ときどき日記 2018/01-06

2018年05月20日 日曜日
『TO BE HEROINE』01.「異世界の住人

 中国・ハオライナーズアニメ。
 センスが古くて垢抜けないイメージばかりあった中国アニメで、初めてと言って良いぐらいマトモに笑わせてくれた『TO BE HERO』の、「二期(Wikipedia)」らしい。
一話を見る限り、キャラクターや設定の継続性がなく、バトル要件含む雰囲気まで前作とは違っており、別物としか。
 スタッフはほぼ同じ、作画にも同様のアクが感じられるので、二期ということにしたのか……あるいは今後、前作との繋がりが示される?

 異世界と現実で語られる物語。
異世界では日本語吹き替えだが、現実シーンのみ字幕を付けた中国人声優さんによる原語。
外国語や異世界語を字幕で日本語化する演出は実写作品で珍しくなく、アニメでも見かけるけれど、この先もずっとこのまま?だとすると、なかなか例の無い試み。
 嬉しいことなのか、というと、視聴への負担が増えてしまうため個人的には微妙。
 いくらか中国語の勉強になるならまだしも……いや、ヘタに教育的要素を入れると見るに耐えなくなりそうか。

 作品の仕掛けである「服を脱ぐことで強くなる」設定から、GAINAXのPCゲーム『バトルスキンパニック(脱ぐほど強くなる、しかし羞恥心の上昇で戦闘不能にもなりかねない)』を連想したが、脱いだ衣服が人間化・武器化して勝手に戦ってくれる、全然違うシステム。
 アクションは枚数が掛かっており、面白い。
物理的な正確さや説得力など考えられてない、見た目の楽しさ最優先の動きで、好き嫌いはありそうだけど。
 バカバカしい内容、なのに中途半端な真面目さがあり、下らなさのみで勝負した『TO BE HERO』に比べて引き込む力が弱い。
 スタッフの悪ノリに期待して、もうしばらく視聴継続。

2018年05月18日 金曜日
 WOWOWで放送された映画『ウォリアー・ゲート 時空を超えた騎士』を見る。
この放送が日本初公開らしく、AmazonでDVDなども扱っていない。
 リュック・ベッソンが制作と脚本を手がけ、監督は『ロンドンゾンビ紀行』のマティアス・ハーネー。
それにしては扱い悪いなあ、リュック・ベッソンWikipediaの作品リストにはタイトルさえないし。

 内容としては、普通の少年が異世界姫の危機に巻き込まれて大冒険し成長する、といった、まあ良くあるもの。
舞台となる異世界が、中国資本によるせいか中華風で、姫や彼女の守護戦士なども中国系俳優。
しかし、中国的設定の独自性や、カンフー(とは限らずとも中国系映画で見られる)アクションの魅力について突き詰めず、「アリガチなファンタジー」に留まっているのは残念。
 冒頭、現実世界での自転車チェイスは、それ自体そこそこ面白く撮れているのだけれど、時間を費やしすぎなせいもあり映画としては無駄。
 父の死と母仕事が上手くいってないことで経済的苦境に立たされている主人公宅の設定も、それにしちゃお姫様にキレイな服買ったり好きなモノ食べさせたりしてて、???
その苦境を脱する方法、都合良すぎだし、完成画面のショボさもあって、説得力に欠ける(異世界お土産に金銀財宝もらって帰る方がまだ自然)。
これなら、困ってる家庭にしなくて良かったんじゃ……
 緊張感に欠ける(お人好しの?)悪役、マジック・パワーが強かったり弱かったりデタラメなのに突っ込まれないし笑いにもならない魔術使い、ぬる〜い内容にそぐわず「殺す」決着……うーん。

 良いところは、とにかくお姫様が可愛い。
中国美人絵から抜け出してきたような容姿で、武術を応用したダンスを披露するシーンなど、とてもキュート。
 主人公少年もキレイな顔立ちをしており、端正な姫付きの戦士、間が抜けた魔術使いと並び、女性客にアピールしそう。
 戦士から授けられる「円を基本に動いて戦う」武術アドバイス、現実に沿っているかはともかくそれらしくて、その実行により主人公が強くなる都合良さも含め、楽しい。
 中国資本の凄みか画面に安っぽさは全くなく、CG・アクションにお金が掛かっていると感じられる。
 時間は短めなのだから、『ロード・オブ・ザ・リング』のような重厚さは期待せず、あくまでジュブナイルとして見れば、それなり。
 字幕じゃなく吹き替え、テレ東「午後のロードショー」辺りで流してくれれば、文句言わず見られる映画。

2018年05月17日 木曜日
『フルメタル・パニック! Invisible Victory』04.「オン・マイ・オウン

 原作未読、テレビアニメーションシリーズとしては四作目。
 制作は、京都アニメーションから変わってXEBECに……何だかずっと京アニだったような印象があったけど、一作目はGONZO。
これまでのものを踏襲したキャラクターデザインで、違和感なし。
CGの多用が今期の特徴、というより今風かな。
 CGカーチェイスの、特に背景処理には物足りなさがあり、不安を感じたりもしたが、超巨大ロボットが攻撃を受け、頭部から順に崩れていく様子など(関節 部の電磁コーティングが効かなくなり過負荷で損壊するようなイメージ?)手描きでは難しい演出効果にハッとさせられたりして、見所にもなっている。

 ストーリーとしては、一応「平穏・日常」の舞台だった学園生活にまで敵の手が伸び、守り切れずクラスメートが負傷し、隠してきた(あんまり隠せてない)宗介の正体まで知られてしまう、長期にわたったアニメシリーズもこれで完結か、と思わせる内容。
 物量的にも圧倒的な敵の襲来により、宗介・かなめと、ミスリル拠点が危機に見舞われる様子、ハラハラの連続で引き込まれる。
大切なモノを失ってしまった彼らの反撃が、これから描かれていくのかな。
 ……と思われた五話放送予定の所に総集編を突っ込む辺り、制作事情は相当厳しいんだろう。
今期、ほとんどのアニメで大変さが画面からにじみ出ており、辛いと思うんだけど、頑張って頂きたい。

2018年04月29日 日曜日
『6HP/シックスハートプリンセス』02.

 本来は第三話を放送する予定が、間に合わず?二話の再放送をする、といった、昨今のアニメ界では珍しくない上、この作品についてはこれが通常営業だと思える放送形態。
 見ると、この二話について記憶が無く、どうやら見逃していたようなので、個人的には丁度良かった。

 作画クオリティーの大幅な低下が残念。
ここだけは頑張っていたのが、第一話の評価点だったのに。
 ストーリーや演出からも、相変わらず「こういうテーマを、こういう手法で描いていきたい」という熱意のようなものが伝わらず、ヒネくれた『プリキュア』 を、しかも「『プリキュア』『まどか』見てれば、段取り飛ばして話を進めたって分かるでしょ?」という甘えが感じられるばかり。
 少女達を乗せたトラックを襲う男達、のシーン。
『マッドマックス』『北斗の拳』パクリの襲撃者デザインはともかく、「変な動物着ぐるみ着てる」ような男について「異様な姿」と感じさせる演出・作画力に欠けており、でも「笑うほど間抜け」にも(意図しては)出来ていないため、見てくれがただ脱力。
着ぐるみ男に襲撃者が放り投げられ、「ピュー」というようなお笑い音を立てて飛んで行くところ、これで音響オッケーなの?
 神社が変形するモンスターのギミックなんかはそれなりに面白い。
これとのバトルを中心に、現実と地続きにしない(説明が面倒になる)異世界設定を捨て、感情移入を拒む不親切さ・自己満足を排すれば、ずっと見やすくなったろうに。

 「本編」である後半30分のメイキング。
 とても間に合わないスケジュールでも何とかしようとあがくスタッフの苦闘とか、胃が痛くなるぐらい分かるので、こう見てしまうと文句言うのは憚られるんだけど……
 全15話、ということはあと13本作るの?この調子で?
 頑張るなら、一度全部捨て、注力に値する企画を最初から考え直した方が良いような。
 いや、「村上隆が満足してくれるアニメ」にするのが最終目標で、視聴者の感想なんかどうでも良い、というなら余計なお世話か。

2018年04月23日 月曜日
『奴隷区 The Animation』01.「選択 -sentaku-」

 原作小説未読。
 アニメとしての出来が、ということではなく、個人の感覚的なもので肌に合わないとしか言い様がなく、半分ぐらい見て終了。

2018年04月22日 日曜日
『ヲタクに恋は難しい』02.「恋人?始めました」

 原作漫画未読。
 オタクだというキャラクター達が、所謂「らしい」姿と縁遠く、スラリとした美男美女ばかりで少々違和感。
じゃあ見苦しくて気持ち悪い男女が主役なら楽しいかと言われれば、そうでもなく。
 その辺は、男性向けでも、「オタクだが巨乳美少女で極度に内気、主人公にだけ心を開く」的な都合良い・気持ち良いキャラ造形がよくあり、女性視聴者からは「そんな訳あるかぁ!妄想ふくらませすぎ!」みたいに受け取られているかも知れず、お互い様かな。
 オタク生活をエンジョイしつつ、社会的にも不適応能力者ではない、こういうのが現代的オタクか。
 ノイタミナ枠でアニメになる作品なのだから、女性視聴者に受けることが求められるだろうし。

 男性の容姿について無神経に(聞かれてないと思って)下げ気味で語る成海は、オタク男子にとって苦手なタイプじゃなかろうか。
こんな女子、男性向け願望充足作品にはまず出てこないもんね。
出てくるとしたら、「嫌われるバカ女」ポジションか、「そのエピソード中には反省して主人公の真の価値を認める」流れの中。
 そう言われても平気な男は、「自分に自信があって少々のことでは堪えない」「そもそも容姿のことなど全く気にしていない」あるいは「彼女の愛情を信じているので戯れ言として受け流せる」辺り。
どれでもないように思えるけど。
 これまた、結構ヒドイ目に遭わされてもすぐ男を許し、ずっと好きでいてくれる男性視聴者向けヒロインキャラの、裏返しなのか。

 店で販売されている書籍などの表紙、パロディーとか一文字違いではなく、タイトルから絵までそのまま使われていて驚き。
こういうの、大丈夫になったんだ……まあ、悪いイメージでは扱っておらず、CMになる可能性すらある訳で、対象書籍としては拒む理由もなかろうが、今までは余り例が無いような。
 ヒロインの行動様式や言葉遣いなど、旧世代としては馴染みが薄い「現代オタク」生体の勉強として、見続けたい。

2018年04月19日 木曜日
『鹿楓堂よついろ日和』02.「お茶屋の秘密」

 原作漫画未読。
 美形青年四人が働く和風喫茶店を舞台とする、人情話。
 カッコいいお兄さん達がズラリ出てきた段階でもう、女性向けであり自分が見る作品じゃないなあと思ったけれど、一話終わってみれば、店の運営・接客状態や居座る女性の精神変遷をゆるやかに、しかしキッチリ描く、嫌味の無い内容。
個性ある男性キャラ陣に萌える女性も居て当然だろうが、それは関係なく普遍的な、万人が見られる作り。

 作画がしっかりしており、お兄さん達のみならず、お茶や飲み物が美味しそうに演出され描かれているのはポイント高い。
 一話に登場した女性、てっきりスイにでも好意を抱き、レギュラーになるものと。
恋愛的な要素は排しつつ進めるのかな、そこいらは『けいおん!』なんかにも似た、癒やし優先?
 登場キャラ四人を、個性そのまま美人か美少女に変えれば、男性向けアニメとして人気が取れそう。
それだと『ご注文はうさぎですか?』になりかねないのか。
 二話の、茶葉を巡るほのぼのドラマも感じよく、美味しく淹れたお茶が飲みたくなる、気持ちいいアニメ。

2018年04月18日 水曜日
『ひそねとまそたん』01.「正気の沙汰ではないんです」

 樋口真嗣・岡田麿里が原案・総監督・シリーズ構成を務める、オリジナル企画。
 タイトルからは内容がサッパリ分からないけど、ファンタジー・ミリタリー・コメディー?
 とにかく作画が美しく、単純化された独特なキャラクター達を元気に動かしており、それだけでもう嬉しくなってしまう。
 可愛いキャラであるヒロインの中に毒舌、トボけたデザインのドラゴンは戦闘機に変形(偽装?)。
ちょっと見ると子供向けアニメか、と思わせる画面に、本来似合わないテイストを入れることで意外性を獲得、大人の鑑賞に耐えてしまう、作りが上手いなあ。

 水中から現れる異形の巨体、機械的外装を纏っているが中身は生物、選ばれて液体まみれの体内に入るパイロット、主人公への反感を隠さない「小学生ヤンキー」ライバル……『エヴァ』的なエレメントが各所に(『エヴァ』コンプレックスを持つのは自分)。
『エヴァ』が大きく当たった要因でもある「綾波」成分が無いけれど、それは無表情で何考えてるか分からない、まそたんが担う?いや、まだ女性パイロットは複数出てくるのか。
 冒頭にあった「日常の自衛隊事務仕事を行っているヒロイン」のイメージも割合良くて、このままドラゴン要素を除き「訓練に明け暮れたり戦ったりする姿ではない、『イラク日報』に記されたような人間としての自衛官」を見せる手もあったかなあ。
『パトレイバー』みたいになりそう。
 クライマックス、戦闘機へと変わるドラゴン、作画的感動が凄くてトリハダ。
 スタッフ・絵的クオリティー・内容への期待……どれをとっても、見続けないという選択肢は無い。


『Butlers〜千年百年物語〜』01.「運命の時」

 「中国のSummerACGが展開しているメディアミックス企画『Intouchable Butlers』」が原作らしい。
 そこそこの作画で、美少年がズラッと登場してくる女性視聴者向けアニメ。
 最初、学校廊下を横並びで歩く生徒会執行部四人衆が、「ふぅ、これだから生徒会は苦手だったんです、ま、退屈はしなさそうですけどね」とか「ボクはみん なの足を引っ張らないように、頑張らないとぉー」といったお約束というか今時?なセリフを吐きつつ次々顔を見せ、下にテロップで名前が出て紹介とするシー ン、もうこれだけでお腹一杯。
 とはいっても、美少女キャラの「ご主人様に一生お仕え致します」「ハア?馬鹿じゃないの?あ、あんたなんか、す、好きなわけないでしょ!」なんてセリフに、男性視聴者は喜んだりするのだから、ヒトのこと言えないか。

2018年04月17日 火曜日
『ラストピリオド – 終わりなき螺旋の物語 –』01.「終了のお知らせ」

 スマートフォン向けゲームが原作、未プレイ。
 今期、壊滅的な作画アニメの多い中、男女とも可愛いキャラクター達を高いクオリティーで描き出している。
商品として売れるラインは、ここ以上、じゃないかなあ、これに制作費や手間が非常に掛かっているとすると「商売になる」ラインと言えるかは分からないが。

 お話は、RPGのお約束に乗っかっており(メタなギャグにもしてあるし)、理解の難しい部分は無い。
 しかし、イキナリ視聴者にとって馴染みのない支部が窮地に陥っており、まだ馴染みのない主人公パーティーがそれを救うべく頑張る、という所から始めては、感情移入のハードルが上がりそう。
第一話としては「(今回通りのクエスト内容であっても)通常営業している支部からの仕事をこなすパー ティー。謎の妨害者が出現。仕事を終えて帰った彼らを待っていたのは支部活動停止の知らせだった。次回からその再建に向けた活動が始まる」という無難な構 成で良かったんじゃなかろうか。
 作画に引かれて、しばらく視聴継続。


『ゴールデンカムイ』02.「のっぺら坊」

 原作漫画未読。
 アイヌについては知識が薄く、『カムイの剣』やテレビ番組で見たとか、基本的なことを読んだ覚えがある程度。
こんなに前面に出してくるのは凄いな……偏った描き方だと怒られそうだし、かといって「美しい理想の民族」にしてばかりでは物語として面白味が減る。
黒人やアメリカ先住民への描写ぐらい、神経を使いそう。
 Wikipediaで見る限り、アイヌ方面からの評判は非常に良いらしい。
 作中、アシㇼパは、強く可愛く、しかし人間的で、現代からは「残酷」とも思える料理を美味しそうに(グルメアニメぐらい)作り、人に対して不殺を貫くことで杉元の良心・安全弁として存在感を見せる。
 難しい題材を、こんなに上手く魅力的なキャラクター化できる漫画力に、驚き。

