ときどき日記 2013/09-12

2013年12月29日 日曜日
『サムライフラメンコ』11.「フロム・ビヨンド」

 しばらく見ていなかったので、まとめての鑑賞。
 相変わらず地味なご近所ヒーロー物…と思えば、7話「チェンジ・ザ・ワールド」で文字通り世界が一変する。
 ギロチンゴリラ?キング・トーチャー?
首を切断されるむごたらしい警官の死人を出し、最後は自爆して散る敵の存在に、ただ驚き、「こんな突然路線が変わる訳ないし…前回見逃してる?」と不安を感じてしまう。

 正当派ヒーロー物として、ここからは進めていくのかと思えば、イキナリ世間から飽きられている怪人バトル。
くだらない作戦、死者を出さない呑気な侵攻、フラメンコの前に呆気なく散る毎度の展開では、興味がつなぎ止められなくなったらしい。
 しかし、脅迫状一通、無関係な個人への暴行一件でもニュースとなり、世間を不安にさせるのに、こんなに無関心になってしまうモノか…「この世界ではこうなんだ」と言われれば仕方ないが。
上層部は何かしら考えがある…のかな?とも思われたし。
 と、油断させておいて、レギュラーのキャラクターを攫い、シリアスな拷問を加える悪の組織。
人間心理の「嫌」な所を突く、笑い事で済まない行い。
 これほど悪辣なマネをしたキング・トーチャーが、大間抜けな毎回の作戦を指示していた…?
うううーん、どうもイメージがつながらない。

 死闘の後、倒れるキング・トーチャー、壊滅する組織。
 そのとき姿を現す黒幕フロム・ビヨンド、またも死人を出しつつ侵攻する恐るべき敵。
 巨大化する敵に対し…レッド勢揃いのバカ会話を交わした後、戦闘機の変形合体で力が入らない顔をした巨大ロボとなり、撃退するサムライフラメンコとフラメンジャー!
 最近あんまりやらなかったことだけど、文字の大きさを変えさせて頂きます
なんじゃこりゃあ!
 ビックリしたというか呆然としたというか、
大丈夫か?

 いやあ、凄い。
 数話かけて真面目に描いてきた、力はさして強くないが正義を愛する心を持ち、得も無いのに戦い続ける主人公の行動が世界を目に見えないぐらい僅かに変えていく…この筋立てを気持ち良く捨てて、割合よくある特撮ヒーロー物パロディーに移行したのね。
 まあ、「ヒーローになりたかった男がその夢を叶えていく話」としては一貫しているし、元ネタであろう『キック・アス』だってラストはトンデモな活躍をする訳だから、別に問題無いのかな。
 「自分の傘を盗まれたからといって、他者の傘を盗んで良い訳では無い」といったあたりの、ハッとさせられる主張が面白かったので、大騒ぎ・大雑把な展開は個人的に残念だけれども。

 まだもう一捻り二捻りしてくる可能性があり、油断できない。
今後も「なんじゃこりゃあ!」を連発する事態が起こりえる。
 ただ…倉田英之脚本は後半で大きく破綻することがあって、不安。
 作画の崩れは困りもの、頑張って欲しいなあ。


2013年12月28日 土曜日
『境界の彼方』最終12話.「灰色の世界」

 最後まで楽しく見た…けれど…
 この作品の魅力は演出や作画のパワーに大きく頼っており、高クオリティーな作品作りを可能とする京都アニメーション以外で作られていたなら、妥当・普通・まあまあという評価に落ち着いていたかも。
 クライマックスの展開、分からないことはないにせよ、説明を略したり謎を残している部分があり、感情移入度が高かったとは言いづらい。
 ラスト、未来が帰ってきたことについて、しっかり理由付けはあったんだっけ?
何しろハッピーエンドだし、視聴者の興味は「バトルの顛末」「物語の行く末」なんかより「秋人・未来の関係」にあったと思うので、そこを気持ち良く終わらせられたことは評価するが。

 不死身の主人公、その内に秘められた大いなる災厄、そうと知っても好意を寄せる周囲の人間達、命をかけて築くヒロインとの恋愛関係…悪くない筋立てながら、どうにも同社制作の『中二病…』妄想パートを思わせて、フクザツ。
二作品は、アニメ制作会社が同じという以外に本来は関係ない訳で、こう言われても困るだろうけど、京アニとしての強い個性が共通しているため、ヒネた『中二病…』を経てまた普通に中二病設定のアニメを見せられると何だか素直に受け取りづらい。

 博臣・美月の少々屈折した兄妹、のほほんと京都弁を駆使し言って欲しくないことを言ってしまう彩華など、脇のキャラが魅力的だったな。
特に、コスプレ好きでバカっぽいがそれだけであるはずもない母・弥生は、その再登場を楽しみにシリーズを見続けさせるだけのパワーがあった、個人的に!
 見て損したと感じる内容ではないし、第二シーズンがあるなら嬉しいこと。
 しかし…どんな題材でも説得力のあるアニメにしてしまえる京アニであればこそ、原作についてはもっと厳しく選別して良いような。


2013年11月29日 金曜日
『蒼き鋼のアルペジオ』08.「人形の家」

 メガネの学者風キャラクター・ヒュウガは、人類側の弱点を分析して突いてくる科学者型メンタルモデルなんだろうとOPEDを見て思っていたが、こんな人格だとは予想しなかった。
 イオナへの執着…愛で歪みつつも、硫黄島管理運営に恐るべき性能を発揮、しかしどこか冷徹さを残す面白いキャラ。

 群像は、コンゴウ、マヤを島に招待。
思い切った選択だけど、タカオ、ハルナらに島内の自由行動を許している訳で、戦力など情報を隠そうとしても余り意味が無く、これまでのところ「自分たち人間やイオナとの直接接触」によりメンタルモデル達に起きている変化に賭けてみるのも、悪くない考え。
 群像・イオナに対し、霧のメンタルモデルを変えられていく脅威を感じるコンゴウだが、お茶に口を付け、バーベキューも一口かじり、笑顔さえ浮かべて見せ、既に変わりつつあることを窺わせる。
 コンゴウは徹底して非人間的でも良かったかなあ。
容易にデレず(感情化せず)、機械的分析に基づく効率的な行動のみを良しとするような。
 まだチョイとしか出てないがイ400とイ402がそんな…しかしそうすると、扱いによっては機能性の高さより処理能力の低さを感じさせてしまう恐れがあり、難しい。

 イオナは、単に霧の裏切り者。
創造時あるいは配備前のどこかで他の艦とは違う指令を(群像父から?)与えられた、『ターミネーター』シリーズで人間側に付くシュワちゃんみたいなものと思っていたが、根本から異なる存在なのかな。
 霧の艦隊が持つバリア・強制波動装甲は、メンタルモデルが女性形ばかりなせいもあり、「卵子」を思わせる。
侵蝕魚雷や振動魚雷(これでバリア突破は出来ないのか)は、突き刺さる「精子」であり、それらを用いる交戦により「新しい何か」が生まれてくる、というイメージ…とかね。


2013年11月26日 火曜日
『ゴールデンタイム』07.「マスカレード」

 香子のベタベタ、ラブラブっぷりが凄くて、圧倒される。
全身全霊をかけて向ける愛情に、応えてくれる相手が居てくれれば、最高に幸せなんだろうな。
 ここがシリーズのラストだったら、超絶バカップルとしてこの後もやっていくんだろう、と思って見終えられたが…過去の万里と関係があったリンダの存在により、まだ一波乱ありそう。

 香子と付き合い始めてから他の女性に心引かれては「浮気」「不誠実」だけど、それより前、しかも記憶喪失以前に築いていた(現在は覚えていなかった)関係からの因縁だ、とする設定が上手いなあ。
 幽霊のような、元々の記憶を持つ万里が体を取り戻す展開も、アリなんだろうか。
 揺さぶった方がドラマとしては面白そう。
しかし、せっかく幸せそうな香子がまた鬼の形相で怒ったり泣いたりするのは可哀想で。


2013年11月24日 日曜日
『のんのんびより』07.「せんべいがカレーになった」

 歌っているウチにテンションが上がりすぎたのか、「何か面白いことをしなければ」という間違った義務感に突き動かされたのか、砂利道にダイビングして膝をやってしまう、れんげが可笑しい。

 そういうれんげだから、何をするか分からない・頼りにならない子だ…と思われて当然だが、ペット小屋に閉じ込められる緊急事態に際し、冷静な対応を見せたのは意外。
状況への自覚がまだ薄かった、とも考えられるか。
 助けが来るまでの最長時間を設定し、手持ちのペット餌を自分たち用に確保、卵も食料に加え、寝床さえ既に検討。
頼りになるサバイバル能力。
 彼女らが学校へ行ったことは分かってるんだろうから、日が暮れても帰らなければまず学校から探してくれるはずで、じき見つかるだろう、とは思うけど、最悪の事態に備えて間違いない。

 煎餅をせしめる交渉?能力、恩を忘れずカレーで返す義理堅さ、とても魅力的。
 非常事態に備え、一家に一人欲しいなあ、れんげ。


『ルパン三世 princess of the breeze 〜隠された空中都市〜』

 基本『カリオストロの城』ストーリーに、『ラピュタ』『ナウシカ』を混ぜ込んでグダグダにした感じの内容。
 『カリ城』のクラリスを双子にして、伯爵を美形男子に換え、劇中ずっとルパン達に赤ん坊を抱えさせているような。
 …ゴチャゴチャ、整理できていない、事情を抱えるゲストキャラならせいぜい二人までにすべき。
双子設定が無駄、元王族の美形は突然演説を始める以外に存在理由が無い、赤ん坊も「メインに据える」か「削る」どちらかだろう。

 赤ん坊なら、『スリーメン&ベビー』のように育児のドタバタを描き、心底嫌がっていた次元が世話に慣れ愛情を抱くプロセスとか、危機に陥るが赤 ん坊により脱するなど活躍、心を残す別れ、パターンでもこの辺を描くのが「キャラを出した価値」ってものじゃなかろうか。
腹の中にアイテムを飲んでいるだけ、では、弱すぎる。
 ルパンによる「ひっひっふー」と、続く排泄物をきっちり映す演出に、視聴気力が挫かれそうになる。
何を狙った、誰が喜ぶシーンなのか……

 空賊団のアジトが出てきたと思ったら、イキナリ男前が裏切り、ボスと嫁が「ここは俺たちに任せてお前は先に行け」「お前を娘のように思っていた」。
 元王族美形のお説教もだけど、ショッキングな・感動的なセリフやシチュエイションをポンと放り込んでおけば、それだけで客が喜ぶと思ったら大間違い。
 前回のスペシャルもそうだが、萌えアニメじゃあるまいし、ヒロイン数が多ければ良いみたいな姿勢も感心せず。
二時間もないスペシャルでイタズラにキャラ数を増やしては、全員の影が薄くなるだけでマイナス効果のみ。

 上層部は、どうしてこの内容で通したんだろうか。
いや、上の方が無茶なストーリーを押しつけてきたのであって、現場は被害者かも知れないが…どっちでもいいや。
 『峰不二子という女』で面白かった回、ぐらいのスペシャルが見たいなあ。


2013年11月21日 木曜日
『ガンダムビルドファイターズ』07.「世界の実力」

 順調に面白い。
 今回は夏の海話で、チナとお母さんの水着サービスもあり、満足度の高い一本。
 チナ、胸について揶揄されてたけど、中一であのぐらいあれば十分発育してるような。
経産婦と比べるのは可愛そうだー。
 しかしお母さん、ラルを伴っているというのに結構扇情的な水着姿を披露するのは、どうなんだろ。
ダンナさんの存在感が薄いもんで、つい未亡人かと思ってしまうけど、死んでないんだよね。
まあ、ダンナは長く家を空けているようだし、お母さんとしても、息子の恋愛を後押しするばかりではなく自分自身もムニャムニャ…いかん同人誌ネタだ。

 ガンプラバトル、アプサラスの登場が嬉しかった…好きなモビルアーマーなので。
 かつて持っていた夢を失い、歪んだ方向へと暴走してしまうファイターの素性が、オリジナルパイロット・ギニアスと重なり、戦いぶりにも元ネタへの敬意が感じられて、感動的。
 逆転の切り札となったハイパーサテライトキャノンの発動理由が不明なのは、若干カタルシスに欠ける要因となってしまうが、これは今後への伏線なのだろうから仕方ない。

 地上げ…なんて行為、まだ絶滅してないんだろうか。
バブル期は日常的に?行われていたことだけども、今の子供達にはよく分からないような。
「悪い人たちが嫌がらせをしている」だけ理解してくれれば足りるが。
 辰造が勝手に結んだ約束なんか、彼を雇った元凶には関係なく、何なら他の人間を派遣して嫌がらせを続けそう…その辺は「子供向けアニメ」の世界観を越える話かな。

