ときどき日記 2014/05-08

2014年08月25日 月曜日
『月刊少女野崎くん』08.「学園の王子様(女子)の悩み」

 漫画家志望者の青春を描くドラマとして、今、痛すぎるほどリアルなのは『アオイホノオ』だけど、漫画家あるあるネタとして有り得ないぐらい笑わせてくれるのはこのアニメだと思う。
 今回の、余りにもアバウトな背景指定にアシスト達が困惑する、なんての、大抵の漫画家なら「やった・やられた事、ある」だろう。
自分もやった事あるなあ…上手い人に指定出す際、余計なこと書くと忠実にその通り描いてくれて(自分のイマジネーション不足のため)ショボくなったりするので、基本的なことだけ書きつつ「お任せします」とした方が、素晴らしい仕上がりになるから。
 「箱に乗ってる」…読者には通じない漫画家言い訳、あるあるあるある。
パースが狂って不自然なキャラ立ち位置になってるけど描き直してもらう時間が無い時など、「箱に乗ってる」に始まり、「心情風景だから問題ない」「逆に空 間の広がりを感じられて良い」など、仕事場で自分達を納得させるためだけのウルトラCな言い訳を繰り出すこと、珍しくないと思う。
 勿論、漫画家でなくても笑える内容になっているが、実体験あると、腹痛いほど笑ってしまうネタ。

 以前の、「ダメ編集者から酷い目に遭わされる話」も、実に分かる分かる。
分かるけど…支障があるため自分の実体験と比べるのは自粛(笑)。
いや、さすがにアソコまで悲惨な扱いを受けたことは無いが。
 野崎、女の子の心理描写が上手い漫画家、って設定じゃなかったっけ?
実生活のみならず、漫画内でも無神経さを遺憾なく発揮しているような…
まあ、ギャグを優先するため、作品内でのキャラ設定を崩壊させるのはよくあることか。
 高校生ばっかりで連載を維持するのって、凄いなあ。
結構売れてる作家なんだよね?その印税等はどこにプールされてるんだろ。

2014年08月22日 金曜日
 衛星で映画『アパリション -悪霊-』を見る。
 理屈はよく分からないが科学的らしい実験により、異界から邪悪な存在を呼び出してしまった学生達が、その後、体験する恐怖。
 見たような顔の役者さんが出ていると思えば、『ハリー・ポッター』ドラコ・マルフォイ役でお馴染みトム・フェルトン。
それにしてもチョイとした役だ。

 淡々としており、ショッキングなホラーシーンがほとんど無いため、全然怖くない。
 怪異現象も、余所を向いていて振り返ると部屋のモノが壊されている、といった見せ方ばかりだし。
 学生時代の実験で行方不明になった女性、怪異で飼い犬を殺された隣家の住人、再会した実験のリーダー…全て、出したまま・放り出したまま、ロクなフォローが無い。
 キャラクターの死は実に軽く扱われ、「殺されたから死にました」でアッサリ終わってしまうため、恐怖も喪失感も皆無。

 物語としては、現実世界への霊的侵攻が始まる『回路』に近いと思うんだけど、スケール小さすぎ。
 霊を防げるというシェルターでの攻防に絞れば、もうちょっとラストを盛り上げられたろうか。
 ヒロインが美人なのだけ、見所、という残念な映画。


 日曜日にコミケ参加。
 商業誌の仕事が押している状態で、同人作業は間に合わず、頒布物がなくて申し訳ありませんでした。
 今後、サークル参加させて頂ける折には、もっと頑張って準備をしたいと、深く反省しつつ思っております。

2014年08月11日 月曜日
 衛星で放送された映画『貞子3D2』を見る。
 冒頭の、映画とスマホを連動させる説明が長くて冷める。
上映中にスマホが鳴り出したりするのは、劇場をお化け屋敷的ビックリ空間にする…というより、『プリキュア』映画で子供が光る応援スティックを振るのと同じ、没入感増加演出を目指したものか。

 前作もそうだったが、全く怖くない。
いや、結構(本来は)怖がらせられるようなシーンはあると思うんだけど、余りにも淡々としすぎており、前兆も余韻もない描き方のため、「人が変な死に方をする」カットをただ繋げて見せられているだけのようで、怖がりようがない。
 ヒロイン横の車に落ちてきたオバサン、異常事態に陥った電車内、変貌した精神科女医…全部後フォローがなく、それきりで終わってしまうから、物語として連続している気さえしない。
 お話としても、何を、どう見せたいのか意味不明。
何も語れていないため、ラストの「えっ、これで終わり?」感が凄い。
 前作であった、スパイダー貞子軍団来襲の方が、馬鹿馬鹿しいながらもまだクライマックス然としている。

 不気味なはずの少女・凪を、普通に可愛く撮ってしまっているのもダメ。
役者はどうだろうと、演出次第で恐ろしく見せられるはずだろうに…この監督は心底ホラーに向いてないんじゃないかなあ。
 これだけ可愛いきゃ、自分の娘なら、行動や言動が変でも僅かにだって気味悪がらない自信があるぞ(バカ)。

2014年08月10日 日曜日
『アルドノア・ゼロ』06.「記憶の島」

 最初に出てきたカタクラフトが持つ、絶対不可侵バリヤーみたいな攻守一体化した武装は非常に面白く、地球側からすると絶望的で、攻略するにもアイディアが懸かっていることに感心した。
 次はビームサーベルによる防衛と攻撃力を持つカタクラフト。
……機能が落ちているような。
『ルパン』の五ヱ門並みに、全ての攻撃を弾き返し、何でも両断するパワーがあるにせよ。
 これぐらいなら、地球側でも集団で攻撃を加えれば倒せそう。
意味合いが違っているとはいえ、またも「水に落として倒す」オチなのもマイナス。

 今回、ロケットパンチを六機供えたカタクラフト……明確に機能が落ちている。
しかもパンチ自体は破壊できないモノの、地球側の銃撃で進路をそらすことが可能なようだし。
自由な遠隔操作を妨害しているウチに、本体を破壊すれば済みそうな。
 この本体こそ、不可侵バリヤーで守るべき。
与えられる超技術は一機に一種のみとか?
バリヤーは全機の基本スペックにした方が。

 主人公達が破壊したカタクラフト、地球は回収してないの?
どんな損害を出そうとも持ち帰って研究し、技術を盗もうと考えそうなのに。
 どうにも不思議な…不満な所がポチポチある。
 「ロボットバトルをアイディアによる逆転劇で見せよう」という発想は良いと思うし、何となく戦っているような作品より頑張っていると思うけれど…もっともっとを期待してしまうのが視聴者。

2014年08月06日 水曜日
『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』05.「ビッグな目標立ててみた。」

 あああ、ほのぼの〜。
 厳しかったりイヤだったりする事件とは縁がなく、周囲は良い人ばかりで、何となく上手くいってしまう、とても心地の良いアニメ。
気分によっては否定的にも捉える恐れがある作品だけど、今は染みる。