 物語としては、北海道を舞台とした宝探し。
 先に探し出した者の勝ち、といった単純なものではなく、複数の人体に彫られた入れ墨の地図が必要、しかも本来「殺して皮を剥ぎ取る」ことを前提としている、デスゲーム。
 この時代、北海道に関わる強力な敵として、土方歳三を出してくるアイディア、凄い。
彼なら、老齢とはいえ、超絶の剣技を誇っても、周到な奸計を講じても、強烈な目的意識(政府打倒か新撰組再建?)のため手段を選ばなくても許されるキャラクター。

 一話はまだしも、二話でちょっと作画に不安定さがあるのは残念。
極寒の中、水に落ちた男二人が、敵味方を越えて生き残るため協力する下り、面白いんだけど絵的にちょっと気合いが……
 あまり崩れると「原作を読めば良いや」になってしまうので、頑張って欲しいところ。
 視聴継続。


『Cutie Honey Universe』02.「あなたに出会えた事の心からの喜び」

 相変わらず気合いの入らない作画。
 製造者の博士は、ハニーに自分をアンドロイドだと知らせずにいた、という設定を保持するなら、初めての変身や苦も無くバイクに乗れることを驚いてしかるべき。
日常モードの如月ハニーから特殊能力形態に変身した途端、疑問や動揺を抑えて機能を発揮できるようプログラムされている、ということなら、そういう細やかな演出がないと。
 博士を救うべく突入したハニー。
ここのビックリする緊張感の無さ、レイアウトや間延びした演出の不出来……
 アニメ化された歴代『ハニー』の中でも、最大級に問題の多い作品。
 視聴終了。

2018年04月16日 月曜日
『レディスポ』01.「キャント」

 オリジナル企画の5分枠アニメ。
 驚きの止め絵アニメ、というか、紙芝居であり、口パクする以外は全く動かない。
しかも口パクはカットインする顔アップのみ、その表情は状況に全然合ってないところからして、シリーズ終了まで使い回すんだろう。
省力っぷりが徹底していて、むしろ気持ちいいぐらい。
 女性キャラばかりだというのに、お下品ネタも平気で突っ込んでくる度胸は凄い。
まあ、ギリギリのエッジを攻める以外、見るべき価値のアピールは難しいだろうな。


『踏切時間』01.「二人の青春」

 原作漫画未読。
 5分枠アニメ。
 タイトルの「踏切」は、「遮られて前に進めなく感じられる青春の一時期」を象徴している……訳ではなく、実際の踏切前のことなのかな?両方?
 僅かの時間で、女の子同士が軽いボケとツッコミのコミカルな会話を見せる内容、かと思えば、割とガッツリした(性的な狙いの?)百合。
「カミングアウトにより元通りの先輩後輩に戻れなくなる二人」を描いてあった。
 シチュエイションからも余り動かないけれど、まずまずの作画。
 毎回、この踏切前で百合ドラマが進展していくのだろうか。
キャラを変えてオムニバス風?
 ちょっと構成に興味はあるんだけど、録画を忘れそう。


『あっくんとカノジョ』01.「彼氏の実態」

 原作漫画未読。
 5分枠アニメ。
MXでのこの時間帯は、『宇宙戦艦ティラミス』10分、『あっくんとカノジョ』5分、『踏切時間』5分、『レディスポ』5分、『One Room』15分(5分枠アニメ三本の再編集再放送)という短編連続枠で、細切れ過ぎるためレコーダーの番組表にサッパリ表示されない。
 この作品は、ツン馬鹿デレの彼氏と可愛い彼女によるギャグ。
Twitterで「連載」される、ワンアイディアの癒やし系コメディーみたいな。
 今期にしてはカッチリした作画と、ポンポン進むテンポの良さで、何も考えずに見ているとすぐエンディング。
 出来は悪くないと思え、見続けて損がなく負担もない内容だけれども、録画を忘れてしまいそうだな……


『蒼天の拳 REGENESIS』01.「北斗神拳伝承者 霞拳志郎」

 原作漫画は、「コミックバンチ」の方はかなり読んでいたはずだけど、このアニメの原作を連載した本になると全く未読。
 濃い顔立ちのキャラクター達が、3DCGになって登場。
モデリングや動きに不満はありつつ、しかし今期新作アニメの作画状態を見ていると、手描きでここまでのクオリティーを維持できたかどうか分からず、これで正解なのかも。
 北斗神拳により頭蓋骨が膨らみ始めたザコ敵、でも頭は無事のまま肩から血を吹き出して死ぬ。
放送コードは『北斗の拳』当時より厳しくなっているのかも知れないが、やはり中途半端に思え、物足りない。

 北斗神拳にまつわる物語については、これまで十分堪能させて頂いたので、更なる視聴への意欲は薄め。

2018年04月15日 日曜日
『実験品家族 -クリーチャーズ・ファミリー・デイズ-』01.「家族」

 「香港の漫画家であるYanaiが台湾のコミックサイト『日更計画』にて連載している漫画作品(Wikipedia)」が原作。
 中国のアニメーション作品、ということになるのかな?お馴染みハオライナーズではないため、分からない。
監督から作画・背景まで中国の方?ばかりであり、日本人はローカライズを担当したぐらいなんだろう。
 それにしては……というと失礼かな、キャラクターデザイン・演出・動きに違和感がなく、全部日本製のアニメだと言われても信じてしまいそう。
「箸の正しい持ち方を教える」その女性の持ち方がおかしい、ってのはギャグとしても、手の変な場所から箸が出ているのは作画ミスかと思うけど、この程度に文句言っていては今期、日本製アニメの崩れた作画なんか見ていられない。

 異形の家族が織りなすホームコメディー、だろうか。
大事件が起きる訳でも、何らかの使命を負っている様子でもない一家だから、ほのぼの癒やし系でもある?
両親により人外に改造され、一般常識を剥奪された家族、という恐ろしい闇に目をつぶれば。
 床に落ちただけの食材を(大きな肉の塊も)ためらわずゴミ箱に捨ててしまい、頼る人もお金もないらしいのに外食で豪勢に食べている、この辺りは日本人感性と違う気もするが、これもまあ騒ぐほどでは。
 30分枠の15分時点でエンディングが流れたため、二話まとめての放送なのか声優を変えて前半と同じフィルムをもう一度見せるのか、と思えば、出演声優さん達の楽しい顔出しバラエティーコーナーが始まった。
うんんんん〜、とは思いつつ、人気声優さん達なのかな?そのファンが喜んでいるなら良かろうし、興味ない人は15分で視聴を終えれば良いから、問題なしか。
 日本アニメのトップランナーにはまだまだ追いつけまいが、モタモタ走る一団ならもう追い抜いてしまったんじゃないかと思える、中国(台湾?)アニメ。


『Cutie Honey Universe』01.「あなたは全てが完璧」

 四十五年ほど前に描かれた原作は、息が長く何度もアニメ・実写で映像化されており、これはその最新アニメシリーズ。
それぞれ特異な力を備えた数種のスーパーヒロインに変身できるハニー、幹部は女だけで構成された異形の敵組織、その激しい戦いと「空中元素固定装置」とい うオーバーテクノロジーを用いる逆転のアイディア(核爆発に対し鉛の像を築いて中に隠れるとか)、そして何より「ハニーフラッシュ」で裸体を晒すサービ ス、これら要素が長く愛される要因だろうか。

 新作アニメ。
 お馴染みのOP歌を変えたのは、まあ良いと思う、いつまでも絶対「このごろ流行の女の子〜」でなければならないという決まりもなし。
シスター・ジルの設定変更も、新しい『ハニー』を作っていこうという気概かと。
 しかし……一瞬だけ機能を発揮する謎の後輪分裂変形バイク(ハリケーンハニーにそんなの必要?)、包囲する警官隊を置いて単身危険な銀行内に入ったハ ニーがそこで重傷の男を見て「電話で救急車を呼ぼう」とする不思議、イキナリ銀行内にいたジュネがハニーの変身が始まるや外でそれを見ている不可解、ハ ニー変身のイメージ背景かと思われた流線と上昇するイメージはホンモノで遙かな上空にまで到達しているギャグ(重力トンネルだとか)、そこから落下してい たはずのハニーがCMあけ急に飛行機下部に張り付いている繋がりの悪さ……
次回以降、設定が明かされていけば「なるほど、それでか」と納得できる?
第一話を見た限りでは、「謎」として上手く扱えている演出とはとても思えなかったが。

 作画は、良いところもあるけれど、全体にクセが強く気合いの入ってない部分も見られ、今リメイクするならもっと感動が欲しかったところ。
 中途半端な百合エロ描写、いらない。
やるならもっと徹底的に。
 シリーズ導入なのだし、お約束でも、変身してそれぞれスーパー特殊能力を発揮するハニーの驚き、爽快なキューティーハニー・モードの活躍あたりを中心に、カタルシスで見せて欲しかった。
「シスタージルは新設定になりましたよ、ジルとジュネって同一人物だと思います?」で、視聴者の心を掴めたのかどうか。

2018年04月14日 土曜日
『デビルズライン』01.「ダークサイド」

 原作漫画未読。
 第一話だというのに、とにかく厳しい作画で、キャラの目が死んでいるよう感じられるカットが多々。
女捜査官?が男を追跡する下り、急に枚数をかけた動きになるけど……注力はここで良いのかなあ?クライマックスではなく?
 血まみれの吸血鬼殺人と対比するため、平和な日常を描く、というのが一応の狙いなのだろうが、さしたる意味も無く長い間を取る演出の多さに、ダレる。
ヒロインが彼氏に抱きしめられるシーン、危機感を煽る音楽でもたせているけれど、長すぎるし、彼氏の正体からすれば「危機演出」で正しい、とはいえ、その ネタばらし(意外性)は今回の最重要ポイントのはずで、これじゃ落差が出ないというか「やっぱり、そんな気がしてた」と視聴者に思わせるのは良策かどう か。

 次回への引き、彼女が危ない!どうなる?より、お前もかい!こんなヤツ野放しにしとくな!口の脇にちょっと赤い線を入れてあるだけじゃ血が出てる表現なのかどうか分からないよ!そして中途なエロ描写……ということで、視聴意欲は減退気味。


『ピアノの森』01.「選ばれた手」

 原作漫画は、最初の方を読んだはずだけど、相当昔なので内容はすっかり忘れてしまった。
 ああ、こんな話だっけ。
ピアノの才能がある二人の少年、そして音楽教師が織りなすドラマ、ということになるのかな。
 森の中の(本来)鳴らないピアノ、少女のような顔立ちをしたカイ、若く美しい「天使のような」その母親、成功している未来の姿……興味を引かれる第一話。
 しっかりした作画、テーマとなるのだろうピアノ演奏シーンのCGを混ぜた演出も違和感なく。
 原作は非常に評価が高いようであり、このクオリティーでのアニメ化なら、本来の面白さを減衰させることなく受け取れるだろう。


『Caligula -カリギュラ-』01.「冷静さを見失うと、真実と真理にたどり着くことはできない。」

 原作ゲーム未プレイ。
 淡々とした日常描写の所々に違和感のあるシーンが混ざっているのは、演出がマズいのか意図的なのか考えていたけれど、「今の、何?」と思って欲しいんだよね?
学校帰りの主人公達グループが、カットを切り替えても道の同じ位置でずっと足踏みしている所とか、たまに主人公が一人きりで歩いているよう見せているの は、「異様なことが起きている」のか「作画やスケジュールの都合」なのか、余裕がある画面に思えないせいもあり、ちょっと判断に迷ったり。
 ブツ切りで出してきた不可解な要素を、謎に満ちたクライマックスで「意図したことです」と肯定してみせるのは面白かった。
 悪夢のような不条理さを重ねつつ、(ある程度は)納得のいくラストに着地することが出来るのかどうか、興味あるのでしばらく視聴継続。

2018年04月13日 金曜日
『あまんちゅ!〜あどばんす〜』01.「ある夏の夜と告白のコト」

 一年半の期間をおいて、第二期の開始。
 監督・シリーズ構成は替わったが、総監督は佐藤 順一。
 内容。
もう一期そのまま、高い作画レベルとゆったりふんわりした演出で、シアワセな気分にさせてくれるアニメ。
気負い込んで海の家を手伝いに行ったが、客はゼロで何もすることがないぐらいヒマだった……という下りなんて、「失望」「ガッカリ」といったマイナスイメージに繋げてしまいそうなところ、嫌な気持ちにさせず癒やしにさえ転化してしまう、職人芸の上手さ。
 今期も、ほわーっと見続けたい。


『ニル・アドミラリの天秤』01.「稀モノの煌き -アウラ-」

 原作はゲーム、未プレイ。
 不可解なアバンから、謎を含んだ名作路線のようなストーリーを続け、解明する説明によりスッキリさせて、美青年集団と出会ったヒロインの人生を決定づける。
しっかり出来た第一話。
 作画的にまずまず、キャラに崩れは見られない。
 面白くなるかは今後次第……なんだけど、エンディングで、登場した美青年達が揃ってきわどいヌードを晒し、「そうか、これは女性向けゲームのアニメ化だった」ということを嫌でも思い知らされる。
 若干視聴意欲を折られた感がありつつ、もう少し見ての判断で。


『キラッとプリ☆チャン』01.「キラッとプリ☆チャンやってみた!」

 「『プリティーリズム』『プリパラ』に続くプリティーシリーズの第3弾(Wikipedia)」。
娘が『プリパラ』を大好きで、よく見ており、アーケードゲーム版も結構な頻度で遊んでいたため、使用曲なんかはそこそこ知っている……アニメ自体はほとんど見ていないが。
 『アイカツ!』と並ぶ、女児向けアイドルアニメ。
 一話目ぐらいはしっかり見よう、と思ったんだけど、余りの作画クオリティーの低さに脱落。
飛ばしてそこだけ見た3DCG歌唱シーンの安定感で、ようやく一息。
 華やか・可愛い・子供を引きつけられる画面でなければならないだろうに、最初からこれは、どうなんだろう。
……と、前作から見ているヨメ・娘に言ってみたら、「絵が悪い?そう?」ということなので、視聴対象には全然問題ないみたい。


『レイトン ミステリー探偵社〜カトリーのナゾトキファイル〜』01.「カトリーエイルと不思議な家」

 原作ゲームは、『レイトン教授』シリーズを四作目まで遊び、『カトリーエイル』の方は未プレイ。
面倒なだけのパズルもあるけれど、発想の転換が必要なクイズも多々あり、非常に面白かった。
 劇場アニメ『レイトン教授と永遠の歌姫』は、高いレベルの作画から内容までゲームそのまま、だったな。

 カトリーエイルは、外見が美少女であることから、オッサンが主人公の父親・レイトンよりもテレビ映えするので、こちらをメインに据えたのだろうか。
単純に、大泉洋を声優として毎週キャスティングするのはまず不可能、という事情もある……でもカトリーエイルは声優変更してるな。
 示される謎について、『名探偵コナン』『金田一少年』を越える、相当ムリな解決を見せる。
それが、このシリーズの伝統だから仕方ないか。
 作画含み、画面はゲームの雰囲気を良く再現してある。
 過度な期待をせず、子供向け「ナゾナゾ」推理物、と割り切れば楽しめそう。

2018年04月12日 木曜日
『若おかみは小学生!』01.「なんでわたしが若おかみ!?」

 原作は児童文学らしい、未読。
秋に劇場アニメが公開される模様で、そんなに人気があるのかあ。
 15分枠。
 子供がターゲットであり、時間が短いこともあって、難しい理屈抜きでポンポンと話が進んでいく。
潰れかけている訳ではなく普通に営業できている旅館が舞台、経営者は優しい祖母のため、逆境に耐えて頑張るような厳しい話にはならないんだろう。
 ゆる〜く見るには良いのかも知れないが、まあ、純粋に児童向け。


