ときどき日記 2018/07-12

2018年12月28日 金曜日
『愛玩怪獣 大暴れスペシャル』

 短時間アニメを全部まとめて放送してくれる、予想通り一話目以降を見ないまま終わってしまった自分のような不真面目視聴者には、有り難いスペシャル。
 一話だけでは「変な怪獣が暴れる様子をチラッと見せた」だけとしか思えなかった内容も、続けて最後まで見ることで……いや「変な怪獣達が暴れる様子を次々に見せた」以外に何も無い。
 破壊の恐ろしさが伝わるエピソード、脅威を感じない意味不明気味なモノ、ちょっと楽しげな内容などバリエーションがあり、もう少し時間を掛け、動画コンテ的な画面も手を入れて作り直せば、「面白い!」という評価になったかも知れない、けど……
 実際は、変なアニメ、としか言い様がなく。


『RELEASE THE SPYCE』最終12話.「ツキカゲは永遠に」

 スパイ……というより、少女達による正義の忍者、『キングスマン』的活動を描いたアニメも最終回。
 ヒロインらの中に裏切り者が居ることは、ずっと引っ張られてきた伏線だけれども、その正体は余りにも意外すぎるため「どう見てもお芝居」だとしか。
そうでなければ「ギリギリで成り立っている作品構造の崩壊も構わず、視聴者を驚かせたかった」制作者の、リスクが大きすぎる賭け。
 非情なスパイの実情、なんて描いてきてない訳で、百合百合楽しいクラブ活動的な世界観を、ラストに来て台無しにするとはちょっと考えられず。
結果は……ですよねー。

 悪の組織が企む、非効率的な最終計画。
しかし、顔のある悪側キャラがほぼ壊滅した状態での決戦なため、いっそ「頑張れモウリョウ」と応援したくなるぐらい。
 モウリョウ幹部を斬り、直接殺したのではないものの転落死を見過ごすモモ。
命は助けて罪を償わせても良かったろうが、この辺がまあ、次世代師匠となるべき成長の証しか。
 ツッコミ所は山ほどあるシリーズ。
それでも、極端に馬鹿馬鹿しくはせず、要所を(多少)締める構成に出来ていたと思う。
 基本的にレベルの高い作画だけど、ハッキリ分かるほど崩れる回があったのは残念。
 労作。

2018年12月27日 木曜日
 衛星で放送された映画『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』を見る。
 中国映画。
 『ウルフ・オブ・ウォー ネイビー・シールズ傭兵部隊 vs PLA特殊部隊』の続編……らしい、独立した映画として見てたなあ。
説明不足はあったのかも知れないけど、組織からはみ出した超戦闘力を持つ男が邪悪な敵に対し単身戦いを挑む、というだけの筋立てなので、パターンとして問題なく理解できる。

 荒れる内戦の国、巻き込まれたその国の民間人に対し、中国が実に人道的な対応を示す。
主人公が過剰な献身を見せるのはまだしも、中国自体が、まあハリウッドにおける単純なアクション映画の「アメリカ」像と重なる描かれ方になっており、何とも。
 「中国を良いように描きすぎじゃないか?」とは思うけど、アメリカだって別に正義の国じゃないし。
いずれ、こんな感じで弱い者達の味方・中国を強く打ち出す、エンターテインメントとして優れた作品が多く生み出されるようになったなら、さして違和感なく(アメリカ過大評価映画と同程度の違和感で)見てしまうようになるかも。
 かくいうこの映画だって、激しい銃撃戦と大爆発、憎々しい敵をブチのめす体を張ったアクション、隙だらけのストーリーながらも気楽に見られる娯楽作品として、水準以上の出来。
 ラストに写される中国パスポートの「外国で困難に陥った人、あなたの後ろに強い中国が付いていることを忘れないで下さい」というようなパワーワードに、のけぞる。

2018年12月25日 火曜日
『アニマエール!』最終12話.「One for All, All for One」

 失敗の危機を乗り越え、見事なパフォーマンスを披露したチア部。
 しかし、呆気なく大会敗退。
余りにもアッサリした終わり方に、笑ってしまう。
ヒロイン達が目指したのは「自分達らしく精一杯大会を楽しむ」ことなのだろうから、それが果たされた以上、勝敗はどうでも良いのかな。
 安定した作画で、可愛らしく元気な少女達が頑張る様子をコミカルに描いてあり、負担なく最後まで見られた。


『ひもてはうす』最終12話.「緊急特番!豪華キャストがひもてはうすの3ヶ月を振り返るSP」

 作られたストーリーと、声優さんを追い込んでのアドリブ合戦で見せる、今期『でびどる!』と同様のアニメ、最終回。
 どちらが面白かったかというと、うーん……甲乙、丙丁付けがたい感じ。
CGモデルの出来はこちらが少し弱いか。
でも苦し紛れアドリブの掛け合いは、こちらの方が好み。
 キャラの超能力設定が後半ほぼ無意味になってしまうとか、実にいい加減だけど、それも含めて「味」。
 司会ネコの発言に厳しくツッコミ返すところ、好きだった。
 声優さん達さえ確保できるなら、モデルデータを使い回し、すぐにも二期を始められそう。

2018年12月24日 月曜日
『ウルトラマンR/B』最終25話.「朝日のあたる家」

 うーん、最後はちょっと詰め込みすぎ。
せっかく登場した湊家母がストーリー進行を邪魔する形になっており、それがあっても負けてしまうラスボス怪獣は余り強く見えず、その間に慌てて明かされるアサヒの正体には「??」。
 特にアサヒ、まあまあそんな感じの設定なんだろうとは思っていたけれど、「時間がないからこれで納得しといて」と言わんばかりの駆け足説明をするぐらいなら、ヒネリなく普通の妹にしておいた方が良かったのでは。
「本来、母から生まれているべき可能性の娘」という彼女の有り様はもっと上手く描けたはずだし、(美剣のせいで)誕生できなかったアサヒが美剣の魂を救済する流れも、感動的にできたはず。
 都合良く彼女が帰ってくるラスト、家族を中心に据えたシリーズの締めくくりとして妥当ながら、やっぱり、うーん。

 自分にとって『R/B』は、愛染マコトという強烈なキャラクターに尽きる。
巨大企業の社長で、社員一人一人に気を遣いカリスマ性を持ちつつ、社員を道具として扱う非情さもある。
憎んでいるのか愛しているのか「ウルトラマン」という存在に強烈な思い入れがあり、主人公兄弟の変身後に厳しいダメ出しを連発し、「ウルトラ」には珍しくメタな発言(「二週間もクズグズ悩みやがって」)までする自由さ。
 自身がウルトラマンオーブダークノワールブラックシュバルツに変身しても、正義か悪か容易に分からせない複雑さ(幼児性?)があって、好きだったなあ。
決して主人公らの味方ではないが、状況と機嫌によっては「邪魔な敵」相手の共闘は成り立つ関係。
 発想元は、スーパーマンと同等の身体能力を手に入れたレックス・ルーサーだろうか。
人間として求めた圧倒的な金も権力も些細なことにしてしまう、「無敵で永遠のスーパー自分」へとルーサーが変わってしまったなら、自企業の利益とか陰謀・武装を用い他者を潰すことなんかに興味が持てなくなって、つい正義側に付いたりもしちゃうんじゃないかなあ。
 とにかくこの愛染が面白かっただけに、途中での退場は残念だった。
彼の行動理由が「宇宙人の憑依によるもの」で、しかもその宇宙人が呆気なく取り除かれてしまうのも、残念。
 せめて最終回周辺での再登場を期待したけど、果たされず。

 カメラアングルや演出に強いコダワリがあり、ミニチュア特撮の意地を感じさせてくれる巨大バトルが、毎週見られるのは嬉しかった。
 ムダに美人で陽気な湊母、良かったな……眞鍋かをりにはビックリ。
 防衛軍が出てこないのも珍しくない最近のウルトラシリーズだが、「ホームドラマ」を主軸とすることで、余り気にさせないよう作れていたと思う。
 戦いを経て、ウルトラの力を含め何も失われていない、どころか家族が増えさえしているという、ハッピーすぎるエンディング。
 シリーズ後半での息切れや構成不備が残念ではあるものの、楽しくて元気な、十分見る価値のある作品だった。

2018年12月23日 日曜日
『SSSS.GRIDMAN』最終12話.「覚醒」

 ほとんどの謎について、投げ出したり思わせぶりに(劇場版へ?)逃げたりせずキッチリ片を付け、引きこもり?少女が外の世界へと回帰する物語として、照れず感動的に締めくくったのは良かった。
 ただ……原典『グリッドマン』実写シリーズをほぼ見ておらず、基本設定の理解さえ出来ていないため、どうやら実写シリーズの続編あるいはスピンオフとしての性格を持つこのアニメについて、分かり易い・全て分かった、とは個人的に言い難く。
「ウルトラマン」ほどのメジャータイトルではないからこそ、自由にやらせてもらえたのがこの作品の強みであり、誰でも知っている原作ではなく周知の設定でもない、というのが弱みでもある。
 逆に、今『グリッドマン』を見たなら、「あー、アニメでやってたこと、使ってたワザはこれか!」と楽しめるかも。

 「涼宮ハルヒ」ライクな、世界の神であるアカネ。
その友達として作られた六花は、その役割を大きく越える「独立した個人」としての行動が欲しかったかなあ、アカネにビンタして「大嫌い!」と言うとか。
そうでないと、アカネを失った世界が健全に存続していくとは思えなくなってしまう。
いや、アンチやアノシラスといった想定外の存在は居るのだし、神なき世界をどうにか維持していくのかな。
 「エヴァンゲリオン」以降、を感じさせる展開や演出に、次世代の正しい進化を期待したけれど、「突然流れる唱歌」「実写映像」など、乗り越えるのではなくオマージュ、並ぶことをゴールと考えるような部分が見られたのは惜しい。
そもそもが完全オリジナル企画ではなく、『グリッドマン』だということもあるのか……実写映像は特撮シリーズと繋げる意図が強いのだろうし。
 作画レベルは最後まで非常に高く、巨大アクションに迫力とカタルシスが溢れ、引っ張っていく物語の作りも上手い、毎週楽しみなアニメだった。
 続編は、このオチからすると難しそう。
 次は、防衛組織の有り様やU40設定を突き詰めて『ザ・ウルトラマン』、あるいはシリアスを貫き通す『マイティジャック』、恐ろしく強いヒーローが凶悪な怪獣を無感動に倒していく『ワンパンマン』テイストの『レッドマン』など、アニメ化を期待したい。

2018年12月22日 土曜日
『でびどる!』最終12話.「新しいMAP」

 前回は、描いた一枚絵を切り取って棒の先に貼り付けたモノを、手で動かし、それを撮影する手法……「手法」って言えるかは分からないけどもまあまあ定着した表現……まで展開。
声優さんの演技でもっている作品なせいか、それでも通常回とほぼ遜色なく見られてしまった。

 やりたい放題アニメ、最終回。
 追い込まれた声優さんの暴走発言が可笑しく、シリーズを通し、結構笑わされてしまった。
 ふかわりょうは割合好きなんだけど、当たりが柔らかくて何でも認めてしまうせいもあり、ツッコミ役としてはパワー不足を感じる。
 最終回のステージシーン、気合いを入れたという自己申告通りなかなか頑張っていて、そこらの正統アイドルアニメ並に……よりも?見応えがあった。
 「音声・音楽をカットするなら、アニメの動画をネットに上げても良い」という、見慣れないテロップが衝撃的。
紙芝居回でも普段と変わらず見られるぐらい声優さん命のアニメなので、音さえ削ってくれればソフト化の際にマイナスの影響を与えないだろう、という読みか。
 面白かった。
 二期があっても良いけど、アイドルとしてのネタは出尽くしたかと思えるため、仕切り直して新作とした方がスタッフは楽なのかな。

2018年10月27日 土曜日
『叛逆性ミリオンアーサー』01.「過去への叛逆」

 原作は複数機種にまたがるオンラインカードバトルRPGなのか、未プレイ。
 主人公チームが、それぞれエクスカリバーを持つ一万人の敵相手に無双する、「状況説明よりバトル画面で引きつけたい」アバン。
今回は、そこに到るまでの経緯が物語られ、ラストでこのバトルに繋がる構成……は、いいんだけど、ストーリー部をしっかり見た後でも、突然始まった冒頭鑑賞時と設定等の理解度がさして変わらない。
 エクスカリバーを持つ百万人のアーサーを倒すため、ヒロインをリーダーとするエクスカリバー持ちチームが編成された。
……そう言われても、なんだけど、ゲームをプレイした人達、及び「細かいコトはいいや」という鷹揚な視聴者には問題ないんだろう。
『ドラクエ』『FF』だって、「どうして敵モンスターを倒したらお金が手に入るの?」「王様は自分トコの兵士に魔王を倒しに行かせれば?」といった疑問への答えは「そういうゲームなんだから気にしないで」な訳だし。

 最初から、中休みを入れて二期作るのが決まっている、というのはなかなかの自信。
 コミカルな内容で気楽には見られるが、一万人相手に圧勝するヒロインチームなら百万人相手でも何とかなるでしょ、と思えて、物語への興味は薄めになってしまう。
 チームやサポート妖精から好みのキャラを見つけ、推しつつ楽しむのが作法なのかな。

2018年10月26日 金曜日
『ツルネ ―風舞高校弓道部―』01.「少年は矢庭に」

 原作ライトノベル未読。
原作本の出版とアニメ制作は、京都アニメーション。
 さすがに作画・背景美術共に隙がなく、画面から意識をそらさせない完成度。
 弓道部の活動内容、置かれている現状を、弓道に対し鬱屈した思いを抱く主人公、及び周囲の新入部員たちの目を通して描く、分かり易い第一話。
強く引き込まれる、ということはないが、見続けるウチに面白味を感じさせてくれそうなキャラ編成ではある。
 女子部員も存在するようだけど……やっぱり男子キャラが中心なのかな。
京アニなら『Free!』タイプの作品?
 女性視聴者がメインターゲットかと思われるので、個人的に視聴意欲は低め。

2018年10月22日 月曜日
『INGRESS THE ANIMATION』01.「Beging - Danger - Message」

 原作スマートフォンゲーム未プレイ。
話題になっていたので、概要を知っている程度。
 アニメに向いた題材かは分からず、どういうストーリーにするのか、と。
 何しろスローなスタートで……いや、色々なことは起きているしキャラが出て謎も蒔いてあるんだけど、地味であり、特に掴まれるような所がない。
 アクション含む画面的なクオリティーは、結構頑張っていると思うんだけど。
 今期も視聴限度を超える本数のアニメが始まっており、その中で見続けさせるには、一話から強力に「ここが面白くなります!」というポイントを撃ち出していかないと厳しい。
ゲームを楽しんだ人なら面白がれる内容になっている、なら良いが。