 美人であり何でも出来るスーパーガール・縁に引っ張られる形で活動してきた流川ガールズだが、彼女にも対応できない困難に直面した際、思い切った(天然な)決断と行動により乗り越える切っ掛けを作ったのは奈々子。
意外な、ヒロインらしさの発揮で、奈々子の魅力を増す構成が素晴らしい。
 新たに仲間になった、ゆい。
小さいが運動能力は高く、真面目で、奈々子より先輩なのに敬語を使う、という事で個性的。
 縁・奈々子の信頼し合う、縁方向からはちょっと百合的な愛情すらある関係が良かったので、単にメンバーを増やすため、ゆいを加えるのはどうだろうと思ったけれど、着ぐるみの中に入る変則的な参加方式で障害にならず。
アイディアだなあ。
 もし男だったらさぞやキモいキャラになって物議を醸したろう、偏愛ストーカー的マネージャー・沙織も面白い。
溢れる流川ガールズへの愛を、正しく仕事にもぶつけ、敏腕ぶりを見せてくれるのが嬉しい。

 数日前、ふっと脳裏に小さい頃食べたタヌキ型ケーキの映像が浮かび、懐かしいなあとか思っていたが、感想を書こうかと今回を見返していたら…本編中にタヌキケーキ、登場してるのね、ぼんやり見てたんですっかり忘れていたようでいて実は印象に残ってたんだろうな。
 そのケーキを出していた田舎のケーキ屋は、とうに無くなっており、このアニメの舞台となった街で本当に販売されているならまた食べてみたい、と検索してみたら、あー、あるある聖地巡礼、行動的ファンは凄い!
 ちょっと遠いけれど、機会があれば訪れてみたい、と思わせる辺り、地域活性化に一役買っているアニメだと言えるのかも。

2014年07月31日 木曜日
『ハナヤマタ』04.「プリンセス・プリンセス」

 オープニングの踊りが華やかであり、背景含めて余りにも美しく、そこに大きく引かれる形で見続けているこの作品。
 今回は、ヒロインが憧れるお姉さん・多美の内面を描く。

 若干ファザコン気味な多美。
昔の自分ならどう見たか分からないが、いい歳の、しかも娘持ちオヤジとなった今では、心に染みるというか余計に魅力が増して見えたり。
どう育てたらこんな風になるのか、教えて欲しいぐらい…まあ、「好意を寄せられるに足る父親であること」が前提条件であり、そこが満たせてない場合、考えるだけ無駄というか。
 父親を「娘の自由を縛り付ける無理解な存在」とまで描かず、自分に寄りかかってくる頼りない娘、と思うが故、親が勧められる理想の姿に沿わせようとしてしまう、ぐらいに止めてあるのが嬉しい。
多美がなるを見つめる、「私が居なかったこの子はどうなってしまうんだろう?」という過保護な視点と同じモノを父親も持っているように思え、娘の選択が本人にとって良いものであるなら、いずれは父親も認めてくれると予想される。

 ふわっとしていつつ、女の子達の心の機微が非常に細かい所まで彫り込まれており、説得力も見応えもあるアニメ。
面白い、というより、好ましい。
 次回は、まだまだ不揃いな「よさこい」踊り、ここまでの精一杯を披露するのかな。

2014年07月17日 木曜日
『精霊使いの剣舞』01.「剣と学院と火猫少女」

 原作ライトノベル未読。
 迫力に欠けるバトルが展開されるアバンで、もう挫けかける。
ドラマが始まる前に「今後はこういう凄い戦いが見られます」という絵を提示し、視聴継続の動機にしてもらう…その辺がこういう構成の利点だと思うが、非常によくある画面作りのためマイナスの効果。

 泉で水浴びする少女を覗く所。
「心ならずも裸を見てしまう主人公」側の事情や心理をすっかり略してある。
 確かにライトノベル作品にはありふれたシーンだし、制作者が「細かく説明しなくても慣れで分かるでしょ?」と考えたとして不思議はないが、それならこのアニメ自体、作らなくても良かったような。
 レギュラー少女たちをざっと顔見せ、今後の展望も示しており、まあこんなものか、とは思う内容なんだけど…
 このアニメ制作者には、原作を面白くアニメ化したいという熱意が足りていない、あるいは「原作ライトノベルの何が面白いのか」理解しないまま作り出した恐れさえ。
 視聴終了。

2014年07月16日 水曜日
『信長協奏曲』01.「サブロー信長」

 原作漫画は連載で既読。
 現代からタイムスリップして信長の身代わりとなる主人公が、歴史上の信長イメージとは全然違う、のほほんとした性格をしており、ギャップが面白い。
取った行動が本人の意図とは別に受け取られ、恐ろしがられたり過分に評価されるのも愉快。
 新しい切り口の信長像で、「戦いの訓練など受けていない、当然人を殺したこともない現代人」の彼が、どうやってのし上がっていくのか、楽しみに読んでいたが…
途中から、本人が戦っても強い様子だし、死者を出すことなど構わず、結構苛烈な決断を平気で下す、普通の「信長」に近くなってしまったのが個人的に残念。
 秀吉やゆき、お市など、脇キャラの方が魅力を増してきた(作者の興味がそちらにシフトしてきた)感じ。

 アニメは、驚いたことに3DCGアニメ。
違和感なく見られる所と、これはちょっと…というシーンが混在。
好みを言えば手描きアニメで見たかった所だけど、まあ、合戦シーンなんかにはこの手法が向いているのか。
 演技は、実際の俳優によるモーションキャプチャーで付けられているそうな。
 声などには違和感なく。
 ストーリーは既に知っているため、気楽に、見られる時は見る、ぐらいで。

2014年07月15日 火曜日
『東京ESP』01.「白い少女」

 原作漫画未読。
 Wikipediaを読んで初めて気がついた、これは『喰霊-零-』と世界を重ねる(原作者が同じ)作品なのね。
説明も最低限に、キャラクターが次々出てくるなあ、と思っていたけれど、『喰霊-零-』をしっかり記憶している人ならこの原作は未読でも、あっ彼女だ!と気がつき、より興味深く鑑賞出来たんだろう。

 超能力を使った大規模テロ、能力者の圧倒的パワー、それに立ち向かう人間側との戦い、この世界で伝説になっているらしい「白い少女」の登場まで、不明点を気にさせないぐらいグイグイ進んでいく内容だったので、面白く見られた。
 テレポーテーション能力に刀の腕を合わせる無敵の武闘派少女…移動する際の画面効果とか『X-MEN』そのまま。
 全体としても「人類への全面攻撃を始めたマグニートー一派」といった雰囲気だったが。
 作画が良く、アクションに迫力があって、物語の詳細が明らかになるのだろう次回以降を楽しみに思える出来。
視聴継続。

