ときどき日記 2009/02
2009年2月28日 土曜日

 『バイオハザード5』の発売日が近づいてきたので、ブルーレイが見られるPS3と かなり迷ったけれど、結局Xbox360を購入。
 PS3には、遊んでみたいソフトが現状ほとんど無い、というのが決め手。
『ファイナルファンタジー』の新作には興味ありつつ、しかし前作も途中で面倒になって放り投げてしまった経緯があるため、それを遊びたいから、というだけでハードを決めるまでには到らず。

 Xbox360は、本体がデカイと有名だけど、電源アダプターまで巨大なのにはビックリ。
これだけでもWiiの三分の二ぐらいはあるんじゃなかろうか。
 Wiiや、PS3にも付いているらしい無線LANが搭載されておらず、別売りの機器を繋げない限り有線で結ぶしかないのは、残念。
ただでさえ部屋の中が電源やらネットワークのケーブルでゴチャゴチャになっているのに…

 早速 起動させてみて…さすがに次世代機はキレイだなあ。
デモ版『バイオ』を落として遊んでみると、イベントCGかと思うレベルのキャラクターや画面が操作できる事に、感動。
 Xboxは、ネットと繋げると、こういう試遊版みたいなのが割と沢山遊べるのが、強い所だなあ(PS3にもあるのかな)。
 ただ、せっかくハードを買ったのだし、何かしらソフトも購入しようと思っていたけれど、試遊版をいくつか見ているウチお腹が一杯になってしまい、「もうコレで十分」と思い始めたので、ゲームに強い情熱を持っていない人間にとって(いや、ソフトを売りたいメーカーにとって、か)このサービスは善し悪しかも。
 PS2版が面白かったので、『地球防衛軍3』ぐらいは買おうかな。

 取りあえず、後は来月の『バイオハザード5』発売待ち。


2009年2月27日 金曜日

『CLANNAD AFTER STORY』20.「汐風の戯れ」

 保育園の先生として、杏が再登場。
やっぱり、そういう事だったか。
 今期、どのぐらいストーリーに関わるのか、と思っていた風子も、無遠慮にズカズカと踏み込む形で存在感を主張。
 風子、ほとんど汐と変わらない(もっと幼い?)思考形態を見せたかと思えば、「懐柔」なんていう難しい言葉を使ってみたり(何度も繰り返す所からは憶えたてかも)、亡き妻の面影を自分に重ねて朋也が好意を抱いている、といった大人っぽい概念を理解したりと、実年齢相応な部分も。

 杏が出て来ても変えられなかった空気が、風子により一気に入れ替わる。
 前回、可愛いばかりでマイナス点が無い汐の描き方を、間違ってないと書いたけど、さすがにずっと続けられると「結局は主人公を囲むヒロインズの変形した一人なのか」とかヒネた事を考えかけたが、「迷惑な」風子が引っかき回す事で、楽に見られるようになった。
 風子は、この作品の根幹を成すキャラクターなんだなあ。

 街を一人歩く汐に、「ああ、攫われる攫われる」とか「変質者にエラい事される最悪殺される」とか考えてしまうのは、自分が汚れた人間だからか。
いや、汐を見かけ、風子でさえ心配していた事からすると、この世界においても幼女の一人歩きは危ないんだよね。
 朋也の留守中は必ず古河家に預け、仕事帰りに回収する、といったシステムにでもしないと。

 渚の命と深い関わりがある空き地に建てられた病院、そこに何か自分との結びつきを感じる汐。
 大きなドラマは ほぼ終わったような気がしていたけど、この辺りと、高熱を出す汐で、クライマックスが構成されるのかな。


2009年2月24日 火曜日

 『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』08.「潜入者を撃て!」
 ペンドラゴンに潜入したザラブ星人が巻き起こす、勘違い系ドタバタ。
声をあてる青野 武の怪演もあって、ウルトラシリーズとしては『ウルトラマンマックス』「わたしはだあれ?」以来ぐらいの馬鹿話に上がっていた。
 せっかく変身してくれたニセウルトラマンへのツッコミがもっと強烈なら、更に爆笑度が上がっていたかな。

 という訳で、お仕事スケジュール入り。
 木曜日ぐらいには復帰したいと思いつつ、それでは。


2009年2月22日 日曜日

『ゴルゴ13』45.「36000秒分の1秒」

 緊張感があり、ほんの僅かなチャンスに賭けるゴルゴの狙撃への執念がよく描かれていて、面白い話だった。
 トレーナーが裏切る事について、事前に借金がある事を匂わせており、ゴルゴが支払った多額の報酬もその返済に消えてしまう、という語りで、不穏な伏線を引いている所など、上手い。
 戦える状態ではないゴルゴが取った、逆転の手段は…
唐突だったためポカーンとしてしまったけど、「ゴルゴはとにかく異常なまでに用心深い」事を考え合わせると、「こんな事もあろうかと」武器を仕込んでおいたのかな。
 偶然、武器のある場所に飛ばされたから助かった、ようにも見えるが、実はもっと何種類もの仕掛けがあったとか。
立ち去っていく時、施設が炎に包まれるのも、その一種だったのかも知れない。


 ついでに、前回の話「ロックフォードの野望」。
 強大な財力を持つロックフォードから要請され、大統領?自ら電話でゴルゴに狙撃の中止を求める。
従わなかった場合は、アメリカという国家全体を敵に回す事になる、という脅迫付きで。
 さすがに今後の仕事の事を考えても無視して良い話ではなく、どうするのか…と思えば…

