ときどき日記 2016/01-04

2016年04月30日 土曜日
『クロムクロ』04.「異国の味に己が境遇を知る」

 そういえばここまで薄かった、時代・文明差のギャップがもたらすドタバタ話。
 カレーを見て○○○だと騒ぎ出すネタとか小学生か!だけど、タイムスリップ物では意外と見た事ない事態の気がして新鮮。
しかし由希奈、サムライの時代から来た人間だと知っている訳で、寿司・刺身・焼き魚や煮付けなど、馴染みのある和食料理を出してやった方が親切だろうに。
カレー「しか作れない」程度の料理の腕なのか、とも思ったけど、翌朝はきちんと焼き鮭に味噌汁のご飯を用意しており、単に「カレーが嫌いな人を知らない」人生から来てるのかな。

 剣之介、現代のあれこれにカルチャーショックを受けていたが、あんな、現代においてもオーバーテクノロジーだろうロボットを軽く乗りこなしておいて?
 クロムクロは「鬼」の文明から来たんだろうか。
鬼を退治する「桃太郎」、鬼(クロムクロ)の体内に小さな人間が入る「一寸法師」……悪さをする鬼を倒してみせることでクロムクロを人類に信用させる「泣いた赤鬼」だったり。
気付けば故郷は見知らぬ土地になっていた「浦島太郎」要素も。
 いや、日本昔話に題材を得ているとばかりは限らないが。

 特に二話のロボットバトルに迫力があって面白く、『エヴァンゲリオン』以来の満足感。
殺陣がしっかりしているのは、このアニメの大きな優位点。
 いくら監視を付けているといっても、剣之介に街中を歩き回らせるのはどうだろ。
不測の事態が起きたらどうするのか……その辺、シビアにしすぎない緩さが、このアニメの持ち味ではあるか。

2016年04月28日 木曜日
『Re:ゼロから始める異世界生活』04.「ロズワール邸の団欒」

 初出キャラクターの組み替えだけで、ずっと同じ事件を描くのは限界があろうと思ったが、超絶の戦力を秘めた騎士キャラ・ラインハルトが新たに登場。
そこから、事件の解決にはまだ手持ちのカードが揃っておらず、それを集めるため街中…城内や街の外も?歩き回る必要があり、エミリアやフェルトが非業の死 を遂げる事態の解消に留まらず、エルザの雇い主に辿り着き陰謀を暴き出すまで、死んでは露天商前のセーブポイントまで戻される一日を繰り返しシリーズが終 わる恐るべき異色作になるのかと。
 激戦をくぐり抜け、「見知らぬ天井」へと時間が動くのに、ホッとする。

 大邸宅での暮らしは、僅かに不穏さを感じさせながらも基本的に平和で、スバルは新米執事としての腕を磨きつつここで数日ぐらい過ごすものと……ああ、「眠っているウチに気付かず殺されていた」新しいパターン。
熟睡中に即死するほどの物理攻撃を受けた、あるいは就寝前に毒を盛られていた?
死に方一つでも、色々考えるなあと感心。
 今回は「殺されずに次のセーブポイントまで辿り着くこと」が進行条件だったり。
殺人が起きるほど不穏な屋敷内で、謀略を全て明るみに出し、解決しなければならない大仕事か。
 新キャラの黒子……じゃないベアトリスは楽しいし、双子の姉妹も可愛い。
 面白い。

2016年04月25日 月曜日
『ビッグオーダー』02.「オーダー!走れ、迷うな!」

 原作漫画未読。
 世界を破滅に追い込む原因となった主人公の、自責と葛藤と再生を描く物語……かと思う間もなく限定能力者バトルに。
それも、シリアスに推移しようというには緩い所があるなあ、とか言う暇もなく、主人公は「嫁」を作ってしまい、その嫁が大ボケで死にまくるなど(不死をこんな馬鹿馬鹿しく使うとは)、意外な展開。
 当然敵対するはずの太宰府十人衆も、そんな単純な立ち位置ではないようで、なかなか、先を読ませない。
 視聴継続、どうなっていく話なのか、見届けたい。

2016年04月24日 日曜日
『カミワザ・ワンダ』01.「ワンダー星からの使者」

 タカラトミーによるメディアミックス企画。
地震報道のため一週間、放送開始が延びている。
 内容は……うーん、イイ歳の視聴者では入り込みようが無いぐらいまっとうに、男児向け玩具優先アニメ。
 カメラ型アイテムを用い、逃げ出したモンスターを捕獲。
捉えた相手は自由に使役できるようになるので、手持ちのカードを増やし、能力を拡大しつつ全クリアを目指す。
ありがちなパーツを詰め込み、無難に仕上げた印象。
 とはいえ、『妖怪ウォッチ』だって初回を視聴した際は「ありがち、大人がどうこう言う内容じゃない」と見る目の無さを露呈したことがあり、回を重ねスタッフが乗ってくれば、面白くなる可能性も。

2016年04月15日 金曜日
『ワガママハイスペック』01.

 原作ゲーム未プレイ。
てっきり四コマ漫画が原作なのかと思った、そんな雰囲気なので。
 5分アニメ。
時間がごく短いので内容なんか入らない、とはいえ一話見終わっても全く何も印象に残らず、見返してしまったけど「サービスだろうカットを頑張って入れてた」以外はやっぱり記憶に残らない、それぐらいスッキリサッパリ。
 『てーきゅう』はやり過ぎとして、もうちょっとギャグを詰めて欲しかったかな。

2016年04月14日 木曜日
『三者三葉』01.「パンの耳ですわ」

 原作四コマ漫画未読。
 元は大金持ちなのに、家が没落してしまったため現在は貧乏暮らし、主食はパンの耳というお嬢様・葉子のキャラクターで一点突破を計る、ほのぼのコメディーアニメ。
元々性格は良いのだろう彼女の、ちょいダメな高慢デレっぷりが楽しい。
 トリオを構成する他二人のキャラも強く、その掛け合いは可笑しくも可愛い感じ。

 作画がしっかりしているので、少女達を愛でやすい。
やたら食事シーンが登場するアニメなのだから、その辺も美味しそうに描いてくれれば、また別の魅力を醸し出せたろうか。
 パンの耳、学生時代に大袋一杯タダで持って行って良いパン屋があり、貧乏な身、とても助かった覚え。
今でも、パンの袋にぎゅっと詰めた耳を70円ぐらいで売っている店が近所に。
スープに浸したり、ラー油をちょっとたらして食べると美味しく、小腹が空いた時に量を調整しやすいので、よく買うなあ。
 などと雑多なことを考えつつ、気楽に、見られる限り見ていきたい。


『ふらいんぐうぃっち』01.「6年振りの不思議」

 原作漫画未読。
 キャラ頭身を上げた『のんのんびより』を思わせる、呑気な田舎の風景と会話。
 しかし、ヒロインがホウキを手に取った途端、魔女物に。
タイトルにもその通り書いてあるのだから驚くには当たらないはずだけど、ホントにベタな魔女で、しかもこれほどさりげなく能力披露を行うとは。
 少女(十五歳)魔女、一定年齢で家を離れ一人暮らしするしきたり、黒猫を連れており、魔女が普通に存在する世界(一応、秘密にされてるみたいだけど)……誰しも『魔女の宅急便』を思い出すのでは。
ホウキに乗って浮かぶ時の周辺演出など、ハッキリとアニメを参考にしているとしか。
 といっても、ほとんどはその一般イメージに寄っており、パクリとかいう話じゃないが、まあリスペクト。

 ヒロイン・真琴の悪意の無さは癒やし系。
 彼女を、兄に言われるまま「生き別れの母」だと信じて?抱きつく千夏がおかしい。
 クラスメイトのなおは、圭を巡り真琴と恋の炎を燃やす……いや圭と真琴はイトコか、でもイトコなら結婚も可能だし、そもそも強い恋愛感情とか発生する作品なのか?
 気楽に見られそうな、ほのぼのアニメ。

2016年04月13日 水曜日
『はいふり』01.「初航海でピンチ!」

 アニメオリジナル企画。
 艦長の任命は、顧問教師による部活の部長選びみたいな軽い雰囲気だったけど、艦船を指揮して動かす様子など適当じゃなく拘って調べているようであり(ドコまで正確かはこちらの知識不足で分からない)、チャッチャッと作ったアニメとは程遠い。
 とはいえ、可愛らしい少女キャラクター達が大勢、当然のような顔で日常の延長として軍事兵器に乗り込む……戦車を戦艦に変えただけのまるっきり『ガールズ&パンツァー』。
いや、僅かに軍事色を感じさせる所からは『ストライクウィッチーズ』が近いのか。
 同じ艦に乗り込む少女同士の対立や理解があり、模擬や競技戦闘を経てより困難な任務に挑み、成長する様子を見せる物語になるんだろう、と思っていると……

 突然の実戦。
それでもしばらく、「もぉー!遅刻する子達には実弾でお仕置きしちゃうぞ!」的な女性教官の戯れかと。
大真面目に、何か非常事態が起きてるストーリーなのね。
 一話終わりでタイトルが、いかにも萌え作品を思わせる「はいふり」から、硬質な「ハイスクール・フリート」に変わる。
『がっこうぐらし!』以来、視聴者の意表を突こうという工夫が楽しい。
 とはいえ登場少女達は過度なまで可愛らしく、さすがに戦死者を多く出すような悲惨な戦いにするつもりはない……んだろう、多分。
この後、キャラクターデザインまで変更するような事態になったら分からないが。
 どうなっていくアニメなのか(無理すればここから萌えコメディー路線に戻すことだって可能)、興味津々。


『キズナイーバー』01.「一目あったその日から絆の花咲くこともある」

 アニメオリジナル企画。
 今期二本目の岡田 麿里シリーズ構成作品。
『迷家』も脚本家への負担が大きいと思われるオリジナル企画だというのに、よく平行して(執筆時期はズレてるかも知れないが)出来るなあ。
傑作も迷作も??も手がける氏だけれど、「謎」を孕む作品については特に種明かしや後半展開について拍子抜けだったり納得いかないものもあり、少々の不安。
 このアニメ、今期トップぐらい不思議・不条理な、先の見えないお話だから。

 既存のパターンから「ああ、つまりこういうことをやりたい作品なのね」が読み辛い第一話。
思わず、もう一回見返してしまった。
 数人が不思議現象を共有する、という意味では『ココロコネクト』的な?
全員で痛みを分け合うことにより普通なら死ぬようなダメージも乗り越えられる有利さ?を活かし、不死身のヒーローとして活躍するストーリーになるとか。
うーん、全然分からない。
 作画や演出は、TRIGGERだけあって勢いがあり高品質。
 どうなっていくのか、期待と不安で見続けたい。


『田中くんはいつもけだるげ』01.「田中くんと太田くん」

 原作漫画未読。
 『坂本ですが?』の主役が意外な方法で障害を乗り越えてゆく凸キャラだとしたら、こちら田中は環境に飲み込まれるまま何もする気が無い凹キャラ。
対照的……なようでも、そのリアクションが周囲の注目を集め、しかも何故か好意的に迎えられるのは同じ。
 主人公、「たまにやる気を出したら凄い」とか「知能は恐ろしく高い軍師タイプ」といった裏側が特になく、ずーっと眠い様子のまま。
そういう彼自身や、世話役である友人・太田ほか周囲の生徒が彼を甘やかす所を、視聴者が愛でて楽しむ癒やし系アニメ。
この作品意図に上手くハマれなかった人間には、けだるいというかダルい印象しか。
 後半、けだるく暮らすため努力を惜しまない田中の姿勢が見えるのは、ちょっと可笑しかった。
 作画も端正だけど、夕暮れ風景など背景が素晴らしく美しいのに感心。

2016年04月12日 火曜日
『坂本ですが?』01.「1年2組 坂本君」「ビー・クワイエット」

 原作漫画未読。
 美形であり運動神経に優れ頭の回転が速く精神的にも強靱な万能キャラクター・坂本の、何があっても絶対に格好悪い姿を晒さない、危機に陥る度スタイリッシュなポーズを決めて乗り切ってしまう、その現実離れを笑いに換えるギャグ作品。
 キャラを強く押し出し、このポイントで笑わせたいという狙いはよく分かるんだけど、個人的なツボをちょっと外れており淡々と見てしまう。
 前半と後半で既に、「陥れようとする男生徒の罠を全てカッコ良くかわす坂本」という同じパターン。
もしかして、ずっとこういう形で進めるのかな?


『少年メイド』01.「はたらかざる者食うべからず」

 原作漫画未読。
掲載誌「B's-LOG COMIC」を知らないけど、略すると「BL」になる誌名からそういう内容なんだろうと邪推、でも「ボーイズラブ雑誌ではない(Wikipedia)」らしい。
 一話の内容としては、「少年」が「働かざる者食うべからず」という母の遺言?に従って「メイド」になる話……そのまんま。
 主人公少年は頑張っていて可愛いと思うし、その叔父も困った部分はありつつ善人。
コミカルな雰囲気に母を亡くしたシリアスを混ぜる構成も、確か。
 男性視聴者だって楽しめるアニメだと思うが、一話最後まで母親以外の女性キャラが登場しない所、エンディングの少年達がキャッキャウフフしてる様子から、想定視聴対象層から自分は外れてるような。


『甲鉄城のカバネリ』01.「脅える屍」

 アニメオリジナル企画。
 監督は『進撃の巨人』荒木 哲郎だったのか……「壁を突き破って人の姿をしたバケモノが侵入する」シーンとか、セルフパロディーと言ってもいいぐらいの演出。
というより、ゾンビ映画のイメージかな。
『進撃…』自体、ゾンビを巨大化させて脅威にしたような物語なので。
 サムライの居る世界、ゾンビ、機関車など、ミスマッチな取り合わせが独自の世界観を形作る。
列車に取り付くゾンビの群れ、って絵面は珍しいような……『バイオハザード0』ぐらい?

 ゾンビ、いや作中だと「カバネ」が発生して、そこそこ時間が経ってるんじゃなかろうか。
それでまだ、腕を噛まれても素早く切り落とせば体や頭への感染は防げる、ということも分からないなんて。
毒蛇に噛まれた時の対策法を応用するとか……でも、ゾンビ物で「患部を切り落として助かる」シーンは意外に少ないっけ。
 この作品では、頭部・脳さえ守ればカバネ化しなくて済む設定?
 事態へのサムライの無理解もだけど、確実な裏付けも持たず意見する主人公の態度がまた、良くない。
主人公については、そうなってしまった背景がこれから語られるのだろうが。

 気合いの入った作画、緊張感のある演出で、ズシリとした手応え。
 ここから更に、面白くなると良いなあ。

2016年04月11日 月曜日
『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』01.「ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?」

 原作ライトノベル未読。
 驚くぐらいタイトルそのまんまの内容。
 学校でのシーン、印象的な女性キャラが三人ほど出てきた瞬間、視聴者みんな「主人公パーティーの中身は彼女たちだな」と予想できたんじゃなかろうか。
 チラッと出た女教師も美人だったので、もしかして課金でキャラ強化しているのは社会人である彼女かも、と思ったけど、これはハズレ。
この女教師だって、いずれゲーム内で出会う可能性が……魔王軍側だとか。

 作画は凄く良く、女の子の可愛さだけでも引きつけられる。
 ただ、現実でパーティーメンバーが顔を合わせる今回最も重要だろうシーンが、呆気なくてあんまり盛り上がらないのは不満。
意外性のない正体だから過剰に演出しても仕方ない、というなら確かにそうだけども。
 ゲームシステム、神経接続してネットに没入する近未来SFタイプではなく、まあごく普通のゲーム。
なのに凄くリアルに世界が眺められているのは、主人公個人のゲーム没入(現実逃避)能力が高いからか。
 悪くない第一話、しかし意外性や心を掴まれるほどのインパクトは無く。
 取りあえず三話目ぐらいまで様子見。


『あんハピ』01.「四月七日 不幸な入学初日」

 原作漫画未読。
 タイトルから、あん…アンパン?とか、今期は『パンでPeace!』もあるためボケたことを思ってしまう。
「unhappy」を可愛く表示したものなのね、ヒロインの名前・杏と引っかけたダブルミーニングでもあるか。
 その杏、犬を抱っこしたまま橋の鉄骨に服を引っかけてぶら下がる衝撃的な登場シーン、そして犬を瑠璃に投げて託し、平然と自分だけ川へと落下していく格好良さ(?)で、心がググッと掴まれる。
凄い、これは凄い、なかなか思いつかないファースト・インパクト。