2014年07月14日 月曜日
『六畳間の侵略者!?』01.「侵略開始 !?」

 原作ライトノベル未読。
 タイトル通り、主人公が住むアパートの六畳間を狙い無用に能力の高い美少女が集まってくる、変形ハーレム物。
 最初に登場する幽霊の女の子が窓に映るシーン、気合いが抜けすぎていて…脱力系統の作品ではあるのだろうが、うーん。
 一話目で特殊少女たちをドッと出してしまったため、それぞれの印象が弱い。
大きなストーリーで勝負する作品ではない…だろうと思われ、そうなると、急ぎカタログ的に「こういう外見・性格の女の子が出ますよ」という紹介をし、視聴者の嗜好に合う子を見つけてもらわねばならないのか。

 作画はまずまず。
 宇宙人・地底人などを遙かに超え、大家少女が最強だというのは、パターンながら可笑しい。
 これはまあ、ここまでに。


『残響のテロル』01.「FALLING」

 ノイタミナ枠オリジナル企画、渡辺信一郎原案・監督、キャラクターデザイン・中澤一登、音楽・菅野よう子といった布陣から生じる期待感に応える、クオリティーの高い第一話。
 浮つかず、何故このシーンでこの演出なのか、しっかり考えて組み立てられており、ズシリとした手応え。

 「テロル」って人の名前なんだろう、まさか「テロ」って意味でタイトルに付けないはず、という気楽な予想を裏切り、プルトニウム強奪、都庁爆破と、主人公側としてはなかなか刺激的な行動が示される。
この辺、あんまりリアルにしてしまうと真似した犯罪を起こされる恐れもあり、若干「そんな上手くいくかなあ?」と思わせるプロセスになってしまうのは仕方ないか。
 個性が強い男二人の主人公、鬱々としながらも自ら生きることを選択するヒロイン、抱える事情の詳細はまだ描かれないものの、気になる・気がかりにさせるキャラクター造形。
 悲惨な過去があっても、死者を出す恐れのある都庁爆破は正当化されないが…やむを得ない理由があるのか、「悪」と受け取られても構わない構成になっていくのか。
 次回が楽しみ。

2014年07月13日 日曜日
『まじもじるるも』01.「あなたののぞみかなえます」

 原作漫画未読。
既に一度完結している漫画(第三部が連載中らしい)のアニメ化は、評価の固まっている古典以外、珍しいような。
 と思えば、これ『弱虫ペダル』の原作者作品だったのか。
アニメでも男の子には、そういわれれば雰囲気が残っている。

 内容は、馬鹿エロ傾向のアニメとして、まずまず普通。
こういう手の作品として標準からさしてはみ出さないストーリーであり、ギャグの押しは弱めだし、良くも悪くも感想が書き辛い。
 原作者への信頼はあるけれど、この第一話には先行きを気にさせる要素が薄く…


『ヤマノススメ セカンドシーズン』01.「テントに泊まろう!」

 原作漫画未読。
 5分枠だった前シーズンは好きだったので、三倍の15分になっての放送に期待して、鑑賞。
 気負わず、事件らしい事件は何も起こさすに、メインキャラの立ち位置を何気なく確認しつつ、これまで通りの内容。
 放送時間が増えたことで「心地よさ」を感じさせる雰囲気の演出を余裕もって出来るようになり、魅力が増したように思える。

 入浴シーンはあるけれど、サービスと言うにはまるで露出していない。
楓の、騒ぐほどでもない寝間着姿に他女子たちが叫び声を上げるぐらい、作品内のお色気基準が低いからなあ。
そういう部分に期待するアニメではなく、これで結構。
 今期は富士山登山を目指す?
 のほほんと見続けたい。


『LOVE STAGE!!』01.「ユメヘノトビラ」

 原作漫画未読。
アニメの絵柄から、何となくCLAMP原作かと誤解。
 男性同士の恋愛が描かれる女性向け作品…なんだろう。
なのに自分などでも見やすかったのは、男の子が女装し、ほとんど美少女として登場するから。
いわゆる男の娘、というか。
 その声優さんが代永翼なのも、抵抗を感じず見られる所以。
関係ないけどDAIGOに声優させるのはキツい…と思えば、原作者と姉弟なの?

 第一話は、主人公が嫌々女装することになるプロセスを中心に描かれ、相手の男も彼を本当の女性だと思い込んでいるので、男性視聴者にも受け入れやすいコミカルな流れ。
 作画が良く、美少女となった主人公は可愛いし、明るい雰囲気も悪くない。
 ここからどういう方向に進むか、だなあ。
ちょっと、先は気になるんだけど……


『DRAMAtical Murder [ドラマティカルマーダー]』01.「Login」

 原作ゲーム未プレイ。
 次々とキレイなお兄ちゃんたちが登場することから分かるように、女性向け作品。
 ちょっと散漫な印象のある第一話だったけど、ストーリーより美青年同士の関係性を見せたいのだろうから、これで良いのかな。
逆に言えば、ふわっとしている分、見る側の妄想が入れやすいのかも。
 可愛いんだかハードなんだか不明な電脳空間バトルイメージは、ちょっと面白かった。
 視聴終了。

2014年07月12日 土曜日
『モモキュンソード』01.「憑依合体!モモキュンソード !!」

 パチンコ機の設定を元にしたアニメ化作品…らしい、Wikipediaによれば。
 タイトルから、桃がキュンとしつつ剣を使う話なのかな、とかいった適当な予想通りの内容で可笑しい。
 桃太郎を巨乳美少女化した、お気楽萌えアニメ。
今期おっぱい枠。

 とにかく胸が揺れる。
全てを差し置いて胸が揺れる。
ここに作画の命が懸かっていて、見応えあるようしっかり描かれているのは結構。
 ストーリーは、原典の『桃太郎』を少々翻案したもので意外性はないけれど、お色気と軽い笑いを楽しんでもらうのがテーマの作品で、そんな所に凝るのは無意味と言うより邪魔か。
 商品としてカッチリ出来ており、確実に「期待」に応える内容。
 余裕があれば見るんだけど、今期は難しいな…


『ハナヤマタ』01.「シャル・ウィ・ダンス?」

 原作漫画未読。
 これまたタイトルだけでは内容が分からない。
 よさこいの踊りを題材として少女たちのふわっとした日常を描く作品、かな。
高知出身なので、よさこい祭りには多少馴染みがある…学校の運動会などで強制的に踊らされた、というような余り嬉しくない思い出と共に、だけど。

 内向的であり、それを変えたいと思っているヒロインの内面がよく描かれており、感情移入。
 そういう彼女の前に現れ、超絶の体術(鳥居の上をピョンピョン跳んだり)とポジティブな明るさで、開ける未来を予感させる転校生・ハナ。
 二人の出会いを始め、レベルの高い作画と背景美術によりファンタジックで印象的な絵作りが成されており、目に楽しい。
 これから仲間を集め、よさこいへの参加を目指す部活的なモノを行う感じになるのだろうか。
 強く引きつけられるストーリー、ということではないけれど、ほのぼのした雰囲気は心地よく、もうちょっと見続けたい気分。

