ときどき日記 04/10

2004年10月31日 日曜日

『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』03.「予兆の砲火」

 バトルとバトルの間に ちょっとだけドラマを挟んだ、相変わらずのサービス話。
 …年かさの視聴者としては、ボチボチお話メインで見たい気分にもなっているんだけど。
バトルが「バトル」としてのみ機能して、その間に上手くキャラクターの関係や世界の状況を挟み込めていない事もあり。
 でも、年少視聴者の興味を序盤で掴むには、良い構成。

 ミネルバのブリッジ遮蔽…は、実質どれだけの意味があるのか分からないが、ギミックとしては格好良い。
『グレンダイザー』でスペイザー合体時の無駄なイス移動と途中通路での回転、アレにロマンを感じた世代としては(笑)。
 『クラッシャージョウ』でも、同名ミネルバのブリッジが戦闘艦橋に移動していたな。

 母艦を撃つ方がインパルス達の援護になる、というグラディス艦長の判断は有効だと思うけど、同じ事を相手側が考えてもおかしくない訳で、自分の艦が狙われる事を当然予測しておくべきだったかと。
インパルスを帰還させたのは何故だっけ?エネルギー切れ?母艦に近づけばエネルギー供給されるのでは?
 推進剤予備タンクを切り離し、爆弾代わりにぶつけよう、というネオの判断は、なるほど。
それを迎撃しなかったグラディス艦長の判断は、?
既にタンクが艦に近づきすぎており、攻撃破壊しても自艦への被害が避けられないから、かな?しかし放置すれば、艦に最接近したダメージが最も大きくなる瞬間に爆破されるのが当然だけど。

 デュランダル議長は、こんな艦に乗って戦場に出ていられる程ヒマなのかな?
責任者としては、プラントに大被害が出た事もあり、他にやる事があるような気もするが。
 いや、カガリ達を降ろすためのシャトルも搭載していないようだし、仕方ないのは分かるけど。
 他の艦は、追ってきてるの?
 いずれ議長 自らが赤いモビルスーツで出撃し、通常パイロットとは桁が違う、超絶の戦闘能力を見せてくれるかも知れないので、それを楽しみに( ^_^ )。

 「技術者に言わせると、これは全く新しい、効率のいいモビルスーツシステムなんだそうですよ」
騙されてる、アンタ騙されてるよ議長!
こんなもん技術者の(スポンサーの)「ちょっとやってみたかった」思いつきに過ぎないよ。
 合体状態で艦に戻ったインパルスを、わざわざ分離格納し直して、またバラバラに打ち出し、外で合体させる…どう考えても効率が良くないだろ。
 戦いで下半身を破壊されたインパルスに対し、代替パーツを打ち出し合体し直す事で再び万全の体勢を取らせる事が出来る、という運用なら、意味が無くはないかなあ。
それでも、「効率がいい」と言えるかどうかは疑問だけど。
 まあ、ザクレロなんて酔っぱらって書いた落書きみたいなシロモノを実際に作ってみたり、単に製作が間に合わなかった脚部を「あんなモノ飾りです」と切り捨ててみたり、技術者とは いつも手前勝手なものか。

 戦いに巻き込まれて家族を殺された→過剰な武器所有による悲劇を諫めるカガリに「綺麗事」発言、というシンの思考の変遷は、どういう経過で辿る事になったのだろう。
 オーブにもっと圧倒的な戦力があれば、家族は死ななくて済んだ、と考えている?
単に、責任者の娘でありながら のうのうと生き残ったカガリが憎いだけ?

 連合のガンダムパイロット達は、やっぱり強化人間か。
「死ぬ」事を極度に恐れるステラと、「家族の死」を戦意に変えて生きてきたのであろうシンを上手く対比できれば、面白い関係になるかな。
 アスランにチクチク皮肉を言う議長に、笑う。
腹芸が始まると、ますます「あの人」っぽいなあ。

 ツッコミはするけど、今のところ問題なく次回を楽しみに思える出来。


2004年10月29日 金曜日

『BSアニメ夜話』「機動戦士ガンダム」

 最後のギレンの演説は、戦闘中だから わざわざ将兵を集める訳にも行かないので、とりあえず そこいら辺りの兵士を前にはしていたが、声は全軍に中継されてたんじゃないのかな?
 でも、確かに ちょっとショボい演説模様になってきた、とはリアルタイムで見ていた時も、思った覚えが。
それを体系立てて見、次第に戦況が悪くなっていく様子まで読み取るのは、さすがオタキング。
 敗戦色が濃くなってきたら、司令官にヒステリックに叫び回らせる…ってのはファースト『ヤマト』のデスラーが典型。
それはそれで分かり易くて悪くはないと思うけど、確かに、演出力に感心した、というような感想には結びつかないか。

 ファースト『ガンダム』では、語ろうと思えば まだどれだけでも語れるのだと思う。
今回の出演者以外に、「オレにも喋らせろ!」という人、一杯居るんじゃなかろうか。
池田 憲章氏だったら何を言うのか、聞きたかったな。
 個人的には、14話「時間よ、とまれ」での辺境域ジオン兵の会話や態度、行動が好きで。
 「うまくいきゃあ本国に帰れるぞ。こんな虫のいない、清潔なジオンの本国へよ」
といったセリフで、管理されたスペースコロニーに住む人間が、雑然とした地球に降り立った「気分」を感じ取らせてくれる所なんて、実に巧い。
…コロニーの中だって、人も荷物も出入りする訳で、虫ぐらい居そうな気はするけど( ^_^ )。
 また、このジオン兵達が、ガンダムやホワイトベースを憎んでいる訳でも何でもない、という、世界の「画一的で無さ・広がり」なんて、並の製作者には実現できない高い次元。
 映画では切り落とされてしまう、こういった「無駄」なエピソードにこそ、『ガンダム』の世界を広げていく魅力があったのだと思う。

 この作品だけは、是非また取り上げて欲しい。
映画にあやかって、三部作ぐらいに分けて語ってみても良いんじゃなかろうか。



『無人惑星 サヴァイヴ』最終話.「みんなのところへ」

 みんなを救うためにルナ、ルナを救うためにサヴァイヴ、という自己犠牲二段構えでのクライマックス。
 凄くハードだったりシビアだったり した事もあるシリーズの締めくくりとしては、割に妥当な、穏やかな所に落ち着いた感はあるが…
じゃあコレより綺麗なまとめ方はあるのか?と言われると、思いつかない。

 ルナ達が命を賭けて守った星に、もう大丈夫になったのを見越したようなタイミングで、見捨てて去っていった原住星人達がチョイと帰ってきて、これから私たちが この星を何とかしていきます、ってのも都合が良すぎるなあ。
 絶対 ラスト近くには再登場するだろうと思っていた悪党三人組だが、出てこなかった事にビックリ。
あの墜落で、順当に死んでたのね。

 不満はあるけど、全員が成長した姿を見せてくれる優しいエピローグに、十分すぎる程の重さと感動を付加できたシリーズなのは確か。
 短期放送で終わる事が多い昨今のアニメーション状況で、一年間という長丁場をもたせ、キャラクターを成長させていった構成は、やはり大したモノ。

 前半の、「自然環境 対子供達」のエピソードが一番面白かったかな。
何度も「死」の危険に晒される、容赦の無さがあって。
 「悪党三人組」や「サヴァイヴ」編 辺りは、駆け引きなど見応えもあったが、意志あるものに子供達を「殺させる」訳にはいかないのが透けて見え、やはり少々「ぬるい」印象。
 とはいえ、子供に向けたジュブナイル作品としては十分な厳しさがあり、テーマへのアプローチがあった。
ヒネた大人の視聴者はともかく、子供達にとっては、面白く、ドキドキして、色々な事を感じ取れる、優れた作品だったのではないだろうか。


2004年10月28日 木曜日

『BECK』04.「Strum the guitar」

 ストーリーにイベントは必要なんだろうけど、主人公が何となく剥き身で持って出たギターを、無意味にコケかけて何故か歩道橋から落とし、落とした瞬間はかろうじて無事…かと思えば車に挽き潰されボロボロになってしまう、というのは全く「ギャグ」の描写。
 これが竜介との不仲の原因になり、主人公は己の愚を ひたすら詫びつつ、何度も倒れながら大泣きで走り去る…って、ここで描きたいのはギャグなのかシリアスな悲劇なのか、受け取るのに ちょっと困惑。

 自分の知人なら安くギターを直してくれるよ、と言う斉藤に、その場で取り次ぎを頼み込まないのは、竜介との関係修復に そんなには必死じゃないから?
普通、ギターの弾き方を教えてもらうより先に、修理では?
 現実の人間の行動なんて、このぐらい支離滅裂なモノかも知れないが…
ドラマとしては、今主人公が何を考え、何を目指しており、それを通して何を描こうとしているのか、ちょっと分からなくなった感じ。



『げんしけん』03.「地域文化振興の問題点とその功績」

 コミフェス…と言っていたけど、実質「コミケ」に参加する お話。
 毎度 参加している者からすると、実にリアルであり、特に「高揚する気分」が非常に良く表されている。
 斑目が手首をポキッと折りながら、しかしハイな状態のため参加を止めて病院へ行く選択など考えられず、勝手に盛り上がって「行ける所まで行ってやる!神の領域へ!」「天国まで行けそうだ!」などと心の中で叫びまくる状態、ああ、分かる分かる(笑)。

 個人的には……何年か前のコミケで、駐車場を一般にも開放するという大愚挙が行われてしまったため車を停める事が出来ず、朝、サークル参加者の車が周辺に溢れかえった事があって。
スペース維持のためヨメだけを会場前で下ろし、停められる場所を探してひたすら お台場を走り回った時が、こんな感じの「逆境過ぎてかえって楽しくなってしまう」心理状態だった。
結局、遠く離れた「船の科学館」駐車場に止め、フジテレビを横目で見ながら そこからはタクシーで会場入りしたもの。
二度と味わいたくはないが、印象深い経験ではあった。

 担架で運ばれつつ、自分の分も同人誌を買っておいてくれ!と叫ぶ斑目。
そんなバカな、と思うだろうけど、実際にこれに似たケースは聞いた事がある。
 瀕死の状態で救急車に乗せられた男の、もしかして遺言になるかも知れない最後の言葉が、「○○の新刊…買っ…とい……て」だったとか。

 コミケでは、ハイになると やたら同人誌を買ってしまうものだと思う。
何というか、「お祭りの夜店で、よく考えてみると欲しくもない金魚だのスーパーボールだのを、高いお金を掛けて掬って帰ろうとしてしまう」心理に似てるかな。
 逆に、ふと醒めると「何でこんな数十ページの薄い本に、商業単行本が買えるだけ(あるいはその数倍)のお金を出さなきゃならんのだ」と思ってしまい、財布のヒモが固くなってしまう事も、ある。

 他人に皮肉を言ったり批判してばかりで、本人は行動を起こさない漫研の男。
ああ、居た居た。
 …というか…オレか、今のオレの事か……イタタタタ(;´д⊂)


2004年10月27日 水曜日

『スクールランブル』04.「ブタはブーブー!ネコはニャー!カエルもカッパもガーガーガ!」

 ネタやギャグのタイミングなど、特別に面白いとは思わないんだけど、何となく見ている分には心地良いアニメになって来た。
キャラクターの個性が際立ってきたからかな。
 低血圧気味の顔をしてはいるが、スーパー・ガール的に何でも出来てしまう八雲がイイ感じ。
唯一の弱点は、「ダメ人間である姉が大好きな事」?