 ファイターではないセイを、ちゃんと立てる構成にしているのが上手い。
 考えてみれば、このアニメを見ている子供達は「ビルダー」になれても、ガンプラをそのまま戦わせられる形での「ファイター」にはなれない(そんな競技は 存在しない)訳で、ガンプラを格好良く作る才能と努力により世界の中心にセイが居られる、という物語構造にしているの、実に正しいなあ。


2013年11月09日 土曜日
『蒼き鋼のアルペジオ』05.「人ならざるもの」

 前話。
 海戦は相変わらず面白い。
敷設魚雷発射機を今回最初に見せておくことで、「いきなり出てきた便利な兵器を用いた勝利」と言わせない周到さとか、感心。
 沈んだ旧世代の戦艦をフェイクに…もアイディア。
撃ち出された魚雷を、戦艦の残骸から「ヤマトダマシイ」でもって放たれた心霊的奇跡かと、敵が一瞬混乱する(そうするよう群像が意識を誘導する)プロセスがあったら、更に気持ち良い一撃となったろうか。

 今回。
 以前に顔を見せていた幼女・蒔絵に拾われたハルナ、キリシマ。
 幼女にすっかり遊ばれてしまうハルナが可愛い。
恥ずかしがる様子はラブリーだったけれど、それが恥ずかしいことだという常識をわきまえた人間ではないのだし、もっと違うリアクションがあっても良さそうな。
そこは、SFに拘る、あるいはキャラの分かりやすい魅力を優先する…作者次第か。

 蒔絵にも、デザインチャイルドらしい異質…驚く賢さや洞察力などが見られず、残念。
振動魚雷に関わる開発をする他は、普通にも普通すぎるほどの幼女である、というのがまた悲劇なのかな。
 メンタルモデル達は、「人間」と関わることで変化を遂げていくと思っていたため、こんなにも早く人間以外の、特に権力者から「人間扱いされていない」相手と関わるのが、意外。
 ハルナ・キリシマが人間性に目覚め人類の味方になる、というのがパターンだけど、蒔絵の境遇から、二人と共感して霧側に付き(このあと父を喪っては人類側に与する理由が無い)、恐ろしい敵になる展開もアリ。
 面白いなあ。


2013年10月30日 水曜日
『のんのんびより』04.「夏休みがはじまった」

 れんげに初めて?出来た、同級生の友達。
毎日一緒に遊び歩き、嬉しく楽しく過ごしており(彼女に見せようと久々にタヌキの「具」を呼ぶところで笑ってしまう)、まだまだその日々は続くものと思っていたが…
 呑気なほのぼのアニメとばかり思って見ていたので、不意打ち。
いや、友達少女が死んだとかそんな酷い話じゃないんだけど、れんげの気持ちが凄く良く伝わってきたが故に、いきなり会えなくなってしまう悲しみは深い。
 ちょっとホロリ。
まさかー、このアニメで泣かされるとはー!

 れんげには、学年が上であっても仲良しの友達が居るし、遠慮なくやり合えそうな姉妹も居るけれど、やっぱり同学年の友達というのは特別なんだろうな。
 「友達と一緒」であって凄く価値を持って見えた田舎の風景が、ただの景色に変わってしまう、この悲しみの表現が素晴らしい。
 送ってこられた彼女からの手紙で、救われる。
丁寧で、良い子だなあ、自分だったら「また来年行くし」で連絡もせず放っておきかねない…そういうヤツにはそもそもこんな急激に親交を深める友達とか出来ないか。

 れんげのチイ姉は、東京の高校に通ってるらしい。
そうすると、れんげもいずれは東京へ?
 というか、他にもっと小さい子供が居るかどうか分からないこの田舎、上級生達が卒業したら閉校の危機も。
いや、余計なこと考えると寂しくなるので、居心地の良い空気のまま時が止まった土地だと思うのが幸せ。


2013年10月27日 日曜日
『仮面ライダー鎧武/ガイム』04.「誕生!3人目のぶどうライダー!」

 ううう〜〜ん…第一話に無理があるのは仕方ないけど、四話目でもまだ、しっくり来ず。
 ストリートダンスチーム同士の抗争、っていうのにまるで興味が湧かない。
これでも、個々のチームが抱える事情や悪役チームの憎々しさで強引に感情移入を誘う形態には出来たかと思うのに、そうしていないし。
 しかも彼ら、「大会を目指しダンスの実力で勝負している」訳でも何でもなく、殴り合いでケンカ…もしないで、ロックシードを用いたゲームバトルを繰り返し、場所の奪い合い・メンツのつぶし合いしてるだけ。
ヤクザや不良グループが主人公ならともかく、「踊り」と「抗争」は食い合わせが良くないような。
 ロックシード・ゲームは、生身のケンカにより警察の介入を招くとチームの存続にも影響しかねないから採っている方法、だと思っていたが、平然と正体を晒した上でライダーに変身し街中でドタバタ戦っちゃ、タダで済むはずない。
どういう世界設定なんだろ…?

 異世界に入って、たまたま拾った果実で変身、というのも、何だか納得から遠い。
「必然」「選ばれた」感、皆無。
 だからこそ主人公は、何をすれば良いのか分からず、戦いを忌避したりするのだろうが。
 それに、変身ベルトやアイテムの存在にしっかり理由付けが成されているライダーばかりでは無い(されてないライダーも多い、『ディケイド』なんか拾ったベルトだし)ことから、別にこれだけを問題視することもないか。

 さすがにダンスチームバトルだけでシリーズを通すはずはなく、シドの正体やその目的などを巡り、本筋のストーリーがいずれ始まるのだろう…とは思うけど。
 「突如、街に出現し人を襲うインベスに対し、対抗できる力を求めていた主人公は、入手したベルトにより変身し戦う」ぐらいストレートなライダーパターン、ダンスは「趣味」程度に抑えて良かったような。
いや…もしこの通りだったら、工夫が無いと文句言うかも知れないが。
 要らない子としか見えないチームメンバーや、グループ同士の対立構図が、上手く活きてくる構成になっていれば良いなあ。


2013年10月26日 土曜日
『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』03.「要塞港、横須賀」

 人類存続の危機を迎え、人心は一つになっているのかと思えばそうでもなく。
いや、「どうにか霧の艦隊への対抗手段を見つけ、制空・制海権を取り戻したい」といった大筋には同意してるんだろうけど、採ろうとする方法が違うのか。
 イ401…イオナの特殊性について、政府はどのぐらい理解してるんだろう。
イオナは、群像に従って戦うのであり、「経験を積んだ優秀な軍人」であろうとも他の人間の命令など聞かない恐れが。
そうなると、例えば誤って群像を射殺した場合、現状、人類側唯一の(だろう)霧対抗戦力であるイ401を失ってしまう可能性も。
 うかつに銃口なんか向けて良い相手じゃないと思うんだけどなあ、まあ、エライ人が不合理な思考形態を示すのはごくフツーにあることか。

 イ401を分析し、その技術を人類側に取り込む…というのが最も有効な利用法。
しかし、分解とか出来ないみたいだし、大きく差異のあるテクノロジーだと短期間に活用できるようにするのは難しいかな。
 ならば、取りあえず良好な戦績を上げている群像に艦を任せるのが最善。
 政府の命令をダイレクトに伝えるべく、忠実な将兵を「参謀」「アドバイザー」としてでも乗り込ませる手はあるけど、艦内で意見の対立が生じた場合、現状より艦の戦力を落としてしまう恐れがある。
 年若い、しかも完全なコントロールも効かない男に、人類の切り札を完全に委ねるのはそりゃ不安だろうが、仕方ないなあ。

 自分の全てを知り尽くし、基本能力以上の戦力を引き出してくれることを群像に望むタカオ。
可愛いけど、もう一回ぐらい戦って敗北する過程を経ても良かったような。
 墓地でチラッと出てきたお嬢様は、今後、ストーリーに絡むのかな。
 霧の艦隊は、本気になれば人類社会の壊滅も、難しくなく実現できそう。
それは目的ではない、全く異質な存在である人間と戦い、接触することにより、自らを進化・強化していくのが目的?
強大に思える霧の戦力を結集しても勝てない相手と戦争中であり、いずれ群像は彼女らと手を組む形になって、人類・霧双方を脅かす敵と戦うことになる…とか。


2013年10月25日 金曜日
『サムライフラメンコ』03.「フラメンコVSニセフラメンコ」

 強大な敵が現れたり、フラメンコが本当の超人能力に目覚めたり…しない。
今までの所、ご近所ヒーローの心にある「正義」を描いている。
 その正義感…馬鹿正直というか傍迷惑というか、でもまあ、確かに正論ではある。
 「自分の傘を盗られたからといって、他人の傘を盗んで良いのか」なんて、誰でも覚えのある葛藤じゃなかろうか。
盗まない・正しい選択をした場合、「自分の傘が盗まれた」に加え「これから濡れて帰らなければならない」理不尽な酷い目に遭ってしまう。
それでも、そうできるかどうかは、心の中に正義感とか教育があるかどうかにかかっている。
 道徳の授業に出てきそうな内容。

 ニセフラメンコ。
その存在は、むしろ正義に行動の自由を保障してさえくれるもので、積極的に肯定すべき。
 それが出来ないのは、結局「自分が(顔を隠しつつも)」正義を守っている、という満足感・承認要求が勝っているからか。
 と思えば、憧れの対象である丈治に「偽者」になって欲しくなかった…なるほど、そういう理屈もアリ。
 丈治…千葉真一とか藤岡弘、あたりのイメージなのかな。
最初、正義の事情に配慮して自ら偽者(マスコミ対策のための代理)を買って出たのかと思ったが、そうでもなく、結局、初代サムライフラメンコの位置からは降りず正義を弟子・二代目扱いしてしまう図々しさが可笑しい。

 そういえば、正義のマネージャー以外、女っ気の少ないアニメ。
既出のアイドルグループや、後藤の彼女がいずれレギュラーに加わったり?


2013年10月23日 水曜日
『キルラキル』03.「純潔」

 血管がブチ切れる程の無駄パワー全開で走り続ける第三話。
 マコ宅の父と息子が「寝よう」って時、全力で部屋を走り回る、この作画無駄遣い加減なんか凄い!

 下っ端二人ほど片付けた時点で、もう最強の…だろう…敵服・純潔が登場。
まだ幹部四人を残してるのにー。
大勢との戦いが始まりそうだけど、インフレ化の後では物足りなくなる?いや、パワーで押し切れば。
 この勢いだと、皐月との決戦でラスト、なんて事はなく、『グレンラガン』のように「真の敵は他に居た」「勝利のため敵であった皐月とも手を組む」展開に入るのだろうか。
 彼女ら以上の服…軍服、戦闘服、パワード・スーツ、強化外骨格(『覚悟のススメ』)、コンバットスーツ、『艦これ』みたいなのも「戦艦服」と言えるかも。
露出を増やす趣味の服なら、体操服、ナース服、メイド服、裸エプロン、ネコ耳+ネコスーツ、ウェディングドレスとか。


2013年10月21日 月曜日
『ゴールデンタイム』03.「ナイトエスケープ」

 有無を言わさぬトークによる勧誘、入部後すぐ金銭的負担なしの合宿、辺りでもう怪しかったが、やはりというか宗教ネタ。
こういう事もあるって聞くね、怖い話。
 自分は、大学時代、同じアパートで顔見知りになった先輩(男性)の部屋によく遊びに行って、そのうち、彼が某宗教団体系部活に属していることを知り、そ の頃は怖い物知らずというか馬鹿だったため「普段どういうことをやってる部なんですか?」「一回、活動を見てもいいなあ」とか言ってしまったが、先輩は「君が 思ってるような部活じゃないよ、やめときな」と止めてくれた。
アレが勧誘に積極的な先輩だったら……うう恐ろしい。

 本編。
 万里、記憶喪失だったのか。
神秘的体験というかドラマティックというか、空白部分を教義で満たしやすそうであり、確かに宗教系には受けそうな話。
 万里は確保できたとして、他の新入生を帰す…という選択はなかなかあり得ないような。
 戻ってきた香子と合わせても二人、これでノルマオッケーなモノなのか。
「君(万里)と同じように、他の新入生達にも魂の平穏をもたらしたい」とか何とか言って帰さないと思うが。
 その辺はお話の都合か、実は帰したと見せて他の、抵抗を示す者相手にもっと容赦なく洗脳する施設に連行された、とかいうホラー話だったり。

 狂信的集団に対しては、もう逃げるしかない。
 香子を連れての逃走劇…演出に緊迫感があればもっとハラハラさせられたと思うんだけど、ラブコメが主題なのでここまで?
 「友達の彼女を好きになってしまう」多少は辛い話になるかと予想したが、ライトな仕上がりで見やすい。


2013年10月20日 日曜日
 レンタルで映画『オズ はじまりの戦い』を見る。
 サム・ライミ監督、『スパイダーマン』ハリー役のジェームズ・フランコ(見覚えがある、と思いつつも、誰だか分からなかった)主演。