2014年07月11日 金曜日
『アオハライド』01.「PAGE.1」

 原作漫画未読。
これもタイトルからだけでは内容が想像できず、ホラーかなあ、などと見当違いのことを考えてしまう。
 「別冊マーガレット」連載作品で、当然のように正当派少女漫画。

 少年が突然転校して行ってしまう、までは本当にフツーの少女漫画だけど、「時間を経て彼が帰ってくる」「彼は親の離婚により名字が替わり、性格的にも大きく変化」「ヒロインにしても、内面はともかく対外的に意図して自分を大きく変えている」という辺りが独自性か。
 過去のトラウマがあり、女の子らしさを排除・恋を忌避し、女子同士当たり障りなく付き合うことを優先する双葉。
いかにも女子らしいというか…男子は馬鹿だからこんな繊細なことまで考えないので。
 その表面だけ取り繕ったような双葉の友人関係を、男の子・馬渕は否定する。
 しかしねえ、友人関係って多くはそういうことで成り立ってるんじゃないかなあ。
本当の自分をさらけ出しても受け止めてくれ、信じ合えるのが友情…っていうのは、現実寄りの中二病というか。
 購買パンのタダ持ち去り疑惑にしても、「あの子がそんな事するはずないと信じてる」だけじゃなく、「あの子は、あるいはそのぐらいアホなことするヤツかも知れない、ということを信じてる」上で仲良くできるのも友情だったり。
 いや、少女漫画にどうこう突っ込むのも無粋か。
ハーレムアニメに「現実にはこんな事ありえないよ」と言うのと同じく。

 つまらなくはないし、原作は相当人気があるらしいことから見続ければ面白くなるかも、という予感はありつつ、基本的にはここまで。


『アカメが斬る!』01.「闇を斬る」

 原作漫画未読。
今期、『ガンガン』系列のアニメが多いような…四本?
 「剣の腕前を磨きつつ次第に成長していく男の子の物語」で、人の良さそうなお金持ち一家は、娘を恋愛対象要員としてレギュラー化するか、報われぬ哀れな最期を遂げると安易に予想しており、後半の展開に驚く。

 襲撃者により悲惨すぎる死に様を一家が晒すのは、まあ予想の範囲内だとしても、悪逆非道であり主人公により倒されるしかない襲撃者の中にタイトルともなっている「アカメ」が入っているのはどういう扱いになるんだろう?と思っていれば、アレヨアレヨ。
 そう言われてみれば、最初に助けた旅の人たちの言葉や、お嬢様が浮浪者を拾う「善行」にウンザリした様子の護衛、回想で描かれるまだ再会できない幼馴染みたち、異常なほど楽しげに日記を付ける母親…伏線がアチコチ。
上手い、すっかり騙され、感心してしまう。
 邪悪な本性を露わにするお嬢様を、主人公補正の人間性を示す躊躇い無く、一太刀で斬り殺すシーンでのダークなカタルシスも凄い。
 これは…しばらく見続けたい作品。


『月刊少女野崎くん』01.「その恋は、少女漫画化されてゆく。」

 原作漫画未読…だと思うけど、この第一話の内容は読んだ覚えがぼんやりある不思議。
Webコミックでか、ヨメが単行本を買っているのをふっと読んだのかも。
 冒頭、正当派少女漫画かと思わせて、どんどん変な方向に走っていく業界物の変形コメディー。

 繊細な少女の心情を描きながら、本人は驚くぐらい無神経な野崎のギャップが可笑しい。
 恋する少女でいつつもツッコミが的確な千代にしたって、ギャップキャラか。
 二人乗り自転車から広げるネタに、笑ってしまう。
 爆笑の連続、ってほどでもないけれど、ちょいちょいツボを突かれるアニメ。
 気楽に見続けたい。


『スペース☆ダンディ』14.「オンリーワンになれないじゃんよ」

 問題作、第二シーズンの開幕。
といっても、元々一話完結投げっぱなしの作品だし、それらしい仕切り直しも無くいつも通りの話。
 今回は「異世界のダンディ一家続々登場」というネタで、アクションなどに作画を無駄遣い。
第一話から厳しい絵を晒している作品も多い中、ちょっと作画パワーを分けてやって欲しいぐらい。

 宇宙ひもを引っ張って異宇宙間を無節操に移動する、ドタバタ。
ダンディら三人それぞれが理想とする世界を違えており、ドコに定住したいか仲間内の争いが…という内容かと思ったけど、もっと気楽。
 死にたがりネガティブダンディと異常すぎる仲間二人を出してのオチは予想外だった。
予想外というか拍子抜けというか投げっぱなしで、実に『スペース☆ダンディ』っぽい。
 前期と同じぐらい期待しておけば、前期と同じぐらいに応えてくれそうに思える第二期。
シリーズ全体の最終話もこんな感じで放り投げるのか、確認すべく見続けたい。

2014年07月10日 木曜日
『さばげぶっ!』01.「入部!」「入部と言ったな?あれは嘘だ」「本当はリアルなサバゲをやるつもりでした」

 原作漫画未読。
てっきりライトノベルが原作かと…『なかよし』連載の少女漫画なのね。
 どうもサバイバルゲームを題材とするアニメというと『ステラ女学院高等科C3部』を連想してしまい、その無用なほど暗いストーリーに途中挫折した身としては、少々警戒してしまう。

 一話は、明るく元気、ギャグ寄りのストーリー。
 ヒロイン・モモカは、開き直った図太さを持っており、イジメにはやり過ぎぐらい徹底して反撃、何故か銃器を扱わせると最初から抜群の腕前。
物語を動かしていくパワー満載。
 他の部員たちも一筋縄でいかず、個性があって、楽しげ。
 「まったく、ちょっと暗い展開になっただけで鬱だ鬱だと騒ぐ、最近の若者のメンタルの弱さには困ったモノだ(『C3部』を踏まえて?)」「これ以上は自分で調べろ!何でも他人に頼るな!」不必要なまでに突き放す、玄田哲章のナレーションが可笑しい。
 結構笑ってしまったので、このレベルを維持してくれるなら見続けたい。


『毎度!浦安鉄筋家族』01.「アドベンチャーファミリー/行徳を越えて」

 原作漫画未読。
アニメも第一期は未見。
 なのでキャラクターに馴染みがなく、見ても置いてきぼりだろうな…と思ったが…
 杞憂、というか、やっぱりキャラとか分からないんだけど、作画の勢いで勝負する馬鹿ノリに巻き込まれ、笑ってしまう。
家族で車体上部を支え、高速道路を全力疾走するパワフルさには絶句。

 しかし、すぐ終わり、本編実質2分?1分強ぐらいかも。
せめて10分見たいなあ、監督が大地丙太郎だし『ギャグマンガ日和』風なのか…いやアレより短い。
 面白いので見続けたく思いながら、チェックし忘れてしまいそう。