 新潟県中越地震で、今日また、震度6弱の余震。
 東京でも震度3ぐらいは揺れ、それだけで家の中はパニック状態だというのに、震源地近くの方々はどれだけ恐ろしく、不安な事か。
 関東でも、大きな地震を起こすエネルギーは既に溜まっていると言われ続けており、他人事などではない。

 セブンイレブン設置の震災募金箱に、雀の涙ほど、募金。
 一日も早く、被害を受けている皆様が平穏な日常に戻れますように。



 スカパー!で放送されていたアニメ『プラスチックリトル』を見る(イメージ検索)。
 よしもときんじ・うるし原智志先生が原案から監督・演出まで手掛けた、1994年製のOVA。
 発売当時、レンタルで一度見ていたはずだが、何しろ10年前の事なので記憶が薄れており、新鮮な気持ちで鑑賞できた。
記憶力の低下も、善し悪し。

 とにかく絵的に非常な頑張りが見られ、高いレベルで安定した美麗なキャラクター作画と、よく動くアクション、モブシーンでさえ出来るだけ動かそうとする根性の入れ方には、感心させられる。
画面のクオリティーだけなら、劇場にかけて遜色ないだろう。
 作監・うるし原智志先生の「個性」が十全に発揮された、女の子のヌードシーン、特に胸の質感・量感の表し方は、今見ても「おお」と声が出てしまう程。

 お話も、説明不足ながら、無謀だが人に好かれる要因を持ったヒロインの魅力、軍に追われる少女との出会い、戦いを通して描かれる仲間達との結びつきなど、短い時間内に頑張って詰め込んである、が…
 後半に到り、余りにも御都合主義的に強い主人公船の様子や、緊張感に欠ける要塞潜入作戦、悪役のあっけない退場、脱力する逆転劇、等々、時間が足りていない弊害が一気に表面化し、作品を破綻させてしまう。

 さすがに49分間で『ラピュタ』のような内容を こなすのは、無理だった。
1時間半あれば(あるいは厳しく内容を絞り込めば)、もっとずっと評価されるアニメに なれたかも知れない、そう考えると実に惜しい。



『ファンタジックチルドレン』04.「シノン」

 2話を見逃してしまった事も悪影響を与えているのだろうと思うが、どうも話に乗れない。
 今回、施設に捕らわれたヘルガを助け出すべく島へと上陸する大イベントが起こっても、そこで予想される展開を、ことごとく、個人的には面白く感じられない方向へと外してくるのが辛い。

 子供なりの知恵を尽くす施設潜入作戦が見られるかと思えば、島は脱走者を探して それどころではない状態になっている。
 では、その脱走者が潜入・逃走への大きな手助け、あるいは障害になるのかと思えば、どちらでもなく、この世界で起きている事の一部を垣間見せてくれるだけで、何かアイテムでも主人公達に手渡してストーリーを進める原動力になってくれる訳でもない。
 脱走者を追ってきた政府の者達に主人公らがさらわれて、一気に舞台が移る…かと思えば、追っ手はターゲット以外には何の興味もなく、極秘の情報を耳にしたかも知れない子供達を放置。
 その後現れた施設職員達との追いかけっこは、さしたる見せ場もないまま終了。

 先の展開は、考えられている作品なのだと思う。
地味な導入部から、いずれ大きく化けてくる可能性もあるとは思うのだが…


2004年10月26日 火曜日

『月詠−MOON PHASE−』04.「おにいさま、・・・キスしたくなっちゃた

 部屋の中を捉えるカメラワーク。舞台コントみたいに、客席に向いた壁だけが存在しない形で描かれていたのが、独特で面白い。
キャラクターがコントを「演じている」雰囲気を醸し出している。

 まだ本筋に到っていないようだが、とにかくヒロイン・葉月が可愛く、罪のない莫迦さ加減を遺憾なく発揮しており、それだけでも見る理由になる。
 徹底した「萌え」一点突破アニメ。
それで狙い通りに「突破」出来ている所は、賞賛に値するだろう。



 わぁぁん『BSマンガ夜話』「機動警察パトレイバー」の回を見逃したああぁぁ!(;´д⊂)
 今晩は「アルプスの少女ハイジ」か。
録画予約しておかなくちゃ。



『蒼穹のファフナー』16.「朋友〜おかえり〜」

 島を襲うフェストゥム、危機に瀕する仲間達、そこに、絶対的な戦力を見せる新型ファフナーに乗った一騎が帰ってきた!
…という内容。
 カタルシス話であり、様々なモノを同化しつつ敵を倒す、新型機の特殊能力は有効に見せられていた。

 が…
不思議な所もあって。
 乙姫の導きにより、基地の第二管制室に辿り着く一行。
初めて見たような反応だったけど、ここの存在は誰も知らなかったの?どういう基地なの?
 島のファフナーに乗った女性パイロット達が「変」になってしまうのは、その特異性を表せて
良いと思うけども…
人類軍のファフナーって、既出の2機だけ?
超強力な新型機を作っている暇があったら、十分 役に立つ従来機の量産を考えた方が良かったような。
 この前 驚異的な能力値の高さを発揮した人類軍所有ファフナーまで、今回 余り役に立たないのは、意図は分かるんだけど ちょっと作為的すぎ。
今回現れたフェストゥムが、桁違いに強力な相手だった、という事なのかな?
目玉がギョロリと睨む他は、大して変わらないように見えたけど。

 これは言っても仕方ないが…
絵的なハッタリがもっと効いていれば、新型機 大活躍のカタルシスは ずっと深くなったかと。
 画面構成にパワーが足りないのは、惜しい。




『φなる・アプローチ』04.「大決断 !! 愛と青雲の船出 !?」

 突然、女の子のクラスメートに親が決めた婚約者が居ると聞かされ、押しかけ婚約者が やって来た自分の境遇に引き付けて、拒否反応を示す主人公。
 しかし、問題なのは自分に拒否権があるかどうかであって、婚約者が居ること自体は、出逢う切っ掛けの一つと考えれば特に問題無いような。
「自由に生きる・生きなければならない」と思うのも、「自分の人生を制約する要素」の一つだと考えれば、「親の決めたレールの上を歩いていく」生き方を良しとする考え方を、誰がどのように否定できるのだろうか。
 まあ、そんな七面倒くさい事を どうこう言うアニメじゃないんだが。

 超・大金持ちのお嬢様の割に、上級生の勉強には付いていけてない西守歌。
ちゃぶ台の上で独学する姿は、庶民的すぎ。
貧乏人家庭で、その環境に合わせた形での(メイドに掃除をやらせたり、バカ高い食材を買ってきたりせず)家事一切こなせてしまうのも、生まれ育ちを考えれば不思議。
 身近な可愛らしさが実感できるので悪くはないが、彼女独自の魅力になるはずの「常識はずれ加減」「庶民とのギャップ」は感じ取れないな。


2004年10月25日 月曜日

 メール。

> 大人のパーティー開催の為男性様超優遇
>
> 明日からの10日間の間、各地域、各都市で大人のパーティーを開催致します。
> 今回の女性がベースで男性はゲストですので、ご負担なくご利用する事が出来ます。
> 女性は全て高級でセレブな女性のみで構成されていますので、Hだけではなく、金銭面での男性様へのフォローも確実!
> パーティー終了後はお気に入りの女性をお選び頂き、逆援助生活を開始して下さい。
> 貴方様のご地域のみ送信頂ければ、開催地・女性の情報(写真付)男女比率等を返信致しまして、参加、不参加をお決め下さい。
> 尚男性様には一切のご負担はおかけ致しません。
> ↓大人のパーティー参加申し込み連絡先↓
> auto_to_love@〜


 あんまり しょーもない内容なので、最初は笑ってしまったんだけど、こんなメールが一日に何通も送られてくるため、笑いを通り越して ひたすらうざったくなる。
 どーでもいいが、日本語ぐらいマトモに書いたらどうか。
「明日からの10日間の間」
「男女比率等を返信致しまして、参加、不参加をお決め下さい」
「尚男性様には一切のご負担はおかけ致しません」
 ……「ご負担『は』おかけ致しません」が、他に何か恐ろしいデメリットがある訳ね?
うん、正直(笑)。
 パーティーにタダで出た上に、「高級でセレブな女性」の中から お気に入りの女性を選び、「逆援助生活を開始」できるのかあ。
相手の女性がジャバ・ザ・ハット並の容姿でも、難しいと思うが。

 もう一通。

> 相談に乗ってくれるって本当ですか?
>
> 何でも相談に乗りますと書いてあったので思わずメールしてしまったのですが、このアドレスでよろしいのでしょうか? 黒崎恵美


 このアドレスじゃ よろしくないよ。
 こういう何気ない、純粋間違いメールを気取った悪質メール、増えたなあ。
これも一瞬、本当に間違いかと思ってしまう。違うんだけど



『うた∽かた』04.「驟雨の湖畔」

 林間学校へ行く話。
 怖がる舞夏は可愛かったし、生真面目な一夏も頭をグリグリして上げたい良い子ぶりで結構だったが…
 割にロクでもない、「今風」な同級生少女の生態を描き込んだ目的は、何だったのだろう?
あんな子のためでも一生懸命になる、一夏の優しさを見せるのが狙い?
それにしては、リアルと言えるのかも知れないけど同級生の奔放さが中途半端で…
もっと悪い子にした方が、ドラマとしては面白くなったような。

 魔法(?)を使わなければならない事態に巻き込まれ、色々な事を隠してウソをつく度に、自責の念に苦しめられる一夏。
真面目なのもほどほどに…
 普通ならカタルシスにもなるべき不思議な力の行使が、その後の一夏の反応を思うと「ストレス」にさえなってしまう構成は、後々 意味を持ってくるのだろうか?



『あたしンち』112.「ああ、うるさいっ!」「インドとインドネシア」

 「インド」と「インドネシア」は同じ国で、「ナス」「ナスビ」と同じ語尾の差のみかと思っていた、という みかんの話に笑ってしまう。
姉の酷い いい加減さに苦悶するユズヒコのリアクションも、実に可笑しい。
 「ネシア」の意味は…ここには「ギリシャ語の「インドス(indos)」と「ネソス(Nesos)」という二つの単語から成っており、“東インドの島々”という意味」と書いてある。
え?もしかしてコレも、常識?

 テストで「ソ連」と書かなければならない所を「ソレン」と書いてペケになった事に、みかんがケチだの何だの言うのにも笑う。
ソ連がソビエト連邦…もっと正確にはソビエト社会主義共和国連邦の略称だと理解してない答案には、○を上げられなくて当然。
 こういう細かい日常ネタを拾い上げるの、上手いなあ。


2004年10月24日 日曜日

 上映も終わりかけた今頃になって、映画『仮面ライダー剣-Missing Ace-』を見る。
 アクションには大変な迫力があり、見応えがあった。
 特に冒頭、雨の中の戦いで見せたスタイリッシュな画面には感心。
 新登場のライダー・チームがアンデッドを封印する戦いで示した、ハイスピードで無駄のない動きも素晴らしい。
「有能さ」を体現させたよう。

 この後は内容に触れてしまうので、未見の方は御注意。



 それぞれの道を歩み始めた旧・ライダー・チーム。
著作で大金持ちになった虎太郎を、剣崎が感情を込めて「嫌な奴になったなぁ〜」と言うのに笑ってしまう。
 天音のパーティーにさえ揃わない かつての仲間達との関係と、無為な人生を送る自身を振り返ってか、「ライダーとして戦っていたあの頃が一番幸せだった」と語る剣崎の言葉に、非常な説得力が。
『ターミネーター3』冒頭でジョン・コナーが、母親と共に世界を救ったのと引き替えに、自分の人生全てを失って救われない姿を見せたのを思い出す。
 剣崎も、「ライダーとして」のみアイデンティティーが在った訳で、それを無くした後は、どうしたら良いかよく分からないだろう。

 今回の映画は、「戦いが終わった事で何か大切な物を失ってしまった者達が、それを取り戻す」のをテーマとして描いているように思える。
………途中までは、特に。

 新旧ライダー・チームが対立の図式を見せ、意外な場所で橘が姿を見せる、そこまでは本当に面白い。
 が…それ以降は、かなりグズグズのストーリー展開になってしまう。
 対立し続けるか、共闘するか、と思われた新ライダーの男が殺され、彼からカードを奪った女も、「もしかして彼女が黒幕?」と感じる暇もなく殺される。
そして最後に残ったライダーの正体…
 こんな展開なら、新ライダー・チームは出す必要が無かったのでは?
確かに、僅か1時間強程度の内容で新キャラ3人を活かし切るのは困難だったろうが、それにしても倒れた二人は「噛ませ犬」にさえ なっておらず、残った一人は…
 彼は最初から「アレ」だった?だとすると、どういう基準で橘は(あるいは他の人間でも)彼をライダーにスカウトしたのか?
 まあ、橘はコロコロと何度でも人に騙される「おバカさん」としてキャラが立っているので、彼と出会って最初に「断っておきますが、僕は『アレ』じゃないですから」と言われたら、凄まじい不自然さを微塵も疑うこともなく「なるほど、本人が言うなら確かだろう」と応えてしまったかも知れない(笑)。

 もう、カリスは仲間だと分かっていたのだろうから、カードを手に入れてすぐ出してやれば良かったような。
 アンデッドの目的であったモノを得る過程、かなり強引な持って行きようで、内容に乗っていないせいもあってか、???と疑問符が一杯。
 それへのトドメの差し方も…映画で初めてコレを見た人は驚いたかも知れないが、既にテレビで見てしまっている人間にとっては、「いつもの必殺技」で倒したようにしか見えず、盛り上がり方が足りない。
ブレイドだけが活躍し、他二人が役に立ってないのも物足りなく感じる原因。
カリスを含め、4人力を合わせてのフィニッシュが見たかった所。

 寂しさから天音が犯してしまう過ちは…
本当、井上 敏樹って こういう「主人公側がやってはいけない犯罪」を殊更にやらせるのが、好きねえ。
『555』の車上荒らしとか、テレビ『剣』でも氏が書いた脚本の回で、万引きの濡れ衣を着せられた剣崎が その場を逃れようと取りあえず謝ってしまう酷い(笑)エピソードがあった。
 せっかくだから 剣崎の万引き疑惑を引いた反応が、特に本人と睦月に見られると楽しかったかな。

 内容に色々と不満はあるんだけど、少なかったであろう予算の中でアクションもCGも非常に頑張っており、『デビルマン』を見終えたばかりの目には まぶしい程。
この製作スタッフで自由に『デビルマン』を撮らせれば、あの超絶駄作の軽く数百倍は面白い内容に出来たのでは?
 この際デビルマンが倒したデーモンをカードに変え、「D」マークが付いたベルト(アニメ版)にスラッシュさせて、「シレーヌ」「カイム」「サイコジェニー」と機械音で読み上げさせ、おのがパワーとして、相手を眩惑しつつ突進して撃破するとか、そんな事しても許すからさあ!
 どうにかならなかったのかなあ『デビルマン』、と、『剣』の感想のはずが逸れてしまったけど、そのぐらい『D』映画が衝撃的だった、という訳で。
 いやもう本当、今なら大抵の映画を面白く見られそうな気がする。


2004年10月23日 土曜日

『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』

 地震のため放送中断。
 大きく揺れた地域の皆様、大丈夫でしょうか?
どうか ご無事で。


 …しかしこの番組、1話は台風で画面縮小、2話は時間変更、そしてついに3話目が放送中断と、(関東だけ?では)伝説になりそうな逆境ぶりを見せている。
スタート時点から、こんなに酷い災害に見舞われたアニメも無いのでは?