 予告編で見て予想した大体その通りの内容。
 現実世界の魔術師が、魔法や怪物が実際に存在する異世界に飛ばされ、それらとトリックを用いて戦う。
 「魔術師は実は異世界で生まれた大魔導師の息子であり、魔法が使える」とか「主人公はほぼ何もせず結局、魔法の力で勝つ」といったガッカリ展開にならなかったのは結構。
 しかし、ラストのトリック戦以外に「なるほどそう来るのか」という驚きや面白味は少なく、見たような異世界に見たようなファンタジーキャラクターが居て(古典『オズの魔法使い』が元になっているから当たり前か)争っているだけなので、物足りない。

 ダークサイドに堕ちちゃった悪魔女は、救ってやって欲しかったなあ。
それは続編…というか本編へ続かせる都合があるのか。
 『スパイダーマン』サム・ライミの新作、という意味では、ご家族で楽しめるし相応しい内容だろうが、もうちょっと毒や悪ノリが無いと旧世代ファンには寂しい。


2013年10月19日 土曜日
『アウトブレイク・カンパニー』03.「汝の名は侵略者」

 いかにもオタク男性の願望充足型アニメ、かと思ったが、階級制度による差別、現実日本の文化が入ることによる摩擦と変化、といった、割合と真面目な部分へのアプローチが目立つ。
 それに合わせ、一話目では馬鹿っぽかった主人公が、芯を感じさせるナイスガイに変わっていってたり。
 もうちょっと「オタクならでは」の視点や思考形態で、異世界に影響を与えていくと特異だったかと思いつつ、これはこれで。

 とはいっても、一生懸命であり理想的メイド像を体現するミュセル、典型的高慢デレ姫様・ペトラルカなど、女性キャラの可愛さが作品を大きく引っ張る力になっているのは間違いないところ。
 ペトラルカのデレが少し早いかなあ…もっと溜めた方が落差の魅力は生きるし、階級・文化の違いも明確化できたような。
いや、このぐらいの方が見やすくはあるんだけど。


2013年10月18日 金曜日
『ガリレイドンナ』02.「メシェ」

 第一話よりはずっと分かりやすくなった。
 どのぐらいのリアリティ・レベルで進めるのか計りかねていたけど、「トンデモ話」なのね。
ガリレオに何だか遺産があるとか、三姉妹の末っ子が何でも発明(組み立て?)できる天才児だとか、警察や大企業が人命すら軽視する悪役側だとか、分かりやすい「マンガ」。
 どうしてガリレオの子孫にしたんだろう。
例えばダ・ヴィンチなら、遺産があってもキテレツな発明品を残していても、割合納得しやすいと思うが…その分、目新しさはないけれど。
 遺産…何らかの方法によって未来の技術を手に入れていた、あるいは、この作品世界のガリレオは現実とは違う人生を送った人物だとか?

 末っ子の飛行艇に助けられておきながら、感謝する様子もない姉二人は不思議。
妹相手に泣いて礼を述べるのも変だけど、悪態までついては、キャラの魅力を損なうだけのような。
 パワードスーツに、ただ警官から銃撃を浴びせられるままの星月。
壁でも切り出して、盾として持って歩けば良いような。
まあ、発明の才能はあっても戦いに慣れている訳でなし、仕方ないのかな。


『蒼き鋼のアルペジオ』02.「嵐の中へ」

 クールビューティーな(メンタルモデルはその方が多いんだろうけど)タカオとの対戦。
智力を尽くした…というにはまだ弱い気がしつつも、緊迫感があって十分に面白い海戦模様だったと思う。
 タカオの搭載兵器はともかく、イ401側勝利を決定づける武装が、波動砲的な初出兵器だというのが緊張を削いでしまい、残念。
 これからは、超重力砲という、現実の潜水艦にある訳ない兵器が「ある」ことを前提としての戦いが見られるのだろうから、そこに期待。

 少し人間味を増したように思えるイオナ。
「がってん」は、ちょっと可愛い。
 艦の傾きが水平に戻るに従って、体勢を支えようとしていたイオナの足から力が抜けるなど、CGを活かした細かい動作が嬉しい。
 個性の強そうなイ401乗員の素性も気になるところで…その辺は次回以降、順次語られていくのかな。


2013年10月17日 木曜日
『境界の彼方』03.「ムーンライトパープル」

 前回は、秋人のネコ耳母が全部持って行ったような感じ。
「頭のネジゆるそうな巨乳のお母さんって素敵やねぇ〜」いや本当、同人誌のネタにされそう。

 今回は、未来の過去(ややこしいな)が語られ、彼女の抱える事情が垣間見えた。
 バトルとコミカルな描写を混ぜながら、少しずつ話を進めてくれるので、分かりやすい。
 しかし…ここまでのところ、京都アニメーションの驚くべき高品質な演出と作画で丁寧にアニメ化されているため「特別な作品」足り得ているけれど、中身は、割合と良くあるライトノベルそのもののような。
発想が飛んでいる『ハルヒ』、パターンを裏側から見た『中二病でも』と比べても、普通に伝奇アクションをやっているように思える。
 それが悪いという訳ではなく、特に難しいところが無いし、気軽に見られて楽しくもあるのだけど。

 凄い力を持ちながら、いつもお金に困っている未来が可愛い。
血液の剣を操るのはともかく、何気なくトラックに飛び移ったり、体術も相当なもの。
どこかで鍛えたのか、「血筋」で出来るのか、剣を形作るのと同じ要領で体内の血液流を操って常人ならざる挙動を可能にしているのか。
 真面目な顔で妙なことを言う部長・美月、毒舌気味の彩華、ほわっとした愛…女の子達がみんな可愛くて嬉しい。


『京騒戯画』02.「やってきたのは妹」

 前回は分かりやすく、ゼロ話の不可解さをかなり埋めてくれた。
あー、それなら二話目まで見れば分からなかった所の大部分が理解できるようにしてあるのでは、と油断したけれど、また不明点が増えたような。
 何だか分からないシーンがあると、もうそこで集中力が途切れてしまうのは、ジジイになったからか元からか。
 ゼロ話を意味不明にしかとれなかった視聴者に対してフォローが成されたように、今回の話を飛び飛びにしか覚えていない人にも、これから親切な説明があると良いなあ。


2013年10月16日 水曜日
 レンタルが開始されたので映画『仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z』を見る。
 ライダーと戦隊だけで一杯一杯な所に、宇宙刑事を加え、更に『宇宙鉄人キョーダイン』『イナズマン』まで突っ込んでみた、豪華と言うより詰め込み過ぎな映画。

 メインのドラマを進行するキャラクターを、ウィザードとキョウリュウジャー、ゴーバスターズ、ギャバンに絞ったのは、これでも多すぎるけれどまあ的確。
 相互の関係性以外には、ギャバンと宇宙警察組織、ゴーバスターズのヨーコとサイコロン以外に葛藤を作らなかったのも、分かりやすい。
 話を短くまとめるアオリで、初代ギャバンが余りにも…な役割になっているのは大きく不満。
「宇宙刑事資格を剥奪…ということは、もう組織の上司としてお前を止める手立てはないということだ」「ドルギランは発進ポートに駐留してある。もちろん無 断で使用するなど許されんが…うっかり起動キーが差しっぱなしになっていたら、そりゃ拙いなあ」というような黙認姿勢を見せ、若い頃の暴走気味だった自分 に対するような目線で臨んで欲しかった。
「まだまだだな、ヒヨッコども!」と、地球に乗り込んできても良かったぐらい。
 キョーダイン、イナズマンの要らないっ子ぶりは凄い。
顔を見せただけか…僅かにキャラ付けをしてある分、キョーダインが哀れを誘う。

 それでも、無駄な部分を削いで削いで必要なところまで削ぐことにより、生じさせたスピード感は心地よく、不満点もすぐ置き去りにされてしまう。
 元々、ヒーロー大集合のお祭り映画なのだから、細かい文句を言うべき性格の作品ではないし。
 二代目ギャバン・十文字撃も、ようやく納得の活躍を見せ、馴染んできたことで、『ギャバン単独ムービー』続編映画化も考えられて良いような。


2013年10月15日 火曜日
『ガンダムビルドファイターズ』02.「紅の彗星」

 うっかり録画を忘れてしまい、嘆いていたけれど、なんとー公式サイトで一話二話共に見られるのね。
これはとても有り難い。
 最初の方で見逃しが発生し、「じゃ、このアニメとは縁が無かったという事で…」という感じに視聴を切られるリスクが大幅に低減。
 テレビ放送のない地域や、後から評判を聞いて見たいと思った視聴者にも優しい。

 今回は、作品世界におけるガンプラバトルの位置を説明してあり、妥当。
 学校の女生徒達からは「子供っぽい趣味」扱いされているのがリアル。
「誰しもが憧れる全人類を巻き込んだ競技」じゃないのね、当たり前だけど。
 ガンプラが自由に動き出すことにも一応、作中で理屈?を付けていて、結構。
 舞台設定がコロニーにしてあったら、「穴が空くことで空気漏れを起こす」とこまで再現するのか。

 「ガンダム」世界のこれまでの常識から、つい操縦者ばかりが注目されるように考えてしまうけど、そうか、「ガンプラ」なんだから、それを組み立てる者の技量も評価されるべき。
 旧ザクの作り方で、当時のジオン軍が置かれた状況まで「見える」扱いにする辺り、らしくて楽しい。
 知識があり、状況を判断して、的確な戦術を立てる…操縦者は「それに従い、操縦技術を提供する」ことにするなら、セイのようなタイプが主人公でも問題なさそう。

 常識に欠けた部分を持つレイジの正体は、異世界の人間?
「モビルスーツが現実に存在する、戦争中の世界」から来たことにしても面白いかなあ。
 新登場・生徒会長も、当座の最難敵としてふさわしく、楽しい。
赤いモビルスーツを使う…ランバ・ラルがオジサンとして居る世界だし、会長の父親がシャア、ということもあって良いかも。
ジオン財閥の総帥で、第一期ガンプラバトル、伝説の戦士。
 セイの父親が未登場であれば、アムロにして、父親世代で果たせなかったガンプラ決着を息子が…としても良かったか。
 年少の視聴者だけでなくオッサンも引き込もうとする仕掛けがあり、先を楽しみにさせるなあ。


『衝撃ゴウライガン!!』02.「酒池肉林」

 井上 敏樹脚本の、良いところと悪いところが全開。
 設定から、どうしても「戦隊シリーズ」っぽくなってしまいそうなのに、そういうパターンには流されず全くの別物になっている。
 正義や悪というより、個性の強すぎるキャラクター達が、ぶつかったり分かり合ったり、どちらかが死ぬまで収まらなかったり突然仲良くなったりしつつ、進んでいくのが井上ワールド。
ゴウもライも恐ろしく個性が強い。
 それはアクがありすぎて嫌味、という事にもつながり、好意を持てないキャラになってしまう恐れも。

 ギャグとエロ成分多め、は結構だけど、個人的には滑って感じられる物、多数。
それらのお陰でストーリーのテンポが悪くなっており、話の進みが遅いようにも思えてしまう。
 CGによるバトルは、やっぱりパワー不足な演出だけど頑張っている。
何となく「パチンコに使いやすそうな画面」と感じられたり。
 あと三回ぐらいは仲間集めに費やすのかな。


2013年10月13日 日曜日
『帰宅部活動記録』最終13話.「よみちがい」「爆散ってなに?」ほか

 前回、部の設立に関わるちょっとイイ話を終え、「最終回だと思ってたら勘違い」ネタを消化し、これが本当の最終回。
 全然それらしくない短編ネタ多数で構成し、最後はグダグダになる、ここまでの流れには逆にふさわしい終わり方。

 「〜かよ!」式のパターン突っ込みが多用され、そんなに爆笑できた訳ではないし、斬新な切り口で見せてくれたって事もないんだけど、何だか好きだったアニメ。
 「精神的に向上心の無いものは馬鹿だ」を「SKB」とする、使い道のなさそうな略称は可笑しかったなあ。
 第二期があれば喜んで見るし、無ければ…それはそれで。


2013年10月12日 土曜日
『サムライフラメンコ』01.「サムライフラメンコ、デビュー!」

 ノイタミナ枠、オリジナル企画。
 スーパーヒーロー物っぽい冒頭部から、人気の『TIGER & BUNNY』パターンかと思えば、『キック・アス』か。
ヒーローに憧れながら、特殊な力を何も持たない人間の物語。
 街の路地で妙なことを口走る裸の男と出会う…ここからは、あるいは女性向け男性同志愛作品かも、と。
警官の方に恋人が居るようだし、違う、よね?