『LOST SONG』01.「癒やしの歌」

 アニメオリジナル企画。
 悪くはないのだけれど、一昔前を思わせるキャラクター作画。
内容としても、破綻なくそれなりにカッチリ作られているよう思えつつ、古さを感じてしまう。
 タイトル通り「歌」がテーマになっており、歌うことで他者を癒やす能力を持った少女達が登場する。
ここを、どれだけ印象的に面白く描けるかが、一話の見せ所。

 しかし……クライマックス、瀕死の重傷を負った姉を前に、傷を癒やそうとするが動転して歌えなくなってしまうヒロイン・リン。
それはまあ良いとして、姉が死んだ途端、息を引き取ったその瞬間から、何故か急に朗々と淀みなく歌い上げ始める。
この流れじゃ視聴者から「歌えるんかい!だったら姉が死ぬ前に歌えよ!」と突っ込まれるに決まっており、ダメだって誰か言わなかったのかなあ。
悲劇のシーンだろうに、ちょっと笑ってしまった。
 「時間経過があり、姉を葬った墓前で歌う」ことにするか、「歌う姫君と、歌えないリンの対比」で見せるか、辺りでは。
 アニメ本数が少ないならともかく、また大量に始まった新番組の中では、次週を楽しみに待たせる力が弱すぎ。


『PERSONA5 the Animation』01.「I am thou, thou art I」

 ゲーム原作のアニメ化。
 作画は美しく、ハッとさせる画面に出来ている。
 以前のアニメ化作品も最初ぐらいしか見ていないせいか、分からない所は説明不足なのか「お約束」なので略しているのか、不明。
 イゴールと出会うベルベットルームに入ったり、異次元の?学校で暴行を受けるに到る切っ掛けが、ちょっと弱いような。
何となく起きているように思え、印象に薄い……「不条理な物語」という印象は強くしているのか。
 つまらない訳ではないけれど、グイグイ引き込まれる目が離せない内容、ということでもなく、うーん。
 もう少し見ての判断で。


『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』01.「スクワッド・ジャム」

 『ソードアート・オンライン』のTVアニメシリーズは一期の途中までしか見ておらず、その続編やリメイクだったら視聴対象外になるな……と思いながら鑑賞。
 原作者から違う、スピンオフ企画なのね。
こちらを書いたのは、『キノの旅』時雨沢恵一。
ヒット作品に寄りかからないと小説の企画を通してもらえないようなクラスの作家だとは思えず、原作中に、何か「自分ならこういうキャラで、こう膨らませて面白く出来る」所を見いだしたものか。

 内容としては、バーチャル・サバゲー。
今のところ、「架空世界に捉えられてしまい、ゲーム内で死ねば現実でも死ぬ」といったコワイ縛りがなく、競技としてのサバイバルゲーム銃撃戦なので、緊張がありつつも気楽に見られる。
 戦場での、相手チームの行動から読み解く作戦や、虚を突く攻撃方法など、知識やアイディアが掛かっていて面白い。
 主役チームは、ゴツいオッサンと、ごく小柄な少女、という実際のハードな戦場では有り得ない取り合わせ。
しかしこれはバーチャルなキャラクターであり、現実に戻れば、少女が男子でオッサンが美少女ってパターンもアリか……いや、少女の中身は高身長のお姉様みたいだけど。
 作画は良好、デジタル時計の表示に、枠というか現在時刻表示以外の部分を薄く表示する細かさが、凄い。
体力回復アイテム?を使ったザコの見た目の表示画面、最初は何が変わったのか分からなかった……端の方の小さいHPメーターが、しかも全部ではなく僅かに回復してるのね、これは細かすぎ。
 視聴継続。

2018年04月11日 水曜日
『魔法少女サイト』01.「魔法少女サイト」

 原作漫画未読。
 見始めてすぐ分かる、『まどか☆マギカ』辺りを起点とした、愛と夢と希望に満ちあふれ「ない」、嫌魔法少女物。
デス魔法少女物、(この作品はまだ分からないが)バトルロワイヤル魔法少女物かも。
 とにかくヒロインである彩の置かれた境遇がダークに過ぎ、見ていてシンドくなってしまう。
イジメ・校内暴行ったってココまでやる女子高生は居ない、酷い目に遭っている彩の状況を知りながら黙殺どころか虐待側に荷担さえする教師とか有り得ない……と言いたいところだけど、現実にはこのぐらいのクズによる事件が起きており、暗澹。

 生存権を脅かされるほど暴行されるなら、対抗上、相手の家に放火でもしてやりゃいいのに。
あるいは、更に非道に(以下略)
それが出来る人間なら、イジメの対象にならない……相手が敏感に避けるのか。
 彩も、あそこまでされて、意味も分からず向けたオモチャのような銃で、因果関係は不明ながら相手が死んだことを、物凄い心理的負担に感じていたし。
 被害者でいたい訳ではないが、加害者にだけはなりたくない気持ちが強い?
人としては上等だと言えるけれど、カルネアデスの板から突き落とされるタイプ。

 学校内イジメと家庭内暴行・親からの無視がキツ過ぎて、この後、魔法少女としてどんな厳しい運命が待っていようと、以前よりマシに思えそう。
「そんなもんじゃない、ホンモノの過酷な運命を見せてやる」なのか?楽しみだなあ(震え)。
 第一話にして、作画クオリティーは低め。
結構な崩れが見られ、緊張感を削いでしまうのは困りもの。
 もう少し見るけど、絵的な向上が見られなければ、いずれ原作を読むってことで視聴に代えてしまいそう。


『ヒナまつり』01.「超能力少女現る!」

 原作漫画未読。
 タイトルからでは内容の想像が付きにくく、ヒナという女の子を中心としたゆるい美少女集団コメディーか何か?などと思ったけれど、これが振り切ったギャグ。
 ボケ・ツッコミのネタ内容や間の取り方が実に巧く、久々、声出して笑ってしまった。
特にクライマックス、「ヤクザ事務所に乗り込み、超能力で壊滅させる」真面目バトルが展開されそうな所を、容赦ない超絶パワーの解放と「あいったー!」という悲鳴?が連続する笑いに転換する、このセンスは凄い。

 敵対する組長はどうなったのかな。
捕まえて組に連れ帰ったんだと思うけど、自分ちの組長がやられた怒りと潰されたメンツがある訳で、そのまま帰すはずはなく……怖。
 新田は、お人好しだし、暴力や非合法な物品を扱うのではなく頭を使った商売で上がりを出しているようだが、それでもヤクザには変わりなく、彼を被害者ポジションに置く感性は独特。
いや、『ストップ!!ひばりくん!』『ごくせん』なんかもヤクザ一家だし、扱われる事自体は珍しくないにしても。
 ヒナの登場から後が強烈すぎ、見返すまで、冒頭に中華街でアクションする少女が出ていたことを忘れてた。
体術は素晴らしく良く描けていたが、今回彼女を出す必要は無いような……今後、重要なキャラになるのかな。
 作画的クオリティーも高く、これは今期、期待の一本。

2018年04月10日 火曜日
『信長の忍び〜姉川・石山篇〜』01.「沈黙の小谷城」

 待望のアニメ第三期、開幕。
休止期間をおいているのに、先週の続きみたいな気がしてしまうのは、史実に沿っているため「ストーリーとか設定忘れた」が無いことと、お馴染み強烈なキャラ達の存在故。
 本来キツい戦国模様をコミカルに描き、馬鹿やりながら要所で「漢」さえ見せる群雄にホロリとさせる、5分枠とは思えない充実したエンターテインメント・タイム。
 今期も楽しみ。


『されど罪人は竜と踊る Dances with the Dragons』01.「咒式と剣の禍唄」

 原作ライトノベル未読。
 「冒頭から設定説明を専門用語など交えつつ長いナレーションで語り出す作品は、ほぼ間違いなく内容もダメ」という法則を裏付けるアニメ。
そりゃ、設定についてはドコかで説明しなきゃいけないんだけど、絵としての工夫もなく、いきなり視聴者に向け投げつけて「はい終わり!」とする制作者が、見せ場アクションやキャラクター描写について、神経を行き届かせるとは思えない。
 やはりというか、続く竜とのバトルでも、作品独自の戦い方を分かり易く提示するのに失敗しており、緊張感・爽快感も無く。
 その後は、特に楽しくない会話を中心に一話の最後まで埋められ、一応事件は起きているけれど……「次回が楽しみだ!」という気持ちを掻き立ててはくれなかった。
 悪い、ということではないにしても、第一話として作画含む画面作りは、普通程度。
 これは厳しい。


『メガロボクス』01.「BUY OR DIE?」

 「『あしたのジョー』が連載開始から50周年を迎えたことを記念し、『ジョー』を原案として制作されている(Wikipedia)」オリジナルアニメ。
 その通り、賭けボクシング(機械的補助を受けたメガロボクス)でイカサマ負け試合を演じているハングリーな主人公と、隻眼のオッチャン、お金持ちお嬢様、彼女が連れるイカニモ強そうなライバルキャラ……SF設定を入れて再構成した感じ。
 元が名作なこともあり、十分見られる内容。
 ただ、己が肉体をギリギリ鍛えて絞り上げるボクシングに、ギアという補助器具を付け加えたのは余計なような。
この性能差が勝敗に影響を与える、ということになると、純粋な戦いではなくなり、新しい・パワーアップした変身アイテムを手に入れた方が圧倒的に強い最近の仮面ライダーみたいになりそう。
その辺は作り手のさじ加減次第か。

 作画レベル自体は高いが、トムスらしい垢抜けなさ、題材には合ってるのかな。
 バイクのライトがサーッと流れる演出、『AKIRA』そのまま。
ここは浮気せず出ア演出のみを追いかけて欲しい……そうしたらそうしたで「所詮まがい物」とか言われそうだけど。
 『あしたのジョー』は名作のアニメシリーズ二本(特に『2』)で十分満足しており、「似たアニメをもっと見たい」気持ちは薄い。
もう少し見続けるが、そのうちに、この作品ならではの面白さがグイグイ出て欲しいな。

2018年04月09日 月曜日
『こみっくがーるず』01.「アンケート ビリですか!?」

 原作四コマ未読。
 冒頭、かおすへの電話で、「アンケート最下位」という辛い事実に続き、「読者からの厳しいマイナス意見」を、そのまま連続して読んで聞かせる編集者に驚く。
こんなんアカンに決まってるやろ!
長い付き合いで打たれ強いと分かっている作家ならともかく、いやそれでも言い方は考えるべきだけど、ナイーブそうな彼女にこんな話を「当然だと・良かれと思って」投げかける編集者なんてのは、必要ないというか居ない方がずっとマシ。
 作家同士の共同生活は、そりゃ吉と出る場合もあろうが、全員そろって人格者とは限らず、個性のぶつかり合いで弱い方の心を折ってしまう恐れもあり、単純にはお勧めできない。
 なんてのはまあ、リアル寄りの話。

 内容としては、『ひだまりスケッチ』女性漫画家版というところ。
可愛らしいキャラと作画、テンポ良くコミカルな演出で、楽しく見られる。
修羅場もなんだかハッピーそう。
 気合いを入れて、ということではなく、肩の力を抜いて気楽に見ていきたい。


『銀河英雄伝説 Die Neue These』01.「永遠の夜の中で」

 原作は発表当時に既読、石黒昇監督シリーズも見て、そこそこは番外編アニメも見ている。
 誰が言ったんだっけ?「ある年代の人間にとって『銀英伝』は、単にSF小説やアニメ作品ではなく『思想書』である」って。
その通り、自分なども考え方の一部……いやかなりの部分、ここから影響を受けている。
 つい引用して語りたくなる印象的でカッコいいセリフの多さが、特徴。
「子曰く」「ゲーテ曰く」とか、近くは「認めたくないものだな、自分自身の、若さゆえの…」「あきらめたらそこで試合終了ですよ」のような。
「政治の腐敗とは政治家が賄賂を取ることじゃない、それは政治家個人の腐敗であるにすぎない。政治家が賄賂を取っても、それを批判できない状態を政治の腐 敗と言うんだ」などと、まあ、原作に思い入れのない人間が聞かされると「また社長が、愛読する論語を用いて社員を諭し始めた」みたいな気分になること請け 合い。

 原作小説は、多くの不思議な設定や描写、都合の良い戦闘の帰結、アラを越え、圧倒的な完成度を誇る。
天才的作家が気力体力「天恵」の充実する人生の僅かな期間だけ為し得る、偉業。
田中芳樹の作品は、この後もそこそこ読んでおり、『アルスラーン』『創竜伝』『薬師寺涼子』など水準を超えて面白いものが多いと思いつつ、しかし『銀英伝』を越えてはいないと感じてしまう。
 永井豪の『デビルマン』、石ノ森章太郎の『009』、富野由悠季の『ガンダム』みたいなもので、生涯比較される(本人は望まぬ再現を求められる)、自身で築き上げた越えられないほど高い壁。

 アニメ。
 とにかく長い期間、石黒版しか無く、既に「聖典」と化しているため、比較して違う箇所は、それが改善点であっても瑕疵と捉えられがち。
自分など老害ファンの代表かも知れず、黙って見るか、見ないべきなんだろうなあと思いつつ。
 前作で一番の難点であったキャラの不安定な作画が素晴らしくキレイになり、描ききれなかった無数の戦艦による艦隊戦が3DCGによって美しく説得力をもって画面化できている。
これだけで隔世の感、嬉しい。
 現代に作られ、しかも再アニメ化のため、細かなところが気になってしまう。
 恒星間宇宙船が普通に飛び回っている時代、貴族的なパーティーが開かれているのはともかく、厚着で寒さに耐えつつ馬車で移動する人々が居るのは不思議。
こういうのは物好きな貴族がすることで、庶民はボロなガソリン(あるいは架空エネルギー)車に乗せた方が合理的なような。
「必ずしも合理的描写優先ではありません、超技術の宇宙船も馬車も混在する世界です」というのを最初に示したのか。
 ラインハルト側の妨害により通信不能になり大混乱の自由惑星同盟軍、ってのも、通信妨害を行うのは奇策なの?同盟軍は何故しなかった?妨害中でも帝国が普通に通信できているのは機器・方式が違うから?といった不思議が。
 帝国軍が攻撃可能距離に接近しても気付いてない同盟軍は、無能にも程があるな。
 この辺に現在の知識で肉付けし、「なるほど、それなら」くらいに説得力を持たせるのが、後発、再アニメ化作品の価値。
『ヤマト』新作は、そこいらをかなり考えてある(100点とは言わないし、それによる新たな不都合も生じているが)。

 でも、思ったより遙かに良い船出。
 新しい声優さん達にも違和感なく。
 まずは12話、来年また12話の予定なのね。
今期は、イゼルローン攻略と帝国領への侵攻開始、くらいまで?
そのペースだと完結するまでに……10年近くか。
 長い長い戦いの始まり。
「いいか…早死にするんじゃないぞ。何十年かたって、お互いに老人になったら再会しよう」


『多田くんは恋をしない』01.「ほっとけないだろ」

 いかにも漫画かライトノベルに原作がありそうな内容だけど、オリジナル企画。
 高貴?であり世間知らずの外国人お嬢様と、一般男性が恋をする、古式ゆかしい『ローマの休日』パターン。
一昔前の漫画では、長期連載でネタに困った場合、必ずコレと「誰か記憶喪失になる」ネタを入れたもの。
 最重要キャラであろうヒロインのテレサ、可愛くはあるものの、異国のお姫様?であるという部分については弱く、日本人の天然ボケ少女ぐらいな扱い。
いやまあ、日本語も完璧だし、カルチャーギャップなんてマトモに扱おうってコトじゃないんだろうけど。
 街中で、彼女と何度も「偶然」出会うのは、漫画的リアリティー……『3D彼女』で同じ事書いたな。

 ボディーガードを兼ねているのか格闘技に優れた同行の女性(もっと年上設定だと思った)、彼女にブッ飛ばされて以来恐怖感が染みついた主人公の友人など、周辺キャラも、独特・強烈ということではないものの、不足なく描けている。
主人公である多田が一番薄いかなあ、彼は他者や状況について、積極的に関わったり突っ込むタイプではないのだろうが。
タイトルに絡め、彼が「恋をしない」描写・理由・それで生じる他者との葛藤なんかがあれば良かったかな。
 お隣さんになり、しかも多田と同じクラスに転入するテレサ、物語上とても便利。
 主人公家業、寿司屋・蕎麦屋・和菓子屋なんかが「和」代表として良さそうな……視聴者にも制作者にも馴染みがあるのは喫茶店だからか。