 「パーン」何事もなかったかのように狙撃。
 そして、ブツッと話が終わってしまう。

 今回は、メンツを潰された米政府から追われるゴルゴがいかに窮地を脱するか、という話に…なるはずもなく、関係ない内容。
 そりゃ、一度引き受けた依頼を途中で投げるのは勿論、遂行を躊躇う態度さえもゴルゴっぽくはないが。
誰のどんな脅迫も意に介さないんだろうけど。
 …せめてもうちょっとフォローがあっても。
 死んだロックフォードにはもう何の力もなく、元々人望が無かった事で彼の後継者も「敵討ち」を考えるとは思えず、この件は忘れるのが最も効率的という大統領判断が下った、とか。
ゴルゴに依頼をしたロックフォードの敵対者も相当な力を持っているはずで、大統領としては「今からは彼の不興を買わないよう行動した方が得策」と考えた、でもいい。
 原作にはエピローグがある、という話だけど…
うーん、なかなか面白いエピソードだったのだし、前後編に伸ばしてでも、略さず描いて欲しかったなあ。


2009年2月20日 金曜日

『CLANNAD AFTER STORY』19.「家路」

 もう今期は出てこないんじゃないかと思っていた風子が、実に何気なく登場。
 眠りっぱなしだったのだから仕方ない、とはいえ、砂場遊びをするような精神年齢のまま二十歳を超えてしまっているのが、周囲にとっては嬉しいような困ったような、だろうな。
見ているコチラは、単純に「変わらないなあ」と笑っていれば良いが。

 園児母達の陰口を耳にしても、挫けないどころか自ら進んでしっかりした挨拶を行い、悪評を飛ばしてしまう朋也の強さが嬉しい。
男は弱し、されど父は強し、かな。
 汐との穏やかな生活描写が、気持ち良い。
ヒネて言えば「五歳の幼児と暮らして、そんな楽しいばっかりで居られる訳ない」なんだけど、これもまた、「萌え」を中心に心地良さで見せていく作品のドラマ作りとしては、正しい。
汐をワガママなクソガキに描いたら、作品に深みが出るのかと言えば、そうでもなかろうし。

 父親と、幼少期以来だろう、真正面から向き合って話をする朋也。
 親になって初めて分かる、親の有り難さ。
汐が大きくなって反抗期を迎え、「パパ、臭い」とか「大っ嫌い」などと言われてみると、親である事の大変さとか切なさが更によく分かるんじゃなかろうか。
 親が生きているウチに、その有り難さを実感し、不器用であろうと それを伝えられた子供は…それを耳にした親も勿論、幸い。
 厳しい人生ではあったろうけど、息子の幸せを願い頑張ってきた朋也父にとって、これは十分 満足のいく成果だと思える。

 汐が通う幼稚園の担任先生は…もしかして…
 朋也、まだ若いんだし、再婚も考えて良いかと。
汐に母親との記憶がまるで無いのは、その場合、好都合。
 しかし、この手の作品として、「再婚」というイベントを説得力を持って描き出すのは、困難を極めそうだけど。
 娘も懐いている事だし、いっそ早苗に離婚してもらい、朋也と「再婚同士」という立場で夫婦になれば、もう一人子供が出来ても渚・汐系統の顔になるだろうから並べても違和感ないし、ベストな解決法かと(^ ^)。


2009年2月19日 木曜日

『侍戦隊シンケンジャー』01.「伊達姿五侍」

 戦隊シリーズの最新作。
 変身後のマスクに、「火」とか「水」とかいう文字がレイアウトされているデザイン…初見では戸惑いがあったけど、早くも見慣れてしまい、これはコレで良いかと。

 主人公らの設定、単に「侍ヒーローに変身する若者達」というだけでなく、若殿に仕える家臣四人とする編成で、人間関係や基本的思考形態にまで「時代劇」の雰囲気を盛り込もうとしているのが面白い。
 忍者をモチーフにした戦隊は『カクレンジャー』『ハリケンジャー』等あるけれど、意外と、侍を中心に据えたモノは珍しいような。
刀は勿論、超人的体術や魔法のような忍術まで使いこなす(設定上許される)忍者に比べると、侍は若干自由度が低いから、だろうか?
 今作では、文字の力で戦う、といった、侍とは直接関係ない要素が足され、使用武器も刃に拘らず扇とか手裏剣とか、「和風であれば何でもあり」の姿勢が見られる。

 レッドを主君とするチーム編成が、珍しい。
主従関係は、戦隊に上手く馴染むかどうか分からないけれど…その体制が変化していく様子も見所になる?
 レッドは、人の上に立つのに慣れた様子を見せ、チームの誰よりも高い戦闘能力を発揮する。
パターンとしては「イキナリ『殿様』である事を求められた青年が、戸惑いつつ成長する物語」にした方が作りやすく、見てもらいやすいと思うが、かなり異色の構成だなあ。
 他四人も、自分達の役割には、とりあえず自覚を持っており、戦いへの運びは実にスムーズ。

 まだまだ、先が読めない。
脚本・小林靖子の手腕に、期待。
 それと…恒例の映画版は、「江戸時代にタイムスリップしたシンケンジャーが、御先祖様(初代シンケンジャー?)達と共に大暴れ」といった内容になりそうな予感。


2009年2月18日 水曜日

『CLANNAD AFTER STORY』18.「大地の果て」

 汐と二人、旅行に出る事になった朋也。
 ううう〜ん難しい。
ドラマとして見ると、どれほど困難かと思われていた父娘の関係修復が僅かな時間で簡単に片付けられ、拍子抜け。
でも、「お前のせいで渚が死んだ」などと考えない朋也も、「父親に捨てられた、私は嫌われている」とか気にしていない汐(そこまでの年齢ではないから?)も、会ってみれば何となく仲良くなれてしまう二人の関係も、「そんなもんだよ」と言われれば確かに そうも思える。