 初回はライトな事件にしか遭遇しなかったが、いずれ『キック・アス』並にダークな世界へと入り込んでいくのだろうか。
似た傾向でも『スーパー!』の方だと、黒すぎて言葉を失ってしまったりも。
 特殊スーツを着たり超能力を得て、本物のヒーローに?
まだ、そこまで飛んだ世界観ではないと思える…が、アニメだし、断言は出来ないなあ。

 一話目は面白く見たけれど、ここからの流れによってはダメな内容にも十分なり得る。
 しばらく見続けないと何とも。


『ガリレイドンナ』01.「ガリレオDNA」

 ノイタミナ枠、オリジナルアニメ企画。
 久々の梅津泰臣監督作品。
自身が担当せず、今風のキャラクターデザインに。

 三姉妹が出てくる、彼女たちはガリレオの子孫である、彼女たちを狙う者が居る、超絶の発明品が登場…ぐらいしか分からない。
第一話だし、細かな説明は端折っていると思え、大体の筋さえ追えていれば良いのかな。
 何がどう凄くて、どの辺りに興味を持たせようとしているのか、次回に何を期待すれば良いのか、漠然・漫然としか描かれていないため、引きが弱い。
ごく常識的なキャラの、常識的なリアクションさえあれば、視聴者に作品世界へと入ってもらいやすくなったような。
 三姉妹の誰か(あるいはお母ちゃん)に魅力を感じられない限り、だいぶ突き放された気分になってしまう。

 取りあえず三話目ぐらいまでは見て…引き込まれれば最後まで見たい。


2013年10月11日 金曜日
『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』01.「航路を持つ者」

 原作漫画未読。
 ああ、これが話題の『艦これ』とかいうゲームの元ネタなのか…と、割合本気で思ってしまうシンクロ具合。
コチラ原作の方がずっと昔から描かれているようだし、「無骨な戦闘マシンと少女」なんて取り合わせは遙か昔から存在している訳だが。

 謎の敵により、人類が敗戦を続ける絶望的な状況。
「萌え」な作品がもの凄く多い現状、なかなかハードな導入だなあ、と思ったが、潜水艦の頭脳体?が無表情系美少女、という辺りでグッと親しみやすくなる。
同様の少女は、敵側戦艦にも個性を違えて多数存在する、となると、今後の流れまで予測できてくるような。
 今回、主人公艦による戦闘はごく短く終わってしまったが、通常戦力では歯が立たない敵だらけの海を、まともに戦えるたった一隻で突破しようとする物語は、『宇宙戦艦ヤマト』を想起させてワクワク。
 パワーで勝負も良いし、頭脳戦にも期待。
「主人公のモテ力で敵少女を自陣営側に引き入れる戦い」…にもなるのかな。

 戦艦のみならずキャラクターまで3DCGで描かれる。
違和感のある所も…だが、キャラの表情や空間を感じさせる演出など「だからこそ」の利点もあり。
 面白くなると良いなあ、視聴継続。


『俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している』01.「@甘草奏の甘くない日常A甘草奏の臭くない納豆」

 原作ライトノベル未読。
 タイトルの意味がよく分からないなあ、と思い見れば、タイトル通りの内容で驚いたり笑ったり。
 キテレツなものがあるライトノベルの中でも、発想としては相当飛んでいるんじゃなかろうか。

 選択肢は、「神など超越者か、望んだ方向に歴史を近づけようとする未来人などが、主人公を操ろうとしているもの」「主人公の心の病が見せる幻」どっちのタイプなんだろうか。
 バラエティー番組で、お笑い芸人の耳元イヤホンに囁かれるスタジオ司会者からの無茶な指令然としていたけれど。
 信用を失い、その後の生活に支障を生じさせかねない選択肢…
突然のことに戸惑う様子や、開き直ってやりきる所はちょっと可笑しかったが、どれも結果として「大して影響なかった」ばかりで終わっており、何だか消化不良気味。
一話目で主人公をどん底に落とす訳にもいかないのは分かりつつ、そうなると「意味不明のゲームで主人公が弄ばれている」のを延々見せられているような形になってしまう。

 全ては、最後に登場する空から落ちてきた美少女へ至る準備だった?
彼女が加わることで、選択肢内容やその結果に大きな変化が生まれる…んだと良いなあ。
 主人公のクラスメート女子二人が、奇行に走る主人公よりもっと異常で、可笑しい。
外見は可愛いけれど、もう「個人的おつきあいは遠慮したい」領域。
 しばらく視聴継続。


『BLAZBLUE Alter Memory』01.「赤き反逆者」

 原作ゲーム未プレイ。
 フードをかぶっていて顔が見えない(こういう顔?)キャラクターは、Web上のイラスト等で頻繁に見かける。
誰か知らないけど人気があるんだなあ…と思っていた、この作品のキャラだったか。

 キャラ・設定・ストーリー・作画、ツカミでどれかが凄く自分の好みに提示されれば引き込まれたろうけれど、そうでもなく。
 もっと分かりやすい第一話に出来たんじゃなかろうか…と思うが、「単に好みじゃないだけ」かも。
 ここまでに。


『東京レイヴンズ』01.「SHAMAN*CLAN -約束-」

 原作未読。
 陰陽術が普通に存在する異様な世界を、当たり前のモノとして上手く映像化できていたと思う。
人間が式神になるとか、まだよく分からないところもあるけれど、順次説明されていくんだろう。
 北斗は可愛く、ヒロインに思えてしまうが、実際は夏目…なのかなあ。
出演はまだ先らしい、予告で登場した子が真のヒロインだったり?

 陰陽バトルの描写に力が入っており、面白い。
 女の子達が可愛く描かれているのも嬉しいところ。
 見続けられるレベルの内容だと思うけど…三話目ぐらいまで見ての判断で。


『のんのんびより』01.「転校生が来た」

 原作漫画未読。
 分校に転入してきた少女…彼女を加え女の子四人だけの(いや、影が薄すぎるけど男子も一人)、田舎の呑気な日常が綴られる。

 うわー、好きだ。
の〜んびりした田舎暮らしの雰囲気がとても良く、ギャップを味わう転入生によってそれが否定「されない」のも嬉しい。
 おっとりした転入生・蛍を始め、性格の良い女の子ばかりで気持ちいい。
語尾の「のん」が口癖で、狸を呼ぶ特技(爆笑した)を持つ、れんげとか、可愛らしすぎてウチの娘にしたい騒ぎ。
 家に鍵をかける習慣がない…あー、ウチの田舎も自分が子供の頃は、そうだったなあ。
来客は玄関の戸を開けてから「こんちはー」と言うし、親類なんかは留守中、勝手に上がり込んでお茶を飲んでたりした。
さすがに不用心だし、ウチ程度の田舎でも既に廃れた風習ではあろうが、ここでは残ってるのかぁ。

 今期の癒やし系アニメ。
 最後まで見続け、のほほ〜んとしたい。


2013年10月10日 木曜日
『弱虫ペダル』01.「アキバにタダで行けるから」

 原作は、タイトルをよく耳にして、興味がありつつも未読。
 タイトルから、自転車の、多分レースをテーマとする作品だろう、ぐらいの予断。

 『シャカリキ!』みたいな、自転車に全てを賭けてるタイプの主人公かと思ってた…アニオタだったとは!
 強靱らしい足腰は、根性の秋葉通いで鍛えたの?
好きこそ物の上手なれというか、どちらかというとコケの一念岩をも通す的な凄さ。
 レースに勝つため鍛えてきたんだろうお坊ちゃんの心を追い詰める所が、可愛そうだけど可笑しい。
 アニオタ設定を活かし、痛自転車でレースに出たりすると壮絶だなあ。
 素直に面白くなりそうな冒頭部なので、見られる限り見続けたい。


『機巧少女は傷つかない』01.「Facing"Cannibal Candy"I」

 原作ライトノベル未読。
 主人公・雷真とオートマトン・夜々の関係を丁寧に彫り込み、夜々の迷惑さと魅力をしっかり示した上で、シャルロットもキャラ立てし、バトルの有り様まで紹介する、手際よく分かりやすい第一話。
 夜々、シャルロットが、ライトノベルの様式に乗って、ではあっても、ちゃんと可愛く思えて嬉しい。
ヒロインズに魅力があるかないかで大違い。

 雷真と夜々、驚異的な能力を持つ…っぽいけど、学院での順位が低いらしいのはどうして?
いずれ説明されるのかな。
 そういえば列車暴走の理由が語られなかったような…どうでもいいことだから?
 「人形遣いを狙うのはルール違反」と言いながら、自ら参戦して超絶の戦闘能力を見せる雷真。
体の一部がオートマトンだとか?単に体術が優れているのか。
 食堂から、怒りを持って飛び出した理由が、彼の最終目的に絡んでくるんだろう。
引きはなかなか良くて、次回が気になる。
 視聴継続。


『ガンダムビルドファイターズ』01.「セイとレイジ」

 長い歴史を持つ『ガンダム』サーガの、最新テレビシリーズ。
 といっても宇宙世紀ではなく、スペースコロニーすら恐らくは存在せず、一部を除き現代とごく近い世界が舞台。

 戦いは「戦争」でなく、ホビーとしてのシミュレーション・バトル。
だから当然、殺し合いにならないので死人も出ない。
 実際にはごく小さいガンプラを用い、限られた戦場での戦いに、少年操縦者は「モビルスーツに搭乗」など出来ないため別に作られた疑似コクピットで臨む。
 「ガンダム」というより、まるっきり「ダンボール戦機」(見ていないけど『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』の路線でもあるのか)。
「どうせなら戦いは全部コンピューター内のシミュレーションで行い、不合理な現実の小型ロボット模型を無理して使わなくても良いんじゃないの?」という疑問に、「それはスポンサーの都合」と返りそうな辺りも同じく。

 ガンプラバトルは、「戦場の絆」で使われるデータ記録のカードがガンプラになったもの、ぐらいに理解すれば良いのかな。
 解説を読むと…えええ、プラモフスキー粒子?
まあ、オリジナルシリーズもミノフスキー粒子が凄く便利に使われていたから、プラモフスキーがあれば何でも出来るんだろう。

 第一話は、世界の基本設定、主人公・セイの優れた能力と足りない部分、ガンプラバトルの概要、謎の少年・レイジが持つ特殊性、再戦とコンビネーションによる勝利を描いた。
 優等生的に良く出来ていて、年少視聴者にも無理なく理解できる内容。
 ただ…通常の「ガンダム」に魂を引かれすぎている身としては、競技としてのバトルに気持ちが入らない。
 最後に勝利を収めるのが主人公ではない、というのもどうだろう…作る・戦う、二人が居なければ無かった勝利だとはいえ。
セイも、いずれは操縦技術を上げて参戦することになるのかな。

 ガンダム・サーガでお馴染みの機体が登場するのはもちろん、聞いたようなセリフ、見たようなシーン、知ってるようなランバ・ラル(笑)など旧来ファンへのサービスも多い。
 まだ大きな話が見えてこないため、掴まれた!と言える内容ではないが、面白くなることを祈りつつ、視聴継続。
 「新しいガンダム世代を育てるため(旧来の資産で再度稼ぐため?)の企画」と割り切って素直に年少視聴者向けに作るのか…いや、シリーズ構成・黒田洋介なので、何か仕込んでるかな…?