 全体に、悪くはないんだけど薄口で、見る者の心を掴む第一話になれているか疑問。
既に多くのファンが付いた人気原作がある訳でも無いため、「テレサのふわっとした可愛さ」以外にも、次回以降を見続けさせるフックが欲しかったところ。
これが漫画で、編集者に見せたなら、「その辺を踏まえて再考」と言われそう。
 取りあえずもう少し見て。

2018年04月08日 日曜日
『アイカツフレンズ!』01.「ハロー フレンズ!」

 これまで二期作られたアニメとは、ヒロインらは当然として、舞台から設定まで一新されてのスタート、らしい。
既存シリーズの人気キャラがここに登場することは、ない、ってコトなんだろう(劇場版なんかでは分からないけど)。
 友達を作るのが得意でポジティブなヒロイン、イヤなところがなく真面目で熱血のアイドル少女、この二人がペアを組む物語の導入を、明るく楽しく描いた第一話。
 作画は良好で可愛く、ステージでの3DCGアニメにも力が入っている。
 『プリキュア』などと同じく、これまでのシリーズファンや、この一話目で掴まれた人なら、視聴を継続して良い内容。


『重神機パンドーラ』01.「進化する破壊者」

 原作と総監督・河森正治の、オリジナルアニメ。
監督が『地球少女アルジュナ』『ノブナガ・ザ・フール』『アクエリオンロゴス』など、河森総監督と組むことの多い佐藤英一。
 実験の失敗により地球規模の異常が起きている世界、その元凶となった一人であるマッドサイエンティスト?の主人公は、少女と暮らしつつ、懲りもせず実験を繰り返していた。
 主人公のため世界全体が異様な事態となり、その解決に主人公の特異さが不可欠、という辺り、『超時空世紀オーガス』を思い出してしまったり……こちらに河森正治は参加してなかったみたいだけど。

 難しい事は置いといて、巨大生物とメカのバトルで見せる第一話。
3DCGによる戦いの描き方は、特筆してレベルが高いというコトではないけれど、十分見応えがある。
 ロボット状兵器は普通にあるようなのに、完全な人型へ変形すると驚く周囲の人々が可笑しい。
「変形」なんて無駄なギミック組み込んでいるのが、ビックリなのかな?
 河森総監督の作品には、個人的にアタリと外れが大きくあるように思え、これはどちらなのか、まだ判断が付かない。
しばらく見続けよう。


『ありすorありす』01.「狩る者たち START」

 原作四コマ漫画未読。
 5分枠アニメ。
 双子の美少女姉妹に好かれている義兄がおりました、という所までで一話終わり。
語っておかなければならない難しい設定や入り組んだストーリーなんか無いのだろうから、姉妹の崩しギャグ顔で押してくる、この作りは正しい。
 数分間、可愛い画面に癒やされたい人向け。


『カードキャプターさくら クリアカード編』01.「さくらと透明なカード」

 原作漫画は、この新編に入る前のシリーズなら、そこそこ既読。
 アニメ前作も最後まで見たような……気がするけど、あちこち記憶はオボロ。
まあとにかく、カードのゴタゴタは収束し、好きだった雪兎は兄ちゃんラブだったみたいだけど、小狼が居るから特に問題なく、知世は相変わらず可愛らしい異常性を発揮している、ぐらいの知識でいいのか?

 前テレビシリーズの終了から18年も経っているとは感じさせない、シームレスに続く内容。
 再開第一話目は、ざっとしたおさらいを含め、ある程度『さくら』を知っている人向け。
といっても、そんなに入り組んで分かりにくい設定がある訳では無い……いや、なくもないか。
 良くも悪くも『さくら』。
なので、「待ってました!」もしくは「前作知らないけど何か楽しそう」と思った人は続けて見れば良いし、「工夫もなく今頃なんでまたこれ?」と思ってしまった人は見る必要が無いアニメ。

2018年04月07日 土曜日
『3D彼女 リアルガール』01.「オレがあいつと出会ってしまった件について。」

 原作漫画未読。
 オタク気味な高校生男子が、ヤンキー……死語か、パリピは違う?ビッチとかかなあ、に見える女子高生と、色々ありつつ恋愛していくコメディー、だろう。
 ヒロインが、登場からもう良い子然としており、素行不良で警戒すべきイメージがないため、落差という意味では弱い。
男二人に取り合いをされていたようなシーン、まだフォローがないけれど、恐らく彼女は被害者ポジションかな。
 街中でやたら出くわす「偶然」、まあ漫画リアリティー。
 よく脱ぐヒロイン、男性向けでもないのに珍しい。
 素晴らしい作画、ってことでもないけれど、少女漫画アニメとしては平均点。
 負担無く、気楽に見られる内容。


『ルパン三世 PART5』01.「地下塔の少女」

 『PART4』はつい最近だと思っていたのに、もう二年前なのかあ。
前作、各話の出来にばらつきがありながら、面白いモノは非常に面白く、シリーズの構成とかクライマックスには不満が残ったものの、考えてみるとテレビの『ルパン』は「シリーズ全体」についてどうこう言う(言える)作品じゃないのが伝統。
 今回のシリーズ構成、『コードギアス』『甲鉄城のカバネリ』の大河内一楼に。
トリッキーであり驚きのあるストーリーを語るのが上手い感じ……かな、キレイにハマった場合は、だけども。

 内容。
よりも何よりも、次元の小林清志がキツい。
ナレーションなど他のお仕事は知らず、次元の声を演じるには限界を遙かに超えているとしか思えず、苦しい。
ファンだし、これまでの次元役には感謝とか敬意しかない、だから、「もうやめて」とか言わせないで。
この新シリーズから声優を変更し、話数の進行と共に馴染んでもらうのが良かったんだけど、始まってしまった以上、途中で変えるのは難しかろうから、これを最後に。
 ストーリーは、前作も「レベッカとの偽装結婚」「イタリアの夢」「ダ・ヴィンチ」等にそういう所はあったが、より強く連続性を意識させる第一話。
 ネットによる世界中への情報配信、スマホを使う静止画・動画の共有によって、警察やICPOからの追跡捜査なんて比較にならないほど厳しい監視体制に置かれるルパン一行。
『DEAD OR ALIVE』でも多数の賞金稼ぎに追われたが、一般大衆の数は桁違い。
 劇中、アジトで荷物を受け取ったり食事に出る際にはいちいち変装する神経の細かさを見せていたのに、顔を晒し全員まとまって空港に乗り込むズボラさが可笑しい。
そりゃまあ、放送時間いっぱい変装姿で通す「さらば愛しきルパンよ」みたいなことを常時されちゃ、不満が残る訳だけど。

 時代の流れか、今回の盗みは、天才少女によるハッキングでデジタルデータのお金を盗む形に。
大金庫の回転式錠をオノレの耳と指先の感触だけを頼りに破る、なんてのは、もう古き良き時代の遺物みたいなものだから。
 天才の彼女自身を盗み出し、弾倉から銃弾をスリ取り、銭形の追跡から「意表を突いて(小ネタぐらいのアイディアでも)」逃げ去る、体感的なルパンの活躍を見せるのが、デジタル全盛へのカウンター。
 前シリーズと同様、作画は良好。
冒頭で、これまで描かれた各種デザインのルパンを、新作画して見せる余裕が楽しい。
 激しい水流に飲み込まれ、ルパンの体から、変装用マスクや『カリ城』で発射できなかったロケット、イカサマ用?ルパン柄?のトランプなど、アチコチに仕舞ってあったのだろう秘密道具がもぎ取られ、流れていくシーンに、嬉しくなってしまった。
 面白くなることを期待しつつ、視聴継続。

2018年04月06日 金曜日
『立花館To Lieあんぐる』01.「新生活!」

 原作漫画未読。
 作画は、望まれる必要十分というところ。
 放送時間5分のアニメだからやむを得ない部分もあるけれど、ストーリーの語り口が拙かったり演出が適当に過ぎたりして、感心しない。
そういうことは気にせず、女の子だけのコミカルでちょっとエッチな雰囲気を楽しんで欲しい作品か。


『東京喰種トーキョーグール:re』01.「狩る者たち START」

 原作漫画未読。
 前作の二期を最後まで見ていなかったんだっけ、分かり辛いのはそのせいか、と思っていたら、主人公を変えての新シリーズなのね。
 作画は良好、アクションにも迫力がある。
 ただ……上記の通り二期について知識不足なため、そこに繋がるストーリーだと分からなくなる恐れが。
三話目ぐらいまでは見て、グイグイ引き込む内容になっていたら最後まで視聴継続する、という感じで。


『ガンダムビルドダイバーズ』01.「Welcome to GBN」

 ガンダムのプラモを筐体から遠隔操縦して戦う『ビルドファイターズ』と基本設定を同じくしながら、キャラクターを一新したシリーズ。
前二作を見ていれば、抵抗なく世界に入っていける……元々そんなに難しい作品ではないが。
 ガンプラでなく、デジタルデータで作ったモビルスーツモデルを戦わせる形式でも良いはずだけど、プラモ作成にあたり創意工夫することが視聴対象層の少年達に容易なこと、汗と涙と友情で「魂を込める」演出をしやすい都合、簡単には商業上の理由により、こうなったのかな。
ガンプラを手に持ち、「ビームライフルの直撃で敵モビルスーツを撃破する様子」を「ビシューンビシューン、ドッゴーン!」と口効果音しつつ脳内で映像化していたバカな男子(自分も)にとって、ホントにプラモで戦えるのは、夢の実現化とも言えるし。

 少年二人のキャラクターは分かり易く、楽しい。
仲が良すぎる気がするのは女性視聴者向け……邪推か。
 バトルにも迫力と工夫があって、見応えあり。
膝からビームサーベルを出すMS機能については記憶になく「えっ」だったけど、しっかり知識を持つファンならニヤリとする所なんだろう。
 謎の少女は、まだ謎としか言い様がないものの、可愛く描けているからオッケー。
戦うだけのバトルフィールドではなく、広大な領域を探索する楽しみもありそう。
 楽しみに、視聴継続。

2018年04月05日 木曜日
『魔法少女 俺』01.「魔法少女☆変身」

 原作漫画未読。
 タイトルから、男子が変身すると美少女魔法使いになるタイプのお話かと思った、逆なのね。
 テンポ良くポンポンと進む、ギャグアニメ。
つい最近まで魔法少女だったというお母さん、ヤクザのようなマスコットキャラ、逆境?にもめげずツッコミ続けるヒロインと、キャラの掛け合いが可笑しく、何度か笑ってしまった。
 悪い、という程ではないけど……ヒロインの可愛さ、変身後のゴツい体つきなど、作画パワーで押してきて欲しいところが弱い。
第一話なので、ここが絵的な上限?と思うと、不安。
 肩の力を抜いて見続けたい。

2018年04月04日 水曜日
『かくりよの宿飯』01.「あやかしお宿に嫁入りします。」

 原作小説未読。
 異界の美形男子に好かれる人間女子の、悪くはないけどアリガチなお話。
 作画が第一話からピシッとせず、ロングの顔立ちなど崩れがちで不安。
 タイトルからしてテーマとなる……のだろう料理、いなり寿司と和風オムライスの絵・食べたキャラクターのリアクション共に、作り手側の思い入れが全く感じられず、サラッと流して終わり。
この作品で料理なんてどうでもいい、ということなら構わないけど。
 男前の大旦那、美青年の(美女やチビにもなれるようだが)銀次、辺りを女性客への見所とするには、とにかく作画の向上を望みたいところ。


『キャプテン翼(第4作)』01.「大空にはばたけ!」

 1980年代、原作漫画連載・アニメ化からの爆発的人気は、当時を知る人間なら誰しも忘れられないはず。
本来の対象、子供たちに人気があったのは良いとして、コミケに参加するようなお姉さん方にも壮絶にアピールしてしまい、ファン度合いの過熱ぶりは、脇で見ていただけの身にはちょっと「怖い」程だった。
 原作漫画を読んだのはずっと後で、先に同人誌などを眺めてしまったため、てっきり同人作家さんの描く可愛い・格好いい・達者な絵で描かれた作品なんだとばかり……
 原作自体は、読者の引き込み方も上手く、キャラにも(顔の見分けは付きにくかったが)魅力があって、面白く読めたけれど。

 アニメ。
 全く情報を入れていなかったため、テレビ欄で見て「再放送?」と思ってしまった。
新作なのね、しかも四回目のアニメ化!そんなにアニメになっていた事さえ知らず。
 今回は、普通にリメイク……なのかな?
 キャラクターデザインや演出を今風に寄せる事はせず、そのまま。
いっそ現代の腐女子向け、あるいは当時萌えたお姉様(現おばさま)達に向けて、あざとい作画と演出で見せる内容にすれば。
でなければ、深夜枠などでなく、初めて作品に触れる子供のため早い時間に放送するか。
 全何話なんだろ?13話ぐらいじゃ大してストーリーを進められそうになく、半年から一年は確保してあるのかな?


『宇宙戦艦ティラミス』01.「FLY IN SPACE/NAKED DANCE」

 原作漫画は、試し読みで少々既読。
 描き込まれたシリアス絵なのに、驚くほど下らない(褒め言葉)笑いを突っ込んでくる、ギャグ漫画。
爆笑とまで言わないけれど、「ははっ」ぐらいには笑わされてしまった。
 アニメ。
 「普通のアニメ絵」といった画面のため、ギャグとの落差が弱い。
10分枠なので「しつこいぐらいボケを見せてくる」訳ではなく、しかし「テンポ良く進む」でもない、中途半端。
 余り感心する内容ではなかったが、それは第一話が、既に知っているネタをアニメ化したものだから?
 次回も見て、感想が変わらないなら、そこまでに。

2018年04月03日 火曜日
『ウマ娘 プリティーダービー』01.「夢のゲートっ!」02.「いきなりのデビュー戦」

 ついに競馬がアニメに……といってもスマートフォン向けゲームが原作なのか。
既に麻雀やらギャンブルを題材とするアニメはある訳で、今更騒ぐ事でもないかな。
アニメ業界へ大量の資金を流入させている、らしい、「パチンコ・パチスロ」を扱う作品の欠如が不思議なぐらい。
 一気に二話放送するスタート。
親切だし魅力も伝わりやすかったけど、一話目だけでも視聴を継続意欲を喚起できるほど、しっかり作り上げられている。

 作画が良く、少女達を可愛く描いており、CGも併用したレースシーンには気持ち良いスピードと爽快感を乗せてある。
 馬少女達は人間が自由に出来る動物扱いではなく、エルフや宇宙人が何気なく共存する世界、といった雰囲気。
人間との差異や社会的ポジションなど、真面目に描くとややこしくなりそうな所はサラッと流してあり、巧妙。
 才能に恵まれながら、人格的にも穏やかで優しいサイレンスズカ。
スペシャルウィークにプレッシャーを掛けるべく、厳しかったりツンデレな造形にするのが普通。
その役割は他のキャラが果たすのかな。
いや、サイレンスズカ可愛いんだけど。
 勝つため手段を選ばない馬娘の妨害を、ギャグだと思われた意味不明の特訓から得た反射神経で切り抜けるスペシャルウィーク。
脚本、上手いなあ。
 先が楽しみ。


『甘い懲罰〜私は看守専用ペット』01.「黒翼」

 原作漫画未読。
 5分枠アニメ。
『僧侶と交わる色欲の夜に…』『スカートの中はケダモノでした。』なんかと並び、エロサービスを主眼としているのかな、第一話では直接的に描写しなかったけど。
 5分だから展開を急ぐのは仕方ないが、余りにも無理のありすぎるストーリー運び(そういうギャグなのかな?)。
いっそ「現実で死亡し、異世界転生を果たしてみたら、妙な刑務所で女囚になってました」の方が、受け入れやすいぐらい。
 作画も、さして良くなく、うーーん。