 ほのぼの日常系コメディーの雰囲気でドジさを強調しているだけかと……この不運・不幸が作品のキーとなり、そういう生徒だけを集めた学園のクラスがあるという妙な(褒め言葉)設定に繋がっていくとは。
 不幸な生徒全員を幸福にするのが目的のクラス?
絶望から希望へ精神を転移し、その相転移から生じるエネルギーを集めようという『まどか☆マギカ』キュゥべえの逆パターンを目論む宇宙人が経営する学校なのか?
 ぽえ〜っとしているようで実はコワイ女先生とか、ありがちなゆるふわパターンをちょっとヒネってある。
 作画レベルは高く、女の子の可愛さが目に心地よい。
 工事現場の看板写真を後生大事に持ち歩いている変わった同級生を「笑わない・バカにしない」、女子の心根の良さが嬉しい。
 視聴継続。


『クロムクロ』01.「鬼の降る空」

 アニメオリジナル企画。
 ゴチャゴチャしそうな第一話を、さりげなく整理された情報提示で(ナレーションに頼らず)分かり易く見せる手腕は、さすが岡村 天斎監督。
舞台が立山黒部だとか、ヒロインの友人・人間関係と母親の仕事、その友人の親やクラスメート自身も研究所で働いていることから通っている学校の特殊性が分かるといった。
 隕石落下から、謎のロボット群襲撃、防衛側ロボットとの激しい戦闘(何とか襲撃者と闘えるバランスがいいなあ)、現れた不可思議な男による人間離れした戦いへと至る盛り上げも上手い。
手前に物を置いて、全裸男の股間を隠し続ける巧みさは、緊迫した流れの中で『オースティン・パワーズ』を思い出す馬鹿馬鹿しさ。

 親が研究所所長だったり、低血圧なロボット搭乗員少女、ロボット発進の風景に『エヴァ』を感じてしまうのは、実際の類似より「それを自分が求めているから」か。
 謎の男は、入っていたキューブ同様、発見されたロボットに、搭乗することになるんだろうな。
人類開発ロボットは男女のタンデムみたいだけど、こちらもヒロインと共に乗り込む?
 制作のP.A.WORKSは本社が富山にあるのか。
その「15周年記念アニメーション作品」だということから、舞台が所在県になったんだろう。
出来れば観光も盛り上げたい?そう上手くは……既に黒部ダムを見に行きたくなってる(笑)。
 面白い、先が楽しみ。

2016年04月10日 日曜日
『SUPER LOVERS』01.「forest green」

 原作漫画未読。
 キャラクターデザインやイメージ絵から女性向け感がバキバキで、中身を見る必要もないかなあ、と思いつつ鑑賞。
 いや、男が見ても、きちんと面白い。
 主人公と野生児が、餌付け成功と共に少しずつ距離を詰めていく過程など、楽しくなるポイントが押さえられている。
……男性同士キスをする、なんてシーンが(同性愛的意味ではないにせよ)出てくるのは、ちょっと戸惑うけど。
 画面作りは、必要十分。
 ほのぼのとした雰囲気だったため、第一回ラストの交通事故で死者が出た?ことに驚く。
面倒な熟年の保護者を物語から消し去る都合なのかな。
 次回、どういう流れになるのか興味あり。


『文豪ストレイドッグス』01.「人生万事塞翁が虎」

 原作漫画未読。
 太宰治とか国木田独歩といった確かに文豪キャラが登場するので、最初「大胆にアレンジした作家伝記物」かと。
太宰の自殺ギャグは『絶望先生』を思わせ、作家小ネタのギャグ作品かも。
 いや、まさか超常能力バトル物とは!
小説家ばっかりなので「書ける」のは能力に含まれず、太宰など「相手の特殊能力を無効にする」という関係あるような無いような力の設定になっている。
太宰だったら、『カムイ外伝』飯綱落としの如く、抱えてもろともに入水した相手だけ仕留めて自分は生還しちゃうとかそんな能力を(怒られそうだ)。

 今回、主人公として描かれるキャラの名前が「中島」ということで、「山月記」を思い浮かべてしまうため、すぐネタは割れる。
高校国語の授業でも扱われる作品だと思うし。
 男ばかりで女性キャラがほとんど出てこない所から、女性視聴者向け作品?
しかし見ている間は、ギャグを挟みテンポ良く進む内容に引き込まれ、そんなこと気にならないなあ。
原作も面白いのだろうが、アニメの監督・五十嵐卓哉、脚本・榎戸洋司といった豪華すぎる布陣のパワーが遺憾なく発揮されたものか。
 しばらく様子見。

2016年04月09日 土曜日
『迷家-マヨイガ-』01.「鉄橋を叩いて渡る」02.「一寸先は霧」

 アニメオリジナル企画。
WOWOW放送にて、二話まで鑑賞。
 『ガールズ&パンツァー』『ウィッチクラフトワークス』『SHIROBAKO』と、傑作問題作を続けて送り出し、乗っている水島 努監督作品。
 シリーズ構成が岡田 麿里というところは、期待と不安、相半ば。

 タイトルや雰囲気から、ホラー、サスペンス、推理要素も多少、って感じだろうか。
 バスに同乗した三十人の男女は、一部印象的なキャラを除き、まだとても覚えられない。
順次キャラ付けするのを待とう……死んだり行方不明になって総キャラ数はどんどん減りそうな予感も。
 しかし、バスツアーに参加した人間達、辿り着く先をどういう所だと思ってたんだろう?
物見遊山のホラーツアーだというなら村がどんな状態でも関係ないし、そこで死にたいとか異次元に旅立ちたいってことでも後は気にする必要ないが、どうも移住を希望していたようで。
なら、「恐ろしく不便なだけの村」じゃないのかなあ、納鳴村じゃなくとも、孤島に渡るとか山奥の廃村探せば済みそうな。
 世間と隔絶して生きている、と思われる村の人々が、面白半分の自分達を歓迎してくれると考えていそうなのも謎。
好き好んで危険な噂のある村へ来ておいて、ツアーから行方不明者が出たとか騒ぐのも理解できない……「霊を見てみたい」と死者への敬意のカケラも無い行動取っておきながら調子が悪くなったら「呪われた」とか泣いたり騒ぎ出すアホと同等?
 まあ、参加者は揃って人間的に問題ありそうだから、何か都合の良い夢でも見てるのか。
 実は村には隠し財宝の伝説があって、それを目的としている、ってことなら分かり易い。

 小さそうな村にバス停や公衆電話があるのは不思議、ここまで語られた情報に大きなウソがある?
 バスでのイヤな人間関係や会話劇で、視聴者を引き込んでしまう手腕はさすが。
 チラチラと伏線を敷きつつ、実際に事件が起きたのは二話の最後というスロースターター(これだって拍子抜けで終わる可能性もある)。
 ここからどういう話になっていくのか、楽しみ。


『双星の陰陽師』01.「運命の二人」

 原作漫画は、週刊の「ジャンプ」に掲載された読み切り分一本だけ既読。
 超常パワーで魔物を退治するアリガチな基本設定だけど、抜群の絵の上手さと戦いの迫力、女の子の可愛さ、そして主人公男女がいずれ退魔の戦いを終わらせる子供を成す運命だ、という所が興味深く、独自の面白さを形成できている。

 アニメ。
 渾身の作画で原作の高レベル画面を再現。
女の子は、澄まし顔と共に、崩したギャグ顔も可愛い。
 魔物…ケガレが出現し、世界が変容する(結界内に入っている?)異様な演出、良い感じ。
 一話目のパワーを維持できるなら……なかなか難しいと思うけど……見続けられそう。


『ジョーカー・ゲーム』01.「ジョーカー・ゲーム(前編)」

 原作小説未読。
 昭和初期、という時代設定を高い作画レベルで描き出しており、見応えがある。
 お話としては、スパイ物……ということになるのかな。
007のようなスーパーヒーロー的スパイではなく、地味で非情な情報収集員としての。
 疑惑のあるアメリカ人宅での捜査。
既に一度調べられており、何も無いと分かっている訳で、普通には疑惑を裏付ける証拠など出てこないはず。
視点を常人と変えて手がかりを見つけるか、ハッタリ・引っかけ・口八丁手八丁で相手を罠に掛け認めさせてしまうのか。
 地味に面白い。

2016年04月08日 金曜日
『ハンドレッド』01.「リトルガーデン」

 原作ライトノベル未読。
 脅威と戦うべく力を持つ生徒達が集められた学園、そこに転入してくる主人公男子、ちょっとエッチなラッキーがありつつ、その学園の実力者少女と心ならずも戦う流れに……
飽きたを通り越して慣れたというか、もうライトノベル界、様式美の世界。
サービスカットがあったのは寄宿舎同室のエミールで、戦うことになる相手はクレア、というのが「大きく」目先の違う所か。

 そのエミールだけど、登場シーンが疑問の余地なく女の子で、その後「男の子だ」とセリフでは言いつつ、実は女の子でした!って今更、意外性も何も……原作単行本一巻目の表紙を見ると、いきなり女性姿のエミールが描かれており、隠すつもりなんかないんだろうが。
設定から『インフィニット・ストラトス』シャルルを連想。
 エミールのバスタオル姿を見たのに主人公は女の子だと気がついていない?
ストーリー上の都合があるのは分かりつつ、ちょっと不自然すぎ。
 作画は良く、ドッと出た女の子達が皆可愛い。
 しかし一話を見終わっても既視感しかないため、視聴継続の意欲は弱め。


『聖戦ケルベロス 竜刻のファタリテ』01.「ロード・オブ・ダークドラゴン」

 原作ゲーム未プレイ。
 冒頭、生け贄で怪物をおびき寄せて封印?しようというシーン。
生け贄女性の夫が背中に矢を受け倒れるけれど、ここで発生する一番の問題は「誰が矢を放った(まだ攻撃される恐れあり)?」か「絶対に成功させなければならない封印なのにどうしよう」か、あるいは「虚を突かれ動転してパニック状態」なのか。
それぞれ、負傷した本人や周囲のリアクションは全然変わってくると思うが、どれだかよく分からない、演出が意図を絞り込めていない。

 そんな細かいことを言う必要も無く全体に、主人公の行動理由がぼんやりしてるし、ストーリーの構成も必然よりは「なんとなく」(主人公がスラムのガキ共と楽しく追いかけっこするダルさは凄い)、戦闘にハッタリも緊張感も足りず、作画はまあ普通。
 飛び抜けて、どこかに面白い所が欲しかったなあ。


『パンでPeace!』01.「パン友ができました」

 原作四コマ漫画未読。
 タイトルにある通り、パンが好きな女子高生の日常コメディー。
 5分枠なので、少女三人を紹介し、ふわっとした雰囲気だけ感じさせてすぐ終わってしまった。
 見られる限り次回も見ようと思うけれど、5分枠は忘れがち。
 樹るうの『パンむすめ』もアニメ化しないかなあ、読むとパンが食べたくなる漫画。

2016年04月07日 木曜日
『ばくおん!!』01.「にゅうぶ !!」

 原作漫画未読。
 バイク好きによるバイク好きのための、バイクを題材とする女子高生コメディーアニメ。
 原付までしか乗ったことがなく、バイク自体への知識も薄い自分などには分からないネタも……「スズキ信者」とか。
Appleやソニー、アニメなら『ラブライブ』『けいおん』最近だと『おそ松さん』なんかにも「信者」と揶揄される強烈に熱心なファンが存在する、そういうようなモノかな。
 作画は良好、女の子達が可愛く、キャラ付けも確かで、掛け合いをテンポ良く演出できており、眺めて楽しい仕上がり。
 キャラの魅力をより引き出しつつ、「バイクに乗ってみたい」と思わせてくれる作品になると良いなあ。


『12歳。』01.「キス・キライ・スキ」

 原作漫画未読。
 タイトルだけ見ると、SFでもホラーでも馬鹿ギャグでも出来そうだけど、中身は気恥ずかしくなるぐらい真面目に12歳少女と少年の生活・恋愛を描いている。
 主人公らに近い年齢層の視聴者に向けて作られたアニメ。
 オタク受けしそうな作画でもなく、自分が見るべき作品ではないだろう。


『Re:ゼロから始める異世界生活』01.「始まりの終わりと終わりの始まり」

 原作小説未読。
 「小説家になろう」サイトで連載されたものなのね。
『ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』も、元は書籍掲載でなく、そういう発表形式らしい。
 出版社にとっては、連載させる原稿料が要らない、担当編集者すら(当座)要らない、ウェブ上で人気のあった作品を書籍化すれば良いのでリスクがとても少ないと、良いことずくめ。
アニメ化企画に乗せる際、上手くすれば出版社の厳しい権利主張を(ある程度)スルーできる可能性があり、アニメ会社にもメリットがある。
 ただ書き手にとっては、専業化して書き続けるのが難しくなりそう。
 既に漫画もこの形式が広がりつつあり……いやこのアニメとは関係ない話。

 タイトルにもあるように、異世界が舞台の、現実から移転するストーリー。
同じパターンでは前期、『この素晴らしい世界に祝福を』というギャグの傑作があり、シリアスなアプローチなら『灰と幻想のグリムガル』もあった。
 このアニメ、途中までは、異世界移転が唐突だしコメディー調にしては弱いし、劣化『この素晴らしい〜』かと。
が、恐ろしく人が良くて放っておけない気分にさせるハーフエルフ美少女の登場で、一気に作品世界へと引き込まれる。
キャラの魅力って、大事だなあ。
 ヒロイン頼みで進行する作品か……と思えば、いきなり時間逆行「やり直し」物語へ。
『僕だけがいない街』『サイケまたしても』等々、失敗の度にその前へと戻りより良い分岐をたどろうとするパターンの作品。
舞台がファンタジーなのは珍しい。

 死んで、またやり直す能力(宿命?)を自分が持っているらしい、ということに、二話分一時間を掛けて、ようやく主人公は気がついたのかな。
 再スタートポイントは、これからも露天商の前?
それならタイトルの「ゼロから始める」に納得なんだけど、さすがにダルく感じられそうでもあり、ストーリー進行と共に新たなセーブポイントは作られるか。
 先が気になり、視聴継続。

2016年04月06日 水曜日
『くまみこ』01.「クマと少女 お別れの時」

 原作漫画未読。
 書店で単行本表紙を見て、「くまみこ?クマと巫女?クマを使役する巫女少女の話?うーん、あんまり面白そうじゃないなあ」などとバカな侮り方をしてしまってた。
 おお、面白い。
 人間と言葉でコミュニケーション出来る犬や猫が登場する作品はそう珍しくないけど、クマっていうのは初めて見たような(普通のクマでなければ『バケモノの子』『テッド』『ユリ熊嵐』なんてのもあるか)。
犬猫なら一般家庭に居ておかしくないが、クマだと、人間社会に存在させるため、作品の基本設定から相当に工夫しないといけない。
だから、「田舎」「クマに仕える…付き合う?巫女」というベースがある訳ね。

 第一話の前半はコミカルほのぼの系話で、田舎を舞台にした『のんのんびより』的なテイストを感じ、大体分かったような気分になっていたのが油断。
 後半、エロ方向に意外なほどドギツいネタを入れてくるのに驚く。
といっても、直接的に女性キャラが肢体を晒すサービスではない、セリフとイメージから喚起させるエロだけど。
「まちも、くまにやられちゃったのか?」に笑ってしまう。
 演出のテンポや作画は良好。
まちが可愛く描けているので、視聴モチベーション上がる。
 楽しく見続けたい。


『マクロスΔ』01.「戦場のプロローグ」

 歴史ある「マクロス」シリーズの第七作。
 SFと歌と変形機構を使う激しいロボットバトルと恋、ついでに尾を引くホーミングミサイル、タイトルを冠するに足る要素が全部ギュッと詰め込まれた一話目(恋はまだ予兆ぐらいだけど)。
 主人公が作業用ロボットで踊りっぽい動きを見せるのは、?だったけど、ああ、歌姫とバックダンサー……歌と踊りで戦闘ステージを見せようということなのかな。

 戦術音楽ユニット・ワルキューレの歌姫達。
戦場の最前線で歌う無茶な姿に、てっきりホログラムで、本人は安全な場所に居るものと。
だから戦闘機の上に飛び乗ったりゼントラーディのメカに直接触れたりといった、命知らずな行動も納得していたが、まさか本当にそこに居たとは!
 体の周りが光に包まれていたり、「ガンダム」ファンネルのような小型飛行体を操作(被災一般人を守るシールドも展開)していたりするので、さすがに生身って訳ではないのだろうが。
ボディーは脳波遠隔操作アンドロイドだという可能性もあるか、『ワールドトリガー』トリオン体のようなものとか。
 しかし、戦闘は繰り返されているのだろうし、歌姫はホログラムで十分なんじゃないかなあ、リアルタイムでなく「録画映像」でもいいぐらい、もっといえば初音ミクみたいなボーカロイドでも良い?……それは『マクロスプラス』シャロンで既出。
 あんまり「歌い手の安全を考える」が行きすぎると、緊張感を薄れさせてしまう。
それに、「戦場の高揚した狂気」を描くのがシリーズの主題でもあろう。