2018年10月21日 日曜日
『CONCEPTION』01.「俺の子ども!?」

 原作ゲーム未プレイ。
原題『CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ!』ということから、アダルトゲームかと思わせるけど、PSP、後にPS4でリリースされてるのね(15才以上対象ではある)。
 アニメの内容は、うーん……
学校の屋上でヒロインから妊娠の告白を受ける主人公、その最中に出現した魔法陣に吸い込まれる二人、謎の場所へと移動したけれど現状認識を置き去りに「相 手が居ない妊娠なのよ」と話を続けるヒロイン、その彼女は口から魔物を出現させる、殺されようとする主人公は突然に剣を出現させ魔物瞬殺、体に出現した謎 の文様を視認した二人は「ペアルック」と楽しげに笑う……
 もう、ムチャクチャ。
 事態の説明を「詳しくは公式サイトへ」で済ませようとしたり(でも結局長々と説明する)、意図的にバカアニメを作ってるのかなあ。

 この作品で「バカ」は「異世界を救うため12人の巫女と子作りをする必要がある」という設定に限定して良いはず、他までグズグズにしては、最大のポイントがぼやけてしまう。
 妊娠の告白・アホなヒロイン・彼女から出てきた魔物相手に高い戦闘能力を発揮する主人公、辺り、削除あるいは後回しで良い。
 馬鹿馬鹿しい笑いを作るには、しっかりした構成や演出が必要。
そうでないと、ただ「雑」な作品になってしまう。
 作画的には並。
思わせぶりなシーンや巫女たちに魅力を付加するため、もう一歩二歩頑張って欲しかったところ。
 これは、ここまで。


『おとなの防具屋さん』01.「防具屋の鍵貸します」

 原作漫画未読。
 5分アニメ。
 ちょっとアダルトな防具を売っている店が舞台なのだから、第一話ではエロさを押し出してくるかと思えばそうでもなく。
かといってギャグが詰め込まれている訳でもないし、売りが伝わり辛く、インパクトに欠ける。
 防具屋での、ちょっとズレたコミカルな日常を楽しむべきか。


『狐狸之声』01.「偽りの声」

 中国の漫画が原作らしい、15分枠アニメ。
 妖怪と戦うバトル物か何かかと思った、主人公は顔に不自然な赤いアザ?が付いてるし。
売れっ子美形歌手の吹き替えで歌っている男性、という設定なのね。
 リアルタイムで吹き替えなくても……録音音源で良かろうし、時間を掛けて調整すればヘタな本人の歌でも十分聴けるレベルに引き上げられるはずだけど。
主人公にスタッフ証など渡しておらず、そのため不審者として警備員に捕まるところだった、ってのも「アクションを入れたい都合」から逆算しているようで、関係者の頭を悪く見せてしまい、ムダ。
 作画は、まずまず違和感ない程度であり、こういうジャンルが大好きなら。

2018年10月20日 土曜日
『ひもてはうす』02.「乙女のポリシー」

 15分枠の3DCGアニメ。
 今期二本目の『gdgd妖精s』枠、こちらは石ダテコー太郎が監督。
 一応は、美人姉妹の家に同居すべくやってきたヒロイン、しかし姉妹は超能力を持っており……といった筋はあるけれど、あんまり関係ないというか、普通人ヒロインも「芸」を求められてイキナリ分身能力に目覚めるなど、ムチャクチャ。
硬い瓶のフタを凄い超能力で開けようとしたり、力の無駄遣いもイイトコロで、ちょっと笑ってしまう。

 お約束、声優さんによる大喜利大会はこちらにもあるが、時間はごく短い。
『でびどる!』より、こっちの方が良い「苦し紛れっぷり」をしていると思えるのは、お題が良いのか声優さんのアドリブ力か、向こうの司会・ふかわりょうの仕切りが悪いのか。
 CG少女の出来・可愛さは『でびどる!』、ネタでは『ひもてはうす』が好み。
 肩の力を抜ききって、ダラダラ見続けたい。
 そういえば『でびどる!』、「間違えて4話目を先に仕上げてしまったので、4話→3話の順で放送します」って、そんなのアリなのか(笑)
視聴者を笑わせる・呆れさせるためなら、どんな手でも使う、仁義なき戦いだな。


『ガイコツ書店員 本田さん』01.「お次でお待ちのお客様がイケメン」「ヤオイガールズフロムOVERSEAS!!!」

 原作未読……分類としてはエッセイ漫画なのね。
タイトルから、地獄とか異世界転生した所で、書店に勤めるガイコツキャラが起こす成功あるいは失敗を描くファンタジーなのかと。
 15分アニメ。
 だいぶ省力化した画面。
 色々な事件が起こるんだけど、ガイコツ顔した主人公の前では、インパクトが負けているような。


『終電後、カプセルホテルで、上司に微熱伝わる夜。』01.「カプセルホテルで、感じる、上司の体温。」

 5分アニメ。
 今期エロアニメ枠。
 長いタイトルだけど、ほぼ一話目の粗筋を表す。
サブタイトルも合わせて、もう中身を見なくても分かる、大体そういう内容。
 この後も、主人公男女はカプセルホテルばっかりで行為に到るんだろうか。
 命であろう作画はイマイチ、カプセルホテルも何だかそれらしく描かれていなかったり。
 この枠の常として、価値を見いだした人は見る、ということで。


『アニマエール!』02.「かわいいけどかっこいい」

 原作四コマ未読。
 チアに憧れ、部活として頑張って行こうとする少女らのコメディー。
 アメリカのハイスクールドラマで、カーストの最上位を占めるのは大抵チアガール、男ならアメフトかな。
そういうイメージから、チアに余り興味がないため、早々に視聴脱落……と思っていたが。
 とにかくキャラもストーリーもひたすら可愛く、ポンポン繰り出してくるコミカルなネタに、爆笑までは行かずともチョイチョイ笑わされてしまう。
沈着冷静そうなひづめのズレっぷりが、特に可笑しい。
 作画の良さが、キャラへの好感度を更に上げる。
 ほわっと、シリーズ最後まで見てしまいそう。

2018年10月19日 金曜日
『RELEASE THE SPYCE』02.「第1の挑戦」

 アニメオリジナル企画。
 女子高生集団によるスパイ物……実際はスーパーヒロイン物かな。
 戦わざるを得ない状況に追い込まれていたり、血筋など宿命を背負っている訳でもない女子高生が、命懸けの任務に就くのは、ムリ。
部活感覚で、危険にさらされず軽々とミッションを遂行する筋にしてあるため、「命懸け」とは感じられず、プリキュアのバリエーションとして見るなら違和感ないけれど。
 人知れず平和を守る民間組織、潤沢な資金を持ち地下に広大な秘密施設があるなど、『キングスマン』からの影響が感じられる。

 ヒロインであるモモ。
汗で相手のことが分かる、『ジョジョ』ブチャラティ「この味は、ウソをついてる『味』だぜ」のような特殊能力がある他は、普通の女の子だったろう。
それを、僅かな期間で超人、でなくとも達人クラスまで戦力になるよう鍛えるのは、不可能なような。
基礎体力を大きく引き上げるだけで、数年かかりそう。
 戦う際、少女たちが服用する特殊スパイス、あれが無意識にセーブしている筋肉のリミッターを解除する効能だとしたら、それを用いつつトレーニングを積むことで、短期間に驚異的戦闘力を身につけることは可能……かな。
骨折する、死ぬといった危険性はあろうが、映画『ウォンテッド』の超回復風呂みたいなものさえあれば。

 女の子たちは個性的であり可愛く、作画も安定して高いレベル。
 明るく楽しい女子高生スパイ物、というのは、ヘタをすると気合いの抜けたストーリーにもなってしまいそうだけど、どのような構成で考えられているのか。
 視聴継続。


『SSSS.GRIDMAN』02.「修・復」

 1993年の特撮『電光超人グリッドマン』を原作とする、新作アニメーション。
 日本アニメ(ーター)見本市で、格好良く『電光超人グリッドマン』を見せてくれた雨宮哲が監督、ということで、期待の一本。
その気持ちは、裏切られることなく。
 TRIGGERらしいクセがありつつ、高いクオリティーの画面作り。
 巨大怪獣が「歴史に残るほどのデザインではないし、さして凝った作りでもない(可動箇所はひどく少ない)着ぐるみ」として意図的に描かれているのが、面白い。
なのに凄まじい攻撃力を持ち、容赦なく町を破壊し人を殺す、このギャップにゾワゾワっとする。
 完全ではないけれど、特撮画面を念頭に演出が成されていて、楽しい。
 グリッドマンの登場、バトル、決着まで、迫力と説得力とムチャクチャさがあり、ヒーロー物として見応えあり。
嬉しい言い方かは分からないけど……「庵野秀明が『ウルトラマン』を撮ったら、こんな感じなんじゃないの」と思わせる。

 ただ、ストーリーは少々ゴチャッとした感じが。
 主人公を記憶喪失にする必要は、あったのかなあ?
二話に到り、普通に生活して会話して授業にも差し障りなさそうなど、持て余してるような。
 記憶を失って倒れていたところを助けられた六花の店、そこの自作?PCでのみグリッドマンと対話・変身が出来る、という設定(スマホに置き換えそうな所 を、わざわざ)とも絡み、「ああ、だからこうなっていたのか!」と謎解きしてみせる驚きの展開が待っているのだろう……きっと。
 街への大きな被害、大勢の死者を出した怪獣との戦い。
しかし、翌日には街は元通りになり、死者は「とうに亡くなっていた」扱いに歴史が改編されている。
この辺も謎。
 グリッドマンはまだしも、剣に変身?する兄ちゃんがまた不思議。
 実はこの世界は仮想現実であり、グリッドマンら超常の存在こそが「現実」に存在し、外部から、データとなった人類を救うべく・皆殺しにし人類という存在を抹消すべく、コンタクトを取ってきている。
とかいうと『ゼーガペイン』っぽいか。

 これだけ気合いの入った画面で、巨大ヒーロー物を見られるシアワセ。
 最後まで楽しみに見続けたい。

2018年10月17日 水曜日
『ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士』02.「ジャンヌという少女」

 原作ライトノベル未読。
作者は『織田信奈の野望』春日みかげなのね。
ということは、これも架空の歴史に踏み込み、火あぶりの最後を免れるのか。
 一話にジャンヌ・ダルクが登場せず、派手だったり強く期待感を煽る内容ではないため、吸引力弱め。
その代わりとして、二話では冒頭から、しかも全裸で登場するサービスを入れたのかな。
 少々間延びを感じてしまう演出、崩れてはいないがまずまずぐらいの作画。
 ほのぼの妖精集団を血まみれ惨殺、主人公とアスタロトが痴話ゲンカしているウチにジャンヌ瀕死、ディープキスと「お母さーん」でジャンヌ強化復活……うーん、何だか今ひとつ入り込めず。


『愛玩怪獣』02.「002愛玩蜂(ゼロゼロニ・アイガンバチ)」

 謎の5分アニメ。
 アニメ調に処理された3DCG画面で、キモカワイイ?巨大怪獣が、特殊能力を披露しつつ街中で暴れる。
 一話を見た時点では、「次回、この変な怪獣と人類あるいはヒーローが戦うことになるんだろう」と思ったけれど、二話にはまた新しい怪獣が登場し、前回との繋がりを感じさせないまま暴れる。
これは……ストーリーなどなく、怪獣の所作を楽しむ番組なのか。
 間の抜けた外見に似ず、破壊能力は恐ろしく強そうな怪獣たちで、エヴァンゲリオンに殲滅して欲しい気持ち。
 人間が、顔も細部もないデッサン人形っぽく作られていることもあり、そこそこ手を掛けたアニマティクス(動画コンテ)みたい。
 短時間だし、割合面白く見られるけど、録画してまで見る、ってことでもないかなあ。


『ゴブリンスレイヤー』02.「小鬼を殺すもの」

 原作は、漫画版を単行本で二巻まで既読。
 ファンタジー世界に数多く存在するモンスターの中で、まあ雑魚として知られるゴブリンを専門に退治する男の話。
この粗筋から、あんまり面白そうなイメージが湧かなかったけれど、読んでみると、強力に引き込まれる。
 確かに一匹ずつでは大した脅威にならないゴブリンだが、群れを成し、巣を構え、人間他の襲撃から生き残った経験値を蓄えていれば、「国」はともかく「村」レベルでは全滅させられるほど恐ろしい敵になる。
 読者・視聴者と同じく「たかがゴブリン」と侮る冒険者など、格好の餌食。
 ゴブリンスレイヤーは、凶悪テロリストや強大な悪の組織ではなく、街の極悪チンピラに仕置きして回っているような感じか。

 チートなスーパーパワーは持たず、慎重な前準備と出来る限り安全に配慮した(卑怯なぐらいの)作戦で、子供ゴブリンも容赦なく殺す主人公のダークヒーローぶりが凄い。
「肉親を殺された怒りが動機」「人生の正道から外れている」ということでは、バットマンと共通項が。
 非常に面白い作品なんだけど、さすがに小規模ゴブリン巣撲滅の繰り返しだけじゃ、もたないだろう。
この先は……更に知能や戦闘力を発達させた個体の出現とか、それらが(他モンスター仲間をも殺して)のし上がることで魔王軍の中核をなし、やがて乗っ取ってしまったり?
そういう、派手な展開がなきゃ面白くない、という考え方はしない作者なのかな。

 アニメ。
 原作から省略された説明や描写があり、ちょっと物足りなさを感じつつも、画面の作り方は良く、十分。
 特に、まだ読んでない三巻目以降の展開を楽しみに、視聴継続。

2018年10月16日 火曜日
『ソードアート・オンライン アリシゼーション』02.「悪魔の樹」

 一話が、前置きなく異世界少年少女の日常から始まるため、『ガンゲイル・オンライン』のような、本編を知らずとも見られるスピンオフ作品なのかと。
禁忌を越えてしまう子供たち、幼いが故の無力さを噛みしめさせられる悲しい別れ、そこから男の子二人が「男」になるための厳しい道を歩み出す……といった流れで、しっかり作られた王道ファンタジーに思えた。
 そのため、一話後半で始まった「正しい続編展開」に戸惑ってしまう。
 本編シリーズをかなり最初の方しか見ておらず。
軽くおさらいを兼ねて作ってくれているので、サッパリ分からない、ということはないにせよ、仲間はずれ感があるのは仕方なく。

 主人公がゲーム世界で少年期を過ごした記憶・歴史をなくしてしまっていること、今度は現実や前ゲーム世界の記憶を持ちながら、そこで得たコマンドやスキ ルには使用可と不可なものがあること、ログアウトできず現実の自分がどうなっているかも分からない不安な状況など、面白そうな導入。
無敵チート要素弱めな「異世界転生物」みたい。
 大木に斧を入れる作業、てっきり主人公なら一撃で切り倒すものと思っていたため、まるで歯が立たない様子は新鮮。
それにしては、スキルを発動すると練習用標的を見事両断していたけど。
スキルを使えるとは思ってなかったから?それとも、武装が剣でないと発動できない技なのか。
「イベント木」なので、通常技・斧による打ち込みではどうやってもダメージを(規定範囲内でしか)与えられないとか。

 クオリティーの高い画面作り。
 先行きが気になるので、しばらく視聴継続。
ただ、「本編をしっかり見ていないと分からない」部分が多くなってきたら、不勉強を反省しつつ脱落も。


『ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。』01.「ボーイ・ミーツ・モフみガール。」「近侍の心、閣下知らず。」

 原作漫画未読。
 ベルゼブブを女性化するなんて……という認識はとっくに古く、画像検索しても女性体で描かれているものの方が多いぐらい。
 内容は、「ベルゼブブ様、無防備でエッチで可愛い〜」というこれだけ。
大きなストーリーはないため、彼女に魅力を感じられるか、好きになれるかが、作品の可否判断基準。
 レベルの高い作画が支え、ベルゼブブは確かに可愛く感じられる。
 今期癒やし系。
 何も考えずに眺めるアニメ。


『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』02.「初デートに波乱は付き物」

 原作ライトノベル未読。
インパクトのあるタイトルは記憶に残っていたけれども。
 てっきり純粋な青春・恋愛物だとばかり……SFというか、不思議な現象を含む物語なのね。
存在不安が物理的存在の不確かさに繋がり、心の傷が体への損傷となってしまう、思春期特有の(いや年齢に関係ないか)症状を分かり易く障害化する、SF表現。
 細やかな演出と作画が全体に良いせいもあり(モブの動かし方とか驚き)、先輩のキャラクターが実に可愛く、彼女のため頑張る主人公に感情移入してしまう。

 先輩、何もバニーガール衣装で歩き回らなくて良いような……大声を出すとか他者に体当たりしても。
それじゃ迷惑になるから、「サービスする」方向で確かめたかった?
スタイルの良い美人だから問題とされないが、「透明になれたら街中を全裸で歩いてみたい」バカな野郎とあんまり変わらないぞ。
 先輩の不思議症状は、主人公と気持ちが通じ合い自己立脚点を確立することで治る、といった青春解決なのか、SF的な理屈がもっとしっかり付けられるのか。
西尾維新作品だったら、言いがかりのような理屈が大量にブチ込まれるだろう(褒めてる)。
 視聴継続。

2018年10月15日 月曜日
『となりの吸血鬼さん』02.「灯の友達」

 原作四コマ未読。
 タイトルから受けるイメージ通り、ふわふわ吸血鬼コメディー・百合風味。
 吸血鬼を題材とする作品は日本にも(日本は特に?)多く、タイトルを上げると切りがないぐらい。
怪力の持ち主・長寿(不老不死)・空を飛べる・コウモリに変化できる・吸血で仲間(配下の者)を増やせるなど多数の能力と、日光に弱い・十字架を恐れる・ 招かれないと他者の家に入れない・鏡に映らない、などなど更に多数の弱点を持ち、フィクションの題材にしたくなる強烈な魅力があるから、だろう。
 吸血衝動さえ抑えられるなら、闇雲に人間を憎んだり殺したがるモンスターでは(大抵の場合)なく、この作品だとAmazon通販で血液が手に入っているらしく、実に平穏。
ただ……360歳となると、昔はどうやって命を繋いでいたのか疑問……

 作画良好、女の子たちがとにかく可愛い。
 吸血鬼の割に常識的なソフィーと、人間なのに少々オカシイ灯の、ズレたり噛み合ったりする会話が可笑しい。
爆笑!ということはないが、チョイチョイ吹き出してしまう。
 細かいコトは言わずに眺めて、ほわーっとした気持ちになれば良い、今期癒やし系。


『メルクストーリア-無気力少年と瓶の中の少女-』01.「無気力少年と瓶の中の少女」

 スマートフォン用ラインストラテジーRPGを原作とするアニメ、らしい。
 ちょっとスローな導入だけど、それだから分かり易いとも言える。
 ストーリーとしては、何かしら力を秘めた少年が、モンスターのうろつく世界へと旅立つ、ファンタジー王道パターン。
瓶詰め少女が可愛い、という他には、モンスターを「殺す」ではなく「(不思議パワーで)癒やす」戦い方が独自性かなあ。
 演出・作画は、悪くないけど特筆するほどでもなく。

 主人公父は帰って来なかったのだろうが、母は?
死んだにしては墓参りして旅立つようなシーンもなく、夫を追って(息子を残して)旅に出たのかな。
家庭の描写で開幕した一話なのだから、「家を出る」のが今回描くべき最重要ポイントなのに。
 キツい描写やエロと無縁であり、ファンタジー冒険物のごく易しい入門編といった作りなので、NHKとか、民放でも朝・夕方の時間帯に放送すると良かったろう。


『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』01.「俺と妹がラノベ作家になった理由」

 原作ライトノベル未読。
 開幕いきなり『シスター・プリンセス』が始まり、度肝を抜かれる。
まるっきりタイトルを変えた、リメイクか続編作品なのかと思ったぐらい(『バビル2世』→『その名は101』、『魔法先生ネギま!』→『UQ HOLDER!』みたいな)。
 しかし、喜びのある驚きはここまで。
 『エロマンガ先生』など既視感のあるストーリー。
 少々テンポ悪く、古めのギャグ。
 何より作画的クオリティーが低く、女の子たちの可愛さや色気が大きな魅力となるべきアニメだろうに、ちょっと見ていて辛くなるぐらい。
 視聴を続けたい気持ちは湧いてこず。

2018年10月14日 日曜日
『からくりサーカス』01.「開幕ベル」

 原作漫画既読。
連載開始から20年以上、完結からでも12年ほど経ってるのか……ついこの間のような気がしてるのに。
 傑作だった『うしおととら』に続く長編。
なので当然見る目は厳しく、「前作には及ばない」という言葉を用意しながら読んでいたけど、これが大傑作!
笑う・泣く・ハラハラする・愕然とする、感情を激しく揺さぶられながら最後まで読み続けた覚え。
 ゾナハ病について、最初「?」と思ってしまったもの。
全く架空の病気で、他者を笑わせないと苦しくなる……って症状としてムリがありすぎるし、ウザいだけで設定として活かせるとは考えられず、無い方が良かったなあ、などと。
実はこれが、いや、原作未読の人のため書かない方が良いのかな、相当先の方でオノレの浅い読み取り方を恥じることに。
 驚くべき作り込みで、長期に渡る物語を緻密に積み上げた漫画。

 アニメ。
 単行本が見当たらないので比較は出来ないけれど、忠実な第一話じゃなかろうか。
 力の入った演出・作画により、原作ファンでも十分満足な内容。
 しろがねの声は林原めぐみ。
声優さんのレベルは全体的に上がっており、新人さんでも問題の無い演技をしてくれるが、さすがにこの人は桁違いだなあ。
強さ・弱さ、硬質さと柔らかい優しさを見事な演技で表現し、しろがねの魅力を引き出して広げている。
小山力也が上手いのは勿論。
 このアニメで、これから始めて作品に触れる人は、幸せ。
いや、命を削って描かれている原作漫画も是非読んで欲しいけど。


『ラディアン』02.「本当の勇気」

 フランスの漫画を原作とするアニメ、らしい、未読だけど日本語訳版も出てるのね。
 NHKアニメ、監督がクセの強い岸誠二ということで、期待の一本。
 うーん、普通。
2話までで描かれたキャラクター・世界設定・ストーリーまで、「少年ジャンプの新連載漫画」そのまま。
それも、これは!というものでなく、単行本一巻から二巻分で打ち切りの危機に見舞われそう、独自の強力な面白さを打ち出せない限り、と思うぐらいの。
 年少の視聴者を意識してか、演出的にアクがなく、引っかかりもないため、いい歳のオッサンとしては「よくある話」以上の感想を持てず。
 悪くない作画だし、対象視聴層を考えれば分かり易さこそ美点かと思いつつ、視聴継続の意欲は弱め。


『色づく世界の明日から』02.「魔法なんて大キライ」

 アニメオリジナル企画。
結構入り組んだ話になりそうなのに、ゼロからストーリーを組み上げたのか。
 『魔女の宅急便』と地続きに思える、魔女が普通に存在して受け入れられている世界。
その上で、舞台は2078年の未来、しかし時間魔法によってヒロインは2016年に送られる……ちょっと基本設定にファンタジーとかSF詰めすぎのような。
現在から60年前に戻る、ということにする手もあったろうけど、その辺は「時代」そのものに大きな意味が出てしまいそうだからなあ。
 未来描写が非常に抑えめだったのは、物足りなくありつつもリアルだと感じる。
奇抜なファッションの人が居たり、エアカーが飛び交ったり、ロボットが生活に溶け込んでいるのって、逆に古い印象にさえなりそうだし。
宙に浮く光る球がスマホ的役割を果たしている(視覚・聴覚インプラントで本人にだけ使用可?)、ぐらいに留めた方が、体感的に未来と思えるのかも。

 お話は、『バック・トゥー・ザ・フューチャー』?
年若い祖父母をくっつけ、自分が生まれる未来を守る話なのか。
 ヒロインが過去で運命の恋人を見つける、でも良かろうが、ラストは別れるしかないなあ(現在で死ぬ予定のカレシを、もう戻さない前提で未来に連れ帰って治療する、とかしない限り)。
 まだ、孫娘に時間を越えさせた婆ちゃんの目論見は明かされておらず、気になるところ。
彼女の世界に色を取り戻させたいだけ?
 作画は繊細で高水準。
 嫌なキャラが出てこず、ゆったりした雰囲気は癒やし系。
 ここからグイグイ面白くなる!かは分からないけれど、しばらく見続けよう。

2018年10月13日 土曜日
『寄宿学校のジュリエット』01.「犬塚露壬雄とジュリエット・ペルシア」

 原作漫画は、絵が上手いなあと思ったぐらいで不勉強にも未読。
 タイトルから明らかな、対立する二つの陣営に分かれた男女の、恋愛コメディー。
 第一話では先入観から大きく外れる物はなかったけれど、ここからキャラが増えたり話を膨らませたりするのかな。
 作画は良好、女の子が可愛く描けている。
 見続けて良い内容かと思ったのに2話目を録画し損ねて……あ、Amazon primeで見られるのか。


『うちのメイドがウザすぎる!』02.「うちのメイドにさらわれた」

 原作漫画未読(最初の連載は百合誌なのね)。
 メイドさんは漫画の題材として非常に好まれており、『まほろまてぃっく』『花右京メイド隊』など多数の作品があるが、これは『仮面のメイドガイ』をちょっと思い出してしまう、変化球物。
 ロリコン……少女偏愛かあ、ゴツイ体をしているとはいえ女性がしていることだから、まだしも。
同様の行いを男がやっていたら、言い訳のしようもなく公的機関介入案件。
 しかし、異常な愛情を悪びれず熱く語る様子は、いっそ爽やかですらあり、笑ってしまう。
 他者との関係を激しく拒絶するミーシャ、その心の垣根を乗り越えられるのは、「どんな障害もブチ破って迫り来る変態」ぐらいだったのかもしれない。
 つばめ、幼い頃に父親を亡くしているらしい。
「ロリコンは、幼い少女を通して、幼少期の自分に恋をしている」ってのは何だったか雑誌で読んだ美しい言い回しだけど、彼女の心にもそういったトラウマが存在する?

 アニメ。
 作画的には、もう一歩……とも思うけれど、悪くない。
ミーシャの可愛さが大きなポイント。
 気楽に、視聴継続。


『閃乱カグラ SHINOVI MASTER -東京妖魔篇-』01.「CHANGE THE WORLD」

 原作ゲーム未プレイ……ああ、この前に第一期アニメシリーズがあったんだっけ。
道理で不親切な導入だなあと思った、ぐらい前期を見ておらず。
 これは、女の子たちの可愛さ、そして色気が命の作品じゃなかろうか。
一話から作画は怪しく、今期も異常な量の新作が制作されている中、クオリティーを保つのが至難なのは理解しつつ、商品としての厳しさを感じてしまう。

2018年10月12日 金曜日
『逆転裁判 〜その「真実」、異議あり!〜Season2』01.「失われた逆転」

 原作ゲームは、この辺りから未プレイ。
 ここからゲームを始めた人のため、チュートリアルとして「記憶を失ったことで、裁判の手続きを一つずつ確認していかねばならない成歩堂」という状況が作られている。
それはまあ、アニメ前期を見てない視聴者にも有効な手段かな。
 演出・作画共に、もうちょっとハッタリを効かせて欲しい気はしつつ、及第点。
 裁判内容は相変わらずで、見て損の無い内容になるだろうと思う。


『おこしやす、ちとせちゃん』01.

 原作漫画未読。
 5分アニメ。
 京都を舞台とした作品……というより、京都の街中を特に案内するでもなく主人公のペンギンが歩く、というだけで一話終わり。
 面白いもつまらないも無いため、ペンギン可愛い!とか、京都っていいよなーといった気持ちを持って眺めないと、いつの間にか終わっていて見た記憶さえ残らない。
箸休めのアニメ。


『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』01.「西暦2202年・甦れ宇宙戦艦ヤマト」

 前作は劇場で全部見たと思うが、今作はソフト化されたものを、第五章「煉獄篇」まで鑑賞。
 やりたい放題やって終わった『2199』の「負債」を、懸命に返している……誤魔化している?シリーズ。
波動砲をもう使わない約束を結び、砲口をふさぎ、デスラーをアホにしてしまったため、その続きを作ることは塗炭の苦しみだったかと思う。
 可能なら「これはオリジナルの『さらば』及び『2』のリメイクであって『2199』の続編ではない」という理屈で、無かったことにするのが最も楽。
 それを、情熱とアイディアと理屈でもって、どうにか形にした努力には、ただ感心。
デスラーを語るに足るキャラクターへと再び引き上げるための、超次元アクロバット擁護は、笑うとか呆れるではなくて、拍手したくなるぐらいのレベル。
自分なら「デスラーは頭を打って別人格になっちゃった」「半壊した体を復元するためドメルの遺体と混ぜ、その際に主人格がドメルと入れ替わった」とか、サイテーの投げ方をしたろう。

 昔ならそれで良くとも、今日的にムリがあると思われる部分への、アイディアフォローにも優れたモノが。
 僅かな期間で復興した地球、アンドロメダ含む艦隊の建造などについて、宇宙を歪めてしまうコスモリバースの設定を活かし、時間断層をデッチ上げたのは見事。
敵対関係で終わってないことから、ガミラスとの協力もあり。
 オリジナルでは活躍がしばらくない古代について、白色彗星帝国と既に開戦している、としたことで戦闘に参加させられた。
地球に向け特攻をかける巨大戦艦に対し、自艦で押し上げて軌道を変えようとする古代の機転を見せ、地球を救うヤマトの砲撃に繋げる……実に巧い。

 しかし、問題も。
 恐ろしい数のガトランティス艦隊とヤマトが対面する絶対の危機!その乗り越え方が驚くべき拍子抜け加減だったり。
 科学的な理屈に則って窮地を脱したらしいが、説明されても内容がサッパリ分からなかったり。
 反逆者として宇宙へ飛び立つヤマト、緊迫してて良いところもあるんだけど、その顛末が余りにも茶番じみていて、うーん。
 それ自体は良いシーンだったものの、第十一番惑星で「ヤマトの助けを待ち望む子供」というオリジナルでクライマックスに用いた状況を既に使ってしまい、大丈夫なの?と不安も。
 いくら時間断層があったとはいえ、地球戦艦数は多すぎじゃ……
 宇宙ホタルの話、全く必要じゃなくて、ムダ。
 といっても、オリジナルにだって変なところは多々あるからなあ。

