ときどき日記 2013/04-05

2013年05月27日 月曜日

『革命機ヴァルヴレイヴ』07.「瓦礫の下のハルト」

 敵軍の襲撃を受けた居住地から、極秘のロボット兵器を用いて反撃・脱出を計る少年少女…という筋ならまるっきり『ガンダム』なんだけど、居座るのね。
 学生だけで作る社会、恐ろしい敵と油断できない友軍相手に見せる意外としたたかな交渉、ヴァルヴレイヴ搭乗者が得る「驚異の再生能力」「噛み付き魂交換(?)」を用いたドラマというか遊び……独自の要素が多々。
 ただ、他にも様々に詰め込んだアイディアやフックの数に押されてか、出来事へのリアクションが薄目だったり、放置してある設定があったり、戦闘やサバイバルへの緊張感が足りなくは思えてしまう。

 エルエルフの頭脳が冴えすぎていて楽しい。
便利すぎて、最早、予知能力っぽくも。
 彼が自国を裏切ったのは、ヴァルヴレイヴとハルトに自分の力さえ及ばない不可思議さや底知れなさを感じ、抱える(実現不可能と計算していた?)目的のため手を握ろう…プランに組み込もうと思ったからなのかな。
 ハルトとエルエルフの関係だけで一本のアニメになりそうだが、これも多数ある構成要素の一つとして扱われ、押しが弱く感じられるのは残念。

 放送期間は半年予定なのか。
 詰め込み過ぎとも思えるアレコレが、いずれ密接に絡み合い、有機的に繋がって怒濤の盛り上がりを…見せてくれるのかな。
いや、現状でも毎回何が出てくるか分からない面白さはあるんだけど。


2013年05月26日 日曜日

『はたらく魔王さま!』08.「勇者、修羅場に突入する」

 和服姿・時代ズレした口調や考え方の鈴乃。
日本古来の陰陽師や和風霊能者系キャラかと思ったが、彼女もエンテ・イスラから。
 現実世界側からも、異常事態を解明すべく超能力者・サイボーグとかロボットが派遣されてきて良いような。
 「エンテ・イスラでの普段通りな言動行動が、現実世界では痛々しい中二病症状になってしまう」ギャップの面白さが大きい作品なので、普通でありシビアであるべき現実世界までも中二病空間に染められてしまっては、魅力を損ないかねないのか。

 魔王が務めるハンバーガー屋のライバル店、フライドチキン屋の店長は、人間か、またエンテ・イスラ関係者か。
商業的利益を巡る戦いなのだし、ただの(賢く悪辣ではあっても)人間に設定した方が、世界に幅が出来そうな気も。
 客引きのキャンペーンを張る、ライバル店の悪評を流す、有能店員の引き抜きを計る…色々展開が考えられそう。
 魔王が対抗するにしても、何しろチェーン店の一店舗なのだろうから、新メニューの開発・制服一新なんてのは難しいんだろうな。
いや、一時的に水着で接客(特に破壊力のありそうな千穂が)するとか、そういう策は使用可能?

 ドコを終着点としている作品なのか、まだ分からない。
 魔王と勇者が手を組んでエンテ・イスラへと帰り、「本当の敵」である腐敗した組織と戦う?
異世界に皆を戻すと、中二病セリフが普通になってしまうので難しいか…千穂を伴い、彼女のリアクションで笑わせることは可能だろうが。
 現実世界で登り詰める。
取りあえず正規の店長となり、成績を大きく上げる事でグループ幹部へと取り立てられ、社長、しかし一企業だけではどうにも出来ない社会システムを変えるべく政治家に転身。
 「異世界・魔王視点から日本の政治問題を解決する」ってのも面白そうだけど、「はたらく魔王さま」というより「治める魔王さま」になってしまいそう。


2013年04月29日 月曜日

『デート・ア・ライブ』04.「不機嫌な雨」

 精霊少女、二人目登場。
 それと対比するため…でもないんだろうけど、フツーの少女っぽさを増していく十香。
もうちょっと異質さ、人間との違いを描いた方が、独自の魅力を創出できそうな。
 人と同じレベルに「堕とす」ことが琴里らの目的だろうから、「全ては計画通り」なのか。

 前回、町並みが建物ごとデート仕様に換えられてしまうのが可笑しかった。
『エヴァ』第三新東京市は、使徒と戦うために作られた擬装都市。
この作品での敵・精霊との戦いは、デートという接触による精神汚染(!)攻撃を主としているので、その気分を盛り上げる街に入れ換えて援護するのが、ラタトスクの使命なのだろう。
 精霊二人目の攻略まで士道にやらせる必要はなく、別の男性にした方が「修羅場」発生の危険度は低かったような。
まあ、こうして嫉妬心を煽り独占欲を持たせる事で、彼女らの感情反応をより引き出せれば、思考誘導は容易になるかも。


2013年04月28日 日曜日

『鉄人28号ガオ!』04.

 『親子クラブ』の後番組だというポジションと、ポップなキャラクターデザインから受けるイメージ、ほぼそのままの内容。
 8分…正味5分以下?で、正太郎の目覚めから日常パート、敵ロボットの出現に鉄人を出動させ撃退し、ほわほわしたオチを見せるまで詰め込む、怒濤のテンポは凄い。
 まだパターン提示の段階だから、とは思うけど、余りにも型にはまったドラマ作りはオタクにどうこう言う隙を一切与えない、考察したり妄想する余地のないもの。
 パターンをヒネったり、少々の毒を入れるようになると化けるかも。
そうでなければ、「暮らしの鉄人ヒント」みたいなワンポイント蘊蓄でも混ぜた方が見応えになるかなあ。

 敵ロボットがモンスターばっかりなのは、鉄人を代表するロボットだからか、新たに設定したり許諾を取ったりするのが面倒だからか。
 ブラックオックスを鉄人の強敵・友達あるいは女性化の上ツンデレ彼女として出す、もしくはオックスに指令を与える少女を登場させ正太郎に関わりを持たせると、色々展開できそう。
…といっても、何しろ時間が短いから……
 そういう流れを望む視聴者に向けて作っているアニメではないのか。


2013年04月27日 土曜日

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』04.「つまり、彼は友達が少ない。」

 「奉仕部」ではあるけれど、奉仕される相手にはそれだけの中身や問題が求められ、雪乃による傍若無人な発言に耐える根性も必要。
ここをきちんとキープしているので、部が、単にどんなことでも致しますの無償便利屋になっておらず、楽しい。
 特に、ライトノベル作家を目指している生徒が批評批判でメッタ打ちにされる様子は哀れなほど…同じような年頃、同様に根拠のない自信を持っていた自分に重なってしまい、イタタタタ。
あんな言われ方されたら、「プライドが傷つけられて辛い」ことを、どこかの親身になって聞いてくれる部に相談したくなってしまいそう。