2013年10月09日 水曜日
『ぎんぎつね』01.「十五代目と銀太郎」

 原作漫画未読。
 実にほのぼのとした、心地の良い第一話。
 ヒロインの性格と立ち位置、異物である銀太郎の浮き方と受け入れられ方が、小さな事件を通して滑らかに語られた。

 銀太郎は、狐顔から人間形態になるのかと思ったが、どうもこのままなのかな。
そうすると彼は、ヒロインとの間に恋愛感情を生じさせるのではなく、保護者・兄弟・友達のような位置を占める?
まあ、恋愛感情そのものが入らないタイプのドラマになる可能性もあるか。
 キャラはそれぞれしっかり作られているようで、結構。
 ゲストのツンデレ?女生徒、悪い子じゃなかった様子だから、カレシと仲直りする辺りにもう少し時間を割いて欲しかった。
それで、銀太郎の能力をフォローできるのだし。

 気軽に見て行けそう…だけども、番組視聴が滞ってきたら、こうした優等生的アニメは後回しになりがち。


『メガネブ!』01.「〜メガネをただの視力矯正アイテム、またモテアイテムとしてではなく(略)している我がメガネ部〜」

 アニメオリジナル企画。
 メガネ美少女が大勢出てくるアニメかと疑いも無く思ってしまったが、あー、女性視聴者向け。
 『けいおん!』…というより『えびてん』『ゆゆ式』『帰宅部活動記録』みたいな無意味部活モノに分類される内容か。
そういえばこのジャンルで、男の子ばかりが出てくるパターンのモノは少なかったような。

 内容としては、美形だったり可愛かったりする男の子達が、みんなで益体も無い話や行動をする、というお馴染みのもの。
 ギャグが寒いような気はしつつ、その辺は作る側・見る側が次第に慣れることでヒット率を上げられたりするから、第一話で判断するのは早いかな。
 動きを抑え、一枚絵の色塗りに凝ることで、独特の画面効果になっている。
 視聴対象から外れているため、自分はここまで。


『ワルキューレ ロマンツェ』01.「桜の園―Immature Knights」

 原作…アダルトゲームなのか、未プレイ。
 馬に乗った者同士が槍で突き合う、馬上槍試合を主題とする作品。
競技を映像として見た事はあっても、詳しくは知らないしそんなに興味も無い、ってものじゃなかろうか…色々考えるなあ、

 複数ヒロインが登場する「萌え」作品ではあるが、思ったよりずっとしっかり作ってあって、好印象。
 表情から体のライン、サービスシーンのパンツまでキレイな作画で描かれていて、目に気持ち良い。
 お話は…まだヒロインの実力が未知数であり、挑まれた試合の顛末が描かれるのだろう次回以降、本当に動き出しそう。
 見られる限り、見続けようかな。


『世界でいちばん強くなりたい!』01.「アイドルレスラー誕生!」

 原作漫画未読。
 女子プロレスシーンの迫力やお色気が大きな売りになるべき作品だろうに、とにかく作画がピシッとせず、一話目からサービスカットのみならず女性キャラの表情にさえ崩れがあって、魅力を感じ取れない。
 アイドルが女子プロに挑むまでの経緯、敗北から再挑戦への流れも、「アニメスタッフが咀嚼消化しないまま原作をなぞっている」みたいな上滑り方で、お話に入り込めず。
 恐らくは視聴を続けても文句しか出てこないだろうから、ここまでに。

2013年10月08日 火曜日
『ダイヤのA』01.「運命の一球」

 原作漫画未読。
 テレビ東京では、日曜朝に放送している。
時間帯にふさわしく、年少男子の視聴にも向いた、ヒネくれていない、気持ちの良い野球アニメ。

 試合内容が示されないのでよく分からないが、「まるで能力が足りないのだろうチームメイトを悪く言われたことに逆上してしまう主人公」というのは、分かりやすいツカミ。
 イキナリ勝負が始まってしまうスピード感も結構。
 演出・作画は必要十分に良く、次回に興味を持たせる引きもある。
 見て損のない作品だろう…が、自分の視聴対象からは外れており、機会があれば原作を読むことにしたい。


『てさぐれ!部活もの』01.「歓迎」

 三十分の枠を『声優戦隊』と分ける、もう一本。
 CGのキャラクターがお題を決めてウダウダと話し、ライブ感満載で(ラジオ収録みたいに声を先に入れてあるのかな)ネタを披露し合う、『gdgd妖精s』から『直球表題ロボットアニメ』と同形式のアニメ。
『直球…』とは監督も同じだし。

 野球の新しい有り様を求めた会話は……まあ、相変わらず。
 画面を説明する言葉だけで構成されたOP歌詞に、ちょっと笑ってしまった。
 よくある女性キャラオンリー無意味部活モノに見えるけど、今回は素直にいくのか、『直球…』をラストでひっくり返したように全体を通したネタが仕込んであるのか。
 見られる時は見る、ぐらいの気楽な視聴姿勢で。


『声優戦隊ボイストーム7』01.「七色の声!無敵のヒーロー登場!」

 原作漫画未読。
 アニメ、というより色を付けて少々動かした漫画原稿に、声と効果音を入れたモノ。
 呑気な内容とか、別に嫌いじゃないけれども、声優さんの頑張りを楽しむのが主眼の作品だろうし、視聴対象からは外れてしまうため、ここまでに。


『Angel Beats!』特別編.「Stairway to Heaven」

 三年以上も前に放送終了したアニメ、突然の特別編放送。
 DVD/BDの7巻に収録された内容、らしい。
 基本設定のおさらいとか、これまでのあらすじ、なんて気の利いたモノが無いため、所々記憶に薄い自分としては、イキナリ作戦提示とハイテンション芸披露を見せられ、面食らってしまう。
見ているウチに、「そういえばこんな話だっけ」と思い出したが。

 無理矢理テンションを上げようとするやりとり…可笑しい部分もあったけれど、何しろ「このキャラはどういう奴だったか」を手探りしながら、なので素直に笑うのは厳しい。
作品のファンや記憶力の良い視聴者なら、もっと楽しめたんだろう。
 エンディング曲は懐かしかった。
 この放送、Blu-rayボックスとかの発売を記念して?単に枠が空いたから?


『ゴールデンタイム』01.「スプリングタイム」

 原作未読。
原作者は『とらドラ!』の人なのか。

 東京に慣れないせいもあり、日本武道館から大学までの道が分からない主人公・万里。
先行する女学生を見失い、途方に暮れる……その辺の通行人を捕まえて道を聞けば済むような。
今ならスマートフォンでもあれば道順が表示されるし。
 まあ、男二人でなら大学に辿り着けたみたいだから、行動スキルが皆無って訳では無さそうだけど。
「ちょっと頼りない二人」の初見イメージにするのが狙いなのかな。
 入学式、大学での初めての友人、部活勧誘…何だか懐かしい。

 友人・光央のストーカー的恋人?香子に心惹かれる万里。
彼女の行動はだいぶ異常で、好きになる要因はあんまり無いと思うんだけど、まー「美人」でさえあればアバタもエクボ。
 「友人の恋人を好きになってしまった苦しみ」なんてのは、光央が露骨に迷惑そうな、というか恐怖の表情さえ浮かべているから無さそう、むしろ引き受けてくれれば嬉しいんだろう。
 香子の方も、光央の内面に深く惹かれている様子でもなく、ライトに進みそうだな。
 同級生・先輩と、気になる女性キャラを顔見せし、楽しげに大学生活が始まる。
 気負わず見続けたい。

2013年10月07日 月曜日

『キルラキル KILL la KILL』01.「あざみのごとく棘あれば」

 アニメオリジナル企画。
 監督・今石洋之、脚本・中島かずきという『天元突破グレンラガン』の取り合わせなので、てっきりGAINAX制作かと思えば、TRIGGERという耳慣れない社名。
ここ、今石監督らが、GAINAXから離れて新たに作った会社なのね。

 冒頭から今石節全開で、顔がほころんでしまう。
キャラが画面中を暴れ回り、有無を言わさぬ怒濤の迫力で押しまくって、視聴者を作品世界に引きずり込んでくれる。
 古き良き・真面目にデタラメやるのが許された頃の学園漫画、復権、という感じ。
『ハレンチ学園』『男組』『男一匹ガキ大将』『おいら女蛮』『炎の転校生』…その辺の面白さをゴッチャにして再構築したような。
 学園内に明確な身分制度があり、それを決定づけるのが、着る者の能力を増強する特殊な学生服「極制服」だという無茶が面白い。
 対抗するヒロインは、「生身の人間でも強いという所を見せてやる!」という立場かと思えば呆気なく負け、意思を持つ露出セーラー服を着込むことで対等以上のパワーを発揮。
まあ、この方が、「セーラー服と意思疎通が上手く出来ず力を引き出せない」「強力すぎる敵を前に、セーラー服が新フォームへと進化」「それを着こなすべく限界を超えたヒロインの強化が必要」といった具合に、色々と障害やドラマが考えられるのかな。

 『グレンラガン』からすると、学園内に収まりきらないトンデモ話に進展していきそうな予感。
 ストーリーにも期待だけど、この作画がとにかく好きなので、最後まで目を楽しませてくれると嬉しいなあ…難しいだろうとは思いつつ。


『衝撃ゴウライガン!!』01.「大胆不敵」

 原作・監督・雨宮 慶太、脚本・井上 敏樹という、アクの強い取り合わせによる特撮ドラマ。
 一番インパクトがあったのは…「えええテレビ東京、おっぱい出しても良いことになったの?」という驚き。
妖精のような小さな女性・ナヴィが、全身白塗りにしながら、胸部完全露出。
形の良さもあり、柔らかそうな潰れ方とか、素晴らしい。
 これと、ヒロインはメガネが似合って可愛いなあと思っていたのにラストで外してしまい、次回からどうなるのか?というコトで頭が一杯になり、ストーリーとか入ってこない。

 実際、お話としてはまだホンのさわりで、語るほどのこともなく。
 宇宙でのバトルシーン、頑張ってはいたけど、その割に見ていて力が入らない演出で残念。
 ちょっとテンポが遅いような…戦隊やライダーなら、ここまで半分の時間で終わらせそう。
 井上 敏樹脚本は、乗っているかいないかで別人の作品ぐらい違うため、期待と不安。
 面白くなると良いなあ。


2013年10月06日 日曜日

『勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。』01.「勇者になれなかった俺はレジを打っています。」

 原作未読。
 タイトルから、何となく『はたらく魔王さま!』を連想してしまうけれど、一話の内容は、かなり違いつつも近い部分あり。
 ゲーム的ファンタジー世界で、人々を悪から救うべく「勇者」を目指す者は数多く居たはず。
他の誰かにより魔王が倒され、平和になってしまった世の中で、生きる目的(日々の努力によりレベルアップして最終的に魔王打倒)を失ってしまった勇者志願の彼ら彼女らはどうやって生きていけば良いのか…それは、余り考えたことなかったなあ。
面白い発想。

 魔王の娘は、もう見るからに女の子だったんだけど、一応、男の子に見せて実は…をやりたかったのだろうか。
アニメには、女の子にしか見えない(「女の子」として描いてある)のに男だと言い張るキャラもフツーに居るから、油断できないが。
 カルチャーギャップに直面する、常識には欠けるが素直な魔王娘・フィノが可愛い。
彼女を中心に、店長・アルバイトの美少女っぷりを楽しむ作品かな。
 若い店長と店員の見分けが付き辛く、第一話のせいか誰が誰だか見失うこともあったのは、慣れていけば大丈夫…だろうか。

 勇者を目指して鍛えたスキルは、いつか「魔王復活」「新たなる脅威の出現」によって、役立つ時が来る?
しかし、ファンタジー的展開になると『はたらく…』でもそうだったように、アリガチなパターンに陥ってしまう恐れがあり、アルバイト青春物・サクセスストーリー方向に進んだ方が独自性は強いのかも。
 気軽に見続けたい。


『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』01.「摩天楼の名探偵」

 もしも現代にシャーロック・ホームズが居たら…というドラマに、イギリスの傑作テレビシリーズ『SHERLOCK』があるけれど、こちらはアメリカ版。
 ワトソンを女性…ルーシー・リューにしたのが大きな特徴。
「ホームズとワトソン、仲良すぎじゃないのー?」というのは昔から言われた妄想ネタ。
その一方を女性にしたことで、関係性を一歩進められるようになったろうか…それじゃ逆につまらないと思われる向きも御座いましょうが。

 ホームズのエキセントリックな魅力については、こちらでも割合上手く表現されている。
英版・‎ベネディクト・カンバーバッチの強烈なインパクトにはどうしても負けてしまうが、これはこれで悪くない。
 ワトソン女性化はともかく、ルーシー・リューは……個人的にもうちょっと美人の女優が良かったなあ。
『チャーリーズ・エンジェル』にも出ていたし、米ではこういうアジア系の顔が美しく見えるのか。
でもまあ、役柄的にはホームズの対極に位置し、「常識」を体現できている。

 事件。
 推理を披露する際、発想の飛び方が英版に比べると少々弱い。
放送時間の短さに加え、キャラや設定紹介も兼ねている第一話から余り凝った内容は展開できない、と考えた?
 携帯電話の行方は、なるほど。
しかし、こういう知識、アメリカじゃ一般的なの?
日本ではまず取らない行動のような…と思って検索したら、「こうしろ」って書いてるページ、沢山あるなあ。

 ごく短く終わってしまう英版(2シーズンで全6話)に対し、こちらはかなりの話数が放送されるのだろう。
 制作陣の慣れ、重ねられていくドラマに期待。


『ストライク・ザ・ブラッド』01.「聖者の右腕編I」

 原作未読。
 あー、妖魔みたいなモノを召喚した際、「拳銃拳銃」言ってて何のコトかと思えば、「眷獣」だったのね。
音声だけではまず分からない、文字表記を見せた方が親切では。
 冒頭、浴衣少女の太腿を見て鼻血を出す主人公少年…というのが凄くショボい。
出来れば他のシーンから始め、あるいは筋はこのままにしても、もうちょっと視聴者を引き込む演出ができなかっただろうか。

 内容は、ライトノベルとして穏当。
分かりやすく設定を紹介し、主人公の特殊性も明らかにして、美少女と共にある理由付けも確立。
テンポ良く、取り立てて問題になるところがない。
 バトルにパンツの色気まで加え、アピールしようという努力も結構。
 が…こういうジャンルは少々食傷気味であり、作画や演出のパワーに物足りなさを感じるせいもあって、視聴継続は不確定。
三話目までは見ていきたいと思う。