『双恋』03.「アップルパイは恋の味」

 古〜いタイプの学園モノとしては それなりなのかも知れないが…
最近の風潮からすると余りにも「御褒美」が少なく、憎しみを込めた うざったい人相で主人公を睨み付けるヤギ・執事・上級生ばかりが画面に出張っている。
 主人公に、彼らと対抗しても女の子達との関係を守ろうという気概は無く、上手く危機を回避する能力も無い事で、見ていてストレスを感じるばかり。

 3話に到っても、「双子」という全てのベースとなっている設定を活かした展開は見られない。
「画面がブレて、本来一人の女の子が二重に見えているだけ」と解釈した方が自然な程。
 相似と差異を描き込んでいくのが双子の面白さだと思うのに…



『舞-HiME』04.「風のイ・タ・ズ・ラ」

 詰め込み気味のメインストーリー話から離れて、今回は気楽に見られる内容。
 しかし…本当に感心するのは、テレビ東京のキチガイじみて厳しい えっち規制を華麗にかいくぐり、直接間接にエロさを醸し出してくる演出と作画。
今回の、「下着を着けていない」という設定を付加された なつきを、表情と、スカートの中を晒さないよう恐る恐る歩く動作、動転する声の演技で見事に「えっちに」表現し、見ているこちらをドキドキさせてくれる演出など、職人芸。
服の上から胸を触らせる事で、その質感・量感・柔らかさを表すのも上手い。
 「制限がキツイから無理」という諦念から、「その制限の中で精一杯のサービスを見せてやろうじゃないか」といった創意工夫の段階に到ったのは、実に喜ばしい。

 お話も、これまで仏頂面しか見せてこなかった なつきの弱い面と可愛い所を十分に見せ、舞衣、命ペアと心通じ合う展開に説得力を持たせてあり、楽しみつつ納得。
 京都弁に相応しく(失礼)一段上の悪辣さを見せる生徒会長、策士を気取りつつも そういう彼女にいいように操られる遥、けなげで女の子の人気を取れそうだなあ巧海、など、メインだけでなく脇のキャラクターまで みんな魅力的。
よっぽど設定を煮詰め、深い理解の元に各人を描いているものと思われる。
 原作付きなら ともかく、アニメオリジナルの企画で、こんなにも生き生きとキャラを描けている作品は貴重。

 バトルにも工夫があり、面白い。
 下着ドロボウのオーファンは何を狙っていたのか よく分からないけども…まあ今回出たのはザコみたいだから、余り深い考えに基づいた行動じゃないのかな。



『流星戦隊ムスメット』03.「飛び込みたいの!夏の日のムスメ心」

 夏の海のサービス話…なんだろうけど、露出度はいつも高い訳で、そう変わった気がしない。
 学園を離れ、早乙女姉妹がチラッとしか登場しない事で、個人的にテンションは落ち気味。
 ロクデナシのライバルが画面内に居ないと、ヒロイン三姉妹の馬鹿さ加減ばかりが強調されてしまう。
男欲しい男欲しい言って、それが全ての行動の基本になっているヒロインって、どんなモノだろ。魅力あるのかなあ?



『BECK』03.「Moon on the water」

 凄い完成度だった第1話目と比べては当然だが、全体の出来が緩んできた。
換わって、先行きを楽しみに思わせるストーリーの方向性が見えてきたので、見続ける事に問題はないが…
 主人公が月に向かって歌うシーン。
あんまり良い歌声だと思わないんだけど、それで構わないのだろうか?
水泳の特訓をしていくようだし、次第に鍛えられて声量が増し、聞く者を圧倒する声が出るようになる展開を見据えてセーブしている?



 新番組も軒並み3話ぐらいまで放送された所で、取りあえずの総括。

 注目の作品は、
『舞-HiME』『魔法少女リリカルなのは』『うた∽かた』『月詠(つくよみ) -MOON PHASE-』『岩窟王』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』『げんしけん』

 積極的に視聴を継続していこうと考えているのが、
『ウルトラマンネクサス』『BECK』『To heart 〜Remember my Memories〜』]『φ(ふぁい)なる・アプローチ』『W〜wish〜』『スクールランブル』『ローゼンメイデン』

 …という所。
 今期は、爆発的に放送本数が増えた割に「見るに耐えない酷い出来のアニメ」は無いなあ。


2004年10月22日 金曜日

『BLEACH〜ブリーチ』03.「兄の想い、妹の想い」

 1話から見続けているのに、感想を書き忘れていた。
 原作既読、連載を楽しく読んでいる。
 そういう人間相手にも、演出・作画・声優ひっくるめて大きく不満の出ない作りだと思う。
冒険は無いが、アクションなど膨らませられる所は膨らませてあり、ギャグのテンポも良い事で、「見る価値」を付加。
 見られる限りは見続けようと思うけれども、今後も原作に沿った展開になるのだろうから、「何か」が突き抜ける事でもない限り、特にアニメとしての感想は書かない予定。



『焼きたて!! ジャぱん』02.「マハラジャッ!! 富士山が降ってきた日!」

 原作は、ちょっと前から読み始めた。
「料理物」というジャンルはあるが、その中で「パン」に題材を限定した思い切りが凄い。
それだけでも色々な勝負・仕上がりのバリエーションが考えられるモノなんだなあ、と読みつつ感心する事しきり。
 アニメ版。
料理を食べた時の派手な異次元リアクションが、『ミスター味っ子』以来 伝統となっている見せ場。
なかなかに すっ飛んだシーンが見られはするけど…製作者にまだ照れがあるのか、見ている こちら側が乗っていないせいなのか、ちょっと空回り気味な気はしないでもない。

 これも、無理なく見られる限り見続ける予定だが、余程スカーンと抜けたリアクションでも見られないと、感想は書かないだろう。



『この醜くも美しい世界』最終話.「我が心の歌」

 ようやく見終える。
 演出や作画のクオリティーはシリーズを通して高いレベルをキープしており、感心させられた。
 が…ストーリーやキャラクター、描こうとしたのであろうテーマへのアプローチなどが どこまでも「普通」であり、いくらかスレたオタク者には食い足りない。
逆に、このアニメで初めて こうしたパターンに触れる年少の視聴者には、ジュブナイルとして それなりに楽しめたろうとは思う。

 結局ヒカリとは何だったのか、という重要な部分の多くが解説セリフで済まされており、概念は理解できるものの実感的には掴めず、魅力や悲劇性を感じ辛い。
例えば「大宇宙の意志が具現化した少女」なんてものを出して、どうすれば実感的に描けるのか分からないが。
「そういう無理な設定にしない」選択が最善かな。
 ヒカリとアカリの関係も、よく分からないまま。
本来「光と影」に別れた二人のキャラクターになって、相対し補完しあって描写を深めていく存在になるはずが、文字通り「光と明かり」という程度の差異に留まり、どちらか一人が居なくても構わないような描き方に。

 主人公の過去設定も、本当にドラマを成り立たせるために用意された「設定」にしかなっておらず、それを血肉として行動しているようには見えない。
 そういう彼を果てしなく容認してくれるマリなど、女の子達の描き方は、少なくはあったものの割に良かったのだが。
 …何でも説明してくれる便利なジェニファーは、「実は宇宙からヒカリを監視するためにやってきた監察官」とかいう真実が明かされるかと思えば、そんな事もなく。
その過去を含めて要らないモノを省き、「便利な説明役、及び大人の色気担当」として割り切られているキャラなので、それはそれで構わないけども。

 文句ばかり書いたが、見ていて つまらないと感じた訳ではない。
GAINAX作品だから…というような過度の期待感さえ無ければ、普通には見られる出来。
 もっと「問題作」にするか、ヒカリやアカリを魔法少女ぐらいの描きやすい設定に変えて、「萌え」を正面に立てた気楽な作品にすれば、違う印象を残せたかも。


2004年10月21日 木曜日

『うた∽かた』03.「焦熱の砂浜」

 夏、と言えば海、という訳で、女の子達の水着が満載のサービス話。
 しかし、ただ はしゃいで終わり、というのではなく、気楽そうに見える女の子達が抱え込んだ苦悩や鬱屈が垣間見え、切なくも興味深い。
 一夏と親友であり同じ学校に進学するはずが、父親の都合(事業の失敗?)によって東京への転校を余儀なくされてしまった菜穂。
一夏 仲良しグループで一番の元気娘でありながら、両親の離婚(父親が原因)により心に傷を負い、男性不信から ややもすると男性「恐怖」にまで到りそうな皐月。
 菜穂はまあ、今回で それなりに救われた気持ちになったかも知れないが、皐月の心が癒されるエピソードは、今後 用意されているのだろうか?

 『キディ・グレイド』では、大きなSF的(?)アイディアを活かすため、キャラクターの魅力を損なっている部分が多々あったが、この作品では今のところ大きなストーリー性は無く(…シリーズ後半に入ると どうなるか不安ではあるが)、その分キャラの心情を繊細に描く事に力を入れており、良い効果を上げている。
 一夏が、ただ可愛いから友達に好かれているのではなく、体質のため海に入れない未知留を思いやり、自分も入らず彼女の横に座っていて上げる優しさを示す事で、「友達で居たい、いざという時には何でもして助けて上げたい」対象なのだという価値を印象付けるなど、実に細かい。
こういう細かさが、少女達の日常にリアリティーと潤いを与える。

 魔法少女っぽい変身や、巨大なジンの登場などは…どうもその頑張って描いている日常からは遊離しているような。
 物語の内容としては現役少女達の鑑賞に向いたモノだと思うが、やたら出てくる えっちな描写は野郎のオタクを悦ばせ、少女を試聴対象外に置く。
いや、キレイに描かれた女の子の肢体を眺められて個人的には嬉しく、堅い事言う必要も無いんだけど、「誰に向けて作った作品なのか」の絞り込みは、もっとタイトにして良かったかと。



『巌窟王』01.「旅の終わりに僕らは出会う」02.「月に朝日が昇るまで」03.「5/22、嵐」

 A・デュマの原作は、大昔に読んだけれども内容をすっかり忘れており、未読と同じ状態。
 まとめて3話まで鑑賞。

 画面一杯に貼り付けられたテクスチャーが、独特の効果を生み出している。
…正直、最初はウザったいと思う事が多かったけれども、続けて見ていく内に慣れ、それはそれでカラーかなあ、と。
 漫画で言えば、特殊な模様のスクリーントーンを張り込むようなモノ。
模様の印象が強すぎ、貼られている服や髪の毛の立体感は損なわれているが、換わって画面内の情報量を やたら増やす事には成功している。

 GONZOにしては(と言っては悪いけど)、ストーリーやキャラクターがしっかりしており、先行きへの興味を掻き立てる内容になっている。
 未熟な若者・アルベールと、やたら友達甲斐のある(ちょっとホモっぽいほど)フランツの関係がいいし、何よりも謎を孕み、凄まじい力を持ち、頼りになる代わりに底知れぬ恐ろしさを見せる巌窟王・モンテ・クリスト伯爵の魅力が圧倒的。
中田 譲治の渋い声がまた、そのキャラクター性をグッと深めている。

 ただ…
同社作品である『青の6号』や『LASTEXILE』も、最初は面白くなるかと期待したが、次第に失調していった経緯があり、不安な部分も。
 古典的名作である原作を活かして、最後まで面白い内容であり続けてくれる事を期待。