 歌に合わせたバトルの迫力・気持ちよさは、さすが。
思わず見返してしまった。
 今回は、どういう話になっていくのかな。

2016年04月05日 火曜日
『僕のヒーローアカデミア』01.「緑谷出久:オリジン」

 原作は連載で既読。
 ヒーローが一人や二人ではなく大勢存在している世界、というのは、アメコミ的……いや日本でも「ウルトラマン」「仮面ライダー」など多人数ヒーローのシリーズ作品はあり、作品の壁さえ越えて一作中に混入してくるケースだってあるけれど。
『X-MEN』『ウォッチメン』『HEROES』なんかを思わせる世界観(『SPEC』『みんな!エスパーだよ!』もそんな感じか)。
 特殊能力を持つのが当たり前になっているのに、何も持たない少年が、しかしヒーローを目指す、逆境スタートの設定が熱い。
 あくまで「ただの人間」だからこそ慢心しない、それが故の研究欲と知識・思考力を用いて戦っていく……こういう物語を期待してしまったので能力の継承はちょっと残念。
とは言っても「うおおおお」と叫べば無限の底力が湧いてくるような便利な使い方はせず、キツい制約を設け、力の足りなさは智力でカバーする、描く側にはアイディア絞り出し地獄となる物語進行で、毎回面白く読ませてくれている。
 「ジャンプ」の次世代を支える連載。

 アニメ。
 画面作りも声優さん選びも、厳しいファンの耳目に耐えられる仕上がり。
 マウントレディなんてスーパーヒロイン居たんだっけ、すっかり忘れてた(Wikipediaによればヒロインにするプランもあったとか)。
 原作で満足しているけれど、アニメも見られる限り見続けたい。


『エンドライド』01.「ライド」

 アニメオリジナル企画。
 監督・後藤圭二、キャラクター原案・萩原一至・和月伸宏、音楽・田中公平と、自分などには「おー」と思える布陣。
 しかし、アバンで意味不明なシーンを見せられ、一気に期待がしぼむ。
全部見ることは不可能なほどの本数、アニメが放送されている現在、「最初に視聴者の心を掴む」のは何より大事なことだろうに、驚くべき慢心というか油断。

 本編、いきなり水晶(鉱石?)屋で水晶を眺めている主人公。
このキャラ一番の特性なんだろうけど、一般的じゃないなあ。
 夜、家に帰っても母親に熱く水晶の話をする主人公。
徹底した水晶バカ、というキャラで通すんだ、と思えば、急に「イースター島モアイの地下には体育座りの体が埋まっていた」とかいうブレた話題に移って、??
 そこから、イメージで見せる数日間の学園生活模様。
ダルい、何一つ興味をそそる事件も起こらないし、こんなに工夫無く見せるなら全部カットした方がいいぐらい。

 もう後は、肉親だからとはいえザル警備の巨大ビル、シールドしてあった水晶に勝手に触っちゃダメだろ主人公、意図がよく分からない現実界と異世界を交互に見せる演出、牢屋前に出現するというドラマチックさに欠ける異世界登場の主人公……お腹一杯。
 お話としては、異世界移転ファンタジー物だと思う。
女性キャラ登場の遅さからして、「女性視聴者向け」なのかな。
「こういうパターンの物語に初めて触れる女性視聴者向け」というのが正確かも。

2016年04月04日 月曜日
『逆転裁判 〜その「真実」、異議あり!〜』01.「はじめての逆転」

 原作ゲームは、三作目の途中まで遊んだ。
 食わず嫌いで発売後しばらく手に取らなかったが、中古が安くなっていたので遊んでみたところ、分かり易いシステムとゲーム性、頭を絞る裁判進行(選択肢に理不尽なの多いような)の面白さ、何より、強烈すぎるキャラクターが楽しく、一気にハマってしまった。
 三作目の途中までしかやってないのは、カセットを中古で買ったのが悪かったかDSとの接触不良?で起動しなくなってしまって……いや、そんな話はいいや。

 アニメ。
 ゲームでは無かった部分の描写もされ、より分かり易くなっている。
 裁判進行は、「プレイヤーに考えさせ、選択させる」ゲームの方法が使えないのでどうか、と思ったけど、間の取り方なんかで上手く推理物っぽく(クイズっぽいか)見せるのに成功していた。
 作画は安定していて、原作イメージを損なわない。
ただ、千尋さんはもうちょっと巨乳に描いて欲しかったな、一番好きなキャラなので。
 ネタとしては、『2』の第二話「再会、そして逆転」が、とてもよく考えられたストーリーで感心した覚え。
そこまではアニメになるのかな?
 ゲーム通りに進むなら、事件も真相も既に知っているため、気楽に見られる限り見続けたい。


『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』01.「ボーン・イン・レッド・ブラック」

 ネット動画などで既に配信されたものを、テレビ放送している……らしい。
 前知識ゼロで見て、冒頭のテロップ「ニンジャとは平安時代の日本をカラテによって支配した半神的存在である。しかし彼らはキンカク・テンプルで謎のハラ キリ儀式を行い、歴史から姿を消した〜(まだまだ続く文章)」から、勘違いアメリカアニメか、狙ったギャグアニメを予想、する間もなく、長いテロップ読み 切れないウチに消さないで!早いよ!
 内容は、ストーリーも画面もすっ飛びすぎていて、凄いまでの置き去り感。
 なんじゃこりゃあ、いや、なんじゃこりゃあ、いや、なんじゃこりゃあ!という感じ。

 殺し合いのバトル前に丁寧な挨拶、頑張ってるバトル作画中に脈絡無く入るFLASHアニメ調演出、自分を見てひっくり返った一般人バイクからこぼれた弁 当を普通に持ち去り食べる主人公、恐ろしく簡単に説明されるニンジャスレイヤーの誕生と戦う理由、「ニンジャスレイヤーの投げる手裏剣は、そこらの石つぶ てとは格が違うのだ!」「詳しい話は後だ、お前らは適当にしとけ」などだいぶお酒飲んで書いたような脚本セリフ……ツッコミ所が多すぎて追いつかない。
 やっぱりというか、TRIGGER作品なのね、『キルラキル』『ルル子』を悪ノリで加速させすぎて脱線横転爆発炎上した感じ。
 えっ、これ26話……各話15分だからテレビだと13話相当?もあるのか!
短期決戦、出オチやり逃げアニメだと思うのに、そんなに長く、どうするんだろ。
 「よし!問題作を作るぞ!」と決心して作られた問題作。
 どこまで狂ったアニメに出来るのか、見物。


『テラフォーマーズ リベンジ』01.「特別な二人」

 原作未読、そして前期アニメも最初の方だけしか見ていない。
そういう状態では今更、と思いながら見てみれば、意外なほど問題なくお話に入っていける不思議。
 あんまりストーリーが進んでないような……などと言うのは、『ジョジョ スターダストクルセイダース』で「まだエジプト目指してんの?」、いや『ワンピース』で「いつまで島に立ち寄っちゃ問題解決する話やってるんだ?」などと言い出すようなダサさか。
 それでも、前期済まされたろうキャラの掘り下げや世界の現状なんか全然理解してない訳で、いずれ置いてきぼりにされそう。
 そこまでは見続けよう。

2016年04月03日 日曜日
『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』01.「空条承太郎! 東方仗助に会う」

 当然ながら原作は既読だけど、この章完結は20年以上前なのか……そのため、アチコチ記憶に薄い。
 仗助は自分の髪型を貶されると逆上する、という設定は覚えていたが、その理由は何だったか覚えてないなあ。
仗助・康一・承太郎がイキナリ一堂に会する都合の良い(スタンド能力者は引かれ合うんだっけ)冒頭だったこと、初登場時から仗助はスタンドを使いこなしてる、など、忘れていたこと多々。
新鮮な気持ちで見られてお得、と考えよう。

 意図的にリアルさを廃した「漫画的」な背景。
そこに劇画的なキャラクターが立つと、一種独特な雰囲気に。
 作画・演出などは、これまでのシリーズと同様、問題なく楽しめるレベル。
 今期も最後まで見続けたい。


『ULTRA SUPER ANIME TIME 4th SEASON』01.

 三十分に三本のミニアニメを詰め込んだ放送枠、第四シーズン。
 前期は『おしえて!ギャル子ちゃん』の出来が良く、ウルサイ原作ファンである自分からも文句のない出来だった。

『宇宙パトロールルル子』01.「私、普通の中学生」
 見てすぐ分かる、『グレンラガン』『キルラキル』の今石洋之監督作品。
 時間の短さに開き直ってか、細かい説明はすっ飛ばし、バカなギャグと作画の勢いだけで突っ走った一話目。
ヒロインが宇宙パトロール員になった経緯など、理屈もヘッタクレもない無茶苦茶。
今石作品に理屈とか言うのは野暮、だけど。
 「何か凄い物語が現れてくる」可能性は低そう、でもこの短さなら、勢いだけで完走できるのか。

『影鰐-KAGEWANI-承』01.「胎動」
 まさかの第二期。
 前期は途中から、流して見るような不真面目な鑑賞態度に。
 今期……これまで通りの安定した内容。

『ぷちます!-ぷち・アイドルマスター-』01.「ちっちゃなぷちどる」
 ああ、『アイドルマスター』のスピンオフ作品なのね。
既にネット配信されたものを、テレビ放送にしたらしい。
 本編ファンに向けたサービスアニメ、だと思われ、ファン度合いの薄い自分には少々付いていけない部分が。
一見さんにも入りやすい工夫があると良かった……けど、そもそもそうでない人相手の企画なので、見当違いの要請だろう。

2016年04月02日 土曜日
『無彩限のファントム・ワールド』最終13話.「永遠のファントム・ワールド」

 連続エピソードになっていた最終二話は、このアニメらしくなく盛り上がった内容。
 晴彦の家庭環境や、子供に戻ってしまうネタなど、ここに至る伏線がようやく活きた感じ(母親の背景がぼやけているのは残念、ワザと?)。
 幸せすぎる母親との暮らし、一転して絶望、その状況下で奪われる唇と能力……辺りは白眉。
母とのキス、何だか『銀河鉄道999』を思い出してしまう、「お母さんの体」だし。
 ただ、偽母の前でヒロインズが彼女候補の自覚を持つシーンは、これまでそんな様子が薄かったため(子供晴彦への態度なんかもっと違えなきゃ)唐突。
 主人公補正ありのパワーアップ、仲間と協力してようやく収める勝利、最後まで来てようやくバトル物として熱い出来に。
でもまあ、このアニメはバトルで引きつけようという気は、あんまり無かったのかな。

 作画は、京アニだけあって最後まで高品質。
ここの作品には珍しい「お色気サービス」も多く、画面的には満足。
 あとはストーリーが、もう一押し二押し面白ければ……というのは、最近の京アニ作品でよく感じること。
繰り返された「疑似家族」エピソードなど、嫌いじゃない、結構好きなんだけど。
 いやいや、個人的には、脳にズキンと来るママチューのシーンが見られただけで大収穫。

2016年03月31日 木曜日
『おそ松さん』最終25話.「おそまつさんでした」

 ニートでダメダメな六つ子が次々社会復帰していく、シリーズ中、最も衝撃的な前回の内容を受けた最終回。
本当に真面目な終わり方をして異色作の面目を保つのか、夢オチ・「頑張ったけど無理でした」でニート逆戻りなどギャグ路線に帰すのか、どちらだろう……と思いつつ見た。
 実際は、狙って超展開を起こす、「このアニメで何をマジになっちゃってるの?」とでも言いたげな真っ正面からのブン投げ方。
 謎の選抜、敗北から這い上がっての(汚い)勝利、宇宙まで拡大するスケールと、いつも通りのパワフルな馬鹿ギャグは健在……だけど、「無理なものは無 理」とばかり負け逃げしてしまうのなら、冒頭で起きた「現実復帰から逃げ出す六つ子、及び制作者」の方が遙かに衝撃的であり、大オチを先に見せてしまった ような物で、うーん。
 脱力するような終わり方こそ赤塚不二夫らしい、と言えばその通りだけど。

 全体に、次は何を始めるのか分からない挑戦的な内容で、毎回の放送が楽しみだった。
 暴走のカーレース話、じょし松さん、意外なオチの神松なんかが特に印象的。
 面白かったのは確か、でもソフトのディスクから関連商品まで異常なほど売れたのは何故か……それは、最後までよく分からなかったな。
アニメ各社、この人気の分析と、後追い企画の立案に余念が無いところでは。
しかし、『おそ松さん』続編だったとしても、同じスタッフの手によるものでなければ(そうであってもタイミングにより?)、これほどのヒット作になるかは不明確。
 諸事含め、興味深い、楽しく見られたアニメ。

2016年03月30日 水曜日
『灰と幻想のグリムガル』最終12話.「また、明日――」

 デッドスポットを最強の敵とするクライマックス戦。
激戦に次ぐ激戦、危機とそれを乗り越えた先にまた立ちはだかる危機、といった描き方で、なかなかの盛り上がり。
 ……よく考えると『ダンジョンに出合いを求めるのは間違っているだろうか』だったらもっと早い段階で終えているぐらいのイベントなんだけど、「地味なファンタジー」がテーマだろうこの作品としては、大変な展開。
 戦闘・防御力の弱い神官を前面に出して戦うのは拙い、ということさえ分からなかったド素人集団が、それぞれの特性を活かし、協力して敵に当たることが出来るようになった。
 扱いにくいランタと通じ合えたのが、最終戦での一番大きな収穫だろうか。
 「危機から逃れる移動が都合良く成される」ところや、「主人公補正の特殊攻撃」が便利に発動したりはしたけど……まあ許容範囲。

 主人公パーティーは、次第にレベルが上がり、いずれ魔王も倒せる最強集団になるのかなあ。
『ドラクエ』だって、プレーヤーは最初、街の近くのスライムとか大カラスに苦戦する訳で。
まあ、彼らが「ドラゴンスレーヤー」だとか「神殺し」などと呼ばれて周囲から恐れられるようになったら、もうこの作品は終わりだと思うけれど。
 グイグイ引き込まれる内容……ということではなかったが、地味ながら独自の面白さがあるアニメで、最後まで見続けられた。
 原作はまだかなり残ってるのかな?
ソフトの売り上げなどが良ければ続編も考えられよう、しかし、「地に足が付いた、派手すぎないファンタジー」という特性はヒットに結びつく物なのかどうか。

2016年03月28日 月曜日
『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』最終24話.「斯く戦えり」

 拍子抜けするぐらい淡々と終わる最終回。
自衛隊が見事な作戦行動で敵を倒し潜入して目的を果たす、前回やったと同じ事をしているため、盛り上がりが弱いというか既視感。
前回より少人数で入り、敵兵をまとめて眠らせたから死人も少なく済んだと思われ、ゾルザルを殺さず脱出して作戦を終える……前回のダメージで「帝国に兵無し」状態だったかも知れないことを考えても、伊丹チームが優秀すぎて僅かの危うさも感じられない。
 ゾルザルには隠された兵力や作戦があり勝算を持って戦いを挑んでいる、のではなく、テューレに操られて破滅へ突き進んでいる所なのだから、呆気なくヒネられて当然なのだろうが。

 第二期としては、やはり炎龍との戦いが最も熱く、次いでシェリーを救うべきか葛藤する菅原、レレイとアルペジオの姉妹ゲンカ(!)が盛り上がったかな。
自衛隊にとって帝国兵など敵では無いことが分かっており、「獅子は兎を狩るにも全力を尽くす」といった風情。
 アニメ、次のシーズンがあるなら、新たな戦力や敵の設定が必要では。
ああ、ジゼルの一団(そんなに人数が居るかは知らず)とか居るのか。
後はマスコミや野党など国内反戦勢力……この戦いはあんまり楽しくなりそうにないなあ……とか、ゲートに対する現実他国の介入が考えられる。

 前にも書いたけど、自衛隊という、SFや怪獣映画では役立たずにされがちな集団を、有能で、強く、日本人的良識に則った軍隊として描いてくれたのが嬉しい作品だった。
 ロゥリィ、レレイ、シェリーら女性陣に魅力的なキャラが多かったのも、結構。
 再開を期待しつつ。

2016年03月27日 日曜日
『アクティヴレイド -機動強襲室第八係-』最終12話.「誰がための秩序」

 デジタル犯罪関係に薄い自分だからよく分からず違和感のある内容だったのか、薄い自分にさえ分かるぐらい疑問な所があったのか。
とにかく、ちょっと乗り切れないクライマックス。
まあ「悪い奴が凄い力を手に入れて困ったコトしてるから何とかしなきゃ」だけ分かれば良いんだろうけども。
 放送開始時、警察組織からはみ出したチームが高度な装備を持っていることで『パトレイバー』との類似を感じたが、シリーズ終盤は本当に『パトレイバー』。
しかし悪役に思想や目的が無く、狂気すら足りないため、物語として盛り上がりは弱い。
 『TIGER & BUNNY』のように、各キャラクターの掘り下げから相互の葛藤・融和なんかを描いていくと思ったのに、その辺も物足りず、キャラが魅力的に見えない。
 厳しい制約の中で戦うヒーロー、というコンセプトも、最後の方では(カタルシスを伴わず)崩れてしまうし。