2013年10月05日 土曜日

『IS〈インフィニット・ストラトス〉2』01.「一夏(ひとなつ)の想いで」

 原作未読。
 前期は最後まで見た…と思うんだけど、どうなって終わったのか全然覚えてないなあ。
 新シーズン第一話は、設定のおさらいよりもお馴染み美少女キャラの顔見せ、そしてサービスシーン多めで構成された。
一応は、今後への伏線とか新キャラの要素があり、でも正直、余り印象に残らない。
 主人公は相変わらずモテモテだなあ。

 今後、大きなストーリーもあるのだろうが、基本的に美少女達の可愛さを楽しめば良いアニメなのは、変わらず。
 見られる限りは気楽に見ていきたい。


『アウトブレイク・カンパニー』01.「気が付けば異世界」

 ライトノベルが原作で、未読。
 政府にスカウトされた一介のオタクが、訳も分からぬまま異世界との交渉役を任せられる。

 ダメ気味オタクの現状を「今のままのキミで良いよ」と肯定する、願望充足型ストーリー。
 人類社会外の存在がまず興味を持つのはオタク娯楽である、というのは『ケロロ軍曹』『ニャル子さん』『ブラッドラッド』他でも多いネタ。
 政府主導でよく理解できないオタク文化に手を出すと失敗する、と認識しているこの世界のエライさんは、立派。
 しかし、権力筋から依頼がいくとしたら、大学でも教えた経歴を持つ岡田斗司夫、でなくとも氷川竜介、池田憲章、中川翔子など、ある程度は安心して任せられる相手に落ち着きそう。
 フツー程度の常識さえ持たない一般オタクなんて、検討課題にも挙がらないと思う…まあ、そういう知見すら持たないところがお役所仕事なのかな。

 異世界で目覚め、妄想の現状把握を語る主人公は小馬鹿にされてしまうけど、実際の事情も大して変わらないような…
 一途なハールエルフ・メイド、巨乳の警護自衛官、幼女っぽい帝国皇女…パターンながら見目麗しい取り合わせ。
 可愛い女性キャラ中心で、「萌え」での突破を狙う作品になるのか、もっと語りたいストーリーがあるのか、第一話では判断が付かず。
三話まで見ての判断で。


『凪のあすから』01.「海と大地のまんなかに」

 原作のないアニメオリジナル企画。
 男の子が裸(トランクス)エプロンで料理を作る冒頭部に、てっきり女性向けアニメだと思い、視聴を終えるところだった。

 最初から登場している男の子・光の視点で世界を見てしまうが、これは少女・まなかが地上の少年・紡と立場を超えた…『人魚姫』のような恋愛をする物語なのかな?
光は弾かれてしまう?彼こそが人魚「姫」ポジションなのかな(だから裸エプロン)?
 一話目は、海と地上に分かれたなかなか難しい設定を絵で見せつつ、キャラクターの立ち位置を、繊細な感情を纏わせて紹介する内容だった。
光の「地上人は好きじゃないけど、海棲人オヤジ世代ほどには対立感情が強くない」描き方なんて、実に繊細。

 海中での生活描写、ふわりと飛ぶように泳いだり、時折「泡」で水中感を出したりと、それらしい。
火を使って料理を作っている様子がちょっと不思議だけど、何らか水中文明の発達で可能になってるんだろう。
 水棲人の陸上生活にはタイムリミットがある。
しかし、海(塩水)に浸ければ時間を延ばせるようで…だったら、昼休みにでもビニールプールに塩水を張って、海生徒を入れておけば良いような。
そんな難しいことでもなし、生徒の安全に配慮するのは現実と変わらず学校側の義務だろうから。

 真面目に作られているだけに、シンドイ展開を迎えることも想定される。
 あんまり重いと、見続けるのが辛くなるかも知れないが…取りあえず、見続けたい。


2013年10月04日 金曜日

『京騒戯画』00.「予習篇」

 京…とタイトルに付いているし、つい京都アニメーション作品?と思ってしまうが、東映。
 オリジナル企画なので原作なし。
 東映といえば確かに東映のラインなんだけど、高品質な作画のキャラが、とにかく動く動く。
 絵に圧倒されて話が理解できてないのか?と思い、五分ほど見たところでまた最初から見直したが、やっぱりよく分からない。
「大体こういうことかな」は分かるけど、しっくりこないというか、作りが難しい導入部にしても視聴者に理解して面白がってもらおうという意思が、サッパリ感じ取れない。

 公式ページを見ると…
この0話は、「京騒戯画の原点とも言える2011年に配信したプロモーション映像をテレビ用に再編集。1話より始まる完全新作ストーリーの予習篇」だそうな。
 プロモーション映像じゃ、ストーリーが分からないのも仕方ない。
作品の大まかなイメージを伝えるのが狙いだろうから。

 第一話の予告で、今回ほど弾けた作画が見られなかったのはチョイ不安。
それを補える内容の面白さがあれば良いのだけれど。
 とりあえず次回以降を見ないと何とも。


2013年10月03日 木曜日

『境界の彼方』01.「カーマイン」

 今期、京都アニメーション枠。
 原作未読。
KAエスマ文庫という、京アニが所有するライトノベル・レーベルからの刊行。
最近は、出版社や作者からの横槍を嫌ってか、権益独占が目的か、自社ライトノベルや自主企画のアニメ化が多いな。
 『Free!』と同じく、会社イメージCMで先行して見せられていた作品。
となると、他のCM内容もいずれシリーズ化されるのかな?

 今にも自殺しようと校舎屋上の端にたたずむ少女、それを止めようと懸命に(ズレたことを)語りかける主人公少年、人間ワザでないほど高く宙を舞って少年の前に降り立ち赤い剣でその胸を貫く少女…
呆気にとられる突然の展開。
『中二病でも恋がしたい!』の妄想パートかと。
 その後、普通のクラブ活動を行っている主人公・秋人。
冒頭の事件はどうなったのか、ちょっと混乱。
 時間を遡って描いているのか、記憶や体の傷までも操作され事件がなかった事にされたのか…などと考えていると、親切にも秋人のセリフで「不死身」という設定が語られる。

 その後も、事件から一週間経っていること、ヒロイン・未来からもう何度も刺されていること、秋人が不死身な理由、ヒロインの武装やそれが使える理由と境 遇、飛び込んできた化け物とそれを追っていった女性の正体…等々、親切と言えば親切だけど延々説明が続き、第一話ではある程度仕方ないとは思いつつ、 ちょっと参る。
 屋上事件の直後から話を続ければ、秋人の不死身さや他の設定も、セリフにのみ頼らず順次示せたような。
 一週間の経過があるため、秋人・未来の会話による基本設定の確認が、「今までそんなことも話していなかったのか」と不自然にさえ思えてしまうし。

 しかし、京アニらしいアクションシーンの高品質さは、やはり素晴らしい。
 超絶の身体能力を発揮しながら呆れるほどドジっ子、という矛盾を同居させてみせる未来の可愛い描写も、さすが。
 毒舌家でヒネくれた言動が可笑しい美月だって、パターンではありながら魅力的。
 構成には不安を感じつつ、どうなる話なのかには興味あり。


 衛星で映画『宇宙人王さんとの遭遇』を見る。
 謎の相手に雇われた女性、中国語に堪能な彼女の仕事は、宇宙人「王(ワン)」の言葉を通訳することだった。

 「宇宙人が何故中国語を喋るのか?」「世界で一番多く使われている言語だから」という会話が可笑しく、何だかハッとさせられた。
そうか…つい宇宙人は英語でアメリカ人にコンタクトをとってくる(あるいは攻撃してくる)と思いがちだけど、中国人の数の方が圧倒的だもんね、外から見ればコレが地球共通言語だと理解して不思議ない。
 それなら中国に降り立てば良いのに、何でローマ?

 タイトルや中国語の宇宙人というイメージから、コメディーを予想するが、実際は笑うところなど全くない。
 悪意を持って地球に来訪したと決めつける無理解な政府機関の人間?による、王への容赦ない尋問、そして拷問。
 しかし、機関内に中国語ができる人間ぐらい居なかったのか。
外から何も分からないヒロインを呼んできたばっかりに、色々手間取ってしまった訳だけど。
トップシークレットに触れた通訳は、記憶消去・監禁・最悪では存在の抹消までしてしまう恐れがあるから、後腐れのない人間を選んだのかな。
 ヒロインも、無事に帰してもらえそうにない危機を感じ取り、宇宙人と、「今は地球より私の命が大事」な取引をするとか、後半の展開はもっと様々考えられたと思う。
ストーリーのヒネリや意外性に、大きく欠けた映画。

 とにかく低予算で、安っぽい尋問室や機関施設のセットと、モブの少なさ。
 ラストに賭けた…ってことなのかな。
 このラストが、いかにも賛否両論呼びそう。
自分は不満足。
もっと徹底するならともかく、ポンとネタだけ放り投げてきたようで、こういう終わり方には感心しない。
 心に残る何がある訳でもなし、話のタネ以外には見る必要ないかな。


2013年10月02日 水曜日

『ミス・モノクローム -The Animation-』01.「FALL」

 録画してあったデータで見たため、てっきり三十分番組だと思っており、イキナリ終わるのに驚いてしまった。
 アンドロイド?で、アイドルと自己申告しつつ、しかしそれらしい仕事は無く、人間の女の子を拾って住まわせているミス・モノクローム。
ちょっと詰め込みすぎているような…設定は順次紹介していった方が分かりやすいのに…という事も承知なのだろう、「時間が無いから些事は飛ばすしかな い!」事情を逆手にとるように、人間少女は恩を仇で返して金を持ち逃げし、モノクロームはマネージャー?によりアイドルと関わりのないバイトを強いられるアレヨアレヨの 目まぐるしい展開で、何だか笑ってしまう。

 もう目が離せない!なんて事もないけど(五分アニメの第一話でそんなツカミ方、無理)、少し先を見てみたい気持ちにはさせられた。
 忘れなければ視聴を続けたい。


『恋愛ラボ』最終13話.「その手を重ねて」

 基本的には、女の子たちが集まってウダウダと過ごし、友情を深め合っていくパターンの物語。
 「誤解により莉子が恋愛の達人扱いされる」というのは、ギャグとして最後まで引いていくものと思っていたので、キツイ逡巡を経て勇気を持ち告白するシリアスなクライマックスに繋げたのが、意外。
いや、笑わせながらも、女の子たちは常に真面目だったし、所々にドラマティックさを挟んではいたのだが。
 といっても、「これで友情が壊れるのでは」と思って見た視聴者はほとんど居ないと思われ、予想通り更に友情を深化させるイベントとなった訳だけど。
 子供のようにわあわあ泣き合う莉子・マキには、ちょっとホロリ。
いい友達だなあ。

 どの女性キャラもそうだが、特にマキは、「カレシ欲しいー!」と一言口にすれば男達が群がるだろう容姿と能力を備えており、恋愛研究なんか要らないのになあ…
ただまあ、劇中でも示されたように男性を前にしたら意識しすぎて奇行に走ってしまうのと、純粋培養お嬢様であり繊細な内面に釣り合う男性を「周囲が」厳しい目で見極めるだろうことが、大きな障害になろうか。
 付き合いやすいのは、メガネのサヨのような。
ベタベタせず(しなさ過ぎ?)サッパリしてくれそうで、楽に思える。
しかし、男を甘やかしてくれる要素が薄すぎるのは、疲れた時にはちょっと問題。
 エノ…ツンデレなキャラとしてもっと個性を発揮できるはずだったろうが、周囲のアクと作品雰囲気のためか、ちょっと影が薄かったのは残念。

 高い水準の作画で、女の子達はずっと可愛く描き続けられており、それだけでも価値がある。
 マキの妄想暴走など、ギャグとして笑わせられてしまうところ多々。
 莉子に告白したという男子の、忘れられたその顛末が語られなかったのは心残り。
メガネのキツい男子も内面は悪くないようで、彼らがいずれ莉子・マキと恋愛関係になる…のかな。
 この高いレベルをキープできるのであれば(難しいことだと思う)、第二シーズンも希望したいところ。


2013年09月30日 月曜日

『サーバント×サービス』最終13話.「これで良し 明日につなぐ 楽しい職場」

 ルーシーが、自分の名前に関する根源的な怒りを抱く区役所職員は、長谷部の父だった。
考え得る限り最もヤヤコシイ所にいた「犯人」で、なるほどー、そういう手もあったか。
 更に、過去に父親が示したいい加減な応対は、幼児長谷部の病気が心配で業務に身が入らなかったため、ということを原因としており、長谷部を苦しませる要因満載。
 恋愛成就を阻むシーズン最後のハードル、それへの苦闘がなかなか可笑しかった。

 登場キャラクターについて幸せな恋愛への可能性を見せながら、入り組んだ(という程でも無いけど)人間関係により自由な動きがとれなくなっており、上手くいきそうでいかないもどかしさを面白さに繋げて見せてくれたアニメ。
 個性豊かな男女の日常は、眺めているだけで楽しかったな。
 特に、ルーシー、千早、ウサギ課長が好き。
課長は、第二シーズンがあったら、人間体を表すのだろうか…いや、フツーにオッサンだろうしそんなに見たい訳じゃ無いが。


2013年09月29日 日曜日

『宮河家の空腹』

 全く知識無く見始めたため、「あれ?『らき☆すた』新作?」「何でタイトルが違うの?パロディー作品?」「オープニングで『らき☆すた』レギュラーが出 てるし、続きなのは間違いないだろうけど…」「ええっ?監督が山本寛?なんか酷い言われようで『らき☆すた』監督を降ろされ、京都アニメーションとも縁が 切れてるんじゃなかったっけ」「制作会社、京アニじゃないの?んんー???」
大混乱。
 本編に入り、覚えの無い姉妹が中心になって進む内容で、また混乱。
 Wikipediaなど読んで、ようやく大筋の事情を理解。
 しかし…山本寛監督かぁ…思い切った人選というか必然というか。
原作者の意向であるとか、そういう事情もあるのかな?

