2013年08月27日 火曜日 |
衛星で放送された映画『トータル・リコール』(2012)を見る。 シュワちゃん映画のリメイク、というかフィリップ・K・ディックの原作を再映画化したもの。 どうしてもポール・バーホーベン監督版と比べてしまう。 コリン・ファレルは、別に悪い事もないけど、シュワルツェネッガーほど画面を掠っていく力がないため、印象としてここで大きく負けてしまう。 『アンダーワールド』『ダイ・ハード4.0』のレン・ワイズマン監督は、これも別に悪くない作品は作るんだけどソツなくまとめる所があって、バーホーベンの恐るべきアクの強さ・趣味の悪さの後では薄く感じられる。 宇宙スケールで「なくなっている」のはどうなんだろう、そういう作品だと思っていたため、ちょっと拍子抜け。 CG技術は隔世の進化を遂げており、前作の時代には不可能だった事が今は出来るのに、「やってない」のはどうなのか… 筋立ては大体そのまま。 期待の上を行くような変更は無く(変装シーンなんか驚かす・笑わせるチャンスだったのに…)、変えられた基本設定やクライマックスには緊迫感や説得力が薄く、感情移入度の低いストーリーで、この内容のどこを「いける!」と確信して再映画化したのか不明。 映画としてダメなのは確かだが、好きな所はある。 『ブレードランナー』風…というより、その影響を受けた『ボトムズ』ウドの街を思わせる、大きなキューブで構成された都市構造。 キューブの下側から抜け出し、隣のユニットに飛び移るようなアクションのイメージが面白い(『ボトムズ』でそのまんまやってた事だけど)。 エアカーチェイス、巨大建造物の中を縦横に飛び回るエレベーターを用いたアクションは、合理的なんだか不合理なんだか分からない都市の仕組みを感じさせてくれ、引き込まれる。 個々のシーンとしては、結構面白がらせてくれたり。 夢(前映画では監督の趣味からか「悪夢」的)と現実の境界や曖昧さを現代的に捉え直し、全体をそこに向けて再構成すれば、今、もう一度作る意味を現出させることが出来、もっと評価してもらえたかも知れないんだけど。 まあ、気楽に見られる、お金を掛けたB級映画として嫌いじゃない。 『ステラ女学院高等科C3部』08.「司令ハ非情タルベキカ?」 サバイバルゲームを中心として、女の子達が頑張ったり呑気に過ごしたり脱線したりする、テーマへの絞り込みは弱いもののそれも恐らくは狙いとしてノンビリ見せるアニメだと思っていたので、嫌展開に違和感。 サバゲー自体にしても、強敵相手には為す術もなく負け、しかし関西の強豪…らしい学校には余裕で勝ったり、設定されたヒロインらの強さが分かり辛かった。 ヒロインの成長に的を絞る手はあったろうが、日常からすっ飛んだエピソードを挟んだりして、真剣には受け取り辛い。 「それはそれで」「視聴者に何も考えさせず、ただ今週放送分を楽しませる構成もありだろう」と思っていた…けれど、嫌な方向への展開は…… ヒロインの成長を描くバネにしたいのだろうが、もうそこには余り興味がない(興味を持たせる作りになっていない)ため、見ていてただシンドイ。 結構バカな事をやっていた前半部分と上手く繋げられないような。 作品そのものやキャラクターへの思い入れが強い人は、これでより引き込まれて見られるのかも知れない。 そうでもなかった自分としては、この辺りで脱落。 |
2013年08月18日 日曜日 |
映画『パシフィック・リム』を見る。 『ブレイド2』『ヘルボーイ』『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロ監督による巨大ロボット作品。 不満は、多々ある。 長年、和製ロボットアニメを見続けてきた身としては、「もっとケレンの効いた演出を!」「ロボットの個性が弱い!」「あと一言、熱いセリフがあれば泣けるのに!」と、言いたい事色々。 友人に「早く見てくれ、それまでは内容に触れる文句が言えないから!」と、変な勧め方をするぐらい。 でも、面白い。 見ている間中ずっとワクワクする、とにかく嬉しい、シアワセだ。 こんなにも妥協なく、巨額の予算を掛けて、実写で画面に説得力のある巨大ロボットバトルを見せてもらえるとは思わなかった。 『トランスフォーマー』もお馬鹿さんな所が嫌いじゃないけど、ストーリーにもバトル演出にも大きく難があり、満足には程遠かったので。 巨大ロボット・イェーガーは「人が乗り込んで操縦するロボット」。 しかも「搭乗者二人が記憶・思考を融合しないと動かせない」という『コン・バトラーV』合体システムのような厄介機構を搭載しており、不合理だけど燃える。 ロボットバトルのゲームなんかだと、コントローラー一つで相当複雑な動きを可能にしているから、この延長上に(しかも人体動作トレースシステムで)人間二 人も必要だとは思わないが、元々存在自体が合理的でないロボットには「はぁ?」と思わせる設定の一つや二つ、あって当然か。 敵となる怪獣がコワイ。 米版『GODZILLA(結構好き)』よりも「怪獣」をしっかり理解している感じで、嬉しい。 海上でのバトル、都合に合わせて水深をテキトーに設定した様子が(遠浅海岸なのかなあ?)また日本特撮っぽくて可笑しい。 予告で聞かれた「エルボー・ロケット」が、吹き替え本編では何故か「ロケットパンチ」になっており、戸惑ってしまったり。 せっかくの武装だし、もっと何度か有効に使って欲しかったなあ…エルボーの推進で急激に体勢を変えたり、千切れた腕のロケットを遠隔操作で点火し怪獣の後ろからブン殴ったり。 ストーリーを単純化するのに必要なんだけど、上層部がバカすぎ。 そもそもイェーガーなんてモノを作る時点で賢くはないのか…専用の戦闘機でも量産した方が合理的だもんね。 設定も多少は読んだが、巨大ロボットの必要性が弱いのは残念。 「とにかく巨大ロボットを作るべき」「戦闘機や戦車じゃ全然ダメだ、人の姿をしている方が強いんだよ!そんな事、日本人なら子供の時から知ってるぜ!」という常識(?)は、アメリカ一般に通用しないのでは。 主人公とヒロインにトラウマを設けたのだから、精神融合設定を用いて、乗り越えるプロセスを見せて欲しかった。 ヒロインの過去、本来「家族を怪獣に殺された恐怖と怒り」がメインであるはずでは。 後の展開に繋げるためか、この辺が弱く、ためにトラウマの乗り越え方まで弱くなってしまった。 傷を克服し、パイロット同士が心から信頼し合えるようになった時、イェーガーは本来の性能をも越えるパワーを発揮する…的な所があればなあ。 アメリカ合理主義映画では、そういうのあんまり見た事ないけど。 米も日本も興行成績は余り良くないらしいのに、中国では大当たり、と聞く。 それなら、中国をもっと格好良く描いても良かったかな。 カンフーを使う高速打撃型イェーガー、武装はヌンチャクで。 次回作があるなら、韓国イェーガーも設定すれば…韓国武術って何だろ?剣舞とか?…を使い、中国ロボと共に日本とは単純な協力関係にない。 この三体が恩讐を乗り越えて友情を見せても良いし、逆に乗り越えられず三国共に自滅してもテーマとしては意味を設けられる。 いや…アメリカ映画だし、出すなら米とキューバ・北朝鮮・イラン辺りの関係を描くか。 こんな感じで、つい『2』を考えてしまう。 パイロットは一人きりで、操縦補助として怪獣の脳が使われており、性能を恐ろしく上げられた代償に、パイロットが平静な気持ちで居続けなければ怪獣に意識を喰われるイェーガーとか。 お約束の合体・変形機能は是非実装して欲しい。 とにかく続きが見たいなあ! 取りあえず、ソフト化されたら本編を何度か見返したい。 馬鹿でテキトーでツッコミ所満載、でも格好良くて嬉しくて熱くなる映画。 これだけのモノを見せてくれて、ただただ「ありがとう」。 |