 巨大ロボット作品のパロディ……いや鎮魂歌かな、といったエピソードなど、各話や部分部分では面白い所もあったんだけど。
 シリーズを作る上で「これだけは視聴者に受け取って欲しい」と制作者が考えた物は、何だったのか。
よく分からないまま、漫然と終わってしまったのが残念。
 ……といっても、夏から第二期が始まるのね。

2016年03月26日 土曜日
『僕だけがいない街』最終12話.「宝物」

 キレイに完結したアニメ。
この内容で、「リバイバルした、今度こそ過去を変えられるか?」なんて続編に続く終わり方だったらさぞやモヤモヤしたはずなので、しっかり終わってくれて嬉しい。
 内容としては、サスペンス、推理、SFといった要素を詰め込み、掘り下げればそのどれに特化しても行けそうでありながら、実のところどれでもなく、「ああ、こうしちゃうんだ」と思わされつつ、「これが最も良い形だろう」とも思わされる、不思議な視聴後感。

 真犯人をもっと恐ろしい奴にすればサスペンスは盛り上がったろうか。
子供を連続して殺しているし、最初の時間軸では悟の母親まで手に掛けている訳で、これが恐ろしくなくて何だと言われればそうだけど。
 でも、殺すことに快感を覚えている、という人間ではなく。
最後の時間軸で犯人は誰も殺してない……んだっけ?だから「殺人を重ねるごとに増す人生の歪み」が最も少ない状態ではあったろう。
 強烈な怒りも憎しみも殺意も、愛に似ている。
唯一、自分を理解してくれる悟を殺せない真犯人の複雑な内面は、SF的に時間を繰り返し体験した悟だから理解することができたのかも。

 リバイバルを悟が持つに至った理由、らしきものは、特に示されない。
その能力により、殺されるはずだった子供たちや悟自身も救われたが、もっとも善く在り方を変えられたのは真犯人だろう、所からすると、「蜘蛛の糸」を見られる真犯人が与えた……ペアとして存在した・疑似親である真犯人を救うため悟にもたらされた力、だったのかも。
 車ごと沈められた時、昏睡で長い年月を無駄にしてしまったと知った時、もう一度リバイバルがあると思ってしまったため、そういう便利なことが起こらないのに驚く。
考えると悟は、自分の利益のためにリバイバル能力を使ってないのね、「上昇する株やアタリ馬券・宝くじを覚えておいて戻った時間で投資する」なんて使い方もあったと思うが……多分、これをやった瞬間に能力は消失する(笑)。
 悟は、一度29歳まで生きているため、昏睡による人生ロスは諦められなくもないか。
彼のため、人生の長い時間を捧げた母親は可哀想だけど、まあ殺されることなく寿命まで生きられることを考えればいくらか埋め合わせ。
 悟と加代がくっつくルートを想像していたので、他の男(しかも広美)と子供を作っていたのが意外。
でもまあ、悟の危機を救ってくれた貢献度からして、愛梨を選ぶべきか。

 面白かった!
 機会があれば最初から見返して、また色々考えてみたいと思わせる、深みのある作品。

2016年03月19日 土曜日
『ルパン三世 PART.IV』最終24話.「世界解剖 後篇」

 どうにもダ・ヴィンチのキャラクターに面白味が感じられず、それもあって盛り上がれない最終回。
 このダ・ヴィンチは、幻想の(オリジナル意識も存在する?)世界から取り出した人格を、用意された体に移植したもの……だっけ。
その辺がこう、分かったような分からないような、であり、彼の危険性も目指す所も不明確。
 同様の不思議キャラでも、マモーのように「永遠の命を得ることが目的」「神になろうとする割に不二子に固執する」といった理解しやすさがあれば良かったけれど。
 ダ・ヴィンチだと思わせて実は復活した浦賀、ルパンとの対決理由も最終目的もレベッカに関わるもの、という風にすると、拍子抜けではありつつ分かり易くなったろうか。
 制作者自体も、ダ・ヴィンチをどう描けば良いのか、確信できていなかったのでは。
「人類を憎んで絶滅させようとする狂人」とかに描くのは憚られ、かといって善人では劇中の存在意義薄く、ルパンのライバル的立ち位置にはニクスが既に居て、持て余し感。
『R.O.D』の偉人軍団でファーブルも一休も悪辣に描いたような開き直りがあれば。

 全体として、ルパンのテレビシリーズとしては、思い出補正が強力に掛かるファーストに次ぐぐらい、頑張った、大ハズレのない内容だったと思う。
 特に前半、面白いエピソードが多かった。
恐ろしい暴走ニクス、MI6相手に捕まってしまうルパン、交渉でルパンを請け出す(MI6にとってルパンはそのぐらいの存在だった)銭形……他のシリーズではなかなか見られないシビアなイメージ。
 ルパンを語る上で欠かせない名エピソード「脱獄のチャンスは一度」に挑み、見事な健闘ぶりを見せた13話「ルパン三世の最期」も素晴らしい。
傷ついたプライドからの怒りを感じさせる凄みは弱かったけれど、考えられたオチにはただ感心。
 21話「日本より愛をこめて」は、せっかく日本を舞台にしながら魅力に欠けるゲストで時間を取られ、面白味を演出しきれなかったのが残念。
これこそファーストシリーズらしく、強敵は銭形、で良かったと思うのに。

 ありきたりで終わらせないよう少しヒネったり印象的なセリフを配する大人っぽい作りが、巧みな作品だった。
 描ききったかは分からないけど……これまでのシリーズなら単に「お荷物」だったろうレベッカを、上手く回して使えたのは大したモノ。
 最終回ラスト、「ルパン一家のお引っ越し」ではなく、それぞれ別方向に散っていく余韻の残し方も結構。
 しばらく間を置き、クオリティーを保ちつつ次期シリーズ開始か同じスタッフでのスペシャルを期待したい。
制作状況が厳しかったろうことを理由としても、スペシャル『ルパン三世 イタリアン・ゲーム』は頂けない出来だったが(森本晃司OPだけで元が取れるほど良かったろう、と言われればその通り)。
 ああ、未放送のエピソードがソフトに収録されるんだっけ、まずはそれを待ちたい。

2016年03月17日 木曜日
『この素晴らしい世界に祝福を!』最終10話.「この理不尽な要塞に終焔を!」

 えっ最終回?早いような……と思えば10話で終わりなのか!
あと2、3話やって欲しかったなあ。
 シリーズクライマックスは、機動要塞デストロイヤーを巡る攻防戦。
 アクアが珍しく格好の良い全力戦闘ぶりを見せてくれ、拳に力が入る。
パワーを実感させるのが難しい魔法系バトルシーンでこれだけの迫力を演出できるのは、凄い!
化け物カエルに何も出来ず喰われるばかりだったシリーズ最初の頃の姿が、ウソのようだ(能力の使い方と使う相手を間違えなければ確かに超越した力を持つ女神なのだろう)。
 都合二回も爆裂魔法を放ってみせる、めぐみんも頑張った。
「不足した魔力をアクアから補給する」やっぱりそういうやり方になるか。

 迫る巨大要塞を前に一歩も退かないダクネスも格好良く、「偽のターゲットを攻撃させることで外れた剣戟がたまたまデストロイヤーに命中する」戦いぶりでも見せてくれるかと思えば、彼女だけは特に役に立たず。
その勇ましさに、逃げ腰だった他の冒険者達が気力を取り戻したのだから、そういう役には立ったけど。
 ウィズの「吸わせてもらえませんか?」に、間髪入れず「喜んで」と応える和真がステキ。
ギャグアニメのおバカさん主人公でも、なかなかお目にかかれない決断力の早さ(後先考えなさ)。
 機動要塞製造者の意外なショボさが可笑しい……入れられるだけギャグを入れようとする制作姿勢。

 要塞の爆発で街が大きな被害を受け、その賠償金で和真パーティーはまた苦境に、という展開かと思えば、転移魔法が厄介を生み出していた。
 これから、王都に引っ立てられることになるのかな。
住み慣れた初心者向けの街も良かったけれど、王都では新たな舞台で新たなキャラクターをドッと出せるし、また目先の変わったことも出来るだろう。
テロリスト・悪の手先呼ばわりされるなら、いっそ魔王側に寝返ってしまう手もあるかなあ。
「魔王に近づき油断させて仕留めるため涙をのんで悪に手を貸す」とかなんとか理屈を付けて。
 第二期の決定が嬉しい。
放送開始を楽しみに待とう。

2016年03月12日 土曜日
『この素晴らしい世界に祝福を!』09.「この素晴らしい店に祝福を!」

 驚くぐらいの男性視聴者向けサービス回。
通常は「温泉へ行く」「プールや海で水着を披露」ぐらいが定番なんだけど、サキュバスが夢の中で性的な願望を叶えてくれるという、なかなか見た事のないストレートさ。
 夢の中だけに、本人に関わる設定……年齢・外見・性別まで別人になって楽しむことも可能、らしい。
もうただの淫夢というより、『トータル・リコール』風に仮想現実を体験させるプログラムと言える。
和真がフルで体感した場合、「このファンタジー世界そのものが夢、実は自分は病院のベッド上で昏睡状態にあるのでは」といった、存在への疑問を感じかねない!

 しかし羨ましいサービス。
当分立ち上がれないぐらいまで精気を吸い取って頂いても結構なのに、かなり抑制してくれるようで、逆に毎日店へと通い破滅してしまいそう。
 その羨ましさを強化すべく、無闇に色っぽく作画された女性キャラクター達も素晴らしかった。
このアニメの特色である「ちょっと崩れた胸の形」が過剰なまで柔らかそうに描写され、ゲストからレギュラーの女性陣まで無駄に色っぽい表情を見せてくれる。
サキュバス店の、露出過多な衣装も目に楽しい。
 風呂で追い込まれるダクネス。
被虐を悦びと感じる彼女なので、ご無体な命令に従う羞恥プレイも素直に行うかと思えば、意外にも葛藤し恥ずかしがる。
この様子からして、男性経験無しかな(セクハラ発言)。

 捉えられた新入サキュバスのシーン辺りから、特に表情への修正が間に合っていないようで、残念な所も少々。
いや、それがまた「楽しい妄想の終わりと地獄現実の始まり」を感じさせて、結構か。

2016年03月11日 金曜日
『無彩限のファントム・ワールド』10.「小さいルルの大きな夢」

 ティンカー・ベル的に小さなファントム少女ルル。
まるで恋愛対象にならない彼女が、大きくなったことで周囲の反応をまるっきり変えてしまう。
 「ペット動物」「姉・妹等肉親」「同性の友人」が姿形を変えて、主人公の恋愛(好意)対象範疇に入ってくるパターンのお話。

 普通、外見変化と共にもうちょっと女の子らしくなったり、見え辛かった魅力を前面に押し立てアピールするものなんだけど、おバカさんな内面はそのままキープ。
 立ち位置が変わったルルの視点から、晴彦の意外な面を発見する……ほどでもなく、ために「ギャップから淡い恋が生まれて消える」といった要素も薄い。
 まだシリーズは続く訳で、余り相互の好意的感情を通じさせてしまうと、晴彦・ルルの関係をギクシャクさせてしまう恐れがあるのか。
 その辺、「理性的抑制」の働きはこの作品を見ているとよく感じる。
プラス面もある作り方だけど、暴走・やり過ぎ・「まさかそう来るとは思わなかった」の少なさは、作品全体の印象を物足りないものにしてしまいそう。

2016年03月07日 月曜日
『GATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』21.「デッドライン」

 シェリーの必死の呼びかけに応える菅原。
国際的な関係が絡んでくる訳で、外交役に個人の感情で動かれちゃたまったもんじゃない、例えば中東で何かしら似た事態が起こり役人個人の判断で動いてし まったが故に相手国から日本が憎まれるような結果になった場合、それは容認できるかどうか分からないけれど……そういった現実に引きつけた色々を置いてお けば、カタルシスのある格好良いシーンだった。
 両親を失い日本を頼ってきた異世界の幼い少女と、男気から婚姻の約束をして保護するまだ若い外務省官僚、という図式が公表されれば、日本人としてはムゲにも出来ず、ロマンすら感じて支持するかも。

 今回は、どうにかして自衛隊を貶めようと画策するマスコミ関係者が登場。
うーん……居るのかなあ、こういう人。
しかも、待機状態(なのだろう)でジッとしている自衛官を「だらしない」として悪く見せようというのは、策としても余りに拙劣。
SNSなどが発達している世界であれば、すぐ真実が拡散して恥をかくばかり。
 やる気に欠ける、税金ドロボーなんて自衛隊の有り様なら、平和だということで結構なような。
 問題にしたければ、張り切って武力を行使しての大量殺戮だとか、原住民女性との乱れた関係(伊丹)、相手国王族への暴行など、日本人が眉を顰めそうな暴力的イメージのネタだっていくらもありそうなのに(伏せられているのか)。
 確かに、マスコミには権力を懐疑的に見る役割があると思う。
それを「こちらも商売なんでね」なんてイヤな言い方するゲスな悪役が如く表現しなくても良いように思うけど……作り手の思考というか嗜好?が表れたものか。

2016年03月05日 土曜日
『この素晴らしい世界に祝福を!』08.「この冬を越せない俺達に愛の手を!」

 あれ、どこかで一話見逃してるのかな?と思わせる、ウィズエピソードの省略っぷり。
シリーズ構成的に時間が割けなかったのか、アニメにするほどの面白味や独自性が薄い内容なのか……お約束を逆手に取るのが巧みな作品だから、この大胆な省略をギャグに昇華できれば、ここでも一笑い取れたかも。
 アクアとの能力相性が最悪なため、イジメられるウィズが可笑しい。
魔王軍って「邪悪」とするには余りにもお人好しというか、主人公パーティーに比べマトモな幹部ばかりのような。
でもまあ、騎士道精神さえ感じさせたベルディアが、実は自分の頭をウィズのスカート下に投げ込んで覗こうというサイテー(笑)のエロ野郎だったり、見えない所で何してるか分かったもんじゃないのか。

 6話、そのベルディアの城にまだ爆裂魔法を撃ち込んでいた異常者・めぐみんに、ポカーン。
 剣技を始めとする物理攻撃相手なら恐るべき実力を発揮するベルディアだが、相手が悪すぎて余り良い所なく退場。
頭を奪われてサッカーボール代わりに使われてしまう所、漫画『マジンガーZ』で同様に哀れな姿をさらしたブロッケン伯爵の「君は見上げた紳士だ、きっと貴族の生まれだ」「キサマは見下げ果てた野蛮人だーっ」というセリフを思い出してしまう。
 ベルディア、実は兜の下は美少女……だったら主人公パーティーに入れられるぐらい面白いキャラだったんだけど、残念。

 7話、アッサリ死んでしまう和真に驚く。
それも、ラスボスどころか中ボスでさえない敵(強いのは間違いないようだが)相手に。
 死後は再び、女神の前へ。
「またか!」が可笑しい。
 現実界への転生が可能……面白い。
現実で死亡した時点へと戻され、元通りの平穏で、しかし何ら満たされることのない生活をしばらく送った後、やはり異世界への転移を望む(ギャグとしては、 もう異世界なんかこりごりだったのに無理矢理呼び戻される)……といった展開にするとクライマックスへのエピソードにもなりそうなのに、ここで使っちゃう のか。
贅沢というか出し惜しみしないというか、まあ「またまた死んじゃいました」で何度使っても一向に構わないが。
 信仰の対象にもなっているエリスは、それだけの理由を感じさせる穏やかな女神。
アクアの例から、エリスにも隠された異常性がありそうでコワイけれど、胸パッドなんていう小さな秘密だけ?