 全体として、凄く頑張っているシリーズ。
 テンションを落とさず、キャラや物語の崩壊も起こさず、ラストまで行くことを期待したい。

2018年10月11日 木曜日
『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』01.「黄金体験(ゴールド・エクスペリエンス)」

 原作漫画既読。
 ちょっと前、久々に今章の単行本を引っ張り出して何度目か読み始めたところ、やっぱりグイグイ引き込まれて最後まで一気に読まされてしまった。
 この辺りから、スタンド能力の設定や見せ方に苦しさ・ムリが目立つようになる……けれど、そこを置いても面白いことには間違いない。
 アニメ。
 前期などとクオリティーは変わらず、内容を楽しむに十分。
 ストーリーは分かっているのだし、別に見なくても、と思いつつ、一話目には見入ってしまったことから、最後まで付き合ってしまいそう。


『とある魔術の禁書目録V』01.「混乱」

 八年近い期間をおいての、テレビシリーズ第三期。
『超電磁砲』があったため、そんなに間が開いているとは思えないけど。
 結構、設定を忘れている。
今回の冒頭で振り返ってくれたぐらいの基本設定は覚えていても、このキャラ誰だっけ?今はどういう関係にある?何を目的として進行するシリーズだったか……こんな所からもう分からない。
 新しい事件が始まっており、ここからでも作品を楽しませて頂くことは可能だろう、頑張って付いていく気持ちさえあれば。

2018年10月10日 水曜日
『抱かれたい男1位に脅されています。』01.「芸能界は喰うか喰われるか。」

 原作漫画未読。
 タイトルから、「女の子が」脅されているのかと思ったが、「男同士の話」。
 作画は整っているし、視聴対象層(主に女性?)には良いアニメなのだろう。
 男二人、裸のままベッドで会話しているシーンまで見て視聴終了。


『やがて君になる』01.「わたしは星に届かない」

 原作漫画は単行本で一巻だけ既読。
 女子高生同士の、主に恋愛に関する感情を描き出す作品。
 女の子たちは可愛く、キレイな絵柄なので「ラブラブ・キャッキャウフフ」を予想・期待してしまうが、そういう楽園のような日常ではない。
片思いで自分の気持ちが相手に届かない、とする物語はよく見るけれど、相手から寄せられる好意に応えるような感情が湧いてこないことを、大きな葛藤とする話の作りは珍しいような。

 本当に繊細な作品で、ちょっとの無神経さでダメにしかねない。
 アニメは、まずまず不足のない、及第点の出来と思われる。
……変な解釈を含まないのは良いが、ほぼ原作のまま画面にしているので、物足りないというか「アニメならでは」の魅力は不足して感じられるけど。


『火ノ丸相撲』01.「国宝・鬼丸国綱」

 原作漫画は、「少年ジャンプ」の連載を読んでいる。
 絵が上手く、今時流行らないほどに熱くて、勝負に友情に人生にホロリとさせる、相撲ジャンルではダントツに好きな漫画。
 キャラがまた、良い。
火ノ丸と仲間、ライバルたちの造形はもちろん、年寄りである駿海の格好良さが素晴らしい。
 そして、刃皇!
恐ろしいぐらいの強さと、人間としての深さ・広さ・厳しさ優しさ・意外なダメさ・捉えきれない異様さまで、コチラの認識を軽々と越えるほど巨大で面白い、惚れるキャラクター。

 アニメ。
 作画的に、もっともっとを望みたくはなるけれど、十分なレベル。
 相撲モードに入るや一転して相手を気圧す火ノ丸の描き方など、演出的にも悪くない。
 声優さん選びの確かさを含め、頑張った、文句のない映像化。

2018年10月09日 火曜日
『ソラとウミのアイダ』01.「宇宙でサカナをとっちゃうぞ!」

 スマートフォン用ゲームアプリを中核とする、メディアミックス企画。
 原作に広井王子の名前……なんだか久しぶりに見たような。
いや、相変わらず手広く仕事していたようなので、単に自分の視界が狭いだけか。

 宇宙空間に作られた生け簀で、漁師を志す少女たちの物語。
 重力から解き放たれた宇宙で魚を育てる意味、生態系を保つ難しさ、宇宙の水中という例の無い環境下で働く漁師の特殊性など、SF的に詰めると面白くなりそうな所が多々。
 しかし実際は……神アプリにより守護神を下ろし、その固有不思議能力に頼って漁をする、というファンタジー設定。
ちょっと拍子抜け。
 原作者のカラーから、『魔神英雄伝ワタル』『サクラ大戦』辺りに近い作風になるのかな。
 作画は良好、まだ通り一遍な紹介ではありつつも尾道が描かれるのは嬉しい。
 何かしら新しい、現代に則したモノが見られるかは分からないが、「広井王子の通常レベル」はクリアしてくると思われ、過度な期待さえ除けば視聴する価値はあるんだろう。
 もう少し見ての判断で。


『BAKUMATSU』01.「スサノオ事変勃発 もうひとつのバクマツ!」

 『恋愛幕末カレシ〜時の彼方で花咲く恋〜』というスマートフォンゲームを原作とする。
CM画面で、もう見るからに女性向け。
 主人公?男二人が船に潜入する、冒頭のミッション。
緊張感などまるでなく、笑いにするでもなく、気合いの抜けきったアクションを長々見せられたところで、脱落。


『学園BASARA』01.「天下分け目のグラウンド争奪戦!」

 タイトル通り『戦国BASARA』の現代版スピンオフ、といった内容。
 舞台が学園内に留まり、スケールは小さくなってしまったものの、キャラクターの個性や関係性はほぼそのままで懐かしい。
本多忠勝は、やっぱり何の説明もなく空飛んだりするんだな。
 しかし……オリジナルで異常に高かった作画クオリティーが大きく落ちてしまい、見ていても気分は盛り上がらず。
 『北斗の拳イチゴ味』『進撃!巨人中学校』のように、本編の大ファンに楽しんでもらうためのアニメ。


『でびどる!』01.「アイドルって食べ物?」

 『gdgd妖精s』の菅原そうたによる、3DCGアニメ。
 前半は脚本に基づくストーリー、後半で声優さんによるアドリブ大喜利大会に移行する、こういう作品でお馴染みの形式。
 脚本、「進路調査票に四コマ漫画を描くが、第三志望までしか枠がなかったため三コマで終わる」「QRコードを記入し、進路を表示するサイトへと教師を導くが、そこは永遠に『緊急メンテナンス中』」という辺りのネタは秀逸、笑ってしまった。
 アドリブ合戦の方は、ちょっと弱いかなあ。
苦し紛れの発想が割合と大人しめで、ふかわりょうによるツッコミ・フォローも中途半端。
ここから良くなっていくことを期待したい。
 CGアニメは割合クオリティー高く作られており、15分アニメなので見るのを負担に感じない。
 ぼちぼち視聴継続。

2018年10月08日 月曜日
『神ノ牙-JINGA-』01.「神牙/JINGA」

 『牙狼』に連なる、魔戒騎士サーガ最新作。
といっても、時代的には、シリーズ最終到達点より少し前になる模様。
 テレビシリーズ、映画など、多岐に渡って展開され、総数どれぐらいになるのか把握も出来ていないこの作品群。
ちゃんと見た、と言えるのは数本に限られ、だからジンガ自体、初見。
以前の作品中に、敵として登場してたのね。
 『ディケイド』でお馴染み、井上正大が演じている。
二本の全く異なる特撮シリーズに主演するケース、最近では珍しいような。

 内容は、まさに魔戒騎士作品。
不足のないストーリー、力が入った特撮、爽快感のみならず複雑な後味を残す終わり方まで、ファンも満足できる内容だろう。
 前述したように「一話も見逃せない!」というほど思い入れているシリーズではないが、見られる限り見て、損のない出来。


『ゾンビランドサガ』01.「グッドモーニング SAGA」

 これもオリジナル企画なのか。
 『ゾンビランド』というタイトルではウディ・ハレルソン主演の映画があり、生き延びるためのルールを守ったり守らなかったり、日本でも一部で有名なお菓子トゥインキーを探したりする、ジャンル中、上位の作品だったな。
 アニメ。
 冒頭、ごく平穏な、少女の一日が始まる……と見せてのショッキングすぎる展開が凄い。
 そこからの理不尽な復活と使命の負わされ方に、何がどうしてどうなったのか視聴者の知りたい気持ちは高まるが、恐るべき強引さとテキトーさを併せ持つ男により「全然説明されない」のがまた凄い。
「ゾンビ物ってその辺はさして重要じゃないでしょ」と言われれば、その通りなんだけど。

 サガって、佐賀県のことなのか!
こんなキワモノでバケモノのアイドルに県おこしをしてもらわないといけないぐらい追い詰められた状況なのか(笑)。
 練習もなくステージにあげられるデタラメな流れから、折れた首の骨を活かすヘッドバンキングとゾンビの叫びでデスメタル(かな?)ファンの心を鷲掴みにするまで、バカバカしくて可笑しい。
しかし……出オチというか、一番面白いところがもう終わってしまったような。
 作画はとても良好。
 ラストで思考能力を取り戻した時より、ただ唸ってうろつき回るしか出来なかった少女らの方が可愛い。
 ここから、「人間」として個性がぶつかり合い、立派なアイドルグループになるまでが描かれる?
 気楽に視聴継続。


『RErideD-刻越えのデリダ-』01.「目覚めた場所」

 ゲームかライトノベルを原作としていそうな雰囲気だけど、オリジナル企画。
 冴えない作画で、強烈に視聴者を引きつけられる訳でもない地味なストーリーを語るのは、なかなかにリスキー。
それでも、しっかり作られているなら褒めようはあったが……

 今回のクライマックス、主人公らが逃走中、横転させられた車の前に謎の少女が現れて消える。
車の爆発で吹き飛ばされた主人公の前に、もう一度現れる少女……これが「彼を助けに来た」でも「迷わせ更に追い詰めようとしている」でもなく、二回も出す意味が不明。
地面の穴から気をそらさせ、主人公を遙かな地底まで落とすため?
 その穴の底に謎の施設、廃墟?
 都合良く稼働中のコールドスリープ装置。
 何故か自ら進んでその中へと入り横たわる主人公。
 当然のように冷凍プロセスが始まり、眠りに……
 ハア?の連続。
もう少し自然な流れにすること、そんな難しくないと思うんだけど。
 「時間」が物語のキーになっており、これらグダグダな展開も、実は「未来の視点から緻密に考え抜かれた計画だった」という真相が明かされる、のかなあ。
 画面作りも本筋もレベル低く、逆にこの超展開のみ面白かった第一話。
 これは厳しい。


『風が強く吹いている』01.「10人目の男

 原作小説未読。
 冒頭、男が何故逃げるように走っているのか、分からせないまま話を進めていくのは興味を引かんとする作りで良いとして、真相が明かされてみると「パンを万引きしたことで店員に追いかけられていた」というものだったのは、うーん……
 餓死か窃盗か、二者択一を迫られるぐらいの窮状ならともかく、雀荘で金がなくなって盗んだ、とかいうふざけた内容。
 こんなところで初見の客を引かせる必要はないような。
「肩がぶつかったヤクザに追われていた」でも「逆に万引き犯を追いかけていた」でもいい、「意味なくただ走っていた」でさえ問題ない。
 陸上部に入る切っ掛けとなったこのイベントに、これから深く意味が付いていくのかなあ。
やさぐれていた彼の心情を表す、だけ?

 作画は非常に高いレベル。
 気の良い寮住みのキャラクター達は、個性豊かで楽しい。
とても運動に向かなそうな学生も居るが、全員一丸となって駅伝に燃えていく……のかな。
 そういえば女性キャラが全然出ない第一話。
 面白くなるのかどうか、もう少し見ての判断で。

2018年10月07日 日曜日
『人外さんの嫁』01.「人外さんの嫁」

 原作漫画未読。
 放送時間が30分あるならともかく、5分アニメ、しかもこれだけで「1話目」という括りになることを考えると、少々スローなスタート。
作品最大のインパクトとなるはずの「嫁、登場」まで行き着かず、終わってしまうから。
いや……この短時間で闇雲に「嫁」を見せても効果的かどうかは分からず、難しいところだけど。
 本編前のCMで着ぐるみの姿を既に晒しているのは、アニメスタッフの責任ではないが、どうかなあ。

 バンパイアや人魚はもちろん、ハーピーやケンタウロス、アラクネに到るまで、可愛い顔と女性肢体の一部さえあれば、萌え対象としてきた歴戦のオタク男子ならば、完全に人外デザインの「嫁」でも大丈夫かな……薄い本だって作れる(コラ)?
 アニメ化されるぐらいなのだから、「嫁」にはキャラクターとしての魅力が強くあるのだと思う。
 そこが知りたくて、視聴継続。

(指摘されるまで気がつきませんでしたが、嫁って主人公少年の方!人外生物が、主人公少年を嫁として娶る話、でした。「人外さんである嫁さん」という意味に勘違い……まあ、こういう薄い勘違いをさせるのも作品の狙いの一つかな、ということにしといて下さい!)