2013年08月10日 土曜日 |
夏コミケ、二日目・日曜日。 いつも通り白昼書房で参加します…が、つい今まで作業をしておりましたコピー誌がどうにも間に合わず、自サークルの売り物は無しという情けないテイタラクに。 申し訳ありません! 寄稿した堀 博昭先生のコピー誌は委託を受けて販売できる…と思います。 ついでだから酷暑にグッタリしたオッサンの顔でも見てやれ、とお考えの方は、お立ち寄りを。 |
2013年08月05日 月曜日 |
『ガッチャマン クラウズ』04.「Kitsch」 えええコレが?というほど原典と違う『ガッチャマン』新作。 だいたい「科学忍者隊」じゃないし…いや、現代地球人からしたら魔法に等しい技術、というだけで、全て科学に基づいてはいるのかな。 ゴッドフェニックスも出そうにない。 もしかしたら、凄くヒネくれた形で登場する可能性はあるか。 よくある「ズブの新人が正義の組織に加入し、失敗しつつ成長する話」ではなく、ヒロインも初見の印象通り「現実と上手く折り合えない不思議ちゃん」ではない。 ガッチャマンは、謎の存在から力を与えられ、言われるまま(なのかな?)よく分からない脅威・MESSと戦っていた。 それは正しい事だ、そうするべきなのだ、と思っていたんだろうけど、先入観を持たない はじめがMESSと仲良くなってしまい、そのお陰で人間は襲われなくなる。 …なかなか見ない展開で、驚かされた。 新人は、無知故に良かれと思った行動でチームに迷惑を掛ける、という辺りがパターンなのに。 はじめは、見知らぬ他者とコミュニケーションを取る能力に長け、災害ボランティアもできる行動力を持つ。 「不明な敵?と理由不明のまま、現実離れした戦いを繰り広げてきた」清音と比べ、どちらがどれだけ「正しい」のか… 実に面白い提示。 多くの人がスマートフォンに導入している様子のSNS「GALAX」も面白い。 ちょっと『東のエデン』で開発されていた携帯サイト機能に似ているかな。 ホストプログラムが、大小様々な事件や個人的悩み事に対し、使用者へと暫定的アドバイスを与えつつ、対応可能な他者をマッチングして解決を図る。 基本的には善意に基づいている? 金銭が関わる「仕事」に発展しそうなケースもあり、ポイントが与えられているようでもあるし、単純ではないのか。 「GALAX」「総裁X」は、今のところ人々の役に立っていると思え、原典ではこれらこそ「敵」であった訳だけど、ストーリー進行と共に性質が変わっていくんだろうか。 作中で、唯一悪者っぽいベルク・カッツェの企み、ガッチャマン側トップとの関係も気になるところ。 どう転がっていくのか分からない筋立てで、楽しい。 オリジナル『ガッチャマン』は自分の田舎で放送されておらず、未だに「全体的なストーリーは知ってる」「所々のエピソードを見た」ぐらいのため、思い入れはさほど強くない。 だから「こんなの『ガッチャマン』じゃねえ!」という反発は弱く、面白くなるならどういう形になっても構わない。 ただ…これならタイトルは『モノノ怪CROWDS』でも『つり球SERIOUS』でも良かったような気はしないでもないな。 |
2013年08月03日 土曜日 |
映画『モンスターズ・ユニバーシティ』を見る。 前作Blu-rayを娘がとても喜んで見ているため、大画面で続編(時間を遡ったエピソードではあるが)を見せようと思い。 『プリキュア』は劇場で二作ほど見た事のある娘だが、それ以外の、二時間近くある映画をスクリーンで鑑賞するのは初めて。 「コワイ」という所もあったけれど(恐がりなので)、全体的には飽きる事もなく、喜んで見られたようで、良かった。 作品内の「世界を揺るがすような大事件」は一作目で起きており、そうそう衝撃的イベントは組めまいと思え、どんなものかと見たが…ああ、なるほど、スケールはずっと小さくして、その代わりキャラクター同士の関係を細かく描き、面白さを演出している。 努力してもなかなか報われないマイク、持って生まれた血と才能に甘え傲慢で傍若無人なサリー。 一作目からすると意外な姿を晒す二人。 反発しつつ、逆境を乗り越えて少しずつ距離を詰めていく、その過程を(結果は分かっているのに)ハラハラ見せてしまう手腕が凄い。 ピクサーらしく、しっかり詰めて考えられたストーリー。 ちょっと都合が良すぎる…と不満を感じたイベントに、何故そうなったかの理由を設定してある所なんて、感心。 絶望的にダメダメでウンザリするような学生チームが、それぞれに全力を尽くし成長していくのも嬉しい。 CGは、十分だった前作より更に進化を遂げていて、美麗。 同時上映された短編『ブルー・アンブレラ』では、実写としか思えない町の風景を作り出しており、ここまで来てるのかと驚かせてくれる。 笑って、友情に胸を熱くして、気持ち良く見終えられる(帰宅したら一作目が見たくなる)、エンターテインメント。 |
2013年08月02日 金曜日 |
『ファンタジスタドール』04.「じめじめしめじ 残念王子の逆襲?」 ドール達と個別に交友が深まっていく、手堅い構成。 年長(に見える)であり、しっかりした所もありながら、天然ボケ因子を持ち可愛いマドレーヌが、イイなあ。 彼女のエピソード、もう少し彫り込みが欲しかった。 全体にそうだが、余り深い所まで描かず、凄く「嫌」な部分を見せず済むアニメで、だからライトに眺められている。 食い足りない、と思うけど、視聴が負担にならないのは良い面だとも思える。 しかし、極悪非道なマスターについて、伏線…のようなモノを残しつつエピソードが一応終わるのは、拍子抜け。 「殺された」に等しい体験をしながら、それでも極悪マスターに付き従っていくアロエの内面も描き足りておらず、残念。 この人には私が付いていないとダメになる…って、男から酷い目に遭わされている女性が自分を慰める呪文みたいなモノじゃないかなあ。 敵対し、攻撃していた相手が所有する、貴重なカードを費やして復活させてもらった事への感謝ぐらい、しっかり表明しておくべきでは? 