2004年10月20日 水曜日

『砂ぼうず』02.「砂と、雨」03.「戦車と、マシンガン」

 原作未読。
 うっかりと第1話を見逃してしまった。
…なので、基本設定を完全に理解できているかどうか分からないままに、録画しておいた2、3話を連続で鑑賞。
 砂漠化した世界で生きる、砂ぼうずという名の少年が繰り広げる、ガッツとバイタリティーに溢れたコミカルな物語。
 3話での、『コンバット』を思わせる人 対 戦車の戦いなどは割と面白かったが…
 悪くはないものの冴えているという程でもない作画と、無難な演出で内容は成り立っており、好みの問題として余り心引かれる部分が無かったため、ここまでに。



 映画『デビルマン』を見る。

 ええと、その前に。
 漫画版『デビルマン』は自分にとってとても大事な作品で、この先どんな漫画と出逢おうとも生涯のベスト5からは外れる事がないだろう、人生の一本。
小さい頃は一生懸命 絵の模写をしたし、自負心ばかりが肥大化した大学生時代には、「オレが監督で映像化するなら、こう構成して こう撮る」というのを、友人の迷惑そうな表情も無視して延々語ったもの(『げんしけん』のキャラ以下だなあ)。
 それほど深く、心に根ざしている作品なので、冷静になど見られる訳もないのだが…
 そこを押して、出来るだけ客観的なつもりで言っても、「『デビルマン』としてどうこうより以前に、一本の映画としてグダグダでダルダルで、見る価値が無い」としか。

 以下は内容に触れるので、未見であり、ナニガシかこの映画に期待する人は御注意下さい。



 見ている最中は、後で突っ込もうと思ってダメな所を覚えておこうとしたのだが、ダメ部分の数が余りにも多すぎ、飽和状態になってしまって、細かい所は良く覚えていない。
 それにしても、アモンがシレーヌに負けたまま、再度の戦いもなく映画が終わるのには驚いた。
どういう意図?再戦がないなら、初戦で適当に勝たせておけば良かったのに。
 そのアモンがサタンとは割にいい勝負を繰り広げる、って事は、サタンはシレーヌより弱い?

 原作からは改悪されすぎている…けれども、原作を読んだ人間ならば、照らし合わせる事で まだしも内容を理解できなくはないのだが、未読の観客は どこまで付いて行けたのだろうか?
デーモンの設定、デビルマン誕生の理由、変貌していく世界の不安、余りにも愚かな人間達の姿、決戦の背景、ラストシーンに本来込められていた意味……
どれも、この映画だけでは受け取れないはず。
「サタンとは何だったのか」すら、サッパリ分からないだろう。
 平然と原作の意図を無視しているのに、どうしても必要な説明は原作に寄りかかって(「分からない人は原作を、あるいは副読本を読んでね」で)省略している。
それは余りにも身勝手な作り方ではないか。

 どうしようもなかったのかな、という所もある。

1.「あの原作全部を、2時間程度の映画に詰め込むのは、物理的に無理」
 最善のあり方でも「マシなダイジェスト」にしかならない。
 『ロード・オブ・ザ・リング』ばりに三部作に分ける、最低でも前・後編にするぐらいの時間は必要。
 …頑張っても足りなくなるはずの上映時間を、延々無為な描写に浪費する この映画のスタッフには、どれだけ時間的余裕を与えても無駄だろうが。

2.「素人同然の俳優に、こんな難しい映画の主演は無理」
 主演のお兄ちゃん二人は、確かほとんど演技経験など無いはず。
「仮面ライダーに一年間出ていました」という俳優さんでも演じきれるかどうか、という難しい芝居が続く作品なのに、素人ではどう考えても、無理としか。
 それでも、学校生活などは「アイドル芝居」程度には演じられているのだから、やっぱり無理な役割を振ったがための不幸。
 脚本のセリフも酷ければ、監督の演技指導も最悪だったろう事も、想像できる。
牧村父と稲刈りをしながら、自分の手がデーモン化しているのを見られたと気が付いた明の、突然 空を振り仰いで「あああ〜ああぁぁぁ」と素っ頓狂な叫び声を上げるリアクションは、何を考えていたら出てくるのか。
気の抜けた声しか出せない主演兄ちゃんも兄ちゃんだが、このシーンではどんな叫び声を出そうと、「失笑モノの勘違い演技」にしか なりようが無い。
この場面を構成した監督・脚本の責任が重大。

3.「そもそもこの監督に、『デビルマン』は絶対無理」
 那須 博之監督作品では、『ビー・バップ・ハイスクール』を何本かと『新宿純愛物語』ぐらいは見た事がある。
雑な映画で面白くなかったが、それはそれなりの、そういったモノを好む観客にはアピールするのであろうリアリティーを獲得できている、とは思った。
 この『デビルマン』も、その延長上、と言うより、そのまま『ビー・バップ・ハイスクール』並のリアルは演出できていると思う。
学校生活はそこそこ撮れているし、不良の描き方など生き生きとして楽しげですら。
 ただ、監督の演出法は、「頭の悪い不良が頭の悪いケンカを繰り広げ、頭の悪い決着に到る」事を描く目的としている時には有効であっても、シリアスに撮ろうとした『デビルマン』には そぐわない。
…かといって、そんなに器用でも無さそうな監督に、作品ごとに手法を変える芸達者ぶりなど期待できる訳もなく。
 せめて、平成ライダー劇場版を監督していた人達に撮らせれば、いくらか良くなったのでは。

 全くの想像だけど、那須監督は、余り真面目に原作を読んでないと思う。
ざっと斜め読みし、しかも「面白いとは思わなかった」のだろう。
 デーモンだデビルマンだという存在に魅力を感じず、ラストシーンに到っては「意味不明」で切り捨て、勝手に変えた…としか。
 この映画も、超常的な設定を全部無くし、冒頭部で示された関係を延長し変転して「明と了、二人のドタバタ喧嘩学園記」にしていれば、『ビー・バップ・ハイスクール・ニュー・ビギニング』的な内容として そこそこのモノになったかも知れない。

 とにかく、SFとかホラーとかファンタジーとか、そういうものに興味が無く、何とか描こうという意志すら持たないのが那須監督。
それ自体は、別に問題ではない。
 そういう人に『デビルマン』という題材の監督を任せてしまった、その事だけが問題(いや、プロなのだから、出来ない仕事を引き受けた監督も悪いか)。

 原作ファンには勿論、ふらりと見ただけの観客にも、主演俳優にも、監督自身にさえ、不幸な映画になってしまった。
 これで懲りず、もっとマトモな監督に、素晴らしいイメージで『デビルマン』映像化をお願いしたい…ような気もするけど、今作と変わらないぐらい酷い内容だったOVA『AMON デビルマン黙示録』の例もあるし…
 飯田つとむ(馬之介)監督の未完の旧OVAでも見て、満足しておくのが無難かも知れない。


2004年10月19日 火曜日

『げんしけん』02.「消費と遊興による現代青少年の比較分類」

 第一話も見たんだけど、感想を書き忘れていたので ここから。
 とにかくもう、アニオタ・ダメ人間な主人公達の行動が余りにも身近で他人事とは思えず、
イタタタタタタ!
としか言い様がない。
目の前にオノが醜悪な姿を突きつけられ たら〜りたらりと脂汗を流す四六のガマ状態での鑑賞を強いられてしまう、なかなかにハードな、でもどこか心地良い作品。
 …とは言ってもまあ、世代間ギャップもあり、彼らの姿が そのまま今の自分に重なる訳ではないのだが…
と言い訳する後ろから、放送中ずっとこちらの背中を指差して「アンタよ、アンタの話よ このアニメ」と囁き続けるヨメの存在は何とかならないものか。

 「特にこのセリフが身近・痛い」というのを上げようかと思ったが、そうするとほぼ全編から引用しなければならないので断念。
「重度のオタクでありながら、顔立ちが可愛いのと天然ボケで、オシャレさんとしても通ってしまう高坂」だけは、ちょいと縁遠いが。
 久我山が秋葉原で呟く、自分の声は騒がしい場所だと聞き取り辛いらしいから喋りたくない、という言葉、凄くよく分かって落涙。

 今の所まだ お話らしいお話は無く、恐ろしく身近な(ある人達にとっては「珍しい生態をした」)キャラクターの日常を描くに留まっている。
 原作未読なのでよく分からないが、このままドラマらしいドラマもなく「ダメオタク人間 最後の猶予期間・大学時代」をダラダラと見せるだけでも、1クールぐらいは もつんじゃなかろうか。
「実に下らない事(当然アニメ・ゲーム関係)にプライドを賭けての大喧嘩」とか「オタグッズに金を使い過ぎたがための貧乏生活」とか、痛い題材なら沢山あると思う。

 大学は、中央大学だよね。
取材に寄るのか、風景が実にリアル。
 だったら、ED歌詞の「歩き続けた深夜の井の頭通り」は、「深夜の野猿街道」にした方が舞台に即している…こんな名前、分からないか(笑)。


2004年10月18日 月曜日

『蒼穹のファフナー』15.「記憶〜さけび〜」

 一騎が島を出るに到った心理的要因と、もう一度帰る事を決心するまでの経緯が語られた…んだと思う。
 が、どうにもゴチャゴチャしていて分かり辛い。

 肝心の一騎の心理が、
死んだと聞かされていた母親との再会→その母親の口から自分はフェストゥムだと宣言される→それに驚く暇もなく、母親が巨大フェストゥムに喰われる→怒りに燃えた一騎・ファフナーは、フェストゥムと共に地中に飲まれてしまう→回想シーン、総士との過去→島に帰ろうと決心
といった、非常に雑多なイベントを経る事で混乱しており、「なるほど、だから帰るのか」が納得し難い。
 これまでの積み重ねが不足しているため、総士に対する一騎の思いが、ややもすると「電波」にすら感じられてしまうし。
 一度に何もかも片付けようと し過ぎているような。
母親がフェストゥムだった事実など、喰われてしまった結果からすれば、大して意味がなかったとも思える。
母親に関する情報の変転だけでも、一騎 個人が一度に処理できる限界を超えていると思われ、感情移入さえ難しい所。
 まあ、だからこそ『風と共に去りぬ』スカーレット・オハラのように、「タラ(故郷)に帰って考えよう」と思い至るのかも知れないが。

 今回は、『エヴァンゲリオン』を連想させるシーンが目立った。
主人公機を異空間内に飲み込む「ディラックの海」、その中で対面する懐かしい人の幻影、塊を割って こちらに帰ってくる機体、コックピットに駆け寄り涙で迎える女性、など。
 そういえば、繰り返される「あなたはそこにいますか?」という問いかけは、『エヴァ』劇場版のラストでシンジが発した問いかけと同じかなあ、とか。
人類補完計画で地上の人間達が一度、一つにされた事により生じた「不安」の中、アスカの首を絞めて命を奪う・奪われようとする極限状態に互いを置き、その反応を通して、そこに自分以外の人が「在る」事を確かめようとしていた。
「自分とは違う、貴方という存在はそこに居ますか?」という疑問。

 「ディラックの海」に見えた現象は、実際は全然違う理由で発生したものらしい。
公式サイトのあらすじによると、
「モルドヴァを壊滅に導いたイドゥンに対して爆発した一騎の怒りが、マークザインのコアのフェストゥムの部分を暴走させてしまう。しかし、無秩序に周囲すべてを同化しようとしていた彼を……」
という事。
 ああ、そうだったのか。
画面からだけではなかなか、こうは読み取れないような…

 今回は、「家に帰っていいか?原稿の締め切りがあるんだ」というオヤジのセリフがヒット( ^_^ )。
突発的異常事態に巻き込まれた時には、自分でも こう言ってしまいそう。
 いや、コミケ途中で会場を後にする際、既に何度もこのセリフを使っているか。


2004年10月17日 日曜日

 こんなメールが来る。

> 貴方様の整理番号は115です。決定しました。
>
> 貴方様の整理番号は115です。決定いたしました。締め切りは明日の23:00までとなっております。
> 下記のアドレス宛にお返事を一通頂ければ、確実に、この権利を守る事が出来ます。
> 継続方法は下記のアドレスに、継続希望とメールを一通頂ければ、継続手続きと今回の特典を手に入れる事が可能です。
> 締め切りは明日の23:00までとなっておりますので、お急ぎ下さい。
> keizoku_tetuduki_free@〜
> お待ちしております。
> 24時間、いつでも自動返信にて即対応させて頂かせておりますので、お時間の心配なくご利用頂けます。
> keizoku_tetuduki_free@〜


 これまた、意味ありげなメールを装っているものの、実は単にアチコチへ送られている迷惑メール。
 しかし…これじゃサッパリ意味不明で、興味を感じて問い合わせメールを送る人間も少ないのではないかと思うが。
何らかの特典を示すべきだったろうなあ。
「出会い系サイト裏利用権」とか。
「インターネット対象無作為懸賞で50万円当選しました!ご連絡下さい」とか。



『W〜ウィッシュ〜』03.「記憶の扉」

 妹激萌えアニメとしては、前回の兄妹での入浴、今回のウェイトレス姿にドキドキなど、基本を抑えてあり なかなかに良い出来ではないかと思う。
逆に、それ以外は何も無いとも言えるが。
 唐突な「お助けクラブ」への加入、可愛いけど存在理由が薄い金田朋子声の彩夏、何のために出したのか よく分からない智 及びその双子の片割れ、などなど、妹以外の要因は「原作ゲームに出ているから、とりあえず出してみた」以上ではない。
 しかし何と言っても15分アニメであり、シリーズ自体もそう長く続く訳ではないのだろうから、題材を徹底的に絞り込むのは正しい判断だろう。


『φなる・アプローチ』03.「激突 !! 愛と野望の龍虎!」

 西守歌、もっと腹黒い腐ったキャラクターを期待していたのだが、普通に可愛い子で拍子抜け。
このぐらいでは そこいらのヒロインと大差なく見え、印象が弱くなってしまう。
 とにかく当初は嫌われるぐらい極端で酷い行動を示し、時折見える可愛い部分とのギャップを魅力として提示した方が良かったのでは。



『ToHeart 〜Remember my memories〜』02.「昔と、今と」

 む〜、綾香とセリオまで、視聴者に前知識があるのを前提としているように何気なく登場。
 どうなんだろう?
かなり唐突な展開になっているように思うが、このアニメから初めて見た視聴者でも、付いていける内容になっているだろうか?