 キャラクターが通り一遍の捉え方をされていないのは、上手い。
 優美子とか、「最低の嫌な女に描き、毎度酷い目に遭わせる事でカタルシスにする」か「早々に主人公へと心を寄せるようになり、ツンデレ化」、どちらかに 流れてしまいそうだけど、良い所も悪い所も持つ、美人で目立つ存在ではあるが、まあ「普通の少女」として描かれており、感心。
他者と距離を置いて(置かれて)見ている、主人公の視線を感じさせられる。
 結衣も、「隷従させられているような優美子との関係を断つ」「お互い分かり合って親友になる」どちらでもなく、雪乃という優位性の高い存在を友人として 得た事で優美子を切り捨てるチャンスだったろうが、そうせず、諦めないで近づこうとさえする姿勢は、誰よりコミュニケーション力(欲求?)が高いのかもと 思わせる。
 心底イイ奴で「金持ち喧嘩せず」といった風情の隼人も、良いポジション。

 彩加のため土下座までしようとする八幡…なかなかの漢じゃなかろうか。
どんな理論武装があろうと、他人のために出来る事じゃない。
 しかし、美少女の妹が居るのは難点(笑)。
本人の認識がどうであれ、あんな子と生活を共にし、自転車二人乗りで登校しては、傍から「リア充」と取られて当然。
 一命を賭して犬を事故から助ける、なんてことも、ダメ人間には実行不可能。
 なんだ、コイツ「凄い奴」じゃないか、オレ達(誰?)の同類じゃないぞー!


2013年04月26日 金曜日

『ダンボール戦機WARS』04.「託された新兵器」

 これまでのシリーズを見ていないせいもあり、激しい戦いが、掌に乗る程度の実在LBXモデルにより行われているのが不思議だった。
 商品展開の都合を考えなければ、ロボットの戦いをリアルにシミュレーションするなら小型モデルなど使わず、どうせアニメなんだから巨大ロボの遠隔操作か、全てコンピューター上のCGデータバトルにしてしまった方が自然だと思えて。
 ああ、LBXを補修・調整するメカニックの存在意義が絡む訳ね。
CGデータをリセットすれば元通り、とはいかない面倒さと面白さ、厳しい予算制限の中で作業をして養われる腕前など、地味な役職ながらメカニックの重要性(現実にオモチャで遊ぶ子供達の視点か)が描かれて興味深い。

 そこに注目していたため、今回の戦いが結局「新型機体の投入による戦闘力アップで勝利」という描き方になってしまうのに、不満。
 自チーム三機の旧型LBXに対し、腕だけ、足だけといった限定的完全補修を行い、そのままでは使い物にならない所を、だからこそ求められる三機一体のチームワークにより勝利へと繋げていく、そんなドラマが見たかったなあ。
オモチャの都合は分かるけども。
 旧型で、担わされた任務はギリギリ達成するが、予定にない敵の増援に対し為す術を持たない主人公チームに、ギリギリで新型機体が届き…ぐらいのストーリーでも良かったような。

 主人公達の戦いは、シミュレーション世界全体の中でどれぐらいの意味を持つのか分からず、「ただ与えられた作戦目標を達成する」方向への努力に限定されているのが特徴的。
一部隊の中の一チームにしか過ぎない訳で、これが戦場でのリアルだろうけど、徹底しているのは面白い。
 『コンバット』みたい…いや、現在の戦場ゲームでプレイヤーキャラクターはこんな感じの参戦かな。


2013年04月24日 水曜日

『翠星のガルガンティア』03.「無頼の女帝」

 レドと地球人、互いの警戒心と共感できる部分を描き、「危機」イベントを共に越える事で関係を深化させる、手堅い作り。
 差し出された魚や肉を前に、「生物の死骸」と嫌な顔をするレドが可笑しい。
これまで合成された食料しか口にしてなかったのかな…それも元々は生物、という可能性はあるけど、完全に分解されてそう感じさせない・戦闘に関わらないそういった知識は無駄なモノとしてレドに与えられていない、かも。
 ずっと、体に余計な負担を掛けないよう消化吸収が容易な食料しか取っていなかったとすると、急に難消化物を摂取することでお腹を壊す恐れが。
そういえばトイレはどうしてるんだろ、パイロットスーツ内で処理できる?

 海賊団、有能っぽい女リーダーがイイなあ。
数を集めて二段三段構えの作戦を展開し、同等かそれ以上の戦力を相手取っても勝利を収められそうな采配ぶり。
…技術レベルがケタ違いで無双過ぎるチェインバーには通用しなかったけど。
 前回、襲撃海賊を壊滅させたチェインバーによる精密射撃。
敵船体はともかく、混在している人間さえ識別して狙えるようで、驚異的。
 どうやって敵味方を見分けてるんだろ?
服装や行動で判別(難しそう)・アドレナリン放出量など脳や体内状況で判断・既にチェインバーがサーチを掛けてガルガンティア船団所属船や人間であればメモリーしてある、そんなところか。

 海賊達は、もちろん道を外れた者ではあるだろうが、「殺せ・犯せ・奪い尽くせ・最後に船を沈めろ」というほど非道でなく。
 それにしたって生産性に寄与する訳でもなかろうから、皆殺しに次ぐ皆殺しで海上から海賊という概念ごと消し去っても問題ないような。
それでも少ない地球人口の構成員として減らしたくないのか、「同族殺しの忌避」が強制性を持っている世界なのか(「えー、面倒なヤツは殺しちゃえばいいの に」という自分の考えこそ異常)、海賊といっても普通の船団からあぶれた者が集まって出来ており無益に殺す事は船団自体の内部崩壊を招きかねないのかも。
 海賊大集団の襲来に対し、レドの力をごく限定的にしか用いない船団。
お陰で負傷者…戦死者さえ出した可能性があり、この判断は正しかったのかどうか。
余りにも大きすぎる力を無制限に使い、自らに何の痛みもなく収められる勝利は、容易に歯止めを失ってしまいそうで後々を考えると危険だからかなあ。
哲学的には正しいけど、船団の命に責任を持つ立場としてはどうなんだろ。
 まあ、破壊力行使を躊躇わない・「敵」皆殺しが当然だと思っているレドは(ファースト・コンタクトが海賊相手であれば船団を敵認識したかも)危険に過ぎており、体を張ってでも戦い方を教える必要はあろうが。