2018年04月02日 月曜日
『ゲゲゲの鬼太郎 第6シリーズ』01.「妖怪が目覚めた日」

 息が長い作品……いや、年単位の休みを挟みながら続ける『サザエさん』『アンパンマン』のような超長寿シリーズ、と捉えるべきか。
 現代調でシャープになったキャラクターデザイン。
特に、等身が上がり身長を伸ばしたねこ娘に目を奪われる。
前シリーズでも、彼女はハッキリ「美少女」「萌え対象」に描かれていおり、そういう要員なのか。
それなら砂かけ婆も、四十代ぐらいの美しい外見を持つ砂かけ熟女にして良いのでは……関係ない話。

 バカYouTuberのウケ狙い暴走が怪異の引き金になるという、現代に合わせたエピソード。
今なら妖怪ポストも、メールか妖怪LINEで良かったろうが、まあこれは風情。
 突き放すほどでないにせよ、人間に対し特にフレンドリーでもない鬼太郎。
目玉おやじが誰に対しても友好的だから、対比としてこうしたのかな。
 『幽遊白書』霊丸を思わせる、指先から弾丸状の霊力を撃ち出す必殺技が新たに加えられた。
単にビジュアルイメージを変えた指鉄砲?
 久々に人間ヒロインが設定されており、ねこ娘との関係が気になるところ。

 シリーズ導入として、リファインされた所はありつつ、ごく妥当な内容。
スッキリ終わらせず次回への引きが強力に成されるのは、今っぽい。
 「現代の妖怪物語はこうだ!」というビジョンを示してくれるのか、「やっぱり鬼太郎はこうでなくちゃ!」に留めるのか……面白くなる事を期待して視聴継続。


『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』最終12話.「デスマーチからはじまる異(世)界旅情」

 ストーリーに一区切り付いた訳ではなく、危機的状況や強敵の登場により次シーズンに期待を繋ぐ工夫などもないまま、実に何となく終わってしまった。
まあ、このアニメらしいと言えば言える。
 主人公にチート能力を付加するため、レベルが高い敵軍団に使用回数が限定されるスペシャル攻撃を見舞い、上限に達するまでの経験値を得る、という物語ス タートには感心したけれど、その後は、転生最強ハーレムライトノベルのパターンをゆる〜く、テンポも遅くなぞるばかりで、うーん。
 一応はピンチに陥ったりするものの、無制限なほどある能力値を、必要なところにチョイと割り振るだけでアッサリ解決できてしまうため、凄いとか気持ち良いと感じる前に「もっと早くそうしろよ」。

 ハーレムは決して嫌いじゃないが、描き分けも薄いまま大量の美少女を出しているだけ、に見えるのは難点。
ホムンクルス美少女集団がパーティーに加わろうとした際には、現状でさえ上手く扱えていないのにまだこんなに増やすのか!と、驚いてしまった……一人を残し「始末」してくれて安心したけれど。
 現実世界の記憶を持つ設定に、ほとんど意味を持たせてないアリサ。
この秘密をネタに有利なポジションを取ろうとするとか、少女に見えるが内面は大人でありサトゥーに対し人間関係や社会組織への対応について助言を行うなど、もうちょっと「らしい」描き方がありそうな。

 『異世界スマホ』に続き、俺ツエーでもって緊張感ゼロ、ストレスフリーで何となく眺められるアニメだった。
 作画に崩れが見られたのは残念、そこもまた『スマホ』と同様に感じられるところ。
 ちょっと間を置いて第二期が始まったなら、他の異世界無双ライトノベルと記憶がゴッチャになってしまいそう。
多分、それでも鑑賞には支障ないのだろうが。

2018年04月01日 日曜日
『ポプテピピック』最終12話.「THE AGE OF POP TEAM EPIC」

 自称クソアニメ、終了。
 最初は「??」と思わされた、前半後半で同じ内容を、ただ声優を変え(そう見せて実は内容を変えている…というギャグ?もあったが)流すという形式にも すっかり慣れてしまい、「後半ではどの既存アニメに出演した声優二人を取り合わせてくるのか」という期待感??で見せてしまう、何というか「まんまと敵の 術中にはまる」悔しさと楽しさがあった。
 ギャグとしては、オチもなく意味不明なものから、ベタ、割に普通のパロディーまで、当たり外れが激しいというか、よく言えば幅広く取り揃えてあり、どれかは好みに合うような設計になっている。
 実写で登場した男性二人のスケッチブック芸は、発想の柔軟さと達者な絵により、お笑い番組でもなかなか見られないレベルに達しており、「M-1グランプリ」なんか狙ってみても良いぐらい。
人形アニメや砂絵動画にかけた労力も凄すぎて、絶句。

 ムチャクチャな原作漫画をアニメ化するに際し、負けないパワーでムッチャクッチャをやり切ったスタッフ、凄い。
視聴者が驚いたり呆れたりするようなアニメを企画して、と言われても、これ以上の作品はそう簡単に実現できないだろう。
 『おそ松さん』第二期が大人しく感じられる、色々な意味でアニメ史に残る作品だった。
 ……声優さん、「古谷徹・池田秀一」「山寺宏一の一人舞台」なんてのも見たかったな。
それは第二期でのお楽しみ、か。


 衛星で放送された映画『不屈の男 アンブロークン』を見る。
 ……聞いた事あるタイトルだけど、どんな映画だっけ?と思い調べると、あー!アンジェリーナ・ジョリーが監督した戦争物。
捕虜にされた米軍兵の伝記が原作、日本軍人による食人描写があるとかいうことで、日本での上映に反対運動が起きたんだっけ。
 Wikipediaによると、予定より小規模ながら日本でも劇場公開されたそうな。
 最近メンタルがひどく弱いため、余りにもキツイ残虐なシーンがあったら、そこで挫折するかも……とビクビクしながら鑑賞。

 いや、それほどのことはない。
食人シーンなんて、この映画中には噂話としてさえ出てこないし。
 確かに、主人公はイジメられたりするけども。
日本映画や戦争経験者により語られる「戦時中の陰惨な話」に比べれば、観客への精神的プレッシャーは拍子抜けするレベル。
 日本軍の収容所責任者、若すぎるしナヨッとしすぎ。
「貴様それでも帝国軍人か!」と思ってしまうぐらい、『戦場のメリークリスマス』坂本龍一をイメージした?
 捕虜虐待シーンはもっと気合いを入れて非道に、日本軍人は鬼畜の如く描かなきゃ、ストーリーがボンヤリしてしまう。

 主人公の生い立ちや、墜落・海上漂流の下りが長く、正直なところちょっと飽きてしまうのも困りもの。
 爆撃機が日本軍機の襲撃を受ける辺りは、何となく『ナウシカ』ペジテのガンシップVSコルベット戦を思わせて、緊張感は無くも楽しかったけれど。
 日本人が見て屈辱を感じるような映画では全然ない、ぬるい内容。
問題は、あんまり出来が良くなく、そういう意味での見る価値に疑問を感じてしまうこと。

2018年03月31日 土曜日
『ラーメン大好き小泉さん』最終12話.「名古屋」「再会」

 キャラの作画的に少々怪しいところがありつつも、ラーメン関連には気合いを入れてあったので、問題なし。
 「見ているとラーメンが食べたくなるアニメ」に出来ており、シリーズ放送中、食生活での麺類依存度が大分上がってしまったぐらい。
 ラーメンを食べるや、「ぱあっ!」と上気したイイ表情を見せる小泉が可笑しい。
あんな見目麗しいリアクションを取れる訳はないけれど、ちょっとマネしてみたい気分に。
 麺をすすり込む「ずぞぞっ」という音。
声優さん、本当に何かを口に入れているのか、演技力のみで「食べている」と感じさせているのか、ちょっと気になる。

 小泉の凄さが、ラーメンへの愛というより、段々とフードファイト的な大食い能力の発現に傾いており、可笑しい。
 やる気の無いラーメン屋が作る明確に不味いラーメンを食べた際、小泉がどういう反応を示すのか、見てみたかった。
海原雄山風に怒り、自ら(あるいは他者の調理をもって)手本を示す?
それとも、これはこれで美味しい、と言うのか……
不味い店舗を察知する超嗅覚を備えているため、そういう目には遭わないのかな。
 小泉に対する異常なまでの愛と、意外なぐらい高い料理の腕前を併せ持つ悠も、面白いキャラ。
将来的には、広範囲な知識を持つ小泉と組んで、ラーメン屋を開くと良いんじゃなかろうか。
カウンターに彼女を常時座らせておけば、美麗な外見と豪快な食べっぷりで、立派な広告塔になってくれそうだし……その姿を眺めていられるだけで悠は幸せだろう。

 見ていてお腹が空く、楽しいアニメだった。
 続きがまた映像化されると良いなあ。


『ゆるキャン』最終12話.「ふじさんとゆるキャンガール」

 キャンプ系女子アニメ、最終回。
 「夏に学校行事として山でキャンプ」ぐらいしかこういった行事に馴染みがなく、そのため、どのぐらい面白く出来るのかを少々不安視していたけれど、終わってみれば、実に楽しい作品だった。
 キャンプする事の魅力を、物品の用意など準備段階から、単身・複数で行うそれぞれ違う楽しみ方まで陽気にしっかり描いてあり、「ちょっと自分でも体験してみたい」と考える視聴者を生み出して不思議ない。

 しかし、グループならまだしも、女の子一人きりでのキャンプは不安じゃないのかなあ。
妙な男達にでも絡まれたら、そうでなくても、困難な事態に直面したら、対応に困りそう。
いや、そのために管理されている場所でキャンプを行っているのだろうし、変な奴らにチョッカイ出されて困るのは街中の裏通りでだって同じ事か。
 ナンパされるとか、女子との交遊やお泊まりを目的とする男子部員の加入、なんてイヤなイベントが組まれなかったのは、「女の子集団でのキャッキャウフフ作品」ならでは……そんなの見たかったか、と言われればそうでもないが。

 キャラがそれぞれしっかり描き分けられており、魅力的だったのは嬉しい。
 単独キャンプ派だったリンが、仲間との出会いを経て「一人きりじゃつまらない」という風に……「ならなかった」抑制が良いなあ。
友達と一緒「も」楽しい、ってことを知ったんだよね、楽しみ方が大きく広がり。
 キャンプ場利用者が一気に増えるだろう春・夏の風景も見たかったな。
極寒の雪山、灼熱の夏場キャンプを乗り越えていく様子とか(作品テーマから外れそう)。
 二期を期待。

2018年02月19日 月曜日
『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』02.「国際警察、追跡せよ」

 戦隊シリーズ42作目。
 ちょっと前から、二戦隊の並立シリーズになる、という噂はあったんだけど、ホントに出来るかどうかは疑っていたところ。
前作『キュウレンジャー』で、9人どころか12人ものレギュラーキャラを登場させ、個性豊かに描き分け、それぞれ絡みのドラマを構成できた自信から、ダブル戦隊というかなりの冒険企画にゴーが出たモノか。

 ルパンレンジャー・パトレンジャーに明確なカラーの違いが設けてあり、ゴチャゴチャしないのは有り難い。
 ルパン側は、行動が奔放でありルールに縛られない。
目的のためには手段を選ばず、時として仲間でさえも見捨てる。
例え死んでも復活させる約束があるのかな?そう簡単にやられはしないという信頼の証かも知れないが。
 パト側。
生真面目で熱血。
特にレッドは、犯罪を完全解決できなければ自分を許せないようなカタブツ。
チームワーク・一致団結……三人が文字通り一体となり「トリプルファイター」形態へと二段変身するのには驚いた。
 二話まで、ルパンレンジャーをメインに描いている。
「悪」とも捉えられかねない怪盗という設定に、個性付けや行動動機の説明でフォローを入れたモノか。
 そのため、パトレンジャー側の彫り込みは足らず、今後に期待……とはいっても、ちょっと昔の戦隊シリーズなら正義側の描き方なんて、一年掛けてもこんなモノだったけど。
 ルパンレッドが、パトレン1号の気持ちに配慮する様子を見せる辺り、好感度高い。

 シリーズスタートだけあって、画面作りに気合いが入っている。
 敵味方が入り交じりつつ360度(上下も)視点を回転させる、疑似『マトリックス』バレットタイム映像。
予算も機材も不足していることからアナログな情熱でカバーしたモノだろうか、しかし、カメラとスタントの高度な技術頼みで実現しており、難度としてはこちらが高いような。
 街中で行われる、巨大メカ戦闘やカーチェイスの迫力。
ミニチュアとCG・実景のつなぎが分からないぐらい、上手い。
バンクで使い回すのかも知れないけど、劇場映画並みのクオリティー。

 いずれ来るだろう追加メンバーは、ルパン・パトの増員という形になるのかな。
 せっかく異色の戦隊なのだし、第三勢力として、もう一つ戦隊を出す。
 スパイによる秘密諜報戦隊とかどうだろ。
正義にも悪にも基づかない行動を取っており、ルパン・パト両方に協力したり、平気で裏切ったりする。
「ボンドレンジャー」「ゼロゼロレンジャー」「スパイレンジャー」って感じか。
『ルパン三世』で言うと、ルパン・銭形のどちらにも完全には属さない峰不二子ポジション。
 あるいは、怪盗と言えば名探偵!という訳で、「探偵戦隊ホームズレンジャー」「ポアロレンジャー」、和風では「明智・金田一ジャー」。
テレ朝繋がりでは「杉下右京レンジャー」かな。
子供たちに馴染みが良いのは「コナンジャー」だろうけど、日テレのアニメだからなあ。
 『ゴーカイジャー』『デカレンジャー』『宇宙刑事』とのコラボは、間違いなくやりそう。

2018年02月11日 日曜日
『HUGっと!プリキュア』02.「みんなの天使!フレフレ!キュアアンジュ!」

 連名ではあるが、佐藤順一が久々に東映、しかも「プリキュア」に初めて参加しシリーズディレクターを務める、という前情報により、期待していた新作。
 キャラの個性分担はハッキリ出来ているし、元気で明るい内容、作画はキレイ、バトルへの流れも悪くなく、「プリキュア」として文句のないスタートだと思う。
 ただ……既存シリーズの流れからはみ出す作りではなく(当然か)、前作も前々作も真面目に見ていない身としては、無理のない範囲での視聴態度で。

2018年02月02日 金曜日
『Fate/EXTRA Last Encore』01.「今は旧き辺獄の底」

 多岐に渡る『Fate』シリーズの、最新作アニメ。
 ちょっと目が大きく印象的なキャラクター、作画は良く、総監督が新房昭之という所も期待ポイントだと思う。
 原典ゲームは終わらせたんだったか……アニメ前作と前々作もかな?シリーズを最初しか見ておらず、そのためなのかサッパリお話に付いていけない。
 独立してこれだけ見ても構わない作りのシリーズだ、という話も聞くけれど、それにしては不親切なような……
 いやまあ、そうは言ってもこれまでの物語・設定の基礎知識や、初出・既出キャラの見分けぐらいは付くことを前提にしているのだろう。
それすら危うい不良視聴者は、もう少し真面目にお勉強してから出直した方が良さそう。

2018年01月28日 日曜日
『ダーリン・イン・ザ・フランキス』03.「戦う人形」

 画面の品質や作り方からすぐ分かる、今期のTRIGGER枠。
A-1 Picturesが共同制作。
 第1話。
 全裸美少女とのラッキーでエッチな出会いから始まり、学園的なモノにキャラが編入され、主人公の予想外の能力を示される、ライトノベルの黄金パターンほぼそのまま。
3話まで見ても全貌が明かされない世界観や、戦う目的、やたらダウナーな主人公のモノローグなどヒネリを効かせ、ありふれたパターンと感じさせない工夫はあるけれども。
 1話で気になったのは、多用される『エヴァンゲリオン』からのパク……オマージュ。
見慣れた口の開け方をする敵巨大獣、コックピット内男性用シート周りの有り様、丸いコアを突き壊す倒し方まで、似ているというかそのまんま。
制作会社スタッフのビジュアルイメージが、既存のものに頼らなければならないほど貧弱だとは考えられず、こうしているのには何か狙いがあるのかなあ。
 あと、目玉があって意思を感じさせるロボットは『トップをねらえ2』っぽい。