2016年03月02日 水曜日
『灰と幻想のグリムガル』08.「君との思い出に」

 マナトの仇となる強敵ゴブリン集団との決戦。
 もうちょっと作戦を練って、全員の装備を揃えレベルアップしてから臨めば……と思うけど、怒りがあり、ここを越えないと先に進めないような思いがあり、また待ちすぎて他のパーティーに狩られてしまってはという焦りもあるのかな。
 戦いは、非常に危ない内容。
誰か更なる犠牲者になってもおかしくなかった。
 助っ人を入れる訳にはいかなかったのかなあ、今回の主目的は金じゃないのだから、得られた利益は全部渡して構わないはず(自分達だけで成し遂げたいのは分かるけど死者を出すよりは)。
 前日にでも、数匹程度ゴブリンを減らしておくとか。
 ゴブリンアジトに忍び込んで可燃性の液体を容器ごと仕掛けておき火矢で射貫いて着火・動転させる、商隊に偽装し毒入りの酒をわざと盗ませ飲ませるなど。
出来るだけ汚い手を使った方が生存確率は上がりそう。

 危地に追い込まれる仲間をただ見ている、ような演出があり、ハラハラしつつ、おいおい。
練習始めてから日が浅く監督すら居ないサッカーチーム、みたいなものだから、見事なフォーメーションが取れたら逆に不思議だろうけれど。
 以前から知性を持っているように描かれていたゴブリン、今回はチェス?で遊んでおり、下手な人間より賢いのかと思わせる。
二足歩行・人間に似た体つきをしていることもあり、こうなるとゴブリンらは「退治・駆除」より「殺害」している印象が残ってしまう。
まるでバケモノならこうはならないのに……しかし、この「重さ」も作品意図か。
主人公ら、PTSDとかに陥らないのか心配。

2016年02月28日 日曜日
『魔法つかいプリキュア!』04.「魔法の授業スタート!ふしぎなちょうちょを探せ!」

 これまでのプリキュアシリーズは、普通の学校・家庭というものが登場し、それらをベースにストーリーを進めてきたけれど、今回は珍しく切り離された異世界が舞台。
といっても、全寮制だった『Go!プリンセスプリキュア』と変わらないぐらいの非日常感で、特に戸惑う所はない……悪く言うと驚きや冒険を感じさせることもないが。
 対象年齢を低く、明るくした『ハリー・ポッター』、というのが企画書の文言では。
『ハリー』大当たり中に放送すれば良かったけど、まあ、あやかったから視聴率が上がるという訳でもないか。

 海外作品に頼らずとも、せっかく東映作品なのだから、往年の魔女っ子シリーズ黄金のパターンを使えば良かったのに。
 魔法の国から人間界へと、次期女王になる修行・試験のためやってきた二人の少女が、魔法を使えず「劣って」おり、そのため社会システムや考え方が違う人間達に戸惑いながら、やがて受け入れ愛するようになっていく。
 ヒロイン二人は、「明るく元気でポジティブ」「冷徹・冷笑的」と対照的な性格付けにし(現『プリキュア』でもそういうつもりなんだろうけど余り対照化できてない)、反発しながら、しかし協力して脅威には立ち向かう。
 人間以外のキャラの視点から日常を描くことで、当たり前に思えたり理不尽に感じられる日々の出来事を、一度客観視できるのが利点。
『ハピネスチャージプリキュア』キュアプリンセス、『ドキドキ!プリキュア』キュアソードのように異世界から来たヒロインは既に居るんだけど、異なった視点は弱かったような(両作ともあまり見てない)。
 今作でもリコは魔法世界人か……ヒロインをみんな人間でなくしてしまうと、年少視聴者の感情移入が阻害される恐れがあり、「私たち見ている普通の女の子でもプリキュアになれそう」感は薄くなる危険性も。
 いや、単に『魔女っ子メグちゃん』が好きだったというそれだけの話。

2016年02月27日 土曜日
 衛星で放送された映画『リメイニング』を見る。
 監督も主演も知らない人達。
なので、相当な低予算映画と思えば、CGやパニックシーンなど、それなりにお金が掛かった画面も見られる。
 主人公達若い衆の結婚式までは、登場人物の手持ち設定によるハンディカメラの映像として画面が作られ、『クローバーフィールド』的作品になるものかと。
途中からその映像手法を捨て、客観的カメラに変わってしまう(でも時々ハンディに戻ったりも)。
 世界中で多くの人達が突然死を遂げ、更に続く異常現象により生き残った人々にも死が迫る……聖書の黙示録が現実になったのだろうか?というお話。

 別に謎解きするストーリーじゃないのでネタバレするけど、「黙示録通りの終末がやってきたのだ」が真相であり、それ以上でも以下でもない。
 何しろ人知を遙かに超える事態のため、対策を立てたり抵抗・逃亡を図るなどまるっきり不可能。
それにしてもアメリカ人なら「取りあえず銃撃」ぐらいはしそうなものなのに、全く無抵抗なのは、思考の根源を成す宗教観から来る恐怖が相手だからか。
 字幕で「携挙(けいきょ)」などという馴染みのない単語を突然見せられ、戸惑う。
真に敬虔なクリスチャンのみが空中へ引き上げられ、神に会うこと……で良いのかな?
キリスト教徒にとっては待ち望んだ瞬間、じゃないんだろうか、劇中では魂だけが召されるせいか「恐ろしい形相で突然死する」だけにしか見えないが。
 携挙後、人間を襲う黙示録の怪物達は、「信仰」に引き寄せられてくる、というのが面白い。
通常、信仰は魔物を遠ざける力になるはずだろうが、相手が神では通用しない、どころか魂を召し上げる恩寵を与えようと殺しに来てしまう。

 映画は、大した盛り上がりもなくキャラがバタバタ死ぬばかりでアッサリ終わってしまうため、出来が良いと言える内容じゃない。
 しかし、このラストは救いのないバッドエンドかハッピーエンドか、アメリカ人はどう思ったんだろう、気になる。

2016年02月20日 土曜日
『GATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』19.「危険な姉妹」

 この異世界に多種多様な亜人が存在するのは何故か、という問いかけ。
エルフにドワーフにゴブリン…といった種族が混在するのはファンタジーのお約束だから、あるいはサル的なモノだけでなく多数の生き物が同時に人型への進化を遂げたから、などと答えを考えたが……
 あああ、ゲートがその理由だった!
最重要設定に直結する謎解きで、ポンと手を打つ見事さ。

 実はゲートはいくつもあり、それぞれがまだ元の世界と繋がっている、現異世界はそれらとのハブの役割を果たしている……のかと思えば、時期を限り、定期的に違う世界への門が開いてるのね。
 伊丹、普通の顔をして聞いてたけど、それは「いずれ自分の世界への門も閉じる」ということじゃないの?
だからって慌てて全軍撤収という訳にもいくまいが、一応、対策を考えるべきでは……上層部では可能性として検討されてはいるかな。
 「ゲートの繋がる期間には終わりがあり、いつまでか正確には分からない」「繋がりが途切れたら、もう現実世界には帰れないだろう」という情報が広がれば、アメリカなんかは異世界への派兵をためらうかも。
資源や領土をいくら確保しても、こちらにその利益を持ち帰れないのでは意味が無い。
 異世界から天体を観測して、実は全く異なる世界では無く地球から何十光年の距離にある惑星だ、とか分かれば、「いずれ恒星間飛行を成し遂げ辿り着く」前提で、そこに自国の旗を立てることに拘る国もありそう。
 もしかして異世界にいる人類型種族は、以前に地球とゲートが繋がった際に入り込み、取り残された人々の末裔?
これが証明されれば、数百年数千年後にまたゲートが開く可能性が高く、異世界を確保しておく価値はあるかな。

 レレイと義姉の魔法ゲンカには、作画のノリと迫力があり、面白かった。
 お家を壊されてしまった家族が可哀想だったけど……ごめんじゃ済まないだろ!
あの街には魔導師が多く、こういった魔法被害もよく出ているなら、何らか補償のシステムが整っている?
伊丹か自衛隊、あるいは義姉を指導する立場の師匠が弁償してやれば早いかな。

2016年02月14日 日曜日
『動物戦隊ジュウオウジャー』01.「どきどき動物ランド」

 スーパー戦隊シリーズ第40作目記念……らしい。
だからなのか、異世界の風景、ロボットの巨大感など、第一話だというのもあるけど、気合いが入っている。
 ヒーローモチーフが動物という大自然・野生を感じさせるものなのに、変身アイテムやメカの基本ラインは人工的キューブだ、という取り合わせ、アンバランスで面白い。
キューブは、別れて回転することからルービックキューブイメージなのだろうが、異世界風景に基本四角の物体が積み上がっているのはゲーム『マインクラフト』を思わせる。
 火の輪くぐり(野生というより飼い慣らされた芸のような)をして、縦に並んだキューブへと団子かおでんのように串をブッ刺す巨大ロボ合体システム、節操が無くてちょっと笑ってしまった。
 「イーグル、シャーク」ときたんだから「パンサー」に続いて欲しくなるのは、『サンバルカン』世代のオッサンだけだろうな。

 顔はサメやトラでありながら、体が女の子だという倒錯性、一部の歪んだ皆様にアピールしそう。
唯一人間の主人公と彼女らが恋愛に陥ると(戦隊にあんまりそういう要素はないが)、「いくら可愛い完全人型変化をしていても実体は人間じゃない」ことが思い出されそう。
いや、その種族を越えた関係がまた萌え所かも……
 一話目は、いきなりキューブを所持している主人公、唐突な異世界への転移と出会い、侵略者の襲撃で現実界へ異世界人を伴って帰還、主人公を捕らえようとしていた異世界人四人と変身して共闘、と、少々詰め込みすぎた内容。
現実世界で、キューブを取り返そうと潜入捜査していた異世界人と主人公が出会い、モメているウチに侵略者が現れ撃退するが、ラストで取り押さえられた主人公は異世界へと連行されることになり、続く、ぐらい整理して良かったような。

2016年02月12日 金曜日
『この素晴らしい世界に祝福を!』05.「この魔剣にお値段を!」

 水源浄化でアクアをイジメる話。
それだけで結構面白いと思っていたが……
 もう一人の異世界送り勇者・御剣響夜を追い込むための前振りだったとは!
格好良いクエストのバトル、回想の神々しいアクア、からの、落ちぶれきった哀れなアクア姿で全部台無しになってしまうオチの強力さ!
笑ってしまったけど、可哀想でもある。
ごく普通のファンタジー物であれば、女神に授けられた自らの運命に疑いを持たず魔王討伐へと邁進する響夜の方が、「正しい」訳で。
 彼のような勇者は、まだ沢山居るんだろうか。
それで魔王が倒されていないらしい所を見ると、相手は余程強力な戦力を備えており目的達成が難しいのか。
あるいは、響夜のように強い思い込み……目的意識を持ち続けられる人間は限られる?順応すれば住み心地良さそうなこの異世界で、楽しく日々を過ごしているのか。
 魔王、というのは堕転した女神もしくは送り込まれた勇者のなれの果てであり、他の勇者達も、天界女神側の真意に幻滅したり魔王側から提示される好条件に転び、魔王軍の幹部に落ち着いていたり。

 アクア、自分を崇める響夜のパーティーに編入してもらった方が、扱いは良くなるような。
難しいクエストをこなしているし、収入もよさげ。
 しかし、響夜の「異世界特別持ち込みアイテム・魔剣」が彼以外に使えないと同じく、和真の希望により異世界に引き込まれたアクアも、彼から全く離れてしまうことによっては悪影響が出てしまう?
 響夜相手に、不意を突き(強引に求められた対決に応えている訳だからズルくはない)、スキルで魔剣を盗み取って一撃、瞬間に勝負を決める和真は、戦い慣れしすぎ。
魔剣の価値に拘らず、さっさと売り飛ばしてしまう思い切りの良さも凄い。
 何だか魔王軍でさえノンビリしているこの世界で、和真に奇策で勝てる相手はそう居ないだろう。
 響夜、自分の魔剣を買い戻せるぐらいお金を持っていれば良いが、足りない場合、剣なしでは戦闘力大幅ダウン(ゼロ?)でクエスト達成による賞金稼ぎも難しくなるだろうし、厳しい未来が待ってそうだなあ。

 幹部・首無し騎士が再登場。
そういえば騎士はアクアに掛けた呪いがアッサリ解かれたことを知らず、「仲間を救うため彼らは城に乗り込んでくるはず」と律儀に待っていたのか。
 すっかり忘れており、ああ!と思い出して大笑い。
 よく考えられた構成だなあ、面白い。

2016年02月11日 木曜日
『魔法少女なんてもういいですから。』05.「私は水着に変身するのが嫌です」

 毎回、ちょっと笑わせてくれて面白い。
ネタを絞り込んで、「ミトンを追い込む」ことに集約しているのが見やすい要因か。
 よく考えてみると、魔法少女ってこの世界では何なのか、ミトンとは何者なのか、変身して何をすれば(何と戦えば?)良いのか、まだ全然説明されていないという徹底ぶり。
 ゆずかにとって現在のところ、魔法少女に変身することは「街中で水着姿を晒すことで、イヤだなあ」という以上でも以下でもない。
 そのイヤなことをさせた上、性的な目で自分を見る謎生物ミトンを、虐待?するのは当然の流れ。
いや、ミトンってそもそも雄か雌かもよく分からないと思うけど(ぼく、とは言ってるが)、『ニニンがシノブ伝』音速丸に激似した容姿からヤロウだと想像されるのは仕方ない仕方ない(笑)。

 原作Web連載を読んでみると、漫画一話目ではもうちょっと、ちょっとだけ設定を語ってるのね。
「魔法少女は元々、この星に来る侵略者と戦うための」存在だったが「今はその脅威も無い」、腕輪があれば「何かと戦うリスクも無く魔法が使えるようになる」「ぶっちゃけお得」……らしい。
 言葉を信じるなら、ゆずかは『まどか☆マギカ』みたいな悲劇を経験せず済みそう(かつては悲壮な戦いがあった模様、アニメで描かれるか分からないが)。
 メタ的に、この作品は『まどか』以降の、脅威を全滅させた世界で、何代目かのキュゥべえがエネルギーを求めて魔法を授けている、って感じなのか。
エネルギー元は「羞恥」?実はその相手が最も恥ずかしがる衣装を身に纏うようになっているとか。
羞恥に慣れ、逆にその姿を快感と思うようになる転向の瞬間に強烈な精神転落エネルギーを回収できる、など(バカっぽい)。

 ミトン相手に簡単には心を開かず、高級な肉を食べさせて「貸し」を作ろうとするなど、防衛意識が薄かった『まどか』の少女らにも見習わせたい用心ぶり。
 冷静な参謀・ちや、ワーカホリックなゆずか父、面白いなあ。

2016年02月09日 火曜日
 衛星で放送された中国映画『超強台風』を見る。
 タイトル通り、強力な台風が中国の一部を襲うディザスター・ムービー。
沿岸部都市の市長を中心に、対策チームや市民が台風災害に立ち向かっていく。

 中国国内ではどういう風に見られたんだろうか……日本から見ると、コメディーというよりギャグ、バカ映画。
暑苦しいスーパー市長が大活躍するヒーロー・ムービー、と表現した方が近いか。
 進路を変え続ける台風に対し、「最終的には自分達の市を襲うに違いない」「より勢力を増して大被害となるはず」と劇中で考えるんだけど、その根拠が、市長の恩師の言葉だけだったりするため、なんでそんなに信じられるのか不思議。
 経済的損失も度外視して人命を救おうとする市長、現場に赴いて漁民を直接説得したり、法律を無視した命令を出したり、サメをブン殴ったり、大活躍にも程がある(笑)。
演説する市長のバックで大波が弾けるシーンなど、格好良すぎて大笑い。
 「数十万の命も一人の命も同じく大切だ」とかいう、日本じゃさすがに真顔で言える人の居ないセリフが凄い。
人民のため、自らの命を省みず行動する人民解放軍の格好良さもステキ。
 若干こうプロパガンダというか、中国共産党万歳!検閲余裕で通過といったカラーが濃すぎて困りながら、その辺も日本人としては「列車埋めたり爆発跡地を慌てて公園にしようとしながら?」と突っ込みつつ、馬鹿ギャグと受け取れば笑える。
 飛び出す犬、飛び込むサメは、意図的なのかなあ、声出して大笑いしてしまったけど。

 この映画は特撮がなかなか、いやCGじゃなくて今時ミニチュア特撮。
 中国のミニチュアワークなんて……と侮ってみればこれが意外、難しい水を用いた特撮など、現在世界最高の技術じゃなかろうか。
往年の円谷特撮好きには、ここだけで見る価値がある。
 大波に押されて車が流され、漁船が街路にまで入り込んでくるシーンは、東日本大震災の映像を参考にしたものだろう。
昔なら「車に重みがない、いくら水に押されたってあんなに易々と流されるはずない」と文句言ったと思う、しかし現実の被災映像でも車は「ミニチュアのように」軽く流されており、リアル。
 特撮への人間の合成も上手いものなんだけど、構図やアクションが無理無理だったりで笑わせられたり、まあこの映画らしい。
 暇つぶしに、笑いながらミニチュア特撮の「味」を楽しむには向いた作品。

2016年02月08日 月曜日
『GATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』17.「決戦」

 対炎龍バトル。
 現代兵器に慣れないダークエルフ達を伴っての作戦、現代人の参戦は伊丹一人、戦闘機・戦車などといった強力な兵器は用いられない、レレイの魔法・ロゥ リィ(今回は参加さえできない)の超絶戦闘術も炎龍に対し致命傷となり得ないのが既に明らか、パーティーの一人テュカは戦力にならないどころか足手まとい にさえ、という、これまでにない念の入った枷の嵌め方。
そりゃあ、苦戦して当然。