 「この地球はレドの『現在』でなく、大昔の地球」「異次元の地球」「地球に残った人類が全滅した後、新たに進化した種、あるいは人間型異星生物」とか予想したけど、宇宙に飛び立った人間達の事も伝説に残っているようで、レド達と繋がりはあるのか。
全ての技術レベルが大幅に後退しているのは何故なのか、いずれ説明される?
 船団対海賊のパワフルな戦いぶりが楽しく、チート性能を持つマシンキャリバーの無敵っぷりも愉快で、早く次回を見たいアニメ。


2013年04月20日 土曜日

『革命機ヴァルヴレイヴ』02.「666を超えて」

 てっきりハルトは、エルエルフの血を吸う事で自分の体を修復するだけと思っていた。
ハルトの傷が治っていたのでそういう効果もあったかも知れないが…人格入れ替わりは予想を遥かに超えた展開で、驚く。

 今回も飛ばした内容になるかと…あれ…?
 鹵獲したヴァルヴレイヴ周辺の警備が薄い、グダグダと三人もコックピットに入る、一話より低下する操縦技術、可動時間制限を知りながら電話、いきなり生きていたショーコ、停止後更に一定時間を経て強くなるヴァルヴレイヴ…何だか納得いかない所が多い。
 エルエルフの「裏切り」は、自軍内で公になっていない方が良かったような。
特務機関少年達が「自分達だけで始末を付ける」とかなんとか、そうすればエルエルフがヴァルヴレイヴに近づくのは難しくなかったろうから(それはそれで甘い展開か)。
 操縦技術維持には、毎度首の所をブスッと刺さなきゃダメ、ってことなのかな?
 ショーコ生存の理由付けについて、見たまんまではなく、次回以降「実は…」の説明がある?
 時間経過後のヴァルヴレイヴ強化切腹(エネルギーを剣に纏わせたような)なんかは、次第に明らかになる重要設定の一部なんだろう。

 ムズカシイ立場に追い込まれたエルエルフが面白くなりそう。
 ハルトの苦悩は「怒りに任せて他者を平然と害する恐ろしい自分」というメンタルなものかと思ったが、体の異変なのかなあ。
現実に体験したらともかく、アニメの中ではそんなに忌避される能力でもないような…
 ハルト、さすがに学校へは戻れない…と思うけど、ヴァルヴレイヴを学校地下に格納してあった事から、在学させ続けるんだろうか。


2013年04月18日 木曜日

『革命機ヴァルヴレイヴ』01.「革命の転校生」

 実にまっとうなロボットアニメ。
 第一話でロボット登場から「正統なパイロットではない」主人公の搭乗、緒戦の勝利とその後まで描いてしまう手際のよい語り口は、驚異的。
 『ガンダム』がベースなのかな。
オリジナルだけでなく、美少年部隊の潜入とロボット鹵獲の計画は『ガンダムSEED』をも思わせる。
 そこに留まらず、宇宙都市間の抗争、戦時にあり人命を軽視する侵入少年達との対比、「萌え」さえ感じさせる「人間やめますか」のふざけた画面、事態を他人事としか捉えないネットワーク上の人々…「今」を感じ取らせようとする工夫が多々。

 コックピット内で主人公の腕が回復する所から、酷い傷害を受けても復活する様子を見せるのは予想したけど、その後、侵入少年に行った行為についてはただ驚き、「えええっ!」と声が出てしまう。
操縦システムと関係している?
侵入少年はエネルギーを取られただけなのか「眷族」にされてしまうのか。
 ヒロイン…と思われた少女は本当に死んでしまったのかなあ。
死を乗り越えるテクノロジーがあるっぽいので、破損した遺体からの復元も有り得るかも。

 作画は良好。
ロボットバトルも迫力があって見応えあり。
 ロボットアニメ…だと思うけど、伝奇モノになる可能性もあり、先は読めず、これから楽しみ。


2013年04月17日 水曜日

『とある科学の超電磁砲S』01.「超電磁砲(レールガン)」

 原作未読。
 三年ぶり…ぐらいの第二期なのか。
 レギュラー陣は覚えていたけれど、ちょっと出てくる女の子の中には「今期からの新キャラ」なのか「自分が忘れているだけの既登場キャラ」か、判断できないものも。

 大きなストーリーにはまだ入らず、各キャラの立ち位置や能力を確認し、アクションで締める第一話。
キャラ同士の軽快な掛け合いが楽しく、悪党にも恐れられる美琴の強さは気持ち良くて、シリーズの魅力を思い出させるに十分な内容。
 今期も最後まで見続けたい。


2013年04月16日 火曜日

『ゆゆ式』01.「高校生になりました」

 原作未読。
 呆気にとられるぐらい何も無い第一話。
原作からこうなのか…それでも、入学式らしく、それに合わせてオリジナルのネタを入れたり他回からギャグを持ってきたりは出来たと思え、だから「意図して何も無い第一話を作った」ということなのだろう。
 ストーリーの流れもキャラクターの心情変化も無いため、気楽に見られる。
数分間見逃しても作品理解に無問題。

 爆笑ではないがイヤな所もない、可愛い笑いで構成された内容は、そういう傾向の作品を好む視聴者に向けたもの。
 このままで良いと思う、あとは視聴者自身による「自分に向いた作品かどうか」の判断。


『はたらく魔王さま!』02.「勇者、仕事優先で魔王城に泊まる」

 魔王と、ハンバーガー屋勤務・庶民生活のギャップが面白かった第一話をピークとして、後はテンションが落ちていくのではないか…などと心配してしまったけど、それを払拭する第二話。
 勇者の視点を得て、いじましい魔王達の生活が、よりビンボー臭く微笑ましく描き出された。

 100均のナイフで魔王を刺そうとする勇者がコワイ。
聖剣ナントカはファンタジー、でも安物ナイフはリアル。
 「夜道に気を付けることね」と言い、魔王アパートを日々見張る勇者…まるでストーカー。
 泣きながらドアを開けろと訴え、狙われる恐怖に魔王部屋への宿泊を求める勇者が可愛い。
 魔法力が無くなれば勇者も一般人並み…現実的戦い方(痴漢の嫌疑で魔王を追い込むなど)を知らない分、それ以下の戦力しか持たないのか。
現実世界に移動してしまったため、魔法は使えなくなったが、勇者が剣を振るっていた筋力などはそのまま残りそうな。
異世界時とは外見が変化しているように筋力も平均レベルまで落ちているのか、超絶の剣技を繰り出すにも実は魔法力のバックアップを必要としていたのか。