 男女の性行為・後背位をストレートに想起させるコクピット内の位置取り。
お尻を上げる体勢は『コードギアス』か『輪廻のラグランジェ』……バイク姿勢だと思えば一杯あるか、バカバカしくて好き。
 キスも知らない無菌培養のパイロット達は、性的な知識から隔離して育てられたのか。
操縦席の形状から、「余計なこと」を考えないように。
 ゼロツーと搭乗した時のコクピット全景が描かれてないのは、通常と違うから?
男の方が前傾姿勢で女性役をしてるとか、「死を早めるほど無茶な何か」をやらされていて、だからゼロツーは「ダーリン」にこだわり、彼女を受け入れられる主人公の体・心の特殊性が……妄想は同人誌方向にすぐ走ってしまいそう。

 2話目模擬戦の決着。
普通は、負けそうになったヒロの機体にゼロツーが乗り込んでくることにより、1話目の再来、驚異的パワーが発揮され勝利を収め、主人公のことを好きなイチゴが悔しがりつつ「あなたになんか負けないわ!」とゼロツーへの宣戦布告でもして、続きそうなところ。
しかし、無神経な、他者を気遣う余裕のないヒロの言葉により、少女は深く傷つき、爽快感などカケラもなく、視聴者を嫌な気分にさせたままで終わってしまう。
 3話でも、「ヒロ登場により絶望的戦局が一変、仲間達も彼を見直す」というポジティブな展開はなく、代わりの搭乗者でも超常戦闘は可能、いい気分になっ たミツルだが操縦負担によるのか壊滅的ダメージを喰らって(死亡?)終わる、よくもまあ、と感心するぐらいネガティブな流れ。
 1話目の、結局死骸を晒してしまう傷ついた鳥といい、物語の悲しい厳しい展開しか予感させない、重い描写が続く。

 その割には、コクピットのバカ描写や、会話に割り込んでくる自意識を持った(搭乗者の統合意識?)ロボットなど、どうもチグハグなような……話が進むにつれて馴染んできたり、込められた意図を深く受け取ることができる仕掛けになってるのかな。
 物語として設定されているのだろう謎より、どうしてこういうアニメの作り方をしたのかが気になる。
 当然のように、気合いの入った、見応えのある演出と作画。
 視聴継続。

2018年01月27日 土曜日
『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』03.「デスマーチからはじまる恋愛事情」

 「主人公がチート級の強さを手に入れる」ライトノベル・ファンタジー形式に、上手く説得力を持たせた(そりゃ無理はあるけど)第一話で引き込まれ、街での生活を描く第二話も楽しく見たが……
三話目でちょっと失速気味。
 やたら食べてばかりの単調な街中案内に、時間を費やす意味はあったかなあ?
 まじない師少女の染み抜き、原因を作った子供とチームなのは分かるけど、「料金が高い」「金だけ取って結局失敗」などというイベント性もないんじゃ、彼女の再登場まで(まさかこれきりじゃないよね?)存在を覚えていられなそうな薄さ。
 魔法を覚えて行水を楽にしたいというサトゥーの言葉に、「あはははは」で、もう笑い涙が溢れているゼナの、パターンで流しすぎている演出、違和感。
 今回は、全体に工夫の無い演出と、危険な水準に近づく作画が散見され、厳しい。

 前回、中心に据えられた宿屋少女は今回登場もせず、ゼナがメインの話かと思えば後半は獣人奴隷少女三人ばかりで、はぐれたゼナを心配もしない(彼女は兵隊仲間と一緒に居るらしい、とはいえ)。
 サトゥーのチート能力を全開……とまでいかずとも多少解放しておけば、「警戒しつつゆっくり通路を進む」なんて必要も無いのでは?
この緊急事態に、以前危ない所を助けた頼りない(ように見える)ゼナに対し、早く駆けつけなければ!という気持ちにならない?
壮絶な戦闘力強化が可能、とはいえ、戦いそのものに不慣れなサトゥーとしては、敵と出会うことそのものへの恐怖があるのかな。
 一度リザに剣を持たせながら、突然槍を作って渡し直すサトゥーに??
剣より槍の方が戦いに有利だからか、と思えば、リザの戦闘スキルに「槍」があるのね、見返して気がついた。
サトゥーが何かする度に出る「スキル獲得・上昇」の表示、文字が小さすぎて読めないのもギャグだと思っていたが、こういう意味のあるところはキチンと見せるべきじゃなかろうか。
 急に現れるモンスターのセリフ、エフェクトのためかとにかく聞き取りづらく……どうせ大したこと言ってないんだろうから何度も聞き返して理解するほどのことでもないや、という気分にさせられ、画面クオリティー低下のためただでさえ下がり気味の没入度、大幅低下。

2018年01月24日 水曜日
『キリングバイツ』02.「やっばい惚れちゃいそう」

 原作漫画未読。
 非道な男達によって少女が車で攫われ、暴行されようとしている所まで、どういう内容なのか全然分からなかったが……男達を皆殺しにし、闘技場?で異形の力を発揮してバトルを始めた辺りから、ようやく方向性が分かってくる。
 『刃牙』なのね、アニメで近くは『十二大戦』か『テラフォーマーズ』。
獣と化したキャラクターが大挙登場する、という意味では『けものフレンズ』か(違う)。

 画面作りやバトル描写は、まずまず。
かなり後発なので、獣化や超パワーの表現に一工夫欲しかったところだけど、じゃあどうすれば良いのかと言われると考えつかない。
 少女暴行犯らが使った車の運転手。
こんな計画だとは知らなかった……と、いくら言おうとも、警察沙汰になったら無罪では済まない男が、ヒロインの相棒というか「常識的人間代表」を務めるっぽいのは意外。
二話に出てきた彼の友だちが、ちょっと古いイメージのオタク喋りをするのが可笑しかったな。
 十分見られる内容、しかしグイグイ引き込まれるという程ではなく、もう一話見ての判断で。

2018年01月23日 火曜日
『BEATLESS』02.「Analog hack」

 原作小説未読。
 謎を秘めた超高機能の機械仕掛け美少女メイドさんが少年の家に同居する、という、昔からごくありふれた……いや由緒正しい青少年向け願望充足物語。
が、チョイチョイとヒネった要素を入れてある。
 ヒロインロボットと契約する際、その行動について「契約者である人間が責任を負わなければならない」デメリットを設定するところなんか、特に。
AIBOがもし人に危害を加えたら、責任は、その所有者にあるのかソニーにあるのか、難しいところだと思うけど。
 この作品でロボットは、自分の意識を持って行動するものというより、包丁や拳銃といった、所有者の意思・目的を達成するための道具扱いなのかな。

 人間そっくりではあっても、所詮ロボット、という見方が一般的になっている社会なのかと思えば、後半の街角ファッションショーには大勢の人間が熱狂しており、ちょっと不思議。
外見を極限まで美しく作り、プログラムに則った華麗な動作をさせることは、どのロボットにもできることじゃないのかな?
初音ミクのコンサートにも大勢が足を運ぶ、そんなようなもの?
 おばさん・おばあさん?型ロボットなんてのもあるんだな。
どうせなら、美しい、妙齢の女性の方が良いとされそう。
まあ、使用者が女性の可能性はあり、死別した自分の奥さんそっくりの外見にオーダーメイドしたものかも知れず、他者からはその価値が分からないこともあろうか。
 精巧な人間型ロボットが一般に普及している社会、ということで、まず考える「性的な機能・役割」というのはどうなっているんだろう。
主人公友人たちの、ロボットを蔑むような態度の理由は、ロボットの多くが性的な産業に従事しているということへの青少年らしい潔癖な嫌悪の表れだったり。

 これからは、同タイプのバトル能力を持つ少女ロボット同士の戦いに発展?
 パッと見分けが付かないほどの人型ロボットが、普通に存在している社会の「現実との差異」を、SF的に描くのも面白そうかな。
 主人公の妹や、人間として登場する少女の誰かが「実はロボット」という展開もアリ?
 興味深く、視聴継続。

2018年01月22日 月曜日
『博多豚骨ラーメンズ』02.「イレギュラー」

 原作小説未読……漫画的発想だと思うけど(コミカライズはあるが)小説なんだ。
 タイトルから、当然のようにラーメングルメ作品かと。
今期『ラーメン大好き小泉さん』にまるっきり被ってる、などと誤解。
一応、毎回博多の名物紹介など入るっぽいけど、とてもメインではなく。
 殺し屋が無駄に多数存在し、日常的に(些細な動機でも)依頼・殺人が横行する、架空の博多を舞台とする。
 主要キャラクターはほぼ殺し屋。
視点を定めず、彼ら(一人女装男子)による群像劇を描いていくのかな。

 同時多発的に様々な事態が起きており、ゴチャゴチャしそうなところを、強力なキャラクターと巧みなストーリー裁きで混乱させずに見せる手腕は、見事。
 妹を殺された女装殺し屋、当分は彼の復讐を中心に置く?
 二話目でちょっと微妙な作画が見られ、不安もあるけれど、物語への興味で見続けたい。

2018年01月21日 日曜日
『ハクメイとミコチ』02.「ふたりの歌姫 と ガラスの灯 と 一服の珈琲」

 原作漫画未読。
「ミチコ」かと思った、「ミコチ」なのね。
 キャラクターの頭身や小ささから『とんがり帽子のメモル』みたいな内容を想像してしまったが、人間との絡みが(今のところ?)ない、というのは大きな差異。
 小人達の生活模様や独自の文化が細かく描かれている。
彼女たちには大きすぎるコーヒー豆を、一度砕いてから挽くコダワリが楽しい。
あのコーヒー、飲みたいなあ、でも一粒の豆だけで煎れて味の統制が取れるのかどうか、それ以前に彼女らが使うようなバケツ一杯煎れてもらっても飲んだ気がしない程度の量っぽい。
 ヒロイン、可愛いキャラなのでつい少女ぐらいの年齢と捉えてしまうけど、飲酒も可能な大人……いや、未成年でもお酒を飲む文化なのかな?
 作画は良好で雰囲気も良く、ふわふわっと見続けてしまいそう。

2018年01月20日 土曜日
『たくのみ。』02.「焼酎ハイボール」

 原作漫画未読。
 30分枠を『だがしかし2』と半分ずつ分け合うアニメ。
 内容としては、タイトル通り「お酒を楽しく、家(シェアハウス)で飲む」お話、ツマミ料理とお酒ウンチクあり。
感動する作画……というものではないけれど、料理が美味しそうに見えるぐらいには演出含め気合いを入れており、必要十分。
 上京して職に就いたヒロインの、戸惑いや努力・成長なんかが物語として描かれるのかな。
 まあ、作品自体を「酒のつまみ」と考え、気楽に眺めながら飲むのが望ましい?視聴態度。


『ミイラの飼い方』02.「いじわるされたりおいかけられたり 小さいということはとってもたいへん」

 原作漫画未読。
 ミニチュアミイラ・ミーくんの可愛らしさで一点突破を計る作品。
それだけのことはあり、確かにラブリー。
 人間ではなく、しかしペットという訳でもないミイラの微妙な位置が可笑しい。
 ミイラをお風呂に入れた際、てっきり「大量に水を吸い、一時的に元の人間体へと戻る」のかと。
そこで、「実は美少女」か「美少年」かで、作品の目指すターゲットがハッキリしそう。
 安定した作画で、何の不安もなく、ほのぼの見ていられる癒やし系コメディーアニメ。

2018年01月19日 金曜日
『恋は雨上がりのように』02.「青葉雨」

 原作漫画未読。
 男女の年齢差、という要素はあるけれど、ホントに普通の恋愛コメディーなのね。
もっとヒネった内容かと思った、いや勿論ヒネくれてる方が偉いって話ではない。
 店長、みんな思うことだろう……『パトレイバー』の後藤隊長に激似。
飄々として昼行灯で、でも芯がありそうな所とか、まさに。
 しかし、女子高生に惚れられそうな容貌ではなく、どこいらにヒロインが魅力を見いだしたのかは、今後の重要ポイントかな。

 ヒロイン・あきらは、感情表現が苦手そうではありつつ美人、運動能力にも優れている。
演出の細かさ・作画の良さもあって、内面の可愛らしさが伝わり、好印象。
 「ファミレス物」としては、関係キャラ全員、嫌というほど個性的だった『WORKING!!』が既にあり、内容をちょっと薄めに感じてしまう。
ギャグに近い作品と、コミカルではあっても恋愛物を、キャラの濃さで比べちゃ、あんまりか。
 まだツカミが弱い、とは言えるけれど、その代わり負担なしで雰囲気良く見られそうだという予感も。
 当分、視聴継続。

2018年01月18日 木曜日
『覇穹 封神演義』01.「封神の書」

 原作漫画は連載で既読。
完結は、もう十八年も前なのか……前回のアニメ化も同じ時期で、内容についてはもう記憶が怪しい。
 どうして今、再アニメ化しようということになったのか。
パチンコ・パチスロ資金?

 アニメ。
物凄く急いでストーリーを進めようとしてる。
説明ゼリフが多すぎ、唐突にキャラクターが出てきて勝手にイベントを消化され、あらすじを読まされているような気分のまま第一話が終わってしまった。
 長期連載した全てを、二十六話で消化しようとしているため、余裕がないのか。
 しかし……初見の視聴者は付いていけないし、旧来のファンは悲鳴を上げそうで、とにかく拙い。
 処刑されようとした者達の反撃、その彼らを吹き飛ばした非情な攻撃を描くシーン、テキトーな演出と気合いの入らない作画で成されており、真面目に作品を見ようという気力を削がれる。
 視聴終了。

2018年01月17日 水曜日
『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』01.「デスマーチからはじまる天変地異」

 原作は、「小説家になろう」サイトから書籍化されたライトノベルらしい、未読。
 いかにも異世界転生モノのタイトルなので、冒頭、電車に乗り遅れそうになるシーン、ここで線路に落ちて死亡し転生を果たすのではないか、と身構えてしまう。
その後も、残業続きの体調不良で死亡するのではないか、上司とのいさかいで刺されるのではないか、親切心から声をかけた幼女の親に誤解されすったもんだで死ぬイベントが組まれているのではないか、と疑心暗鬼に。
 結果的には、仕事終わりのフロア寝を契機とする。
……あれで死亡してしまったのかな?
それとも、夢の世界と異世界が繋がっており、どこかのタイミングで目が覚め、現実に戻るというパターンなのか。

 とにもかくにも、ようやくここから異世界物語の開幕。
 ここまでの、ゲーム業界内幕部分も結構面白く、このまま業界物として進めてくれても、それはそれで興味深く見られたろうか。
『NEW GAME!』になってしまいそうだけど。
 異世界の描きかたは、そこがはっきりと「ゲームの設定に基づく空間」であることを感じさせる。
これまでもセーブポイントのある『Re:ゼロ』や、習得スキルゲージが表示される『この素晴らしい〜』のような描写はあったけれど、ここまでゲームを強く感じさせる画面や物語の描きかたは珍しいような。
 スキルアップや、獲得した称号を示すウィンドウは、文字が小さいし消えるのが早すぎてよく確認できない、という辺り、洋ゲーっぽくて可笑しい。

 転移(転生?)早々に遭遇したレベルの高い敵の群れを、初心者救済用として用意されていた隕石魔法で全滅させ、異常な量、得られた経験値やアイテム・スキルポイントなどにより、カンストするまでのキャラ強化が可能に。
『ドラクエ』で、最初の村を出たばかりなのに、はぐれメタルの群れに遭遇、たまたま全部倒してしまった……ぐらいの急激なレベル上昇。
 単純に、神様からチート能力を授けてもらったというインチキ「でない」ところが面白い。
初心者プレイヤーなら持つはずないのだろう強大な魔法は、主人公による提案で実装されたものであり、そこから言うと、自分自身がチート能力を与えてくれる神の役割も果たしている、と言えるのかな。

 スキルの割り振りで異種言語が理解できたり、同じ魔法でもポイントの追加付与によりまるで威力が変わってきたり、という、ゲーム的なシステムのわかりやすさが愉快。
 主人公は、その世界の住人では知ることが不可能なはずの様々な情報を得られるのだろうから、チート的に魔力や体力を強化せずとも、岩壁のこの部分がバグ により?崩れやすいとか、ここに畑を作ると作物がよく成長しそう、病気の人間に効く薬草はこれとこれである、というような、ゲームプレイヤー的には特にイ ンチキでもないぐらいの情報を入手し、頭を絞って駆使することにより、異世界での地位を高め、強敵を撃破する……って物語でも、すごく好みだったかな。
そういえば『月姫』主人公の能力って、生き物や世界のあらゆるものを3DCGによる造形物と捉え、オブジェクト生成の際に繋ぎ合わせたラインからの分解を 容易にする、という、今考えると実にゲーム的なパワーだったのかもしれない(あんまり知らないのにファンが多い作品を語ると怒られそう)。