 朋也の汐に対する態度は、攻略目標でもあった同学校の女生徒達とのそれと、ほぼ変わりない。
 ギャルゲーのヒロインらには、大抵ドコか「欠けた」部分があって、そこを主人公が努力により、あるいは自身の存在により埋め、強固な繋がりを得る事で、恋愛が成り立つ。
 汐の場合…一緒に暮らす渚両親を実の親と考えて満たされていれば良いようなものだけど早苗の教育(泣く場所に朋也を指定とか)が徹底していたのか…「親からの愛情」という欠落ピースがあるので、実の親である朋也にとって、攻略は驚くぐらい簡単。
 実際、オモチャのロボットを手掛かりに関係は良好になった。
いや、あれさえ「朋也の」心を開かせるアイテムであり、汐は最初から朋也を求めていたような。

 とにかく、何年も娘を拒絶して生きてきた事で、朋也の・汐の内側にあると予想された・無ければならないと考えられた「関係修復への障害」が、ほとんど何も示されなかったのは、ドラマとして弱い。
 あったのは、朋也と父との確執を解消するイベントが組まれた、ぐらいか。
それも、婆ちゃんの話を聞くだけだからなあ。
これまた、「そんなもんだよ」と言われれば そうかも知れないんだけど。

 ただ…
 この作品は、当然ながら、「萌え」とか「恋愛アドベンチャーゲーム」の方法論で作られている。
娘である汐も、ある意味、主人公の攻略目標として描かれる。
例えば、汐を「男の子」に設定してみると、途端に この話は成り立たなくなってしまうだろう。
 ベーゴマやらミニ四駆を中心に据えた作品では、対立する相手との勝負から、自身や仲間を襲う様々な危機、地球にやってきた侵略者の撃退まで、テーマとしたアイテムでもって決着を付ける事になっている。
 「萌え」をテーマにした この作品では、主人公の就職や結婚生活さえ、重くない・ジメジメしない・心地良くライトな「萌え」で語って来た。
だから、娘との関係だけリアルに辛気に描こうとしては、逆に不自然。
 父娘の仲も「萌え」文法で解決する事により、シリーズとしては姿勢を一貫できる…のだろう。


2009年2月14日 土曜日

 ぼちぼち花粉が飛んでいるようで、鼻がグスグスいい始めている今日この頃、そんな体調など何の言い訳にもならない締め切り前スケジュールへと突入。
 とりあえず水曜日までは更新が不安定になると思われます。
その後も、隙間無く引き続いてもう一本、〆切が控えておりますが……あああどうして2月は31日までないんだろう!と無意味な嘆き声を上げつつ、それでは。


2009年2月12日 木曜日

『とらドラ!』19.「聖夜祭」

 大河と亜美による聖夜のデュエットが心地良く、あとは実乃梨の来場を待つだけ、という仲直りエピソードになるのかと思えば、話は思わぬ…伏線は引いてあり心の動きも積み重ねてあったので「思わぬ」では決してないけれど、「今、大きく動かすのか!」ではあった…方向へと転がり出す。
 大河、実乃梨らは、自身の心を定かに把握できていない状態だと思うが、見ているコチラも、余りに多くの、しかも切ない気持ちが近づき、擦れ違っていくので、上手く感想を取りまとめる事が出来ない。

 着ぐるみサンタの登場に、初めてサンタを見た子供の時のような笑顔と はしゃぎぶりを見せる大河。
 しかし、もう子供でいられない彼女は、その着ぐるみが「彼女が待ち望んでいたサンタを演じてくれる世界でただ一人の存在、竜児である」と認め、彼が好きな実乃梨の元へ送り出さなければならない。
 「いい子」であり「大人」の態度を見せる大河だが、その演技は涙と共に心の内側から脆くも崩れ落ちる。
 葛藤の末、泣いて竜児の名を叫びながら、自分の心のまま裸足でマンション外へと駆け出す大河(感情の爆発を伝える迫力の作画が素晴らしい)。
それは、実乃梨が押し殺して必死で外面に出すまいとしている姿ではなかったか。

 あの時、マンションの外で竜児が待っており、飛び出した大河と顔を合わせていたら、この作品は終わっていたんだろうな。
 いや、「何やってんのよバカ犬!グズグズしてないで早く行きなさいよ!」と大河は取り繕うか…そこまでの意地が、あの時、まだ残っていたなら。

 女性陣の中では、一番大人だろう亜美。
 でもそれは、「心底大人だから大人」なのではなく「大人である事を自分に課しているから大人」であるように見えて、何だかひどく可哀想。
心の押し隠し方は、実乃梨より厳しいのでは。
 この作品では、誰もが一部ウソをついて、意地を張っている。
 まるきり素直で居られてるのは、竜児だけ…?
その素直さ、真っ直ぐさ故に、彼は作中でみんなに好かれる存在となっているのかな。

 よりにもよってクリスマスの夜に、「一生独身で居る」事を見据えてだろう、マンション購入会に参加する ゆり。
「意地を張りすぎるとこうなる」未来の見本だろうか。
 酔って、男が欲しいと絶叫したり、世の野郎共に見る目が無いとグチグチくだ巻いてるより、ずっと颯爽としていて、格好良くさえあると思うけど。