『爆釣バーハンター』01.「胸がバクバク爆ってる!爆釣れ、大物バーソウル!」

 バンダイの釣りゲームを原作とするアニメ、漫画版の連載は「コロコロコミック」。
 ポテトチップスの食べ過ぎにより釣り船のトイレに駆け込む登場即下ネタ主人公とか、異世界釣りに突入する以前の現実海釣りでもう「ウソ」の魚と対決するのは……なんていうツッコミなど、「コロコロ」系作品に野暮、というか無益だろう。
 駄菓子屋?のオバチャンがオナラするギャグ時点で、脱落。
 主人公のパートナーになるのだろう可愛い系異形キャラも現れ、『妖怪ウォッチ』路線を狙っているのかな。
 視聴対象外。


『軒轅剣 蒼き曜』01.「濫觴之故」

 「中国語圏RPGの代表的なシリーズ作品(Wikipedia)」を原作とするオリジナルストーリー、テレビ東京と台湾企業の共同製作アニメらしい。
 監督は『劇場スレイヤーズ』『魔術士オーフェン』のわたなべひろし、シリーズ構成に高山カツヒコ、キャラクターデザインが『機動戦士ガンダム00』『鉄血のオルフェンズ』千葉道徳と、日本人スタッフの中でも実力派の布陣。
 それにしては、導入部がちょっとマズい。
テロップもなく「じょうこじゅうだいしんき、たいいちのわ、そこにたいはくこくたいしんと刻まれたことで、歴史は大きく変貌した」とかナレーションが始まり、意味不明で漢字にさえ変換できない単語の連なりに面食らう。
そもそも、作品タイトルさえ読めなかったんだけど……「けんえんけん あおきかがやき」なのね……どうにも日本人には優しくない作り。
まあ、「寛永9年、徳川三代将軍家光は、秀忠の死去に伴い江戸幕府を…」とかいうナレーションを中国の人に聞かせてもサッパリ意味が分からないだろうから、本来の対象としている国の人達に伝われば良いのか。

 作画良好、女性キャラは可愛らしく、アクションなど結構見応えがある。
 剣技を見世物として暮らす姉妹(妹は両手が義手)、彼女らに使われる謎の無敵少女、カラクリ巨大兵士に対し超絶の戦闘技で挑む一団、優れた技術を持つ少年と名君っぽい少女皇帝、まだバラバラの物語はいずれ一つにまとまっていくのだろう。
 都合の良いハーレムではなく、大河のストーリーを見せたい作品に思える。
 面白くなるかどうかは、もうちょっと見てみないと。

2018年10月06日 土曜日
『宇宙戦艦ティラミスII』01.「COCKPIT ADDICTION / IT FALLS INTO THE CHRYSLER」

 半年の休止を経ての第二期。
 前期、どう終わったのか記憶があやふやだったりするけども、特に問題を感じない再開。
 スタッフにも変動なく、安心して見られる脱力アニメ。
 海底に作られた極秘の?地球連邦総司令部、その入り口に「土産物売り場」がある、っての、好きだなあ。


『転生したらスライムだった件』01.「暴風竜ヴェルドラ」

 「小説家になろう」サイトの作品が原作。
漫画版の方を既読。
 タイトルだけ見た時、スライムに転生する物語が上手く想像できず、「勇者か魔王、落ちて魔導師や一般兵士、モンスターにしてもドラゴンならどうとでも展開できそうだけど、スライムはないわー」とか思っていた。
 『ドラクエ』の、最弱・特殊能力を持たないスライムのイメージのみで考えていたのが失敗、そりゃあそうか「転生ボーナス」が付いている訳で、蜘蛛とか無機物の剣なんかに転生してさえ物語は出来そう(既存)。

 いや、そこに留まらず、スライムであることの便利さと不便さを活かし、会得した能力の有効な使用法を模索しつつ。
問題発生⇒解決⇒環境・関係の改善、ご褒美イベント⇒更なる問題発生⇒得た仲間達や拡大された能力を用いて解決⇒過剰なほど気持ち良いご褒美イベント
といった流れが上手く形作られていて、ストレスなく、しかし退屈させることもなく、先へ先へ読んでいかせる物語力がある。
 多く、人道的に事態の解決が図られるため、主人公への感情移入が阻害されないのは嬉しい。
 モテモテ・ハーレムは形成されるものの、基本形がスライムであるため、(今のところ)一線を踏み越える関係とならない理由があるのも、上手い。
 無敵!ツエー系主人公ではあるが、より強力な敵の存在も感じられ、背負う多数の命への責任もあって、興味を途切れさせない。
 あまた存在する異世界転生作品の中で、最上位クラスの面白さ、だと思う。

 アニメ。
 冒頭の、二次大戦?で空襲を受け炎に包まれる少女のアバンは、漫画版にないような。
もう一人の異世界転生者登場に到る、伏線?
 展開は、ちょっとゆっくりかな……と感じられるけど、これでも漫画版から略したところがあり、導入としては適当か。
 スライム転生で、目が見えない不安に直面する主人公を、漫画では「闇」を用いて非常に上手く描いていたが、さすがにアニメだと画面がもたないと判断したのか、周囲の風景を描写。
善し悪し……初見なら気になるところではないだろう。
 頑張った画面作り。
声優さんも違和感ないし、見続ける価値あるアニメ化。

2018年10月05日 金曜日
『あかねさす少女』01.「4時44分の儀式」

 アニメオリジナル企画。
 女子高生五人が揃って、真面目な顔で根拠もアホみたいな儀式を行っている、冒頭から違和感。
全員が中二病とかならともかく……ヒロインがバカやるのについ付き合ってしまう、昔からの仲良し五人組って感じなのか。
 学校でのふざけた日常、そんなに美味しくなさそうな見た目の卵味噌漬けを賄賂として受け取る教師とか、うーん。
このキャラクターデザインや、画面の雰囲気には合わないギャグの作りじゃないかなあ。
 異世界転移が唐突なのは流行だから良いとしても、それを目にした少女らの反応・謎の武闘少女によるバトル・彼女を連れての現実帰還について、全部薄く、何となく眺めるだけで気持ちが入れられない。
 ヒロインと異世界少女の同一関係、更なる謎少女の登場と、次回以降に期待を繋ぐ作りなのだろうが、個人的に視聴継続の意思は弱め。


『DOUBLE DECKER!ダグ&キリル』01.「二つの太陽にほえろ!」

 サンライズ制作のオリジナルアニメ。
 キャラクターデザインも世界の雰囲気も、同社の『TIGER & BUNNY』に準拠。
そのはずで、キャラ原案は同じく桂正和先生が手がけているし、「バディシリーズ」ということで両作は括られるらしく(繋がっている世界の話だとも)当然か。

 最初、間の抜けた若手警官と、同署の優秀な男前刑事がコンビを組むモノと。
男前の方は物語の主軸から外れるのかな、まあ、妻子残して殉職せず済み幸い。
 若手刑事・キリルの、おバカさんなキャラが立っていて可笑しい。
凄腕刑事なのだろうダグにはボケた所があるし、アダナに拘るボスは調子が外れており、キリルが1話から情けない全裸姿を晒すこともあって、シリアスな事件を基調としつつコミカルな仕上がり。
 作画含むクオリティーは、『TIGER & BUNNY』ファンからも文句は出ないだろうレベル。
 見続けて損無しと思われる。

2018年09月24日 月曜日
『ルパン三世 PART5』最終24話.「ルパン三世は永遠に」

 過去の全作品を肯定しようという意図が強く感じられる、メタなシリーズだった。
 劇中、回想として登場する、シーズンごとに違うルパンのデザインも忠実に踏襲してあったが、変装マスクの違い…という理解?
 顔見せ、あるいは名前だけで、懐かしいゲストキャラクターも大勢登場しており、嬉しい。
これ誰だっけ?があったのは、自身の薄さで悔しいけど。

 カリオストロ公国、再登場。
観光地化した公国はまだしも、あの地下牢?を再見することがあるとは思わなかった!
確かに、衆目とも監視カメラとも無縁な場所だが。
 クラリス(彼女との再会を躊躇うならジョドーとか)の許可を取って入ったのかなあ?
彼女も姿を見せて良かったような……そこはさすがに制作側が遠慮したのか。

 「殺し屋」としての次元・五ヱ門、そしてルパンが描かれた。
 クズ悪党ではない、職務でルパンを護送しようとしただけの警官隊?を容赦なく撃つ…銃を弾き飛ばす、胴体のドコかを狙う、という曖昧な描き方ではなく、片目を撃ち抜いてハッキリ「殺す」次元の凄み。
 元々、次元は「他者を殺すことに冷淡、なのに人情味もある男」であって、「可能な限り殺したくない」なんて考えは持ってないと思うな。
ましてや、フツーなら敗北して当然ぐらい多数の敵が相手の戦場。

 ルパンとの関係に疑問を感じる五ヱ門の心情について、僅かずつ膨らませてきたシリーズ構成が巧い。
 「自分はルパンの何なのか」への答えは得られたのかな……恋する乙女のような疑問だけど。
 ストイックで自己を追い込み気味な五ヱ門(初登場時はそうでもないが)にとって、享楽的であり、ルール無用な発想と行動を見せ、共にあることで「楽」にさせてくれるルパンの存在は、必要不可欠なんじゃなかろうか。

 アニメ史上初めて、「ルパンのマスク」を取り、真実の自分を晒すルパン。
 原作でも、ハッキリとこの顔が描かれたことはない。
普段の顔とそう変わらないのか、まるっきり別人の顔なのか…不二子はそのまま受け入れていたな。
ルパンと一緒に暮らすことで刺激がなくなった、という不二子だが、そんな彼女も知らないルパンの「顔」があった。
 素顔を見せないルールと同じく、ルパンの行動全てがアルセーヌ・ルパンの「盗術」に倣っているのだとすると、彼の本当の顔はまだまだ底知れないんじゃないかな。
それが理解できたなら、不二子には、もう一度ルパンと共にある選択肢が出来たのかも。

 アナログな大怪盗ルパンと、デジタル技術の激突を大きなテーマとした今期。
  警戒厳重な施設へと潜入、変装やトリックなど用いてお宝を盗み取り、高笑いを残して逃げ去る、これがルパンの基本的行動様式であり、「ハッキングにより電 子マネーを自分の口座に移す」なんてのじゃあ、どうしても面白味に欠けてしまう…『攻殻機動隊』みたいにそこを徹底する描き方もあろうが。
 世界中の人間たちが監視網となり、収集されたデータを元に解析することで、ルパンの行動がほとんど予測できてしまう設定。
 第一シーズン「先手必勝!コンピューター作戦」を今日的にしたような。
コンピューターに個人データを入れることで、その人間の全てが計算予測されてしまう、という物語、「電子頭脳は何でもできる」といった科学への盲信により(それよりも物語上の便利さか)一昔前は結構見かけたネタ。
さすがにバカバカしいとされたのか、昨今すっかり見なくなっていたが、ビッグデータ解析やAIの驚異的進歩により夢物語とばかり言えなくなってきている。
 「そんなバカな」の発想に、時代が追いついてきた、って感じかな。

 追い込まれたルパンが、ヒトログへの反撃として用いた手段が、その先進・透明・公平性を逆手に取り、暴かれては困る不透明な事柄を多数抱える国家首脳部への、ヒトログ経由での機密暴露。
 一企業を越えたところから圧力を掛けようという考え、なるほどなあ……だけど、その機密はどうやって入手したの?
ルパンが天才ハッカー並みの能力を持っていてはテーマがボケると思え、アミからデータ提供を受けたのか、とも思うが。
政治家が金庫に所有する証書や領収書・念書などを「アナログに」盗み出し、読み取った情報を元にヒトログへ書き込んで、晒す、という風だと良かったかなあ。
 エンゾ、一時的にヒトログの公開を停止し、国家首脳部の機密保護を約束、その上で国単位の協力を得てルパンを追い詰めれば済んだろうに。
そんなことをしては目指す理想に辿り着けない、と彼が考えることまで読んで行動していた……それこそルパンの、AIを越える凄みか。

 倒壊するビルの側面を、ダンボールで土手を滑る遊びのように楽しげに、殺し合って当然だろう関係と状況を忘れたように落ちていく一行。
エンゾもアミも、自分の中にこんな一面があるなど考えたこともなかったのだろう。
 外装を剥ぎ取り、内面を明らかにしてしまう、ルパンのそういう所に次元も五右衛門も(不二子も銭形も?)惹かれているのかな。

 シリーズを通し、ルパンの頭の良さが、言動や行動からしっかりと感じ取れる、非常に良く考えられたシナリオで、嬉しかった。
ネズミ一族・族長との戦いで、正々堂々と戦わ「ない」ルパンらしさも大変結構。
 かつてないほど不二子が魅力的に描かれたシリーズでもあった。
手に負えない扱いづらさがあり、しかし強烈な魅力を放つ、ルパンが愛するに足る「女」に出来ていたと思う。
 出番はそう多くなかったが、有能な銭形もポイント高い。
余計なことを語らない銭形に変わり、代弁する部下の八咫烏も良かった……意外と裏切らなかったなあ。
 『4』にも出来の良い話は多々あったけれど、シリーズ全体の完成度はこちらが遙かに上。
個人的思い入れが強く既に伝説である『1』に続く、面白いテレビ「ルパン」だった。
 やり切った感もありつつ、できればこのスタッフで、また新たなシリーズを見てみたい。

2018年08月11日 土曜日
『ヤマノススメ サードシーズン』06.「コーヒーってなんの味?」

 山でコーヒーが飲みたい、というだけの話。
しかし、先にその味を覚えたひなたに対し、自分もと美味しいコーヒーの入れ方を勉強するあおい、ただ苦いだけではない、登山してしか味わえない特別な一杯を楽しみ、そして……というオチまで、キレイにまとまったお話。
 コーヒーを入れる過程の演出と作画に、大変な情熱が傾けられており、自分でも一杯飲みたくなってしまう。
 何気ない日常を、過度にならないよう抑えてドラマティックに描くのがうまい作品。
 クラスメートとカラオケに行った際、ドキドキしてビクビクした彼女が心を開き、歌いだす曲に「夏色プレゼント」を使うのがすごく良くて、胸熱。

2018年08月06日 月曜日
『あそびあそばせ』05.「悪魔的センス」他

 今のところハズレなく、一話に何回かは笑ってしまうシーンがある。
このヒット率は、なかなか凄いモノだなあ。
 苦闘が窺える『深夜!天才バカボン』にも、笑いを分けてやって欲しいぐらい。
ただ、「基本的には美少女たちが、余りにもバカなことしたり下ネタ言ったり崩れ顔になる」タイプの笑いなため、「バカボン」的世界観には合わないか……『バカボン』原作では、「ギャグキャラが突然写実的な顔になる」という逆方向のネタをよくやってたな。

 面白いので原作を先まで読もうかと思うんだけど、やっぱり展開を知らない方が意表を突かれ、楽しめるため、悩み中。
 アニメ、作画のクオリティーが落ちず、原作から丁寧に拾ってあるネタの映像化テンポも良い上、「声優さんの熱演」という漫画では不可能な加点もある訳で、良く出来たアニメ化は原作にとって諸刃の剣。
いや、「ゴミみたいなアニメを見て、原作も読む価値無しと判断」という最悪の事態と比べれば、幸せな話だが。

2018年07月25日 水曜日
『ちおちゃんの通学路』03.「ブラッディ・バタフライ・エフェクト(2)」「カバディック・フォー」

 前半は、アホみたいなウソを本気にしてしまった小山力也、もとい暴走族ヘッドが仲間へと事態をシリアスに説明しようとする、こういうの「共感性羞恥」というのか……見ていて、のたうつぐらい恥ずかしい話。
ダメだー、これはダメだー、作品としてどうこうではなく、見る方の内面問題としてダメだー。

 後半、「会陰」という言葉をこんなに連呼するアニメなんて、史上初だろう。
この単語自体、出産の際「会陰を切開する」とか言う以外には、あんまり使われないような。
 そのまま女性器名称を叫んでは放送コードに引っ掛かる訳で、上手い迂回路を見つけたなあ、イヤらしくないもんね。
 真面目な顔して大馬鹿カバディ部長のキャラクターと合わせ、結構笑ってしまった。

2018年07月24日 火曜日
『つくもがみ貸します』01.「利休鼠」

 原作小説未読。
 テレコムが制作する、NHK深夜アニメ。
 損料屋、という知名度の低い職業を基本設定に、付喪神を擁する義姉弟が、関わる事件を解決する物語。
 一話として、ツカミが大分弱い。
店の付喪神達が最初からフツーに存在するため、「異質なモノが登場する」衝撃はほぼ無い。
それはそれで納得した今回のオチ「そんなもの存在しないのがこの世界の常識だ」……うーん。
 何も付喪神同士のバトルなんて描く必要は無いけれど、もうちょっと面白さの提示を強力にやって欲しかったかなあ。
 作画は悪くなく、ヒロインも可愛く描けている。
 時代劇の人情話が好きな人向けか。
そうなると、大人の視聴者にとっては付喪神が余計なような。