 戦いは緊張感と絶望感があり、次々と炎の中で息絶えるダークエルフ達が哀れ。
伊丹の協力無しではただ死を待つだけだった……とはいえ、もうちょっと生き残るものだと。
 ダークエルフより圧倒的に耐久力が高い訳でもあるまいに伊丹だけは無傷だなあ、と「都合」を感じていれば、理由付けがあったのに驚く。
本来なら、死んでいておかしくない重傷を負っているはずなのね。
 レレイが高い戦闘力を発揮、こんなに強かったとは!
戦いの中で魔法戦闘に目覚めた様子なのと、『この素晴らしい〜』めぐみん並みに一発で魔力を使い切る大技であり、「剣を爆発で飛ばして殺傷力を上げる」伊丹の作戦から着想を得た部分もあるのかな。
 足手まといとしか思えなかったテュカの招雷魔法がトドメに。
それ自体も強力ではあったけれど、レレイが撃ち込んだ剣への落雷と、弾き飛ばされた帯電剣からの伊丹爆薬への点火がなければトドメにはなり得なかった、炎龍はそれぐらい強靱なんだろう。
 伊丹は、爆薬の再接続・点火に失敗しており(コードは繋いでいた?共に爆死する覚悟があれば起爆できたとか?)、実戦では一番役に立たなかったと言える……いや、それは可哀想か(笑)。
現代兵器の提供と下準備は彼あってのことだし、「萌え」文脈で読み解くなら、奇跡を起こした最強女性陣の参戦は「伊丹との同行」なしでは起こらなかったろうから。

 終戦……と思う間もなく、ジゼル急襲、あれほど苦戦した炎龍が二匹登場して、ボロボロの伊丹一行に勝ち目など皆無。
 どうするのか、絶望的な状況は面白く、格好良く登場して壮絶な火力を惜しげもなく投入し炎龍を瞬く間に仕留める自衛隊の大活躍も、怪獣映画的でカタルシスがあり楽しかった。
 しかし、こうなると「あと数十分待っていれば親炎龍も自衛隊が倒してくれたのでは」と思えて何だかモヤモヤ。
ダークエルフ決死隊の全滅に意味が薄く感じられてしまい、残念。
 少し間を開けて、条件付けが変わってからの大量自衛隊兵力投入であれば良かったろうか……ただ、畳みかけるような危機と気持ち良い解放というエンターテインメント性は薄れてしまうと思われ、難しい所。

2016年02月06日 土曜日
『僕だけがいない街』05.「逃走」

 加代、死亡。
歴史を変えて生き残れるはずじゃなかったのか〜!「瀕死」ぐらいな状態であっても助かるものだと。
 児童虐待風景はリアルで、胸が痛い。
現在、現実にそんな事件が多すぎ、混乱してしまう程の惨状。
 あーもう、加代のサイテーな母親とか、悟がブン殴るとか写真等証拠を持って訴えるとか大人としての知恵で追い詰め、娘を解放してやれば良いのに、と思いながら見ていた。
 悟は、残念ながらそう周到な大人に成長しておらず(普通の人間ならこんなものか)、ただの子供という立場で取り得る対抗手段も限られていることから、仕方ないのか。
加代の母親にも、実は……といった同情できる内面があるかも知れないし。

 29歳に戻り、そういえば母親殺人の現場から逃げ出したままの拙い状況だっけ、少年時代が続いたもので忘れかけてた。
 現場に留まり、自分が犯人ではない旨、訴えた方が得策だったような。
冤罪?で親しい人が亡くなって(殺されて)いる、その辺のトラウマから逃れられなかったものか。
 現在にも迫る脅威から、どう逃れ、反撃するんだろう。
もう一回過去に戻り、加代を救う歴史に改変して……?
 面白い、しかし原作が連載中らしいのに、アニメのラストはどういう形にするのかなあ。

2016年02月04日 木曜日
『この素晴らしい世界に祝福を!』04.「この強敵に爆裂魔法を!」

 めぐみんが廃城に延々と爆裂魔法を撃ち込む所、淡々としてるなあ停滞気味か……などと迂闊にも思ってしまったが、ネタ振りだったのね。
 魔王軍が攻めてきた、のではなく、自分が住む廃城に毎日毎日爆裂魔法を撃ち込まれる嫌がらせにガマンできなかった、という意外性。
これは予想だにせず、笑ってしまった。
振りのタメが効いているので、実に効果的。
 魔王軍幹部、怒って町の人々を皆殺しにしようとしても不思議ないストレスだろうに、抗議だけして引き上げようとする紳士ぶりも意外(しかしあれだけ魔法攻撃を受けてダメージがないらしい所から、この幹部の魔法耐久力は凄いのかな)。

 呪いの攻撃を替わって受けるダクネスの献身……じゃなくて性癖や、彼女からヒドい「言いがかり」を投げつけられる可哀想な幹部という展開も面白いけど、 ダクネスを救うため廃城に乗り込むしかない次回への盛り上がりを期待させておいて、一切後を引かずアクアが実にアッサリ解呪してしまう、この大オチも素晴 らしい。
 つい、「このダメなパーティーでマトモに戦うには」を考えてしまうが、「ダメなまま、予想の斜め上だか下だか行くことで上手く事態が進展する」という風に見せるやり方もあったのかー、感心。
物語運びの周到さやアイディアが必要なので、誰にでもマネ出来るものじゃないが。

 ついでみたいに書き加えるのも何だけど『灰と幻想のグリムガル』04.「灰の舞う空へ」
 戦死者を出す、までやるとは!ただでさえ貧弱なパーティーなのに(戦力も経験も薄いから死者を出したのだが)。
 ただ、背中に矢が刺さっても全力疾走できている所、倒れる寸前まで平気な顔をしている所など、重い展開に反して軽い取り扱い。
 死者を生き返らせられないのは、そういうタイプのゲームなのかな。
『ウルティマ』で、死者蘇生に最悪の形で失敗すると、灰になってもう復活不可能になった思い出……タイトルの『灰』ってここから?(違う)

2016年01月31日 日曜日
『オシリスの天秤』10.「絶望の世界」

 元はフジテレビオンデマンドで配信されていたCGアニメ…らしい、以前に地上波でも放送されたそうだけど、今回初めて視聴。
 1話につき5分程度の内容、全10話。
 CGの出来は、ストーリーを伝えるのに不足がないぐらいのもの。
 ごく弱いサイコキネシスを使い、人を殺していく主人公。
そうそう、派手な人体破壊などしなくても、脳を軽くかき混ぜる・重要な血管をチョイとつまむぐらいで、命を奪うことは可能なはず。
ただ、超能力自体が具体的でないのにその効果まで地味にしては、面白味に欠けすぎる……といった考えから?なかなかその通り映像化されることはなく、珍しい。

 5分という放送時間のため、余計なことを描いている時間は無く、登場キャラは主人公と殺す対象のみのパターンが多いし、「相手を殺すか殺さないか」決めるシーンに絞り込むケースが多い。
 間延びさせれば30分埋めることも不可能ではないストーリーだけど、時間の短さ故テンポ良く進み、描かれていない部分を想像させ、見る側のハードルを下げさせ「なんとなく面白かった」と感じさせることに成功しているよう思う。
 ちょっと馬鹿馬鹿しい3話「依頼の理由」、主人公が自らの仕事に疑問を持ちそうな(持たないけど)6話「執行の基準」なんかが楽しかった。
「?」というだけの話もあるが。
 第二シーズンに続きそうな終わり方。
でも、冗談なのかな?

2016年01月30日 土曜日
『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』16.「炎龍再び」

 伊丹の遠征中、事態は様々に動く。
 今回は、柳田にスポットが当たる話だった。
 自衛隊内部への根回しにも有能さが……しかし異世界駐屯自衛隊は、独立愚連隊というかクセ者揃いで、理数系より文化系・浪花節混じりの説得が有効そう。
 デュランとの交渉、面白かったなあ。
異世界人が通貨に用いる鉱物「以外の資源」採掘を(ちゃっかり税の免除まで)認可させてしまう交渉術、見事。
科学技術の進歩により、いつかデュランの国も、余りに不利益な条約を結んでしまったと後悔するかも知れないが……まあ、そう思えるまで国が存続できたなら、対価としての価値はあったのかも。

 紀子を暗殺しようとするデリラ。
街中で歌い踊る楽しそうな姿や、生きる気力を失う紀子の言葉に戸惑う人間的な反応、それらに反して銃撃すら軽々とかわす超絶!戦闘能力のギャップが凄い。
デリラが数十人居て、それを有効活用できる戦法を用いられたなら、自衛隊相手にも相当な戦いが展開できたのでは。
 いかにも戦いに不向きそうな柳田だが、自分の腹を刺し動きを止めたデリラに、銃弾を残らず叩き込む執念を見せた。
幸いにも?彼女は死ななかったらしいけれど、捉え、背後関係調査のためにも足を撃つべきでは……と他人事としては思いつつ、ショック状態に陥って不思議ない状態から反撃できたことを驚くべきだろう。

 ドラゴンと対戦して機体を焦がされるファントム、可笑しい。
 対ドラゴン戦でテュカに攻撃を無理強いし、その間に(死人が出ても不思議ない)被害を出しながら、しかも弾を外してしまう伊丹は、??
「こんな奴だ」といえばそうかも知れず、結局のところ全て上手く収まるんだろうが、大活躍の柳田に比べて株を落としたような。

 今回、感慨深かったのは、凶行に走ったデリラについて町や店で聞き込みをする自衛官に、異世界人が、自分達は町を追放されるのか尋ねると、「何故?この事件に関係ないでしょう?」と答えるシーン。
 この作品は「ファンタジー」だけど、見習って、こういう対応を取りたいものだなあ。
罪を憎んで、罪を犯した人間も憎んでいいけど、そこまでに留める。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎いというか、十把一絡げなんて考え方してると、このフィクション自衛官に叱られそう。
 現実には……海外派遣された自衛隊が、拠点に出入りする現地人からテロ行為など受けた場合、ここまで鷹揚に対応できるか疑問。
いや自衛隊がどう思おうと、派兵により生じた軋轢は政権の失策!として攻撃の手段にしようとする野党、のみならずそれを恐れる与党からも突き上げを喰らい、これまで通りの現地人との交流は難しくなるだろう。

2016年01月29日 金曜日
『この素晴らしい世界に祝福を!』03.「この右手にお宝(ぱんつ)を!」

 新たに二人が参入したことで、主人公パーティーは美少女が三人に。
本来嬉しい事態だろうが、三人とも、飛び抜けて優秀な所を持ちながら使い道がヒドく限られる扱いの難しい……まあ有り体に「ポンコツ」と言っても良いような人材。
 攻撃力はゼロだが耐久力に優れる(負担を掛けるほど喜ぶ)ダクネスを壁代わりに、これしか使えないめぐみんの爆裂魔法を放ち、すぐ底をつく魔力は女神としての潤沢な力を死蔵するアクアから順次補充、という風に出来ると、無敵のパーティーと化しそうだが。
 しかし、引きこもりだったはずなのに智力はまだしもコミュニケーション力・戦闘力までグイグイ強化されていく和真が、一人で頑張った方がずっと効率的だな。
 絵として、女性の胸をゴムマリのようでなく、ちょっとだけ崩して描くのが巧い。
寝起きアクアのだらしない胸、キャベツの直撃を受け弾むダクネス胸など、執念の作画!

 このアニメは、同時期に放送されている『灰と幻想のグリムガル』と真逆の雰囲気を持っているので、相乗効果があって面白い。
 カエルのバケモノであるジャイアント・トード相手にコミカルな戦いを見せる『この素晴らしい…』に対し、人型の、死から逃れようと必死の抵抗や「死んだ ふり」までしてみせるゴブリンを、一撃でトドメが刺せず血みどろの・泥臭い攻撃で「殺害する」『灰と幻想…』との落差、凄い。
 『灰と幻想』のリアルな手触りは独特で良いんだけど、そうなると、剣を振り回す戦い方はともかく、「魔法」使用にちょっと違和感。
普通の人間にはそうそう使える物じゃないように思うが、ギルドで簡単に覚えられるのか。
その辺、リアルに描いてもゲーム的世界観で成り立っている印象。
 とはいえ「どういう理屈で魔法が使えるのか」現実的な所からのステップで細かく語られても、余り興味を引く所ではあるまいし、説明臭くなるだけか。
 ならいっそ、『この素晴らしい』のように、ポイントを使ってカードにスキルを追加する方式の方が分かり易いような……それじゃゲームっぽ過ぎ、「誤魔化す」のがギリギリのリアルなのかな。

2016年01月24日 日曜日
『アクティヴレイド -機動強襲室第八係-』03.「アリーナからの挑戦」

 このアニメは、面倒くさい所のない『攻殻機動隊』、女性に受ける要素の少ない『TIGER & BUNNY』……いや、『あぶない刑事』辺りがテイストとしては近いのか。
 着実に積み重ねてはいるけれど、もうちょっと危機に追い込むエピソードでキャラの関係を明確化した方が良いような。
 第八係の有り様に批判的だったはずのあさみを用い、チームをかき回して対立を生み出し、それぞれの個性を浮き上がらせるのがパターン。
しかし、隊への彼女の馴染み方が早すぎ、上手くいっていない。

 その分、見やすいようコミカルな部分が強調されており、今回の「歌い踊るあさみ」はなかなか楽しかった。
嫌がる彼女のリアクションでもうちょっと遊べたんじゃないかと思うが、音痴な歌声矯正プログラムとか、アイディア。
これなら「アイドルのライブ映像から3DCGを作り、リアルタイムで操作して映像回線に流す」でも構わない気はするけど、それじゃ、あさみへの羞恥プレイが出来ないのか。
 実行犯のオタク男を、気持ち悪い外見で犯罪者ながら最低限ギリギリ筋の通った人間に描いたのは、視聴者への配慮?失礼な(笑)!
 シリーズを通しての悪ボスが登場……?
スーパーハッカーかなあ、主人公らが機械的装備で強化されている以上、敵には相応しい。
いずれ第八係のウィルウェアも乗っ取られそう。
 関係ないけど、非科学的に感じていた『キカイダー』ギルの笛の能力って「音響によるプログラム関与・操作(攻撃行動誘発)」だったのね、『機動警察パトレイバー the Movie』のレイバー暴走原理としてそのまま映像化されている。

2016年01月21日 木曜日
『無彩限のファントム・ワールド』03.「記憶コピペ作戦」

 妥協のない京都アニメーション作画が続き、素晴らしい。
舞の巨乳サービスは男性視聴者の目に楽しく、アクションは見応えあり、今回登場したファントム少女二人もヒロイン級に可愛い。
 しかし……お話が薄い。
 厳しすぎる体術の特訓、晴彦と舞のデート?、共有されてしまう記憶、どれも、あと少し掘り下げれば独自色を出せたり笑えるギャグに出来たはず。
早い展開は良いんだけど、それぞれのストーリー構成要素について、ありがち・通り一遍・無難なエピソードだけが選ばれて描かれるため、見終わっても感想が「普通」ぐらいしか出てこない。
 拘った設定があるらしくても、それを活かした内容に出来ていないのでは意味ないし。

 個人的に評価微妙な『霊剣山』や『最弱無敗の神装機竜』も、京アニのクオリティーで映像化すれば十分鑑賞に足り、Blu-rayで買い揃えてもいいと思わせるぐらいの価値付けは可能じゃなかろうか。
 もしも許諾を得られて『ハリー・ポッター』を、実写映画版より丁寧にテレビアニメ化すれば、世界市場を相手に大儲けできると思う。
 せっかくの映像化能力、有意義に使える原作を選ぶべきでは……他社版権の原作で余程シンドイ目に遭ったのかなあ。

2016年01月20日 水曜日
『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』15.「帝都激震」

 皇帝と謁見した際、自衛隊員が武装解除もされていないのに驚いた。
自衛隊に非礼なマネをして怒らせると城ごと破壊されかねない、というピニャの忠言を容れたものか……それにしては、まだその戦力を甘く見ている勢力が居るし、敬愛される皇帝ではないにしてもさすがに殺害されちゃ困るはずで。
自衛官に暴行され、下手をすれば殺される恐れもあった息子を、ただ放置する皇帝といい、何だか不思議。
 帝国が効果的反攻手段を持っているとすれば、先に手を出させてから反撃しようとする選択もあったろうが……いや、もう領土に侵攻されているのだし今更そんな大義名分は必要ないか。
 現実を認識できない(という風にワザと振る舞ってる?)皇子、他一部を除き、もう大方の戦意は消失しているのかな。