 当分は情けない日常描写に終始すると思っていたので、謎の狙撃は意外。
 現実世界で彼ら異分子の存在に気付いた例えば「ヴァチカンからのスナイパー」的なモノか、異世界からの追っ手だったり。
勇者が一人だけで現実界へ来る事になったのは、他三人の仲間達による謀略で、彼らと、トップを除く魔王軍とはもう話し合いが付いており、『まおゆう』風に共存共栄の形が模索されている。
魔王・勇者は生真面目すぎてそういう融通が利かないため、両軍によって亡き者にされようとしている、とか。
 「のほほん」とした雰囲気が気に入っているため、余りシリアスなドラマが入ってくるとチョイ残念。
いや、それも見せ方次第か…早く次回が見たいなあ。


2013年04月15日 月曜日

『這いよれ!ニャル子さんW』02.「セラエノ図書館戦争」

 原作未読。
 「うー!にゃー!」の繰り返しは子供が覚えて歌ってたりしたんだけど、「SAN値!ピンチ!」はちょっと難しくて歌えそうになく、残念。
と、いうことが気になるぐらいで、他はもう全く前期の延長上にあるNEXTシーズン。

 真尋がモテ過ぎる理由とか相変わらずよく分からないが、それを気にする作品でなし。
 ハス太なんかさして害のない人格だと思うのに、三人同様に怒られたりして可哀想(一対一だと好意的だが、それは他二人でも同じか)。
 一話も見逃せない!などと気負う必要はなく、ダラダラ〜と見れば良いアニメ。


2013年04月13日 土曜日

『進撃の巨人』01.「二千年後の君へ-シガンシナ陥落1-」

 原作は単行本で途中まで既読。
 「食人巨人と、強力な武器を持たない人間の戦いを描く」というあらすじから、どうにも面白そうなイメージが湧かず、かなり長く読んでいなかった。
自分程度の発想・構成能力では、この基本アイディアから発展させる事がとても難しく。
 実際読み始めてみると、想像を絶する面白さにグイグイ引き込まれ、三巻ぐらいまでは一気に読まされてしまった。
 巨人の恐ろしさ、必死で戦う人間の儚さが、恐ろしい緊張感の中で描き出される、凄い漫画。

 中途半端なアニメ化は止めて欲しい、と思っていたけれど、期待に応えるクオリティーだった。
 原作を大事にしているからこそ、僅かに削られた所…ハンネスの葛藤など気になるが、十分許容範囲。
 自分を見捨てて子供達を避難させてくれと哀願する母が、遠ざかる三人を見ながら「行かないで」という言葉を必死で呑み込むシーンなど、非常に上手い。
 食人シーンは、さすがにギリギリの配慮が見られるかな。

 この出来であれば、先のストーリーを知っていても見続けられそう。
 作画レベルが落ちないよう、頑張って欲しい。



『翠星のガルガンティア』01.「漂流者」

 アニメオリジナル企画。
 『魔法少女まどか☆マギカ』の虚淵 玄がシリーズ構成、ということで期待された一作。
 素晴らしくクオリティーの高い画面。
宇宙戦闘を、説明に頼らず画面で見せきったパワーに感嘆。

 内容…
 宇宙怪獣?との激戦は『トップをねらえ!』か、その派生『ほしのこえ』。
 パイロットを音声対応で補佐してくれるロボット搭載コンピューターが『SPTレイズナー』あるいはもっとストレートに『ナイトライダー』。
 宇宙広くに人類生存圏が広がり忘れられた地球は、『銀河英雄伝説』や『レイズナー』でも使われており、SFで馴染みのある設定。
 ハッとするほど目新しいものではないが、しっかり消化した上に新しい見せ方が模索されているため、見応えアリ。
 主人公ロボットは特別な機体でなく、多数の内の一機。
攻防戦において僚機が次々破壊される中、生き残れたのはパイロット能力もあろうけど、「運」の要素が強い。
 ロボット機体内で個別にスリープ状態を取れるのは、珍しい。
 補佐コンピューター、冷静かつ高機能、頼りになる存在で嬉しい。
 地球の文明が進んでいない様子なのは、一度文明が崩壊した後なのか、宇宙船の跳躍から振り落とされた主人公機が時間をも超えてしまったのか。

 まだ、どうとでも展開できる第一話。
伸ばせそうな要素は色々あるが、何を主題として語っていくのかな。
 主人公機と共に地球周辺宙域に飛ばされてきた宇宙怪獣が、破損した体を次第に修復、機体に残っていた爪?牙?を目印に地球へと迫り、主人公が単身戦う事になるとか。
外宇宙から、味方の集団を呼び込んでしまう絶望的展開も。
 地球の技術レベルがもう少し高いなら、主人公機を解析し、量産・対抗する手だってアリなんだけど。
 『まどか』のように、途中から思ったのと全然違う作品に化けていく可能性もあり、油断せず最後まで見続けたい。



『惡の華』01.

 原作未読。
 今期一番の問題作…だろう。
 とにかく、ロトスコープを用いた画面的なインパクトが強く、見慣れたアニメとの違和感にクラクラする。
少し見ていれば馴染み、男子生徒数人が歩く場面など、歩き方のクセが全員に現れており、これは通常の作画だとなかなか実現が難しいコトだなあ、と思ったりもしつつ。

 お話…一話目ではさしたる事件も起こらず、ツカミとしてこれで大丈夫かどうかは難しい所。
 ただ歩くだけの通学風景が無闇に長かったり、キャラクターの関係を「お約束」に乗せて端的に分かり易く描く作り方をしていないので、まとめれば一話にもっと内容が入れられるのでは?と思える。
 しかし、ロトスコープの効果も含め、リアルな感触はかなりのモノ。
不安定感を煽る音楽もあり、次に何が起こるのか予想できず、結構ドキドキしながら見終えてしまった。
 後ろの席に居る少女の暴言なども、通常のアニメ文法に乗せれば『涼宮ハルヒ』「ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人…」ぐらいの扱い になるかと思うが、何しろ強く現実を意識させられる画面なので、「そんな事言って大丈夫か?」と思わせられ、心に深く刻まれる。