「思い込みが強すぎて周囲が見えていない」という意味で、このマスターとアロエは良いコンビなのかも。 うずめ、カードバトルの才能を持つ設定だったような。 まだ特殊カードの所有枚数が(多分)少なくて取れる戦略が限られるとか、事情はあるにしても、ボーッと立ったまま何の指示もしないのは、どうだろ。 ドールへの思い入れが強く(人間と同様に考えている)、自分の体を張って庇う事があり、強い信頼関係を築ける…というのも、才能の内かな。 「マスター」になってしまった事をまだ積極的に肯定できていないうずめ、この辺りは丁寧にフォローされていて、好印象。 極悪マスターのドール達も、みんな可愛いんだし、うずめのチームに吸収されれば良かったのに。 五人でも持て余し気味、これ以上となると…ではあろうが。 うずめ家の中で、ドール達の事情がバレないように悪戦苦闘しているのは可笑しい。 深夜アニメ、と考えると物足りないけれど、夕方放送の女児向けアニメを視聴対象層ではないのに見ている気分でいれば、不満も少ない…かな。 |
2013年07月26日 金曜日 |
『ウルトラマンギンガ』03.「双頭の火炎獣」 開始前特番的なモノは見ていたのに、本編一、二話を痛恨の見逃し。 てっきり『ギンガ』の名前で新番組になると思っていたので、『新ウルトラマン列伝』へのチェックが緩かったため。 だから、設定等の概要は分かるものの、キャラの立ち位置とか詳細については理解できていない。 『仮面ライダーディケイド』『ゴーカイジャー』のごとく、歴代ウルトラマンの姿にも変身して戦うヒーローだと聞いていたけど、怪獣にまで変わるとは思わなかった。 しかもケムール人かぁ…不気味(走り方は妙にユーモラス)なイメージしかないのに、よくこれをセレクトしたな、『ウルトラゾーン』で着ぐるみを新調したから? 悪役であったはずの怪獣を主人公側が使うのは『ウルトラギャラクシー』でも既にあり、流れとして不自然ではないが。 そういえば『ライダー』『戦隊』じゃ、蜘蛛男やイカデビル、機関車仮面なんかを正義側は使役しなかった。 怪獣・宇宙人に大きな魅力を持たせている(魅力のあるものも居る)ウルトラシリーズならでは、かな。 田舎町が舞台、主人公が少年、防衛隊は登場しない、脅威が存在する事を町の人々は知らない?…と、かなり異質なウルトラ作品。 野心的、とポジティブにも捉えられるが、予算の都合を少々感じてしまう。 今回の話はあんまり面白くなくて、ダークサイドに堕ちる女性の動機や内面が描けていないし、少年達のドラマに引き付けられる所は無く、巨大化バトルまで間延びしており緊張感に欠け、ミニチュアも少なくて、うーん。 前二話と比べ、今回はテンションの低い内容だったそうだから、次も見てみないと何とも。 久々の『ウルトラ』テレビシリーズだし、例え不満があろうと最後まで見ると思う。 |
2013年07月24日 水曜日 |
映画『風立ちぬ』を見る。 言うまでもなく宮ア 駿監督の最新作。 「零戦を作った男」を描く『プロジェクトX』ではなく、モデルとなった堀越二郎の人生を綴る伝記映画…でもない。 虚実入り交じった、大人のファンタジーとでも言うべき体裁。 実に淡々とした内容で、失敗を続ける戦闘機開発が転機を迎える「これだ!」の発想シーンとか無いし、浮世離れした主人公が見せるのは「凡人が努力で成功をつかむ物語」でもない。 大震災に見舞われ、経済的にも貧しい日本が、這い上がろうと懸命に努力している、現代にも不思議と通じる、その時代を描いたものなのかな。 お腹を空かせた子供達に、主人公がシベリア(懐かしい〜)を渡そうとするシーン。 知らない大人への警戒心もあったろうが、理由もないホドコシは受け取らない、子供ながらの矜持(日本人の誇り)を感じられ、印象深い。 開発した戦闘機がバタバタと敵機を撃墜する様子を見せれば、そりゃあ映画的カタルシスは強くなったろうけど、監督が作品に込めたテーマから外れてしまう。 これまでの映画に無いほど「泣かせる」要素が強いのは意外。 ベタといえばベタな筋なんだけど、分かり易い。 泣きのエンターテインメントとしては最高だろうポイントを外して・ワザと描いていないのは、零戦大活躍を見せないのと同じ理由か。 それでも、泣いた。 ヒロインの可愛らしさ、健気さ、それを全部受け止める(彼女に受け止めてももらっている)主人公の嬉しさ、この辺は素直に胸を打たれてしまう。 子供に楽しめる要素は果てしなくゼロに近いし、面白い!と単純に言える内容かどうかも分からない。 でも、破綻なく、ストーリーの失速もなく、しっかりとまとめ上げられた、宮ア 駿監督作品ならではのズシリとした手応えを感じられる、力作。 見て良かった。 |
2013年07月15日 月曜日 |
『超次元ゲイム ネプテューヌ』01.「プラネテューヌの女神」 原作ゲーム未プレイ。 三十分、一応見た…はずなんだけど、もうサッパリ話が頭に入ってこない。 キャラを一斉に出し過ぎとか、第一話を見せるため必要な設定紹介が出来てないんじゃないかとか、思うことはあるんだけど、作画が良く、女の子達は可愛いから、そういう作品を好む層や原作で既知のファンには無問題な内容だったんだろう。 昔は、乗れない導入部のアニメであっても、何とか理解したい、面白いのかつまらないのかだけでも自分なりに判断したいと考え、しがみついて見続けたりしたものだが… そういう根性も、時間もないため、「自分に合わないアニメ」ということで、終了。 |
2013年07月14日 日曜日 |
『銀の匙』01.「エゾノーへ、ようこそ」 原作は、連載で既読。 『鋼の錬金術師』作者が、「ガンガン」ではなく「週刊サンデー」に雑誌を変えて連載、というところから話題の作品だった。 農業テーマなら、同作者のエッセイ漫画『百姓貴族』で非常に面白く描かれている。 「農業の楽しさと厳しさ、取り巻く現状」についてはコチラの方が凝縮されており高濃度で、これ以上描くことあるのかなあ?と思っていたが… 失意も希望も弱さも逞しさも込めた青春群像が展開され、「農業に携わる人々の気持ち」がとても丁寧に語られていて、グググッと引き付けられる。 特に、「農家にとって牛や豚や鶏はどういう存在なのか。ペットのような愛情があるのか、単に『いずれ金銭へと換える対象』なのか」、個人的にまるで理解が及ばなかったことについて、少し分からせて(こういうことかなあと感じさせて)くれたのが印象深い。 主人公の前には人や困難が立ち塞がるけれど、戦って倒す・乗り越える…というより、「それは本当に『敵』なの?ほんの少し頑なな自分を変え、少しだけ視 点を移してみると、実はぶつかる必要さえないものかも知れないよ」とでも言うように描かれており、途方に暮れることの多い(自分のような)人間には、示唆 に富んだ内容ともなる。 アニメ。 作画・キャスティングは悪くない。 原作も、特に最初は淡々と始まっており、こういう描き方にならざるを得ない所も分かるけど… 作り手の「今回はここを見て欲しい」「ここは面白いでしょ?」が伝わり辛い作りで、アニメにより初めて内容を知る視聴者にはともかく、原作既読者を見続けさせるには弱く感じてしまう。 |