2009年2月11日 水曜日

『ドルアーガの塔〜the Sword of URUK〜』05.「影の国」

 ニーバ達が幻の塔を昇っていった理由らしきものが明かされ、新編成のジル・パーティーも馴染んで、第二部も波に乗ってきた。
 ジルを追う、傲慢・無能な騎士団団長ウラーゴンと、裏切り者(?)メルトによる部隊が、「いつ全滅してもらっても結構」という意味で楽しい。
しかし、相変わらずダメダメなメルトは、クーパが厳しく躾けて立ち直らせてやるべきだろうに。
…まあ、クーパ自身も そんなにしっかりした娘じゃないんだけど。

 今回は、「影に入れない」特性を持つモンスター達が大挙して襲いかかってくる、危険なフロアを冒険。
 一匹一匹は そう強い訳ではないが、何しろ数が多いモンスターを相手に、弱点である「影」を用いて それぞれのパーティーが様々な対策を講じるのが、面白かった。
最終的に魔法で起こした土煙で解決が付くのは、「最初からそうすれば良いのに」と思えて ちょっと拍子抜けだったけれど、途中までの緊張感は、なかなか。



『宇宙をかける少女』06.「白き黒帯」

 前回、何となく秋葉の行動動機を説明したけれど、それは囚人達を脱獄させ刑務所内?を大混乱させても…もしかすると死者が出る事まで含み…やらなければならない事なのか、どうか。
いや、スチャラカなアニメなので、「人が死ぬ」ような事態はまず起こらないのだろうが、ヒロインの覚悟として。
 筋としては、「迫る脅威から人類を守るため、今のところレオパルドに頼るしかなく、その機能を万全にしておく必要がある」という事になっているはずなのだが、わざとなのか、この辺りをスッキリさせてくれないからなあ。

 分からない事が多いけれど、それが「現在『謎』として提示してある段階なので分からなくて良い」のか「単に説明不足であり、制作者側としては視聴者も納得済みだと理解し解説の必要を感じていない」のかさえ判断できないのは、困る。
 獅子堂家の真の目的や、ヒロインの妹・姉がイキナリ妙な所にいた理由については、故意に伏せてあり今後語っていくつもりだろう…と思うが。

 OPには出ていたが、こんなキャラだったのか…やたら格闘技に通じた、無敵のASIMOが可笑しい。
 最初から「友達になりましょう」と言っていたASIMOに対し、「秋葉ならどうする?」をシミュレーションして危機を切り抜ける ほのかと、それだけの評価に値しない、粗忽な実体秋葉のギャップが上手い。
 今回は、ここがドカンと面白かった事で、内容への不満が余り残らない。
一話に一つ、このぐらい楽しませてくれるネタを仕込んでくれるなら、他の事には文句言わないんだけど。


2009年2月9日 月曜日

『機動戦士ガンダム00 2nd season』18.「交錯する想い」

 前回から四ヶ月が経過。
 政府・アロウズの攻撃が軌道エレベーター崩壊の原因であるのを知った上で生き残った人間も、多数居たと思うんだけど、上手く口封じしたのか言う事聞かない奴は消しちゃったのか、逆に「メメントモリのお陰で被害が少なくて済んだ」とか平然と公式放送で述べるのに驚く。

 悪い事は全てテロリストの仕業。
彼らによる施設爆破の暴挙のため、落下する巨大破片を、メメントモリの精密射撃を用いて破壊する事で、多くの人命を救った…というようなシナリオになってるのかな。
 計画通り、事件前より遙かに強大な権力を握るアロウズ。
ここまで来ると、もう武力で打倒は無理かも。
真実を世界に知らせる、ガッツのあるマスコミ人の不在が辛い所。
沙慈姉が生きていれば……

 それより驚いたのは、以前あれほど破壊作戦で苦労させられたメメントモリの二号機が、ガンダムによる巨大ビームサーベルの一閃で実に呆気なく崩壊してしまった事。
トランザムモードは長時間使えないとか、一応の枷はかけられているモノの、パワーアップのインフレ化が始まっているような。
 敵に強力なパイロットが多く、戦力の増強も激しいので、このぐらいの攻撃力がないと互角の戦いにもならないのか。

 留美に酷い言葉を投げ掛けるリボンズ。
長い事生きているらしい割には、女性を怒らせるとコワいって事は学んでいないようで。
 ヴェーダ奪還作戦を練る(といってもイノベーター捕獲して聞き出そうとか荒いシロモノだけど)ソレスタルビーイング。
しかし、ヴェーダは持ち運べるような規模のモノではないのだろうし、イノベーターがアロウズと協力関係にある以上、一度は奪還できても大戦力で攻め込まれたら放棄するしかないんじゃ?
接触さえ出来れば当座 必要な情報は調べられるから良いのか、ヴェーダとの間に極秘裏の回線でも結び以後もコッソリ使う計画なのか、最終的には「自分達のものにならず『悪用』されるぐらいなら爆破しちゃえ」もアリか。



『獣の奏者エリン』05.「エリンと卵泥棒」

 闘蛇を世話する事に対する才能(まだ弱いが…)と、そうして育て上げる事で闘蛇が迎える過酷な運命との間で、葛藤するエリン。
この辺りが物語のテーマになるのかな。
 エリンと母親を囲む村の厳しい状況。
村の最も重要な闘蛇を世話しながらも、裕福な様子がない家庭の様子を見ていると…この仕事を離れると親子は どうなってしまうのだろうか。

 闘蛇を「可哀想」に思うエリンの気持ちは間違っていないが、それでは生きていけないのが現実。
卵の収奪を思いとどまるよう大人達に哀願する彼女は、本気であり必死でもあったけれど、まーそんな意見を容れてくれるほど世間は甘くなく。
 「母親は、自分の仕事について娘にどのような教育をしているのか」という疑惑とか「この娘は闘蛇の医者として不適当」といった判断を回避すべく、ひたすら詫びるソヨンの姿が、ズシリと重い。