『人生相談テレビアニメーション「人生」』01.「相談」

 原作ライトノベル未読。
 タイトルから『日常』みたいなものかと思った。
 「意味不明な部活モノ」の一種かな、それなりに人生相談に乗っているけれど、部活の本体は第二新聞部だし。
まあ、新聞にはよく人生相談が掲載されてるか。

 相談に対する答えが余りにもフツーであり、「死ぬほど役に立たない」「そんな馬鹿なと思わせられるが実は鋭いことを言っている(西原理恵子の相談回答みたいに)」どちらでもなく、弱い。
 それを補うため…なのか、こちらが本筋なのか、美少女相談員三人が水風船をぶつけ合い衣服を透けさせるサービスバトルを展開。
深夜アニメっぽくて結構、と思うが、他二つの相談にはお色気なし。
中途半端だなあ、美術部ネタなんてヌード気味モデルにするチャンスだったろうに。
 冷静沈着に見える理系少女のツンデレぶりを楽しむべきアニメなのかな。
 アリガチでパンチ力に欠けており、視聴継続意欲は少々低め。

2014年07月09日 水曜日
『ばらかもん』01.「ばらかこどん」

 原作漫画未読。
 タイトルから内容は想像出来なかったが、書道家の青年と島の人々の交流を描くアニメ、かな。
 イヤなことを言われたとはいえ、杖の老人をグーで殴る主人公はどんなもんか、と思う気持ちも、元気幼女・なるが登場すると吹き飛ぶ。
 無駄パワー全開、動き回り喋りまくり、幼い子供としての魅力が横溢。
可愛らしすぎる!頭グリグリしたい!
 主人公を引き落とし、自らロープを放してまた海に飛び込む幼女の動きが素晴らしい。
 Tシャツに空気を入れて浮き輪代わりにする、実現可能かどうかは知らないが…アイディアも楽しい。
 そういう幼女や島の人々に振り回され、次第に心を開いていく主人公の構図、心地よい。

 この一話で終わったとしても、未来に希望を感じさせ、満足感のある内容。
 なるの可愛らしさだけで、シリーズを見続けられそう。
あんまり悩まず、重い話にならないと良いなあ。


『戦国BASARA Judge End』01.「決別」

 原作ゲームは、二本ぐらいプレイして結構楽しかったような覚え。
これまでのアニメシリーズも、全部は見ていないと思う。
 この作品世界での積み重ねを理解出来ていないため、面白さを十分に受け取れているとは言いがたい状態での鑑賞。
 しかし、大きくフィクションに振りながら、ある程度は史実に基づいている構成のため、サッパリ分からないということはなく、それなりに見られた。

 相変わらず派手で、マジメにやっていながらも馬鹿馬鹿しい内容。
 史実と違う所が気になってしまうけど、そういえば本多忠勝がジャイアントロボみたいな扱いの作品だっけ、ということを思い出す。
 今期は関ヶ原をクライマックスとして構成されるのかな。
これ以降、史実上派手な事件に欠けているため、アニメシリーズはこれで最後?
まあ、蘇った信長や秀吉と家康軍が衝突する超時空関ヶ原を新たに設定する手もあろうし、この作品なら何とでも出来るか。
 見られる時は見るぐらいの気楽な鑑賞姿勢で。


『少年ハリウッド』01.「僕たちの自意識」

 原作小説未読…Wikipediaによれば、アニメ版はその十五年後を描くオリジナルストーリーらしいけど。
 濃い、今時っぽくはないキャラクターデザインにちょっと驚く。
そりゃあみんな男前に描かれているけれど、どうだろう、女性視聴者のニーズには合ってるのかなあ。
 集団男性アイドル物、女性向け作品、ということが分かり、うーん…と思いながらの鑑賞。

 地味ながら、ごくまっとうに出来ている。
 男の子達に個性があるし、ふわふわとした夢でなく芸能活動を行う大変さのようなモノをしっかり描いており、好印象。
 キャッチフレーズ披露、確かにコレは辛いと思うが、嫌々表現するアイドルに対し「見ました?恥ずかしいことを恥ずかしそうにやることが、どれほどまでに恥ずかしいか。(それでは)アイドルはただの恥さらしになる」とザックリ切り捨てる社長が凄い。
自信に満ちていて、いかにもやり手っぽく、彼らを上手く売ってくれそう。
 意外に面白く、見続けたい気持ちにもなるけれど……今期の視聴継続数次第、かな。

2014年07月08日 火曜日
『アルドノア・ゼロ』01.「火星のプリンセス-Princess of VERS-」

 アニメオリジナル企画。
 スタッフで目を引くのは、やっぱり原案の虚淵玄かな。
原案だから、どこまでを責任や功績として良いか分からないが。
 一話前半は設定を紹介するのに一杯一杯だった印象。
安易にナレーションで済ませず、劇中の言葉で語ろうとするのは立派…そのため時間は費やしてしまったけど。
ドッと説明せず回を追って小出しにする手もあったろうが、努力の甲斐あって「何だかサッパリ分からない」部分が無いのは見やすい。

 お姫様ストーリーで「異国(日本)訪問を切っ掛けとし、自国内のクーデター派により命を狙われる」というのは、安定のパターン。
主人公らがミサイルの直撃からギリギリで助け…という展開を予想したけど、そこまでの超人設定ではないのだろうし、姫の国とはそんなに好意的関係じゃないな。
 警備を抜け出して一人で街を歩くお姫様と出会う、古典的『ローマの休日』フォーマットにしなかったのは工夫。
いや、次回、生きていたお姫様とそういう出会いをしないとは限らないか。
 作画は良いし、テロとそれに続く地表降下攻撃シーンに迫力があり、これからを楽しみに思える出来。
面白くなることを祈りつつ、視聴継続。


『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』01.「【ろこどる】はじめてみた。」

 原作漫画未読。
 昨今はアイドル物花盛りで対象年齢の高いもの低いもの、リアル寄りファンタジー寄り様々あるが、これは地方のローカルアイドルを題材とする作品。
 ヒロインが騙されるようにステージに立たされ、緊張で失敗ばかり…という所までは手際よくも普通。
 奈々子と即席でコンビを組むことになる、縁が登場してから、グッと掴まれる。

 美人でスタイル良く、穏やか・優しい上、頭の回転が速くどんな事態にも臨機応変に対処出来る縁は、理想的お姉さんキャラ。
 ステージトークの巧みさ、失敗を重ねる奈々子へのフォローの上手さには唸らされる。
彼女が居るから、安心して(対比して)奈々子を「アイドル的素養はまだまるで未知数な普通の少女」として描ける。
 客から見捨てられかけたステージを取り戻す歌に選択したのが、一般的に有名な曲や単なるオリジナルソングでなく、劇中何度も名前を連呼していた舞台となっている場所「流川」の歌だ、というのは素晴らしい。
これでこそローカルアイドル設定が生きてくる。
学生アイドルなら校歌を歌う所だろう。
 歌いながら華麗な踊りを披露する、なんて都合の良い展開にならないのも、地味なローカルアイドルのデビューらしくて結構。