 ストーリーは、これから動き出す所。
 面白くなりそう!かどうかは分からないけど、見続けたい。


2013年04月11日 木曜日

『ダンボール戦機WARS』02.「恐怖のウォータイム」

 このアニメのロボット、実際にはオモチャ大の小型ロボットであり、パイロットは搭乗せず遠隔操縦で戦う。
命を賭けたりケガをする事もない比較的平和な戦いようは、学校形態で行われるに相応しい。
 ただ、それだけでは余りにも緊張感に欠けてしまうので、学生にとって死に相当するリスク…「退学」なんかを賭けた戦いにしてはどうか、などとぼんやり考えていたけれど、そんな思いつきではなく実に上手い感じでアニメにしてある。
 自己犠牲的な戦い方をし辛くなる可能性があるから、勝利により溜めたポイントを使えば退学になった部隊メンバーを復学させられる、といった救済措置があっても。
ゲーム的になってしまうか。

 主人公・アラタは、天才パイロットではないけれど無能でもなく、ある程度の戦績を上げつつも数に勝る敵を圧倒できるほどの戦闘能力は持ち得ない。
この微妙なバランスにより、戦いが面白く見られる。
 ドッと出て来た新キャラクター達の見分けは付かないけど、それはこれから、なのだろう。


『波打際のむろみさん』01.「瀬戸際のむろみさん」

 原作は連載で僅かに読んだ程度。
 オリジナルの絵をよく再現したアニメ…じゃなかろうか。
 可愛い外見と、異常な設定のギャップがある女性キャラ、というのは割合良くあるが、「釣り餌のゴカイを食べる」「ハブクラゲに巻き付かれて昇天」「産卵する」など「なんか気持ち悪い」所までを個性として踏み込むのは珍しい。
イカ娘とか、そのあたりは注意深く避けていたので。

 ギャグのテンポが体に合わないせいか声を出して笑う所まで行けず、そうなると見終わった感想は妥当・普通という所に留まる。
 つまらない訳ではないが…うーん、これもあと少し見ての判断で。


『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』01.「俺の妹が再び帰ってくるわけがない」

 第二期放送開始…しかし、どうも薄く記憶している前期と繋がらないなあ、と思えば、別分岐のストーリーがアニメ化されており、それを見逃していたと知る。
ありゃー。
 それでも、別に混乱する内容でなし、何となく見られるのが凄いというか何というか。

 ああ、桐乃ってこんな「萌え」とはかなり縁遠い妹だっけ、そういえば小説がアニメ化されるムチャ展開あったなあ、黒猫は覚えてたけど幼馴染みは「あー居たねえ」ぐらいで恐ろしく良い子ながらヒロインにはなれないタイプだー、などと思いつつ見る。
 作画は気合いが入っていて、設定をおさらいし、レギュラーキャラをざっと顔見せする、新シーズン一話として特に不足ない構成。
 今期は何が・ドコが面白くなっていく予定だろう…提示が弱いためかまだ上手く受け取れず。
前と同じことを続けるなら視聴継続の意欲はガツンと高いという程でもないが、焦らず、しばらく見続けたい。


2013年04月10日 水曜日

『DEVIL SURVIVOR 2 the ANIMATION』01.「憂鬱の日曜日」

 悪魔を召還して戦うアトラスのゲームは、いくつか遊んだ覚えがあるけれど、これは未プレイ。
 タイトルとしていきなり『2』なのね。
前ゲーム『女神異聞録デビルサバイバー』はアニメ化されておらず、ナンバリング『2』を原作としているから、なんだろうけど。

 携帯電話にアプリの形で悪魔召還プログラムが入れられる、という設定は、なるほど。
特殊な機器やPCを持ち歩いているのに比べ、不自然さが少ない。
 「死に顔を見せるサイト」、『着信アリ』的ホラー映画のアイディアとして使えそう。
 異常事態に巻き込まれ、訳も分からないまま戦うことになる導入は悪くない。
 周囲が崩れた地下鉄ホームという限定空間、他の乗客は全員死んで主人公ら三人だけが残っている人数の絞り込みも、視聴者負担が少なくて大変結構。
第一話はこのまま、地下からの脱出にストーリーを絞る手もあったろうか。
地上はラストにワンカット出てくるだけでも良かったように思えて。

 面白くなりそうに思うけど、うっかりすると無難なパターンに嵌りそうでもある。
 しばらく見続けての判断で。


『デート・ア・ライブ』01.「四月一〇日」

 原作未読。
 ドタバタと、やたらパンツを見せながら妹が兄を起こしに来る朝の風景と、SF的非常事態が迫るシリアスな雰囲気の落差が凄い。
そこからまた、思いも掛けない状況・位置に妹が登場し、その不合理さが作品テイストを一気に馬鹿馬鹿しい方向へと持って行く。
 どっちが本筋なんだろ。
この位相差こそが面白い所なのかな。

 ちょっとお馬鹿でワガママな妹が実は異常事態対策部隊の司令官、というのはムチャだと思うけど、古来、主人公格キャラの肉親が地球防衛組織の司令官であったり決戦メカの設計者なのは珍しくない、むしろ必然で、その流れから言えば得心いかなくもない…?
 対精霊の決定的戦力が兄なのなら、自分の暴行にも耐えられる丈夫な体にしたり、身勝手な要求を受け入れられるよう度量を広げたりするのが、平常時の妹=司令官の最重要任務かも。
 妹の設定がすっ飛びすぎていて、最も異質な存在であるはずの精霊は、むしろマトモにさえ思え、影を薄くしており、残念。
それはまあ、次回以降か。

 この先は…言われていたように、主人公と精霊少女がデート?
主人公のハーレム創生能力、ツン→デレ変容指数の大小が地球の運命を決める。
 ライトノベル的戦いの有り様で潔く、展開によっては面白くなりそう。


『フォトカノ』01.「出会い」

 原作ゲームは、面白そう…と思いつつも未プレイ。
 カメラ自体は大抵の携帯に付いており珍しくも特別でもない時代、しかし高級機を手に入れたことを切っ掛けに「これまでと違う自分」へと変わる、現実ではないけれど分かる「気分」をアニメにした感じ。
 新体操女子を無断で撮る所なんて、対象少女の性格によっては(撮影男子の容貌にもより)、盗撮・異常者扱いされ激怒されそうなモノ。

 カメラを構え、いつ・どこで・誰を撮影するのか、そこが第一話の焦点…だと思ったんだけど、割合コダワリ無く。
 可愛い女の子達が次々登場したが、これも誰をメインにするのかぼやけており、各人が印象に残り辛い。
もちろん今回は顔見せに過ぎず、次回以降、ゆっくり描き分けていくのだろうが。
 カメラに関する二つの対立する部活、ドチラに入部するか悩んだ主人公が「エロス」方向を選ぶのは正直だなあ。
これからの作品姿勢がハッキリしていて結構。