2013年07月13日 土曜日 |
『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』01.「モテないし、ちょっとイメチェンするわ」 原作は単行本の一巻を既読。 痛々しいヒロインの痛々しい日常を綴るギャグ。 何という事もない外界情報でも、自己脳内偏光フィルターを通し考えに考えすぎた末、これがベスト(気が効いている)!と思う対応をイキナリ発信した所、周囲との感覚のズレ著しく「えっ?何?どうしたのこの人?」とドン引きの戸惑った反応を示されてしまう。 その結果を受け、反省もあるけど責任転嫁で「自分は正しい、周りがおかしいんだ」とする事により更に思考偏向が進み… って覚え、自意識が過剰で過敏だった頃には、あるなあ。 なので、ヒロインの行動は、笑ってしまいながらも辛い。 しかし彼女には、何のかんの言いながら優しく付き合いのよい弟が居るし、(読んだ限り)悪気のない同性の友達もおり、世間でだって自分が危惧するほどには浮いていない。 落ち着いて自己検証してみれば、随分恵まれた環境じゃないかな。 アニメ。 ほとんど(意図して)可愛くなく描かれている原作ヒロインに対し、アニメでは、さすがに商品展開の都合もあるのか基本的に可愛いようデザインが直されている。 痛々しさがかなり減ってしまったような…まあ、その方が一般的には見易いだろうけど。 原作を並べ替えた第一話。 単行本一巻の半分ぐらい使ってしまった印象。 四巻までしか出てないと思うが、ネタはもつのかなあ。 作画・演出にソツはなく。 オリジナルエピソードが展開されるなら見てみたいけれど、そこまでは原作を読めば十分だという気がしてしまい、視聴継続の意欲は弱め。 |
2013年07月12日 金曜日 |
『きんいろモザイク』01.「ふしぎの国の」 原作未読。 ふわっとした始まり方で、ヒロインはふわふわと留学、受け入れられてその家の娘と仲良くなり、楽しく過ごしたが予定通り帰国の日が…という、余りにもフツーであり刺激の弱い冒頭、だとか何とか思いつつ、お別れのシーンで若干涙腺に来てしまう。 ドコにも嫌味のない可愛い話、悪意のカケラもなく可愛いキャラクターは、強い。 視聴者の無条件な好意が期待できる、というのは、凄い事だ。 「アリスを日本の学校で見た!」ぐらいで次回へ引いても良さそうだけど、しっかり転校プロセスを消化、忍との再会を見せる。 エンディングがあったかと思えばそれは遅れ過ぎたオープニングで、続けて本来のエンディングとエピローグが続く、構成はなかなか思い切っていて驚かされる。 次回はどうなる?なんていうドキドキとは縁遠いストーリー。 期待通り、心地良く、微笑ましいコメディーが繰り広げられるんだろう。 「癒し」とか、そーゆーことを喜べる視聴者向け。 ふわふわと見続けたい。 『魔界王子』01.「devil and realist」 原作は、ヨメが単行本を買っているので最初の方だけ既読。 アニメを見て…原作に凄く何かを足している訳でも削っている訳でもなく、少々ゆるめではあるが悪くはない演出と作画による、無難な第一話。 男性も見られるだろうが、基本的には女性向け作品だと思え、評判が良いようならヨメの単行本を借りて続きを読む事にして、アニメの視聴はここまで。 |
2013年07月11日 木曜日 |
『ブラッドラッド』01.「骨でした」 原作未読。 タイトルで検索しようとして「ぶらっど」まで打ち込んだら「ブラッド・ピット」というのが先に出た。 別にそれと引っ掛けている訳では…ないのかな。 それなりに普通の暮らしがありそうな魔界に、現実界から紛れ込んでしまった少女が…という出だしは『はたらく魔王さま!』逆パターンかと思ってしまった けど、ダメオタクながら恐ろしい力を持つ主人公の実力発揮に続き、アッサリ食べられてしまい霊体となったヒロイン、彼女のため主人公が行動を決意するまで をテンポ良く(かなり速いスピードで)語り、当然ながら全く違う作品だと感じさせてくれた。 オタク知識も超パワーも持っている主人公に対し、ヒロインはフツーの人間であり(幽霊状態を活かした能力がいずれ発現?)まっとうな少女程度にしかオタ知識もなく、落差が大きい。 霊になったヒロインへの肉体的?興味すら失われており、彼女はこの先、何を優位性として主人公との関係を築いていくのか、見所。 殺伐としているようで、主人公を裏切ろう・陥れてやろうとは考えないチームの仲間との関係が、ゆるくて楽しい。 まあ、トップを狙って外敵が攻めてくる訳で、実力のある主人公を消し去っても後々困るだけなのか。 替え玉で役割を果たせるとは思えないけど…留守中、どうなるのかなあ。 気負わず見て行けそう。 『ファンタジスタドール』01.「うずめうずうず 忍び寄る怪しい影?」 いかにもカードダス的なゲームを元にしたアニメっぽいが、現状、アニメ先行の企画なのか。 ヒロインが恐がりであることや、カードゲームの知識・技能を持っていることを伏線としてしっかり見せ、第一話の理解には問題ない程度に設定の説明を行 い、アクションを見せて、ヒロインと繋がりを持った一人以外のドールまで顔見せし、多少は良好な関係を築くところまで行ってしまう、手際の良い構成。 タキシード仮面…じゃなくてラフレシアの君もチラッと見せてしまうのは欲張り過ぎか……でも、「何それ」で起きる笑いが少女達の気持ちを揃えており、無意味な登場にしていないのが上手い。 主人公を少年にし、使役する美少女達に好意を寄せられるフォーマットにすれば「萌え」作品にすぐ出来てしまいそうだけど、みんな女の子なので、友情以上の関係は(多分)結ばないんだろうな。 それはそれで、バトルやゲーム的駆け引きを中心に構成でき、見易くなるかも。 深夜枠での放送が不思議なぐらい、健全な内容。 女児を対象にしても良さそうな…今のところは。 女の子がとにかく可愛く描かれているので、それだけでも見続ける理由になる。 面白くなるとイイなあ。 『神さまのいない日曜日』01.「死の谷I」 原作未読。 かなり分かり辛い、突き放した第一話。 人が、死んでもなお変わらず動き続ける世界…そうなるとゾンビ的な変化を期待、予想してしまうが、別に人を食べたりしないし、外見や行動はほとんど生前と変わらないのかな。 『さんかれあ』的? キツく香水を振りかけているらしい女性は、既に死者だったのか。 基本設定がよく分からないのはともかく、それを前提にしているためかヒロインらキャラクターの行動も理解しきれないのは、導入部としてどうだろ。 「ありふれた第一話」とは大きく差別化できていたけれど、それが見続ける動機になるかは… 二話まで見て、何かしら心を掴む展開があれば視聴継続。 |