 これから、ユニットの人数は四人まで増えるのかな。
 地方密着のアイドルという特色を忘れず進めてくれると嬉しい。

2014年07月07日 月曜日
『プリパラ』01.「アイドル始めちゃいました!」

 少女向けアーケードカードゲームを原作とするアニメ、当然ゲームは未プレイ。
 いや、凄い!理屈もヘッタクレもない強引な設定。
 アイドルに変身するキーアイテムであるプリチケが、「ある年齢になるとドコかからフッと届く」というのがもう、理屈抜き。
単純に、誕生日のプレゼントとして両親からプリチケを送られた、で良いような。
 クールジャパンの世界発信を目指す国家的プロジェクトがあり、一定年齢に達した少女にはチケットが届けられ、最低一度は才能を審査するアイドルオーディションを受ける義務が課せられている…とか。
妖精国が、歌と踊りで自国を救ってもらうべく、魔法でチケットを転送し…っていうファンタジー設定でも良い。
 でも、こんなゴタゴタしたウルサイことを語る気は無い、そういうのが好きなヒネた大人に見てもらおうと思っていないアニメなのね。
 実際、ウチの娘は何の抵抗もなく楽しそうに見ていたし。

 親しみやすくヒロインのキャラクターを立て、「学校ではプリパラ活動が禁止されている」障害を設けた上で成り行きによりアイドルステージを務めてしまう 流れが良く、意外と計算高いみれぃも印象づけて、3DCGを用いた歌と踊りまで披露する、年少向け第一話として不足の無い内容。
ツッコミ所は山ほどあるにせよ。
 プリパラワールドは電脳世界なのか、スカウトマスコットはアイドル活動を補佐するべく作られ個性を付与された秘書・マネージャープログラム?などとまだウダウダ考えてしまったり。
 娘と一緒に見ることはあるかも知れないが、基本的にはここまで。


『RAIL WARS!』01.「けーよんへようこそ!」

 原作ライトノベル未読。
 国鉄…劇中では「國鉄」、が、まだ存在する世界。
鉄道公安隊を志望する少年少女たちの物語。
 銃器の使用すら訓練する公安隊は、どこか『図書館戦争』を思わせる。

 蒸気列車の燃焼効率を上げるため、燃料の投入位置を調整する、このアイディアというか知識?は面白い。
絵として「何故そうなのか」を分かり易くすると、より良かったろうが。
 ひったくり犯人追跡。
到着駅や列車乗員に連絡して捕まえてもらえば…と思うけど、携帯の写真などが無くては顔が分からないだろうし、主人公らが対面してさえそうだったようにトボケ通されたらどうしようもなく、彼ら自身の先着が必要なのかな。
 時刻表トリック…自分も推理モノを考えた際「絶対不可能な路線移動をドクターイエローで行う」というのを馬鹿ネタとして思いついたから、まあ、なるほど。
ただ、「ドクターイエローだ」で説明が全部済む訳ではなく、ドコをどんなスピードで走り先着したのか、路線図を赤い光が走る『インディー・ジョーンズ』移動表現みたいなものでも良いから視覚化の努力が欲しかった。
 犯人との交渉も、相手がすぐ刃物を出すような馬鹿だから捕まえられたもので、ちょっと単純。

 つまらない訳ではないけれど、鉄道に関わる面白さを視聴者に伝えたい熱意、というものが少々欠けている印象。
それが作品の独自性であり、核だと思うのに。
 もう少し見ての判断。

2014年07月06日 日曜日
『東京喰種トーキョーグール』01.「悲劇」

 原作漫画未読。
 イヤな感じの冒頭部はちょっと不安だったけど、もう一つ冴えない地味な主人公が登場し、ほのぼのラブストーリーが展開されると入り込みやすくなった。
そりゃもう、この女性キャラには「哀れな被害者」か「実は猫をかぶった凶悪加害者」の二択しか無い訳だけど。
 で、豹変してみれば恐ろしく凶暴な加害者。
ただ、意外なほどアッサリ事故死?して、主人公の命を救う素材となる所は「被害者」と言えなくもないか。

 強烈な食人欲求と戦い、汗も涙も涎も流しながら耐え抜こうとする主人公の描写が圧巻。
「そんなに辛そうじゃない」と説得力が欠けてしまうし、「さしたる抵抗もなく食人に至る」なんて主人公じゃ大方の視聴者の感情移入に値しないから、ここは大事。
 主人公と同じく体が強靱化しているのだろうグール仲間?の登場、それを蹴り潰す格上男性グールがもたらす危機、そこで現れた更に強い女性グール…という、段階を追った語り口が分かり易い。
 主人公、「食べてしまった」のかなあ。
どうなっていく物語なのか興味深く、視聴継続。


『白銀の意思 アルジェヴォルン』01.「遭遇」

 アニメオリジナル企画。
シリーズ構成は佐藤竜雄なのか。
 冒頭、世界状況をナレーションで語ったり、誰が主人公なのか・今どちらの勢力を描いているのかさえ分からない辺りで、もう視聴意欲が萎えかける。

 これは今回限り…と思った所に登場する巨大トレーラー。
まあ、大方の予想通り超強力なロボットを輸送しており、襲撃される危機的状況の中、イキナリ主人公が乗り込んで戦い(これに乗り込んで戦うからには彼は主人公なんだ、と思わせる)、敵を撃破、という普通に『ガンダム』な展開。
類似は多いけれど、『ガンダム』『エヴァンゲリオン』は既にロボットアニメのスタンダードになっているため、気にしない。
 お陰で良くも悪くも一気にストーリーは分かり易くなり、視聴が楽になった。

 3DCGで描かれたロボットの挙動は、まずまず。
 無能な軍上層部との軋轢に苦しめられる美形上官、そこそこ男前の主人公部隊指揮官、敵軍キャラも含め、戦争群像劇になっていくのかな。
 最近の佐藤竜雄作品がどうも肌に合わないせいもあり、ちょっと不安だが、しばらく見続けよう。


『グラスリップ』01.「花火」

 アニメオリジナル企画。
 女の子は可愛いし、作画をはじめとした雰囲気も良く、花火の気分なんか上手く描けていて、ぼーっと見た第一話。
 ニワトリを巡り、自由にさせたい透子、危険を訴える(自らの関与による危害を感じさせる?)駆、保護を考えた透子によりそれぞれ家に持ち帰らされるニワトリ…まではともかく、その透子の夕食が鶏肉の鍋だというのがブラックでちょっと可笑しい。
ニワトリを最も多く害しているのは、ネコなんかじゃなく人間。
 異常すぎる事態もキャラクターも登場しない、青春物語。
いや、アニメなのだし、ちょっと変なことを言う男の子から広げて能力バトルやホラーにしてしまうのも不可能じゃなかろうが。

 まだどうとでも展開できるのは、まだ確たるものを語っていないという事でもあり、強い魅力は感じ辛かった。
ここから面白くなるかどうかは未知数。
 三話ぐらいまで見ての判断で。