 作画の崩れが致命的になる作品なので、頑張って欲しい。
 しばらくは視聴。


2013年04月09日 火曜日

『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』01.「こうして彼らのまちがった青春が始まる。」

 原作未読。
 恋人が居ないとか友達が居ないとか言い出すの、昨今の流行り?
読者・視聴者の共感を得たり安心・優越感を持ってもらいやすく、次第に人間関係を広げ深めていくプロセスなど見せられるからか。

 この作品で中心になるのは「奉仕部」。
何でも屋、便利屋的なクラブ活動は、物語が作りやすいので漫画や小説によく登場するけれど、金銭的報酬もなく、単に面倒ごとを押し付けられるだけに終わりそうで、聖人でもなければ部活継続は難しいんじゃなかろうか……
 という俗人の疑問に、回答の一部を示してくれた。
ヒロイン・雪乃の「あなたの問題を矯正して上げる」という、恐ろしく上から目線の言葉とそれに続く相手への分析的暴言、これに耐えうる依頼者であり、依頼内容でなければ、部に関わる事はないのだろう。
 例えば「掃除当番、代わって」ぐらいの依頼で(こういう依頼がアリかは知らず)酷いコト言われたんじゃ、割に合わないもんね。

 男に渡すクッキーが美味しくある必要はない、というのは、そりゃそうだ。
 まだ高校生の恋であれば、問題なく。
 「結婚」とかを考える年齢になっていると、男が彼女の料理の才能に不安を感じてしまい、関係進行を躊躇わせる要因になる恐れはあるが。
 依頼少女が主人公を好きなのなら、本心を隠して彼に近づき、色々探りを入れたり距離を縮めたりすることが一番の目的だろうから、クッキー作りの腕前を上げる事は余計にどうでも良いのかな。

 ヒネくれた雪乃のキャラクター付けが面白く、彼女の言動は追いかけたい気分にさせてくれた第一話。


『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』01.「出撃」

 アニメオリジナル企画。
 テレビアニメとしては『鉄のラインバレル』以来五年ぶりの、平井 久司キャラクターデザイン作品。
 シリアスで切迫した状況と、コミカルに描かれる巨大ロボットパイロットチームのギャップが特徴的。

 まだ世界観などよく分からず、チームワークが悪い事で期待される成績を上げられない「ザンネン5」…彼らが実戦で見事な戦績を残せたのは、本当の非常事態にチームが一つになれたからか、個々の能力・巨大ロボ性能のお陰か。
ラスト、押し寄せる無数の敵を撤退させたのは、送り込まれた新武装の威力、としか思えず。
 緒戦の勝利に満足せず、やむを得ない犠牲扱いされる取り残された人々を救うため、命を賭けようとする行動は「ヒーロー」然としているけれど、奇跡の勝利には理由付けがあった方がカタルシス度合い高いかなあ。
 この辺、戦いの反省会やチームが受ける賞賛・批判などは、次回以降描かれるのかも知れないが。

 CGロボットによる戦闘、悪くないクオリティー。
 頭部がガチャンと横にスライドし、銃の照準モードになるギミックが楽しい。
操縦席の方で、モニターを、銃に付けたカメラに切り替えれば済むような気はするけど。
そんな事を言い始めたら、そもそも戦闘ロボットが人間形態である意味もないのか。
 一気に引き込まれた…というにはちょっと弱いんだけど、どう展開するのか興味があり、見続けたい。


2013年04月08日 月曜日

 衛星で映画『グレイヴ・エンカウンターズ』を見る。
 モキュメンタリー…というんだっけ、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』『パラノーマル・アクティビティ』などと同じ疑似ドキュメンタリー映画。
 心霊番組撮影のため、廃病院に一泊する事になった撮影クルーに恐怖が。

 面白味が薄く淡々とした導入部、見ていない隙に僅かな動きを見せる車イスなどから、こういう作品のお約束に沿って作られる映画かと。
 いやー、途中から亡霊というかお化け屋敷の驚かせ係みたいなモンスターがポコポコ出てくる。
それも口の辺りが「うぼー」と延びるタイプのヤツばかりで、安っぽく、工夫に欠ける。
 ドキュメンタリー手法を採っているんだから、これは本当にあった事なのか、フィクションなのか、ギリギリの線を狙うのが上手い作りじゃなかろうか。
「病院から脱出しようと玄関のドアを破ると何故か廊下が続いていて外に出られない」「夜明けを過ぎても真っ暗なまま。夜が何日も続く」「行方不明の撮影ク ルーが親切にも?入院服に着替えさせられ帰ってくる」といった、誤解の余地がない行き過ぎ超常現象を見せられると、逆に醒めるなあ。
 『パラノーマル…』も、ラストはやりすぎるんだけど(だから笑ってしまう)、そこまで一応抑えた描写に留め、恐怖を高めようとしているのに。

 病院で不慮の死を遂げた(院長に殺された?)患者達が化けて出るのはともかく、院長自身もスタッフ引き連れて出てくるのは道理に合わないような…しかも、死んだ後はオカルト的に甦ったのか、まだロボトミー手術やりまくってるみたいだし。
 馬鹿馬鹿しさ全開で、そういう映画好きには悪くない。
サッパリ怖くないし、同じ驚かせ手法ばかり繰り返されて呆れるけども、そこがC級映画の醍醐味。
天井から黒い手が一杯出てワサワサ動いてるシーンは、ドリフのお化けコントを思い出し、爆笑。
 ホラー描写より、空腹に耐えかね、ついに○○○をバンバン叩き殺して食べるシーンがインパクトあった。
いくらお腹空いても、アレは嫌だなあ。


2013年04月07日 日曜日

『はたらく魔王さま!』01.「魔王、笹塚に立つ」

 原作未読。
 最後の戦いを挑むべく、魔王の居城へ突入する勇者。
RPG…ファンタジー作品のクライマックスみたいな導入。
 多くの人が思ったろう、時期的に、『まおゆう魔王勇者』と相似。
 しかし、ここからは大違い。

 現実→異世界、またはその逆の次元移動はフィクションにおいてそう珍しいことではないが、強大な魔力を誇った…のだろう魔王が、現実世界では不審者扱い され、パワーを失いつつも生き延びるべく日常に呑み込まれていく、このギャップが面白く描かれていて、一気に引き込まれる。
 ファーストフードのバイトとして、意外なほどの才能を発揮する魔王が可笑しい。
異世界の魔王であった当時も、作戦行動や人事には配慮が行き届いていたのだろうか。
 仕事にも関係ない行きずりの女性に傘を渡してしまう人の好さから、よくイメージされるような邪悪な魔王であったとは思えず。
そのあたりは、いずれ語られるんだろう。