 …そういう疑問を除けば、ゲーム既プレイ者にとっては、思い出の犬、思い出の「仰げば尊し」、思い出の階段での大量荷物持ち、そして何より、思い出の気合い廊下清掃「とおぉりゃああぁぁぁ!」と再会できた事で、つい涙腺は緩んでしまう。
 大元のゲームを、単に「面白いゲームだった」という認識に留まらせず、そこで起きた事をプレイした者の「思い出」に変え、「事実の記憶」に迫る程の重みを持たせられるほど昇華する事に成功していた製作者の凄みが、分かる。

 前アニメより、作画が不安定なのは残念。
修正が入るのであろうアップの表情は かなり良いが、ロングになると辛い部分も。
 このシリーズは、マルチのエピソードが中心の話になる?
いや、記憶なんて割と早い内に戻ってしまいそうに思うので、その後はまた他の展開が考えられているのかな?



『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』02.「戦いを呼ぶもの」

 意外だ。意外なほど きちんと出来た第2話だ。
 強奪機体三機の、「破壊」ではなく「回収」を命じられている主人公。
それに「出来るかどうか分からない」と正直に応え、簡単にガンダムを奪われた自軍の迂闊さに不平を漏らして見せる。
実に自然な、人間の反応…軍人として誉められる態度かどうかはともかく。
 プラント外の宙域に機体回収用の船が居る事を予測し、警告を発するザフト側小山声艦長。
 ミラージュ・コロイドの戦闘有効利用。

 子安声であり、どう見ても「あの人」っぽい仮面男の皮肉な言動と行動。
一瞬、彼の側を応援しかける( ^_^ )。
 連合は奇襲を掛けて来た訳で素直に応援できはしないが、民間人の無差別殺戮をするほど非道でもなく。
ザフト側も、単に被害者とは、極秘で高性能機体を開発している事で言えず。
主人公が「巻き込まれた民間人」の立場ではなく、最初から軍に所属して命令に従い戦っている事実がまた、どちらを応援すれば良いのかの判断を混乱させ、情報を求めて先行きへの興味を喚起する。
 事情がハッキリするまで傍観者である視聴者に最も近いのは、カガリ・アスランの二人組か。

 アスラン、自分の職務を忘れて戦闘に荷担する辺りは迂闊としか言い様が無い……が、自分たちの命を救ってくれた恩がある相手なので、元々余り賢いとは言えないアスランの内面を思えば、納得できなくは ない。
 わざわざ戦艦に着艦するのも迂闊かな。プラント内被害の大きさに、他の選択肢が無かったのかも知れないけど。
議長が避難(ではなかったが)する先を、「最も安全な地域」と認識したのかも。
 都合から言えば、ミネルバに同乗させる事でストーリーラインをスッキリさせるのが目的だろう。
まさか このまま、ミネルバでオーブまで送ってくれる訳じゃあるまいが…

 「死ぬ」という言葉に過剰な反応を示すステラ。
 感情面の不安定さは、強力な戦闘力と関係あるのかどうか。
戦いにより大切な人達を失った事で心に傷を負ったのなら、主人公と同様の過去がある事になるが…

 仮面男・ネオと主人公側金髪兄ちゃん、ニュータイプ的に感応し合っていたからには、また何か因縁でもあるのか。
「血縁ニュータイプ」は もう結構…と思わないでもないけど。

 主人公機がソード系の武装を持って出撃したのを、ちょっと不合理かなあと感じていたが、投げつける事で「飛び道具」としても機能しているし、インパルスは他三機よりも更に極秘の機体であり可能な限りデータを出したくなかった、だから一番「無難」な装備を選んだのではないか、とも思える。
それで十分戦える高機能な機体だ、という事実も示している?
 武装を付け替える事で、遙かに高い機動性を発揮するインパルス。
凄い、設定に意味付けが出来ている。
主人公機の特別さが提示されるのは、大変 結構。

 バトル、バトルで押してくる第2話。
やおいな お姉さん方ではなく、ロボットアクションを楽しみに見る男の子達をこそ、ターゲットに据えた正当な作り方。
 まだ主人公のキャラクター性は薄いが、それはまあ事態が一段落してから描いていっても良い訳で。
 うーん、面白い。
前作と変わらないスタッフが作っているとは思えない程、ツボを押さえた内容になっている。
「次回が楽しみ」と言えるのが、嬉しい所。



 遅ればせながら、矢野 徹先生のご冥福をお祈りします。


2004年10月13日 水曜日

 『ブラックジャック』。
 原作に忠実な絵で、上手くエピソードを膨らませたアニメ化。
第一回スペシャルの内容は、心臓に向かう針を追うハラハラ感など、結構 面白く見られた。
 OVA版も好きなんだけど、アレは手塚作品というより出崎・杉野作品としての色合いが強いので、原作を まっとうにアニメにしていくのだろう今作に期待。

 『To Heart』01.「新しい予感」
 内容そのものは悪くないし、懐かしいエンディングの歌も嬉しい。
が同時に、一見さんは勿論、前シリーズを見ていた人間やゲームをプレイした人間まで混乱させてしまう、説明不足で ちょっと不親切な発端でもある。
 もう少し平易な導入部を作る事だって出来たろうに。



 悲惨なスケジュールに突入。
 次回更新は16日ぐらいになる予定です。


2004年10月12日 火曜日

『魔法少女リリカルなのは』02.「魔法の呪文はリリカルなの?」

 やっぱり『カードキャプターさくら』っぽい、とは思うんだけど、少女の心理や戦わなければならない理由付けを丁寧に、真面目に描いてあり、「イロモノ」だけに終わらせたくない製作者の熱意は伝わってくる。
「魔法少女モノ」に飢えた人々の心を潤す、正統な後継作品ではないだろうか。

 なのはがイメージした事で作り出したコスチュームと魔法の杖。
余りにもカッチリ出来すぎていて、服はまだしもメカニックな杖は、少女の頭の中からは なかなか出てこないモノのような。
 こういう時、劇中劇を用い、「なのはが憧れていたアニメ・ヒロインの服と杖のデザインを具体化した」という説明を付ければ、受け入れてもらい易くなるのだが。
 一々魔法行動の受領を音声応答で示す杖が面白い。
『仮面ライダー555』変身携帯電話の「standing by」「complete」という音声を思い出す。
 …この辺が、「純粋少女向け」というより「男性オタク向け」アニメを感じさせたりも。



『ファンタジックチルドレン』第2話。
 うわー、野球中継がそんなに延長していたとは!
見事に録り逃し。



『月詠-MOON PHASE-』02.

 こちらは、丁度始まった所で仮眠から目が覚めたので、鑑賞。
 丁寧な演出と気合いの入った作画により、微妙に間の抜けたコミカルな空気が描き出されていく。
 主人公である男には特に魅力が無いが、この作品は「葉月って、可愛い」「馬鹿で愛しい」と思ってさえもらえれば、大オッケー。
それには見事に成功している。
 後はもう、このレベルをどこまでキープできるか。それに掛かっている。



『Wind -a breath of heart-』最終話.「想いめぐる(特別編)」

 特別編とは言え、シリーズの最後を こんなフラストレーションが溜まる話で締めくくるのは如何なモノか。
もの凄くアンハッピーなエンディングを見せられてしまった気分。
 シリーズ全体として。
 主人公を取り巻くキャラクター達に それなりの魅力があり、特に勤と霞の幼馴染みペアの日常会話が大変面白く出来ていたため、そういうものを犠牲にしてまで描いた「世界の真相」「少女が背負った宿命」を素直に受け取る事は難しい。
 正直、唐突で余り面白いと感じられる真相ではなかったせいもあり、これらを全部ナシにして、普通の ほのぼのラブコメで終わらせて良かったのではないか、と思える。


『月は東に日は西に〜Operation Sanctuary〜』最終話.「東奔西走スクールライフ」

 こちらは、キャラクターを紹介しただけの特別編。
 全体として。
これもまた、魅力的になりそうなキャラクターを配しながら、無理を感じてしまうSF的「世界の真相」の前に、個々の美点を押しつぶされてしまったような印象がある。
 主人公は二人に分裂していて…なんて設定、明かす必要は全く無かっただろう。
 それよりは例えば、チビ先生・結と巨乳お色気女教師・恭子のデコボココンビを面白く描く話を入れてくれた方が、余程 嬉しかったな。


 両作品共に言える事だけど、「無理して原作ゲームの展開に沿いました」よりは、「アニメはキャラクター描写のみに絞っているので、ストーリーの本筋が気になる人はゲームでどうぞ」という姿勢の方が、視聴者は勿論、原作ゲーム製作者にも誠実な姿勢だと思う(もしくは逆に、キャラ描写を犠牲にしても最初からストーリー最優先で構成する事)。
 どちらも不完全燃焼な終わり方で、本来秘めていたのであろう登場キャラのポテンシャルを生かし切る事が出来ておらず、勿体ない。



『蒼穹のファフナー』14.「覚醒〜せんりょう〜」

 前回に比べると、怒濤の展開具合は若干緩めに。
十分に駆け足ではあるのだが、前回までのペースなら例えば、人類軍による竜宮島占領→フェストゥム襲撃のため人類軍撤退→追撃で全滅しかけた人類軍を、新型ファフナーで帰ってきた一騎が援護、ぐらいまで行きそうなイキオイだったので。

 とにかく色々な事が起きるため、次の展開への興味が繋げ、飽きずに画面を見ていられるのは良い点だが…
凄いモノを「凄い」、意外なモノを「意外」と視聴者に受け取ってもらうために必要な、展開の「タメ」やキャラが見せるリアクションなどが、ちと薄い。
 驚くほどアッサリと決まる島の無血開城。
 何となく岩戸を出て、一般人に混じる乙姫。
 一騎を連れ帰るべく決死の覚悟で島を出て行った真矢と溝口。
しかし、その行為の特別さは、島占領という大事件の前に影が薄くなってしまい、乗り込んだ基地も、潜入工作をしたり大暴れしたりの手間が要らないぐらい酷い混乱状態にある事で、迎えに行った意味は薄れていくばかり。
 先行して視聴者に情報を明かしていたために、一騎と驚きを共有出来ない「変わり果てた母親との再会」。
 フェストゥム集合体に所属しているはずの母親が、一騎を守るため同族であるフェストゥムを攻撃した件については、次回でその内面を描いて納得させてくれるのだろうか。

 細かく良い点もあって。
 マッドな科学者として正しい最期、「自爆」を見せてくれる博士。
 新型らしい、超絶の攻撃力を発揮するファフナー。
 人類軍から避難する最中、防護壁が上がって来て危険な事を、敵に「アンタ達はダメだよ」という言葉で教えて上げる(牽制?)人の良い婆さん。
 などなど。

 『ヤマト』で言えば、「遅れてしまったイスカンダルへの進行スケジュールを、連続ワープで取り戻そうとしている」状態なのは よく分かるんだけど、「総集編の連続」みたいになっては勿体ないので、ぼちぼちストーリー展開とキャラクター感情の整理を目的にした一話、を設けた方が良いのでは。
 それは、一騎が島に戻り、占領軍が片づいてからになるのかな。