2018年07月23日 月曜日
『ゆらぎ荘の幽奈さん』02.「温泉卓球の幽奈さん」

 原作漫画は、雑誌連載で読んでいる。
 現「ジャンプ」のお色気担当作品。
 毎度えっちな目に遭うモノの、性的欲求行動について決して積極的にならず(忌避している訳ではない)、あくまで紳士的な対応を貫く主人公のバランス取りが、素晴らしい。
作品テーマに自ら迫る・勝手に動いてくれるような少年漫画らしい主人公では「ない」にも関わらず、しっかりキャラを立て、魅力を感じさせる作りは、もうお見事としか。

 アニメ。
 ほぼ原作通り……かな。
一話を見逃してしまい二話だけの感想だけど、作画的に、これで悪いと言っちゃ高望みしすぎではあるが、非常に高いレベルの原作絵と比べてしまうと、弱め。
「恐ろしく肉感的でキレイなエッチ絵」こそ原作魅力の中核なため、これが再現できないと、厳しい。
 アニメしか知らなければ見続けても良いのかな。
自分は、原作を続けて読むから、それで十分。

2018年07月22日 日曜日
『ハッピーシュガーライフ』02.「しおの箱庭」

 原作漫画未読。
 可愛らしい女子高校生と幼女が登場することから、二人がベタベタラブラブする百合でコミカルな日常を描く、癒やし系なのだろうとしか。
 次に連想したのは、外見に似ない鋭さを持つヒロイン・さとうが、腐った相手に鉄槌を下していく世直し物……『必殺仕事人』みたいな。
 という思い込みも違い、彼女は「正義」などではなく、同居する幼女・しお以外に興味が無い、どころか「邪魔なら殺すことを何とも思わない」サイコな殺人鬼。
この落差、意表の突き方は、凄いなあ。

 しかしバイト先の女店長、未成年男子に手を出すのはともかく、監禁まですると、男子の親から警察に届けが出たりして、もう「事件」になりそう。
店と自分を守るには、最終的に殺して始末しかなさそうな……さとう学校の男性教師にしてもだけど、後先考えなさすぎ。
なかなか想像の及ばないところだが、自己の快楽追求最優先、他者を人とも思わない異常者の行動なんて、こんなモノなのか。
「社会的地位のある熟年男性が、電車内で下半身を露出して女子高生に迫り、逮捕される」みたいなバカ話、もう余り珍しくないし。
 アニメ、次回への引きが強力なため、つい見てしまう。
残念なことに作画はイマイチだし、演出にも弱さを感じており、ストーリーが少しでも停滞したら「いずれ原作を読む」ことにしてしまいそう。


『ぐらんぶる』01.「ディープブルー」

 原作漫画は、単行本で一巻を既読。
ダイビングを題材としつつも、キレイ可愛い優しい癒やし系の『あまんちゅ!』とは真逆、大馬鹿な野郎がすぐ脱ぎたがるドアホウな(もちろん褒め言葉)ギャグ漫画。
 優れたネタや演出で笑わせるタイプではなく、作者の熱い情熱と突っ走る馬鹿ノリに読者を巻き込む笑いなので、アニメ化するのは大変。
相当に優秀なスタッフが必要。
 実際のアニメは……悪いということではないけれど、演出の間や作画クオリティー含め全て「無難」。
原作をほぼそのまま映像化していて、既読ネタだと、単に確認作業をしているような気分。
 アニメで初めてこの作品に触れる人、あるいは原作の大ファンでキャラが動いて喋ることに、大きな満足を得られる人向け。

2018年07月21日 土曜日
『ハイスコアガール』02.

 原作漫画未読。
 何か漫画外の話題があったような、と思えば、SNKとモメた事件。
これについて思うことはある訳だけど、著作権とか絡む迂闊なことが言えない次元のお話であり、自粛。

 3DCGをトゥーンレンダリングしたアニメ。
クオリティー高い!と騒ぐほどではないにせよ、普通に見るには不足の無い画面。
 ゲームが熱かった1990年代頃が舞台。
「待ちガイル」「投げハメ」など、ゲーセンで『スト2』はほとんどプレイしたことのない自分でも知っている禁断ワザの名前が、懐かしい。
 『ファイナルファイト』の高得点ワザなんかになると、「そんなのあったんだ」状態。
 二話で登場したPCエンジンのゲームは、大抵持ってたなあ。
そういえば、携帯ゲーム機版もあったっけ。
 主人公達が好むのは反射神経を競うゲームが主。
『天外魔境ジライヤ(CDロム)』『邪聖剣ネクロマンサー(駄ゲーム気味)』なんかはやらないのか……『イースT・U』なら、まだしも可能性が?これもCDロムゲームだけど。

 伝説の安アーケードゲーム屋を探し、美少女と二人で見知らぬ街まで遠征に出かける。
『スタンド・バイ・ミー』な夏の日の冒険物語、ちょっと胸がキュンとなる。
懐かしゲームあるあるを並べた作品で、ドラマには注力してないかと思われたが、こういうのはイイなあ。
 肩の力を抜いて見続けたい。





『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』02.「運命の舞台」

 ミュージカル舞台、漫画、アニメのメディアミックス企画。
 舞台女優を目指す、宝塚養成学校のような所に通う少女達の物語。
学んでいる内容はアイドル修業とほぼ重なり、切磋琢磨しつつ仲が良いヒロインらのドラマは、『アイカツ!』『IDOLM@STER』『ラブライブ!』そのまま。
 ヒロインと親友だった少女の加入により、関係に波乱が起きつつ、少女達は舞台で輝く日を目指していく。
 数多いレギュラーキャラクターは、まだ見分けの付かない少女らも居るけれど、スポットを当てられたキャラについては個性がハッキリと付けられており、ヒロインとの関係性も明確。
 作画も良いし、派生アイドルアニメとして、まず問題の無いスタート。

 ……と思うよねフツー。
 一話後半で怒濤の展開、イキナリ作品カラーが激変してしまう。
 「変身」シーンの分かったような分からないようなギミック、リアルというより舞台演出のような(設定から、舞台を感じさせて当然だけど)バトル、意味不明のキリン、大見得のセリフ、どうにも『少女革命ウテナ』を始めとする幾原 邦彦ワールドに迷い込んでしまった気分。
 監督の古川 知宏は、『輪るピングドラム』でコンテ、『ユリ熊嵐』では副監督を務めていることから、影響がある……演出方法を我が物としていて当然?
 幾原監督作品は、日常生活部分でもどこか華麗であり浮き世離れしていたが、この作品は普段をアイドルアニメ的リアリティーに抑えているため、少女バトルロイヤル物へとジャンルを変える瞬間の驚きが凄い。
 殺し合いに見えつつも、肩掛けを落とさせれば決着という平和な(でも武器直撃したら死にそう、特製衣装で鉄壁のガードをしてる?)対戦。
他の子達もだけど、ぽえーとして見えるヒロインが超強いのは不思議。

 死者は勿論ケガ人も出さず、遺恨を残さない決着(ヒロイン戦のみかも)は爽やか。
 正体不明キリンの狙いは何なのか。
戦いの果てに待つものが「トラウマを吐き出して最高のチームワークを獲得した少女達の舞台」ってだけじゃ、少々拍子抜けだと思われ、どういう展開を予定してるんだろう。
 歌・踊り・バトルが一体化する毎回のクライマックス。
とてもレベルが高く見応え十分だけど、こんなクオリティーをずっと維持できるのか。
 面白くて、ここからどうなるのか気がかり。

2018年07月20日 金曜日
『ロード オブ ヴァーミリオン 紅蓮の王』01.「我が命は敵に払う借金か」

 スクウェア・エニックスのオンライントレーディングカードアーケードゲームをアニメ化したもの。
 興味を引くべくバトルから始めるアバンは悪くない考えなんだけど、ドッとキャラを出し、それぞれが意味ありげで意味不明な言葉を呟き、作画は整っているものの中二病じみた戦いぶりを見せるシーンが羅列され、制作側の狙いとは逆に画面から注意が逸れがち。

 赤い霧の中、バタバタと人が倒れる異変。
ただ倒れている人と、服だけ残して消える人がいた様子、不可解。
劇中では誰も気にしてないようだけど、ちゃんと理由があるのかなあ。
 『首都消失』のように都心だけが世界から隔絶した状況。
なのに、市民は異変前と変わらぬ生活を送っている。
大井や品川の発電所だけで、都心全域のエネルギーをまかなえるのかなあ。
電線や水道管などは霧の向こうまで続いてる?電話も出来る?だったら大きめのパイプを通じて行き来もできそうな。
 困難と思われる食糧の自給について、『うる星2/ビューティフルドリーマー』みたく「不思議なことに、一切不自由なく日常生活が送れている」異常事態なのか、テキトーな設定で済ませているだけか。
 「このアニメ大丈夫?」という興味はあるけれど、殺人的大量に始まった新番組の中、そこまで追いかける余裕は無く。


『天狼 Sirius the Jaeger』01.「蘇えりし者、夜に嗤う」

 アニメオリジナル企画。
 P.A.WORKSらしく高品質な画面作り、しかし「邪悪な吸血鬼と戦う主人公の一団」という図式は相当に見飽きたものであり、引きつけられず。
 ……と思ったところで、主人公らは、昭和初期の帝都・東京に上陸。
この時代ならではの風景や風俗、小道具(シベリア食べてるとか)が見られ、楽しい。
垢抜けすぎているキャラクターデザインは少々時代にそぐわない感もあるけど、それはまあ。
 路面電車が走り回る中でのカーチェイス、雰囲気がとても良い。
 そのお陰か、後半更に注力されたためか、クライマックスのアクション作画に見応えあり。
 続けて見ようと思わせるには、十分な第一話。
ここから、面白いストーリーが語って行かれると良いなあ。

2018年07月19日 木曜日
『アンゴルモア 元寇合戦記』02.「佐須の戦神」

 原作漫画未読。
 タイトルから「ノストラダムスの予言」を連想し、何か恐怖の大王的な宇宙人(『ケロロ』アンゴル=モアのような美少女?)でも地球にやってくるのかと。
 アンゴルモアを解釈する一説である「モンゴル説」が、元なのね。
攻め込んでくる蒙古の軍勢が、恐怖の大王かな。

 鎌倉時代、という、戦国・江戸・幕末の時代などに比べるとマイナーな設定。
しかも舞台は対馬。
 銃なんかは当然まだ無いのか、でも爆弾を投げる攻撃はあり。
知らないことが多く、描かれてゆく世界の様子が興味深い。
 転生チートや万能スマホなんて便利なモノは無いため、人と人、武力と智力がぶつかり合う戦いになりそう。
 二話時点では、まだ「強烈に面白い」とまで言えないけれど、厳しい戦いの帰結がどうなるのか、見届けたい気持ちはある(原作がまだ連載中なので、本当のエンディングには辿り着けないかな)。

2018年07月17日 火曜日
『深夜!天才バカボン』01.「ひさしぶりにアニメになったのだ」

 これで5作目のテレビアニメシリーズなのか。
 原作からして、ナンセンス・ドタバタのギャグなため、ストーリー性を優先させたアニメ化は難しく、しかし原作通りの笑いはさすがに時代と合わなくなっており、新しいギャグを盛り込んだ作品にすることが求められる。
 『おそ松さん』の成功から、そういうタイプに……といっても、それ自体、シリーズ後半ではかなり苦しんでいる様子が伝わっており、越える・並ぶアニメを作るのは至難。
 また、やりたい放題やったモノとして『ポプテピピック』が存在するため、これ以上無茶な内容・放送形式にするのは不可能だろう。

 そういう難しい状況下、苦闘し、よく頑張った第一話。
 セルフパロディー?として『おそ松さん』に触れつつ、実在人物や他作品キャラクター……YOSHIKI、野沢雅子、ブラックジャックを登場させ、なのに都知事は小池百合子にしない馬鹿馬鹿しさ。
バカボンパパの名台詞に「国会で青島幸男が決めたのか」がある、その青島は都知事を経て既に亡くなっていることから「都議会で青島幸男が〜」を使えず、配慮して姿を具体的に描かないことにした、とか……いやー関係ないな(笑)
 色々やりながら、結局「ママに怒られて終わる」という古式ゆかしいパターンに落ち着くのが可笑しい。
 作画は良好だったけど、二話目から大きく変わるようなので、しばらく見ないと何とも。
 監督・構成を務める細川 徹の手腕に期待。
『宝島の地図』好きだったなあ。
 「二番煎じ」の評価(『おそ松さん』立ち上げに、この監督が関わってたそうだけど)から抜けられるのか、視聴継続。

2018年07月16日 月曜日
『京都寺町三条のホームズ』01.「ホームズと白隠禅師」

 原作小説未読。
 僅かな手がかりから相手の事情を見抜く、推理物……「ホームズ」らしいところはあるが、なかなかに地味な内容。
そこだけを見れば『氷菓』と近いのかも。

 しかし第一話、うーん、ヒロイン女性の描き方に問題が。
自分が引っ越してしまったことで、くっついた彼氏と親友に恨み言の一つも言いたい、ってのは、動機として十分なものであるかはともかくまあ分かるとして、その交通費にすべく祖父の骨董品を売り飛ばそうとしては、さすがにこう、ロクデナシとしか。
 そこそこ裕福な家の子に見えるけど、数万円ぐらい貯金してないの?
「親友と久しぶりに会いたい」と親に言えば、交通費ぐらい出してくれそうな。
 短絡的に、親の財布からお金を盗むのと同じようなことをしており、どんなもんか。
 しかも、時を置かず(に、見える、アニメでは)元彼から美形の家頭に好意を移しており、なんやねんこの女。
 彼女は、「感情移入に値するステキなヒロイン」ではなく、「ストーカー気質を持ち、凶行に走る寸前で家頭に止められた『放置しておくと危険な女』」として捉えるべきなのか。
彼が彼女を雇ったのも、観察処分という意味合い?