 エリンの苦悩に答えは出るのかどうか。
「少女の精神的成長によって『辛いがそういう仕事だ』と割り切るようになる」あるいは「闘蛇を戦いに使わなければならない戦争を終結させる」、どちらかが妥当なライン?
 卵泥棒は、もっと悪辣な事をしてソヨン母子を追い込んだりするのかと思ったが、意外なほど間が抜けた お人好し。
変な性格付けをしていたので、再登場も有り得るのかな。


2009年2月8日 日曜日

『仮面ライダーディケイド』03.「超絶」

 クウガの世界、二話で終わりなのか。
 ギチギチに詰め込みすぎで消化不良ではあったけど、見せられた構成要素には面白そうな物が多く、割合と満足度が高い。
特にユウスケと八代による、「恋愛」ではなく「姉弟」、もしかすると「母子」にも似た情愛で結ばれた関係は、時間をかけて描くと かなり面白くなりそうで、勿体ないぐらい。
八代が最後に漏らす本音…自傷的な言葉は、あと少し積み重ねがあったら泣けたろうな。

 平成シリーズでは余り起こらない事だけど、特に昭和のライダーでは「怪人によって異形の姿に変えられた一般市民は、その怪人を倒す事で元通りになる」というセオリーがあり、例え その時はバケモノに見えていようとライダーは攻撃を躊躇うものなのに、ディケイドはおろかクウガまで、何の遠慮もなく殴る蹴ると やりたい放題(^ ^)。
 戦いの最中、クウガがゴウラムへと変形するのに、驚くやら笑うやら。
「クウガを乗り物にしたぁぁ!」という、こんなのアリなのか。
まあ、主人公はディケイドなのだし、あの形になる事で大活躍もしたのだから、とりあえず納得。

 馬鹿バッタ兄弟は、チラッと出ただけで退場。
 兄弟の声優がオリジナル俳優らしいから、「謎の男」が呼び出すライダー関係者は、代役でなくオリジナル…とか。
 次回がキバの世界、という事は、放送順に世界を巡る訳じゃないのね。
予告では他世界のキャラクターが また乱入していたようだし、なかなか、先を読ませないなあ。


2009年2月7日 土曜日

 衛星で放送された映画『インベージョン』を見る。
 監督は『ヒトラー 最期の12日間』『es』のオリヴァー・ヒルシュビーゲル。
主演がニコール・キッドマンで、共演にダニエル・クレイグ。
 SF小説『盗まれた街』四度目の映画化。
特別引かれている題材という訳でもないんだけど、ドン・シーゲル監督による一作目以外は全部見ている。

 今作は、基本アイディアである「宇宙生物(植物)により人間のコピーが作られ、入れ替わりにオリジナルは死んでしまう」という所から変更してある。
「体内に入り込んだ微小な宇宙生物が脳を乗っ取り体を支配する」といった形に。
 その割には、原作の雰囲気を残したいのか、宇宙生物に支配される前、一度人間の回りに薄い繭のようなモノが作られる。
しかし、コピーが作られる訳でなく、外見も変わらないので、この工程は不必要。
 ラストから逆算して設定変更を行ったのかも知れないが、不気味さや絶望感が薄れる結果になってしまったような。

 支配された人間が政治の中枢にまで入り込む事で、世界から戦争が消えていく皮肉は、面白い。
 これが言いたい事であれば、侵略は暴力を排し、恐ろしくも静かに進行する方が効果的だと思うのに、逃げるヒロインの車に火炎瓶投げつけたりする頭の悪さで、台無し。

 一捻りして来るかと身構えていれば、スイッと素直に終わってしまうラストは拍子抜け。
テーマを読み取ろうとしたら、意味があるんだろうけど。
 ニコール・キッドマンの美しさが、映画の大きな救いだなあ。



『RIDEBACK-ライドバック-』04.「しょう子、危機一髪」

 テロリストによる襲撃・立て籠もり事件に巻き込まれ、ヒロインの友人である しょう子に危機が迫る。
 テロの発生を驚くべき異常事態とは捉えていない様子の一般市民、慣れた対応の体制側組織、ロクに交渉もなく(画面外ではあった?)行われる武力行使と突入…
チラチラと見せられてはいたモノの、本筋に余り絡む事がなかった、「異世界」であり「現実よりずっと剣呑な」作品設定が、表に現れてきた。

 それはそれで良いんだけど、ヒロインの行動にまで「現実と地続きではない」印象を受けるのは、嬉しくない。
 ライドバックは無敵のスーパーロボットではなく、搭乗者への防弾装備すら無いはずで、流れ弾の一発も喰らっては お仕舞い。
我が身一つの突入であれば、友達を思う気持ちの暴走、ライドバックと一体になる高揚感が なさしめた事、で理解できても、その友達を後ろに乗せて、バイクを止めて説明する努力を最初から放棄し、背中から銃撃を受け「友達が自分の楯になって死ぬ」危険性も無視して暴走されると…
ちょっと付いていけない。

 ヒロインが、元々 根性や執念の強い性格だった事に加え、ライドバックから影響を受け、好戦的な人格に変わっていたから…なのかな。
 この辺りは、「逃走時に映像撮影されている以上、ただでは済まないはず」という事と合わせて、次回以降フォローを入れてもらわないと。


2009年2月6日 金曜日

『CLANNAD AFTER STORY』17.「夏時間」

 前回、渚と死別した朋也。
その後、彼はどうなってしまったのか…を描く今回。
 そりゃあ「子供と二人、挫けず明るく生きている」なんて前向きな生活態度は期待できまいと思っていたが。
 仕事に逃げ、子供を遠ざけ、殻に閉じこもる、まずまず予想通りと言っても良い暮らし。