 うっかりと、フジで深夜、短期集中放送していた『24 シーズン2』を最後まで見てしまう。
 前シーズンより、色々上手く出来ているような。
各話の最後に、「えーっ、こんな事になっちゃって、次回はどうするの?」という引きを必ず設ける あざとさは、非常に勉強になった。

 ただ…意外な展開を何度も何度も作ろうとする余り、ちょっと引いて見ると、無理な部分も かなり ある。
ポンポン人を殺していくモノで、途中で悪役が足りなくなったのか、「誰やねん?」という人間が急に入ってきたり。
絶望的な状況に追い込んでいくのは良いけど、最終的な解決策が「そんなものでいいの?」だったり。
 だから、先の展開や真の黒幕など、いくら予想しても当たる訳がない。
 そういう所にツッコミを入れつつも、引き付けられて次へ次へと見たくなってしまう、不思議な中毒性のあるドラマ。
 この独特の面白さは、あらすじを読んだり総集編を見たりしては感じ取れないだろう。
24時間、見ている方も犠牲を払ってつき合う事が必要。

 やさぐれ主人公・ジャック・バウアーが、敵に対して酷い手段を講じていくのが愉快。
ヒーローの定義から大きくはみ出す、非道な行動を平気で取る。
まあ、その代わりに自分も酷い目に遭う訳だけど。
 後半、大統領が置かれる立場が、現実に米の直面している問題と酷似している。
実在の大統領は、劇中ほど立派な判断を出来なかったようだが。
 バウアーの娘…彼女の状況を描くため随分と時間を取った割に、今回の事件とは何も関係なかったよね?
ベビーシッター先のオヤジが、最後には事件に関わっていると判明する、と思ってたのに。

 大統領の状況からすると、『シーズン3』は この直後の話になるのかな?
 また、テレビで放送してくれたら、見たい。



 掲示板で、米俳優のクリストファー・リーブが亡くなった事を教えて頂く。
 何よりもまず、スーパーマンだった人。
マンガやアニメならともかく、実写にすると どうにも格好悪いコスチュームを、あそこまで華麗に着こなせたのはリーブだけではないだろうか。
 映画『スーパーマン』一作目は、今でもたまに見返してしまう傑作。
特に、ビルから落下してくるヘリコプターを持ち上げるパワフルなシーンと、木から下りられなくなった猫を抱え降り、少女に手渡す ほのぼのシーンは、何度見ても素晴らしい。
 個人的に、「スーパーマン」をイメージする時まず浮かんでくるのは、原作よりもリーブの姿。
それはきっと、この先もずっと変わらないだろう。

 ご冥福を。


2004年10月10日 日曜日

『神無月の巫女』02.「重なる日月」

 百合百合学園モノかと思いきや、唐突にロボットアニメになってしまった この作品の、設定が語られた。
 CLAMP風?どことなく『X』を思い出してしまったが。
 ロボットバトルは、搭乗する少年への感情移入度が低い事もあり添え物に見え、パワー不足。
ロボットを出した事で、耽美な少女同性愛の魅力も弱める結果に。
 それなりに見られる内容ではあるけれども、見続けなければ!と思わせてくれる強力な引きが無く、「普通」以上に なりそうにない予感。
 ここまで。



 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』第一話を見返して気が付いたりした、大した事でもない話。

 謎の襲撃者三人…しかし公式HPでは名前から所属まで、全部載ってるのね。
あるいはザフト側の狂言(再度開戦の理由にするとか)か、とも思ったんだけど。
 この三人、隠密行動中から目立つ服装、動作を見せており、間が抜けていたが…連合所属なら、前作で出てきた強化人間みたいなモノだとすると、エキセントリックさも理解できる。
実際、そこそこ警備員がいたはずのガンダム格納庫で見せた、『マトリックス』か『リベリオン』か、というアクションは、常人では考えられない凄さ(ちょっと、やりすぎ)だったので。
 その場合ステラは、改造された不安定さと哀しみを背負う、『Zガンダム』で言えばフォウ・ムラサメと重なるキャラになって行くと面白そう。

 この第一話は、前作 冒頭の意趣返しというか、連合が、やられた事をやり返しているというか、そういう状態になってる。
まあ、余り芸のある構成だとは言えないけど、『Z』でも同じように発端はコロニーへの侵入、モビルスーツの奪取が計画されていた訳で、歴史は繰り返すというべきか…『SEED』は、原典をなぞったり なぞらなかったりだなあ。
 ネタの繰り返しは構わないが、「以前に一度、登場キャラも視聴者も体験している状況である」という事は活かして欲しかった。
脱出カプセルに自分だけ押し込められようとする事に対し、カガリが、キラを思い出して強い抵抗を示すとか。
自分が行った侵入作戦を参考に、ガンダム強奪犯達の次の行動を正確に予想するアスラン、とか。

 インパルスガンダム発進のワンダバ、合体シーケンスの派手な楽しさと、危機一髪に登場し大剣を頭上でブンブン振り回してみせるハッタリ、など、ロボットアニメの楽しさは よく出せていると思う。
 「こんな事をやっては『ガンダム』と言えない」という基準が、自分の中には余り強く無いので、面白くなって行くならば 何をやってもオッケー。
 前作で望んでいたのは、『ガンダム』と名乗りながら、『電童』(もしくは『サイバーフォーミュラ』)っぽい面白さを感じさせてくれる事、だったので。


2004年10月9日 土曜日

『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』01.「怒れる瞳」

 新番組ラッシュのトリ(まだあるけど、取りあえずは)を務めるのは、話題作、『機動戦士ガンダムSEED』の続編。
 監督・シリーズ構成 共に前作と同じ。
…という事で、出来映えを非常に不安視していたが…

 いや、意外、普通に見られる。
 説明不足が目立ったり、相変わらずキャラの見分けが付かなかったり するけれども、『SEED』キャラの扱いや世界観の継承など、前作ファンの期待に応えようとはしている。
新キャラの顔見せ、強引に引き起こす事件による派手な戦闘と、「今度のガンダムは合体だ!」という新規「売り」要素の見せ方など、かなり無理矢理な詰め込み方ではあるものの、製作者に引きずられていく感覚も悪くない。
 前作を最後まで見た事で、スタッフに対する過剰な期待感が取れているのも、評価を良くしている個人的要因かも。
あと、『ファフナー』シリーズ前半で、相当ムニャムニャなモノを見せられたため、耐性が付いてきている事(笑)。

 しかし…「合体」は、ただやってみるだけでなく、その有効性を見せて欲しかった所。
これじゃ、最初から無意味・無駄だと思われて…気付かれて( ^_^ )しまう。
 「ロボットアニメ」なら、侵攻してきたのをジンの集団にでもして、雑魚メカたる それらなど無線操縦による頭部・脚部パートそれぞれで、軽く圧倒してみせるとか。
 オモチャ展開として、上半身・下半身を様々に取り替える事で自分だけのガンダムを作れる、という辺りをセールスポイントに据えているのかな。
何というか、「スポンサーのゴリ押しに応えて、第一話から無理に合体させてみました」然とした作品、昔はよく見られたので、懐かしい気分にも。

 主人公が心に傷を負った過去を、前作オーブ侵攻エピソードに求めるのは、なかなか。
気付かない所で生み出していた犠牲者。
『ガメラ3』前田愛のキャラクターを思い出した。
 家族を殺したガンダムに対し、怒りや恐怖を感じて当然だと思うが、その彼がガンダムのパイロットになるとは、どんな経緯を経ての事なのだろうか?
その辺を彫り込むと深くなりそう…しかし逆に、前作は何故か そこいらをスポイルする傾向にあり、キャラを薄くしていたので、ちと不安でもある。

 オーブ再興(…よく出来たなあ)、避難民により各地に流出してしまう極秘の技術(二次大戦後のドイツ技術者のようなもの?)、何か企んでいるイメージを池田秀一声が更に強調するギルバート・デュランダル、謎のガン=カタ使いの襲撃者達。
 とにかくまだ情報不足なので分からない所だらけだが、視聴者の知りたい事について的確に説明を入れていってくれるなら、興味を繋ぎ止められそうな世界の有り様では、ある。

 面白くなって行ってくれる事を期待。



『下級生2〜瞳の中の少女たち〜』01.「…過去からの来訪者…」

 第一話なんだから、発端部ばかりを見せるのも悪いとは言わないが…
 ボクシングの練習をさせるべく、主人公の男の子を捜して校内を歩き回っていた少女・たまきは、ふと見かけた紙飛行機(実は偶然、主人公の足のケガの事が書いてある)を取ろうと考え、危ないマネをする(結局 紙飛行機は取れず、彼女の行動は無意味に)。
 足を悪くしているらしい主人公は、たまたまそこに通りかかり、高い所からコケて危機一髪の たまきを助ける…この際、「足が痛む」という設定を何故かリアクションに絡めない。
 足を痛めた原因らしいケンカのオトシマエを付けるべく、学校に他校の連中がやってくるが、放りっぱなし。第一話では主人公は、そんな奴等の存在にすら気が付かないで終わる。
 無表情な謎の転校生。これも出しただけで放りっぱなし。

 こうも取り留めがなく、それぞれの要素に「引っかかる部分」を作り出せていないと、30分見たのに、内容なんか まるで頭に残らない。
当然、何を「面白い」と感じる事もなく。
 話が進んでいけば、これらバラバラの要素が交わってくるんだろうが、とにかく第一話で面白さの片鱗だけでも提示してくれない作品は、このアニメ供給過剰のご時世、見続ける理由を感じられないなあ。



『ジパング』01.「みらい出港」

 かわぐちかいじ先生の原作をアニメ化。
原作は、単行本一巻だけ既読。
 船の航跡を表すCGの使い方は面白いと思ったけど、他は、演出・作画共に普通。
酷く悪くはないが、目を引くほど良くもない。
 原作のストーリー展開に興味があるので しばらく見続けると思うが、特にアニメ版に対しての感想、というのは生じないだろう。



『School Rumble スクールランブル』01.「新学期でドキドキ!ラブレターでジタバタ!自転車でドキューン!」

 原作は未読。
 キャラの崩しようといい、全体の間の抜けた感じといい、『あずまんが』路線を狙った物なのかな?
あちらでは完全に切り離していた「恋」という要素を中心に持ってきているのが、大きな差異。
そういえば「不良」も、『あずまんが』では扱っていなかった。

 前半のギャグの滑りように挫けかけ、一話限りで見るのを止めようかと思ったが、自転車エピソードでの三つ巴の追撃戦が面白かったので、もう少し試聴継続。
ただ…それはレイアウトの切り方や、一話ならではの作画の頑張りに面白味を感じた、という事なので、この先そういう部分を期待できるのかどうかは…
 スタッフが乗ってくればギャグのテンポは改善されるかも知れず、ヒロインを取り巻く女の子達に それぞれ魅力が出てくれば、それが見続ける原動力になってくれるんだろうが。


2004年10月8日 金曜日

『ローゼンメイデン』01.「薔薇乙女」

 『DearS』と同じく、PEACH-PIT先生原作による漫画のアニメ化。
単行本の一巻だけ既読。
 原作よりは分かり易い第一話かな。
漫画では、特に最初の方は ドコへ進んでいく作品なのかサッパリ分からなかったので。
 それでも読み続けたのは、とにかくドール・真紅の、可憐で可愛らしい外見をしながら、内面は恐ろしい程 身勝手で毒舌家、というキャラクターに引き付けられたから。
 アニメでは、もう少しマイルドな性格になっているような。
訳の分からない部分が抑えられ、行動に筋が通って見えるからだろうか。

 今、単行本は3巻まで出ている。
アッという間に原作エピソードを消化してしまいそうに思うが…その先は どうするつもりなのか。
自由に膨らませられる作品だっけ?
 しばらく試聴継続。



『リングにかけろ』01.「輝ける青春」

 車田 正美先生の漫画をアニメ化。
…なんで今頃?というのは疑問。

 地味〜に推移した気がする原作冒頭部を丸ごとスッ飛ばし、イキナリ大見せ場からスタートさせハッタリをかますのは、正しい判断。
原作もハッタリだけで成り立っている部分がある訳だし。
 剣崎が特訓に使っているマシンの名前が、「ギャラクシアン・エクササイザー」。
これこれ、このハッタリ。
うーむ、言葉の意味はよく分からんがとにかく凄いマシンのようだ、と思わせれば作者の勝ち。
「なんじゃそりゃ」と読者が笑ってしまっても、この作品の場合は作者の勝ち。

 真面目な所、熱血な所を きっちり抑えつつ、ツッコミを入れずにはいられない「馬鹿要素」も意識して見せてくれるなら、楽しいアニメになりそう。
 何度死んでも、不死鳥のように…というか死んだ事実を忘れたフリして図々しくも何気なく蘇る、黄金の日本Jr.の戦いぶりを、早く見せて欲しいな。
 「一話も見逃さないように」と気負う必要はないと思うので、見られる時だけ見ていきたい。