2013年07月10日 水曜日 |
『げんしけん二代目』01.「道のむこう、約束の場所」 原作未読。 アニメ『2』の放送は、もう六年ぐらい前になるのかな。 年齢と共に益々精度を高めていく自分の忘却力により、色々な事が思い出せず、「これ誰だっけ?」というキャラクターが居るし、声優さんも交代しているようだけど、まあ気にしない。 世代は変わったものの、ドタバタ騒ぎは相変わらず。 新入部員として男の娘とか加えてみる時代即応感覚が楽しい。 学内の雰囲気も懐かしく、これまでのシリーズと同じぐらい面白がらせてくれる作品になるのだろう、と思うが、『げんしけん』で見たいものは大体もう見せてもらった気がしており、個人的に視聴継続の意欲は低め。 『犬とハサミは使いよう』02.「犬は熱いうちに打て」 前回のラストより前から話を始め、ちょっと混乱…というのはどうでも良いとして、主人公アパートに対する霧姫推理の強引さに唖然。 これだと、「そんなバカな」と笑っていたら実際に犯人が居た、とでもしてギャグに転化するしかないだろうが、そうでもなく。 アパート廊下で犯人と鉢合わせするシーン、逃亡と追跡、続く馬鹿バトルアクション、どれも演出から作画から低いレベルで、制作者の意図とは違うだろうところで笑ってしまう。 シリーズを立ち上げる大事な部分だと思うのに、ここまで気合いが抜けていて良いのかな… 前回、主人公を襲った悲劇に気付いてさえいない様子だった霧姫が、罪の意識に重く苛まれていた…と言われても、「実はあの時…」という継ぎ足しの回想さえ挟んでいないのに余りに急で、???としか思えず。 作り手も乗っていないせいか、彼女のツンデレ・二面性にサッパリ説得力が無く、「この程度でも視聴者は喜ぶだろう」と甘えて作っているようにさえ感じてしまう。 今回の内容とは全く関係なく、アイドル?少女らその他ヒロインを登場させてしまう…しかも原作既読者以外には魅力など伝える気もない扱いで…ことも感心しない。 これ以上見続けても不満ばかりになりそうだから、視聴はここまで。 |
2013年07月09日 火曜日 |
『サーバント×サービス』01.「気をつけよう 人の呼び方 その理由」 原作未読。 何となくメイドが登場しそうなタイトルだと…市役所、公務員の話なのね。 社会や人生のうざったい部分に拘泥せず、個性が強いキャラクター同士の関係性で明るく「職場」を切り取る、『WORKING!!』原作者ならではの視線が感じられる作品。 公務員…市役所職員の仕事は、地味でありそんなに楽しいモノではないと思うけれど、そうかぁ、こういう描き方があったのか、と感心しつつ見た。 自ら職場とした役所に対し、過去の因縁を持つ山神ルーシー(以下略)が面白い。 彼女が探している市役所職員は、今後登場するのかどうか……それをメインテーマに据えても良いし、忘れさせちゃっても良いし、面白い設定だなあ、よくこんなこと思い付く。 いい加減で嫌われ者になりそうな長谷部も、特に女性への対応が上手く、問題を大きくせず収める能力に長けており、人柄の良さを伺わせるのが見事。 爆笑するようなギャグはないけれど、へらへらと笑顔で見ていられる可笑しさがある。 気負わず見続けられそう。 『<物語>シリーズ セカンドシーズン』01.「つばさタイガー其ノ壹」 タイトルから、新シーズンの開始前紹介番組かと思ってしまった。 原作の六作を一括りに、こういう名前で総称してるのね。 人気作だけあり、キャラクターやこれまでの粗筋を視聴者が知っていること前提の第一話。 画面への不在により、阿良々木の存在感を逆に強くする作り。 戦場ヶ原、羽川の両少女が、交通整理係的主人公・阿良々木を介在させず接触し、ぶつかり合うことで、普段は見せなかった姿まで晒しており、楽しい。 友達のために必死な戦場ヶ原は、(これまでそういう内面を伺わせなかった訳ではないにせよ)とても新鮮。 声の演技トーンまで変えていることで、一瞬、他のキャラクターなのかと思ってしまったぐらい。 作画は良好であり、キテレツな演出や画面作りも健在。 これは最後まで見ておくべきだろうな。 『幻影ヲ駆ケル太陽』01.「太陽の黒点」 原作…は無い、アニメオリジナル企画か。 変なタイトルだなあ、印象に残りやすい訳でもなく思え、意味がよく分からないけどそれはストーリー進行と共に「なるほど!」へと変わっていくのかな。 内容は、割とよくある少女覚醒バトル物。 タロットカード、という小道具を折り込んでいるのが独自性か…それにしてもハッとするほど目新しくはなく。 ヒロインが置かれている状況や、持っている能力の説明、事件の発生をしっかり見せ、他の超能力少女達を出して終わる、こういうジャンルとして堅実な構成。 世話になっている家の少女が、怪物化し、ヒロインに殺された(のだろう)後、「元々居なかった」扱いになっているのは興味深い。 ヒロインには、倒した敵を「存在の原初から消滅させる」能力があるのか…と思ったけど、占いの館を焼いた犯人については歴史の書き換えが起きていないようで(放火犯が消滅し、過失出火が原因になってるとか?)、まだよく分からない。 何となく『まどか…』を期待してしまうが、監督は『リリカルなのはA's』以降の草川 啓造。 三話ぐらいまでは見てみないと、判断できないな。 |
2013年07月08日 月曜日 |
『恋愛ラボ』01.「出会ってしまった二人」 原作未読。 始まり方から、「お姉さまぁ(ハート)」的ラブラブ展開の百合モノだと思ったが、少なくともメインの女の子達は男性との恋愛に憧れがあるのか。 生徒会室を舞台にはしているけれど、実質「妙な部活に学園の実力者が集まる」パターンの内容で、こういうのには食傷気味…と前にも書いた気がしつつ、特にマキの有能さとお馬鹿さ加減にグッと引き付けられ、ベタな恋愛ギャグに笑ってしまったり。 作画が良くて動きにもキレがあり、ちょっと崩した顔まで含めヒロイン二人がとにかく可愛く描かれていて、ポイント高い。 一話も見逃せない!とか気負う内容ではないけれど、何となく流して見るには丁度良さそうな、ライトなアニメ。 『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 The Animation』01.「PROLOGUE ようこそ絶望学園」 面白い…という評判を聞きつつも、原作ゲーム未プレイ。 ああ、こういう内容だったのか。 学校生徒達に理不尽な状況で殺し合いを強いる、『バトル・ロワイアル』形式。 理不尽ったって、学校から出られないという事で限定された空間はまだしも、モノクマなんて有り得ない ゆるキャラみたいな司会進行が居るし、生徒達も個性豊かすぎて、現実的な恐怖や緊張は薄い。 