2014年07月05日 土曜日
『Free!-Eternal Summer-』01.「嵐のダイブダッシュ!」

 原作…原案ライトノベル未読。
 男子水泳部を題材にしたアニメ、第二期。
 実は第一期、全部録画してはあるものの途中までしか見ておらず、だから第二期開幕エピソードについていけないだろうな、と思っていたが、分かり易く作ってあるためか普通に見られ、安心。

 水泳シーンに力が入っているけれど、基本的には個性的な男の子達の楽しい掛け合いや行動、均整の取れた筋肉質なボディーライン等を楽しむ、主に女性視聴者向け作品だと思う。
 この第一話でも男子部員がそれぞれの筋肉を誇示するギャグがあり、どうもそこに抵抗を感じてしまう。
これが、女子が胸やお尻、太腿のラインを自慢し合うシーンだったら問題なく(嬉しく)受け入れられたろうと思え、自分が好む作品の傾向は著しく限られていることを感じさせられる。

 京都アニメーションだし、作画を凄く頑張っており、見て損するような作品にはならないだろう。
 しかし、偏に視聴傾向の偏りを理由として、鑑賞はここまで。

2014年07月04日 金曜日
『幕末Rock』01.「片魂(ピースソウル)!ロックやるぜよ!」

 原作ゲーム未プレイ。
 個性的・魅力的な男達が大勢登場した幕末。
そこを舞台にした男性向けドラマは数多くあり、特に近年、女性向けの作品も多数作られている、その一本。
 坂本龍馬を中心に、武力ではなく音楽…ロックで旧体制に逆らい、自分を主張する物語、かな。

 『マクロス7』熱気バサラ「俺の歌を聴けー!」的な坂本龍馬の造形。
音楽で戦う、音楽で世界を変える、というテーマもまた『マクロス』チック。
 キャラはキレイに描けているし、自由奔放な龍馬に魅力があり、突然音楽空間に突入する馬鹿馬鹿しさも悪くない。
 気楽に見続けても良いけれど、基本的には女性向け作品だと思い…視聴を継続するアニメの本数が今期は何本あるか、それに寄ってしまいそう。

2014年06月21日 土曜日
『selector infected WIXOSS』最終12話.「その選択は…」

 少女たちがそれぞれの願いを掛けてゲーム…戦いを繰り広げてきた本作。
 負けた場合、願いが叶わないだけで終わらず、願ったことが「倍返し」でマイナスになり失われる、という、なかなか考えつかないイヤな罰を設けた。
自分に関わる望みが切実であればあるほど悲劇の度合いは深くなる、大変良く出来たシステム。
 友達を欲していた一衣…彼女から、既に存在していた友達の記憶が奪われ、「友達」に関わる事柄に近づこうとすると激しい痛みに襲われる。
可哀想すぎて引き込まれてしまう、この辺は本当に上手かった。

 ゲームに勝った場合にも素直に望みが叶うのではなく、「願った本人はゲームのカードになってしまう」「ルリグが自分に替わり(自分として)現実に戻り、夢を叶える」驚くべきゲームシステム。
自分以外の存在が、その者の望みだった訳でもない「夢」を現実にする様を、しかも側で見続けられる訳でもなくそうなったのだと知るだけ(見続けさせられるのもかなりな悲劇か)って、誰が得する話なんだか。
 『魔法少女まどかマギカ』インキュベーターの方が、願い事に関しては素直に叶えてくれる分、まだ救いがある。
 何となく、昔、多額の賞金が懸かったクイズ番組を一生懸命見ていた自分に、母親が言った「そんな勝ったって見も知らない人がお金持ちになる、ってだけの番組見て、何が面白いんかね」という言葉を思い出したり。
 他者への怒り・憎しみから生じた願いであれば、それが果たされる限り、執行者は誰であろうと余り関係ないのかな。

 これだけイヤなことが多いシステムだと、素直にセレクターに伝えてはゲーム参加をためらう可能性が高く、そのため「ルリグは恐ろしい条件を隠して・騙してセレクターを戦わせている」イヤな話に。
タマは裏側を知らないようだし(彼女も特殊な成り立ちを持つルリグなのかな)、ウリスは全てを伝えており(伊緒奈が察した?)、一様ではないけれど。
 誰かに、ネットなど通じてこのマイナス要因を暴露されたら、ゲームそのものが成り立たなくなりそう。
でもまあ、「噂話だと本気にしない」「それでもなお勝って叶えたい望みがある」セレクターを選べば、続行可能か。
大規模にゲーム存続を危うくする者に対しては、記憶消去・現実改変など、ゲームマスター(繭?)からの介入も有り得たり。

 「負け三回で罰ゲームになるが、勝利条件は必ずしも明確でない」「敗者も再度ゲーム参加できる場合がある」「罰として消された記憶も蘇る(残っている)ことアリ」…システムがちょっと分かり辛い、というか、ストーリーに応じて変えられているような印象。
二期に続くため、これから詳細が明らかになるかも知れないけれど、ルールはシンプルにした方が分かり良かったかな。
 伊緒奈の願いは、「自分を負かした相手のルリグになること」?
でも、願いはルリグが替わって叶えるはず…そうではなく「セレクターはルリグに、ルリグはセレクターになる」だけが絶対条件であり、それに反しない望みはそのまま叶うのか。

 『まどかマギカ』が12話構成だったことを思えば、刈り込んで一期で完結させることも不可能ではなかったような。
 ルリグになった伊緒奈とるう子のコンビは、逆に面白そうだなあ。
押し出された格好のタマ、ドコに行ってしまったのか。
 るう子の祖母はともかく、兄と母親はまだ絡みが弱く、色々に使えそう。
 予告にも顔出していたから、また登場するんだろう晶。
歪んだ性根が面白かったので、楽しみ。
彼女がタマを使役することになったり。
るう子とバトルしてルリグ伊緒奈を痛めつけられれば、彼女の気持ちは満たされる?
いや、るう子が望みを叶え、伊緒奈が(アイドルとは無縁そうな)るう子の姿になった方が嬉しいのか…
 見事な構成に唸る、ことは余り期待せず、キャラクターの行く末に興味を持って二期を待つのが吉だろう。

2014年06月02日 月曜日
 地上波で放送された映画『藁の楯』を見る。
 予告編を見て、なんか面白そうな題材だなあ、と思った以外、監督が三池崇史だということも知らない状態で鑑賞。

 いや、結構楽しめた。
特にテレビで見る分には、さして文句のない出来。
 最初の方で非常に有効だと描かれた防弾チョッキを主人公以外着ないとか、危険だと分かっているはずの清丸に油断しまくりの「有能」SPたち、余りにもあんまりな蜷川との対面シーン等々、そりゃ問題は多いけど。
ハリウッド大作アクション映画でも、これぐらいトボケたリアリティーレベルの作品は少なくなく、まあ日本映画としては頑張ってる。
 「藤原竜也が悪役を演じている」という以外、受け取れない清丸は、さすがにキャスティングに問題を感じてしまうが。
しかし、いかにもなブサイク異常者顔の役者を使った場合、リアルにはなっても集客に悪影響が出てしまう恐れがあって、難しい所。