 非道な扱いを受けていた日本人を目にし、その場で衛兵を殺して皇子をブン殴って奪還してみせる自衛官は、ファンタジー。
例えば現実、某国でボロボロにされた拉致被害者を発見しても、国際的関係や日本としての姿勢があり、個人の(しかも自衛官の)判断で相手国の抵抗を排除して連れ帰ることは許されないだろう。
その国に、ロクな戦力が無いとしても。
 だから、だから、嬉しいシーンだった。
 老齢でもうどれだけ元気で居られるか分からない(既に亡くなった方達も)ご家族の元に、何の罪もなく拉致された被害者を帰してやりたい、犯罪国家の兵士 を何人殺しても独裁者の顔の形が変わるまで殴っても、それで日本国としてどれだけの不利益を被ろうとも、それが国として成すべき義務であり「正義」でさえ あるんじゃないの?と思うので。
そんなこと出来るはずないし、やってはいけないのも分かった上で。
 だからこそのファンタジー。
 ズルいなあ、こういうのはズルいよ、でもちょっと泣きそう。

 「我が国は(民を愛しすぎるという)弱点を国是としております」といったセリフも格好いいけど、そうかなあ?と感じられる部分が現実には多々あり、複雑。
虐げて搾り取って殺せ、なんて非道な国家じゃないのは当然だが。
 これもまあ、ファンタジー日本の有り様だと思うべきか。

2016年01月19日 火曜日
『おそ松さん』15.「面接 じょし松さんリターンズ チビ太の花のいのち」

 まさか2クールやるアニメだとは思わなかった。
特集したアニメ誌が売り切れるとか、題材からは有り得ない人気の模様。
 そりゃあ、毎回何を始めるか分からないドキドキとか面白さがあるし、性格付けされた六つ子の掛け合いやダメっぷりで笑えたりもするけど、それは『男子高校生の日常』とか『ギャグマンガ日和』『ハレのちグゥ』なんかと同様のモノであって、ここまで受けるものかは……
 女性人気が高いらしいのも、謎。
六つ子は美形でなく(時々ギャグとして美しく描かれるけど)、ニートだし頼りにならないし『銀魂』みたいな「やる時はやる」ですらない、どの辺を好んでいるんだろ。
人気声優さんが揃っているから、ということならまだ分かり易いが……不思議、面白いなあ。

 コレをヨメが大好きなのはともかく、六歳のお姫様までセリフを覚えてしまうほど猛烈なハマリっぷり。
『プリキュア』『アイカツ!』なんかより遙かに好きで、十四松の「マッスルマッスル!ハッスルハッスル!」ってネタを口癖のように繰り返す騒ぎ。
 いやあの、六歳女児にはあんまり覚えて頂きたくない俗悪なセリフが満載、しかもニート推奨?アニメな訳で、見せたくないんだけど、気がつくとレコーダー操作して勝手に見てたりするからお手上げ。
 制作者は、「園児の視聴者も居る」ということを念頭に、これからはアニメの本道に立ち返り我が子に見せるつもりで徹頭徹尾愛と夢に溢れた作品作りを心がけて頂きたい!ウソですコントロールも出来ず見せちゃう親が悪いんですごめんなさい。

 アニメ、離婚しかかった両親が六つ子の誰を引き取るか面接形式で決めようとする、「自立しよう」の狂いっぷりが白眉。
デカパンとダヨーンのロードムービー?「北へ」の妙な後味も忘れがたい。
 「異常さ」って、原作・赤塚漫画の大きな魅力だったはずで、ある意味忠実に再現できていると言える。
 新たなキャラの魅力を付加する「じょし松さん」も上手い。
 六つ子に対抗するため、すっかり人格破綻してしまったトト子が可哀想(笑)。
実際、比較的原作寄りのイヤミやチビ太なんかじゃ六つ子に喰われて、影が薄くなっているし。
 時々、臆面も無く「イイ話」をするのも、意外性あって楽しい。
 これだけ人気あるなら、映画化するしか。
劇場で、ちゃんとストーリーを展開する回と、好き勝手な声優オーディオコメンタリーのみ聞かせる回(ソフト化時は収録し直すためここでしか聞けないバージョン)を分けてみるの、どうだろう。

2016年01月18日 月曜日
『亜人』01.「僕らには関係ない話」

 原作漫画未読。
アニメ映画を三部作で作りつつ、テレビシリーズまで始めてしまうのは、よほど人気作なんだろう(不勉強)。
 内容は、事件の発端を描き、主人公のキャラクター付けと抱える問題、友人関係を見せ、非常事態から事件の当事者として逃亡へ……といった、一話に必要なプロセスをカッチリこなしており、無理なく内容が理解できる。
 3DCGによる画面作り。
驚く高品質さ……という程ではないが、ストーリーを追うに問題ない。
 ここから、もっと引き込まれる展開になるのを期待。


『この素晴らしい世界に祝福を!』01.「この自称女神と異世界転生を!」

 原作ライトノベル未読。
 引きこもりのゲームオタクが異世界へと転移……という筋立てはそのまま『ノーゲーム・ノーライフ』。
死んだ後、美少女に行く先を裁かれる?のは『スカイハイ』みたい。
 だけど、美人ながら人の死を面白がったり無責任に進路を勧めたりする極悪女神を「道連れ」に、魔王討伐のため異世界へと落とされる、って展開は、傲岸不遜から哀れな驚愕の表情へと変化してみせる女神の可笑しさを肝として、面白い。
 ただ、「女神である自分を悲惨な境遇へと堕とした主人公への恨み」「役に立たず可愛げの無い女神への反発」といった馴れ合わない感情を抱える二人が、生きるため協力し合わなければならない関係で見せるものかと……割とすぐ、長年の親友のように仲良くなっちゃうのね。
今回はそれも意表を突かれて楽しかったけど、次回以降はどうだろう。

 女神様を伴う冒険者、ということでは『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』と同様。
レベルアップの儀式はしてくれなさそう、癒やし能力はあるらしいので回復呪文使用の僧侶っぽいことならできる?(体を使った戦闘スキルも高いとか)
 引きこもり生活で筋力衰えていただろうに、頑張って肉体労働に従事する主人公の現実対処能力が素晴らしい。
少しずつ厳しい仕事に慣れ、体力を付けつつ顔見知りも増やし、生活さえ向上させる(納屋の藁に布一枚敷くぐらい)頑張りように感心。
『灰と幻想のグリムガル』登場キャラクター達も、こうやって生きていけば良かったのに……この作品の方が魔物の危険度が低いから可能なことかな。
 知能と「運」レベルが非常に高い、と言われる主人公、勧められたように商売を始めてみる手もあったんじゃ。
『狼と香辛料』みたいになりそうか。
 出オチというか、一番面白い所が終わってしまったような気はしつつ、気軽に見続けよう。

2016年01月17日 日曜日
『蒼の彼方のフォーリズム』01.「飛んでます、飛んでますよっ!」

 原作アダルトゲーム未プレイ……えっ?元はアダルトゲームなのこれ?
余りにも爽やかなんで、ライトノベル・一般漫画かと。
 既に書いた通り、作画と背景が美しく爽やかで、見ていて心地よい。
肝であろう「キャラクターをふわりと、あるいは高速度で飛ばせる」難しい画面も、結構な説得力で映像化できていたと思う。

 最初、何気なく飛んでみせる女の子を見た際は、『ハリー・ポッター』みたいに「魔法」が普通に使われている世界なのだとばかり。
一応は科学的?な背景を持つ飛行靴が一般化しているだけで、その他は現実界と変わらないのね。
学生達が普通に使えている所から、使用が難しくも高価でもなさそうだし、物流とか旅客業界に革命が起こりそう……まあ、その辺を突き詰めるSFメインの話ではないのか。
 途中からは、空を気持ち良く飛ぶことを目指す『ARIA』みたいな癒やしストーリーになるのかと思ったが、意外、スポ根物?
 それでも、女の子達の可愛さと飛行の爽快感が命のアニメ、だろう。
 先行きがどうなるのか、楽しみ。


『魔法少女なんてもういいですから。』01.

 原作漫画未読。
 パロディ…というまでは意地悪な視点を持たず、「コミカルな魔法少女物」といった内容。
今期では『ナースウィッチ小麦ちゃんR』と被る導入部で、頭が混乱しそう。
 五分枠だから、ちょっと変身して見せただけでアッサリと終了。
まあ、バトルがあれば嬉しいかというとそういう訳でなく、十分かな。
 ヒロインを魔法少女へと導くミトン……外見から『ニニンがシノブ伝』音速丸を思い起こさせる、あれほど極悪な性格ではないけど。
 シンドくなる内容ではなかろうし見続けても良いと思いつつ、五分枠は存在ごと忘れてしまうことが多く……

2016年01月16日 土曜日
『最弱無敗の神装機竜』01.「朱の戦姫」

 原作ライトノベル未読。
 今期テンプレート枠。
世界観やキャラを見せるより何より、ラッキーだかアンラッキーで主人公はヒロインにエッチな迫り方をしてしまう事態となり、怒ったヒロインと対決、そこで彼女から好感を得るに至る……といった、もう何度見たか分からない第一話。
 演出も作画も取り立てて悪くないと思うんだけど、工夫無く使われるこの導入部パターンだけで、「大体分かった」気分にさせられてしまう。
 ライトノベルの編集部では、作家に、必ずこういう取っ掛かりからストーリーを始めるよう強要してるのかなあ。


『シュヴァルツェスマーケン』01.

 原作ライトノベル未読。
 タイトルからは全然分からなかったけど、パラレルワールドの巨大ロボット物であり、出現するモンスターの設定や名称・BETAに聞き覚えがあると思えば『マブラヴ オルタネイティヴ』のスピンオフなのね。
 相変わらず……というか時代設定は『トータル・イクリプス』より前?……絶望的な戦いを繰り広げている人類。
 敵モンスターはそりゃ恐ろしいけれども、それよりか、残酷な決断を強いられる兵士達や、この状況下にあってさえ手を取り合うことが出来ない人類国家の有り様は、もっと恐ろしい。

 時系列的に、この作品中ではBETA相手に完全な勝利を収めることはない?
主人公が抱える心の傷や、国家関係を物語の中心に据えるのか。
 面白くなると良いなあ、と思いつつ、『トータル・イクリプス』も緊張感に緩みの出た中盤ぐらいで脱落してしまった経緯あり。

2016年01月15日 金曜日
『Dimension W』01.「回収屋」

 ヨメが原作ファンなので単行本は全部あるんだけど、自分は所々つまみ読みした程度。
 第四の次元軸から無限エネルギーを取り出すことに成功し、様相が一変した世界……というSFな設定が面白い。
それらシステムの開発者である博士が、何を恐れ、何を成そうとしていたのか、その辺りが物語の中心になっていくのか(ちょっと『ジャイアントロボ 地球が静止する日』を思わせたり)。
 取りあえずは、けなげで可愛らしくしかし超パワーを備えるミラと、ダルそうなキョーマの関係を見ていれば。

 とにかく画面クオリティーが高く、見応えあり。
 アクションもハッとさせる所が多々あって、楽しい。
 ヨメによれば、不満が出ないくらい原作通り進めているらしい。
 監督の亀井 幹太作品は、『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』『冴えない彼女の育てかた』と途中脱落しており、不安はあるけれど……このレベルを維持できるなら、見続けられそう……だと思う。

2016年01月14日 木曜日
『ナースウィッチ小麦ちゃんR』01.「まじかるナース、誕生!」

 串田アキラの主題歌?まで含めて強烈な国際展示場変形ロボ・ビッグサイトロンが登場した『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて』の、新作というかリブート。
 パロディ満載で毒々していた印象のあるオリジナルに比べ……『ウラシマン』『ヤッターマン』らタツノコ自社キャラセルフパロディ(といっても、ほぼ画面に登場するだけ)はあるものの、まっとうに作られた、コミカル魔法少女物。
 「まっとうな内容」というのが褒め言葉とはならず、今日的に余りにアリガチで普通な内容。

 冒頭のCGライブシーンは、本物のアイドルアニメと比べても遜色のない出来で感心……使い捨てのネタなら凄いんだけど、さすがにこのモデルは(他の歌とかに)使い回すかな。
 もっとギャグを押し込んで無理矢理でも笑いを取るか、変身後のアクションを頑張ってみるか、『夜ノヤッターマン』のように意外なシリアスにもっていく、深夜らしく色っぽいサービスを多用する等々、何でも良いけど一話目で視聴者を掴む努力が不可欠だったろう。
 こういうジャンルに初めて触れる人向けのアニメ。
ヒネたオタジジイが見るものじゃない。


『霊剣山 星屑たちの宴』01.「昇仙大会!」

 一昔前のような作画の雰囲気だったが、中国のWeb小説・漫画を原作とし、「日本のスタジオディーンと中国の深圳市テンセントコンピュータシステムの共同企画によるテレビアニメ作品」なのね。
ディーンが製作しているなら、もうちょっと絵的に頑張れたはず……なんでこんなに気合いが抜けてるんだろう?
 久々、三十分見終えるのがシンドイ作品。
宿のVIPルームに泊まりたい人々とか、そのためには必要条件があるとか、それは喉の枯れた爺さんから話を聞くことだとか、「はあ」の他に言い様がない置いてきぼり展開。

 集まっていた人々は試験らしきものを受けていたみたいだけど、それに通ることで、どんな利益があり、どういう目的により合格を目指しているのか。
気持ちを入れられず見ていたせいかなあ、よく分からなかった。
 意表を突く発想で難関を突破していく様子が面白い作品、なんだろうと思うが、中国人には楽しめる?……意味不明な所あり。
「サクラを使って大根を売る」なんて、日本じゃ「時代遅れをギャグにしたもの」としてさえ時代遅れだし。
 キャラや基本設定、作品雰囲気のざっとした紹介さえ出来ていない時点で、特に笑えもしないギャグを入れようとするのも拙い(見も知らない人達がはしゃいでいる様子で笑えるはずがない)。
 80年代ぐらいの箸にも棒にもかからないアニメはこんな感じだったか、ちょっと懐かしい気分。
 迷わず視聴終了。

2016年01月13日 水曜日
『ラクエンロジック』01.「英雄か 群衆か」

 枠の最初、学校でカードゲームをやっている女の子達のドタバタアニメみたいなものが始まったので、てっきりこれが本編だと。
 『私たち、らくろじ部!』というショートアニメなのね。
カードを売る目的?しかし…面白いってものでもなく、うーん、いやCMだと思えば文句言う筋合いでもないか。
 本編。
 いきなり途中から始まったような内容で、入り込みにくい。
いずれフォローされるのかも知れないが……物語も設定紹介も「こういうジャンルの作品だから、これで構わないだろう」という作りに感じられてしまう。
確かにそれを受け入れて割り切れば、「そういうもの」として楽しめるのだろうが。

 ちょっと色っぽいシーンなんか、そりゃあって良いんだけど、そうなる必然性をしっかり作り込んである訳でなし、かといってスタッフもバカバカしさを楽しんでいるという感じでもなく、中途半端。
 作画は頑張っているし、異界化していく画面の雰囲気なんか結構上手いと思いつつ、何だか乗り切れなかったため視聴継続意欲は弱め。


『ブブキ・ブランキ』01.「魔女の息子」

 アニメオリジナル企画。
 説明なく放り込まれる特異な世界観(ファンタジー作品として、特別、難解ではないにせよ)で、ちょっと戸惑う。
『ファイナルファンタジー』いや『ラピュタ』的滅びた古代文明の遺産か…『ワンダと巨像』を思わせる所も。
 巨大メカ?を封じていた母親の死から、幼い子供たちが後を継ぐべく頑張るストーリーになるかと思うと、突然に「十年後」、しかも現代(パラレルワールド)日本らしい世界へ。
 主人公・東も自らの境遇に戸惑っていたようだけど、視聴者はもっと困惑。

 世界や設定の解説は次回以降に回し、事件だけを追いかけた第一話。
 3DCGを用いた高品質な画面作りには迫力と説得力があり、訳の分からない部分を越えて引き込まれてしまう。
 …しかし、十年後で薫子が登場しないのはともかくとして、その不在について東が全く触れないなど、違和感と言うより視聴者への不親切。
分かりやすく・作品に入りやすくしたいという意識が不足して感じられ、残念。
 それでも、視聴を継続させるに十分な画面クオリティー。

2016年01月12日 火曜日
『昭和元禄落語心中』01.「与太郎放浪篇」

 原作漫画未読…色々受賞したりしている有名な作品なのね、不勉強だなあ。
 タイトルから、『じょしらく』みたいなネタ詰め込みギャグか、噺の内容を映像化する『青い文学シリーズ』落語版みたいなものかと。
元チンピラの主人公が、出所から、師匠、小夏との関係を通し人生の全てを落語に掛けていく、実に真っ当な噺家世界の物語。