 五年も経っているようだから、いつまでも泣いてばかりなのは変だろうが、うーん、どうにもこう「腹の底から湧き上がる恐ろしいまでの喪失感と虚無」というものを実感させてくれるような描写に欠けており、ちょっと拍子抜け。
 朋也の顔に表情があるし、普通に他者とコミュニケーションが取れているし、強引さに負けたとはいえ旅行に出る気持ちまであり、子供への対応にしても「不器用なオヤジ(というか「お兄ちゃん」)」程度のものに思える。
 表面は普通に見えて、心の奥深く、誰の声も届かないような所に昏い感情を押し込めてしまっている事が、余計に彼の傷の酷さと、容易に治す事など出来ない その厄介さを表している……のかな?

 余り感情変化を見せず、淡々と喋る汐が可愛い。
 朋也も、どう対処して良いか全く分からない、という訳でも無さそうなのだから、会ってやれば良いのに。
愛情は渚の両親から十分すぎるほどもらっていると思え、実の父親が居なくても別に問題ないのかも知れないが。
 ビックリするぐらい母親似の外見をした汐が、内面までいくらか似てしまっているのであれば、朋也無しでは感情的均衡が保てない可能性も。

 お互いにどう接して良いのか距離感を図りかねている親子。
その間にある問題を自覚するのは、次回、旅行先での事になるのかな。

 ラストシーン、スキップを始める汐の足が、ずっと見せられていたエンディング冒頭の少女の足だったと分かる演出に、「ああっ」と声が出てしまう。
てっきり、今シーズンは出番がない風子の足だと思い込んでいた。
 そういえば、風子という超常的なキャラクターが普通に存在する世界なのだから、渚がチョイと画面に再登場しても、別段おかしくはないなあ。
安易にやると、ドラマ性は台無しになりそうだけど。


2009年2月5日 木曜日

『とらドラ!』18.「もみの木の下で」

 今回のクライマックスである、クリスマスツリーに電飾が灯された所からの一連の動き。
 一致団結、頑張ってツリーの準備をするクラスメート達。
大事な星飾りを差し出す大河の気持ちも乗せて、感動的に盛り上げる点灯式。
 ガラスの割れる音、傾いていくツリー、その先端で無残にも砕ける大河の星飾り。
何が起こったのか、居合わせたキャラクター達と同じく、原作未読の視聴者にも分からない。

 開かれた体育館の入り口に、野球のユニフォームを着て、焦りつつ「いつものような笑顔と明るい声で」飛び込ませてしまったボールの事を詫び、怪我がないか尋ねる実乃梨。
彼女の後ろから差し込んだ光の中、床を転がるボールが見える。
 何が起きたのか、この時点でまだセリフによる説明はないが、絵で瞬間に明らかにしていく演出の力と、笑顔が凍り付く実乃梨の反応に、ズシリと重く「取り返しが付かない事態」の発生が伝わってくる。

 ここで、積み重ねられてきた、不調続きだった彼女の部活動の様子と、彼女が竜児らと共に体育館に居なかった…居られない精神状態にあったと示す描写が、偶発的でありながら「必然ともいえる惨事」である事を感じ取らせてくれる。
 大事なモノが失われていく、負のカタルシスを味あわせてくれる、背筋がゾワッとするような見事な構成と演出。
 力の入れようからも、物語の大きな節目になるイベントだったと思え、「起」「承」と続いてきたこの作品が、「転」に入ったという事だろうか。

 実乃梨が、以前まで見せていた通りの明るくバカっぽくさえある元気少女、などでないのは、既に周知。
 大河も、「ツンデレ」とか「乱暴娘萌え」といった通り一遍で行かない、複雑な内面を持つ。
 三人娘の中では、最も扱い辛くヒネくれていると当初思われた亜美だけが、裏表無く…いやそれはウソか、鈍い男にも理解できる程度の裏表を持っており、付き合いやすい相手だと、今は思える。
達観した大人っぽさを演じようとして、一回りして子供のような言葉を漏らす所なんて、ちょっと驚くぐらいに可愛い。
 物語の進行と共に、キャラクターに対する視聴者の思い込みを裏切り、幾重にも深い所を、あるいは「意外とそのまんまで分かりやすい所」を見せてくれる。
実に、凄い作品だなあ。


2009年2月4日 水曜日

『VIPER'S CREED-ヴァイパーズ・クリード-』05.「死神-grim Reaper-」

 前回、今回と、チームを構成する その他メンバーを彫り込む話に入っており、特に破綻なく見られる。
 たまたま誘拐犯の車に自爆ユニットが取り付く偶然とか、誘拐事件の犯人が捕まらずに終わる未消化感、今回だと、警察に冤罪をかけられそうになる辺りの無理は気になるが。

 チーム各員は、主に敵メカ破壊のミッションを遂行する事によって報奨金を手にしている訳で、それなら、取り付けているであろう機体カメラやブラックボックス、レーダー監視のデータなどにより、行動の全ては把握されているはず。
警察の嫌疑など、それらを示す事で問題なく、瞬時に晴れるはずでは。
 「作戦時間外のルドラを離れた場所に呼び出し、アリバイを無くしておいた」とか「狙撃によりルドラ機体のブラックボックス部分を撃ち抜き、無罪証明を難しくした」といった、嫌疑を彼に向けさせるための計画的な工作が成されているのならともかく。

