく体調が回復してきた。
熱が下がり、喉の痛みもかなり取れたので、今日一日 大事を取って休めば もう大丈夫だろう。
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2003年1月2日 木曜日 |
風邪引きです。
うううう、「コミケの疲れが残っているはずだから体調管理に気を付けて」なんて人様に偉そうに言っていたというのに、そういう自分が体調崩してたら世話無い(;´д⊂)。
1日からずっと寝たり起きたり。
咳が酷くて声が出ません。初詣にも行きたいのになあ。
取りあえず回復するまで家に籠もってるしかない。
げほげほ、ぐすぐす、あぁー。
『ぷちぷり*ユーシィ』13.「ロマンス!恋の魔法は突然に」
グレンダの初恋、な話。
確かに可愛くはあったんだけど…
違うなあ。
ユーシィやらココルーの恋愛話ならこのままで良いけど、グレンダは「魔界の姫、としてある自分に誇りを持ち、そのイメージに合った行動を常に心懸けている」キャラなので、一目惚れでイキナリ熱を上げ彼のために精一杯尽くす、というのでは彼女の個性が生きてこない。
自分が相手に好意を抱き始めているのに戸惑い、懸命に平静・冷淡であろうとするが内から溢れてくる感情に押し流され、抵抗
出来ず惹かれていく、といったような内心の葛藤が欲しかった所。
ヒネくれた女の子は、その強固に固められた心の壁の内側から時折 覗く素直さや可愛さが魅力。
まだシリーズが終わる訳でもないのに心の壁全壊で「よい子」になってしまっては、マズい。
せめて、その恋がユーシィ達に恐るべき迷惑を振りまいていく、という所だけでももっと強調出来ていると良かったのだが…
グレンダの恋は破れた、かと思ったら古い少女マンガのようなパターンで誤解だった事が明らかに、でも呪いが解かれてみると…という二段にヒネった展開は巧かったと思う。
あとは、もっと彼女の旨味を引き出してさえくれれば…
『アストロボーイ・鉄腕アトム』プレミアバージョン
衛星・アニマックスで第1話が、英語音声・日本語字幕の形でオンエアされた。
原作からイロイロ変わってるなあ。
アトムを誕生させたのがお茶の水博士になってるし(設計・製作までは天馬博士?)、良識派だったように思う博士がアトム誕生のためならシティー全域が停電になっても構わない強引な人間になっている。
街やら世界の描写は、手塚治虫の匂いを残しながらも、士郎 正宗以降、といった描き方に進化。
上空を飛び回るエアカーの列は、『スター・ウォーズ』のコルスカントを思わせる。
作画のクオリティーは非常に高く、劇場レベル。
アトムが足からジェットを噴かすシーン、足の裏がカパッと二つに分かれて噴射口が見える合理的な方法に変更かと思えば、その足裏そのものが足首にスイッと吸い込まれていく不合理もアリ(^
^)。
細部は良かったんだけど、メインのお話である電源配線ロボット(?)が暴走した原因は…
ってのが、??な理由だもんで…お話全体が締まらないモノになってしまっている。
この辺は、ちゃんと日本語音声で聞いて情報量が増えれば納得出来るモノになるのだろうか?
取りあえず、正式なシリーズの開幕を待ちたい。
まだ、素晴らしく良い作品になる可能性も、スケジュールに追われて脚本・演出・作画がズダボロになり単なるダメアニメの一本になる可能性もあるから。
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2003年1月1日 水曜日 |
という訳で、明けました。
2003年です。
おめでとうございます。
今年が皆様に取りまして良い年でありますように。
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