 中身は、可愛い姉妹の可愛いビンボーネタ。
 おしゃれな服を着ているし(キレイな作画なので余計そう見える)、姉は無駄遣いしまくりだし、身につまされるような辛い貧乏ではなく。
 姉の方、アニメイトでバイトするより、メイド喫茶とかもっと容貌を生かせる仕事に就く方が稼ぎは良いような。
…そういう所も含め、ノンキなアニメ。
 爆笑するほどではないが、クスッと笑いぐらいはチラチラ起こる、罪の無い内容。
 「街で会ったらハンバーガー程度いくらでもおごって上げるのにー」と思わせるのは、好感を持てるキャラクターだからか。

 山本監督、近頃は『戦勇。』とか短編の仕事が多いような。
 来年の『Wake Up, Girls!』を、楽しみと不安で待ちたい。


『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 The Animation』最終13話.「さよなら絶望学園」

 事件が起きて、それについての捜査パートがあり、集めた証拠を持ち寄っての学級裁判に入る…ゲームとしては『逆転裁判』に似た内容なのかな。
 この作品での伏線、情報提示などから、自分は事件全貌を事前に推理することが難しかったけれど、「そうだったのか!」と真相で驚かせるよりも、アクの強いキャラクター同士の掛け合いを楽しませる構成だったと思う。
 犯人であることを暴かれたキャラが豹変し、普段と落差のあるヒドい顔でヒドい事を喚き始め、それがお仕置きで無残にも断罪される解決パートは、実際、面白くできていた。

 学園全体に隠された秘密は、予想が当たったり外れたり。
世界で発生している破滅的事象について、こんなに説明がないとは思わなかった…まあ、どうであろうと重要じゃないんだろうが。
 声を含み、モノクマが一番強烈なキャラクターだったな。
しばらくは、大山のぶ代がドコかで陽気な声を出しても、ドラえもんよりコチラの悪意に満ちたイメージを思い浮かべてしまいそう。


2013年09月28日 土曜日

『ガッチャマン クラウズ』最終12話.「Collage」

 オリジナル『ガッチャマン』から、かけ離れた内容だった新作、完結。
 説明不足なのか、意図して視聴者の想像・理解に委ねようというのか、CROWDSとは?ベルク・カッツェとは?J.J.とは、パイマンとは、はじめとは何だったのか?疑問が残る。
いや、設定は分かるんだけど、しっくりこないというか納得には届かないというか。

 ラストで、カッツェは、はじめに吸収された?
その決着に至る過程が省略されていて、突然すぎるので、ポカーン。
 友愛・調和・希望を生み出す はじめと対決したカッツェは、計画を台無しにした根本原因である彼女を自分が最も好む「不幸」状態にするべく、体内に潜り込んだが、彼女から主導権を奪う ことはできず、カッツェにとって最悪の牢獄ともいえる はじめの体内に留め置かれ、共に生きることを強要されてしまった…とか、そういう感じ?
「はじめの邪悪なコピー」と化したカッツェだが、当然拒否し、怒りや憎しみを向けてくると思った本物・はじめが全てを受け入れたことで、融合して一人の「はじめ」になってしまった、のかも。
 はじめは、従来型バトルヒロインとは大きく違うキャラクター造形になっているので、「許さない、カッツェ!」と初めての怒りを表明し、殴り合ってパワーで相手を消滅させる…ような「正しい」決着に至らないことは、納得というか必然であろうと思うけど。
 前回、総集編的なパートが長く挿入されたことと、時間が足りないのは関係あるのかなあ。
しっかり描かれたものを見たかった。

 カッツェは、ネット上なんかでよく見る「荒らし・煽り・悪意を吹き込んでくる人間」なのね。
責任感皆無(他者になりすましていたし)で悪行を働くこういう相手は、対決して倒すのがなかなか困難。
本編でも描かれたように、「無視」が最も有効な対抗手段だろうか。
 ネットで考えると、自身で余り動かないJ.J.は、プロバイダーか掲示板等「場」の提供者・責任者、という所かな。
 ガッチャマンは、場を乱す異分子を排除する管理係。
 削除という方法によらず、理解や面白がることで異分子をも受け入れて見せたのが、はじめ。
 CROWDSを規制せず広く持たせたままにする…というのは、米の銃規制問題に寄せて考えると危険な気がするけど、「ネット上の平和はネット参加している全員で維持する」と捉えれば、同意できなくもない。

 よくあるパターンに乗せておらず、パターンをひっくり返した構成ですらない、なかなか難しい内容の作品だったが、上手く裁いて独自の面白味を出すことに成功していたと思う。
 はじめは、12話じゃ収まりきらないぐらい魅力的なキャラクターだったな。
 続編があるなら、はじめが内側から毒を垂れ流すカッツェと対話しつつ、新敵・ゲルサドラやエゴボスラー伯爵と戦う(また戦わない)内容になるのだろうか……もう無いとは思うけど。


2013年09月27日 金曜日
衛星で放送された映画『グレイヴ・エンカウンターズ2』を見る。
 精神病院の廃墟で起きる怪異を撮影に行ったチームが行方不明になった(全員死んだ)、前作の続きを、嘘ドキュメンタリー形式で描く。

 前作を見た、映画学校に通う若い衆が主人公。
彼らが、前作はフィクションか本当にあったことなのか、調査を進めていく構成。
 ちょっと悪質なのが面白く、「撮影後、前作俳優たちは行方不明。その一人の母親に会ったら認知症だった」「前作はフィクションで、監督は会社の(無能 な)アルバイト二人だということにした」「俳優の家族には、お金を払ってやったら喜んで沈黙を誓約した」などなど、ヒドい扱いに笑ってしまう。
 廃病院に辿り着くが、警備員に追い払われ、それでも諦めず潜入を試み…辺りまでは結構引き込まれる。

 しかし、肝心の怪奇現象が起こり始めると「前作と同様」であり、ガッカリ。
ボアーと口開けた化け物が追いかけてくるところなんて、お馴染み過ぎて笑ってしまったり。
 見えない霊?が、人間に代わりカメラを持ち上げて撮影までしてくれるのは…親切だなあ。
 凄くイヤ〜な気持ちにさせるラスト。
ホラー映画だからコレで良いのかな…このイヤさ加減をサッパリと解消する更なる続編も作れそうだし。
「病院の外も安全ではない」設定にしたから、続きはどうにでもできそう。


2013年09月26日 木曜日

『きんいろモザイク』最終12話.「きんいろのとき」

 ふわふわの、ひたすら心地よいアニメで、嫌な気持ちにさせられることなど無く、作画の安定感も相まって、ぽえーっと見終わってしまった。
 後からレギュラーに加わったカレンとか、必要ないのでは…?とも思ったけれど、邪魔になる存在ではなく(そんなにタイトな内容でもないし)、彼女は彼女で可愛いからオッケー。

 最終話、クラス替えの困難を乗り越え友情を育む少女たち、という図式で一度エンディングまで流して物語を閉じておきながら、それはそれとしてミュージカルを始めるのにビックリ。
「その後の話」ですらないのね、一年生の教室だったから。
 これも楽しくできていたし、別段文句を言うようなことでもないんだけど、せめて前半と後半は入れ替えた方が最終話らしくなったんじゃなかろうか。
 第二シーズンがあるなら、『ひだまりスケッチ』のごとく時系列に沿わない形でエピソードを語る構成になります(だから進級も卒業もあるかないかは制作者次第)、という宣言だったり…しないな。


 衛星で放送された映画『[アパートメント:143]』を見る。
 超自然的な現象が多発するアパートの一室を訪れた調査チームは…
 部屋のアチコチに監視カメラを取り付け、その映像を編集した形式の、『パラノーマル・アクティビティ』型嘘ドキュメンタリー映画。

 恐怖に怯えるばかりの一般市民ではなく、それら研究を専門とするチームの視点から事件を描いており、だから「何が何だか分からない」じゃなくて原因への仮説が色々と立てられるのは新機軸。
 出し惜しみせず、割と最初の方から異常現象が起きるので、飽きずに見られるのも有り難い。
 後半、現象が派手目になってくれて、地味な(予算をケチったような)画面を見慣れた身には嬉しい。

 ただ…やっぱり『パラノーマル…』の後追い映画、という評価を超えるものではない。
異常であったらしい一家の母親を「魔女」と仮定すると、ホントに『パラノーマル』になってしまいそう。
 ラストの意味がちょっと分かり辛いけど、まあ真面目に考え込むような内容じゃなし。


2013年09月25日 水曜日

 衛星で映画『パラノーマル・アクティビティ4』を見る。
 四匹目のドジョウ…日本版も入れれば五匹目?…を狙う、シリーズ新作。
 過剰なまでに多数のカメラで家庭内を延々撮影し、時々怪奇現象が起きるというお馴染みの構成。

 今回は、PCに付けたWebカメラや携帯が多用され、見えない霊の存在を探るべくXboxの?モーションセンサー・ライトを使っているのが工夫。
 「動体反応をサーチ」できるメカなんて、ご家庭にある訳ない、と思ったけど、そうかー、ゲームの機材を利用する手があったとは!感心。
 Webカメラも、台所のPCにまで取り付けている(ノートに最初から付いてた?)のは不自然だが、ハンディカムなどより遙かに安価なはずで、現代的。

 ストーリーは無用に分かり辛い。
これまでのシリーズで行方不明になっていた男の子=隣の無口な子、だと思わせて…というひっくり返し方など、疑問点が多すぎて理解不能。
 娘のボーイフレンドが毎度毎度、勝手に家に入ってウロウロしてるのは、アメリカじゃ普通のことなのかなあ。
自分があの家の父親なら、ブン殴って追い出すけど。
 シリーズを重ね、さすがに超常現象がラストだけでは地味すぎてもたないためか、途中でチョイチョイ異常を起こす。
そうなると今度、「こんな明確な怪奇現象が発生しているのに何もしない主人公一家はアホなの?」という疑問が。

 相手の首をあり得ない角度にグリンと回して殺す、ジャック・バウアーのような超絶殺人技が今回も披露され、繰り返しギャグのようで笑ってしまう。
  前作のババア魔女軍団が若返って(美女になって)一瞬だけ登場。
どうせなら、ビジュアル的にこちらの方が嬉しいな。
 このシリーズは「中盤過ぎまで中だるみ、終盤でたたみかけて一家皆殺し、消化不良な部分を残しつつ次作へ続く」というのが毎度のパターンになっており、さすがにボチボチ大きくテコ入れが必要では。
 地味なのはもう飽きたから、超能力を使い、殺人技にも通じた魔女軍団が警備厳重な施設に侵入し、個別にカメラを装備した警察突入部隊(『REC2』みたいか)や海兵隊と激しい戦いを繰り広げる「今度は戦争だ!」、を見たいなあ。


2013年09月07日 土曜日

 映画『スター・トレック イントゥ・ダークネス』を見る。
 カーク船長時代の『スター・トレック』シリーズ第一作をリメイクする劇場版、二作目。
 『スター・トレック』サーガは知的なイメージで売っている。
でも劇場版となればスクリーンに映えさせるべくスケールアップし、派手にして多少はドンパチもせねばならず、その違和感と不慣れさばかり感じさせるバトルシーンのたどたどしさで、これまでほとんどの映画は余り評価できない内容になっていた。
 それを払拭したのが監督J・J・エイブラムス。
前作で「カークもスポックも若返らせたから、バカでもいいじゃーん」ということなのかどうなのか、考え込まずバタバタ慌ただしく走り回って力業で事件を解決してしまう、スピード感のある作品に作り替えてしまった。