 どうにも作り方が緩くて、無人破壊兵器がウロウロしている剣呑な世界である基本設定への実感が薄いし、「主人公が属している会社はとにかく人々から嫌われている」事にしたい制作側の意図は分かるんだけど、「これじゃ嫌われても仕方ない」と思わせる周到さに欠けている。
 まあ、今回、ビルの屋上や送電塔にためらいもなく攻撃を仕掛け、損傷を出す主人公を見ていると、この不必要なまでの(話の都合による)粗暴さは怒りを集める事になりかねない、とは思うけど。

 それでも、だいぶ内容が良くなってきたのか、こちらが見慣れてきたのか、大きく問題は感じず見られるようになってきた。
 特に主人公関係に「??」なエピソードが多い印象なので、脇キャラ固めが終わり、本筋に帰ってきた際も、このぐらいのレベルを維持してくれると良いなあ。



『まりあ†ほりっく』05.「禁断の匂い」「乙女の秘密」

 毎度面白く見ているけれど、まだ原作で既読の範囲でもあり、特に構えては書く事がない。

 かなこが、美少女や その魅力的な仕草を見るや鼻血を噴いてしまうのは、そこから脳内に展開される妄想が、プラトニックではなく、肉体的接触を伴うエロなものだからなのか。
女性向けの「百合」作品が、多く精神的な繋がりを重視するのに対し、さすが男性向け作品(だよね?)。
 エロ妄想の内容そのものは具体的に語られないとしても、それを思い浮かべる当事者がムサイ男であったりしたら、相当イヤな画面になる事だろう。
美少年が妄想していれば そのイヤさ加減はかなり軽減され、自身も妄想の対象となりそうな美少女が それを行えば、見るのに抵抗がないのを通り越して「ギャグ」になる。

 原作でも楽しいキャラではあったけど、独特なイントネーションの声を加える事により、寮長が凄く濃いキャラに。
可愛さと多くの謎を抱える不気味さと、高圧的姿勢と生徒達への理解、相反する要素を同居させているのが実にイイなあ。


2009年2月3日 火曜日

『機動戦士ガンダム00 2nd season』17.「散りゆく光の中で」

 攻撃の準備を整えるメメントモリ。
 しかし…別にこんなもの撃たなくても。
情報統制には世界レベルで成功しているのだし、脱出した人質達も事態の全貌など知らず、「所詮テロリストの言葉」と「民間人への無差別攻撃は、政府・アロウズを騙り、その信用失墜を狙った自作自演」と教育する事により、問題なさそう。
 軌道エレベーターの破壊と、それに伴う地上の被害は莫大な物になるはずで、体制側としては避けた方が良い決断のような。

 それにより生じる利益としては、「自爆テロ(という発表になるんだろう。メメントモリの存在って公開されてる?)」を行うテロリストの非道と狂気、彼らと戦うアロウズの戦力増強・権限の拡大に、より正当性を付加できる、といった所か。
 既にアロウズには十分すぎるほどの力があるような気はするけど…この上は、政治の主導権まで軍部が握りたいのかな。

 トランザムライザーの無茶苦茶なパワー、発動。
あの規模になると、ビームサーベルというよりイデオンソードのよう。
 それでも即時両断が出来ないメメントモリは、どれだけカタいんだ!
全体を破壊せずとも、発射口だけ軽く撫でてやれば、攻撃阻止という目的は達せられたろうに…距離が遠すぎ、稼働時間も短すぎて細かい狙いが付けられなかったのか。

 パージされた軌道エレベーターパーツの大量落下により、地上への巨大災害が迫る。
こうなっては敵も味方もない、目の前で消し去られようとする民間人の命を、守るか、見捨てるかだけ。
 アロウズ上層部の判断としては、「射撃に手一杯のソレスタルビーイング機体を、この隙に背中から撃破せよ」というモノでありそうだけど、現場指揮官の人道的判断が優先されたか。
 『ガンダム』で言うなら、『逆襲のシャア』を思わせる熱いシチュエイションで、燃える。

 「危機を前に皆の心が一つになった」のは、しかし、ほんの僅かな間の事で、直後にクーデター指導者…はともかく誤解によりセルゲイまで息子に撃破されてしまう。
トランザムライザーによる「分かり合い時空」モードがあれば誤解は解けたかも知れないけれど、人の革新は、まだまだ遠いなあ。
 セルゲイ、はっきり死亡したと描かれた訳ではないが、再生治療を受けて、あるいは体の半分以上を機械に換えての再登場は有り得るのかな。

 特にシーズンが変わった訳ではないけれど、次回は「四ヶ月後」に時を移す模様。
世界は、この事件を受けて、どう変わってるんだろう。


2009年2月2日 月曜日

『フレッシュプリキュア!』01.「もぎたてフレッシュ!キュアピーチ誕生!!」

 プリキュアシリーズも、息が長いなあ。
といっても、各シリーズ間に厳密な繋がりはないため、緩くフォーマットを同じくする作品群、というだけで、「仮面ライダー」と同じくくり…いや、「プリキュア」は「魔女っ子物」という総称のような、「変身少女集団バトル物」を表す言葉と理解すべきか。

 「失恋したと泣いている」状態からヒロインを見せておいて、回想を挟む事で、失恋したのは応援していた友達なのに我が事のように悲しんでいた、そういう お節介・お人好しな子である、というのと、直後に気持ちを切り替えて笑顔にする事により、基本的に陽気な少女である、という二重の「意外性」を設け、印象づけるのが上手い。
 シリーズのヒロインに大体共通する、基本的な性格ではあるが、変にヒネっても意味は無く、短時間に、端的に、年少の視聴者にも基本人格を飲み込んでもらえる(友達二人による懇切丁寧な解説まで付けた)この構成は、正しいだろう。
 ヒロイン、突然変身してしまったのに、戸惑うことなく能力を十全に発揮して戦うのが不思議だけれども、これもまた「シリーズのお約束」なので、あんまり突っ込んでも仕方ない。
次回以降、多少のフォローは入るのだろうし。