「もし自分がここに居たら…」と思わせる事は、狙いじゃないんだろうな。 そう割り切れば、登場キャラクターは皆インパクトが強く、初見でも印象に残る。 特にモノクマ…声を大山のぶ代にやらせる(このキャラの仕事引き受ける)とは思わなかった! ドラえもんそのままの声で、ポップな外見のキャラクターが、毒々しいセリフを喋っているのはガツンと来る衝撃。 「頼りになりそうな声なのに極悪」「逆らっても勝てそうにない、現在と断絶した存在に思える」という効果もアリ。 キャラはともかく、お話としては第一話で掴まれた!という気にならないが、この作品の本当の面白さはこれから(殺人が起きてから)始まると思って良いのだろうか。 期待と不安を持ちつつ、しばらく見続けよう。 『Free!』01.「再会のスターティングブロック!」 今期、京都アニメーション枠。 自社アピールとして京アニがいくつかのパターンを放送していたCM、その一つが「男子数人による水泳物」で、これを実際にシリーズ物として作り、主に女性視聴者にアピールしてみるのも面白いんじゃないかと思っていたけど、現実に。 オリジナル企画かと…これから(今日?)発売されるようだが、京アニの自社レーベルで受賞したライトノベルを原案としている、そうな。 第一話は、幼い頃と変わってしまった、あるいはあんまり変わっていない男の子達四人を描くだけで終わり。 抜群に魅力的…ほどとはまだ感じられないが、それぞれに個性を主張し、「水泳」への姿勢も違っている彼らの様子が示され、手堅い。 本筋としては、水泳競技にかけていく青春、なのか、『けいおん!』のようにそれはそれとしてありつつ呑気な学園生活が繰り広げられるのか。 さすがの作画レベルで、難しい水の表現が上手く、男の子達の筋肉描写も見事。 「全裸プール」は、女性視聴者には「キャー」と喜ばれるシーンなのかな……例えば『涼宮ハルヒ』『中二病でも』のヒロイン達が温泉に入っているシーンを男性視聴者が見るのと同様? 逞しい男体は毎回見せられる訳で、女性向けサービスは十分か。 男としては、少々ポーッとした担任女教師、男っぽい響きの名前を気にしている江の方が気になる。 女性キャラの数は限られてきそうなので、それぞれ魅力を積み増して欲しい。 狙い通り?女性視聴者を掴み、ストーリーや雰囲気で男性視聴者まで引っ張って行ければ大成功!だろうが、さて…… |
2013年07月07日 日曜日 |
『帰宅部活動記録』01.「帰宅部入部希望」他 原作未読。 「帰宅部」名称の部活がある、というツカミが可笑しいし、部室が存在する矛盾?にも笑ってしまう。 女の子達は可愛く描かれており作画は良好だが、作品傾向から「よく動く」というものではない…というのもネタにしていたな。 一話見終わって、帰宅部ってとてもじゃないが認可を得られる部活とは思えないけど(部の本質からして明確な活動実体があってはいけないのかな)、繰り返 される急ぎすぎエンディングネタや、クマと戦うバカ話が好きだったりして、「美少女ばっかりの何となく部活物…明確な目的がある訳ではないが学園中の有力 者が集まっている」には食傷気味の自分でも、次回を見てみようと思わせられた。 『犬とハサミは使いよう』01.「犬も歩けば棒に当たる」 原作未読。 活字中毒な主人公の気持ち、少し分かるので、勝手に身近に感じる。 そういう彼が遭遇する強盗事件から、射殺?され、犬となって目覚め、執着する作品の著者である女性に受け出されるまで、怒濤の展開。 視聴者の理解・納得よりストーリー進行の都合が優先されているようで、いずれしっかり説明されることを信じ、今は「そういうものだ」と受け入れるしかない。 ヒロインである作家・霧姫は、強引な性格と奇矯な言動によりキャラクターを印象づける…が…うーん、『化物語』辺りを連想させてしまう。 主人公は「霧姫のため体を張り命を落とした」訳ではなく、霧姫は「彼に救われた恩を返したかった」のかどうか分からず、両者の関わりの薄さがストーリーの吸引力を落としているような。 ここいらにも「実は…」が用意されてるのかな。 ウチにもミニチュアダックスフンドが居るモノで、そういう点での、これまた勝手な感情移入度は高い。 話が転がりだすのだろう第二話の内容が、こちらの心を掴んでくれるモノかどうか、それにより視聴の継続を考えたい。 |
2013年07月06日 土曜日 |
『ステラ女学院高等科C3部[しーきゅーぶ]』01.「志願兵ハ居ナイノカッ!?」 原作未読。 タイトルだけ見て、C3部というのが何をする部活か分からず、呑気にみんなで遊んだりケーキを食べたりする(本編ヒロインも想像したような)活動内容かと思った。 サバイバルゲーム… 『うぽって!!』『ガールズ&パンツァー』的、可愛い女の子達が外見とは不釣り合いな武装を用い、本来殺し合いにしかならない戦いを明るく「部活」風に展開するのか。 サバゲーの場合、題材にしているのが「実戦を模しつつも死者はおろか怪我人さえ可能な限り出さないよう行われるゲーム」なので、人体に安全な実弾を使用しているとかのムリな解釈は不要。 その分、見易いかな。 サバゲーは、話に聞いても自分ではやってみたことがない。 二つの陣営に分かれ、そこそこの人数が総力で戦うゲーム、という固定観念があったため、少人数の部活では面白い事が出来ないんじゃないかと思ったが、あー、劇中の、こういう設定でもやれるのか。 互いに援護をしながらジリジリと距離を詰めていく先輩二人の活躍は、「ごっこ」に留まらない真剣さで格好良く描かれており、ヒロインが目を奪われるのも納得。 単身で追われている状況を活かし、意表を突く反撃を考えて行動しているカリラの賢さも、イイ。 経験ゼロのヒロインだけが残ってしまったが、ゲームはどうなるのかな? 意外な方法で勝てたら面白いけど、順当に撃たれて負けるのか、不在の一人が帰ってきて参戦し…といった流れになるのか。 部員それぞれの魅力、サバゲーの楽しさが強く出てくると良さそう。 『義風堂々!! 兼続と慶次』01.「兼続と慶次」 原作未読。 BLっぽくアレンジ、あるいは歴史キャラを美少女化したコメディー内容かと予想して見たが、あー、原哲夫原作なんだ。 漫画の作画は違うようだけど、キャラクターデザインも雰囲気も原哲夫作品そのまま。 兼続、慶次の人物を示すエピソードとか、それはそれで興味深い、とは思うが、作画レベルも演出テンションも低めで、見ていて気が逸れてしまう。 今川泰宏…脚本参加でなく監督だったら…… 原作は次第に面白くなっていくんだろうと思いつつ、残念ながら、アニメ作品として見続けさせるパワーが弱いなあ。 |
2013年07月05日 金曜日 |