 作画は普通。
 骨董品に対するウンチク……通り一遍のような。
 『氷菓』も、一話時点では「??」と面白さが分からなかったので、見続ければ、この作品ならではの面白さが出てくる、のかな。

2018年07月15日 日曜日
『邪神ちゃんドロップキック』01.「邪教徒の集い」

 原作漫画は、単行本で二巻まで読んだ。
 邪悪な下半身ヘビ少女が、召喚者のゴスロリ少女と同居しつつ彼女を殺そうとして、毎回手ひどい逆襲を受けるドタバタギャグ。
普通なら「ちょっと良いところ」を描いてしまうものだけど、邪神ちゃんをホントに良いところナシにした徹底ぶりが、素晴らしい。

 アニメ。
 ええっ、ドコから始めたの?コレ。
二巻以降、レギュラーキャラクターが出揃ってからの話なのか、とても一話目とは思えない。
 ギャグに加え、登場するキャラの魅力で引きつける作品だ、というのは間違いないけれど、見も知らないキャラを一斉に出すと、原作未読の視聴者に仲間はずれ感を持たせてしまうだけでは。
 いや、そんな込み入った設定でも、分かり辛いキャラ関係でもなく、見る方のスキルに頼り「何となくパターンで理解してもらう」ことは十分可能だとしても。
そうした場合、視聴者の感想は「パターンだね」しか有り得ない訳で、連載開始から好評を得られてこそ巻数を重ねたのだろう原作の魅力を、台無しにしただけとしか。


『Phantom in the Twilight』01.「黄昏に生きるもの」

 中国のHappy Elements社が企画・原作の、オリジナルアニメ。
これも、スタッフはほとんど日本人で、制作はライデンフィルム。
 物語の中心に可愛い女の子が二人登場するけれど、基本的に、美形男子が活躍する女性向けアニメなのかな。
 ロンドンの異国感、印象的なアクションなど割合良く出来ており、男性視聴者には面白味が分からない、ということはない。
 まるっきり日本人風デザインの女性達が、トン、シンヤオといった中国名なのは違和感。
でも、今後は更に中国出資・制作のアニメが増えていくと思われ、こんなことに引っかかりを感じるのは今だけなんだろう。
 悪くない第一話……しかし「次回も見逃せない!」という程ではなく、視聴の継続は微妙。

2018年07月14日 土曜日
『悪偶 -天才人形-』01.「序曲」

 原作は、Webコミックとして中国のテンセントで連載中、そのアニメ部門が『霊剣山』に続いてスタジオディーンと組み、制作したアニメ、らしい。
 スタッフは、ほぼ日本人。
それでも中国アニメらしい微妙な違和感を醸し出しているのは、原作に忠実な作りをしているからか、そういうスタッフを集めたからなのか。
 書店で「うっかり」百八十度前後開脚して立ち読みするヒロイン、ただの露店本売りジイサンを逆ナンパ?しようとする踊りオバチャン集団、両目ハート型の(赤青セロファンで立体?)メガネを大真面目にかけて怪異を目視するヒロイン……調子の外れた描写が多々。
 作画的に、そう悪くはないが良くもなく。
 どういうフォーマットで怪異に挑むことになるのか、少し気になるが、もう十分だという気も。


『あそびあそばせ』01.「等価交換」「チープなスリル」他

 原作漫画は未読だったけど、この一話を見てから単行本で二巻まで読んだ。
 いかにも美少女同士がキャッキャとイチャイチャしそうなオープニングのイメージ詐欺っぷりが、凄い。
原作を今まで読まなかったのも、表紙が余りに可愛らしい萌え絵のため内容を見誤ったせいであり、そう考えると忠実なアニメ化。
 可愛らしく運動神経に優れたお金持ちの息女でありながら、リア充への怒りで人生を歪ませている華子。
アメリカ人美少女の容姿を持ちつつ、全くの日本人で英語などまるっきり出来ないオリヴィア。
放課後の教室で本を読むようなメガネ少女なのに、英語の点数だけ激低い香純。
 ヒロインらも三人揃って、裏切る・残念な中身をしており、可笑しい。

 アニメは、セリフもギャグも基本的に原作通り。
それを、嫌〜なギャグ顔含め非常に高いレベルの作画で、テンポ良く演出してあり、満足度の高い内容。
 視聴継続。


『プラネット・ウィズ』01.「光、七閃」

 「漫画家・水上悟志が描き下ろした1074ページのネームを基に(Wikipedia)」作られたアニメ。
このページ数だと……単行本5巻か、もっと?あるなあ、スゲエ。
 寝起き少年の部屋を訪れたのは、メイド姿の美少女。
またこのパターン、と思わせて、違う!変なデッカイ猫も食卓を囲んでるぞ。
 記憶喪失・転校生である主人公の紹介に始まり、世界中に現れる正体不明の巨大物体、立ち向かう不可思議変身?能力を備えた男女、メイドに呼び出され、巨大物体ではなくヒーローっぽい男女と戦うよう言われて戸惑う主人公だが、回収したアイテムを見て怒りを爆発させる。
えっ何?なんで?どうしてそうなるの?よくあるパターンを裏切る展開の連続で、興味を喚起させるのが上手い。

 腹に「平和(ちょっと間違ってる)」と書かれた巨大物体。
使徒みたいな人類の敵なんだろうな、と安易に捉えてしまうが、やったことは、ミサイルを縫いぐるみに変えて無力化、戦闘機パイロットを「家に帰す」、ヒーロー戦隊の一人から戦闘意欲を削ぐ、という、ホントに「平和」な対応ばかり。
ヒーローに対しては、母親の死について抱えるトラウマを突くことで精神支配を試みるかと思ったが、回想の母は邪悪な存在へと豹変などせず、最後まで優しい。
……いい奴?
世界のロクデナシ首脳陣にも、是非この攻撃を喰らわせてやって欲しい。
 主人公とネコ先生の「合体」。
バックリ飲み込まれるように一体化する、ってのが流行なのかなあ、『ひそねとまそたん』みたいに。
メカデザインからすると、『トップをねらえ2』や『フリクリ』イメージが近いけども。
 作画は良く、巨大な脅威が海上から近づいてくることを感じさせる演出と、音楽も素晴らしい。
 期待作。

2018年07月13日 金曜日
『百錬の覇王と聖約の戦乙女』01.「盃の誓い」

 原作ライトノベルは未読、漫画版を一巻のみ既読。
 『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(うろ覚えだと、両作のタイトルがゴッチャになりそう)』にも書いたけれど、「異世界転移・転生して俺様無敵でモテモ テ」ジャンルの作品は、基本の設定となる「主人公は、どういう理由・理屈で異世界へと移動し、無双能力を発揮するに到ったか」の説明を軽視する傾向にあ り、これもその一つ。
そんな面白くもない所には、作者・読者共に「興味が無い」ということで一致しているのかな。
 漫画版では、アニメ一話で進行したストーリー中に、異世界転移の説明だけは入れてあったが。

 持ち込んだスマホを通じて得た知識により、進んだ武器を開発し、パクった既存の戦術で勝利を重ねて、地位と信頼を手に入れた……のだろう主人公。
Kindleで買って『Dr.STONE』を読めば、もっと色々なことが出来そうな。
あー、Yahoo!知恵袋なんかも駆使すると、自他の戦力・地形なんかから、的確な戦法を答えてもらえるかも。
 とにかく戦に勝ち続け、美少女達の義兄・義父となりモテまくる主人公に感情移入して、楽しむ作品。
 前述の、タイトルが似ている『異世界魔王〜』とで、どちらか一方を見れば十分じゃないかな。


『音楽少女』01.「100億人に一人のアイドル」

 キャラクターソング企画を元にしたアニメ。
既に、『アニメミライ2015』の一作品として劇場公開されたアニメ版が存在する、らしい。
 アイドルとなる少女達の魅力を前面に押し出すべき内容、だろうに、1話目から作画クオリティが低め。
 空港内でアイドルのコンテストを行い、応募者ゼロのため搭乗客から誰か徴用しよう、という謎状況。
「帰国したばかりで世情に疎いヒロインが、アイドルグループのライブに感動し、加入する」シチュエイションが必要だったものと思われるが、空 港から自宅に向かうタクシーでライブ会場前を通りかかり、飛び出した娘を追って親も会場内へ、ぐらいならほとんど手間など掛からなかったのでは。
と思ったら、実際にこの作品のイベントが空港内で行われたらしく、その関係?(2015年3月27日参照
 「いけはし」を「いけばし」と呼び間違える……「いばらぎ→いばらき」「やまざき→やまさき」ぐらいなら分かるけど、あんまり、あるある間違いではなく、キャラを印象づけるにも弱い。
 アイドルをモンスターと勘違いしているヒロイン、とか、全体に無駄なムリがありすぎ、話に乗れない。

 ヒロインは天才的な踊りのセンスを持ちながら、音痴、とする落とし方は楽しい。
「音痴」というにはまだ十分矯正可能と思え、チョイ前の実在アイドルなんか、これ以下の歌ド下手がフツーに居たものだけど。
 厳しく歌のレッスンをしつつ、今はまるで人気がないグループが上り詰めていく様子を描いていくのかな。
 アイドル物として、かなり後発となる割に、ここが特別・ここだけは他作品に負けてないアピールが薄く、シリーズ最後まで見てもらうためには、ここから相当な努力が必要かと。


『はたらく細胞』01.「肺炎球菌」

 原作漫画未読。
 体内環境を街や工場に換え、白血球赤血球細胞などを擬人化し、細菌を悪の侵入者として、追跡・バトル・退治までを描いた第一話。
 いかにも学習漫画のような基本設定で、実際、勉強になるところもあるけれど、コミカルな雰囲気とキャラの性格付けで、「警察官と宅急便バイト女性が一緒にテロリストを追いかける」ごく一般的なストーリーとして見られる。
 お笑い的「異常性」を感じさせる白血球男性をマイルドにして異業種恋愛要素を強化すれば「ノイタミナ」、学習部分をもっとメインに持ってくれば(このままで十分?)NHK・Eテレで夕方に放送できそう。

 赤血球と白血球の恋愛って成り立つのかなあ、二人が結ばれるって体内環境としてはどういうことになるの?などと要らないコトを考えてしまったり。
 開始数分で期待・予想した内容より、ずーっと面白かった。
 ただ……一発ネタっぽい気もして、ここからどう展開し、「見続けなければ!」という気持ちにさせてくれるのか。
 当分、視聴継続。

2018年07月12日 木曜日
『ウルトラマンR/B』01.「ウルトラマンはじめました」

 前作『ジード』は、軽重の要素が丁度良いバランスで存在する、良作だった。
 『R/B』……コメディーが基調なのかな。
兄弟が暮らすセレクトショップでの会話とか、楽しくやろうとしすぎて、正直ちょっと空回り気味。
 二人で同時変身、というのは今作最大の特徴。
現時点で納得感が薄く、変身アイテム販売の都合ばかり感じてしまう。
アイテムがゴチャゴチャ〜として分かりにくいのは、近年ウルトラマンの宿命といえようか。

 前作同様、特撮には気合いが入っている。
 舞台となる市に伝わる伝承、行方不明になった兄弟の母親、今後への伏線がチラチラと。
 今回は変身クリスタルを交換したが、これから、二人が一緒に変身する特殊なシチュエイションを活用できるかどうか、注目。
 面白くなっていくことを期待して、視聴継続。


『ゾイドワイルド』01.「本能解放!ワイルドライガー」

 タカラトミーが展開する玩具・ゾイドを題材とするアニメ。
 前作『ゾイドジェネシス』から12年になるのか……
強力な主役補正による無敵モードや便利すぎるパワーアップアイテムに寄らず、ハードな戦況と人間のドラマで見せる、面白い作品だった。
 今回は、もう少し子供向けかな?と思わせるスタート。
敵となるデスメタル帝国のキャラクターが、『北斗の拳』ザコ敵をギャグにした風で何とも。
 「野生のゾイドをゲット」は『ポケモン』ぽいけども、監督、長く『ポケモン』テレビシリーズの監督を務めてきた須藤 典彦。

 分かり易く世界設定や主人公の紹介をした、第一話。
 作画も安定しており、悪くない……しかし「見逃せない!」と思わせるほどではなく、今後の展開次第。
 取りあえず三話ぐらいは見て。


『はるかなレシーブ』01.「エースなんて必要ないの」

 原作漫画未読。
 ビーチバレーを題材とする作品。
またスポーツへの無理解だけど、ビーチバレーって温泉卓球とか会社屋上バレーと同じく、限定場面での遊びだと思ってた。
スタートはやっぱりそういうこと……なのかな?それが次第に本格競技化したと。
 かなりアクの強いキャラクターデザイン。
背高ヒロインのパワーがありそうな体つき、特に安定感あるお尻は、いいなあ。

 日差しの強さを感じさせる沖縄の風景、特に重要な場所だろうビーチの描き方が美しい。
 肝心のビーチバレー・シーンは淡々としており、1話段階であんまり惹かれるところがなく。
もうちょっと、ならではの面白さや凄み、パワフルな戦いぶりを大げさにでも演出して欲しかった。
 視聴者の心を掴むには、少し弱く感じるスタート。
ただ真面目に作ってはおり、ラストの沖縄料理が美味しそうなんて細かいところでも、しばらく見続けようかという気分に。

2018年07月11日 水曜日
『VIRTUAL BUZZ TALK!』01.「委員長大解剖・月ノ美兎」

 3DCGの女の子達がグダグダ〜と喋る5分間番組。
 作り方から、菅原そうた、石ダテコー太郎辺りのアニメかと。
 不勉強でよく分からないんだけど、VRライブシステム「バーチャルキャスト」を使い、KMNZ(ケモノズ)のお姉ちゃん達がゲストと会話する様子を収録したもの……なのかな。
 ゲストへの一問一答で、一番欲しいものは?「カネ」、怒りを感じるのは?「バスが二台続けてきた時」、というのに笑ってしまう。
 毎回、質問形式だとすると、ゲストの面白さが勝負を決めそう。
 負担になる内容ではなく、忘れなければ視聴継続したい。


『暦物語』01.「こよみストーン」「こよみフラワー」

 スピンオフ的なものかと思ったが、「『化物語』のその後を描いた〈物語〉シリーズ・ファイナルシーズンの第二弾」らしい。
 16年に配信の形で全話公開されており、テレビはそれを再編集したものだとか。
 内容は、「物語」シリーズ、だなあ。
ネタをまいて、怪異があって、原作者らしさ溢れる理屈をこねた解決があり、オチを付ける……短い(15分1話形式)中でもしっかり「らしさ」を感じさせる辺り、実に巧い。
 画面の雰囲気も元シリーズ通りだけど、配信だからなのか?少々作画に甘いところがあるのは残念。
 しっかり見ておかないと、作品全体の重要な部分が理解できなくなる……というアニメではないと思えるので、気負わず気楽に見続けたい。

2018年07月10日 火曜日
『殺戮の天使』01.「Kill me... please.」

 原作は、ライトノベルか漫画だろうと思えば、ゲームなのか。
 どこかも分からない状況下で目覚めたヒロインが、正体不明の男に追われ、味方っぽく現れた他の男にも危害を加えられかける、理不尽な恐怖の物語。
 ……といっても、切り裂き男はデザイン・行動共に全然怖くなく、カレがホラー要素の象徴だとするなら見続けなくても良いか、と思わせるぐらい。
 しかし、その後出てきた穏やかそうな医者は、怖いというか「イヤ」って意味でホラーっぽく、まずまず。
ブッスリやられちゃったけど、もう退場?この異常空間の特別ルールで復活するのかな。

 ヒロインが生きることに拘らないどころか死にたがっては、恐怖など成り立たない。
「殺人鬼達から逃げ回る」単純な話ではなく、ヒロインが自身の絶望を乗り越え、謎を解いていくストーリーこそ主流か。
 引き込まれた、って程ではないけれど、先が気になるので、しばらく視聴継続。