 魔王が現実に馴染み、「堕ちてゆく」プロセスが面白いので、こんなに急がず、細かく描いて欲しかった。
同じく堕ちた…ように見える勇者との出会いを、次回への引きとして見せたいのだろうが。
 魔力も無いまま(魔王にはまだ僅かに残っているが)、実は魔界のものだとか魔王だったとかパワー復活を狙っているとか語ると、単に中二病のよう。
 異世界へ帰る事は出来るのか、このままバイトの地位を登り詰めてしまうのか、女勇者との関係は……次回が楽しみ。



『RDG レッドデータガール』01.「はじめての転校生」

 原作小説未読。
 絶滅危惧少女?
タイトルからは意味不明だったけど、彼女が持つらしい希有な力に加え、現代風ではない彼女自身の有り様をも表しているのかな。

 ヒロイン・泉水子が「髪の毛を切った」という、普通なら何と言う事でもないイベントを、一話通じて色々な人からリアクションを引き出す大事件としてしまうのが凄い。
 反応の軽重、好意的・否定的…それによってヒロインとの関係や視点を繊細に描き出す。
繊細すぎてインパクトには欠けてしまうが、悪くない。
 彼女がパソコンと相対した時に見せた超常の力、その不可思議なイメージも、まだ詳細は分からないものの、面白い。

 今時お下げ髪、垢抜けないメガネの泉水子は、ダサ可愛い。
 彼女のため、人生を曲げられてしまう深行との関係が、これから柱になっていくのかな。
 まだまだホンの導入部であり、ストーリーがどう転がっていくのか分からないけれど、見続けられそうな予感。


2013年04月06日 土曜日

『ダンボール戦機WARS』01.「戦場に降りた日」

 ダンボール戦機シリーズは、アニメ一作目の最初を少し見た程度。
 これまでと同一世界上にある作品なのか…分からないけど、設定を視聴者がある程度知っている事を前提としているのか、小型ロボットLBXなど根幹を成す存在についてもサラッと流す程度。
 実際、そんなに分かり辛いものではなく、あんまり細かく解説されても面倒なぐらいか。
 ロボットは強化ダンボール製である、という設定、作品中意味を持っている?
ホントに販売しているオモチャもプラスチックや金属製なのだろうし、ダンボールならではの何かが、ある?…「ダンボール戦機」って言葉の響き、親しみやすさ狙いかな。
(ご指摘を頂きました。全くの勘違い、強化ダンボールで作られているのはロボットでなく、戦いに用いる舞台の方だそうです。うわー恥ずかしい)

 特殊な学園への転入、友人でありライバルとなるのだろう少年との出会い、ざっとした状況説明と実戦体験。
妥当な第一話で、特に破綻無く。
 火器性能が低いのか相手の装甲が厚いのか、一発銃撃を当てた程度ではさしたるダメージでも無さそうな敵機体に対し、馬乗りでのパンチ攻撃で行動不能に追い込む主人公。
「あんな戦い方をするなんて…凄いヤツだ」という賞賛対象かと思えば、格闘戦用ではない腕で無理をしたため、その後は銃も持てなくなってしまい、隊長に無思慮を批判されるのが面白い。
 しかし、サッパリ命令を聞かない新兵二人を抱えた隊長の大変さ…可哀想。
 最後、どうして主人公軍が勝てた?
他の隊が勝利条件を満たしてくれたのかな。

 シリーズを重ね、お約束になっているのだろう色々が分からないため、ちょっと入り辛い部分はあるけれど、しばらく見てみようと思わせる第一話だった。
 『ガンダム』も、こういう学園シミュレーションバトルからスタートし、そこで好成績を収めた少年が実戦に…といった流れにすると、歴代作品との差別化・個性化が図れたような(『エンダーのゲーム』っぽいか)。


2013年04月05日 金曜日

『断裁分離のクライムエッジ』01.「-眠れる森の姫-」

 原作未読。
いかにもライトノベル…と思っていたけれど、漫画原作なのね。
 他者の髪を切りたい男の子と、自分の髪がどうしても切れない女の子、求め合う二人の出会いが第一話。
これがしかし、「髪を切りたい」という、視聴者が単純には同意し辛い趣味嗜好病理の部分に描写が足りず、説得力を弱くしてしまい、主人公との間に距離を生じさせてしまう。
 異常気味な主人公と、何となく仲良くなれてしまうヒロインも、感情移入の対象外。
「彼の異常さは、異常を抱える彼女が求めるものでもあった」ことの奇跡が描かれているんだろうけど、セリフによる説明だけで無理に話を進めているため、作り手の都合ばかり強調される。

 「殺人鬼の子孫」とされる少女二人の登場がまたイカニモ唐突で、生理に合わない。
 物語に乗れていないため、主人公が持つハサミでヒロインの髪が切れる、本来は何らかの盛り上がりとなるべきシーンさえ、「そう言われても…」としか。
 髪を切ったシーンの後、二人が突然ベッドに横たわって話をしている、ここも流れが寸断されていて違和感。
 この先にこそ、作者の本当にやりたい事があるので、展開を急いだのか。
でも、焦ってツカミをしくじると、お客様はそこまで付き合ってくれないよ。

 どういう物語になっていくのかに興味はあるものの、視聴継続意欲は低め。


『DD北斗の拳』01.「世紀末なんてフツーだ ケンシロウ登場!」「歌えケンシロウ 愛をとりもどすために !!」

 原作はもちろん既読…かと思ったけど、「パロディーアニメ制作企画」ではなく、「原作をパロディーにした漫画を元に制作されたアニメ」なのね、こちらの原作は未読。
 そりゃオリジナルは漫画誌に残る名作ではあるが、何で今時…?
という疑問への答え、「パチンコ」ってことなのかな。

 キツくディフォルメされたキャラクター達が、特に何も起こらず世紀末を越えてしまった日常と戦っていくお話。
 「お弁当、あたたためますか?」にはちょっと笑ってしまったけど、うーん、やっぱり今更感が強く、乗り切れない。
 大地 丙太郎が監督。
一話目はコンテも自ら担当し、ポンポンとテンポよく進めていってくれるが……