『BROTHERS CONFLICT』01.「兄弟」 原作ゲーム未プレイ…いや、メディアミックス作品なのか。 いかにも女性向けゲームが原作っぽいと思ったんだけど。 十三人もの兄弟が居る家庭へと入る事になるヒロイン。 『シスター・プリンセス』かな、あれはもっと設定を(「親」とか「金」とか)あやふやにしていたが。 末っ子以外、もう全然見分けが付かない。 第一話だし、制作者も見分けてくれることを期待はしていないと思うけど、視聴者の負担を減す、中心になる兄弟キャラをグッと絞り込む工夫はあって良かったような。 横並びでドッと出てこられても、覚えられないし覚えようとも思わないし、キレイな男の子達を素直に喜べる女性視聴者以外は、視聴継続の意欲さえ削がれる恐れ。 ただ、喋るペットは良かった。 この「異常」をアニメの文法で良しにすると、大量兄弟の「異常」も受け入れやすい。 キャラの固め方、ストーリーの構成次第では、それなりに面白く出来そうな素材。 美少女姉妹十三人ならもう少し見たかも知れないが……視聴はここまでに。 |
2013年07月03日 水曜日 |
『翠星のガルガンティア』最終13話.「翠の星の伝説」 シリーズ中盤、若干の間延びを感じていたが、そのシワ寄せか、余裕のない最終回。 言わんとしている事はそりゃ伝わるんだけど、ほとんどをキャラのセリフにのみ頼っており、絵や物語による説得力が乏しく、物足りない。 レドの人間性を回復してくれる地球社会・ガルガンティア船団にしても、欲望に突き動かされる(兄への想いが強かろうが)ピニオンやフランジらの存在があ り、地球文明では超兵器に当たるのだろうマスドライバーの封印は解かれてしまい、海底古代超文明へのアクセスが可能になったことで、危険な方向への進化も 考えられる。 この先を「不安」「希望」どちらに取るかは見る者の自由、なんだろうけど、うーん、それじゃ何も言ってないのと同じような…… 戦いが盛り上がらなかったのも残念。 いっそクーゲルは生きていた方が良かったかなあ。 ただの機械相手じゃ、反抗するにも破壊するのにも迷いの生まれる余地がない。 ストライカーは「既に意味を成さない怒り・憎しみ・和解の拒絶に基づき、どれだけの犠牲を払おうとも戦闘を継続しようとする人類銀河同盟・ヒディアーズの象徴」なのだろうが。 地球産メカ相手では無敵だったチェインバーが、同型機相手に初めて見せる苦戦…を期待したけど、これも、うーん。 チェインバーの苦闘が伝わり辛い絵作り(手足を破壊されるぐらいあって良いのに、CGの都合?)、クーゲル無しでも強いストライカー(パイロットは要らな いんじゃ…)、レドがチェインバーと一体化することでのパワーアップを上手く演出できていない、せっかく設けた時間制限が無意味、「自爆の都合」で簡単に 組み付かれてしまうストライカーにもガッカリ。 その合間に、テーマや設定を語る長い会話があり、話しているウチは両者とも攻撃を控えるルールになっているようで、緊張感を削ぐ事おびただしい。 盛り上がるところなんだろうけど…女海賊ラケージが味方然として行動し始める所にも、積み重ねや勢いが足りず、??? ガルガンティア船団は半壊、大勢の死傷者を出し、壊滅状態ながら洗脳の解けたクーゲル船団の生き残りを併合し、再起を目指す、ぐらいで良かったような。 それでも見終わって酷く不満がないのは、個人的に『2001年(どちらかというと2010年)宇宙の旅』HAL9000や『ナイトライダー』K.I.T.T.『新スタートレック』データなど、人間のサポートをする人工知能に弱いから。 チェインバーは、「無感情に処理をするだけの機械」と「忠実さ融通の効かなさ故に時折感じさせられる人間性」の割合が実に良い感じだった。 最後までパイロットのサポートをし、彼が成果を上げるため必要な犠牲を払い(自身の存在は邪魔と判断したかも)、役割を負え満足して消え去る人工知能は、泣ける。 自らを単なる「ブリキ野郎」と異なるものにする最後の決めセリフも、イイ。 殿堂入り人工知能キャラクターだと思う。 いつか、海底の超古代文明を解析し、宇宙に出るだけの科学力を手に入れたこの地球人類は、どこかで果てしなく戦い続けている人類銀河同盟・ヒディアーズと邂逅し、「平和」という文明があることを説くのかも知れない、そうだなあ歌に乗せてとか(そのまんまだ)。 もう見た目から考え方まで気に入らない、イヤな相手は居るモノだけど、だから拒絶しよう全滅させようというんじゃ、ずーっと上手くいかないかもよ、 ちょっとずつ譲ってガマンしてどうにか共存した方が良くない?いやアンタだけの話じゃなくて、そんな敵対関係を当事者でもないのに受け継がされるアンタの 子供や孫のためにもさ、というのが言いたい事なのかな。 |
2013年06月30日 日曜日 |
『はたらく魔王さま!』最終13話.「魔王と勇者、真っ当に仕事に励む」 拍子抜けするぐらい、特に構えた所のない最終回。 原作の流れからこうなっているのだろうか。 多少編成を変えて、エンテ・イスラ伝説の邪神が甦り笹塚を襲うのに魔王・勇者が立ち向かうとか、元の世界へと旅立つ魔王らを千穂が見送る(「夢」として は示されたが)あるいは行動を共にする、といったシーズンクライマックスらしい体裁は取れたと思うが、そういうことを「しない」のがこの作品の特色だか ら、これで良いのか。 非情になり切れない…どころか、お人好しすぎるぐらいの真奥は、どうしてエンテ・イスラ人間界に仇なす魔王となったんだろう。 見逃してしまった話があるので分からないけれど、このシーズンでは描かれなかったように思う。 この経緯が解明される時、エミリアとの確執も無くなる? だからまあ、次シーズンへと持ち越し、なのかな。 登場キャラみんな真面目にやっているのだが、何もかも窮乏して自由な行動が許されない状態で、それを認めたり虚勢を張ったりする姿はコミカルに写り、魔王・勇者のファンタジー類似作品と大きく差別化できていた。 大破壊バトルもあるにはあったけど、それらを呑み込んで淡々と、貧乏くさくある日常の方が、面白かったな。 全然見足りていないので、次シリーズを希望。 |
2013年06月23日 日曜日 |