 悲惨な会社での仕事にもさして文句を言わず、迷子の少女を助けるのにためらいがない主人公は、感情移入に値する正しい人間。
 彼がこの先、異世界でどのような活躍を見せてくれるのか。
油断すると超絶のチート能力を誇るばかりで、『異世界はスマートフォンと〜』のようにもなってしまいそうだけど。
 ちょっと、先が楽しみ。

2018年01月16日 火曜日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』01.「「愛してる」と自動手記人形」

 原作はライトノベルなのか……未読。
 今期、京都アニメーション枠。
期待に違わぬ丁寧な演出と高品質な作画。
3DCGによる、船の碇を上げるシーンなど、ハッとさせる美しい画面作り。
過酷な行軍、砂埃と汗と油でヨレたヴァイオレットの髪表現にも、感心。
 それだけの技術と情熱を費やして、恐ろしく地味なストーリーが語られる。

 ヴァイオレットの書きかけた手紙が、風に舞って遙かに飛んで行くところ、『フォレスト・ガンプ』を思い出してしまう。
あの映画は、生まれつき他者の気持ちを理解したり自分を表現するのに不自由な男が、「彼らしさ」故に周囲の人々の心を動かしていく内容だった。
 戦うこととギルベルト以外、何も知らず何も思わず生きてきたのだろうヴァイオレットが、人生や命の価値を感じ取り「人間」らしくなっていく物語になる……のかな。
「ギルベルトの死にまつわる真相、自身と周囲に迫る危機を前に、驚異の戦闘力を取り戻し敢然と立ち向かうヴァイオレット」というお話にもまだ出来るけど、まあ違うんだろう。
 胸に染みる良い作品になることを期待しつつ、でもあんまりシンドくならないと嬉しいかな。


『メルヘン・メドヘン』01.「物語症候群」

 いかにもライトノベルの原作がありそうな内容だが、オリジナル企画。
ただし、ラノベ作家の松智洋によるシナリオ原案だそうな。
 『迷い猫オーバーラン!』『パパのいうことを聞きなさい!』の松智洋って、2016年に亡くなってたのか……アニメだけの知識しか無いけれど、哀悼の意を表します。

 アニメ本編。
 「主人公が美少女と出会い、彼女が属する異能者を集めた学園へと転入する(するんだろう)」黄金のラノベ開幕パターン。
お約束である「ラッキーでエッチなシチュエイション」を「主人公である少女の裸でこなしている」ところが、まあ異質なぐらい。
 ヒロインは、読書好きで大人しい性格。
しかし、リアクションは陽気であり、他者との交流を拒む訳でもなく、逃げ足は武闘派少女をブッちぎるほど早い……友だちが一人も居ない女の子としては、若干違和感のある設定。
 次回を楽しみにさせる、引きが弱いかなあ。
美少女が沢山出てきそう、という所を楽しみにすべきなんだろうか。
 作画は悪くないけれど、第一話としてはもう一頑張り「おお!」と思わせてくれるところが欲しかった。
 今期も大量に始まった新作の中では余り目立たない、強く視聴意欲を喚起してくれないスタート。

2018年01月15日 月曜日
『オーバーロードU』01.「絶望の幕開け」

 二年半の期間を経て、第二期の開幕。
前作をきちんと覚えているかどうか自信は無いけど、アルベドを始めとする強烈なキャラクター達は記憶に残っているから、まあまあ問題ないかな。
 画面作りは前作と同水準。
 視聴の継続に問題なく、今期も最後まで見続けたい。

2018年01月14日 日曜日
『gdメン』01.「ゲーム世界に転生 !?」

 10分枠、3DCGで描く、グダグダなギャグアニメ。
 気付かなかったけど、『gdgd妖精s』に連なる作品……というか、監督含むスタッフが一部同じなのね。
『gdgd妖精s』一期シリーズ構成を手がけた、『てさぐれ!部活もの』『キュートランスフォーマー』の石ダテコー太郎は不参加、残念。
 作り方としては、お馴染み「脱力ギャグパート」と「ムチャ振り声優アドリブ」での構成。
主役三人は男性ばかり。
女性声優の苦闘する声の方が好みだったかなあ、個人的に。
 連続して見ることで、キャラクターの……というより声優さんの個性が際だって、面白くなるのが通常。
つい忘れてしまいそうだけど、可能な限りチェックしていきたい。


『まめねこ』01.「あずきとだいず」

 原作漫画未読。
 5分枠、ネコの可愛さ勝負のアニメ。
それがまんまと可愛く、名付けに関する会話ネタなんかで、ちょっと笑わされてしまう。
 短編アニメだから、絶対忘れないように!という気構えまではしないけど、見られる時は見たいなあと思わせる、ほわっと愉快な作品。


『りゅうおうのおしごと!』01.「押しかけ弟子」

 原作ライトノベル未読。
 タイトルから、流行の「転生したら異世界の龍族王になっており、生け贄に捧げられた美少女や、同族の龍美女を従え、世界の平和を守ったりモテモテで困ってみたり」というような話かと。
あー、将棋の竜王なのね。
 『3月のライオン』があり、現実にも藤井四段や、ひふみんってお爺ちゃんが人気だったりして、タイムリー。
終わっちゃったけど「少年ジャンプ」『ものの歩』も、好きだったなあ。

 厳しい対局模様から始まり、プレッシャーの強さを描き、真面目な将棋物かと思わせて……美幼女が押しかけ弟子を志願して現れ、先輩(年下)美少女棋士に斬首されかかるという、嬉しい?萌えシチュエイション。
ライトノベルだもんね、そりゃ、こうでなくちゃ。
 幼女・あいは可愛らしく描けており、主人公への一途な想いと、意外な料理の手腕など、魅力あり。
記憶力・思考力に優れ、一つしか戦法を知らないのに主人公から本気を引き出す将棋への適性能力を発揮。
彼女の成長ストーリーであり、主人公が立ち直って強くなる様子も描かれる、のかな。
 高クオリティー、上品な作画。
 視聴継続。

2018年01月13日 土曜日
『バジリスク 〜桜花忍法帖〜』01.「桜花咲きにけり」

 原作小説未読……あれ?原作は山田風太郎(漫画・せがわまさき)じゃなかったっけ、と思えば、別作者による続編というか二次創作なのね。
 山田正紀の作品はいくつか読んだことがあり、大変に面白いモノもあった。
少々消化不良だった『機神兵団』(OVAも残念)だって、イメージは凄く好きだったし。
 アニメの内容。
 前作を「忍術合戦して大体みんな死んだ」ぐらいにしか覚えておらず、そのためか入りづらい導入。
パワー不足な作画のため、余計にストーリーへの興味が喚起されなくて、三十分、何となく眺めていただけ。
 これからまた、凄い奴らのチーム戦が始まると思われるけれど……継続視聴の意欲は弱め。


『からかい上手の高木さん』01.「消しゴム/日直/変顔/百円」

 原作漫画は、掲載誌で途中まで既読。
 読み切りや短編ならともかく、このネタで長期連載になるとは思わなかった。
それは決して「つまらないから」ではなく、限定された関係内でストーリーを作り続けることは難しすぎると考えたから。
原作者先生、そこら辺は素晴らしく上手くて、アイディアをつぎ込み、毎回読ませる内容なのに感心しっ放し。
 『ふだつきのキョーコちゃん』が、原作者作品としてはよりアニメに向いていたような(既に完結してるけど)。

 アニメ。
 絵も声優さんの選定もイメージから外れることなく、軽い知能戦であり、端から見ると「好きな者同士のいちゃいちゃ」にも思えるイタズラ合戦を、楽しく見せている。
 ヒロイン・高木が可愛く作劇できているのは、素晴らしい。
ココに魅力が足りないと、作品自体を見続ける動機を失ってしまいそうだから。
 放送時間、十五分か十分ぐらいだと気持ち良く、「もうちょっと見たい」フラストレーションを軽く感じさせて終われそう。
いや、ほのぼの日常物の派生パターンとしては、イジワルしつつも主人公大好きな高木に萌えていれば良い癒やし系とも言える内容で、ゆったり時間を掛けて見せるのが良いのかな。
 構えず、視聴継続。


『三ツ星カラーズ』01.「カラーズ」

 原作漫画未読。
 『苺ましまろ』を思い起こさせる内容……別にそっくりだという訳ではないが、雰囲気的に。
 小学生少女達の、ウダウダ〜とした日常をコミカルに描く。
 異常に高いという程ではないが安定した作画と、上野の街中をリアルに描き出す背景が印象的。
 チョイチョイ可笑しいところはあったけれど、心を鷲掴みにされた、とまでいかず。
しかし波長の合う人にはたまらない、ハマってしまう作品だろう。
 キャラや空気に馴染み、面白く感じる度合いが上がっていくことを期待して、もう少し視聴継続。

2018年01月12日 金曜日
『25歳の女子高生』01.「それは突然の再会」

 原作Webコミック未読。
 25歳の女性が、辛い思い出しかなくその後の人生を歪めてしまう原因となった高校時代に、若返りしてタイムスリップし、やり直そうとする……話かと思えば、そのまんま「25歳女性が制服を着て従妹の代わりに高校へ通う」内容。
 25で若く見える人も居れば、ホントの高校生なのにオッサンオバサンに見える生徒も居るから、まあナシでもない設定(自分でもそういうの描くし)。
 五分アニメというキツい時間制限があるとはいえ、かなり強引にストーリーが進むなあ、と思えば、お話よりエロの路線なのね。
 悪い、と言うのは気の毒だけど、最重要ポイントだろうにもう一つ冴えない作画。
 これは、ここまで。


『刻刻』01.「㐧一刻」

 原作漫画未読。
 大学新卒らしい女性が入社面接を受ける様子に、断片的なシーンが挿入される、余り興味を喚起されないアバン。
本編でも、そのヒロイン以外はむさ苦しいオッサンからジジイばかりであり、イイ歳の男性保護者が付いている園児をわざわざ誘拐するバカ犯人達も含め、これはちょっと……と思えてきたところで。
 突然の異次元展開。
時間を停止させる能力?を持つ一家なのね、なるほど。
 「時間停止」の「時間制限」が厳しくなさそうなところとか、その特性を分かり易く演出してあり、乗り込んだ誘拐犯アジトから家族を救出して第一話は終わり、とばかり。
 ここで更に黒幕一味を登場させるとは!
なるほど、誘拐も含めて何者かの計画な訳ね。
一家と同じ能力を持つ?その黒幕からの逃亡(家族を残して)までが、描かれた。

 後半、能力発現から俄然面白くなっており、引きつけられる。
 正直、画面の作りは普通程度だけれど、とにかく「えっ?」と思わせられるストーリー。
 次回を見ないって訳にはいかない、強いツカミ。


『citrus』01.「love affair!?」

 原作漫画未読。
 少女漫画風のキャラクターなので、そういう可愛らしい内容を予想したが……大違い。
掲載誌は「百合姫」なのね、なるほど。
 親同士の再婚に伴い、可愛い妹あるいは美人の姉が出来、ひとつ屋根の下同居することになるという、古式ゆかしいドキドキの少年漫画パターン。
大きく違うのは、主人公も女性なことと、優等生なはずの妹が教師と不純異性交遊している、今後の展開がしやすい便利な背景を持つこと。
 既に「お手つき」である妹は、姉を押し倒し唇を奪うことにまるで抵抗がなく、必死に抵抗する意外と純情な姉の気持ちを意に介さない。
 レイプまがいとも言える強引な行為から恋愛関係が始まるパターン、昨今はさして珍しくないが、双方とも美少女であるため、男性視聴者からすると現実味が薄く「ファンタジー」寄りであり、生々しさがキツくないな。

 男が好きなはずのノーマルな(それを「ノーマル」とか表現すると最近は差別的考え方になる?)姉は、この突然の関係を受け入れられるのかどうか。
 姉を押し倒した妹の本意は、単純に一目惚れ・不純同性交遊に巻き込み口止めしようと・今後の利用価値を考えた計略の一環、どれ?
 作画的には及第点で、女の子達が可愛く描けている。
 しばらく見てからの判断で。

2018年01月11日 木曜日
『学園ベビーシッターズ』01.

 原作漫画未読。
 保育園・幼稚園物は一ジャンルを成しているが、その派生パターン。
学園に併設してある保育室で、子供たちは「ベビーシッター部」が部活として世話する、というのが新機軸。
とはいえ、仕事として保育を受け持つ年長男性が存在し、主人公は、そこで子供らを見るのと引き替えに衣食住・学校生活の全てを保証してもらっているのだろうから、純粋に部活で成り立っている訳ではなく。
 学校の保育室、ということでは、予定していなかった・早すぎる生徒間の妊娠で誕生した子供を預かるのか、と思ったけど、「職員の子供」なのね、常識的な設定。

 主人公の立ち位置、保育環境、幼児達が抱える問題、周辺からの目線など、そんなに厳しいものではなく、ビジネスライクで冷たい理事長のイメージすら一話目にして崩されてしまうので、次回以降の引きとしては弱い。
その代わり、幼児・その親の教員・主人公同級生含み、登場キャラみんな性格良い描き方のためストレスがなく、楽に見られる。
 もう頼れる親は居ないんだ、ということを実感し、泣き出す主人公にホロリ。
 子持ちシングルマザーの美人教師が、子供の扱いが上手く、真っ直ぐな主人公に好意と「一緒に暮らしたら家庭が上手く回りそう」という打算を持ち、接近してくる……なんて話だと好みだなあ。
 気軽に視聴継続。


『伊藤潤二「コレクション」』01.「双一の勝手な呪い/地獄の人形葬」

 原作者の漫画は、いくつか読んだことがある、ぐらいの知識。
 「双一の…」は、ホラー作品と言って良いのかどうか。
恐ろしい事態こそ起きているが、その元凶はハッキリしており、犯人である双一に感じるのは不気味さよりもコミカルな間抜けさだったり。
 ダメ人間ながら、いじめられるようなフラストレーションを抱えることなく、それどころか自己評価は相当に高い双一。
呪いを掛ける相手の選択も、復讐や自己防衛によらず、独善に基づいてはいるが「善意(その押し売り)」ですらある。
 もっと身近に憎いだろう兄・姉はさして酷い目に遭わせない、「そうすると自分の生活が円滑に行かなくなる」ことを自覚しているからか、ズル賢い。
 そういう間の抜けた、悪意すらそんなに持たず振るう呪いのパワーが、笑い事で済まないほど凶悪なモノだ、というのがまあ、恐ろしいところかな。
しかし、『リング』『呪怨』の大本となる呪いの実体だって、何を考えてその行動を取っているのか実際に喋らせたりしたら、相手への具体的な憎しみから来ているものではなく、こんなモノなのかも知れない。
 ラスト「人を呪わば穴二つ」のように返ってきた呪いを受けて……という黄金パターンにせず、驚くぐらいアホなオチになってしまうのが可笑しい。
ホラー・コメディーと言うべきか。

 もう一本も、少女が人形になってしまう不気味で悲しいストーリーではあるけれど、「可愛い人形になった」ことでは薄れなかった親の愛が、「日々気持ち悪くなっていく娘人形」に対しては冷めていく、人間の・親の勝手な本性を晒していて、可笑しく、怖い。
 今回は二本とも独自の魅力と見応えがあり、面白かった。
 作画・演出とも必要十分。
 最後まで見続けてしまいそうだなあ。


『ポプテピピック』01.「星色ガールドロップ第1星『君だけに教えるよ!』/POP TEAM EPIC(作・神風動画)/POP TEAM EPIC
(作・スペースネコカンパニー)他」