 その勢いは今作でも健在。
 パワーに溢れていて、見る者はグイグイと画面に引っ張っていかれ、気が付くと終わっている。
 この設定ナニ(特に新型魚雷)?どうしてこんなことしてるの?投げっぱなしのアレは結局どうなった?疑問点は山ほどあるんだけど、まあ意図して「知的イメージ」を捨てた新シリーズだし、思い返せばこれ以前の映画でも結構不自然なところはあったか。
 カークとスポックの友情がクローズアップされており、旧来のファンには嬉しい。
 他乗組員にもそれぞれ見せ場が用意され、前作よりキャラクターが深化している。
 アクションに継ぐアクション、落ち着きのない画面(とにかくキャラがよく走る)、二転三転するストーリー(予想通りではあるけど)…「若さ」が強く感じられ、楽しい。

 憎しみに憎しみを返す事で、連鎖が止まらなくなる悲劇。
「9.11以降」を感じさせる。
どうせなら関わる全員に、ごく親しい者を殺された怒りが設定されていると分かり易かったかな。
 知識無しでも問題なく見られるけれど、昔からのファンであれば「あっ!」という所が色々に用意されていて、嬉しがらせる。
 三部作として次作でこのシリーズが一段落するなら、エンタープライズを降りるカークに代わり、新たに赴任する艦長が(この世界での、若い)ピカードだった…とか、そういうのも見たいな。


2013年09月06日 金曜日

『宇宙戦艦ヤマト2199』

 …を見終わって、つらつらと考えたこと。
 ネタバレもあるかもなので、ご注意。

 オリジナル版で、イスカンダルからの帰途にあったヤマトに追いすがってきたデスラー艦との、空間磁力メッキを用いた戦い。
あれは、つい「出た!真田さんの『こんなこともあろうかと』珍発明」とか「後のシリーズで扱いに困る便利すぎる武装だよねえ」などと思ってしまうが(実際 そうでもあるんだけど)、「我々は戦うべきではなかった、愛し合うべきだった」とする、テーマを語る古代進のセリフを受けたものなのね。
 あのセリフを経た後、デスラー艦に砲撃を加えたりましてや波動砲をブチ込んで撃破するのは宜しくない、テーマを台無しにしてしまう。
だから、「なお悪意を向けてくる相手は、自ら放った悪意ゆえに滅びた」描き方になっている。

 空間磁力メッキを、戦艦前方の空間に任意の形状で発生させる事により、波動砲をいくつもの筋状に分散させるアンドロメダの「拡散波動砲」が可能になっているんじゃないかなあ。

 その発明をした真田さんは、『2199』では「古代守と友人だった」こと以外、過去について余り触れられておらず、体験した悲劇によって科学を「屈服させるべき敵」と考える複雑な内面は、無いのね。
 ここいらは、リメイクに必要ない設定と考えたのか、真田さんをより知りたい人はオリジナルを見てね、というコトなのか。

 『2199』地球には芹沢ら主戦派が生き残っていると思われ、ヤマト帰還、地球環境回復の後は、アンドロメダ艦隊を組織して不思議ない。
 そういえば、ガミラスに対し先に戦端を開いたのは地球、という重大事について、その後はほとんど触れられなかったような。
ガミラス艦隊は侵略目的で訪れていた・地球(ヤマト)は無用な攻撃破壊を行わないことを態度で示した・ガミラスはもうそんな些細な事に拘ってられる状態 じゃない…責任追及を回避できそうな事柄はあるけれど、どうしても扱いが難しい設定であり、ただでさえ詰め込み過ぎて消化不良な部分が多い中、最初から無 くした方が良かったのでは。

 映画『完結編』で、死亡した沖田艦長を再登場させる理由として「死んだと思ったけど誤診だった」と言われる事に多くのファンはのけぞったモノだが、『2199』世界ではそれは必要ないな。
何せ便利なシロモノがあるから…死体の存在が絶対条件でなければ、ドメルもサーシャも復活可能じゃなかろうか。
 この後『さらば…』的なヤマト乗員ほぼ全滅のイベントを経た後でも、更に続編を作るなら「生き返らせました」で済む。
 というかスターシャ。
女王ならイスカンダルをかつての活気ある姿に甦らせれば良いのにねー。
今作のスターシャは、母星の悲劇をどのぐらい憂いているのか分からないけど(昔のイスカンダルを嫌っていたそぶりさえあるし)。


2013年09月05日 木曜日

『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』09.「モテないし、夏が終わる」

 夏休み三部作完結編…?
 家に引きこもってグダグダと日々を過ごしてしまうダメさ加減に笑ったり、身に詰まされたり。
 自分は高校時代、川で泳いだり隣町まで自転車で行ったりそこそこアクティブに過ごしていたと記憶しているけれど、それは「他にする事がなかったから」。
現代のような携帯電話はもちろんパソコンもなく、地方でテレビ局は二つのみ、レンタルビデオなんて気の効いたシステムが出来るのは数年後の話、自宅の漫画や小説は飽きるほど読み返して…そうなると、外に出る以外、時間の潰しようがない。
 必要に迫られたからアウトドアで過ごしたり、友人宅をハシゴ(そしてその家の漫画を読み尽くす)した訳で、部屋にこもっていても楽しく過ごせる方法が今 ぐらい多くあれば、どうなっていたか分かったモンじゃない、というかこのヒロインと変わらなかったろうコトは容易に想像が付く。

 お話が、原作で未読のエリアに入ってきたため、より楽しく見られる。
 友人少女が勤めていたような、可愛い制服の店でバイトしてみれば良いのに、智子。
妙な気合いや思い込みを取り去り、普通程度に可愛い服、スッキリした髪型でニッコリ笑えば、素材は悪くないんだし(特にアニメ版では)モテることもありそう。
 いずれそういうエピソードもある…かも知れないけど、「看板に偽りあり」にもなりかねないため、そうそう簡単に繰り出せる手ではないのかな。

 異常行動の目立つ智子に対し、周囲の目線は、ちょっと不自然なぐらい優しい。
 いやー、現実には、智子のような相手を嫌い、悪し様に罵る人も居そうなもの。
ただ、そういう存在があると、彼女の「考えすぎて迷走・暴走」が「まんざら考えすぎとばかりも言えない」ことになってしまい、ある意味世間と噛み合ってしまうのか。
 ケーキ屋さんで可愛くバイトをしたいという彼女の夢が、ベルトコンベアー作業のケーキ工場でオッサンオバサンに混じって機械的に働かされることで粉々になる、このギャグに大笑いしてしまった。
可哀想だなあ。


2013年09月04日 水曜日

『サーバント×サービス』09.「ありますか 心のゆとりと 積み重ね」

 開始当初、てっきりルーシーと一宮が恋に落ちると思っていたので、全然違う形になったのは意外。
生真面目なルーシーには、一宮が最適の相手だと…まあ、だからこそドラマとしては面白味に欠ける恐れがあるのか。
 ルーシーと絡む事で、見た目では分からない内面が明らかになってくる長谷部。
一宮をイジメる事で、フクザツに屈折した性格が露わになる千早。
ペアの相手を取り替えて考えた場合、現状ほどの可笑しさに繋げられたかは疑問。

 途中、見逃した回があるようで、イキナリ当たり前のようにうさぎの縫いぐるみが喋っていて、面食らう。
 あくまで現実に即している作品なのに、「呪いでうさぎに変えられた人」とかそんな?と思いつつ調べると…遠隔操作ぬいぐるみなのね。
なーんだ…いやいや、十分現実離れした設定のような。
 これがアリなら、役所の全PCを制御する自律思考型美少女プログラムなんかもレギュラーに加えられそう。
毎日のように窓口にやってくるバーサンが、実はとうに亡くなっていて霊体として来ており、一部の職員だけにしか見えてないとか。

 役所の仕事に絡んだエピソードがもうちょっと欲しい気はするけど、大きなプロジェクトが動いている訳でもない日々の業務を愉快に描くには限界があり、このぐらいが良い案配かな。
 気軽に見られて、楽しい。


2013年09月03日 火曜日

『宇宙戦艦ヤマト2199』最終第七章「そして艦は行く」

 第一章を除き、劇場で鑑賞。
 自分はオリジナル『ヤマト』に大きく人生を変えられた年代の人間で、だから思い入れが強く、「聖典を安易に変えること、まかりならん」などとウルサイことを言い出しがち。
 それでも、最後まで飽きさせず呆れさせず興味を持って見続けさせられ、いい加減だった設定の辻褄合わせや、搭乗員(特に女性)の増加、「ヤマトの謎」 「ガミラス内部闘争」など現代的な味付けは成功している部分が多く、しっかり考えられた新しい戦闘シーンの迫力や面白さには感心させられさえしたのだか ら、大したもの。
 高いレベルで推移した作画は嬉しい(だから一部の崩れが目立ってしまっているが)。
 オリジナルに忠実な音楽、新しく作られたガミラス国歌も素晴らしい。
 誉められる部分は数多く。

 でも、感心しない所も。
 旧作で主題に据えられた「沖田と古代の父子関係」が、ほぼ無くなっている。
艦橋勤務時以外の個人的な交わりとか、記憶にないぐらい。
 古代は、旧作での「感情的で未完成だが強い意志を持ち、劇中で大きく成長する」キャラクターではなく、「感情的に安定しており士官に相応しい能力を最初から発揮、(初めての?)恋愛に動揺する」男性になっている。
 何かに反発したり、激情に任せた行動を取る古代の強い個性は、主に新キャラクター達へと分配されており、ために彼の影は薄くなってしまった。
 ガミラス決戦で見せる雪への気持ちの爆発が大きな見せ場になるはずだったろうが…結果として役に立っておらず、残念。
 新作は群像劇であり、個人というより乗員全員の関係性、更には「ヤマト」という艦そのものが大きく変化し、成長する物語、なんだと思うけど、つい古代を「主人公」と捉えてしまう身としては不満。

 さしたる原因も無いよう見えるのに、女性キャラにモテる古代。
数人の女性キャラから好意を寄せられる部分にこそ、今風「主人公」としての才覚がある、のかな。
 萌え作品には、伝統的な有り様を示す「親」不在のことが多い。
 『ヤマト』現代風リニューアルは、その辺にも及んでいるのか。

 この後は、特にラスト近くの内容に触れてしまうので御注意。





 ガミラス内部の権力闘争や将校の関係、非情なだけでなく権力者としての才覚を見せるデスラーなど、敵側事情は面白かったんだけど…
 結局、細かい事など血迷ったデスラーの暴挙で全部吹き飛んでしまい、ガッカリ。
ガミラスに犠牲を出す事と、イスカンダルとの関係と、どう繋げるつもりだったのか。
 デスラーの動機…スターシャとの約束?彼女が好きだった?
描写の不足もあり、独裁者としてはいかにも弱い。

 イスカンダル、スターシャ。
 デスラーとの約束を大事に覚えている様子を見せながら、しかし守と関係を結んだ?
 イスカンダルまで辿り着いたヤマトに対し、波動エンジンを兵器に転用した事などからコスモリバースシステムの譲渡を渋ったり、印象が宜しくない。
「じゃあどうすれば良かったんだ」としか思えないし。
 自分達が使用した決戦兵器を他種族が持つ事に否定的、というのは、核兵器保有に対するアメリカ的な?
 旧作のスターシャは地球人に希望を与える「女神」のようだったが、今作では「女」であって超越存在などではない捉え方。

 突然ヤマトに拾われるミーゼラ、急に彼女を(古代を、ならともかく)庇い死亡する雪、ヤマトに光線兵器以外の武装があるのを聞いていなかったのか逆襲さ れ爆散するデスラー、地球でなく一個人を救うため勝手に発動する守コスモリバースシステム、限定範囲使用だし「試射」扱いで凌ぐのかと思えば律儀に使用で きなくなるシステム、説明はないけど死んだばかりの沖田を取り込んで再使用可能に…
 色々、台無しにしているような。
 沖田の死に、「ああ、コレを充填すればまたコスモリバースシステムが使えそう」という余計な意味を持たせないで欲しかったなあ。
「地球か…何もかも皆懐かしい」にも、彼自身がそうなる事を知っていたかは分からないが、自分システムにより「懐かしい地球に何もかも皆戻す」意味が含まれてしまう。

 特にラスト四話について、不満点が多く、残念。
 詰め込まれた様々な要素をわずか四話で結実させられるのか不安だったけど、やっぱり相当な無理が出てしまった印象。
 もう少し話数を増やし、個々の事情について彫り込んで描けば「なるほど、そういう事か」と納得でき、面白さに繋げられたかも知れないのだが。
旧作で哀れな最期を遂げたヒスが、倒れたヒルデを助ける、なんて、ちょっとした所だけど凄く嬉しいシーンだったのに。

 でも、それでも。
 「次」があるなら、またこのスタッフで。
 文句も言いながら、とても楽しませて頂きました。
面白い『ヤマト』を、ありがとうございました。


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