『革命機ヴァルヴレイヴ』11.「軍事法廷第54号」 父親を人質に取られ、皆を率いる総理大臣として苦しい決断を迫られるショーコ。 「大人」な指導者を持たない学生達のドラマ、が主軸の作品なので、父親(しかもきちんと立派な)を自分達の元に迎え入れるはずはなく、既にアイナも殺しており、恐らく死ぬんだろうな…という予測が立つ。 そして、その通り。 ショーコ苦渋の決断があると良かったかなあ。 実際は、何もしないウチに事態が悲劇へと動いていった訳で。 まあ「みんなを守るのが私の使命、そのためには父親を犠牲にするのもやむなし」なんて決断を、これまで普通に明るく生きてきた少女が下せる訳なく、放っておけばこうなると分かっていながら何もしない、というのが精一杯果たした総理大臣としての責務だろうか。 今回、非道なマネをした敵の人間は、ショーコが怒りを燃やし憎しみを乗り越える対象として重要な存在になりそう…なモノだけど、死んだ? 死が凄くアッサリ扱われるのは、この作品の特徴かな。 上院議員フィガロとか、手強いようで抜けている交渉相手として生き残っていくと思ったのに、印象にすら残り辛い退場だし。 その割にはショーコとか、シリーズ開幕での絶対死んでいるシチュエイションからも、制作者都合により無事生還。 「死」を無意味にしてしまうヴァルブレイブ搭乗員達、死生を含み全てをコントロールする便利なエルエルフ(面白いキャラだとは思うけど)、異常になったハルトを受け入れ性行為に及ぶ(最後までいったのかは分からないが)サキと彼女への求婚… 何だかこう、作品内でイメージに齟齬が生じているような居心地の悪さ。 ぎゅうぎゅうに詰め込まれたキャラクターや設定の量からも、スッキリさせず雑然とさせるのが狙いなのかな。 ヴァルブレイブのハラキリブレイドが表すように、限界の死を越えた先にある何かを見せたい意図が? サキは、愛情でなく責任感からのハルト求婚は、受けないだろうな。 体に大きな変化が生じているはずの二人の性交…結果、妊娠するとか? 妊娠期間はごく短く出産、生まれた子はすぐ主人公らと同じ年齢まで成長し、ヴァルブレイブに乗るため用意された命として驚異的な能力を発揮…それじゃ割と月並みか。 |
2013年06月22日 土曜日 |
本日、新刊単行本「ママが 受精し(うけとめ)てあげる」発売されます。 毎度図々しくも買って下さい買って下さいばっかり申し上げましてすみません…けれども、えー、よろしくお願い致します! こちらで内容サンプル画像も見られるようにしてみました。 CSで放送された映画『ドゥームズデイ』を見る。 監督は洞窟モンスターホラー『ディセント』が強烈だったニール・マーシャル。 病原菌の蔓延、発病の恐怖からパニックになり、閉鎖される街(かなり広い範囲だけど)…『バイオハザード』っぽい。 壮絶な戦闘力を持つヒロインは『攻殻機動隊』? 彼女率いる部隊に下されるミッションは『ニューヨーク1997』、特殊装甲車で乗り込むが襲撃を受け…辺りは『エイリアン2』か。 薄い必然性で急に中世の雰囲気、『ロード・オブ・ザ・リング』風にもしてみる、やりたい放題のガチャガチャな内容。 覚悟を持って任務に臨んだはずの隊員がお人好しというか油断しすぎた間抜けだったり、その任務の経過は「これでいいの?」だったり、お城関係のアレコレが投げ出されたまま終わってしまったり、実にいい加減。 しかしつまらないかというとそうでもなく、B級映画のパワーには溢れていて、最後まで退屈させない。 人体破壊・殺人シーンを凄く楽しげに演出しているのは好み。 義眼を使ったヒロインの戦いぶりなんか面白かったのに、最初だけで余り使われず残念。 生き別れの母親は絶対に変わり果てた姿で再登場すると思ったが、皆無…フツーに死んだのかな。 映画イメージ寄せ集めも『マッドマックス』を堂々とやり始める下りで、大笑いしてしまった。 傑作でも出来の良い内容でもないけれど、「そんなバカな〜」が連続する、好きなタイプの映画。 |
2013年06月16日 日曜日 |
『ダンボール戦機WARS』11.「語りつがれるもの」 学園の試験話。 劇中で開発者が危惧していた、LBXの危険な運用を、正に主人公らの通う学園が行っているような……すぐ現実の軍事に転用できそうなデータを蓄積し続けているとしか思えないんだけど。 まあ、実際に死人が出ている訳ではないし、「サバイバルゲームは軍事シミュレーション目的か」といえばそんなことも無い訳で、余りウルサイことを考えるべきではないか。 しかし、LBXを中心にした学園なら、その開発者の発言や思想ぐらい教科書に載っていそうなもの。 実戦的知識の方に重きを置いている? 平和利用を目指した開発者の考えを生徒達が知る事について、学園上層部側は歓迎していないとか。 このシリーズは、前二作もほぼ一年の放送期間を取っており、今作もそのぐらいだと思われる。 だからドタバタ展開せず、ゆっくり設定や人間関係を固めている状況なのだろう…が、このところ大きく展開しておらず、緩み気味の各話完結話が続いているようで、うーん。 面白いと思った「主人公達は上からの命令により戦場に赴いており、世界全体の戦況でその戦いにどのぐらいの意味があるのか、理解しきっている訳ではない」という基本設定も、各話に込めるバトルやドラマのアイディアが弱いと、次回への引きまで弱くしてしまう。 その辺に不満を持つような年齢の視聴者に向けた作品ではない、ということかも知れないけれど。 |
2013年06月05日 水曜日 |
『翠星のガルガンティア』09.「深海の秘密」 何か起こりそうで大事件は起こらないまま、レドの人間性萌芽とそれを阻む障害、船団構成員の彫り込み、この世界における日常提示が続いてきたけれど、今回は世界の真相に迫る展開。 人類の宿敵であるヒディアーズと、同様の体組織を持ちつつ戦闘能力は低い地球のクジライカ。 両者の関係は、SF的に良くある 「元は人類の関与により生み出された生物兵器」 「レドの降り立った地球は彼の居た時間から遥か過去にあり、その頃のクジライカはさしたる危険もない存在だった」 「レドの攻撃で殲滅の危機を迎えた彼らは、組み込まれた適応能力により急速進化、空を飛び強力な攻撃力を備え巨大化し宇宙にまで進出、やがてヒディアーズとなる」 「使命と怒りに駆られたレドの行動が、未来への脅威を生み出してしまった」 こんな感じかと予想したけれど、遥かにゾワッとする実体。 ただの戦争だったのか…「ただの戦争」。 チェインバーが強力すぎ、戦いへの緊張感が薄いのは不満だったけど、それも意味があった訳ね。 互角の戦力を持ち得ない敵の大量殺害、まだ戦闘力すら持たない幼生体でさえ残さず殺戮。 地球人との交流を通じて人間性が目覚めつつあったレドに、これはキツい。 真相を隠して戦いを強要する人類銀河同盟って非情、と思うが、互いに全く別の進化を辿り、既に話し合う事も難しい存在同士になっているのだろうから、ど うであれ戦わせる事は決まっている兵士に真実を知らせる意味などあるのか、無用に戸惑わせるだけではないか、という判断なのかな。 宇宙に出られるぐらいには文明が進化していたはずの地球人類は、何故退化したのか疑問だったが…現状で必要十分だった? 恐ろしい攻撃能力を持つヒディアーズも、さしたる脅威のない地球上では「警戒は必要ながら、共存可能な相手」に留まっている。 宇宙で戦い続ける両勢力は強大な力を持つに到ったが、地球で穏やかに暮らす二勢力と比べて幸せであるとは思えない。 色々な事が読み取れそうな物語だなあ。 オリジナルの設定であるそれぞれに、何が仮託されていると読み解くか、それによっても全く違って見えそう。 |
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