 何も考えず、うだーっと見るべき作品。
アニメの視聴に使える時間が不足しているような人間は、無理して見る必要ない。


2013年04月04日 木曜日

『まおゆう魔王勇者』最終12話.「「待たせたな、わたしの勇者」「寝坊しすぎだ、おれの魔王」」

 経済や宗教、社会システムの有り様をRPG的世界観に持ち込む、異色のファンタジーも終わり。
 『狼と香辛料』では、ちょっと経済的側面が分かり辛く、また薄く感じられた事を不満としていた気がするけど、この作品でも同様。
いや、こちらは頑張って難しいことを描いていたのかな…自分の理解力に難があっただけで。
 魔王が持つ、作品世界の平均水準を超える技術や知識により世界が改変されており、それは便利過ぎでは?と思っていたが、『JIN-仁-』『信長のシェフ』のような「タイムスリップにより知的優位性を持つキャラクターのドラマ」バリエーションだと考えれば、納得できる。

 知的巨人・魔王、化け物のような戦闘力を持つ勇者より、メイド姉みたいな市井の人間が、一歩踏み出す事により歴史の流れを変えていく所を面白く感じた。
 今作では人間世界がストーリーの中心になっていたから、続編があるなら魔族世界の理解や誤解、内紛など、見てみたい。
魔族は食べるモノに困ったりしてないんだっけ?

 無駄に巨乳で博識なのに男女関係への知識や実践力に欠ける魔王は、可愛くて魅力的だった。
 彼女と、勇者を挟んで三角関係を形成する女騎士の位置が面白く、女性同士で火花を散らしつつ互いを尊重し合う所は爽やか。
 メイド妹の元気さには救われる…この子が笑顔で居られるなら少々の事は大目にみられるぐらい。
 世界はまだまだ困難に満ちており、キャラも更に深化させられるはず。
ムズカシイことは置いて、勇者と魔王の奥手なラブコメをもうちょっと見たいなあ、という理由だけでも、続編を期待したい。


『たまこまーけっと』最終12話.「今年もまた暮れてった」

 京都アニメーションらしい恐るべきハイクオリティーな作風と、拍子抜けするぐらい何も無い日々の描写が、見る者を不安にさえさせてしまうアニメだった。
 一応は物語を閉じる仕掛けだったのだと思う、王子の妃捜し。
誰しも「たまこが候補になる」と予想したろうし、「でも嫁いでいく事はない」も分かっていたろう。
 具体的に描かれはしないけど「チョイは王子が好きで、王子も彼女を大事に思っており、二人の気持ちが確認できればそこでまとまる関係」というのも、ハッピーな物語にするには当然取るべきと考えられる路線。
 …ハラハラさせ、没入させ、高い充足感を与えるストーリーにすることは、最初から目指されていない。

 その代わり?キャラクター達は嫌味なく、衝突する姿を見せず描かれ、ふわっとした後味だけを残す。
 たまこともち蔵、みどりは三角関係を形成するのかと思ったが、そこまで行かず終わってしまった。
もち蔵…自分の誕生日より、あんこの悩みに心をとられ、たまこから差し出されたプレゼントのケーキ?に意表を突かれて涙ぐむ所なんて、モテモテになっても許せるぐらい好感の持てる男の子だったんだけどな。
 史織のエピソードはサラッと流され、後は内面にほとんど触れる事が無くて、物足りない。
 豆腐屋の小太り男が、さゆりに寄せる気持ち・結婚への想いなど、どうせ描くならもうちょっとフォローして上げても…

 でもたまこは元気でボケてる良い子であり、バトン部の振り付けに正面から悩み続けるみどりが愛しく、チョイチョイ一言で笑いを持っていくかんなも好き。
 もっと波乱を起こすキャラであって欲しかったけど、チョイの可愛さ・デラに対してのみ表すキツさも素晴らしい。
 たまこ母の不在、というのがシリーズを通して感じられ、分かり易く泣いたり喚いたりする訳ではないけれど、たまこの気持ちは伝わってきて、上手い。
あんこにはもっとストレートな感情表現をさせても良かったかな…でもまあ、やり過ぎると、ふわふわした作品の感触を損なう恐れがあるか。

 毎回、作画には驚かされる所があり、何気ない一家団欒を真上のアングルから長く描くシーンなんて、地味なのにその面倒さを考えると気が遠くなってしまう。
 人気があったなら続編は作れるだろうし、ココで完結しても問題ないアニメ。
でも時を経て、ふと、またこの居心地の良さに還りたくなる事、あるかも知れない。

 プロモーション的に流された京アニのCM。
 水泳男子のバージョン、そういえば女性向けアニメをこの会社はほぼ手掛けていないよう思われるので、こういう挑戦は面白いかも。
これまでの顧客である男性視聴者が付いてくるかどうかは分からないけど。


2013年04月01日 月曜日

『ガールズ&パンツァー』最終12話.「あとには退けない戦いです!」

 放送は随分間が空いてしまったけれど、「続きは買って見てね」ではなく、最後まで放送してくれたのが有り難い。
 忘れっぽい自分でも、結構数が多いキャラクター達を覚えていられたのは、ヒロインチームにも「チーム毎の特色づけ」と「構成各員の描き分け」をきちんと行う、丁寧な仕事の故。

 戦車による激戦に次ぐ激戦の迫力、戦力の差を機転と勇気とチームワークで乗り切るヒロインの格好良さなど、戦車そのものへの知識も興味も薄かった自分でさえ、最後まで面白く見られる内容だった。
 戦車二台を使い、大型戦車の動きと砲塔を押さえ込む無茶な戦い方に、笑ってしまう。
 一台を小径の障害として置き、戦える間は勿論戦力だけど、戦闘・走行不能となり白旗を揚げた後でも(その後こそ安全に)「通せんぼ」の役に立ててしまうのが楽しい。
 敵戦車の車体に接触するほど近づき、相手の砲塔の間合い内に入り攻撃を受けない戦い方。
戦車二台で(剣呑な)ダンスを踊るような…映画『リベリオン』の架空銃撃格闘技・ガン=カタのようでもあり、その面白さに感心。

 キワモノとしか言い様がない題材なのに、恐ろしく真面目なアプローチ、戦車・少女らへの愛情により、見る者を引き込んでみせた、大変な労作。
 ヒロインチーム内に彫り込みが弱いキャラはまだまだ居るし、敵チームまで含めた人間関係をこれから様々構築できるはず。
 戦車を用いる戦いのアイディアをこの先も大量に用意できるか…は、ちょっと分からない、厳しい所だと思うけれど、より成長した少女らによる再戦とか、グレードアップした日本選抜最強チームによる世界戦とか(笑)見たいなあ。


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