 ヒロインの憧れらしいトリニティーというアイドル?は、「ダンスのプロ」という事なのかな。
踊っている間中、口がまるで動いておらず、「歌って踊れる」訳では無さそうだけど。
こんな場末の舞台で歌ってられない、という事で、CDを流して誤魔化した?
 全く無表情に踊るのは「現実に そういうものだから」なんだろうケド、特にアニメだと不機嫌そうにさえ見えてしまう。
エンディングで見せられる3DCGによるダンスの方が、キャラに表情があるぞ。

 バトルの組み立てもそこそこで、作画は安定しており、『プリキュア』の新作として悪くないスタート。
 ただ、これまでもこのシリーズは時々しか見ておらず、今作も そういう視聴態度になりそう。



『仮面ライダーディケイド』02.「クウガの世界」

 まず最初は、平成ライダーシリーズ第一弾である『クウガ』から。
 主人公にオダギリジョーのイメージが強いため、別役者が演じる事に不安だったけど、性格も相棒も違うし、どちらかというと「クウガ」が主体であってユウスケは「クウガに変身する人」ぐらいの扱いなため、割に違和感がない。
人間に戻らず、最初から最後までクウガ姿で通す事も可能なんじゃなかろうか。
 「周りにある物を武器に変える」…そういえば そんな能力だったっけ。
ナノマシン的作用で対象物質を変換しているのか、と当時思っていたなあ。
それなら石ころから打撃棒でも銃でも作れそうなものだけど、変換後の形状をクウガがイメージできないとダメなのかな。

 世界を移動したのは主人公だけじゃなくて、写真館ごと。
まあ、帰って落ち着ける場所は必要だし、誰か理解者が居ないと物語が進め辛いから。
 主人公の性格は、傍若無人。
元の世界の危機や、放り込まれた異世界の存在、自分がライダーに変身できる事まで、「どういう風に捉えているのか」まるで外側に出さない。
取っつきづらいキャラだなあ。
 一々戸惑い、答えを求め、物語の進行に抵抗していては、こんな強引な構成の作品で主人公は務まらないけれど。
 今のところ魅力ある男とは思えず、「次々変わる世界を捌いていく、制作者の代理」という理解に留まる。

 お行儀良く、まず『クウガ』、次は『アギト』の世界を旅していくのだろう、という予想を裏切る『カブト』馬鹿バッタ兄弟の乱入。
 各世界のライダー達に、ディケイドは「敵」として認識されている?
 まだ先を読ませないなあ。


2009年2月1日 日曜日

『炎神戦隊ゴーオンジャー』49.「最終ケッセン」

 ヨゴシマクリタイン…卑怯な悪のボスは多々居るけれど、こんなに堂々と部下の身を盾にして自分だけ助かろうとし、しかもそれを全く悪いと思わない奴も、珍しい。
いっそ、気持ち良いぐらい。

 利用され尽くして死ぬのかと思わせて、最後に幹部の誇りを見せるキタネイダス、ケガレシアが格好良い。
 ケガレシアは いつか主人公側と分かり合い、共に戦う事も出来るんじゃないかと期待したけれど、そこまではいかず残念。
「ガイアークに独裁者は要らないぞよ」というキタネイダスのセリフはともかく、「わらわ達が目指したのは、蛮機族全員が気持ち良く暮らす理想のゴミ世界」ってのは…叶えてもらっちゃ困る、人間とは相容れない無茶な夢想。
 最後の最後に、ヨゴシュタインの元へ旅立つと言う二人。
そんなに深い絆で結ばれていたのか。
 「手を取り合う」事が決して出来ない その父親・ヨゴシマクリタインとの対比が面白い。
 この作品のテイストだと、最終回で「実は生きてました」が有り得る…かも。

 ゴーオンジャー側。
 登場キャラもメカもギュッと絞る事で、戦力が足りない事による不安を醸し出し、一人一人を描き込む余裕も生み出した。
「主人公達が大勢でタコ殴りにする」印象のある最近の戦隊物クライマックスでは、異色の構成。
 まあ、次回、仲間達が復活してラストバトルに臨むなら、やっぱり大勢での戦いになるんだろうけど。



『仮面ライダーG』

 新番組ではなく、バラエティー『SmaSTATION!! presents SMAPがんばりますっ!!』の一コーナーとして放送された、稲垣 吾郎主演のパロディー・ライダー。
 そういう企画なので、真面目に筋を云々するモノではないが、「ワイン」を主軸に稲垣演じる劇中主人公をしっかり(やり過ぎに)立ててあり、ふざけすぎる事もなく、キャラクターが馴染みにくかったりストーリーが分かり難い事の多い平成ホンモノ『ライダー』シリーズの第一話と考えても、まずまずの出来ではなかろうか。

 Gのコスチュームやベルトギミック、バトルの組み立てから爆発の連続に到るまで、エラく金の掛かったスペシャル。
真面目に作りすぎた分、番組の主旨として求められていたのであろう「笑い」が薄かったような気はしつつ、『ライダー』のファンとしては問題なし。
 『ライダー』シリーズでお馴染みのキャストが、ゲストというかカメオ的に出演していた。
せめて、怪人に変身する悪役としてでも少しはキャラを付けて出して欲しかったなあ…情けないやられザマを精一杯熱演する松田 賢二は、格好良くさえあったけれど。


ときどき日記・目次へ

09/01の日記を読む