『BECK』01.「十四歳の風景」

 原作は未読。
でも『BSマンガ夜話』で取り上げられているのは見たので、ちょっとだけ知っているような気分(笑)。
 冴えない日々を送る主人公の生活が とても身近にリアルに描かれており、良い感じ。
作画の雰囲気、背景美術、演出まで含め、全てが この作品の世界を作り上げる事に齟齬や無駄なく寄与しており、独特の(「異世界」という意味ではなく「誰かの目を通して少し歪んだ現実」の)「空気」を感じられる。
これは、作者の統制が隅々まで届く漫画ならともかく、アニメでは なかなか実現できない領域で、感心してしまった。

 OP・EDを除くと、第一話の内容だけでは、この先「バンド物」に なっていきそうな気配は ほとんど無い。
 このレベルで ずっと進められるのなら、主人公の歌う歌を、「スゲエ歌」に見せる・聞かせる事も可能だろうな。
 期待を込め、試聴継続。


2004年10月7日 木曜日

『tactics』01.「黒天狗覚醒」

 『魔探偵ロキ』っぽいと思えば、その通りの原作・スタッフによる新作だった。
 内容はまあ、この手の作品のパターンから大きくはみ出す事はない無難なモノ。
 キツネ妖怪の妖狐(ヨーコ)が、良好な作画と声優さんにより可愛いく見せられているので、当面それを楽しみに見続けようかな。



『双恋』01.「双子塚のある街で」

 う〜〜ん、普通。
「双子の美少女が何組も出てくる異様な作品」なのだから、どのぐらいのゲリラ戦を見せてくれるかと思えば、まるっきり普通。
 双子って、それだけでキャラクターになってしまうぐらいに面白い設定だけど、1作品に1組が通常 限界であり、しかも成田美名子・作『CIPHER サイファ』のように主要な恋愛対象として出される例は そう多くなく、あくまで「脇にあって光る」存在ではないかと思う。
 いや、「妹」だって同じぐらい脇にいるべきキャラクターだけど、一気に12人も出し全員ヒロインの座に据えてしまった作品がある訳で、この際 何でもアリか。

 第一話は、ドラマとしては勿論だが、「萌え」としても特に引き込まれる所が無く、「双子」というテーマともなるべき最大の売りさえ、「本来 一人でも構わないポジションに、設定だから仕方なく二人出している」ようにしか見えず、面白味を演出できていない。
 急いで全キャラクターを出してしまいたい、各双子の相違点や魅力を描くのは後回し、とする気持ち(あるいは「要請」)は分かるけど…
 最初に、何としてでも「双子って、面白いなあ」と視聴者に感じてもらえなければ、次回以降の展開に興味を持ってもらう事は難しいと思う。

 作画レベルも、普通。
 感想は ここまでに。



『遥かなる時空の中で〜八葉抄〜』01.「汝(なんじ)、龍神(りゅうじん)の神子(みこ)」

 コーエーのゲームが原作の、『アンジェリーク』平安時代編といった お話。
『犬夜叉』風でもあるかな。
 ストーリー運びもキャラクターも特に悪くないが、先行きに興味を抱かせる部分も また無く、純粋「女の子向け」に作られている事だけでも、供給過多の現状では試聴終了候補。
時代設定も、今、アニメとして作るには、同系統の物が溢れ過ぎているため かえって弱いと思う。



『サムライガン』01.「侍銃を持つ男」

 ザンコク描写が目に付く、考証まる無視 時代劇。
ちょっと『ジャイアントロボ』の雰囲気があるキャラクターデザイン。
 内容はまあ、『必殺!』。
 特に悪くはないけど、アクション・演出共に光る所も別になく。
ボチボチと、見られる時だけ見続けるかも知れないが、感想は書かない予定。


2004年10月6日 水曜日

『月詠-MOON PHASE-』01.「おにいさま、私のシモベになりなさい?」

 フジテレビで異常な厳しさを見せたアニメの入浴シーン規制だが、この作品では、最も厳しいと言われるテレビ東京での放送でありながら、ギリギリのラインまで公開。
ちょっと、驚いてしまった。
 よっぽどテレビ局と密接な連絡を取り、限界までの許可を取り付けたのか、一発勝負 賭けで出してみたら意外とスンナリ通ってしまったのか。

 第一話の内容としては、無難。
原作は未読(原作者はちょっと知ってる)だが、パターンで流すのだとすると、この先の展開は見る人に ほぼ予想できてしまう。
 この作品は、「ドラマ」よりも何よりも、「ヒロインである少女のゾクゾクするような魅力」、これで一点突破を計るべきだろう。
 頬を染めての表情、首に噛み付く動作、ほの紅い唇から一筋垂れる血液、など、印象的で美しい画面を見せてくれてはいるが、もう一歩の思い入れ(執念?)が足りず、「キレイだね」で留まってしまい、視聴者への訴求力としては僅かに足りない印象。
 いや、普通に見れば、「よく頑張った第一話」と評して構わないと思うけど。

 試聴継続。
作画が崩れ、女の子達の魅力が落ちたらお終いの作品なので、頑張って欲しい。



『ファンタジックチルドレン』01.「闇の果てから」

 研究所から逃げ出した(?)男の子と主人公が出会う、という意味で『AKIRA』をやりたいのかなあ、と感じた第一話ではあったが、とにかく分かり辛く、またキャラの見分けさえ付かない。
 「どこへ転がっていくのか分からない」のは良いけど、「何が、どう面白くなっていく事を楽しみに見続ければよいのか、分からない」第一話では、困る。

 なかむらたかし監督の作品では、映画『パルムの樹』も途中で見るのを止めており、相性が良くなさそう。
作りたいモノ・見せたい内容・語りたいテーマを最優先し、それらを受け取る観客の生理は二の次 三の次に回されているようで、どうも見ていて居心地の悪さを感じてしまう。

 お話や設定が分かり辛くてもキャラクターに魅力さえあれば構わないのだが、今回の時点では単なる紹介に留まっており、とにかくツカミが弱い。
 もう少し見続けようかとは思うけど、それで余程 面白くならない限りは試聴終了になりそう。


2004年10月5日 火曜日

『流星戦隊ムスメット』01.「あなただけよっ!恋に焦がれるムスメ心」

 なかなか頑張った作画。
ヒロイン三人組は まだ影が薄いが、ライバルとなるのであろう三姉妹の無理矢理な(笑)個性立ては楽しく、悪くない。
 が…ドラマが酷く弱いなあ。
何をやりたい作品なのか、ハッキリしない。
 いや、やりたい事は「萌えアニメの同人誌的なパロディー」かな。

 赤い彗星のシャアをもじったゲストキャラや、大事故のまっただ中でパンチラがスク水がと騒ぎまくる空港関係者、何となく出てくる敵に何となく収める勝利、など、力の抜けようが実に同人誌的。
…やたら楽しそうに、同人的に遊んでいる作り手の姿が作品から透けて見えると、本物のコミケ客は かえって醒めてしまったりするモノなんだけど……

 それはそれで見られる内容だし、展開次第では面白くもなりそうだとは思うが、何しろ供給過多の現状、3話目ぐらいまでで独自の魅力を発揮してくれない場合は、ちょっと厳しい。



『蒼穹のファフナー』13.「侵蝕〜フェストゥム〜」

 シリーズ前半のツケを返すように、怒濤の説明ゼリフ ラッシュ。
情報量が余りに多くて、一度見ただけでは全部把握できない程。
 一騎が初めて見る、島以外の巨大施設→かつて島に居た科学者もそこに→更に、一騎の母親まで→しかも彼女はフェストゥムと同化していた→その手引きでフェストゥム集団が来襲→壊滅しかかる施設、そこには凄い能力を持つらしい新型ファフナーが
…って、コレもう3話か4話分の内容だよねえ。
今までの、トロトロ進めてきたペースから言えば、10話分ぐらいの展開が今回一回で一気に。
 めまぐるしくて、面白い事は面白いんだけど、それぞれ本来はもっと重い意味を持つはずの要素が駆け足で扱われ、気が付くと通り過ぎているようで、惜しい。
 「フェストゥムと同化していた母親」なんて、シリーズのキモともなるべき超重要設定だろうに。

 一騎を助けたいと、強い気持ちを見せる真矢。
その無茶な行動の動機付けに、自爆した翔子への想いを用いるなど、非常に納得のいく確かな筋運び。
 こうでなくては!……最初からこうだったらなあ。
 シリーズ前半で抱え込んでしまった負の遺産は余りにも大きく、無駄遣いされた時間のために残り話数も少ないので、完済は困難を極めると思われるが、とにかく頑張って欲しい。

 フェストゥムの「我々は私を…」という ややこしい言い回しは、『スター・トレック』のボーグを思い起こさせた。
アレは同化による知識・勢力の拡大を第一義としていたが、フェストゥムは「消滅」を望んでいる?
 自分たちだけ勝手に消えれば良いようなモノだけど…
この辺りには、もっと納得できるSF的な理由付けと、ドラマ的な役割が隠されているのかな?


2004年10月4日 月曜日

『W〜ウィッシュ〜』01.「潤和と泉奈」

 「プリンセス・アワー」という括りの30分枠内で始まった15分アニメ。
 「妹萌え」全開の内容。
兄妹が互いを想い合う理由として「両親を失い、自分たちも巻き込まれた事故」を設定し、「事故現場で孤独に泣き震えている時の救いが、互いの姿だった」事をトラウマにしているのは、なかなか上手い。
 事故現場に湧いて出たように見える妹には、何か隠された設定があるんだろうな。
 確かに妹が可愛く描けており、それだけでも見てもらう価値は創出できている…今のところ「それだけしか無い」とも言えるが。

『φなる・アプローチ』01.「大推参 !! 愛と宿命の美少女!」

 後半15分のアニメ。
 お金持ちというとやっぱり こうなるのかなあ、『うる星』「面堂はトラブルとともに!」ライクに空から、主人公宅に舞い降りる お嬢様。
 思い込みが激しく、強引にストーリーを引っ張ってくれそうで、楽しくはあるが…
そういうキャラクターが、コンピューターの選んだ お仕着せの男性を「運命の相手」と簡単に認める物だろうか。
 …まあ、そんな感情面までフォローしていては話が始まらないし、もしかしたら今後 押しかけてきた理由が更に付け加えられるかも知れないので、とりあえず納得。
 どうも こういうパターンの作品では「ヒロインの影が薄い」事態になりがちなので、何にでも噛み付きアクティブに行動しそうな このヒロインで、どういうドラマを展開してくれるのか、注目したい。



『神無月の巫女』01.「常世の国」

 お上品な学校の雰囲気は『マリア様が見てる』、絶対的憧れの対象となる先輩女性が居る辺りは『エースをねらえ!』かな。
それはそれで流行りであったり強いパターンだったりしているから、借り物の構成の上にオリジナルなキャラクターやドラマを積み重ねていくのか…と思ったが…
 後半、突然ロボットアニメになるのには面食らう。
「トンデモない展開に、意表を突かれたり笑ったりした」というより、「こんな事しない方がイイのに…」と残念に思った方が大きい。

 「受けそうな要素を あれこれと詰め込んだ構成」なのだろうけど、核になる物が見あたらないため「要素全てがバラバラで、どこを目指しているのか分かり辛い作品」になってしまっている。
 今回ラスト、巨大ロボットに乗った男の子が、ヒロインは俺が守ると絶叫している横で、当のヒロインと先輩女性が百合百合なキスをしている、という分解ぶりに、それは顕著。

 同じく介錯先生 原作によるアニメ『円盤皇女ワるきゅーレ』は、大変楽しく見られたので、ここから大きく化けてくれる事を期待。
 ただ…アニメ供給過多の今、この訴求力の分散が3話ぐらいまで続いたなら、そこで終わりにしてしまうかも知れない。



 うわー、どう考えても締め切りに間に合わないスケジュールへと突入。
ひたすら必死で作業する以外に、無い。
 …という訳で、10日過ぎまで更新が不定期になります。
新番組ラッシュの中、色々と書きたい事はあるのですが。


2004年10月3日 日曜日

『魔法少女リリカルなのは』01.「それは不思議な出会いなの?」

 ええと、上記リンクから公式ページのキャラクターデザインを見てくれれば分かると思うんだけど、『カードキャプターさくら』。
ヒロインの姿形だけでなく、キレイ所で構成された家族設定も、学校の雰囲気も友達も、緊迫感が無い敵の登場も、変身も、何もかも『さくら』。
 オープニングで、ヒロインの靴に翼が生えて空を飛ぶのを見ていると、もう「真似しよう」というより「スタッフを変えて『さくら』の続編を作ろう」という意志の元に企画された作品なのではないか、と思われる程。
 そのあたりを割り切れさえすれば、既にガイドラインが視聴者・製作者 双方に存在している気安さもあり、安定していて破綻が無く、楽しく見られる。