 これは「みんな大事な何かを失ってしまう物語」なのね。
 主人公の妻が最後に残した言葉について、こういう真相は余り見た覚えがなく、頭にガツンとくる。
亡くした者の意思を正反対に受け取る主人公と蜷川の対決は、そういう意味では面白かった。
もう一押しあると、説得力が増したかなあ…でも「蜷川が亡き孫の幻を見る」なんてことやっちゃ、台無しだし。

 緊迫感のある前半に比べ、後半はテーマに流れ、弛緩してしまったような印象。
「面白い」だけで終わらせられれば、エンターテインメントとして完成度を上げられたかと思うけれど、ここいらが日本人の生真面目な所か(三池監督ではあっても)。
 タクシー運転手を演じた余 貴美子の、金に人生を流されない気骨ある有り様は、清々しい。
フッと消してしまうにはもったいないキャラクター…それだけに、居続けさせたらテーマも何も全部一人で喋ってしまう恐れがあったのかな。

2014年05月23日 金曜日
『彼女がフラグをおられたら』07.「とんでもないことを知ってしまった。消される前に俺は身を隠す」

 頭の上に物語の進行を示すフラグが見える、という相当に無理のある設定を、アレやコレや手を変え品を変え面白く描き、颯太の頭上で渦巻く禍々しい死亡フラグをラスボス(まだ中ボス?)として強力な攻略目標とし、ふわふわとした物語を締めてみせるのが上手い。
 このアニメは女の子たちの性格付けが強く、みんな可愛く描けているため、居心地の良い日常を壊しシリアスになってしまう死亡フラグ関係描写は、個人的に「無くても…」と思うぐらいではあるけれど。

 素直であり全開の可愛らしさを見せる茜がいいなあ。
 武道少女・凜やアンドロイドの瑠璃(もっと人間味薄い方が好みだけど)、「お姉ちゃん」「妹」のポジションキャラなど、分かり易い描き訳も楽しい。
 しかし、作中一番のヒロインは、男の娘である恵じゃなかろうか。
声や容姿はともかく、服装まで「少女」として描かれており、本人自身の申告に視聴者も乗って「これは男の子なんだ」と思い込まなければ、フツーに女の子。
時々は「ああ男の子だなあ」と思わせた方が、逆に固有の魅力を増しそうにも思うけど…もっとライトな層を視聴対象に考えているのだろうから、これで良いのかな。

 影が薄くなっているのは菜波。
メインヒロインかと思ったのに、今は、脇から時々突っ込むだけの役割。
主人公と似たような、作中の交通整理をするポジションにおり、強烈なキャラに囲まれて、しかもハーレムの中心に居る訳でもないとなると、どうしても存在感が薄くなってしまう。
困難にぶつかった際、助言っぽいモノを与える役…も、他キャラに割り振られ、ちょっと可哀想なぐらい。
 今後、一気に浮上するような事態が起こり得るのかどうか。

2014年05月11日 日曜日
『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』05.「ミッション・インポッシブル」

 全然面白くない、という訳ではないけれど、キャラの持つ意外性を物語として活かしていると言うより「意外でしょ」と投げ出されているようで、それへの他キャラによるリアクションが軽いせいもあり、感情移入ができなくて「他人事」みたいに感じてしまう。
 登場人物はみんな何か隠し事をしている…のかな。
冒険部部長の酷い裏切りに対し、主人公が簡単に許してしまうのは、そういう人柄だからじゃなくて、自分も抱えているモノがあるから?

 設定なので仕方ない、とはいえ、アパートでプリンを食べているだけの七々々は影が薄くなってきた。
主人公に取り憑いて行動を共にするとか、何しろ便利アイテムなら無数にある(あることに出来る)のだから、多少の制限付きで外出可にすれば良いような。
ここまでの物語で彼女の存在価値は低く、「宝を残した伝説の少女」という形で語られていれば、別にキャラとして劇中に居させる必要もないんだけど。
 うーん、そろそろ、かなあ。

2014年05月07日 水曜日
『メカクシティアクターズ』04.「カゲロウデイズ」

 三話。
ああ、ここに繋がるのか、と思わせる、なかなかトリッキーな構成で、「良く出来ている」と言えるかは分からないが面白く見た。
 しかし…この四話目。
 そんなに真剣に見ていた訳じゃない(最初の方で集中力が途切れてしまった)せいもあり、話が良く理解出来ない。
ループ話だった…のかな。

 こういう、物語の進行で見せるストーリーじゃなくなると特に、セリフ回しの巧拙が目立ってしまう。
 西尾維新作品を思わせるヒネた言い方が多いアニメだけど、うーん、あんまり上手くないというか、視聴者を面白がらせる所まで行けず滑り気味。
 相変わらずハッとさせられる演出はありつつ、次回もこんな感じだった場合、視聴意欲は大幅に減退してしまいそう。

2014年05月01日 木曜日
『ブラック・ブレット』04.「黒の銃弾」

 シリーズを通しての強敵になりそうな存在感だった影胤、退場?
苦戦はしたものの、片付けるのが早いような…多分まだ死んでないんだろうけど。
 彼との決着が付いた途端、現れるステージVガストレアにより、影胤が前座のような扱いになってしまい、更に物足りない印象が強くなる。
 そのステージVも、人員配置されておらず整備も不十分で、放置されていた?レールガンが都合良く不都合も生じさせつつ起動し、割合簡単に排除されてしまうし。
 ストーリーの流れとしては「危機また危機」であって問題ないし、主人公が全ての鍵を握っているのも結構。
余りにも急いで話を進めようとしているように思え、それぞれ軽くなってしまったのが残念。

 「呪われた子供たち」…なかなか可哀想な設定。
 街で警官に射殺される女の子、しかし、これが日常的に行われているとすると、確率的にそう沢山産まれているとは思えない子供たち、ほぼ全滅していておかしくないような。
意図して創られ、世界中に蒔かれている可能性もあるから、まだ何とも言えないか。
 いつガストレアに変貌して脅威になるか分からない、という事実があるため、人間側の恐れも故ないことではなく。
「ゾンビに噛まれてしまい、意識を残してはいるもののいつかは(遙か先かも知れないが)ゾンビ化すると分かっている人間」を、まだ仲間として扱うか、排除しようとするか、その辺は考え方次第。
対象が子供で、しかも少女のため、判断は余計難しい。
 そういう少女を相棒や道具として伴うプロモーター。
イニシエーター少女が大人…プロモーターに寄せる気持ちは、ちょっと『GUNSLINGER GIRL』を思い出させる。

 お話は、この四話で単行本一巻を消化した?と思わせる一段落。
 ここから、レギュラーとなるキャラを増やしつつ、世界を彫り込む個別の事件を描き、シリーズ後半への土台を固める…のかな。

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