 昭和の空気まで感じ取れそうな演出の詰め方が、見事。
時代設定を現代にしたなら、同じく落語の世界を描いても、全然違う内容になったろう。
 クセ者師匠のキャラクターが面白い。
心に大きなキズを抱え、厳しいが冷たくはなく、時に主人公には親のような有り様さえ。
 主人公が、かなり早い時点で不手際無く一席披露するのは、ちょっと急ぎすぎかなあ……物語として必要なのは分かるけど。
演じる最中の手や目の動き、にじむ汗、立ち上る熱気など、非常に細かく描けており、緊張感が強く伝わって来て見応えあった。
洗練された師匠の振るまいとの落差を見せるのも、巧い。

 声優さんは熱演しており、この題材では絶対に必要な「話芸」を、不可のないレベルで聞かせてくれる。
 大人向けの、面白いアニメ。
登場キャラクターがそれぞれ抱える葛藤を、落語を通してどう昇華させていくのか、見物。


『紅殻のパンドラ』01.「適合者 -アデプタ-」

 原案を士郎正宗が手がけていることで、話題になっていた漫画…未読。
 士郎正宗は言うに及ばず、漫画の六道神士も実に絵が上手い作家さんなんだけど、アニメ作画は一話として低調。
少女達の体に入っている、義体らしさを示す継ぎ目ラインは、もっとフェティッシュに「コレがいいんだよ!」と思わせるよう描けてないと拙いような。
 ハイテンションのギャグで突っ走ろうとしている…んだろうけど、空回りに感じられる演出が多くて、うーん。
 猫耳クラリオンは、あざとくも可愛いと思いつつ、内容に余り入り込めなかったため視聴継続意欲は弱め。


『GATE(ゲート) 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』13.「開宴」

 三ヶ月の休止期間を挟み再開した、第二部。
 極悪そうな王子?が登場したけど、今のところファンタジー国が自衛隊に勝てる道理がない訳で、もったいぶってアホみたいにやられる要員なんだろうか。
 自分達を殺しに来た相手、とはいえ、悪者シンジケートを一人残らず返り討ち殺害してしまう自衛隊に、ちょっと違和感。
戦力差は明らかだから、何人か「超兵器」で惨殺してみせればバラバラに敗走させられそうな。
専守防衛を唱えていても、牙をむいてくる相手には容赦しない、これが軍隊というものか。

 売春を生業とする女性に、避妊具を分け与える自衛隊員。
ついでに性病の検査もして上げれば……何かこう歴史に鑑みてフクザツな気持ちにさせられてしまうから、「この世界にそんな病気は存在しない」の方が良いのかな。
 色っぽい売春婦にまるでなびかない、と言われる自衛官達は、なかなか清廉潔白。
現実の海外任務に就いた際も、自衛官がその手の不祥事を起こした話は聞かないし、「いつでも平和な日本に帰れる」状態にある限り、モラルは守れるか。

 今回ラスト、地震という形で緊張感を出すとは思わなかった。
ファンタジー世界ではそうそう無い現象みたいだけど、その発生は、二つの世界を繋ぐゲートと関係あるのだろうか。
 ゲートを閉じないと二つの世界が崩壊してしまう、しかし、自衛隊が完全に手を引いてしまうとファンタジー界は大混乱に陥り大量の死者を出しかねない。
既に関わってしまった責任感から、ファンタジー世界に残る自衛官も……という感じにすると、よくあるパターンながら終結に向かう道筋としてはスムーズかな。

2016年01月11日 月曜日
『ULTRA SUPER ANIME TIME』3rd SEASON 01.

 三十分に三本のアニメを詰め込んだ枠放送、三期目。
 前期枠内では『ハッカドール THE あにめ〜しょん』が、パワフルなギャグパロディー作品として出色の出来だった。
「作画崩壊」をワザと再現し、ガチャガチャになったボディーラインで酷い踊りを披露するシーンとか、笑ったなあ。
真面目にイイ話を突っ込んでみたり、単一の芸風だけでないのはポイント高い。
ちょっと後半に息切れを感じてしまう所もあるため、続編を期待して良いのかは難しいけれど、だからこそ駆け抜けた・やり切った印象のアニメ。

『おしえて!ギャル子ちゃん』01.「ギャルな女の子って本当ですか?」
 原作漫画は、まずWeb連載で読んですっかり虜になり、単行本を購入。
 いかにも遊んでるギャル風爆乳ボディー女生徒の外観と内面のギャップ、ほとんどそれだけを描く内容。
お話の全てを通して「ギャル子の魅力」を高める構成になっており、読めば読むほど彼女を好きにならされてしまう罠。
 成人向け漫画が一本描けそうな発想を、ギュッと一ページに凝縮して(当然、無用なエロさは抜き)描いたネタもあり、感心したり勉強になったり。
 アニメ。
原作が短いため、一話あたり短時間の放送は好都合。
イメージを崩さぬよう頑張った作画、声にも違和感なく、ギャル子の魅力は醸し出せていると思う。
気楽に視聴継続。

『石膏ボーイズ』01.「私の芸術的人生の7年間を要約する現実的寓意」
 変なオリジナルアニメが始まった、と思えば、ホルベイン画材とかがプロデュースする石膏像アイドルグループは実在(実在…?)する、それを題材にした企画なのね。
 これが結構有名な存在なら隠すまでもないので別だけど……アニメ冒頭でアイドルが実は石膏像だというネタをバラしているため、一話ラスト、ヒロインが体験する驚きを共有できず、インパクトを与える出オチに失敗しているような。
 恐ろしいほどのキワモノアニメ。
面白くなるかどうかは完全にスタッフ次第。

『コミックス・ウェーブ・フィルム オムニバス 旅街レイトショー』
 これは原作無しの企画物?
 アニメは止め絵ばかりだし、料理を扱うストーリーとしてもちょっと弱い気が。
萌えじゃないのは勿論、大人向けにも微妙な内容。


『ディバインゲート』01.「止まない雨」

 原作ゲームアプリ未プレイ。
 アバンが、意味不明なポエムを読み上げるだけで終わってしまうのに、戸惑う。
設定の説明ナレーションをダラダラ語り出す冒頭が良くないのは当然だけど、これはそれ以上。
今期も大量の新作アニメが放送開始されており、視聴者の関心を掴まなければ容易に視聴を切られてしまいかねない現状、どうして「これでいける!」と思えたんだろう。
 続く電車内のシーン、異常犯罪者の狂った言葉として基本設定(だろう)を語り出すのにも、ポカーン。
そんな妄言に現実のカウンターを当てることなく、更に現実離れした展開が放り込まれてしまうため、何だかこう見続けるのなら「異常者の中二妄想」に同意するよう求められているみたいで、抵抗感。

 その後は面白いアクションも、ハッとさせるイメージ提示もなく、水使い少年の悲惨な幼少期を語るぐらい。
次回も見たい!という気にさせられないまま一話終了。
 ゲームのファンには乗れる内容なんだろうか。


『だがしかし』01.「うまい棒とポテフと…」「コーヒー牛乳キャンディとヤングドーナツと…」

 原作漫画は、「少年サンデー」連載で既読。
とても好きな漫画。
 食べ物に絡めてドラマを語る漫画作品は多々あるけれど、「駄菓子」という特異なジャンルに限定し、ストーリーを語ろうとするアイディアが素晴らしい。
 駄菓子って、子供の頃は誰でも食べた覚えがある…と思われ、だから「もう大人になったキャラクターが駄菓子を通して自らの幼少期を思い出し、その記憶が現在の状況へと繋がっていく」形で、十分年長者にアピールするドラマを作ることは可能。
青年誌から「ビッグコミックオリジナル」ぐらいの読者まで、ターゲットに出来たんじゃなかろうか。
 しかし、「少年サンデー」向けにその辺はバッサリ切り捨て、回顧するにはまだ若いキャラクター達が、今、駄菓子に触れつつコミカルなストーリーを展開するコトに絞った思い切り、素晴らしい。
 美人な上にお金持ちの令嬢でありながら、駄菓子に関してはおバカさんな姿をさらし、放っておけない頼りなさも見せる、ヒロイン・ほたるの造形が実に良くて、作品成功の大きな原動力。

 アニメ。
 原作ファンにも違和感のない頑張った作画。
ヒイキのキャラ・遠藤 サヤを、可愛く描いてあるのが嬉しい。
 演出もテンポ良く問題なし。
 気楽に見続けたい。

2016年01月10日 日曜日
『ノルン+ノネット』01.「空を征く船」

 原作ゲーム未プレイ。
 美少年・青年が大勢出てくる所から、女性向けゲームなのかな。

 設定に不明点はあるけども、回を追って説明されるのだろうから良いとして。
 画面作りはなかなかキレイ、ファンタジーとSFを混ぜたような世界観も好感触。
 木から落ちて斜面で跳ねるヒロインが重みを持って描けており、「痛っ」と声が出てしまう。
 見続けて構わない作りだとは思いつつ、女性向けの作品まで追いかける余力がない現状、視聴継続はちょっと厳しめ。
 
2016年01月09日 土曜日
『少女たちは荒野を目指す』01.「夢を追う少女」

 原作ゲーム未プレイ。
 タイトルからは内容を全く想像できなかったけれど、美少女ゲーム業界の内幕を描く『SHIROBAKO』風物語……まではいかず、ちょっと変わった部活物、ぐらいに留まるのかな。

 感情に欠けて見えながら、意表を突く行動を取ったり多彩なリアクションを示す砂雪が、魅力的。
彼女は何故美少女ゲーム制作に拘るのか、お金が欲しい・有名になりたい・何かを伝えたい…だけなら、他のジャンルを選んでも構わないはず。
 かつては大ヒット作品が連発されていたけれど、今は少々厳しい状況に置かれている業界ではないかと思うが。
いや、それは文学・漫画・アニメ等でも同じ事か。
 作画は良好、女の子が可愛い。
 ゆったりしたペースで進むため入りやすい第一話だった、反面、ホントに導入部しか語っておらず良いも悪いもこの時点では掴み所がない、とも言える。
 しばらく見続けたい。


『アクティヴレイド -機動強襲室第八係-』01.「コード No.538」

 アニメオリジナル企画。
 『攻殻機動隊』『アップルシード』…というより、『パトレイバー』を勇者シリーズ辺りと混ぜ、80〜90年代の空気を保ってアニメ化したような内容。
当たり前のようにパワードスーツが出るし、何なら敵巨大メカに対抗するため警察側列車も合体変形し巨大ロボになって、全然不思議ない世界観。

 気を抜けば容易に駄作へと転落しそうな題材ながら、ベテランのスタッフが要所を手堅く押さえ、悪くない仕上がり。
 関係各所の許認可を得ないと行動が制限されてしまう、警察組織としての設定へのコダワリが面白い。
といってもまあ「ヒーロー物」への味付け程度だけど、シリーズ構成・荒川稔久が以前に手がけた『特捜戦隊デカレンジャー』との相似を感じてしまったり。
 妥当・無難・悪くない……でシリーズが終わってしまう恐れもありつつ、尻上がりに良くなることを期待して、視聴継続。


『ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション』01.「「はじめまして」から始まるRPG」

 原作ゲームは、オンラインでないPS2だったか…の「ファンタシースター」を少しだけ遊んだことがある程度。
 アニメ。
 IDカードの提示に手間取っている様子を見てすぐ「本当にウチの学校の生徒か?」とイヤな顔で疑いを掛ける守衛が、不自然。
モタモタする主人公と、後から来る怜悧な生徒会長を対比する目的があるんだろうけど、うーん。
 その生徒会長、守衛が彼女に示す特別扱いの態度、女子生徒に囲まれて受ける歓待、校庭を歩いて周囲から浴びる憧れの視線、噂話の形を取った優秀設定の紹介と、「彼女は凄い人」を表す描写が少々くどい。
半分ぐらいに削って良いんじゃないかなあ、ここいらに時間を費やしてしまったせいもあり、一話で物語を余り進められなかったし。

 突然、主人公を生徒会副会長に抜擢……かなり無理がある。
強 引な流れでネットゲームに主人公を誘い込むことも含め(ゲームで知り合った無骨な男キャラ、実は美人生徒会長で、彼女は主人公がゲーム世界で取った行動へ の信頼感から副会長就任を要請する、という逆の段取りの方が流れは良いような)、裏側にきちんとした理由付けをしてあるのかな。
 アニメなどでのネットゲームの描き方は、神経接続?を用いてのゲーム世界没入型が多かったけれど、ここでは普通に「あくまでゲームとして、自室からキャラクターを操作」している様子。
現実のゲームプレイ風景と重なるため、リアリティーはありつつ、上手くしないと「何が起きても所詮ゲームのお話でしょ?」と緊張感なく捉えられる恐れも。
 題材ゲームをPRしながら、主人公と生徒会長のラブコメが主となる作品?
これから、何か大きなストーリーが現れてくるのか。

2016年01月08日 金曜日
『ハルチカ〜ハルタとチカは青春する〜』01.「メロディアスな暗号」

 原作小説未読。
 身体能力に優れるヒロインを勧誘する運動部…『プリンス・オブ・ストライド オルタナティブ』かと。
いやまあ、懐かしの少年漫画、定番パターンではあるんだけど。
 彼女が目的とする部活は、吹奏楽部。
そこからこの作品を、『けいおん!』的お気楽音楽コメディー、でなければ音楽を突き詰めようとする『響け!ユーフォニアム』か、と思えば、意外にも近いのは『氷菓』。

 推理物になるとは予想せず、意表を突かれてしまう。
 推理…暗号解読自体は、なるほどと感心させる所まで行かず、そう言うならそうなんだろうという程度。
 犯行動機?について……ううーん……何だか放りっぱなしのような。
「モテモテな顧問の男性教師」は、今後、更に意味を持ってくる設定だろうか。

 特異な描き方で印象づけるキャラの目が、今風。
女の子も男の子も可愛く描けており、作画レベルは高く、そういう点で不足なし。
 内容としては、まだ「掴まれた!」と言えないけれど、音楽と推理という取り合わせの魅力が出てくるのはこれから、かな。


『無彩限のファントム・ワールド』01.「ファントムの時代」

 自社文庫ライトノベル(未読)作品を京都アニメーションが映像化。
 冒頭、「目の錯覚」を説明する小ネタ(有名な物ばかりではあったが)で視聴者の興味を喚起しようという作り、上手い。

 最初に見せられる舞の退魔アクション、そこいらのアニメなら第一話のクライマックスに持ってくるぐらいの出来。
これをサラッと流す扱いにしてしまえる余裕が、京アニだなあ。
 過剰なほどの巨乳アピールを繰り出し視聴者にサービスする舞。
ここまで露骨なのは、この会社としては珍しいような。
 深く考えさせずテンポ良くポンポンと進んでいき、美少女なのにトンデモない顔で魔物を吸い込んでしまう玲奈やラストのリンボーバトルにも馬鹿馬鹿しさがあって、楽しく見終えられる第一話。

 文句を言うような欠陥など無い、けれど、京アニ作品に最近「技術力の高さには言う事無いが、作品全体としてはあと一歩」と感じることが多いため、無難な導入部では、このアニメも……?という、まあ贅沢な不安を感じてしまう。
 『ユーフォニアム』の評価が高かったこともあり、自社レーベルの原作に拘らず作ることを期待したい。
自社内で完結すると、権利関係スッキリするし、原作内容の改変も比較的自由に出来るメリットはあろうが。


『プリンス・オブ・ストライド オルタナティブ』01.「ON YOUR MARK 運命のはじまり」

 メディアミックス企画。
 タイトルから、なんとなく美少年・美青年アイドル物を想像したけど、意外とスポーツ物。
 駅伝、あるいは障害物競走部を描く物語かと思えば、ストライドってまるで架空のスポーツなのね。
ヤマカシ…バルクールを彷彿とさせる、飛んだり跳ねたりの変則コースリレー競技が当たり前に存在する世界。

 第一話は、ヒロインを軸に、男子キャラの顔見せを手際よくこなし、ストライドのアクションもしっかり描いて、不足無し。
 ここから真面目・地道に『Free!』のような部活物にするのか、架空競技の特殊性を膨らませてバトルや対戦相手をエスカレートさせていくのか、どちらでも行けそう。
 作画は頑張っているし、アクションにも見所があり、見続けて損のない仕上がり。
放送は、子供も見られる夕方の時間帯で構わないような(真似しちゃ危ない競技だ、というのはあるにせよ)、もっと言えばNHKで放送しても問題なさそう。
 女性視聴者向け美少年堪能アニメだったら一話限りと思っていたけれど、もうちょっと視聴継続。


 今更過ぎますが、2016年、あけましておめでとうございます。

 とにかく、自分でも驚くぐらい仕事の手が遅くなっておりまして、日記を書く時間すら取れないのが情けない現状。
 『スター・ウォーズ フォースの覚醒』も見ましたし、感想・雑文書きたいことは一杯あるのですが……
 アニメ新番組ラッシュは今期も凄まじく、ついていけるかどうか不安、まあぼちぼちと。

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