 原作は、単行本を既読。
恐ろしくセンスの飛んだ漫画で、分からない・ついていけない読者を結構な数、生み出してしまいそう……かくいう自分も、面白かったりポカーンだったりした、それでも単行本を最後まで読まされた辺り、パワーのある作品なのは間違いないところ。
 四コマの一部、強烈な絵やセリフを読者が勝手に抜き出し、色々な物事へのツッコミに使うことが多い。
 アニメ。
 原作の萌え幼馴染みウソネタをまず入れ、後は順不同、ブツ切れで並べた感じ。
やっぱり、面白かったり??だったり。
 主人公少女二人をベテラン男性声優(原作で希望していた)にあてさせているのが、斬新というか違和感というか無茶苦茶。

 放送時間半分時点で一度エンディングが入り、三十分二話構成なのかと思えば、後半で始まったのは前半と同じ内容。
『涼宮ハルヒ』「エンドレスエイト」のようにわざわざ同じ話を作り直している訳ではなく、本当にそのまま、もう一度流している。
何というか、よく『ジョジョ』のネタで貼られる「な、何を言ってるのか分からねーと思うが」という衝撃の展開。
 声優だけ前半と変わっており、一人は女性なので聞きやすい……えええ三ツ矢雄二・日のり子の『タッチ』主演コンビ!どうかしているキャスティング。
 笑う・ポカーンとする、両方の視聴者を生み出すだろう、まー思い切った作り。
こんなことするのは今回だけ?毎回このやり方を通すと面白味はドンドン薄れてしまうが。
 次回どんな無茶するのか、そこを楽しみに見よう。

2018年01月10日 水曜日
『スロウスタート』01.「はじまりのどきどき」

 原作四コマ未読。
 ほとんど美少女ばかりでキャッキャウフフと展開する、萌えアニメ。
そういうジャンルで絶対に必要とされる作画レベルは、文句なく高い。
一話目だから、ということもあろうが、さして必要ないと思われる背景のその他キャラまで細かく動かすなど、気合いが入っている。
 嫌なアクなどなく、良い子ばかりのメイン少女達は残らず可愛い。
ヒロインをお世話するお母さんは女子高生制服も似合うぐらい若くて無駄に巨乳だな……と思ったけど、両親は別におり(でもやっぱり若い)、彼女は従姉妹。

 特にはみ出すところのない学園萌え作品設定、だったが、ラストで、ヒロインは浪人しており同級生達より一歳上だと明かされる。
現実なら引け目になりそう、しかし緩いアニメであり、このコンプレックス?がどうストーリーに関係してくるかは未知数。
干支とか、小学生の頃に好きだったプリキュア、中学の時に流行ったものなんかを話し合ってる時、ボロが出そうになったり。
ストレートには、ヒロインズ団体行動の折、かつての同級生と出会ってしまう事でハラハラさせるとか。
 ほのぼの、ふわっとした第一話なのに、そういうストレスを作品に加えてくるのかどうか……
 多少気にしつつ、とはいえ油断して気楽に、視聴継続。


『サンリオ男子』01.「はじまりはポムポムプリン」

 サンリオの有名キャラを使ったメディアミックスのアニメ。
 異世界の「サンリオ王国」か何かを設定し、キャラクター達がそのまま大集合して活躍するコメディー、あるいは美少女のキティ・温和でノンビリした少年ポムポムプリンといった風に人体化させて展開。
もしくは仮面ライダーのフォームチェンジみたいに、「キキララの星の力」「マイメロディのマイペースさ!」を召喚し、主人公が身に纏う形で戦う?日常の事件を何となく乗り越えていくようなストーリーとか。
 そういう物を予想したけれど、どれも違い、普通の高校生によるまっとうな学園物。
「サンリオキャラが老若男女問わず大人気」程度のパラレルさもなく、格好いい男子が可愛い物好きだと、少々奇異に受け取られるリアリティー。

 美少年が多数登場することで、女性視聴者向けのフォーマット。
 気楽な美形萌えアニメ、と単純に言わせるには、「お婆ちゃんと行き違ったままの死別」などシンドイ・重いことまで描いており、何というか変わった作品。
短く見せられたイメージでは、サンリオ好き男子達は皆、辛い過去を背負っているようであり、それをサンリオキャラが・キャラ好きが結びつける友だちとの交流が救っていく構成になるのかな。
 作画は良好で男の子達がキレイに描けている。
 嫌味無く、男性視聴者でも見られる内容。
 今期、継続視聴本数さえ少なければ、見続けても良いんだけど……


『ポチっと発明 ピカちんキット』01.「カンニングラス」

 アニメオリジナル企画。
 『ドラえもん』……いや、ただもらうのでなく自分で工夫して発明品を完成させる辺りは『キテレツ大百科』。
しかし、その秘密道具が未来科学に基づく不思議な物でなく、現在技術でフツーに実現可能だったりするのが目新しさ、かなあ。
 ホントに動いて自律行動できる相棒ロボットはともかく、サブタイトルのカンニングラスや今後の発明品は、CMを見ると実際に発売するつもりなのか、「発明品データ」としてファイルに閉じるだけなのか。
 自らの欲望に忠実で、アクティブに行動できる主人公は、男の子向けアニメとして正しい性格付け。
失敗し、女の子にビンタを食らっても諦めないメンタルの強さも気持ち良い。
 30分枠のラスト10分は、実写によるバラエティーコーナー。
ここはどうでもいいんだけど……まあ、目先が変わって子供は楽しめる?


『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』01.「出発!!シンカリオン E5はやぶさ」

 「ジェイアール東日本企画・小学館集英社プロダクション・タカラトミーの3社によって立ち上げられたプロジェクトにより開発され、2015年3月16日 から展開されている「新幹線」から変形する巨大ロボットならびにタカラトミーより発売されるプラレールの玩具シリーズ(Wikipedia)」を元にす る、メディアミックスのアニメ。
 謎の巨大な敵が登場、父親の働く秘密基地に入り込んだ少年が、非常事態に際し、高い適合率を示して巨大ロボの操縦者になる……まあ『エヴァンゲリオン』。
原型がそこにあることは、制限時間のデジタル表示、メガネをクイッと上げる司令官、壁面中腹部にあるコントロールルームの強化ガラスにパンチを打ち込みヒビを入れてくるロボット、等々、隠す気も無いというか堂々と主張してきている。
 それが単に「パクリ」然として終わっていないのは、子供向けアニメとしてスッキリ分かり易く、前向きで爽やかな内容に整理してあるから。
「お父さんの役に立ちたい!」と真っ直ぐ言い放つ主人公少年の言葉に、元となる作品を踏まえ、胸が熱くなる。

 謎の新幹線に奇跡の適合者として乗り込み、変形する巨大ロボットを操縦して大好きな父親の窮地を救う、嫌味の無い、楽しい嬉しいストーリー。
子供でも、ヒネたジジイでも、素直に見られてしまう。
 今回は、主役メカの戦いまで到達せずに、続く。
本格大活躍が始まるのだろう次回を、楽しみに待ちたい……まさか「見知らぬ天井」見上げてたりしないよね。

2018年01月09日 火曜日
『剣王朝』01.

 中国のWeb小説を原作とするアニメ。
 製作は、お馴染みハオライナーズではなく、EMTスクエアード……『くまみこ』『恋愛暴君』を手がけている日本の会社みたいだけど、雰囲気がまるっきりハオライナーズというか中国アニメなのは、向こうの市場を狙い、受けるように調整した結果なのか。
 一話目、脚本こそ李昶という中国の方らしい名前だが、監督・演出・作画には日本人名が並ぶ。
うーん、制作会社がこれ以前に手がけたアニメは、クオリティーとしてここまで低いものではなく、なんでこうなってしまったのか不思議。
予算・時間がなかったから?それとも、本当に「低いレベル時のハオライナーズ作品に準拠する作り方でなければ中国では受け入れられない」からなのか。

 三十分、一応画面を見ていたはずだけど、サッパリ内容が入ってこない。
 冒頭、酒場で賭けに興じる男達に澄ました顔で参入しながら、具体的描写はないがイカサマをしたらしく泡を食って逃げ出す男、ってシーン、どうしても必要?
その後の戦いと彼は関係なく……落雷爆発にいつの間にか巻き込まれていたらしいけど、余りに散らかった印象。
もっと滑らかなストーリーにするのは、「並」ぐらいのライターにリライトを頼んでも、簡単なはず。
 中国アニメ独特のクセというかアクが好きでなければキツいスタート。
 視聴終了。


『刀使ノ巫女』01.「切っ先の向く先」

 アニメオリジナル企画。
ライトノベル辺りの原作がありそうな設定やキャラクター配置なのに。
 出現した魔物に対し、超常の技を振るう少女チームが立ち向かい、勝利を収める、大変によくあるプロローグ。
ここに緊迫した雰囲気や独自の演出、作画のパワーを乗せて「ならではの魅力」を醸し出すのがツカミとして重要だけれども……ごく普通。
 続く剣術試合の模様、地味だけどリアルではあるのかな?しかし、今回ラストでは数メートルを軽々と飛び越す超絶身体能力を示している訳で(特殊なモードに入っているとはいえ)、もう少しアニメ的に面白くしても。

 クライマックスで突然、偉大な存在らしい当主に襲いかかる少女、その理由も知らず彼女を庇って逃げ出すヒロイン。
こうなるに到る経緯は次回以降示されるんだろうけど、興味が湧くというより、置いてきぼり感。
せめてヒロインか、その友人ぐらいは、非常識な襲撃少女に突っ込みを入れた方が良かったのでは。
 まずまずの作画クオリティ。
 ヒロイン達の背景が彫り込まれ、好感度が増せば、面白味も比例して上昇するだろうか。
 こういうジャンルに初めて触れるお客様向け。
 視聴継続の意欲は弱め。


『グランクレスト戦記』01.「契約」

 原作ライトノベル未読。
作者は『ロードス島戦記』の水野良なのか、超ベテラン。
 しかし……アニメ化に際しての改悪?設定や状況を物語に乗せてしっかり伝えようという努力が圧倒的に不足しており、知らない人達に、何だか分からない危機が訪れ、困ったことになったらしい、というような、まるで他人事であり気持ちが入らない導入。

 続く本編も、冒頭へのフォローが上手く入るでもなく、キャラの行動・心の動きは分かり辛く……パターンで理解できるとはいえ、感情移入したり魅力を感じるのが難しい。
 演出は無難ながら緊張感や迫力に欠け、作画的にも強く引きつけられるクオリティーでなく。
 次回以降に気になる・期待を持てそうな要素が少ない。

2018年01月08日 月曜日
『働くお兄さん!』01.「宅配便のお兄さん!」

 5分枠のアニメオリジナル企画。
 さして動かないFlash?アニメ。
 キャラの個性付けにクセはあるが、他に引っかかりのない淡々とした内容で、良いだの悪いだの語るような作品でなく。


『ゆるキャン』01.「ふじさんとカレーめん」

 原作漫画未読。
 タイトルから、ゆるさは伝わってくるが、「キャン」って?と思えば「キャンプ」か。
『ヤマノススメ』にもキャンプ描写はあったけれど、そこに特化する内容かな。
 息が白い、焚き火がないと耐えられないような気温下、屋外でぐうぐう寝ていたらカゼ引くどころか生命の危機となりそう。
恐ろしく丈夫だなあ、なでしこ。
もっと過酷なキャンプでも平気そう。

 キャンプで焚き火は面倒だとか、薪拾い・着火についての細かな知識など、「そうなんだー」があり、楽しい。
穏やかな大塚明夫のナレーションによる、有無を言わさぬ説得力もあり。
 無口・無表情気味ながら対人スキルに問題はなさそうなリン、おバカさんのなでしこによる出会いが、寒い・暗い・他に誰も居ないキャンプ地をバックに、ホッとする暖かさを生み出していく、この作りは上手い。
 キツい寒冷時期キャンプの楽しさはよく分からないな……と思わせて、満月の下、凜とした姿を見せる富士山の風景を独り占めする(劇中では二人が分け合うけど)喜びで締めるのも、なるほどの構成。
 食べるラーメンの演出は『小泉さん』に負けないぐらい力が入っており、全体に作画良好。
 しばらく見続けたいと思わせる第一話。


『ラーメン大好き小泉さん』01.「ヤサイマシニンニクカラメ/まーゆ/こってり」

 原作漫画未読。
 タイトルを見知らなかったため、最初「小池さん」と空目してしまった。
別にこの作品、「ラーメン大好き小池さん」でも良かったような……権利関係でモメたり、もっと現実的には読者・視聴者から文句言われるのを恐れたものか。
 内容、ラーメングルメ物。
 マー油って具体的にどういうものなのか知らない、って程度のラーメン知識だったため、興味深く見てしまった。

 他者を拒む無表情美少女と、可愛い子大好き!な少女の掛け合いが基本。
 愛するラーメンを食べ、満たされる小泉の扇情的な表情などよく描けており、男性向け微エログルメ物としても問題のない仕上がり。
 気楽に見続けられそう。

2018年01月06日 土曜日
『宇宙よりも遠い場所』01.「青春しゃくまんえん」

 アニメオリジナル企画……漫画の原作がありそうな内容に思えるけど。
 宇宙飛行士を志望する少女達の物語、とか短絡的に勘違いしてしまった、ちゃんと「宇宙よりも遠い場所」って書いてあるのに。
 南極を目指すのね、余り馴染みのない目標設定。
凄く寒いとか各国基地に越冬隊が居るとか、ウィルスで壊滅状態になった人類最後の砦だとか氷中に物体Xが眠っているといった、ごく表層的な知識しか無いなあ。

 南極旅行……調べると、百万円ではまだちょっと足りないかな。
ツアーだと、自由行動・時間は酷く限られると思われ、小淵沢が目的を果たすのは難しい、というかほぼ不可能だろう。
母親が最期を迎えた同じ南極に出向くことで自分の気持ちに落とし前を付ける、それが為し得れば良いのか。
 しかし、ヒロイン・マリは、そんな旅に向けて貯金している訳でもなかろうし、百万円以上もポンと出してくれるほどお金持ち家庭でもなさそう。
どうするのかな……南極船に従業員として乗り込む?
ヒロインの問いかけに、答えは次回まわしにするぐらいだから、何かアイディアがあるんだろう、期待。
 冴えない少女が、友人を介し、大きな目標に向けて動き始める、安定した内容。
 掴まれて目が離せない、ということではないけれど、しばらく様子見してみたい。


 あけましておめでとうございます。
……もう六日ですが。

 なかなか更新できず、申し訳ないです。
 今年は、気合いを入れ直して頑張りたいと。
 前期最終回の感想など書けないうちに、もう新番組ラッシュ。


『アイドリッシュセブン』01.「shaking your heart」02.「はじまりのステージ」

 スマートフォン向けアプリゲームが原作らしい、未プレイ。
 初回は二話連続の一時間スペシャル。
冒頭、アイドルグループを演じる男性声優さん達が顔出しで登場。
今更言うことでもないだろうけど、昨今の声優さん達は男前だなあ。
ホストクラブっぽさすら感じてしまうほど。
 しかし…男前が、タイトル通り七人も登場、ということは女性向けアニメ。
そうなると基本的に視聴対象外だなあ、と思いつつ見て…いや、結構面白い。

 ド新人の女性マネージャーが就任、初顔合わせの男性アイドル七人を手際よく紹介し、イキナリ「選別して四人落とす」ことを社長から求められたマネージャーの苦悩でツカミ。
前述した通り「セブン」というタイトルなのだし、結果は分かってるんだけど(笑)、引き込もうという工夫が結構。
 マネージャーが、一人も落とせない、と考えるのは決定路線、しかしそう思わせるに足るエピソードや時間的余裕は全然不足しているような。
 第二話も、ストレスなく見られて気持ち良いものの、人間そうはいかないでしょ……という乗り切れなさも少々。
 そこは、日常癒やし系アニメを見て、「こんなにほのぼのばかりで生きていけるかあ!」と突っ込むような見当違いっぷりだと思われ。
その作品鑑賞に向いているかいないか、掴まれたか掴まれなかったか。
 作画はキレイだし、ステージ演出も頑張っている。
男性視聴者からしても、女性マネージャーが可愛く、しかも真っ直ぐ頑張るキャラクターなので、好印象。
 今期の継続視聴本数によっては見続けても良いクオリティーだけど……

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17/10-12の日記を読む