『ちおちゃんの通学路』01.「そこに学校があるから」「ちおちゃんと細川さん」

 原作漫画未読。
 タイトルから、『のんのんびより』のようにノンビリした子供ライフ・コメディーを予想したが、大違い。
「ゲーム脳」でもって現実をゲーム世界が侵食している感じの、コミュニケーションに難のある女子高生が、通学路で起こす孤軍奮闘を描くドタバタギャグ。
 屋根の上を走るのは『アサシン クリード』風。
工事現場越えたら地上に降りた方が良いに決まっておろうに、延々屋根を走り続けるおバカさんさが可笑しい、まあ開放感や高揚感は分からなくもないけど。

 後半は、スクールカースト上位に位置するような女子との関係性で一話。
 「通学路」ってだけじゃネタはひどく限られる……かと思ったが、教室と変わらない程度に人間関係は描けようし、事件も起こせる。
帰途まで通学に含めれば、長期続けるのも不可能じゃない、か。
って気軽に言うけど、作者さんは毎回七転八倒だろうな。
 ちょっと笑ってしまったところもあり、気軽に見られそうなので、視聴継続。


『七星のスバル』01.「再会と再開」

 原作ライトノベル未読。
 精神ダイブイン型ネットゲームを題材とする。
 チームワーク抜群で楽しげなゲーム内最強のパーティーが最初から出てきたところで、これ以上の盛り上げは難しく、一回ドカンと落とすしかないのは明白。
 それでも、リアルで死ぬとは……
他作品とゴッチャになってしまうけど、この世界では「ゲーム死が現実の死に直結する」訳では無さそうなのに、何故?というのがこれから謎解かれていくのか。

 少女一人の死をもって、最高の仲間達との少年期が終わり、しかし亡くなったはずの少女との予期せぬ邂逅が、成長した彼ら彼女らを再び結びつける(のだろう)。
そのまま『あの日見た花の名前を〜』。
 少女の記憶や思考形態の全てがネットワーク上にバックアップされていたなら、現実に生き返ることも可能?
冷凍保存でもされていなければ、本来の肉体は失われているだろうが。
SFなら、クローンやアンドロイドや死亡したばかりの他者体を再利用するなど、方法はあるかな。
ネットワークゲームがテーマだと、生き返らせるより、主人公達が「そちら側」に転移してしまえば。
 作画は良好。
 ここからどう展開させるのか興味があり、しばらく視聴継続。

2018年07月08日 日曜日
『BANANA FISH』01.「バナナ・フィッシュにうってつけの日」

 原作漫画は、凄い、面白いという評判を何度となく耳にしながらも未読。
「アメリカを舞台に、無軌道な若者達が繰り広げる友情と裏切りの青春」を描いているのではないかと勝手に考えていた。
 あー、こういう内容だったのか。
アクションあり謎あり謀略ありで、思ったよりずっと馴染みやすい……もっとスカした雰囲気かと。
 原作が描かれたのは85年なのに、今見ても違和感ないぐらい米の、特にダークサイドを描き出せているのに感心。

 平和ボケした日本人青年は、当時ならでは、かなあ。
現代じゃ米ダウンタウンの危険さぐらい誰でも知って……いや、地下鉄も路地もずっと安全になった(らしい)今だからこそ、これほど無警戒な若者が有り得る?
 それにしても、日本人のワル相手だって「そのバタフライナイフちょっと持たせて」「人を刺したことある?」なんてこと聞かないだろ。
 作画はよく整っており、演出等にも問題なく思える。
 視聴継続、できるだけ最後まで見たい。


『夢王国と眠れる100人の王子様』01.「夢のはじまりは突然に」

 原作ゲーム未プレイ。
 タイトルからも分かる、女性向けアニメ。
 異世界に転生?召喚?されるヒロインの戸惑い、初めて見るキャラクターや風景へのリアクションなど、良く出来ているってほどではないが……まあ、ごく真っ当。
 男性向けの異世界移転作品だと、「チートな力を持ってる俺様強いいいぃぃぃ!」っていう男ならではのバカさが全開だったりするものだけど、女性向けは、秘めた実力の可能性を残しつつ、基本的に戦いは美形男子に任せがち。
これは男女差に寄るものなのか、しかし『プリキュア』世代も育っており、「敵はまとめてチートなアタシがブッ飛ばしてあげる!美形だけど戦力の低い男どもは後ろで『凄いスゴイ』だけ言ってて!」とする転生物も、いずれ主流になってくる可能性が。

 ヒロインは可愛く、男達もキレイに描かれており、見続けられない内容ではない。
しかし、無難さが災い?して、良くも悪くも個性ある第一話にはなっておらず。
 視聴終了。


『すのはら荘の管理人さん』01.「はるかぜ 上京 管理人さん」

 原作漫画未読。
 男を感じさせない可愛らしい外見の主人公が、美人で巨乳の管理人さんに、ひたすら甘やかされるアニメ。
主人公が抱き寄せられ、胸の谷間に顔を埋めさせられる描写だけで、一話に何回あったんだか。
 女性だけの下宿荘に男子が入居してくることへの抵抗とか追い出し工作、なんて「面倒な」話などなく、胸ふかふかのサービスを高い作画クオリティーで描き出しているため、商品価値は高い。
 他の住人少女達も皆可愛い……が、作品のメインヒロインは誰になるのか考える必要は、タイトルから、無いな。

 頭を空っぽにしてただ眺めていれば良い(そうするべき)作品。
「アニメに多くを求める者は去れ!」って感じ。
 二話の予告で、若干の作画レベル低下が見られるのは不安要素。
絵が崩れると存在意義は大きく損なわれてしまうため、頑張って欲しいところ。

2018年07月07日 土曜日
『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』01.「魔王演技」

 原作は、漫画版を一巻だけ既読。
 アニメでは、漫画で略された「主人公のダメダメ現実生活」から物語を始めており、入りやすい。
とはいっても僅かのこと、すぐ異世界召喚されてしまう訳で、まあちょっとした段取り程度。
 どういう理由でゲーム準拠のファンタジー界に主人公がしかもゲーム内での姿で呼ばれることになったのか、細かい説明はないけれど、物語の根幹に関わる設 定で話の進行と共に明かされていくのか……いや、異世界転生・召喚ジャンル作品が溢れ、書店の一角どころか二角も三角も埋めている現状、その辺りは「もう 先行他作で理解したでしょ?ウチもそんな感じ」という開き直った態度で済ませる物も多く、この作品は、どうなんだろ。

 エルフと獣人少女はそれなりに可愛く、作画の良さもあって、嫌味無く見られる第一話。
俺様無双もしっかり描かれ、対人恐怖症気味の主人公に感情移入できるなら、引き込まれさえするかも知れない。
 ただ、うーん、異世界に対し「現用兵器」「料理」といった優位性で迫るような独自の切り口はなく(前述のものでさえ既に多数あるが)、テンプレート通りを感じさせてしまう。


『中間管理録 トネガワ』01.「始動」

 原作漫画未読。
 『カイジ』の強烈な脇キャラを主人公とした、スピンオフ。
なので、自分達に反抗する(借金を持つ)者を命懸けゲームで叩きつぶすような、原作と同様のダークな世界が描かれるものと思っていた。
 意外、ギャグなのね。
 自分が吐く「名言」を律儀にメモしていたり、配下の黒服の名前を一生懸命覚えようとして混乱し取り乱すなど、恐ろしげな本編の様子からは隔絶した間抜けさが可笑しい。

 作画は本編アニメ並。
爆笑……とはいかないが、脱力笑いに繋げる演出も悪くない。
 ただ唯一、ナレーションの川平慈英はウルサ過ぎるかなあ。
アホな・チマチマしたことを大真面目にやるのが可笑しい内容だろうに、意味なくハイテンションでふざけたナレーションを入れては、台無し。
 これだけで、見続ける意欲が大分削がれてしまうため、途中で変えてくれると嬉しいんだけど……ムリだろうな。


『Back Street Girls -ゴクドルズ-』01.「わしらアイドル始めました。」「親分!先生?プロデューサー!?」他

 原作漫画未読。
 美麗さとは無縁な作画で(意図的に)描かれる、あんまり動かないアニメ。
 ゴツいヤクザ三人が全身整形して美少女に変わり、アイドルデビューして人気を博するけども、時折バイオレンスな内面が顔を覗かせる、そのギャップを笑いにするギャグ作品。
出オチというか、最初の方でもうそのネタは消化し尽くしてしまう。
 後半の、握手会に来た凶悪ヤクザを、戦闘力など低そうなアイドルオタクが必死の暴力で取り押さえるシチュエイションとか、ちょっと笑ってしまったが。
 連載は続いており、単行本も巻数を重ねている模様だから、この設定やキャラクターを面白く転がしているんだろう。
 興味あるので、もう少し視聴継続。

2018年07月06日 金曜日
『陰陽師・平安物語』01.「だるまの一日」

 「全世界二億ダウンロードを越える」中国のスマホゲームが原作、らしい。
 ゲームのプレイヤーだけを視聴対象に据えているのか、世界観やらキャラの紹介らしいものもなく、初見は置いてきぼりな第一話。
5分アニメであり、「誰でもある程度楽しめる」ようにせず、内容を絞り込むのは戦略として正しいといえば正しい。
なにしろ、日本人口を遙かに超える数のゲーム・プレイヤーが見てくれる……可能性はある訳だし。


『焼肉店センゴク』01.「ようこそ焼肉店センゴクへ」

 原作漫画未読。
 既にWebで12話まで配信済みなのね。
それらしく、省力化されたアニメ。
 想像を絶するようなことが起きる訳ではなく、5分作品としてはゆっくりしたテンポで、淡々とギャグを消化する第一話。
 特に心を掴まれず。


『千銃士』01.「貴銃士」

 原作スマートフォンゲーム未プレイ。
 美形男子になった刀が登場する『刀剣乱舞』の変化元を、銃に置き換えたバージョン。
 可愛らしい少女の外見をしたキャラクターが、全員男の声でしゃべり出すのを聞いて、守備範囲外のアニメだと知る。
 悪いって程ではないけれど、男子達の美しさが命だろう作品にしては、気合いの入らない作画。
アクションの演出にも、コダワリやケレン味が欲しかったかなあ。
 これは、ここまで。

2018年07月05日 木曜日
『ヤマノススメ サードシーズン』01.「筑波山で初デート?」

 心地よい山登りアニメ、第三期。
 新シーズンの開幕らしく、レギュラーキャラの紹介、これまでのあらすじから、完遂できなかった富士登山→今後(今シーズン?)の目標へと繋げる、親切な作り。
 安定して作画も良く、今期も最後まで見続けたい。


『One Room セカンドシーズン』01.「花坂結衣のプロローグ」

 「スマイラル・アニメーションが『枕男子』、『あにトレ』シリーズに続いて送る「バーチャル・アニメ」第3作(Wikipedia)」の二期、5分アニメ。
 前期を最初しか見ていないので分からないけど、この第一話は、ほぼ既放送の画面で構成された「これまでのあらすじ」なのかな。
視聴者を主人公の視点に演出し、とにかく気持ち良く都合の良い妄想が語られる。
短時間放送だから、ということが大きかろうが、面倒な感情のもつれやダークな展開などを切り捨てた(のだろう)思い切りは、プロの仕事。
 作画クオリティーの低下さえ起こさなければ、前期同様の商品価値を持ちそう。

2018年07月04日 水曜日
『じょしおちっ!〜2階から女の子が…降ってきた!?〜』01.「あの子へとつながる、穴。」

 整理された情報が無いからよく分からないけど、『女の子が落ちた先は、俺の息子の先っぽでした。』という漫画が原作なのかな、未読。
 エロネタ、5分アニメ。
 第一話はもう、タイトル通りの内容だとしか言い様がなく。
ボロアパートの二階から半裸の女性が落ちてきてラッキーなスケベ、という流れ。
その後、キスや胸揉みするなんて常識的な所に留まらず、「挿入」にまで到ってしまうパターンはさすがに珍しい、というかムチャクチャ(笑)。
 しかしエロ漫画でストーリーらしきものを描くページ数など少ないほど良く、モタモタせず本筋に到るスピーディーさは大変に結構。
 作画は必要十分、というところで、ニーズに合えば視聴を続けて問題ないだろう。


『バキ』01.「シンクロニシティ」

 原作漫画は、地下闘技場編・最大トーナメント編などしばらく読んでいたけれど、この死刑囚編になるとほとんど未読。
 アニメ、制作会社からスタッフまで、前二作とは大きく変わりつつ、しかし、強烈な原作のお陰か違和感なく見られる。
 お馴染み、「これからバトルへと参戦する漢達が、どれほどの強さを備えているのか」描く、前振りだけで第一話は終わった。
無茶なバケモノなら既に相当数作品に登場しており、新規キャラがその中でどの辺に位置する強さなのか、死刑を易々と回避する「ぐらいのこと」じゃ、分からないな。
 「新参組、強い!」「でも既存組だって負けてない」というぶつかり合いを楽しみつつ、一時的に混乱する作品全体の番付表が、落ち着いていくのを眺めるシリーズ。


『はねバド!』01.「スッゴい才能!」

 原作漫画未読。
 バドミントンを題材とするスポーツ物。
 高校時代ぐらいまで、バドミントンは「キャッキャと楽しく遊ぶべきで、真面目にやるものじゃない」という無知故の恐るべき偏見を持っていた。
部に所属する同級生に向かい、この通りのことを言って凄く怒らせてしまったのは、今でも恥ずかしい思い出。
 アニメ、第一話から、追い詰められた感のある女子による部活内ギスギスでスタート。
現実の部活で、これほどじゃなくとも「遊びじゃねえんだぞ!」という雰囲気を醸してくれてたらなあ……あんまり真剣に取り組んでいるよう見えなかった……いや、またリアルの悔恨話。

 謎、って程ではないけれど、以前に何があったの?どうしてこの子はこうなってるの?という所に興味を持たせる構成になっている、取り立てて不足のない導入。
 バドミントンの魅力や、関わる少女達の能力的優位性について、楽しく見せる方向で考えると物足りないが、地に足の付いたシリアスな展開で魅せる作品なのだろうから、まあ。
 凄い才能を持つ新入部員、弾けたコーチの参入により、本当の面白さが出てくるのはこれからか。
 純粋スポーツ物には若干興味が薄め……だけど、もう少し見て。


『ISLAND(アイランド)』01.「またあえたねあなたと

 原作ゲーム未プレイ。
 青年が記憶喪失状態で離島に流れ着くことから始まる、ええと、SF?
 その青年が全裸であり、美少女が股間に顔を埋めるラッキーなシチュエイション……??
「裸の美少女を偶然のぞき見てしまう・肉体的接触をする」というのがライトノベル系アニメのテンプレートだけど、男女逆なのは珍しい。
 島の状況やキャラクター配置が割合に上手く語られ、今後に引いていくのだろう謎も提示される、手際の良い第一話。
脚本・荒川 稔久の手堅さ、か。
 いやまあ、刺殺されようとしたことを全く意に介さない主人公の驚くべき度量の広さなど、謎なのか作りの緩さなのか、迷うところはあるけども。

 作画はまずまず。
 もう少し見ての判断で。

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18/01-06の日記を読む