 時々パンツが見える他は、そのままNHKで流しても構わないぐらい良い子にも向いた作品だなあ、と、考えていたけども、変身シーン…
小学三年生の下着姿→全裸を思い切りよく披露した時点で、UHF局、深夜枠放送を納得(笑)。
 作画は安定して良かったが、特に今回、後半で家族が食卓に着いているシーン。
ここの凄さには圧倒された。
エロゲー原画並みに描き込まれたキャラクターが、細やかに動く動く。
両親にペットの迎え入れをお願いするヒロインの、精一杯 媚びた視線や満面の笑顔の描き方、演技の付け方も、抱きしめたくなる可愛らしさで素晴らしいの一言。
 時間的に僅かなシーンだが、これだけで今回見た価値があると思えるぐらい。

 作画面は、第一話だから こんなに力を入れられたんだろうな…
 内容的には、特に悪い所は無いが強く引き付けられる所もまた、無いけど、とにかくこの充実した作画が また見られる事を楽しみに、試聴継続。



『VIEWTIFUL JOE(ビューティフル ジョー)』01.「その男ジョー!の巻」

 原作ゲームは未プレイ。
 3頭身ぐらいなのに、顔・体それぞれはリアル系という、もの凄く特徴的なキャラクター・デザイン。
強く違和感を感じたが、すぐ慣れてしまい、主人公に蔑ろにされても好意を向け続けるシルヴィアが可愛いなあ、とか、敵側のスプロケット、胸ジッパーを何度上げても巨乳の圧力で下がってしまう無駄なキャラクター付けが楽しいなあ、とか思う。

 どうとでも展開できる発端ではあるものの、第一話時点だと、ストーリー的には余り面白く感じられない。
次回以降、どう転がすかだなあ。
 モタモタしたアクションは不満。
 3話目ぐらいまで取りあえず見続けようかと思うが、それで独自の面白さを打ち出せない場合は…



『幻星神ジャスティライザー』01.「出現!幻星獣ライゼロス」

 知人がデザイン等に参加しているので、見る。
 強引な始まり方は、前シリーズを彷彿とさせる。
というか、ヒーローを第一話から見せようとすると、どうしても強引な構成にならざるを得ないのかも。

 主人公の兄ちゃんにエラが目立つのが印象的。
 ストーリーは まだ始まったばかりであり、何とも。
変化球で来た『ネクサス』よりも、ウルトラマン第一話っぽいような。
 特撮や造形は、なかなか頑張っている。
 もうしばらく継続。



『うた∽かた』01.「邂逅の初夏」

 監督・後藤 圭二、シリーズ構成・きむらひでふみという、『キディ・グレイド』ペアによる新作。
絵の雰囲気は前作そのままだが、今回は学園少女ファンタジーという体裁。
 クラスメートにも丁寧な言葉遣いで語りかける育ちの良いヒロインは、学校で好かれている存在。
彼女が体験する一夏の不思議な出来事、を描いていく事になるのだろう。

 内容は少女視聴者に向けたファンタジーっぽいのだが、そうすると やたらにパンツが見えるのは どうかと思ってしまう。
いや、野郎のオタク向けサービスとしては、作画もキレイだし結構なんだけど…誰に向けて作っているのかと。
 パンツが見える以外には、特に強い印象を残さない第一話なのも物足りない所。
鏡の向こうから不思議な少女が現れ、ヒロインは超常の体験をするのだが、どうもそれによる「衝撃」が足りず、何となく見てしまう。
スタッフ自体も、何となく演出してはいないだろうか?

 前作からすると、最後まで高い作画レベルを維持してくれるかも知れない。
女の子達は可愛く、魅力を発揮しそうな設定になっており、今後の転がし方次第では化けそう。
 とりあえず試聴継続。
しかし、何しろ新番組ラッシュなので、印象が弱いままで あとしばらく進むようだと、厳しくなってるかも。


2004年10月2日 土曜日

『ウルトラマンネクサス』01.「夜襲 -ナイトレイド-」

 atokで変換すると、最初には「寝腐す」と出るな。
なんか、「寝過ぎてアタマ痛い」という症状をよく出していた、ヒマな大学時代を彷彿とさせる誤変換。

 で。うーん、「ハード」というよりも「地味」。
 この世界では、地球を襲う怪獣も、それから人々を守る防衛組織も、公式には存在しない事になってる訳かな。
謎の円盤UFO』SHADO のように、全てが極秘。
 …しかし、今回みたいに中途半端な大きさの怪獣ならともかく、ウルトラマンとタメを張る巨大怪獣と戦うなら、嫌でも衆目に晒され、秘密もヘッタクレも無くなりそうな。
ああ、そこで「マクー空間」であり「不思議時空」、「空間湾曲ディバイディング・ドライバー」等々と似た異界戦闘空間を作り上げるウルトラマンの能力が生きてくる訳か。

 ガソリンスタンド従業員の死を知っても全く感情を動かさない防衛チーム、彼らが持つ、まだ小さいとは言え怪生物に対して強烈に効果がある武器、いかなる意志に基づいて出現しているのか不明なウルトラマン…
確かに、これまでの『ウルトラ』シリーズから一歩踏み出そうとする製作意図は感じられる。
 有り体に言ってしまうと、先行して大きく変貌を遂げた姿を見せ、幅広い視聴者の心を捉えた新生『ライダー』シリーズに追いつこう、とするものなのだろう。

 新しい試みには、それを支えられるだけの力のあるスタッフが必要不可欠。
 シリーズ構成は、長谷川圭一
…面白い話も書くけど、失礼ながら「この人なら大丈夫!」という信頼・安定感のある方ではないので、微妙。
 監督の小中和哉は、妥当な所かな。
どシリアスな内容よりは、ちょっとコミカルな要素を残す作品を得意としているように思うけど。

 どうなっていくのか興味があるので、最後までつき合いたい。

 これも酷く予算がタイトな番組のようで、『ウルトラQ』に続いて特撮スタッフの悲鳴が聞こえて来てしまうのは、ちと不安な所。
せっかくの新作ウルトラマン。もう少し余裕のある製作環境を用意して上げて欲しいなあ。
 …しかしまあ、初代の『ウルトラマン』や『セブン』の時から、既に特撮の予算不足には苦しめられていたようなので、円谷の伝統と言えなくもないか。
 「不足」の程度が、今ほど酷いモノであったかどうかは知らないが。



 まだ検索にも余り引っかからないメールのようなので、掲載。

> まどかだよ^^メアドはこれにしました!!ヨロシク〜
>
> そうちゃん久しぶり!
> 最近彼氏のマークがきつくてメールするのが遅れちゃったよ、ごめんね。
> こないだのホテルの時はすっごく良かったよ!!(照)分かってると思うけど彼氏とはH相性最悪だからね〜。。。それでもこんな幸せくれてありがとう♪♪
> 今は月1〜2ぐらいしか会えないじゃん。でもえも、もっといっぱいにゃンにゃンしたいな〜って思うんだけどイイよね?都合つけて連絡頂戴ね。
> すぐに連絡くれなかったら新しい浮気相手みつけちゃうからね(笑)って実はもう2人も相手いたりして・・・^^??
> 今度はもっとすごいエッチしてみたいなぁ〜って考えてるんだけど、どんなのがいいかなぁ?道具とか挑戦してみる?
> あっ!それと、今日から3日間は彼氏がいないからいつでも連絡して平気だよ♪
> そうちゃんの彼女にはまだバレてないんだよね?そこだけ心配だけど、私は完璧フリーだから、ずっと家でイチャイチャもできちゃうね☆
> できるだけ連絡すぐ欲しいな^^もうすぐにでも…♪な気分なんだぁ〜!
> メールまってるねん♪


 ほとんど事例がないので、もしかして本物の間違いメール?と思ってしまったけど、ここ486には既に掲載されている。

 今時、「にゃンにゃン」する、なんて言うか?
随分 昔に流行った言い回しのような気が。
文面を考えた人間の年齢が分かるな。
 どうなんだろう?凄く「閉じた」メールに思えるんだけど。
間違いメールを教えて上げたくなるような事情など書かれて無く、「勝手にせえ」「っていうか死ねばいいのに」ぐらいの内容。
 「この女性は一杯浮気してるみたいだから、ボクとだって浮気してくれるかも」などとアホ妄想抱いてしまう間抜けが、そうそう居るとは思えない…居るのかな?



『舞-HiME』01.「それは☆乙女の一大事」

 主要登場キャラクターを手際よく紹介し、謎の少女の乗船によって興味を引き付け(しかも、彼女には今回 喋らせない事で、最初から人間関係を煩雑にしない)、更なる謎の少女による襲撃・よく動くアクションでの見せ場・危機に到りヒロインが目覚める不思議な(他二人と相通じる)超常能力、と、スッキリ、興味深く見せる事に成功している。

 原作無しのオリジナルアニメ、しかもSF(伝奇?)風味の内容になるらしい第一話としては、非常に良くできた構成。
 メジャー漫画であれば、優秀な編集者が厳しく作品内容をチェックするので そう外した発端になる事はないのだが、アニメでは…不思議な事に、特に序盤は非常に分かり辛く製作者の独りよがりな、客観的製作視点を感じられない内容になる事が多い。
この作品は、安定した古典的パターン(「学園に転校生がやってくる」所から始めるのは、基本中の基本)を巧みに用い、誰にでも理解できる、確かな第一話を作り上げている。

 加えて、テレ東規制に引っかからないよう、高い作画レベルを活かして、ヒロインの胸の質感を濡れた服越しに えっちに見せるなど、サービスも上手い。
 巨大な剣を いかにも重たげに振るう少女(ほとんど、「剣に振り回されている」)の動きには、久々にアニメーションらしい「ウソ」の楽しさを見たような。
長剣で上下ナナメに切り裂かれたトラックのコンテナが、ゆっくりズリ落ちて行く際、ドアの部分がリアルな壊れ方をするのに感心。
慣れだけで描いてないなあ。

 兄妹(実の、ではないが)、姉弟、という、二組の妄想要素の提示も なかなか。
兄に近づくヒロインへと独占欲による怒りを剥き出しにする妹が、お互い年長の恋人(?)を失った者同士、という事で弟の方と くっつくパターンかな?
 この内容と、何より女の子達の可愛い作画がキープできるなら、冬のコミケで目玉になるかも。

 期待をして構わない新作、と言える。
 優秀なスタッフの争奪戦が戦国時代の様相を呈している現在、このレベルを どこまで維持できるかが問題。
 あとは、酷い鬱展開を出来るだけ避けてくれると個人的には嬉しい。


2004年10月1日 金曜日

『陰陽大戦記』01.「降神!白虎のコゲンタ」

 分かり易い、子供向けアニメとして無難な第一話。
 モモという女の子が、主人公の事を「幼馴染み」としか認識していなかった子供時代を過ぎ、中学進学に伴って「異性」として意識し始め、関係を ぎこちなくしてしまう。
微妙な少女心だねえ。
 もう何百回と見たパターンではあるんだけど やっぱり気持ちが良かったり。
 主人公の方は、そういう関係に全く無頓着なのも、お約束。

 悪くないが、本当に子供向けに作られていてヒネくれた所は無さそうに思え、殺人的アニメ放送スケジュールの中では、最後まで見続けられるかどうか分からない。
 とりあえず試聴継続。



『冒険王ビィト』01.「暗黒の世紀」

 最初の戦いで、超絶の戦闘センスを「見せない」主人公、というのも逆に珍しい。
このままだと子供達に対するツカミは弱くなる所だけど、冒頭、3年後に強くなった姿は示している訳で、「こんな、気持ちばかり先行して弱い(自分たちのような)男の子が、どうして憧れのヒーローになれたのか?」という興味を持たせ、引き込む事には成功しているのだろう。

 キャラクターも設定もストーリーも演出も、「新しい」とは言えない。
非常に伝統的な、手堅い作りであり、少々スレた視聴者には物足りなく映る。
 が、同様の作りでありながら、キャラクターや物語の しっかりとした積み重ねによって、興奮や感動を創出していた『DRAGON QUEST・ダイの大冒険』の原作者による作品なので、信用して見続けるだけの内容にはなっていくモノと思われる。
 継続。



 メール。
キリがないから、もう晒すのは止めようかと思ってたけど…

> カレーでいいかなぁ??♪
>
> パスタにしよぅかオムライスにしよぅかカレーにしよぅか迷ったんだけどぉ。。。カレーにしちゃったぁ〜♪♪甘口と中辛どっちにしよっかぁ〜???


 何じゃコリャ?
一瞬、本当に間違いメールかと思う程の内容の無さ。どーでも良さ。
 でも、調べると、やっぱり迷惑メールの一種らしい。
 余りの意味不明さに、うっかり返信してしまうのを狙ってるのかね?


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